土曜日, 5月 18, 2024
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解体工事始まる 日本財団 軽症者病床計画のつくば研究所跡地

【鈴木宏子】日本財団(東京都港区、笹川陽平会長)は、つくば市南原、つくば研究所跡地(約5万7000平方メートル)で、研究施設などの解体・撤去工事を開始した。8月上旬まで工事を実施し、さら地にする。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、同財団は同跡地に9000床の軽症者向け病床を整備すると発表している。 同財団広報チームによると、解体工事は5月15日から準備を開始し、18日から具体的な作業に入った。敷地内には角水槽棟、回流水槽棟、重油タンク、管理棟などがあるが、すべて解体し、8月上旬までにさら地にする。工事は毎日、午前8時から午後6時まで予定し、日曜日は近隣への配慮のため、極力、音を出さない作業をするという。 当初計画(4月5日付)では、つくばで7月末から受け入れを開始するとしていた。同財団は、軽症者向け9000床の施設を整備する計画に変更はないが、整備時期などについては「茨城県は緊急事態宣言が解除されているため、開設時期については感染状況を勘案し、運営主体も含めて見極めていく」とし、今後の第2波、第3波の感染拡大状況を見て開設時期や運営主体などを決めていくが、準備は進めるという立場を示した。 一方、地元の五十嵐立青つくば市長は「市民から多くの不安の声が寄せられている」などとし「現在の計画は受け入れることはできない」と受け入れに難色を示している。これについて同財団は「つくば市長には直接、話を伺い、懸念については承知している」とし「地元への説明等については、今後の感染状況などを勘案し方針を見極めてから検討したい」とする。 船の科学館は病床設置始まる 軽症向け施設は東京都品川区の船の科学館に、先行して1200床を整備する計画。同科学館ではすでに工事が始まっており、5月中旬にパラアリーナに100床、下旬に駐車場に大型テント1張(60床)を整備し、6月末には敷地内に個室型のプレハブハウスを140室完成させる計画だ。同財団が全費用を負担して整備し、同科学館は東京都が運営主体となる。今後の都内の感染状況や病床の使用状況によって同科学館の増床を積極的に検討するという。

《宍塚の里山》63  いのち湧きいづる季節

【コラム・及川ひろみ】目にまぶしい若葉。生き物にとっては食べごろな美味しい若葉。たくさんの種類のチョウやガの幼虫が若葉に食らいついているのが見られ、チョウやカミキリムシが花の蜜をちょうだいし、ときにはキリギリスの幼虫が花を食べるのが見られます。 しかし、植物は種類によっては若葉のときには葉の表面にふわふわの毛を持ち、昆虫はこの毛が邪魔で葉を食べることができません。また、植物はすべて毒があると言われるほど、やすやすとは食べられない仕組みになっていますが、爆発的に生き物が見られるのがこの季節です。 たくさんの生き物は野鳥にとっては格好な餌(えさ)。小鳥たちはこの豊かな生き物の季節に雛(ひな)を育てます。親がせっせと運ぶエサで育つ雛。ときには巣から早く出たいと焦るあまり、落ちることもしばしば。まだうまく飛べない雛。そんな雛を見つけても、かわいそうだと持ち帰ってはいけません。落ちた近くには母鳥が雛を見守っているのです。そして餌を運び、巣立を助けます。 アマガエルやシュレーゲルアオガエルがにぎやかに鳴く谷津の田んぼの畔(あぜ)や湿地の縁では、陸に上がったばかりの小さなアカガエルがぴょんぴょん、踏んでしまいそうなほどたくさん見られるのもこの季節です。 平穏そうなカエルたちですが、サギなどの仲間やヘビ、トカゲは虎視眈々(こしたんたん)と彼らを狙っています。そして、そのトカゲやカエル、ヘビを狙ってタカ、サシバが声高らかにピッィウィーと鳴きながら上空を飛んでいるのも見られます。彼らの子育てには欠くことができない生き物たちです。 里山の作業は3密と関係なくできます 今年は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、観察会や子ども探偵団など、会の行事は自粛していますが、親子で、夫婦で、カップルで、宍塚の里山にやって来る人が大勢います。子どもたちは釣りをしたり、虫取り網を振りまわしたり、ときには泥ケーキを作ったりと、実に楽しそうです。 草木が勢いよく育つこの季節。管理を怠れば散策路、堤防、田の畔(あぜ)、農園周りなど、日当たりのよいところならどこも、またたく間に草に覆われます。初めて宍塚を訪れた方が気持ちよく過ごせるようにと、散策路、堤防、里山内の広場、畦、どこも会員が草を刈り、場所によってはベンチ代わりに丸太を置くなど、毎週のように10名近い人が里山の管理作業を怠りなく行っています。作業は3密などとは関係なく行えます。(宍塚の自然と歴史の会代表)

《宍塚の里山》63  いのち湧きいづる季節

【コラム・及川ひろみ】目にまぶしい若葉。生き物にとっては食べごろな美味しい若葉。たくさんの種類のチョウやガの幼虫が若葉に食らいついているのが見られ、チョウやカミキリムシが花の蜜をちょうだいし、ときにはキリギリスの幼虫が花を食べるのが見られます。 しかし、植物は種類によっては若葉のときには葉の表面にふわふわの毛を持ち、昆虫はこの毛が邪魔で葉を食べることができません。また、植物はすべて毒があると言われるほど、やすやすとは食べられない仕組みになっていますが、爆発的に生き物が見られるのがこの季節です。 たくさんの生き物は野鳥にとっては格好な餌(えさ)。小鳥たちはこの豊かな生き物の季節に雛(ひな)を育てます。親がせっせと運ぶエサで育つ雛。ときには巣から早く出たいと焦るあまり、落ちることもしばしば。まだうまく飛べない雛。そんな雛を見つけても、かわいそうだと持ち帰ってはいけません。落ちた近くには母鳥が雛を見守っているのです。そして餌を運び、巣立を助けます。 アマガエルやシュレーゲルアオガエルがにぎやかに鳴く谷津の田んぼの畔(あぜ)や湿地の縁では、陸に上がったばかりの小さなアカガエルがぴょんぴょん、踏んでしまいそうなほどたくさん見られるのもこの季節です。 平穏そうなカエルたちですが、サギなどの仲間やヘビ、トカゲは虎視眈々(こしたんたん)と彼らを狙っています。そして、そのトカゲやカエル、ヘビを狙ってタカ、サシバが声高らかにピッィウィーと鳴きながら上空を飛んでいるのも見られます。彼らの子育てには欠くことができない生き物たちです。 里山の作業は3密と関係なくできます 今年は新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、観察会や子ども探偵団など、会の行事は自粛していますが、親子で、夫婦で、カップルで、宍塚の里山にやって来る人が大勢います。子どもたちは釣りをしたり、虫取り網を振りまわしたり、ときには泥ケーキを作ったりと、実に楽しそうです。 草木が勢いよく育つこの季節。管理を怠れば散策路、堤防、田の畔(あぜ)、農園周りなど、日当たりのよいところならどこも、またたく間に草に覆われます。初めて宍塚を訪れた方が気持ちよく過ごせるようにと、散策路、堤防、里山内の広場、畦、どこも会員が草を刈り、場所によってはベンチ代わりに丸太を置くなど、毎週のように10名近い人が里山の管理作業を怠りなく行っています。作業は3密などとは関係なく行えます。(宍塚の自然と歴史の会代表)

つくば市が第2弾の緊急経済対策 家賃補助や商品券給付など9億円

【鈴木宏子】新型コロナウイルス感染拡大による第2弾の緊急経済対策などとして、つくば市は21日、計9億2430万円の支援策を実施すると発表した。最大月20万円の家賃補助▽18歳以下と70歳以上の市民に1人5000円の商品券給付▽ひとり親世帯などに3万円支給▽帰省を自粛している大学生などに3000円分の食料品詰め合わせ配布—など、中小企業と高齢者・子育て世帯などへの支援を盛り込む。 同日、市議会全員協議会を開いて説明した。28日、臨時議会を開き、補正予算案を提案する。総額1億6400万円の第1弾に続く支援策となる=4月21日付。財源として市の一般財源約5億8200万円と国の地方創生臨時交付金3億4230万円を充てる。 中小企業への支援として、現在検討されている国の家賃補助の対象とならない、売り上げ15~30%減の店舗や事務所などの家賃を最大で月額20万円、3カ月分の補助するテナント賃料助成事業を実施する。420件を想定し事業費2億3340万円を計上する。 景気が減速していることから、新型コロナウイルスの影響で失業したり、休業している市民を新規に雇用する市内の事業者に最大20万円を助成する。200人分を想定し、事業費2100万円を盛り込む。 市民生活を応援し、併せて物産事業者を支援することを目的に、実家に帰省せず市内にとどまっている県外出身の大学生と、つくば市出身で都内など県外にとどまっている大学生、さらに経済的に厳しく就学支援を受けている子育て世帯の先着計5000世帯に、地元の食料品3000円分を詰め合わせたセットを贈る(事業費2400万円)。詰め合わせする食料品の中身は今後、検討するという。 ほかに第1弾の支援策である、食事のテイクアウトを実施している飲食店に一律10万円を交付する事業の申し込み飲食店が当初予定の500件を超えたことから、290店分を増やし、事業費3000万円を追加計上する。感染収束後、市内の宿泊施設に泊まった人に1人2000円の食事券を交付する事業については1万人分の計2000万円を予算化する。 文化芸術の支援策として、文化施設などでの発表の機会を失ったアーティストに、オンライン上での活動の場を支援し、ポータルサイトを整備してアーティストが企画したワークショップの動画を掲載する文化芸術プラットフォーム創造事業(950万円)を実施する。 高齢者にマスク1人3枚配布も 高齢者や子育て世帯の支援事業は、70歳以上の高齢者約3万7000人と18歳以下の約4万6000人に、市内で使用できる5000円分の商品券(総額5億700万円、28日の臨時議会ではなく6月議会に提案)を配る。高齢者にはさらに、敬老大会中止の通知に同封して、不織布マスクを1人3枚郵送する(400万円)。 景気が悪化し、ひとり親世帯などから生活困窮の相談が寄せられているなどから、児童扶養手当や就学援助を受けている約1780世帯に、市独自に1世帯3万円を支給する。18歳以下の子供がいる子育て世帯の6%ほどが対象になるという。 学校が臨時休校になりオンラインによる学習動画配信などが各校で始まっている一方、市の4月の調査で、家庭にインターネット環境がない小中学生が約700人(約3%)いることが分かったことから、700人全員にインターネットが利用できるパソコンを1人1台、9カ月間貸し出す(2200万円)などの支援策にも取り組む。

「イーアス」1カ月半ぶり再開 つくばの日常少しずつ戻る

【鈴木宏子】国の緊急事態宣言解除と県の休業要請緩和を受けて、つくば市研究学園駅前の大型商業施設「イーアスつくば」が21日、1カ月半ぶりに再開した。食料品を販売するカスミを除いて、4月9日から臨時休業していた。 新型コロナウイルスの感染防止対策をとりながらとなるが、1カ月半、立ち入りができなかった館内にようやくにぎわいが戻り、つくばの日常が少しずつ戻ってきた。当分の間、営業時間を短縮しての再開となる。 開店前、入り口には全員マスクをした来店客が列をつくり静かに再開を待った。午前10時に開店すると来店客は、入り口に置かれた消毒液を手にとり手指消毒をして入店し、お目当ての専門店などに向かう様子が見られた。入り口の一部には体温を測定するサーモグラフィーが置かれた。 1カ月半ぶりに再開すると知り、7歳と0歳の子供を連れて来店した市内に住む産休中の30代会社員女性は「駐車場にもう車がいっぱいなのでびっくりした」と話した。 3歳の子供と来店した市内の30代会社員女性は「子供専用の美容室がここにしかない。予約をとるため電話を掛けたがなかなかつながらないので、直接、予約を取りにきた。再開してよかった。うれしい」と語った。 大学生の息子とつくば市を訪れ、食事をしに寄ったという守谷市のパート50代女性は「再開してありがたい。ワクワクします」と話していた。 感染防止対策として店内には、客同士の間隔を空けたり、少人数による短時間の買い物を呼び掛けるポスターがあちこちに掲示された。 レジに透明なビニールカーテンが張られ、床に客同士、間隔を空けるよう促すシールが貼られた専門店もあった。 飲食できるフードコートは、テーブルやいすの数が少なくなり、客同士が対面して座らないよう呼び掛けるシールがテーブルに貼られた。ベビカーの貸し出しも当面の間、休止される。 ◆当面の間の営業時間は、専門店などが午前10時から午後7時まで、レストラン街は午前11時から午後8時まで。

自粛緩和、街歩きはいかが 土浦の中城通りでご朱印頒布

【伊藤 悦子】江戸時代の建物が残る土浦市中央1丁目、中城通りにある不動院と琴平神社で、ご朱印の頒布を始めた。ご朱印を書いているのは、境内にある元社務所の「井戸端庵」で昨年4月から習字教室を開いている書道家の大関まことさん(42)だ。 中城通りでまちおこしに取り組む「土浦界隈まちづくり研究会」代表の伊藤春樹さん(67)は「新型コロナのことで疲れ、神仏にお参りしたくなる方も多いのでは。外出自粛が一部解除されたこともあり、気分転換や運動不足解消に参拝に来てほしい。城下町土浦の雰囲気をこの機会に味わって」と語る。 中城通りは旧水戸街道の宿場町で、土浦の商業の中心として栄えた。不動院と琴平神社は通りの一角に隣接して建立され、境内は江戸時代後期の地理学者、沼尻墨僊(ぼくせん)が寺子屋を開いた場所として知られる。通りは現在、土浦の歴史散策の観光拠点となっている。 大関さんが井戸端庵で習字教室の指導中、参拝者から「ご朱印はある?」「どこに行ったらもらえるのか」と頻繁に聞かれるようになったことがきっかけ。毎回「わからない」と答えるのが忍びなく、「私になにかできることがあれば」と思い、同地区でまちおこしに取り組む伊藤さんに相談した。 ご朱印ブームということもあり、伊藤さんが不動院と琴平神社に話したところ、直接、対応するのは困難だが「委託という形なら」とOKが出た。そこで大関さんが2月27日からご朱印を担当することになった。 伊藤さんによると、不動院を管理する龍泉寺住職、琴平神社神主からは「ご朱印だけをもらって帰るというのではなく、不動院と琴平神社をしっかり参拝してから受け取ってほしい」と言付かっているという。不動院と琴平神社の由来を知ってもらうため、パンフレットも一緒に渡している。 大関さんが書道教室での指導中は対応できないので、あらかじめご朱印を書いておく「書き置き」という形で用意している。3種類の中から好きなものを選ぶことができる。頒布は、月曜と水曜の午前11時から午後1時までだが、毎月28日の不動院の縁日でも頒布している。 大関さんは「書道の文字を見ると気持ちが落ち着く。不動院と琴平神社に参拝し、ご朱印を記念にしていただければ」と話す。 同市では、コミュニティバス「キララちゃんバス」を運行するNPO法人「まちづくり活性化土浦」(同市中央)が2018年12月から市内の寺院を参拝してご朱印をもらえる「寺院巡り」を開催し評判を集めている。同NPOは、寺院巡りコースに不動院と琴平神社は入っていなかったが、今後検討したいという。 ◆ご朱印は1枚300円。問い合わせは大関さん(電話029-899-8568)まで。

21日から分散登校 つくば市小中学校 1学級20人程度ずつ

【鈴木宏子】新型コロナウイルス感染拡大による国の緊急事態宣言が解除され、県の外出自粛要請が1段階緩和されたのを受けて、つくば市内の公立小中学校は21日から、1クラス20人程度ずつ分散登校を開始する。 5月21~22日の間に1回、25~29日の間に週2回程度、6月からは週3~5日の分散登校を実施する。ただし午前中、3時間程度の登校とし給食は提供しない。正式な授業は実施せず、これまで出していた課題の説明などをするという。休校中の登校日という扱いで、欠席しても欠席扱いとしない。 一方県は、感染拡大が抑えられている今の状況が続けば、早くて6月8日から県立高校を再開するとしている。小中学校の通常登校をいつから開始するかは、県の判断をみて市として改めて決めるという。 休み時間ごとに手洗い 登校が始まっても、感染防止対策をとることが求められることから、市は15日に分散登校ガイドラインを策定した。ガイドラインに基づいて学校生活を行う。 子供たちは毎朝、自宅で検温し健康観察表に記入する。常にマスクを着用する。登校時は昇降口で手指の消毒をする。登下校時に昇降口に密集しないよう1メートル以上間隔を空ける、などだ。 教室での授業は1クラス20人程度で行い、机やいすの配置は1メートル以上間隔を空ける。換気のため常に対角線上の窓を開けておく。近距離で組み合ったり、接触する場面が多い運動や、狭い空間での歌唱指導、調理実習などは当面、見合わせる。 休み時間は、洗い場が密集しないようにして毎回必ず手洗いを行う。子供たち同士が近距離で会話したり、教室で大声を出すことも控えてもらう。 施設については、階段の手すりやドアノブなどは1日3回程度殺菌消毒するほか、トイレは通常の清掃のほか、電気のスイッチ、蛇口、ドアノブ、床を1日3回殺菌消毒し記録するなどとしている。 休校が解除となり学校再開となる場合、県は、通常授業を実施し、給食も提供するほか、部活動も再開するとし、22日に学校再開の考え方を示すとしている。通常登校に戻った場合の小中学校の感染防止対策について市は、改めて検討するとしている。

《吾妻カガミ》82 コロナ禍の仕事と生活

【コラム・坂本栄】新型コロナ禍で仕事も生活もスタイルの修正を迫られています。本サイトの運営については、コラム「わたしたちのテレワーク」(3月2日掲載)で、元々ネット上の作業なので影響はあまり受けない、週1の編集会議はできるだけ従来の形を維持したい―と述べましたが、この会議も4月半ばから「電話とメール」に切り替えました。でも、茨城も緊急事態が解除されましたので、そろそろ室に戻れそうです。 オンライン授業での誤算 本サイトの運営のほかに、私は県北の大学で講義も担当しています。当然、教室を使ったリアルな授業は見送られ、4月の始業から夏場までオンラインに移行しました。その際、事務方から①同時双方向型②オンデマンド型③課題研究型―のどれかを選ぶよう連絡がありました。 同時双方向型はパソコン画面を分割してやり取りする方式(テレビ番組が多用)、オンデマンド型は録画した講義を学生に視聴させる方式(学習塾などが採用)です。これらが望ましいことは言うまでもありません。しかし私は、両方ともパソコン故障や回線中断のリスクがあるとの理由で(本当は扱える自信がなくて)、課題研究型を選択しました。 課題型は大学ホームページ(HP)内の「リポート受付機能」を使う方式ですから、やり取り(先生の課題提示→学生の回答)はテキストだけになります。「〇〇について△△字以内に記せ」と課題を提示、HP内の指定箇所にリポートを添付させるやり方です。声がかれる講義はパスできますが、リポート(2クラス193人分!)を読むのは大仕事です。結果、「行きはよいよい帰りは怖い」になりました。 老犬に嫌われた散歩倍増 また、地域FMのニュース解説も担当しています。放送は、MC(司会者)との接触を避ける必要があると、スタジオから電話出演に切り替わりました。元々音声だけの世界ですから、進行上の問題はありません。残念なのは、音楽がかかっている間(マイクがオフの間)、若いMCと雑談できなくなったことです。こちらもそろそろスタジオ入りできる? 生活のスタイルも変わりました。大きいのは、スポーツクラブが閉鎖され、週2~3回通っていたジムで運動できなくなったことです。そこで、有酸素運動→筋肉トレーニング→ストレッチの穴を埋めるために、散歩を倍にして運動量を確保しています。以前は、毎朝柴犬を連れて40~50分歩いていましたが、夕方の散歩も加えました。これにはついて行けないと思ったのか、老犬はときどき抗(あらが)います。 家でも筋トレをと、アマゾンから5キロのダンベルを2本取り寄せました。使い方はジムと同じにして、回数は倍にしています。ダンベルを受け取るとき、配達の方から「これ何ですか? こんな重い荷物は初めてです」と怪しまれました。ジムが使えるようになりましたら、どなたかにお譲りします。(経済ジャーナリスト、大学経営学部講師)

《吾妻カガミ》82 コロナ禍の仕事と生活

【コラム・坂本栄】新型コロナ禍で仕事も生活もスタイルの修正を迫られています。本サイトの運営については、コラム「わたしたちのテレワーク」(3月2日掲載)で、元々ネット上の作業なので影響はあまり受けない、週1の編集会議はできるだけ従来の形を維持したい―と述べましたが、この会議も4月半ばから「電話とメール」に切り替えました。でも、茨城も緊急事態が解除されましたので、そろそろ室に戻れそうです。 オンライン授業での誤算 本サイトの運営のほかに、私は県北の大学で講義も担当しています。当然、教室を使ったリアルな授業は見送られ、4月の始業から夏場までオンラインに移行しました。その際、事務方から①同時双方向型②オンデマンド型③課題研究型―のどれかを選ぶよう連絡がありました。 同時双方向型はパソコン画面を分割してやり取りする方式(テレビ番組が多用)、オンデマンド型は録画した講義を学生に視聴させる方式(学習塾などが採用)です。これらが望ましいことは言うまでもありません。しかし私は、両方ともパソコン故障や回線中断のリスクがあるとの理由で(本当は扱える自信がなくて)、課題研究型を選択しました。 課題型は大学ホームページ(HP)内の「リポート受付機能」を使う方式ですから、やり取り(先生の課題提示→学生の回答)はテキストだけになります。「〇〇について△△字以内に記せ」と課題を提示、HP内の指定箇所にリポートを添付させるやり方です。声がかれる講義はパスできますが、リポート(2クラス193人分!)を読むのは大仕事です。結果、「行きはよいよい帰りは怖い」になりました。 老犬に嫌われた散歩倍増 また、地域FMのニュース解説も担当しています。放送は、MC(司会者)との接触を避ける必要があると、スタジオから電話出演に切り替わりました。元々音声だけの世界ですから、進行上の問題はありません。残念なのは、音楽がかかっている間(マイクがオフの間)、若いMCと雑談できなくなったことです。こちらもそろそろスタジオ入りできる? 生活のスタイルも変わりました。大きいのは、スポーツクラブが閉鎖され、週2~3回通っていたジムで運動できなくなったことです。そこで、有酸素運動→筋肉トレーニング→ストレッチの穴を埋めるために、散歩を倍にして運動量を確保しています。以前は、毎朝柴犬を連れて40~50分歩いていましたが、夕方の散歩も加えました。これにはついて行けないと思ったのか、老犬はときどき抗(あらが)います。 家でも筋トレをと、アマゾンから5キロのダンベルを2本取り寄せました。使い方はジムと同じにして、回数は倍にしています。ダンベルを受け取るとき、配達の方から「これ何ですか? こんな重い荷物は初めてです」と怪しまれました。ジムが使えるようになりましたら、どなたかにお譲りします。(経済ジャーナリスト、大学経営学部講師)

「きれいになって待ってるよ」 18日、1カ月ぶり再開 つくばわんわんランド

【鈴木宏子】テーマパークなどに対する県の休業要請が18日から解除されるのを前に、筑波山の麓にある日本最大級の犬のテーマパーク「つくばわんわんランド」(つくば市沼田、東郷治久代表)では17日、翌日の再開に向けて、スタッフが犬をシャンプーするなど、来園者を迎える準備に追われた。 新型コロナウイルスの感染拡大による休業要請を受けて4月22日から休業しており、ほぼ1か月ぶりの再開となる。例年ならゴールデンウイーク期間中、約2万人の来園者があるが、約300匹の犬たちは今年、園内で静かに過ごした。 寺崎修司支配人によると、休業期間中は36人のスタッフのうち3分の1の約10人ずつが交代で出勤し、犬に食事を与えたり、犬舎の掃除をしたり、日中は屋外施設に移動させて遊ばせたりした。 犬は普段なら、日中は来園者と触れ合って体をなでてもらったりするが、今年は約1カ月間、かまってくれる人が少なかったため、人にかまってほしがっている様子だという。 休業中スタッフは、犬たちの動画や写真をホームぺージやSNSなどで積極的に発信してきた。開園を心待ちにしているリピーターからは、励ましの電話や、再開を望む声が数多く寄せられたという。 18日の再開に向けて、スタッフは16日から全員が出勤し、シャンプーをして犬をきれいにしたり、感染防止対策のため売店やチケット売り場にビニールシートを張ったり、テーブルや座席の間隔を広げたり、園内200カ所に手洗い消毒スプレーを設置するなどの作業に追われた。 感染防止対策としてはほかに、来園者に入園時のマスク着用や体温測定のほか、手洗いをひんぱんにするよう案内する。混雑した場合は入園を制限する場合もあるという。唯一の屋内施設である「ねこハウス」は引き続き入館できないが、屋外から猫たちの様子を見ることはできる。 同園の酒井真希人さんは「犬たちもお客様と触れ合うのを楽しみにしている。動物と触れ合うと幸せを感じるホルモンが分泌されストレスを軽減するといわれているので、動物たちに癒されていただければ」としている。

18日から外出自粛・休業要請を緩和 学校再開は早くて6月8日

【鈴木宏子】新型コロナウイルス感染拡大対策で、茨城県が緊急事態宣言の対象から解除され、県独自の判断指標でも直近1週間の新規感染者数がゼロに抑えられていることなどを受けて、大井川和彦知事は15日、外出自粛と休業要請を18日から1段階緩和すると発表した。 18日以降も現在の状況が続けば、1週間後の25日からさらに一段階緩和するとした。 25日以降も引き続き感染が抑制された今の状態が続けば、学校再開は早くて6月8日になるとする見通しを示した。学校について22日に考え方を示すという。 飲食店の営業短縮すべて解除 18日からは、感染爆発・医療崩壊のリスクが高い現在のステージ4の対策段階から、感染が拡大しているステージ3の対策に一段階緩和する。 外出自粛は、一般の人は平日昼間に加え週末昼間の自粛要請を解除する。ただし夜間の外出自粛や東京圏への移動自粛要請はそのまま。感染すると重症化するリスクが高い高齢者は平日昼間も引き続き外出自粛を求める。 飲食店などに出していた営業時間短縮要請はすべて解除する。休業要請は、映画館、劇場、プラネタリウムなどの休業要請を解除。休業の対象はスポーツクラブ、パチンコ店、ライブハウス、スナックなど19業種に絞る。 ただし営業再開は感染防止対策をとることが前提だ。人と人の距離を2メートル以上空ける、マスクを着用する、手洗いを頻繁にすることのほか、飲食店の場合、隣の席を一つ空ける、対面せずに片側に座るなど定員の半分程度の人数にする、対面する場所にビニールカーテンを設置する、大皿での提供は避ける、テーブルに調味料や冷水ポットなどを置かない、飲み物はできるだけ使い捨ての紙コップを利用する、窓や扉は2方向以上開け1時間に2回以上換気することなどを求める。 18日から21日は一般の人に夜間の外出自粛を求めたまま、飲食店の営業短縮要請を解除することになるが、大井川知事は、感染拡大防止の準備期間という考え方だとした。 22日からさらに1段階、対策を緩和した場合は、一般の人の夜間の外出自粛要請が解除される。休業要請はスポーツクラブ、パチンコ店、ゲームセンターなどを解除し、スナック、バー、カラオケ店、ライブハウスなど10業種に限定する。 第2波に備えPCR検査強化 大井川知事は、第1波が収束に向かいつつあるこの時期に、第2波、第3波に備える必要性を強調。クラスター発生の3分の1は医療機関、高齢者施設、障害者施設だったとして、クラスター発生を抑えるため、国の検査対象者に加え、茨城では医療従事者、高齢者・障害者施設勤務者や新規の入院患者への検査体制を強化するとした。民間検査機関の活用のほか抗原検査などの活用も検討するという。 さらに高齢者や障害者施設の感染対策マニュアルを策定し、各施設で感染を持ち込まない、拡げないためシミュレーションやトレーニングを実施するよう求めた。

住居確保給付金の要件緩和、一部の学生も対象に

【山口和紀】新型コロナウイルスの感染拡大によりアルバイトの収入が大きく減り、生活に影響が出ている学生が少なくないとされる。経済状況の悪化を受けて国は、家賃を肩代わりする住居確保給付金の支給要件に関して就職活動条件を一部緩和した。これにより筑波大などの大学生も支給対象になった。しかし対象となる学生はごく一部に限られる。 筑波大学や筑波学院大学など全日制の大学に通う学生であっても、要件を満たせば支給対象になるが、つくば市社会福祉課によると、対象は「扶養されておらず社会保険料を自ら支払っている」など、親から独立していて学費も生活費も自分でまかなっている学生に限られるとする。 同課は「学生を対象にした修学支援制度や奨学金拡充などの制度があるのでそちらを案内している」としている。 ハローワーク要件不要に 住宅確保給付金は収入の減少などにより経済的に困窮し、住居を失う恐れのある人などが家賃を代わって支払ってもらえる制度だ。原則として3カ月分、最長9カ月が対象となる。支給金額はつくば市の場合、単身世帯が1カ月3万4000円、2人世帯が4万1000円、3~5人世帯が4万4000円となる。 もともと仕事が無くなり経済的に困窮して、住まいを失ったり失う恐れがある人が支給対象だった。新型コロナウイルスの感染拡大により、仕事が無くなってはいないものの、離職などと同程度の状況にあり、住まいを失う恐れがある人などにも4月30日から支給対象が拡充された。 支給要件は従来、ハローワークで月2回以上職業相談をすることなどが要件だったが、「誠実かつ熱心に求職活動」とすることに緩和され、ハローワークへの求職申込などが不要になった。 支給対象者のうち学生について、厚労省は「もっぱらアルバイトにより学費や生活費を自らまかなっていた学生が、これまでのアルバイトがなくなったため住居を失う恐れが生じ、別のアルバイトを探している場合いも、収入要件や資産要件を満たせば、当分の間、例外的に支給される」とする。 例として「児童養護施設を出て大学に通う学生など」を挙げ、「事情により両親を頼ることができず、扶養に入ること等もできない学生」と規定する。 行政は修学支援や奨学金を推奨 学生向けの支援として行政が勧める修学支援制度は、授業料や入学金の減免や減額と、給付型奨学金の支給を受けられる制度で、新型コロナウイルス感染拡大の影響で父母の収入が大きく減った場合(4人世帯の目安は380万円以下など)も支給対象になる。 奨学金は無利子(目安年収は約800万円以下)と有利子(同約1100万円以下)があり、新たに申し込みができる。すでに貸与奨学金を利用している学生なら利用額を増額することもできるが、こちらはあくまでも借金で返済が必要だ。

《電動車いすから見た景色》6 コロナ禍の中でお互いにつがなるには

【コラム・川端舞】ウイルスは人と人との物理的距離を広げる。障害当事者団体である自立生活センターに関わり始めた時、障害者が外に出て、買い物したり遊びに行ったりすることで、地域の人と関わることも、立派な社会運動であると教わった。現在は介助者のサポートを受けながら一般のアパートなどで生活している障害者も多いが、普段障害者と会う機会のない人は、重度障害者は福祉施設でしか生活していけないと思っていることも多いだろう。 そのような人たちに、重度の障害があっても支援を受けながら、障害のない人と同じように地域社会の中で生活していけるということを知ってもらうためには、お店や公園など日常生活の中で普通に暮らしている障害者に出会うことが必要だ。このような考え方を背景に、今まで私もできるだけ通販などは使わずに、介助者と一緒に直接お店に買い物に行ったり、つくば自立生活センターでは地域の子どもたちを集めてイベントを開催したりしてきた。 そんな今までの生活も、「新しい生活様式」のもとで変わってくるのかもしれない。現在、障害のない人でも買い物は通販が奨励されており、これから多くの人が集まるイベントには神経質になるだろう。最近はオンライン通話なども広がっているが、オンラインでのコミュニケーションは関わる相手も話す話題も限られてしまう。 街中で手話で話している人を見かけることも、バスの運転手が車いすの人のためにスロープを出してくれる風景も、今より少なくなってしまうのだろうか。周囲の人と距離を取ることが求められる社会で、どうしたら障害のある人とない人が接点を持てるのか、改めて考え始める必要があるのかもしれない。 何年も自由に外出できない人もいる そして忘れてはいけないのは、地域で暮らしている障害者よりも世間の人に知られていないのが、福祉施設の中にいる障害者であるということだ。新型コロナがある程度落ちつき、ほとんどの人が自由に外出できるようになったとしても、施設の入所者が何年も自由に外出できないという現実は変わらないのだろう。 数カ月外出できないだけでストレスがたまる人も多い中、何年も自由に好きな場所に行けない生活はどのようなものなのだろう。好きなところに自由に行けるありがたさを感じるとともに、そんな当たり前のことがずっとできていない人たちが、同じ日本にいることを忘れてはいけないということを実感させてくれた外出自粛である。(つくば自立生活センターほにゃらメンバー)

《電動車いすから見た景色》6 コロナ禍の中でお互いにつがなるには

【コラム・川端舞】ウイルスは人と人との物理的距離を広げる。障害当事者団体である自立生活センターに関わり始めた時、障害者が外に出て、買い物したり遊びに行ったりすることで、地域の人と関わることも、立派な社会運動であると教わった。現在は介助者のサポートを受けながら一般のアパートなどで生活している障害者も多いが、普段障害者と会う機会のない人は、重度障害者は福祉施設でしか生活していけないと思っていることも多いだろう。 そのような人たちに、重度の障害があっても支援を受けながら、障害のない人と同じように地域社会の中で生活していけるということを知ってもらうためには、お店や公園など日常生活の中で普通に暮らしている障害者に出会うことが必要だ。このような考え方を背景に、今まで私もできるだけ通販などは使わずに、介助者と一緒に直接お店に買い物に行ったり、つくば自立生活センターでは地域の子どもたちを集めてイベントを開催したりしてきた。 そんな今までの生活も、「新しい生活様式」のもとで変わってくるのかもしれない。現在、障害のない人でも買い物は通販が奨励されており、これから多くの人が集まるイベントには神経質になるだろう。最近はオンライン通話なども広がっているが、オンラインでのコミュニケーションは関わる相手も話す話題も限られてしまう。 街中で手話で話している人を見かけることも、バスの運転手が車いすの人のためにスロープを出してくれる風景も、今より少なくなってしまうのだろうか。周囲の人と距離を取ることが求められる社会で、どうしたら障害のある人とない人が接点を持てるのか、改めて考え始める必要があるのかもしれない。 何年も自由に外出できない人もいる そして忘れてはいけないのは、地域で暮らしている障害者よりも世間の人に知られていないのが、福祉施設の中にいる障害者であるということだ。新型コロナがある程度落ちつき、ほとんどの人が自由に外出できるようになったとしても、施設の入所者が何年も自由に外出できないという現実は変わらないのだろう。 数カ月外出できないだけでストレスがたまる人も多い中、何年も自由に好きな場所に行けない生活はどのようなものなのだろう。好きなところに自由に行けるありがたさを感じるとともに、そんな当たり前のことがずっとできていない人たちが、同じ日本にいることを忘れてはいけないということを実感させてくれた外出自粛である。(つくば自立生活センターほにゃらメンバー)

純利益12.8%増も来期の見通し厳しく 筑波銀行が20年通期決算

【鈴木宏子】筑波銀行(本店・土浦市、生田雅彦頭取)は14日、2020年3月期決算(19年4月~20年3月)を発表した。新型コロナウイルス感染拡大による影響が顕在化するとみられる来期(21年3月期)の業績予想(連結)について、経常利益が20年3月期比46.8%減の14億円、当期純利益は同18.2%減の10億円と厳しい見通しを示した。 さらに今後、感染拡大の影響が長期化する場合は、取引先の貸出金が回収できなくなった場合に備える与信費用がさらに増加する可能性があるとした。 現時点での地域経済への影響について生田頭取は「コロナの影響でかなりの相談があり、融資申し込みが通常の2倍、3倍に膨れ上がっている」とする一方、与信費用について「現時点で莫大に増えたことはなく、コロナ倒産はない」とした。 経常利益31%増 20年3月期の業績(連結)について、銀行本来の業務の収支である業務粗利益は、貸出金利息や有価証券利息配当金が減少し資金利益が減少したが、役務取引利益や国際債券売却益が増加したことから、前年比7億9500万円増の297億7800万円となった。 銀行本来の業務で稼ぎ出した1年間の利益となる、業務粗利益から人件費などの経費を差し引いた実質業務純益(単体)は、業務粗利益の増加に加え、店舗を98店から79店に統廃合したなどにより人件費や物件費などの経費が前年比6億7300万円減少したことから、同16億1000万円増の35億3200万円となった。 銀行の通常の活動から生じた利益を表す経常利益(連結)は、株式関係損益が減少したが業務粗利益の増加や営業経費の削減により、前期比6億3700万円増(31.9%)の26億3200万円となった。最終的に稼いだ利益である当期純利益は経常利益が増加したことなどにより同比1億3900万円増(12.8%)の12億2300万円となった。 健全性の指標となる、リスク資産に対し資本金などの自己資本がどれだけあるかを示す自己資本比率(連結)は、有価証券の減少などによりリスク資産が減少したことなどから、前年度末比0.07ポイント上昇し、8.79%となった。 金融再生法に基づく開示債権額(単体)は、要管理債権や破産更生債権の増加したなどから前年度末比16億円増の466億円となった。この結果、不良債権残高の割合を示す開示債権比率(不良債権比率)は同0.03ポイント上昇し2.72%となった。

県南名店の味を医療従事者へ クラウドファンディングで届くお弁当

【伊藤悦子】新型コロナウイルスとの戦いの最前線にいる医療従事者に、県南地域を代表する飲食店のお弁当を届けようという取り組みが行われている。レストラン中台(土浦市桜町)、旬の台所連根屋(牛久市神谷)とその常連客が立ち上げた「セーバーイーツ茨城」による活動で、クラウドファンディングで広く支援を募り、両店のお弁当を病院に届け始めた。 土浦、牛久の飲食店が常連客とタッグ 発案者は両店の常連客、戸田さつきさん(41)。新型コロナの影響から、両店とも売り上げが前年比80%減と苦境に立たされていた。「いつも旬の食材を使って、どんな料理でお客様に喜んでもらうかワクワクして考えていたのにむなしくなった」という中台義浩さん(55)の言葉に心を痛めた戸田さんはなんとかしたいと思った。 個人的なテイクアウトを毎食続けるわけにはいかず、「応援したいが食べられない」ジレンマがあった。折から戸田さんが親しむSNSのツイッターには、医療従事者へ応援や感謝の言葉があがる一方、「応援が拍手だけでいいのか?」など議論が交わされているのを目にした。 そこで、医療従事者へ感謝の気持ちを伝えるためお弁当を届ける「セーバーイーツ」を発案。お弁当作りならば、経営難に陥っている飲食店の仕事としてシフトできる。テイクアウトは土日に集中しがちだが、平日のスタッフの仕事もまかなえる。さらに「クラウドファンディングなら、多くの人々が感謝の気持ちを伝えることができるから、みんなが幸せになれるのでは」と考えたという。出資額は、医療従事者1人のお弁当代に相当する1500円からと決めた。 戸田さんとレストラン中台のシェフ中台義治さんは土浦生まれ、連根屋店主佐藤栄次さん(57)は牛久生まれだが、3人は県内の同じ高校出身。地元の味を届けようと、タッグを組んだ。 佐藤さんは、先にラジオで、都内で医療従事者に差し入れする話を聞き、やりたいなと思っているところに戸田さんから声をかけられた。「ふたつ返事でやるやる!」と応じたそう。 レストラン中台の女将(おかみ)、中台理香さんも「話を聞いてすぐにやりたいと思った」と話す。「1500円のお弁当だが、中身は1800円以上のものを使っている。クラウドファンディングでいただくのは材料費だけ。おいしかったと喜んでもらいたいから、儲けはいらないという気持ちだ」という。 目標額は3日で達成も募集継続 パンフレットを作り、サイトを立ち上げ、クラウドファンディングは5月1日にスタート。目標額の50万円はわずか3日で達成した。セーバーイーツのサイトには「頑張ってください」「応援しています」など支援者から医療従事者への感謝のメッセージが並ぶ。なかには「これからのことを考えると、医療の現場を守らないといけない」という10代の若者からの支援もあったという。 メッセージは印刷して、お弁当と一緒に病院に届けている。12日以降、JAとりで総合医療センター(取手市)と筑波大学付属病院(つくば市)にそれぞれ30食、40食を届けた。 佐藤さんは「店は20年近くやっているが、このように弁当の仕事をやるのは初めてに近い。中台さんと協力しあえるのも自分の店だけで全部こなさなきゃいけないわけじゃない、と気持ちの面で助かっている」と語った。 実際にお弁当を食べた医療従事者からは、「ハンバーグがおいしかった」「みなさんの支援がうれしい」「励みになった」という声が寄せられている。 受け入れる医療機関も募集中 目標額50万円には達しているが、31日まで募集している。戸田さんは「予算やお届け距離の都合もあるため、すべてに応じられないかもしれないが、新型コロナウイルス感染者が入院している、いないにかかわらずたくさんのに医療従事者に届けたい」とし、「もしお弁当を受け入れたい医療機関あれば、連絡してほしい」と話す。 クラウドファンディングは出資額に応じて、お弁当を届けられる人数が異なる。クラウドファンディングのリターンは、イラストレーター・画家の長友心平さん描き下ろしポストカード、ロゴ反射缶バッジ(直径40ミリ)が用意されている。 ➡コロナと戦う医療従事者に地元の美味を届けて、みんなを守りたい!セーバーイーツ茨城のサイトはこちら

1人暮らし学生に3万円、自宅通学に1万5千円支援 筑波大

【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染拡大により学生が経済的に苦しい状況にあるとして、筑波大学(つくば市天王台)は12日、アパートなどで1人暮らしをしている大学生に計約3万円、実家から通学している大学生に1万5千円などを支援する総額7億円の緊急経済支援を実施すると発表した。 保護者の収入が減って仕送りが減少した、アルバイト先が休業になり収入が減った、オンライン授業が実施されているため通信機器の購入などで支出が増えたなど、学生生活に影響が出ており経済支援が必要だとして、当面3カ月間を想定した支援を実施する。 約7億円の財源が必要になるが、現時点では同大の基金などを含め約4億円を確保している。約3億円が不足していることから、教職員から寄付を募っているほか、市民にもクラウドファンディングで支援を呼び掛ける。 支援内容は1~4年の大学生全員に1人一律1万5000円を給付する。実家を離れてアパートや学生宿舎などに住んでいる学生には1人約1万5000円を追加支援し、1人暮らしの学生などには計約3万円が給付される。 感染拡大により保護者の収入が急激に減少した学生に対しては、入学金と授業料の免除や徴収猶予などの特別措置を整備する。 オンライン授業の通信機器については、通信環境が整っておらず対応が困難な新入生を中心に、通信機器やパソコンなどを無料で貸し出している。 大学院生に対しては研究補助や教育補助などを拡充し、大学で研究や教育のアルバイトをしてもらって、大学生とほぼ同額の経済支援を検討している。さらに保護者の収入が急変した大学院生にも入学金や授業料の免除や徴収猶予を検討している。 留学生約100人、卒業後帰国できず収入無く 一方留学生は、授業料免除の私費留学生を対象に1人12万円、今年3月に大学や大学院を卒業したものの帰国できずに日本滞在を余儀なくされている元留学生にも12万円の支援金を給付する。 留学生の場合、アルバイト収入の減少のほか、感染拡大に伴い、本国からの送金が途絶えてしまったケースもあるという。特に卒業後、帰国できなくなった留学生は、就学ビザの期限が切れてしまったためアルバイトをして収入を得ることができず、収入源がまったく無くなってしまった人もいるという。 留学生への金額が高いことについて同大は、留学生のための基金を活用すること、さらに特に留学生から深刻な相談が多く寄せられているためとしている。3月に卒業したものの帰国できない元留学生は100人程度いるという。 ほかに学生、大学院生、留学生すべてを対象に1人10万円の一時貸付金を設ける。 学生数は大学生が約1万人、大学院生が約7000人。現在、手続きを始めており、6月中旬ごろには給付を実施したいとしている。 一方、4年生の男子学生は「自分もアルバイト収入が半分に減ったし、周りの学生からも(感染拡大前のように)アルバイトがちゃんとできているという話はまったく聞かない。つくばにいてもお金がないので実家に帰省した学生も多いと聞いている」と話し、大学の緊急経済支援について「もらえないよりいいが、3万円じゃどうしようもないと友達と話したばかり」と語っている。

《つくば法律日記》7 withコロナと法律問題

【コラム・堀越智也】コラムのタイトルを法律日記と謳っておきながら、新型コロナと法律の話を避けて通ることは許されないだろうという思いがありながら、本音はできれば避けたいところである。というのも、判例の集積がないだけに、結論が明確でないことが多々あるからだ。 それでも、勇敢な僕はそこに切り込んでいくことにした。そこに多くの人々の心配があるし、自分自身、気を付けなければならないと思うことがあるためである。 御多分に洩れず、流行りに任せてZOOM飲み会をしてみたりする。ZOOMの利用もセキュリティーなどを考えると十分な注意が必要なのだが、その点はここでは触れないことにする。そのZOOMでwithコロナでの法律問題についてよく聞かれるのが、従業員の解雇の問題や賃料の問題である。 解雇するには、正当な理由がなければならない。また、リストラを理由に整理解雇をすることがあるが、その場合でも人員削減の必要性などいくつかの条件を充たさなければならない。正当な理由や必要性の判断をする際、いつ終息するか分からないコロナについてどのような考慮をすべきかは、非常に難しいところである。ただ、売り上げが下がったというだけでは、解雇は難しく、その他具体的な事情を考える必要がある。 ZOOM利用で気を付けたいこと ところで、ZOOMを利用していると、まずは便利さに気を取られてしまう。お店で飲み会をしていたら、パソコンで仕事をしながらというわけにはいかないが、ZOOM飲み会なら、こそこそパソコンでネットを見たりしていても気づかれない。 また、職場にいれば、資料や本などもすぐに取り出せて便利である。ただ、これが大勢の会議やセミナーという形式になったときに、資料を複製して参加者が見られるようにしたり、音楽を流したりということを、気軽さと便利さゆえに安易にしてしまう可能性があるだろうと感じた。その際、著作権侵害には十分に気を付けて、せっかくの便利さや楽しさを台無しにしないようにしたいものだ。 SNSが流行り始めたころ、僕もSNSを真っ先に利用し、多くの仲間ができて喜んでいた矢先、仲間が気づかないうちに著作権を含めたいろいろな法律問題に触れていることに気づき、襟を正したことがある。SNSやZOOMなどの普及により、アウトプットが容易になる反面、法律問題になる危険もあるので、十分に気を付けて、便利さや楽しさに水を差さないようにしたい。(弁護士)

《つくば法律日記》7 withコロナと法律問題

【コラム・堀越智也】コラムのタイトルを法律日記と謳っておきながら、新型コロナと法律の話を避けて通ることは許されないだろうという思いがありながら、本音はできれば避けたいところである。というのも、判例の集積がないだけに、結論が明確でないことが多々あるからだ。 それでも、勇敢な僕はそこに切り込んでいくことにした。そこに多くの人々の心配があるし、自分自身、気を付けなければならないと思うことがあるためである。 御多分に洩れず、流行りに任せてZOOM飲み会をしてみたりする。ZOOMの利用もセキュリティーなどを考えると十分な注意が必要なのだが、その点はここでは触れないことにする。そのZOOMでwithコロナでの法律問題についてよく聞かれるのが、従業員の解雇の問題や賃料の問題である。 解雇するには、正当な理由がなければならない。また、リストラを理由に整理解雇をすることがあるが、その場合でも人員削減の必要性などいくつかの条件を充たさなければならない。正当な理由や必要性の判断をする際、いつ終息するか分からないコロナについてどのような考慮をすべきかは、非常に難しいところである。ただ、売り上げが下がったというだけでは、解雇は難しく、その他具体的な事情を考える必要がある。 ZOOM利用で気を付けたいこと ところで、ZOOMを利用していると、まずは便利さに気を取られてしまう。お店で飲み会をしていたら、パソコンで仕事をしながらというわけにはいかないが、ZOOM飲み会なら、こそこそパソコンでネットを見たりしていても気づかれない。 また、職場にいれば、資料や本などもすぐに取り出せて便利である。ただ、これが大勢の会議やセミナーという形式になったときに、資料を複製して参加者が見られるようにしたり、音楽を流したりということを、気軽さと便利さゆえに安易にしてしまう可能性があるだろうと感じた。その際、著作権侵害には十分に気を付けて、せっかくの便利さや楽しさを台無しにしないようにしたいものだ。 SNSが流行り始めたころ、僕もSNSを真っ先に利用し、多くの仲間ができて喜んでいた矢先、仲間が気づかないうちに著作権を含めたいろいろな法律問題に触れていることに気づき、襟を正したことがある。SNSやZOOMなどの普及により、アウトプットが容易になる反面、法律問題になる危険もあるので、十分に気を付けて、便利さや楽しさに水を差さないようにしたい。(弁護士)

県立博物館、美術館1カ月ぶり再開

【鈴木宏子】新型コロナウイルスの感染拡大で利用が制限されていた博物館や美術館、公園の利用制限を国が緩和したのを受けて、県立自然博物館(坂東市)や県近代美術館(水戸市)などが12日、一斉に開館した。感染防止対策をとった上で、ほぼ1カ月ぶりの再開となった。 坂東市大崎のミュージアムパーク県自然博物館は午前9時30分に開館した。4月11日に休館となって以来、ちょうど1カ月ぶりの再開となった。この日の来館者は例年の2割程度にどどまり、にぎわいはまだ館内に戻らなかった。 入館者はマスクをして、入り口で手指をアルコール消毒、さらに除菌マットで靴底を除菌して入館した。受付の案内カウンターには飛沫を防止する透明なビニールカーテンが張られ、案内スタッフはマスクと手袋を着用して応対した。 同館は恐竜の骨格標本や動物のはく製を触ったり、顕微鏡でミクロの世界をのぞいたりできる体験型施設だが、展示物には手を触れないなどの新しいルールが館内のあちこちに表示された。展示物の至るところにあるスイッチなどは、1日4回、スタッフが除菌する。 入館者同士の間隔を2メートル空けることなども求められ、混雑した場合は入場を制限することもあるそうだ。 館内のレストランや売店はまだ休業のまま。来館者が昼食を持参して館内のセミナーハウスで食事をしたり、屋外広場で飲食することはできるという。飲食ができるセミナーハウスは密集や密接を防ぐため400席あった座席を150席に減らした。 12日、再開した同館を4歳の長男と0歳の長女を連れて訪れた守谷市の30代の主婦は「長男の幼稚園が休みになり、ずっと家にいて子供のストレスがたまっていた。長男は恐竜が好きなので博物館に来た。開館してくれてありがたい」などと話していた。 広報を担当する同館企画課の高橋優華さんは「制限をかけての開館となり、精一杯楽しんでいただけないところは心苦しいが、ご理解いただいて利用いただければ」と話している。 緊急事態宣言が出され都道府県をまたいだ移動は自粛を求められていることから、県外からの来館については自粛を求めているという。 つくば美術館は6月13日から 県立美術館は、県近代美術館(水戸市)、県天心記念五浦美術館(北茨城市)、県陶芸美術館(笠間市)の3館が12日、一斉に開館した。 一方、貸し館による展示が主なつくば市吾妻の県つくば美術館は、展示予定だった主催者のキャンセルにより5月いっぱいは休館を続ける。再開は6月13日の「土曜講座」からで、学芸員が講話する。6月20日にはビデオ鑑賞会も再開する。ギャラリーの展覧会再開は6月30日からになるという。 洞峰公園テニスコート13日再開 県立の屋外公園は11日から笠松運動公園(ひたちなか市)などが再開した。 つくば市二の宮の洞峰公園は、テニスコートが13日から利用を再開する。同公園によると、13日午後2時時点ですでに延べ10面の利用予約が入ったという。ただしマスクを着用してプレーしてもらう。更衣室やロッカー、シャワーなどは利用できない。 一方、アリーナやプールの再開は未定のままだ。ギャラリーやカフェがある新都市記念館も休業が続き、こちらも再開は未定という。冒険広場にある、子供たちに人気の複合遊具と砂場は引き続き利用できない。 土浦市大岩田の霞ケ浦総合公園は、霞ケ浦文化体育会館(水郷体育館)前の県の駐車場がゴールデンウイークの2日から11日まで閉鎖されていたが、12日から利用できるようになった。 公園内の施設のうちテニスコートは6月2日から再開予定で、予約受け付けが開始された。水郷体育館の再開は未定。県都市整備課によると体育館利用再開の目安は、スポーツクラブなどの休業要請が解除される時期になるという。土浦市のネイチャーセンターは6月1日まで休館。2日から再開の予定。

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