ホーム検索
伊藤悦子 -検索結果
If you're not happy with the results, please do another search.
オリジナルレンコン料理専門店開業へ 土浦市産業祭で一部メニューお披露目
日本一の産地である土浦のレンコンを使用したレシピを開発し提供するオリジナルレンコン料理専門店を開業しようと、同市でインターネットテレビ「Vチャンネルいばらき」を運営する会社社長の菅谷博樹さん(55)と、つくば市下広岡で軽食店「ニッチDEキッチン」を運営する増田勇二郎さん(53)が準備を進めている。開業に先立って23、24日開催の第48回土浦市産業祭でオリジナルメニューの一部をお披露目し販売する。
店名は「土浦れんこん物語」。来年1月ごろ土浦駅西口近くの同市川口、ショッピングモール「モール505」の空き店舗に開業し、ランチを提供する予定だ。店を運営する合同会社「土浦れんこん物語」を近く設立する。
菅谷さんによると、土浦にスイーツ店を構えたことがある増田さんと今年9月頃、土浦の活性化について話した際、「レンコン専門店で土浦をもっとアピールしたい」と意気投合したのがきっかけ。
菅谷さんは「レンコンといえば土浦市だが、あまり県外に浸透していないと感じている」と言い、「レンコンを使ったオリジナルメニューを提供し、市内はもちろん全国、海外にも発信したい」と、食を通じた観光促進と地元産業の活性化を目指したいと語る。新店舗のコンセプトについて「農家+料理の職人がコラボレーションしてオリジナルの新しいレシピを作り出していくこと」だと話す。
提供するメニューには、土浦市とJA水郷つくば主催の「日本一のれんこんグランプリ」で2022年と23年に2年連続最優秀賞を受賞した「市川蓮根」(同市田村、市川誉庸代表)」が生産したレンコンを使用する。メニューの開発と監修は、筑波山温泉ホテル一望(つくば市筑波)の料理長を務めた逸見千壽子さんに依頼した。
提供するランチは700円から2000円程度とする予定で、ほかにキッチンカーでの販売も予定し、インターネット販売なども模索している。
コロッケとお焼きを販売
すでにいくつかのオリジナルメニューが完成しており、そのうち「れんこんコロッケボール」と「れんこんお焼き」を23日、24日、モール505で開かれる産業祭で、「ニッチDEキッチン」のキッチンカーで販売する。
れんこんコロッケボールは、レンコンのすりおろしとジャガイモを9対1の割合で配合し、真ん中にカットしたかみ応えのあるレンコンが入っている。食べやすいよう一口大のボール型にしカップに複数入れて販売、クシで刺して食べてもらう。「れんこんお焼き」は、逸見さんオリジナルのレンコン甘辛味噌が入ったお焼きだ。
菅谷さんは「レンコンを使ったオリジナルメニューを今後も開発、提供し、モール505の活性化にもつなげたい」と意気込みを語る。(伊藤悦子)
花火見物客を歓迎 土浦の音楽家がウエルカムフェス
11月2日と3日
土浦市出身・在住のサックス奏者 宇津木紘一さん(43)が、土浦全国花火競技大会が催される11月2日と翌3日、花火を見に来る観光客を歓迎するウエルカムフェスティバルを開催する。土浦駅西口前のアルカス土浦広場とうらら大屋根広場で音楽ライブやダンスなどを披露するほか、イベントブースやキッチンカーを出店し土浦の物産をPRする。
土浦をアピールしたい
宇津木さんは「約60万人もの人が訪れる土浦全国花火競技大会は素晴らしい観光資源。観光客はもちろん、地元の人たちに喜んでもらえるイベントを開きたい」と語る。
昨年、宇津木さんは土浦商店街連合会の依頼で野外コンサート「サウンド蔵つちうらムーンライトコンサート」のプロデュースをした。その際「このようなイベントを花火大会の日にもやったらどうかと思い立った」。元々、日本三大花火大会である大曲の花火大会、長岡の花火大会では音楽ライブなど様々なイベントを催している。しかし土浦ではこれまで開催されておらずもったいないと考えていた。
そこで昨年、同商店街連合会や同市商工課などに相談し、土浦花火大会実行委員会の後援を得て川口町バス停前広場(土浦市川口町)で第1回目のウエルカムフェスティバルを開催した。「準備期間が短く音楽の生演奏だけだったが、観客が多く手応えがあった。次回はもっと大きな規模でやりたい」と実感した。
今年は土浦駅前で花火大会当日と翌日の2日間かけて開催する。主催は同ウエルカムフェス実行委員会で、土浦商店街連合が共催する。市内でコミュニティバス「キララちゃんバス」を運行するNPOまちづくり活性化土浦や、楽器店「島村楽器イオンモール土浦店」など様々な団体や企業が協力する。地元の若い世代にも活躍してほしいという思いでポスターのイラストは土浦一高美術部の生徒に、題字は土浦二高書道部の生徒に依頼した。「土浦の花火」のロゴは、花火大会のオフィシャルポスターと同じ文字の使用許可を得ている。
高校生も出演
2日は、宇津木さんのサックス演奏のほか、つくば市のマリンバデュオMS.MALLETSによるマリンバ演奏、和太鼓、琴の生演奏などを催す。土浦一高吹奏楽部も演奏を披露する。土浦二高書道部は、宇津木さんとMS.MALLETSの生演奏に合わせてパフォーマンスを行う。
3日は音楽ライブのほか、イベントブースでは、子供たちが「にれ工房」(つくば市平塚)のサポートで竹を使った打楽器作りを体験できる。出来上がった楽器を使って土浦吹奏楽団の演奏に参加もできる。物産展では、知的障害者施設「土浦市つくしの家」が手作りのレンコンコースターやレンコンキーホルダーを販売し土浦のレンコンをアピールする。
宇津木さんは「ウエルカムフェスティバルで土浦の魅力を多くの人にアピールしたい」と意気込みを語る。(伊藤悦子)
◆土浦全国花火競技大会ウェルカムフェスティバル2024は、花火大会当日の11月2日(土)は午前11時~午後4時、アルカス土浦広場で、翌3日(日)は前11時~午後7時、うらら大屋根広場で開催。参加費無料。問い合わせは同実行委員会のメール(tsuchiurahanabi.welcomefes@gmail.com)へ。
「蓮豚焼き」を新名物に 土浦商工会議所青年部が開発
土浦産のレンコンとしょうゆ、県産豚バラ肉を使った炒め物「蓮豚(れんとん)焼き」を土浦商工会議所青年部(土浦市中央 小椋直樹会長)が1年かけて開発した。土浦の新名物として今後、青年部会員が経営するお店を中心に売り出すことになっており、年内から提供するお店を決めていくという。
同市役所前の大屋根広場で11日開かれた「つちうら炭火焼きまつり2024」で、同青年部が発表した。
厚切りの豚バラ肉とレンコンを、しょうゆをベースにした甘辛のたれで炒めた料理で、しょうゆは地元の柴沼醬油醸造(同市虫掛 柴沼秀篤社長)の製品を使用した。レシピは、農水省の料理人顕彰制度「料理マスターズ」ブロンズ賞を昨年受賞した地元の料亭「よし町」(同市中央)の社長、木村英明さん(48)が監修した。
食べられるお店が意外とない
青年部の小椋直樹会長(45)は「土浦はレンコンが有名だが、意外と食べられるお店がない」とし「地元の人や遊びに来た人たちが、市内のいろいろなお店で土浦のレンコンを食べられるように新名物を作りたいという思いがあった」と話す。「蓮豚焼きは、ビールはもちろん、ご飯にも合うので小さなお子さんにもお薦めしたい」と語る。
試作品としてピリ辛味と甘辛味の2種類を作って7月の土浦キララまつり、8月の真鍋のまつりなどで提供し、食べた人にどちらがいいか投票を依頼した。その結果、人気だった甘辛味の蓮豚焼きを新名物とすることになった。
青年部の菅井歩美さん(40)は「メンバーたちでほぼ1年あれこれ悩んだ。全力投球で開発した。皆さんにおいしく食べていただけたら」と話す。(伊藤悦子)
子供たち150人が仮装行列 26日 つちうらハロウィン
31日のハロウィンを前に、「つちうらハロウィン2024」が26日、土浦駅周辺で開催される。約150人の子供たちが仮装して、駅前のアルカス広場から川口町バス停前広場まで中心市街地約350メートルを行進する。
街中ににぎわいをつくろうと、コミュニティバス「キララちゃんバス」を運行するNPOまちづくり活性化土浦(同市中央、横山恭教理事長)が2015年から開催している。
子供たちは仮装行列の後、スタンプラリーを行い、各自自由に店舗を回ってお菓子をもらう。参加者150人はすでに定員に達している。つちうらハロウィンに協賛する店舗や施設は、国道125号沿い、中城通り、本町通り、モール505内など49カ所となっている。
同NPOの金澤敦子さんは「募集後、2日で定員に達した。2015年から始めたつちうらハロウィンが地元に定着してきてうれしい」とし「思い思いの仮装を楽しんでいただくことはもちろん、スタンプラリーで土浦にたくさん素敵なお店があるという発見もしてほしい」と語った。
高校生がイラスト、ラッピングバス運行
つちうらハロウィンを前に、同市内では9月11日から、市内の高校生3人が描いたハロウィンのイラスト3点をそれぞれラッピングしたバスが3コースで運行している。同NPOが今年7月、市内の高校生に向けて初めてポスターデザインコンテストを開催し、最優秀賞に選ばれた土浦三高1年の赤見美和さんと、入賞した同校1年の飯塚杏奈さん、土浦一高の3年の青木淑香さんが描いたイラストをラッピングした。
赤見さんのイラストは同法人のキャラクター、キララちゃんがドーナツを食べているところを見つかって慌てているシーンを描いた。赤見さんは「とにかくかわいいキララちゃんを描きたかった。構図をパッと思いついて、タブレットを使って7時間くらいで描いた」と話す。赤見さんのイラストはバスのラッピングのほか、今年のつちうらハロウィンのポスターにも使用されている。(伊藤悦子)
◆つちうらハロウィン2024 26日(土)午後1時30分~午後4時30分開催。小雨決行。開会式と全体記念撮影のあと、仮装行列とスタンプラリーを行う。終了後アルカス広場に再集合し、仮装の表彰式と閉会式を行う。参加者は事前登録済。詳しくは電話029-826-1771(まちづくり活性化土浦)へ。
5年ぶり ライブや模擬店も 学園祭「KVA祭」19日開催 日本国際学園大
日本国際学園大学(旧筑波学院大学、つくば市吾妻、橋本綱夫学長)の学園祭「KVA祭」(大和田廉実行委員長)が19日開催される。大学の名称が日本国際学園大学に変わって初めての学園祭となる。コロナ禍で開催できなかった軽音サークルのライブや、学生による模擬店での飲食物販売を5年ぶりに開催する。
学生団体、学友会の会長で経営情報学部ビジネスデザイン学科4年の日高悠希さんは「学生が模擬店で食べ物を売るのはコロナ明けとなって初めて。そういった意味でも大変重要な意味がある学園祭になる。今年のKVA祭で本来の形を取り戻したい」と話す。
無駄な出会いはない
今年のテーマは「どのような出会いも無駄にはならない」という意味の「No Encounter is Ever Waste(ノー・エンカウンター・イズ・エバー・ウェイスト」。実行委員長の3年 大和田さんは「新たな世代の融合と、新しい大学名に変わった思いから付けた」とし「コロナ禍でサークルの引き継ぎがうまくいかなかったという苦労もあった」と思いを語る。
KVA祭の横断幕を、市内の大通りに架かる陸橋などに掲示してPRしている。横断幕は、実行委員で模擬店を担当する3年 菊地大輔さんと、広報を担当する2年 柴田心歩さんがデザインした。柴田さんは特設サイトでのPRも担当する。「先輩がデザインで関わっているのを見て、自分もできることはないかと実行委員会への参加を決めた」と話す。
国際色豊か
模擬店は、留学生が多い同大ならではの国際色豊かな点が特徴だ。スリランカ人留学生らは母国のスパイスを利かせたフライドポテトを販売する。中国人留学生らは模擬店で、茶道や折り紙を体験できる「三銃士茶道折り紙屋台」を出店する。ほかに学友会が芋煮会を開いて販売する。
模擬店を担当する菊地さんは、食品を調理して販売するため保健所とのやりとりなどの準備で多忙な日々を送っていると話す。
外部からキッチンカーも出店し、ケバブ、クレープ、焼きそば、から揚げなどを販売する。キッチンカーを担当するのは実行委員の3年 野口千咲さんによると、アリーズケバブの店長は、同校の卒業生だという。
大教室では、お笑い芸人を招いたライブが午後0時30分から開催される。ほかに軽音サークルのライブが同会場で催され、学生バンド2グループが出演する。ギターの弾き語りやピアノ演奏なども予定されている。
お笑い芸人を呼ぶメーンイベントの運営は3年 石嶋萌夏さんが担当する。軽音サークルのライブ開催を担当する実行委員会副会長で2年の小林亮太さんは「私自身軽音サークルの部長であり、軽音ライブは5年ぶりなのでうれしい。成功させたい」と意気込みを語る。
実行委員長の大和田さんは「模擬店も出るので盛り上がったらうれしい。多くの人にご来校いただき、1日楽しんでいただきたい」と語る。(伊藤悦子)
◆KVA祭特設WEBサイトは、日本国際学園大学KVA祭2024 (craft-student.org)へ。
5年ぶり ライブや模擬店も 学園祭「KVA祭」19日開催 日本国際学園大
日本国際学園大学(旧筑波学院大学、つくば市吾妻、橋本綱夫学長)の学園祭「KVA祭」(大和田廉実行委員長)が19日開催される。大学の名称が日本国際学園大学に変わって初めての学園祭となる。コロナ禍で開催できなかった軽音サークルのライブや、学生による模擬店での飲食物販売を5年ぶりに開催する。
学生団体、学友会の会長で経営情報学部ビジネスデザイン学科4年の日高悠希さんは「学生が模擬店で食べ物を売るのはコロナ明けとなって初めて。そういった意味でも大変重要な意味がある学園祭になる。今年のKVA祭で本来の形を取り戻したい」と話す。
無駄な出会いはない
今年のテーマは「どのような出会いも無駄にはならない」という意味の「No Encounter is Ever Waste(ノー・エンカウンター・イズ・エバー・ウェイスト」。実行委員長の3年 大和田さんは「新たな世代の融合と、新しい大学名に変わった思いから付けた」とし「コロナ禍でサークルの引き継ぎがうまくいかなかったという苦労もあった」と思いを語る。
KVA祭の横断幕を、市内の大通りに架かる陸橋などに掲示してPRしている。横断幕は、実行委員で模擬店を担当する3年 菊地大輔さんと、広報を担当する2年 柴田心歩さんがデザインした。柴田さんは特設サイトでのPRも担当する。「先輩がデザインで関わっているのを見て、自分もできることはないかと実行委員会への参加を決めた」と話す。
国際色豊か
模擬店は、留学生が多い同大ならではの国際色豊かな点が特徴だ。スリランカ人留学生らは母国のスパイスを利かせたフライドポテトを販売する。中国人留学生らは模擬店で、茶道や折り紙を体験できる「三銃士茶道折り紙屋台」を出店する。ほかに学友会が芋煮会を開いて販売する。
模擬店を担当する菊地さんは、食品を調理して販売するため保健所とのやりとりなどの準備で多忙な日々を送っていると話す。
外部からキッチンカーも出店し、ケバブ、クレープ、焼きそば、から揚げなどを販売する。キッチンカーを担当するのは実行委員の3年 野口千咲さんによると、アリーズケバブの店長は、同校の卒業生だという。
大教室では、お笑い芸人を招いたライブが午後0時30分から開催される。ほかに軽音サークルのライブが同会場で催され、学生バンド2グループが出演する。ギターの弾き語りやピアノ演奏なども予定されている。
お笑い芸人を呼ぶメーンイベントの運営は3年 石嶋萌夏さんが担当する。軽音サークルのライブ開催を担当する実行委員会副会長で2年の小林亮太さんは「私自身軽音サークルの部長であり、軽音ライブは5年ぶりなのでうれしい。成功させたい」と意気込みを語る。
実行委員長の大和田さんは「模擬店も出るので盛り上がったらうれしい。多くの人にご来校いただき、1日楽しんでいただきたい」と語る。(伊藤悦子)
◆KVA祭特設WEBサイトは、日本国際学園大学KVA祭2024 (craft-student.org)へ。
まちづくりと運行の両輪で 土浦キララちゃんバス20周年 延べ250万人が利用
7月に二つの記念イベント
土浦市のコミュニティーバス「まちづくり活性化バス キララちゃん」が今年、運行20周年を迎える。バスを運行するNPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央、横山恭教理事長)は20周年を記念して7月に2つのイベントを催す。20周年記念シンポジウム「公共交通シンポジウム2024どうなる公共交通!どうする?キララちゃんバス」と、無料乗り放題の実施だ。
シンポジウムは7月6日開催する。複数の公共交通やモビリティーを最適に組み合わせた次世代の交通システムづくりに2021年から挑戦している関東鉄道が、「つちうらMaaS(マース)」と呼ばれるこれまでの取り組みについて話し、同NPOがキララちゃんバス運行の20年の歩みを振り返る。さらに公共交通政策のスペシャリストで、実際に全国各地で公共交通やコミュニティバスに乗車している名古屋大学環境学研究科の加藤博和教授が基調講演する。
無料乗り放題は7月15、16日の2日間、全路線で実施する。
3者協定に基づく協働事業
キララちゃんバスは中心市街地の活性化などを目的に2005年3月、運行が始まった。同NPOが事業実施者で、関東鉄道に運行を委託、土浦市が事業費を補助するなど、3者協定に基づく協働事業で運行している。NPOがコミュニティーバスを運行するのは全国でも珍しい。
現在の運行路線は3路線あり、土浦駅西口を起点に、市街地のクラフトシビックホール(市民会館)などを循環するコース、中心市街地の亀城公園などを循環するコース、霞ケ浦総合公園や郊外の住宅団地などを循環するコースがある。
運行開始の05年から23年度まで19年間の総利用者数は延べ約250万6000人。利用者数のピークは14年度の約15万9000人だったが、運賃値上げなどの影響で17年度には約12万5000人まで減少した。徐々に回復傾向だったものの、20年度は新型コロナ感染拡大の影響で約8万5000人にまで落ち込んだ。その後、再び利用者が少しずつ増え23年度は約12万人の利用者があった。
「単なる移動手段でなくまちづくり担ってきた」
事務局長の小林まゆみさんは「『自分たちで土浦を良くしていこう』ということを市民の方に意識してほしいとNPO法人を起ち上げた」とし「キララちゃんバスは単なる移動手段ではなく、さまざまなイベントの開催などまちづくりの活性化も担ってきたと思っている。まちづくりとバス運行の両輪で走ってきた。一般的なコミュニティバスだったらここまで続いてこなかった」と20年を振り返った。
今後については「中心市街地の活性化の目的を大切にしつつも、市内でバスが走っていない高齢者らが住む地域にもキララちゃんバスが行けるようにしたい」と語った。さらに「将来は無人運転の小さなバスで市内を回り、キララちゃんバスの停留所まで利用者を運ぶ。そこからキララちゃんバスに乗車して土浦駅に行く、といったハブの役割を持つバス停を作る方法も実現できたら」と話した。(伊藤悦子)
◆キララちゃんバス運行20周年記念シンポジウム「公共交通シンポジウム2024 どうなる公共交通!どうする?キララちゃんバス」は7月6日(土)午後1時30分から午後4時、同市東真鍋町2-6クラフトシビックホール土浦(土浦市民会館)小ホールで開催、入場無料、予約不要。キララちゃんバス無料乗り放題は7月15日(月)、16日(火)の2日間実施。問い合わせはNPO法人まちづくり活性化土浦(電話029-826-1771へ。
➡キララちゃんバスの過去記事はこちら
聖地土浦に「パトレイバー」デザインマンホール デビューを前に市役所で展示
土浦市オリジナルの「機動警察パトレイバー」デザインマンホール15種類が完成し、24日から市役所2階(同市大和町)で展示が始まった。4月9日まで展示したあと、土浦駅周辺道路に設置する。
カプセルトイのアクリル製マンホールキーホルダーも作成、4月下旬からまちかど蔵(同市中央)、きらら館(同市大和町)で販売する。デザインマンホールの情報をSNSで拡散した人には、オリジナルグッズとして紙製コースター(約2000個)を郵送する。
2022年に開催の「機動警察パトレイバー30周年突破記念 in土浦『TV-劇パト2+』展」では全国から約3000人のファンが来場した。根強いファンが多いため、デザインマンホールを設置することで同市を訪れる人を増やし、回遊性や消費を高めるのが狙い。
キャラクターの背景は土浦の風景や名産
デザインマンホールの背景は、市役所本庁舎や全国花火競技大会、霞ケ浦畔、帆引き船、レンコンなど土浦を象徴するものだ。市のアピールになるような背景を、職員らで検討したという。中にはアニメに出てくる架空の建物「シャフト・エンタープライズ・ジャパン土浦研究所」と「グリフォン」を組み合わせたデザインマンホールもある。
キャラクターと組み合わせは、パトレイバー原作者「ヘッドギア(HEADGEAR)」の監修の元、行った。
パトレイバーのキャラクターは「ちびキャラ」といって2頭身に縮めてスーパーデフォルメ手法を使って新たに描き起こした。キャラクターの瞳は全て、原作者の一人高田明美さん自らが描き入れたという。
市政策企画課の奥山成俊さんは「背景との組み合わせなど原作者の意向に沿う点は苦労したが、完全オリジナルイラストなのでパトレイバーファンの目にとまってほしい」という。「マンホールマニアであるマンホーラーにも出かけてもらえればうれしい。ちびキャラ化しているので、パトレイバーを知らない小さなお子さんにも楽しんでもらえるのでは」
市役所を訪れていたかすみがうら市の男性(69歳)は「こういった企画を市役所が行うのはいいと思う」と語った。(伊藤悦子)
土浦で3年ぶり つくばは初開催 月末土・日にハロウィン仮装行列
31日のハロウィンを前に、子供たちが仮装して街なかを歩くハロウィンイベントが29、30の両日、それぞれ土浦、つくばで予定されている。新型コロナの行動制限がなくなった今年は、土浦駅周辺でNPOが3年ぶりに仮装行列を開催、つくば市研究学園駅周辺では住民団体が初めて開催する。
100人+の子どもたちが街なかのお店訪問【土浦】
NPO法人まちづくり活性化土浦(土浦市中央、横山恭教理事長)主催の「土浦ハロウィン2022」は29日に開かれる。仮装行列とスタンプラリーの実施は3年ぶりで、9月中旬の市報で告知すると、すぐに定員100人に達した。問い合わせや参加希望の連絡が多く、急きょ10人プラスし、市内の中学以下の子どもたち約110人が参加を予定する。現在はキャンセル待ちとなっている。
参加する子どもたちは当日、アルカス広場(同市大和町)で受付確認後、川口町バス停前広場(旧滝の前広場)まで仮装行進をする。その後は、各自好きな店舗を回る「まちなかスタンプラリー」を行う。手製の缶バッチを付け、ハロウィンの絵が描かれた袋を持って、保護者らと一緒に店を訪ねる。店ではお菓子をもらい、スタンプを押してもらう。お菓子と一緒に、その店独自の割引券などが入っており、保護者らが再び買い物に来る仕組みになっている。
土浦ハロウィンに協賛する店舗や施設は、国道125号沿いや本町通り、中城通り、モール505内など50カ所。お菓子はそれぞれの店が自費で用意。店主やスタッフが仮装している店もあるという。協賛店のひとつ、木村屋パン店(同市中央)では毎年お菓子とは別に、あんぱんを子どもたちに渡しており、今年も約200個のあんぱんを焼く予定だそうだ。
2015年に始まった「土浦ハロウィン」は、新型コロナ感染拡大の影響で2020年、21年とも仮装行列などイベントは中止した。20年は本町通りと桜橋通りにハロウィンの飾り付けを行ったのみだった。コロナ前の2019年は、参加者が子ども大人合わせて300人(子どもは約150人)を超え、スタンプラリー協賛店も54店舗あった。コロナ禍で閉店した店などもあるため今年は50店舗に減少している。
今年定員を100人にしたのもコロナ感染対策のため。実施に際し、参加者らはこまめなアルコール消毒を行い、マスク着用を着用する。事務局長の小林まゆみさんは「子どもたちはもちろん、付き添いの保護者の仮装も毎年本格的。その姿を見るだけで涙が出るほどうれしくなる。ハロウィン後も市内のお店で気軽に買い物してもらえたら」と語った。(伊藤悦子)
◆土浦ハロウィン2022 29日(土)午後1時30分~午後4時30分(荒天の場合、翌30日に延期)仮装行列とスタンプラリー終了後、アルカス広場に集合し、仮装の表彰式と閉会式を行う。参加者は事前登録済。電話:029-826-1771(まちづくり活性化土浦)
研究学園駅周辺ではごみ拾いをしながら【つくば】
つくば市では、TX研究学園駅周辺の住民グループ有志でつくる「けんがくまちづくり実行委員会」(島田由美子代表)が30日、「けんがくハロウィン2022」を開催する。仮装した子どもたちがごみ拾いをしながら、駅周辺のお店を回ってお菓子をもらったり、オレンジ色のごみ袋に色紙を貼って「ハロウィンかぼちゃ」の顔を描いたり、仮装コンテストなどを催す。
同駅前の英会話教室、不動産会社、ホテル、商業施設イーアスつくば内の花屋など約20店の協力を得て、子供たちにお菓子を配る。子供たちにはハロウィンかぼちゃと同じ色のオレンジ色のごみ袋をもってごみを拾ってもらいながら、各5店舗ほどを回ってもらう。
同駅周辺で毎月1回、100人ほどの参加でごみ拾いをしている住民グループ「研究学園グリーンネックレス タウンの会」(島田代表)の活動がきっかけ。昨年10月31日のハロウィン当日、ごみ拾いイベントの際、駅周辺6店の協力を得て、参加した子供たちに店頭で菓子の詰め合わせなどをプレゼントした。
今年4月、地域に植樹された「千本桜」を楽しむ「第1回研究学園さくらまつり」(3月30日付)を開催した同実行委員会が、昨年のハロウィンイベントが好評だったことを受け、今年初めて開催する。春のさくらまつりと併せて、秋のハロウィンイベントを地域の祭りとして定着させたい考えだ。
研究学園地区は2005年のTX開業後、新しくできた街で、現在2万人以上が暮らす。代表の島田さん(61)は「コロナがあってイベントの機会が無くなっていたので、前から地域に住んでいる人と新しく引っ越してきた人たちが一緒に楽しめる地域のお祭りにしたい。子供を中心に多世代が集まり、交流しつつイベントを楽しんでいただければ」と参加を呼び掛ける。「地域にあって普段は行かないお店に行く機会にもなるのでは」とも話す。
◆けんがくハロウィン2022 30日(日)午後3時、同市研究学園5丁目の学園の杜公園に集合。5時ごろまで。仮装歓迎。予約不要。対象は中学生以下の先着250人。詳しくは同実行委員会のメール(kengaku.machizukuri@gmail.com)、または電話090-1738-3699(島田さん)へ。
関東鉄道が100周年 ビール販売や展示会など記念事業展開
関東鉄道(土浦市真鍋、松上英一郎社長)が3日、創立100周年を迎えた。記念のロゴマークを制定したほか、今後1年間を「100周年イヤー」として、オリジナルビールの販売、記念展示会やスタンプラリー、バスツアーの開催などさまざまな記念事業を展開する。
同社は、鉾田線(石岡と鉾田を結ぶ鹿島鉄道線、2007年に廃線)を運行する鹿島参宮鉄道が1922(大正11)年9月3日に設立されたのが始まり。1944(昭和19)年に竜ケ崎線を運行する竜崎鉄道と統合し、1965年に常総鉄道(現在の常総線)と筑波鉄道(筑波線、1987年に廃線)を運行する常総筑波鉄道と合併し、関東鉄道に商号変更した。
現在は、JR常磐線の取手駅とJR水戸線の下館駅を結ぶ常総線(51.1キロ)と、龍ケ崎市内のJR龍ケ崎市駅と竜ケ崎駅を結ぶ竜ケ崎線(4.5キロ)の二つの鉄道路線のほか、県南、県西、鹿行と千葉県の一部で路線バスなどを運行する。自動車事業や不動産事業も展開している。
同社総務部内部統制・企画担当の矢野課長は「いろいろあった100年だが、地域の人たちに支えられてここまでなんとかたどり着いた。感謝の気持ちに尽きる」とし「地域のふれあいパートナーとして、これからも地域に根差した事業を継続したい」と話している。(伊藤悦子)
100周年記念事業は次の通り。
▽創立100周年記念ロゴマークの制定筑波山や霞ケ浦、亀城公園、水戸芸術館と各地の花火大会を表現したものに、関東鉄道の鉄道やバスを表現したデザイン。今後さまざまなイベントなどで使用する予定。
▽主要駅や路線バスで「100周年記念」の行き先表示駅の案内表示器に「100周年」を表示するほか、一般路線バス255両に「100周年記念」の行き先表示をする。
▽関鉄ビールを販売鹿島参宮鉄道をイメージした青いラベルのピルスナーと、常総筑波鉄道をイメージした赤いラベルのシュバルツ(黒ビール)の2種類のオリジナルビールを販売する。牛久シャトーが製造。いずれも330ミリリットル入りで、価格は青いラベルが550円、赤いラベルが650円。常総線守谷駅構内の関鉄ミニショップで販売している。筑波山ロープウェイつつじが丘レストハウス(つくば市筑波)、筑波山ケーブルカーコマ展望台店(同市筑波)、骨付きがぶり鶏がぶり亭土浦店(土浦市有明町)など飲食店でも味わうことができる。今後は通信販売も予定している。
▽イオンモール土浦で記念展示会17日(土)~19日(月)の3日間、土浦市上高津のイオンモール土浦で記念展示会を開き、関東鉄道100年の沿革や主な出来事をパネル展示する。竜ケ崎線を走った蒸気機関車の段ボール製実物大模型(全長7.7メートル、高さ3.4メートル)も展示する。
▽常総線と漫画「茨城ごじゃっぺカルテット」コラボスタンプラリー常総線や筑波山が登場する茨城を舞台にした人気の漫画「茨城ごじゃっぺカルテット」を発行する小学館とコラポし、常総線の主要駅で30日まで、作品に登場する常総線にちなんだキャラクタースタンプを集めるスタンプラリーを実施中。全部集めるとオリジナル缶バッジをプレゼントする。作者書下ろしの常総線フリー切符も販売している。
▽バスツアー常磐神社、笠間稲荷神社、常陸国出雲大社などをめぐる「茨城県御朱印めぐり日帰りツアー」(出発日は3、4、10、11、17、18、24、25日、基本料金は1万1000円=消費税込み)など8種類のバスツアーを開催する。
▽100周年記念ソングをリリースインディーズバンド「人類滅亡プロジェクト」とコラボし、100周年記念の「百年経っても」をリリースする。同バンドのYoutube(ユーチューブ)チャンネルやLINE MUSIC(ラインミュージック)などで配信し、10月3日にはシングルCDを発売する。
▽竜ケ崎駅旧硬券販売会鹿島参宮鉄道、筑波鉄道、鹿島鉄道の旧硬券の販売会を、3日竜ケ崎線の竜ケ崎駅で開催する。創立100周年鉄道グッズの販売なども行う。
◆問い合わせは関東鉄道株式会社 総務部内部統制・企画担当 029-822-3710
土浦の理髪店主、国体出場へ パワーリフティングで県代表に
土浦駅前の商店街通りにある理髪店sora(ソラ、同市中央)を経営する理容師の斎藤真也さん(45)が、栃木県で10月に開催される国民体育大会「いちご一会とちぎ国体」の公開競技パワーリフティングに茨城県代表として出場する。コロナ禍により国体の開催は2019年のいきいき茨城ゆめ国体から3年ぶり。
パワーリフティングの公開競技=メモ=は、開会式前の9月17日から19日に行われ、斎藤さんは19日に出場、ほかの出場者10人と記録を競い合う。
斎藤さんは同市真鍋出身、2006年から市内で理髪店を経営している。住まいは石岡市。
元自衛官で、現在も、災害時などに現職自衛官と共に活動する即応予備自衛官として年間30日の訓練に参加している。
パワーリフティングを本格的に始めたのは2021年7月。新型コロナで外出の機会が減り、体力の衰えを感じ、2020年からパーソナルトレーニングジムに通い始めた。そこで初めてパワーリフティングを知ったという。「中学から柔道をしていたが格闘技は実はあまり好きではない。パワーリフティングは記録と向き合う競技なので自分に合っていると思った」と話す。
今年の4月に第41回県パワーリフティング選手権大会に出場。男子92キロ超級で、472.5キロの記録を出して2位に入賞した。7月に開催された第77回国体公開競技パワーリフティング関東ブロック予選大会では、男子120キロ級で490キロを記録し6位に入賞し、国体出場を決めた。
パワーリフティングは、3種目の競技で持ち上げたバーベルの合計挙上重量で順位を決定するスポーツ。3種目とは、バーベルを肩に担いでしゃがんで立ち上がる「スクワット」、ベンチ台にあおむけになって、胸の上でバーベルを持ち上げる「ベンチプレス」、床に置かれたバーベルを垂直に引き上げる「デッドリフト」。
斎藤さんは大会に備え、週に6日はトレーニングを行っている。「国体に出場できるだけでもうれしい。目標は520キロ。ベストを尽くしたい」と意気込みを語る。(伊藤悦子)
【メモ】公開競技は、都道府県対抗の天皇杯・皇后杯の競技得点の対象となる正式競技(37競技)とは別に行われる競技で、得点対象にはならない。とちぎ国体ではパワーリフティングを含め5競技が公開競技となっている。
男子トイレにサニタリーボックス 土浦市役所など12施設に
ぼうこうがんや加齢などによる尿漏れで吸水パットを使用する男性の精神的負担を減らそう、と土浦市はこのほど、市役所本庁舎(同市大和町)など市内12施設の男子トイレの個室41カ所に衛生用品を捨てるごみ箱「サニタリーボックス」を設置した。
吸水パットなどを使用する男性は、外出先で持ち帰らざるを得なかった。同市は、だれもが生活しやすい地域づくりを進めようと設置を開始した。男子トイレに設置する動きは全国で広がっている。
設置されたのは、土浦市役所本庁舎のほか、公民館、老人福祉センター、保健センターなど。トイレの入り口と個室のドアには「サニタリーボックスを設置しています」などと書かれた貼り紙が貼られている。
設置されたサニタリーボックスはステンレス製で、直径20.5センチ、高さ29センチ、容量は5リットルある。ペダル式なので、ふたを開けるときに手が汚れない。
市健康増進課によると、市民から「土浦市は男性トイレにサニタリーボックスを設置しないのか」と問い合わせがあったことがきっかけ。担当者が調べたところ、尿漏れパッドを使用する男性が外出先で捨てる場所に困り、持ち帰っていることがわかった。
尿漏れに悩む男性は高齢者だけでなく、働き盛りの男性にもいる。ぼうこうがんや前立腺がんの手術をした人の中には、尿意が感じられなかったり排せつがコントロールできなかったりして尿漏れパッドが手放せなくなるケースも多く、外出が精神的な負担になっている人もいるという。
同市は「誰もがトイレを快適に使えるように」と設置を決めた。設置については、市のホームページやSNSで周知する。今後の利用状況によっては、設置場所を増やす予定だという。(伊藤悦子)
サニタリーボックスが設置された土浦市の施設は次の通り。▽市本庁舎来庁者用トイレ:13カ所▽市保健センター(下高津):6カ所▽老人福祉センター「つわぶき」(中都町):3カ所▽老人福祉センター「湖畔荘」(手野町):3カ所▽一中地区公民館(大手町):2カ所▽二中地区公民館(木田余):2カ所▽三中地区公民館(中村南):2カ所▽四中地区公民館(国分町):2カ所▽上大津公民館(手野町):2カ所▽六中地区公民館(烏山):2カ所▽都和地区公民館(並木):2カ所▽新治地区公民館(藤沢):2カ所
本町通りがマルシェ初開催 3年ぶりステージ復活 土浦キララまつり
30日から 山車やパレードは中止
土浦市の夏祭り「土浦キララまつり」が30日から8月7日まで土浦駅周辺で開催される。今年は、まつりのメーンとなる8月6、7日に、同市中央の「本町通り商店会」(来栖昌之会長)が初めてマルシェを開催するほか、土浦駅周辺で音楽やダンスなどのステージイベントが3年ぶりに復活する。
キララまつりはコロナ禍により2020年は中止、21年は七夕飾りの装飾と花火の打ち上げが実施された。市民山車巡行や七夕踊りパレード、歩行者天国は、新型コロナ感染拡大防止のため3年連続で取り止めとなる。
商店会を元気づけたい
「本町マルシェ」は、亀城公園近くの駅前通り遊歩道など、本町通りと亀城モールの2カ所で開催される。同商店会は、土浦商工会議所などが立地する同市中央、旧水戸街道沿いにあり、茶舗や理髪店、呉服店、飲食店など18店が加盟している。
同会会長で茶舗「平喜園」社長の来栖さん(51)によると、新型コロナ感染拡大による外出制限などで、どの店も売り上げが減少していることから、「商店会を元気づけたい。親子で気楽に買い物に立ち寄ってもらいたい」と、1年前から本町マルシェを年に5、6回開催したいと相談していた。
今年のキララまつりはステージイベントなどが復活し、商店街フェアなどが開催されると分かり、「本町マルシェをキララまつりから始めよう」と参加を決めた。
当日は、マルシェやステージイベントを催すほか、商店会の各店舗が店先に商品を並べて安売りするワゴンセールを行う。来栖さんは「キララまつりでマルシェやステージを行えば、本町通りに人出が増える」と話し、「路面に面したお店に入りにくいかもしれないが、ワゴンセールをきっかけに客と店主に会話が生まれて親しみもわく。店主は商品知識や専門知識が豊富でベテラン、頼りになる。本町マルシェをきっかけに気軽に買いに来て欲しい。お役に立てるはず」と語る。
来栖さんにとって、子どもの時に見た「土浦七夕まつり」(キララまつりの前身)の楽しさが今も忘れられないという。自分が感じたように、キララまつりや本町マルシェで楽しい思い出ができれば、子どもたちが大人になっても土浦に、そして本町通りにまた来てくれると期待している。「親子で楽しめるイベントにして、キララまつりを盛り上げたい」と意気込みを語る。
マルシェは、本町通りと亀城モールに33組の出店が予定されており、ハンドメード雑貨やアクセサリー、菓子などを販売する。亀城モールに設置したステージには、バンドやダンス、コーラス、おはやしなど両日合わせて17組が出場予定だ。
音楽やダンスは会場を分散
今年のキララまつりは「まちなかの『楽しい!』を探す夏」と題して催される。6、7日は会場を分散して市民参加のステージやマルシェなどが催される。
土浦駅西口前のうらら大屋根広場ステージでは、市内にある中等教育学校を含むすべての高校10校が集結する「学祭TSUCHIURA」が開催される。土浦駅東口の川口運動公園陸上競技場特設ステージではダンスや音楽、ものまねなどのステージイベントが催される。さらに同市川口、モール505ステージではダンスやスーパーボールすくいなど親子で楽しめるイベントが繰り広げられる。各会場には「健康ブース」が設置され、コロナ対策と熱中症対策を行う。
ほかに、駅周辺を歩きながら謎解きを楽しむ「まちなか謎解きキララリー」などが開催される。駅周辺の商店街では、商品の割引や、来店者、購入者にプレゼントなどを行う「商店街フェア」も行われる。6日夜8時ごろからは、打ち上げ場所を非公開にして花火の打ち上げなどもある。
土浦キララまつりは、1951年に始まった「土浦七夕まつり」と、「霞ケ浦湖上まつり」を統合して1990年にスタートした。2020年は新型コロナのため中止、昨年の2021年は開催期間を7月23日~8月8日の17日間とし「キララウィーク」として七夕飾りや花火打ち上げなどを実施した。(伊藤悦子)
「音楽のある風景つくりたい」ギタリスト木村大さん 土浦駅ビルに教室開校
国内外から注目を集めるクラシックギターのトッププレーヤーで土浦出身の木村大さん(40)が、音楽教室「木村大Music Lab.(ミュージック・ラボ、通称キムラボ)」を土浦駅ビル「プレイアトレ」(土浦市有明町)3階に10日開校する。
木村さんの父親でギタリストの義輝さん主宰の木村ギター音楽院(美浦村)の分院となる。クラシックギターのほかアコースティックギター、ウクレレ、ボーカル、作詞作曲などを6人のプロ講師が教える。木村さんは子どもたちの指導をする。
木村さんは父親からギターを学び、14歳の時、東京国際ギターコンクールで優勝、17歳でCDデビューした。2002年英国王立音楽院に留学。テレビ番組にも多数出演し、これまで10枚のアルバムを発表するなど実力派だ。
考える時間たくさん取れた
開校のきっかけは、昨年開かれた市立図書館(同市大和町)での無料の演奏イベントだった。100人の定員がわずか2日で満席になり、「生まれ育った土浦に、自分が何かできることはないか」と考え始めた。
コロナ禍、新たなライブ活動はできず、その分アルバム作りや「自分が土浦にできること」について考える時間をたくさん取ることができたこともある。
コロナ前から漠然と持っていた「土浦駅にギターケースを持って歩く人を増やしたい、音楽のある風景をつくれたら」という思いが明確になった。「自分ができるのは、音楽を土浦の人たちのライフスタイルに提供することだ」と開校を決意したという。
木村さんは「気軽に立ち寄ってもらい、教室をきっかけに音楽に触れる人を増やしたい」と話し、「子どもたちの安全基地として、大人のたまり場としての役割を担っていけたらうれしい」と話す。
合唱すらできない
県内の中学の音楽授業にも、教室を役立てたい思いがある。木村さんは茨城県から依頼を受け、3年前からつくば市や大洗町などでギターの指導を行っている。中学校に赴いた際、コロナ感染予防のため合唱すらできない子どもたちを目の当たりにした。
木村さんは「子どもたちの成長を音楽を通じてサポートしたい。10年後、15年後、自信を持って学校や社会に出る手伝いができたら」と話す。
中学ではクラシックギターが授業の課題にあるものの、教えられる人材が少ない。中学生にギターを教えられる人材を教室から輩出できたらとも考えている。
4歳から100歳まで
教室のコンセプトは「4歳から100歳まで」。あらゆる年齢層に音楽を楽しんでもらいたいという思いだ。ギターやウクレレなど木でできた楽器は、使えば使うほど成長し続けて音に深みが出てくると木村さん。「楽器と一緒に成長してもらえたら」という。
オープンを前に5月からスタートした無料体験教室には、2歳から80代が訪れた。弟の祐さんに30分間指導を受けた龍ケ崎市の三ツ木正一さん(77)は「生まれて初めてギターを弾いた。楽しかった。達成感を得ながら楽しんでいきたい」と笑顔で語った。(伊藤悦子)
◆木村大Music Lab.の問い合わせはTEL 029-821-0544 または携帯090-5373-8553(野田さん)
聖地・土浦にパトレイバーのデザインマンホール 来年2月完成
アニメ「機動警察パトレイバー」の聖地、土浦市が、市内15カ所のマンホールのふたをパトレイバーのデザインマンホールに変える。15カ所すべて異なるデザインとなり、アニメのキャラクターやロボットがカラーで登場する。
完成は来年2月末の予定。設置場所は、JR土浦駅から亀城公園周辺約1.1キロ間の歩道などを検討している。市中心市街地の名所や観光地近くに設置するなど、訪れた人が市内を歩き回れるよう回遊性を高めて設置する。
パトレイバーは歩行式の作業ロボット「レイバー」が普及する近未来の東京を舞台に、警視庁レイバー部隊の活躍を描くアニメ。土浦はレイバー部隊の敵役で、驚異的な性能をもつメカ「グリフォン」が製造された土浦研究所があるとされ、ファンの間で聖地となっている。
ファンの来訪を期待
同市は今年1月14日から2月13日まで「機動警察パトレイバー30周年突破記念 in土浦『TV-劇パト2+』展」(1月13日付)を開催した。北海道や九州など全国から約3100人のファンが訪れるなど盛況で、グッズなど売り上げは約700万円だった。
デザインマンホールの企画を担当する市政策企画課の奥山成俊さんは「パトレイバーは作品発表から30年たっても根強い人気がある。企画を一過性で終わらせず、コロナ禍で弱まった観光を、国の地方創生臨時交付金で活性化したいと考えた」と話す。
アニメキャラクターなどのデザインマンホールを製作し観光客が増えている自治体があることを知り、パトレイバーの版元やマンホール製作会社と話し合い、製作をすることになった。市ではデザインマンホールの設置で、土浦を訪れるファンやマンホールマニアが増えることを期待している。
デザインマンホールは、樹脂で作ったプレートを既存のマンホールのふたにはめ込んで固定する。従来の鋳物タイプのマンホールに比べて、写真のようにリアルで鮮やかになるのが特徴だ。
15種のデザインは、これから版元と話し合って決めるという。パトレイバーのアニメやオリジナルビデオ、劇場版などから、ロボットやキャラクターを作成する予定だ。背景には土浦ならではの風景を入れるなどを検討しており、アニメの世界観を壊さないように配慮する。
グッズ、スタンプラリー、カードも検討
マンホール完成に先駆けて、グッズの再販も検討している。グッズは、土浦市庁舎1階きらら館や、土浦市観光協会・土浦まちかど蔵「大徳」(同市中央)で販売する。マンホール完成後は、マンホールを巡るデジタルスタンプラリーも実施する。
マンホールカードの製作も順次行っていく。奥山さんは「マンホール完成時にも何かイベントできたらと考えている。完成後も何度も土浦を訪れてもらえたら」と語る。(伊藤悦子)
シャッター通りに飾り付け 7日から土浦「名店街DEハロウィン気分」
土浦の戦後のにぎわいを代表するアーケード街だった土浦名店街(土浦市川口)が、7日からハロウィン仕様になる。ハロウィンの31日まで開催の「名店街DEハロウィン気分」。企画を考えたNPO法人まちづくり活性化(横山恭教理事長)や商工会議所のメンバーらが6日、飾り付けを行った。
同法人は毎年、ハロウィンの時期に「つちうらハロウィン」を開催していた。子どもたちが仮装して土浦の町を散策して商店街でお菓子をもらうイベントだが、昨年も今年も、コロナ感染拡大のため中止になった。
これまでイベントを先導してきた事務局長の小林まゆみさんは「このまま何もやらないのはよくない。せめてハロウィンの飾りを見て明るい気持ちになってもらいたい」と発案した。「この機会に土浦名店街に足を運んでもらいたい」という思いもあったという。ファッション専門店などが軒を並べたアーケード街は平成になると客足が遠のき、ほぼシャッター通りとなっていたが、ちょっと怪しい雰囲気がハロウィンムードにマッチする。
今回は、全長約80メートルのアーケードの天井に、ひも状の飾り付け「ガーランド」を約30本取り付けた。ガーランドそれぞれに、画用紙に描いたかわいいお化けやちょうちんなどを飾っている。飾りの材料はほとんど100円ショップで買いそろえたものだという。
大きな白いお化けは、長さ約100センチメートル。100円ショップの雨合羽に頭を付けてアレンジした。オレンジのお化けも、100円の手提げ袋に顔のパーツを取り付けたものだ。そのほか、お化けの運転手と客が乗ったキララちゃんバスのイラストなどユーモラスな飾りが並ぶ。これらは小林さんらが、仕事のかたわら1カ月かけて制作したという。
アーケードの脇には、直径30~50センチのハロウィン用特大カボチャも6つ並んでいる。小林さんの知人が育てたものを、譲ってもらったそうだ。壁に飾られた社会福祉法人尚恵学園(土浦市神立)の入所者らが描いたイラスト15枚も、彩りを添える。
仮装写真コンテストも実施
横山理事長は、「名店街は屋根があるので雨が降っても飾りが濡れないのがいい。市民の皆さんにはハロウィンを見て楽しんで欲しい。ハロウィン仮装写真コンテストも実施しているので、大人も子ども仮装して申し込んでもらえたら」と語った。
ハロウィン仮装写真コンテスト「#つちハロ写真コンテスト」の募集は31日まで。11月1日に審査を行う。応募方法などの詳細はこちら。(伊藤悦子)
「土浦は着物が似合う町」前野呉服店3代目、市民ギャラリーで90周年の伝承展
ことし90周年を迎えた前野呉服店(土浦市中央)が29、30日、土浦市民ギャラリー(同市大和町)で「伝承展」を開催する。節目の年に、日本の伝統文化である着物のよさを知ってもらいたいと代表取締役、前野有里さん(52)は語る。
「着物には染めと織りがある。でも、着る人が減ってどちらも職人が減っている」と前野さん。「改めて着物のよさを実感してもらい、次の世代につなげていきたい」と今回の企画につながった。
伝承展では京都在住の着物デザイナー、森尻春司さんの作品「style(スタイル)」や染めの工程の一部を展示する。昔ながらの技法と、新しい感覚の色彩やデザインの出会いが見どころだ。多数の反物が会場を彩る。
呉服店は1931(昭和6)年2月、有里さんの祖父である前野道之助さんが創業。当時は着物だけでなく、オリジナルの布団やはんてん、綿なども販売していた。嫁入り道具として、着物や布団がよく売れていたそうだ。
父、昌男さんが継いだ際は、着物のほかに洋服や生地、カーテンなども販売した。昌男さんは手先が器用で、土浦七夕まつりの飾りも毎年制作していたという。
有里さんは2年間の修業を経て1992年、24歳で店を継いだ。「基本的に父は好きなようにやらせてくれた」ため、アクセサリーや財布、バッグなど小物も置くようになった。
しかし意見の食い違いもあった。都心のおしゃれなお店の真似をして、ディスプレイの小物を最小限にした。翌朝になると、父親がびっしりと小物を並べている。また有里さんが減らす。これを何度も繰り返したそうだ。小物をたくさん並べるのは父親の「商品がない店と思われてしまう」という心配からだった。
ところが少ないディスプレイにした方が、若い女性の来店が増えるのを目の当たりにして「時代が変わると販売方法が変わる」と納得してくれたという。
「着物のすばらしさ伝えたい」
今は積極的な営業とイベント、ネットでの宣伝が重要だという。SNSの利用など、今度は自身が時代についていかなければならない。「とにかく必死」と前野さん。しかし着物もお客さんも好きだからこそ、楽しんでいる自分がいるそうだ。
今の暮らしに、着物はほとんど必要ない。しかし結婚式や成人式、葬儀などで着る機会はある。「人生の節目に着物を着たいお客さんの思いと、着物を着てもらいたい自分の思い」がつながるときがあるという。とにかく役に立ちたいと、一人ひとりに合った着物や小物をコーディネートする。
今年、カラーアナリストの資格も取った。今後は、お客さんに似合う色を、感覚ではなく理論的に説明できるという。「土浦は着物が似合う町。着物のすばらしさをこれからも伝えるのが、自分の役目だと思っている」と意気込みを語った。(伊藤悦子)
◆「2021伝承展」 9月29日(水)午後1時~6時、30日(木)午前10時~午後5時、土浦市民ギャラリー(土浦市大和町)。入場無料。見逃した人向けに10月1日(金)から4日(月)午前10時~午後6時(最終日は5時30分まで)、前野呉服店(同市中央2の8の2)でも展示を行う。
黄色のリュック型も選択可能に 土浦市 新1年生にランドセル贈呈
土浦市では、市立小学校や義務教育学校に入学する子どもたちのために、1976年から毎年、入学祝品としてランドセルを贈呈している。来年度から、従来の赤と黒のランドセルに、黄色のリュックサックタイプが加わり、3種類の中から選べるようになった。
従来の赤と黒のランドセルは人工皮革で、重さ約1キロであるのに対し、黄色のリュックサックタイプは850グラム。軽量化のニーズに応え、選択肢を増やした。
同市教育委員会学務課の担当者は「実際に背負い比べた子どもたちは軽いと言う。子どもにとって150グラムの差は大きいのではないか」と話す。
黄色のリュックサックタイプは、ポリエステル製。出し入れしやすいようにファスナーが大きく開き、教科書やノート類は、中のベルトで固定できる。
背中は汗をかいてもべたつきにくいメッシュ仕様。背負いひもにはランドセルと同様にフック(ナスカン)があり、防犯ブザーを付けることができる。
2020年度まで、同市の贈呈ランドセルは「女子は赤色、男子は黒色」と決まっていた。保護者から「好きな方を選べるようにしてほしい」という問い合わせが増えたことから、21年度より子供たちが好きな色を選べる選択制に変更している。担当者は「ジェンダーの考えが、社会に浸透してきていることも影響しているのでは」と話す。
同市の22年度小学校入学予定者は6月1日現在969人で、内訳は男子513人、女子456人。ランドセルは17日現在で約100人の申し込みがあり、リュックサックタイプを選んだ子どもは2、3人だという。黒色を選んだ女子、赤色を選んだ男子はまだいない。
ランドセルの実物は10月29日まで市教育委員会学務課窓口(土浦駅前、同市大和町、ウララ2)で展示している。申し込み期間は10月31日まで。(伊藤悦子)
無念の中止決定 土浦の花火 第90回記念大会
土浦市最大の観光イベント、11月の全国花火競技大会の中止が決まった。安藤真理子市長が6日の定例記者会見で明らかにした。事故による2018、19年の中途打ち切り、新型コロナ禍による20年の中止に続き、4年連続での打ち上げストップに、安藤市長は「非常に残念」と無念さをにじませた。
土浦市などでつくる大会実行委員会は第90回記念大会となる今回、11月6日開催予定で開催準備を進める一方、新型コロナの感染状況を見極め、ぎりぎりまで開催判断を先伸ばししてきた。しかし、茨城県を含む21都道府県で緊急事態宣言が発出され、ひっ迫する医療現場の状況を踏まえ大会運営に万全を期すことが困難と判断し、中止を決定した。緊急事態宣言が解除されても中止の決定は変わらない。
同市のワクチンの2回目接種状況は、8月30日時点で44.2パーセントと順調に進んでおり、10月の早い段階で希望者の接種終了が見込まれることなどから、開催の準備を進めていた。有料観覧席上限を2万人とするなど新型コロナ対策を強化。19都道府県から55の花火業者が参加を決め、競技大会の出品の種目も決定していたという。
花火業者や開催の関係者である警察や消防、JRなどには誠意もって市から直接中止の報告を行う。
安藤市長は「ぜひ開催したかった。歴史がある土浦の花火競技大会は、たくさんの人が楽しみにしている貴重な地域資源。全国の花火大会再開の先駆けにしたいと準備していた。安全を期す準備を進めていたが非常に残念。苦渋の決断だった」と述べた。
市花火対策室によると、延期も検討したが11月過ぎの気候では安全な花火大会が開催できるか不明であることから断念したという。密を避けるため、2日に分けての開催も検討したが、警備などの負担が増えることや、花火の公正な審査が困難であるとし、中止を決断した。来年開催する場合は、11月の第一週土曜日になる。(伊藤悦子)
タペストリーで涼しさを 優秀作品をつくば駅前に展示 筑波学院大
筑波学院大学(つくば市吾妻)メディアデザインコースの学生がデザインした、大型タペストリーコンペティション優秀賞の表彰式が3日、つくば駅前の商業施設トナリエモグ1階の交流広場、プラザ・パフォーマンス・ギャラリーで開催された。3年の片岡心苑(しんえん)さん作「夏の出会い」と、猫塚美友紀さん作「クラゲの海」が優秀賞に選ばれ、3日から交流広場で展示されている。
今年で7回目になるコンペは、交流広場を同大の学生がデザインし、市民に憩いの場を提供する目的で2015年に始まった。クリエイティブな自己表現を高めるデザイン教育の一環として、つくば交通センターと商業施設が連携して毎年開催している。
コンペには3年生18人が18作品を出品した。審査方法は、6月19日から1週間、トナリエクレオ2階(現・ケーズデンキ)に展示し訪れた買い物客らが投票した。全投票数150票のうち、最高得点である40票を片岡さんと猫塚さん2人が獲得した。
2人共、タブレット端末を使ってデザイン系ソフト、イラストレーターで作品を描き、布にプリントした。タペストリー1枚の大きさは、横1.6メートル、縦2.8メートル。5~6枚並べて吊り下げることで、1つの作品になる。
片岡さんの「夏の出会い」は、色とりどりのアサガオの花と、葉に座った小人がじょうろの水を浴びて驚いている様子が描かれている。アサガオは図鑑や写真を見て描いたという。「受賞できて素直にうれしい。奥行きを出すのに苦労し、構図も締め切り間際まで迷ったが、自分の思ったように作ることができた」と話す。
猫塚さんの「クラゲの海」は、海の中にいるような青色に幻想的なクラゲやサンゴ、貝、ヒトデなどが描かれている。クラゲは心の中にあったものを描いたそうだ。「作品には自信があったが受賞してうれしい。涼しさを感じられるように作った。立体的に描くことを心がけた」と語る。
表彰式で、同大の高嶋啓教授は「暑い今の時期、2人のタペストリーを見て市民の方に涼んでいただきたい。入選しなかった学生も非常に頑張った」とあいさつした。
審査委員長を務めた、つくば都市交通センターの茂木貴志理事長は「今年は普通の夏と違って、マスクや行動制限などもあり息苦しい。2人の作品は涼しげで魅力的。この場を訪れた方に清涼感を与える。市民の皆さんにぜひ見てもらいたい」と来場を呼び掛けた。
8月3日から24日までは片岡さんの作品、24日から9月14日までは猫塚さんの作品がそれぞれ展示される。(伊藤悦子)