火曜日, 1月 19, 2021
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《食とエトセトラ》2 自然の恵み:筍と旬の関係

【コラム・吉田礼子】今年は例年より地元の筍(タケノコ)が店頭に出回るのが早い。東日本大震災のときは、福島第一原発事故による放射性物質の検出から出荷規制が何年も続き、土浦の場合で自粛がやっと解除になったのは2018年のこと、地元産の筍を再び味わえるようになった。

筍と旬、この2文字に関連性を感じる人は多いと思う。旬の読み方のひとつは「シュン」。広辞苑によると、①朝廷行事のひとつ、②魚介、野菜、果物がよくとれて味の最も良い時、③転じて物事を行うに適した時期―とある。

「ジュン」と読むと、ひと月を10日ずつ3つに分け、上旬・中旬・下旬といった使い方になる。筍は土の中から芽を出し、10日で竹になるということから、この字が使われたとのこと。食の世界では、旬を3つに分け、「走り」「盛り」「名残り」と言う。

「走り」は、出回り始めで味も香りも浅く、数量も少ないので値段も高い。先駆けの希少価値のところが好まれる。「盛り」は、字の如く、食材の風味・味も濃く、しっかりしている。収穫量も多く、値段も安い。

多種多様の料理を堪能したあと、「名残り」が来る。そのころには大きく育ち、繊維も強く、歯が立たない部分もあり、調理にも一工夫が必要に。すりおろして、お肉などと一緒に団子にして、油で揚げていただく。

どの旬でも、真空パックやビン詰めのような保存食にはない、今だけの、そして産地ならではの、自然の恵みを堪能していただきたい。

外出自粛で家にいる間はお料理を

先日、「筍、掘ったから届けるよ。今、実家から帰るところ」と、友人から電話があった。阿見の義母に電話して、糠(ぬか)をいただきに。そろそろ糠のリクエストのころと、精米に行く義父に用意してもらっていたとのこと。そんな、ささやかな心遣いにほっこり。

トンボ返りで戻ると、玄関に段ボールがあり、掘りたての見事な筍が届いていた。早速、下ごしらえに入る。よく訊かれるので、アクとえぐみを抑える下処理の仕方を紹介します。

  1. 大鍋を用意する。外側の土のついている筍は皮を1~2枚むく。先を人の字に切り落とす。下の切り口は洗い、土の付いているところは切り落とす。
  2. 鍋の直径に穂先から入る長さに切り、おさまりよく鍋に並べて、1~2カップの糠とタカの爪2本入れ、たっぷり水を入れ、落とし蓋をして60~90分茹でる。途中、上下を返し、湯も足して、根元に竹串を刺しスーッと入ったら、そのまま一晩(8時間ぐらい)置く。
  3. 翌日、皮をはがし真水に漬ける。姫皮も捨てないでとっておく。毎日、水を取り替える。または冷蔵庫に入れておくと、1週間ぐらいは美味しくいただけます。筍は繊維が強いので、卵、海藻、豆腐などを献立に一緒に入れることを勧めます。

今年は、いつ終息するか先が見えないコロナ禍に耐えている日々であるけれど、季節は確実に前に進んでいます。明けぬ夜はないと信じて乗り切りましょう。外出自粛で家にいる時間、家族でお料理をしてください。子どもたちにとっても、生きていく基礎力が身に付くチャンスです。(料理教室主宰)

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