金曜日, 4月 26, 2024
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「農業の魅力を伝えたい」 JA水郷つくば大使に安達勇人さん

【伊藤悦子】いばらき大使で俳優、声優として活躍中の安達勇人さんが、JA水郷つくば大使に任命された。8日、土浦市田中の同JA営農経済事業本部で任命式が行われ、今後はレンコンをはじめとした生産物のPR役を担う。 安達さんは桜川市生まれ。畑と田んぼ、山に囲まれて育ったという。土に触れる大切さを伝えたいと、ファンと農業体験ツアーや畑を主役としたイベントも開催している。 今年は新型コロナ感染拡大の影響で、ツアーがすべて中止になったが、茨城を盛り上げようと、軽トラックの荷台に乗って、県内の畑や田んぼなどを会場にする野外ライブを行った。 安達さんは「名誉ある大使に任命されてうれしい。農業体験型のPRや、農家や販売している人たちを主役にしたPRで農業の魅力を伝えたい。地域密着のマーケットも作れたら」とし、「任命されたからには安達勇人にしかできないことをやる。自分が持っているものを全部出して、JA水郷つくばの方たちと協力してやっていきたい」と抱負を語った。 池田正組合長は「大使をお願いしたのは、人気があるから、かっこいいからだけではない。農業が大好き、レンコン大好き、軽トラックの荷台でライブをするなど、農業と密接な人。人柄も含めてJA水郷つくばとマッチングできると思った」という。「JAには食料自給率を高め、農産物をしっかり提供する使命がある。安達さんの力を借りて進めていきたい。軽トラックのライブもJAの広場でやってもらえたら」と期待を込めた。 農業と同じように長く続けてほしいという趣旨から、大使の任期は特に定めていないという。安達さんは「おじいさんになってもやっていたい」と意気込みを語った。

文化に触れたらお茶しない? 土浦で「@カフェ」始まる

【伊藤悦子】土浦市の文化施設と市内カフェのコラボ「@(あと)カフェ」が12月1日から始まる。市立博物館(同市中央)、上高津貝塚ふるさと歴史の広場(同市上高津)、市民ギャラリー(同市大和町)を利用したあと、チケット半券など入館証明を持って協賛の喫茶店やカフェに行くと、各店のオリジナルサービスが受けられる。 NPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央、大山直樹理事長)が企画した。好きなドリンク50円引きや、1000円以上の利用で10パーセントオフなどのサービスが用意されている。 各種サービス提供に17店参加 企画の原案を考えたのは、カフェ胡桃(くるみ、同市中央)の店主石島良修さん(40)。土浦で生まれ育った石島さんは、子供のころ博物館でよく遊んだという。「当時は50円で入館できたのでしょっちゅう行っていた。館内ではクイズなどがあって本当に楽しかった。年を重ね、何か恩返しがしたいと思っていた」 石島さんは「建物も立派で展示もよいものばかり。たくさんの人に行ってほしい」との思いから、博物館に行った人にお店でサービスしたいと考えた。 そこで、同法人事務局長の小林まゆみさんに相談、賛同した小林さんが市に打診したところ、快諾を得、上高津ふるさと歴史の広場、市民ギャラリーも企画に加わった。キララちゃんバス運営の同法人が協賛店を募り、運行ルートの沿線を中心に17店から参加を取り付けた。 石島さんは「17店も参加してくれたと知って驚きうれしかった」という。「新型コロナ感染対策はアルコール消毒や密にならない対策など、どのカフェもしっかり行っている。土浦の文化に触れたあとはカフェでゆっくりしてもらえれば」と参加を呼び掛けた @カフェ実施は12月1日から22年3月31日まで。サービス内容は店舗によって異なる。博物館・上高津ふるさと歴史の広場、市民ギャラリーのチケットなど入館証明が必要。利用日から1カ月以内のチケットが利用できる。協賛店は随時募集している。 11月21日現在の協賛店は次の通り(順不同) ▽カフェ胡桃(中央1-14-4)▽城藤茶店(中央2-15-8)▽カフェ・ドゥ・ランクル(中央1-12-15)▽ヴェルデ(桜町3-14-16)▽未来氷カフェ(大和町3-18)▽和風カフェしゅしゅ(大和町9-1)▽タリーズコーヒー(有明町1-30プレイアトレ土浦1階)▽ナナイロイートアットホーム(有明町1-30プレイアトレ土浦2階)▽スロージェットコーヒー(有明町1-30プレイアトレ土浦3階)▽パルケ(生田町5-17)▽ニコニコ珈琲(下高津1-21-50-103)▽コーヒーハウスアモル(大岩田1771-1)▽洋食キッチンツカダ(上高津916-1)▽おうちカフェ Try Try Try(トライトライトライ)(桜ケ丘町13-3)▽ニューシャルム(真鍋新町18-13ピアタウン内)▽カフェ&スタジオマナ(千束町9-3)▽喫茶ロータス(蓮河原新町13-24) 問い合わせは、まちづくり活性化土浦(電話029-826-1771)

コロナ禍乗り越え「夏の夜の夢」 劇団創造市場、土浦市文化祭に参加

【伊藤悦子】土浦市を拠点に活動する劇団創造市場(同市西真鍋町、稜地一週代表)が15日、市制施行80周年記念の同市文化祭でシェイクスピアの喜劇「夏の夜の夢」を公演する。同劇団は今年結成50周年、節目の年となるはずが、新型コロナウイルスの影響から無観客公演や公演中止に見舞われ、苦境をようやく乗り越えての文化祭参加となった。 公演の延期や中止、稽古はオンライン 毎年3月に公演していた入場無料のアトリエ公演は中止。緊急事態宣言が発令され、稽古場に集まることができなくなった団員たちは、LINEを使いオンラインで週3、4回、2時間の稽古を続けたという。5月に緊急事態宣言が解除され、ようやく公演にこぎつけたが感染防止のために無観客だった。 6月には市制施行80周年と市民会館リニューアルを記念した「シンデレラ」公演が予定されていたが、中止になった。有料の公演がなくなったことで劇団の収入は途絶え、稽古場の家賃支払いなどで預金も底をついたという。 県などからの補助金により、9月にはリニューアルした市民会館小ホールで「そして誰もいなくなった」公演に漕ぎつけることができた。密を避けるため客席288席のうち120席しか使えず、公演を通常の2回から4回に増やした。 感染予防のため作業も増えた。客の入場時には検温とアルコール消毒を行い、名前と住所を登録してもらった。公演が終わるたび、出番が終わった役者も加わりスタッフ全員で席をすべて消毒。結果的に、観客にもスタッフにも1人の感染者を出さなかった。 「感染しないという信頼を」 集まって稽古ができるようになっても、環境は以前と一変した。全員がマスクを着用し、アルコールで手を消毒、検温を行う。稽古中もマスクかフェースシールドを必ず着用する。演技に夢中になり、役者同士の距離が近づきすぎると「近すぎる」「離れて」と注意する声が飛び交う。稽古場のドアは開け放ち、扇風機2台を回し、換気を続けている。 「団員には人を見たら新型コロナだと思え、自分もかかっていると思え。そのぐらい強い気持ちで感染予防をしている」と稜地さん。「公演を見に行っても感染しないという信頼を積み重ね、見に行っても大丈夫だということを浸透させたい」と語った。 役者同士が近づくシーンを入れない、近づいてもすぐ離れるようにするなど演出にも感染予防を取り入れた。「そういった意味からは100%の演出ではなく80%かもしれないが、お客さんに喜んでもらえるものを作ることができた」と話す。 「夏の夜の夢」は、50周年の同劇団がたびたび上演してきた演目だ。8月に入団し、今回初めて出演する塚本沙世さん(27)は、ガの妖精を演じる。「シェイクスピア劇はセリフが難しいが楽しい。夏の夜の夢は喜劇なので、お客さんにたくさんわらってほしい。新型コロナでたまったうっぷんを晴らしてもらえれば」と来場を呼びかけた。 当日の感染対策は、手洗い消毒、マスク着用。入場時に検温を行い、名前と連絡先を記入する。劇場内では、1席ずつ空けて着席する。22日には小美玉市で茨城県芸術祭公演の予定もある。 ◆劇団創造市場「夏の夜の夢」 15日(日)午後3時と午後6時30分の2回、クラフトシビックホール土浦(土浦市民会館)大ホール▽チケットは前売(一般)2000円(高校生以下)1700円、当日券(一般)2200円(高校生以下)1900円▽問い合わせは劇団創造市場(電話029-821-9405)

土浦・ほっとONEにホットな足湯 月例で「マルシェ」開催へ

【伊藤悦子】土浦市川口・モール505のまちなか交流ステーション「ほっとOne(ワン)」で31日、月例イベントの「マルシェ」がスタートする。ハロウィン開催の今回は、仮装で来場するともれなくプレゼントがもらえるほか、毎回ホットな「足湯」がいただけるというお楽しみ付きだ。 ほっとOneマルシェは、JA水郷つくばによる朝採り野菜の移動販売はじめ、カレーやれんこんおろしそば、ポップコーンなど飲食店の出店がある。施設前の広場では紙芝居や音楽ライブも開かれ、Vチャンネルいばらきで配信される。入場は無料。 「足をのばしてほしい」 マルシェの目玉は「足湯」。ラクスマリーナ(同市川口)から移動式足湯を毎回持ってくる。ほっとOneの菅谷博樹さんによれば「モール505ができたのは、つくばで科学万博が開催された1985(昭和60)年のこと。35年がたち、店舗もテナントも減り、訪れる人も少なくなった。やっぱり魅力がないと人は来ない」と6人のスタッフとアイデアを出し合い、イベントでは珍しい足湯はどうかと考えたそうだ。 ラクスマリーナには地下700メートルから湧き出る「霞ケ浦温泉」があり、移動式足湯の設備があることから、協力を呼び掛けると快諾してもらえたという。“入浴”の前には検温のほか、足のアルコール消毒までして感染予防を徹底するそうだ。 11月以降の日取りと内容は未定だが、月例開催と足湯企画は決まっている。「サイクリングのお客様たなど観光客や市民の方がたに足をのばしていただき、楽しく触れ合ってもらえれば」とアピールしている。 ◆モール505「第1回ほっとOneマルシェ」ハロウィンバージョン 10月31日(土)午前11時から午後5時半まで、まちなか交流ステーション(土浦市川口)。電話 029-828-6200

先を見通せる霞蓮雛 土浦で11月に手作り教室

【伊藤悦子】土浦市の市内の商店や事業主の女性12人で構成する同好会、菊被綿(きくきせわた)文化を守る会(木村恵子会長)が11月18日、ハスの花托(かたく)で作る霞蓮雛(かれんびな)手作り教室を開催する。霞蓮雛は会のメンバーが6年前から作っていたが、教室を開いて作り方を指導するのは初めて。 守る会は五節句のひとつ、旧暦9月9日の「重陽の節句」にちなむ催事として、9月に土浦駅周辺の商店や銀行、公共施設など約90カ所の店頭に霞蓮雛を展示した(9月10日付既報)。すると、会期中「どこで買えますか?」「自分でも作りたい」など問い合わせがあったという。 「今、新型コロナのことで気持ちも沈みがちな人が多い。こんなときだからこそ先を見通せる縁起物のハスを使った霞蓮雛を作って家に飾り、明るい未来を思い描いて欲しい」(木村さん)と思ったのが教室開催のきっかけになった。 手作り教室では、初めての人がすぐに取りかかれるように、ハスの花托、着物部分の千代紙、顔の部分の繭、台座などがセットで用意されている。ハスの花托はすべて土浦産だ。指導は守る会のメンバーが担当する。 木村さんは「重陽の節句だけでなく、1月7日に七草がゆを食べない、面倒だからおひな様は飾らないなど五節句そのものが、最近おざなりになっている」と嘆く。「城下町・土浦だからこそ、五節句という千年の昔からある伝統文化を今こそ大切にしてほしい」と強調した。 ◆霞蓮雛手作り教室 11月18日(水)午後1時30分から、すがた美容室(土浦市桜町)で3時間程度の開催。費用は2000円。先着3人まで。問い合わせは同美容室(電話029-821-1607)

【気分爽快 りんりんロード】6 サイクルツーリズムの先駆者 張替幸一さん

【伊藤悦子】土浦市の張替幸一さん(63)は「HMBアウトドアクラブ」という社会教育団体の会長として、妻のゆかりさん(57)と、家族向け、初心者向けなど、誰でも参加できるサイクリングイベントを多数企画している。 元公立学校の教員で、現在は土浦市小岩田西にある学習塾「學藝(がくげい)塾」を経営する。 ボーイスカウトの指導者だった経験を生かし、もともと塾の子供たち向けにアウトドア活動を行っていた。サイクリングの楽しさも伝えたいと考え、2004年に第1回「霞ケ浦サイクル&クルーズ」を企画した。 霞ケ浦で遊覧船を運航するラクスマリーナ(土浦市川口)のホワイトアイリス号をチャーターし、土浦から潮来まで自転車を載せてクルーズ、潮来から土浦まで約55キロを自転車で戻るというイベントだ。 以来「サイクリング天国いばらきを走ろう」を合言葉に、「自転車を通して休日を1日丸ごと楽しもう」という理念で、季節ごとにサイクリングイベントを企画している。 サイクル&クルーズは04年から07年まで4年連続実施し、18年に復活、19年に6回目を開催した。6回の参加者は延べ400人に及ぶ。 つくば霞ケ浦りんりんロードを活用したサイクルツーリズムは、17年の自転車活用推進法施行を受け、県が19年に自転車活用推進計画を策定して本格始動したばかり。張替さん夫妻の活動は、県を挙げての取り組みより15年も早く、つくば霞ケ浦地域のサイクルツーリズムの先駆者の1人でもある。 夫妻が目指すのは、みんなが驚いたり感動したりするテーマパークのアトラクションのようなイベント。ファミリー向けの「くるっと霞ケ浦35キロ」、ビギナー対象の「筑波山麓ご朱印ライド」、レンタサイクルで参加できる「つくば土浦カフェランチ自転車散歩」などユニークだ。 会員制ではなく、イベントごとに「この指とまれ」式で参加者を募集をする。すべてのイベントにはサポートカーが同行し、安全にも考慮している。 のんびり走り 楽しさに目覚めた 幸一さんと自転車との出合いは32歳のとき。筑波大学出身のトライアスロン選手から競技用の自転車一式を譲り受けたのがきっかけで、自転車競技に夢中になり練習に打ち込んだ。自分を追い込み、ひたすら霞ケ浦周辺を走った。今思うと「当時はつらかった」と振り返る。 しかし43歳のとき、体調を崩したことをきっかけに、のんびり走る家族向けサイクリングイベントに参加し、楽しさに目覚めた。かつて練習で何度も走った、霞ケ浦周辺の美しさや走りやすさに改めて気づいたという。 ゆかりさんも幸一さんの影響を受けて、クロスバイクに乗り始めた。2002年には30キロを走る東京シティーサイクリングに参加した。 サイクリングの魅力をゆかりさんは「初めて会った人同士でも、1本激坂(げきさか=激しい勾配の坂)を一緒に登ると、苦しさのあまり自然に笑顔になり途端に打ち解けてしまうところ」だと話す。 張替さん夫妻にとってりんりんロードの魅力は「ずばり筑波山と霞ケ浦があること」。風光明媚な景観はどこにも負けないと強調する。特に筑波山は、見る方向、見る時間によって表情を変えるところが魅力的だという。 一方で「心配なこともある」と話す。「りんりんロードには街灯がほとんどない。生活道路や通学路として使っている人もいる。安全のためにも街灯を設置してほしい」と訴える。また「トイレが少ないのもサイクリストにとっては不安」だという。 ◆HMBアウトドアクラブへの問い合わせは、https://hmb.lets-sports.net/。ツイッターアカウントは、HMBアウトドアクラブ 霞ケ浦 Cycling Team-イベント再開しました-

【土浦市長会見】実質無料も 高齢者インフル予防接種 土浦市が上乗せ助成

【伊藤悦子】土浦市の安藤真理子市長の定例会見が5日、同市役所で開かれた。1日から始まったインフルエンザの予防接種について安藤市長は、高齢者などを対象に予防接種費用の助成をさらに上乗せし、上限4500円を助成すると発表した。 すでに助成している2000円に上限2500円を上乗せする。市内の医療機関でのインフルエンザ予防接種費用は2000円から5100円かかることから、実質無料になるケースもある。 今年の冬は、新型コロナウイルスの流行と、インフルエンザの同時流行により医療体制のひっ迫が予想されるため、高齢者の負担を軽減し、早期接種を促して重症化を予防するのが目的。 市によると県内で上乗せ助成をするのは、同市のほか、坂東市、阿見町のみ。 対象になるのは、65歳以上の高齢者と、心臓、腎臓、呼吸器、免疫機能に障害のある60~64歳。助成対象の接種期間は1日から来年1月31日まで。 計2万4000人が対象となり、事業費は総額約7850万円。市は、新型コロナウイルス感染防止対策の市独自事業第7弾として実施する。財源は、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などを充てる。 対象者にはすでに個別に通知を送っている。助成の受け付け方法は、郵送により申請する。接種の際は病院でいったん費用を支払い、接種後、市が助成額を口座に振り込む。 市では、1日から25日までの早めの接種を呼び掛けている。 自治体職員が自転車通勤チャレンジ ほかに、県内自治体職員による自転車通勤チャレンジウィークが19日から25日まで実施されると発表があった。土浦、水戸、石岡の3市が主催し、つくば、常総、かすみがうら、常陸大宮、神栖市と大洗町も参加する。 新型コロナ感染防止策として、国が自転車通勤を推奨していることから、自治体が率先して職員の自転車通勤を促進する。自治体間でエールの交換を動画サイトで行うほか、自転車通勤者の増加率を各自治体ホームページに掲載する。1位の自治体のPRを、2位以下の自治体がフェイスブックなどのSNSで行うというペナルティも設けるという。 全国2カ所目、自転車イベント「ライドアラウンド」 31日から12月27日までは、市政施行80周年記念サイクリングイベント「ライドアラウンドin土浦」を開催する。サイクリストが自転車で市内スポットを巡り、食事をしたり、お土産を購入するなど、あらかじめ決められたミッションをクリアすれば、そこで得られるポイントで地元の名産品などと交換することができる。事業費は約290万円。全国で2カ所目、市町村単独としては全国初の開催となる。

自転車乗せてようやくの船出 霞ケ浦広域サイクルーズ

【伊藤悦子】霞ケ浦のクルージングとつくば霞ケ浦りんりんロードの湖畔サイクリングが一緒に楽しめる「霞ケ浦広域サイクルーズ」が3日、土浦港(土浦市川口)発着で行われた。コロナ禍で開催が先延ばしになっていたが、ようやくの船出に待ち望んだサイクリストらが遊覧船ホワイトアイリス号に乗り込んだ。 サイクルーズは今シーズン、新たな寄港地に歩崎桟橋(かすみがうら市)が加わり、玉造桟橋(行方市)、潮来港(潮来市)と合わせ3カ所を周遊するコースとなった。遊覧船を運行するラクスマリーナ(土浦市川口)の高野利夫さんは、「3月頃から新型コロナの影響でずっと開催できなかった。今日やっとできてようになって待ちに待ったという感じ」と語った。 土浦港の出港は午前9時半、サイクリスト29人が愛車とともに乗船した。乗船中はスタッフ、客ともマスクを着用、乗・下船のたびにアルコールスプレーで手指を消毒するなど、新型コロナ感染対策を行った。船内にはサイクルスタンドが設置されるなど輪行仕様になっている。 サイクルーズでは各寄港地まで乗船して自転車で各地に向かったり、逆に寄港地まで自転車で行き船で土浦港まで戻ったりと、体力に合わせた好きな楽しみ方ができるのが特徴だ。歩崎桟橋は今年7月22日に開所したばかりで、サイクルーズの遊覧船が寄港するのはこの日が初めて。新しい桟橋にも数人のサイクリストが降りたった。 潮来港から乗船してきた都内在住の女性(31)は、JR東日本千葉支社が運行しているサイクリスト専用電車「B.B.BASE(ビービーベース)」を利用して、両国駅(東京)から潮来まで来た。「サイクルーズの動画を見て、楽しそうだと友人と申し込んだ。今日は土浦駅に隣接したホテルに泊まる。土浦は初めてなのでとても楽しみ」という。 快晴無風、絶好のサイクリング日和を満喫した一行は午後1時に土浦港到着。自転車を持っていない人でもレンタルサイクルで楽しめるのがつくば霞ケ浦りんりんロードで、サイクルーズの寄港地でも利用可能だ。オンライン予約は「RingRing広域レンタサイクル予約システム」から。 サイクルーズは完全予約制。土浦港から潮来港が1回乗船1000円(税込み、小学生以下は半額)その他の区間は1回乗船500円(同)。今後の日程は次の通り(いずれも土曜日)。10月17日、31日、11月14日、28日、12月12日、来年1月23日、2月6日、20日、3月6日、20日。問い合わせはラクスマリーナ(電話029-822-2437)

【気分爽快 りんりんロード】3 自転車好きとラーメン好きのクロスロード

【伊藤悦子】サイクリストのためのラーメン店「カフェと迷ってラーメン屋」が20日、霞ケ浦総合公園のすぐ近く、土浦市大岩田にオープンする。店を切り盛りするのは柴沼政寛さん(53)と律子さん(51)夫婦。ともに水戸市で公立中学校の教員をしていたが、自転車好きとラーメン好きが高じて、職を辞し、土浦に転居してきた。 ユニークな店名は、政寛さんの「その瞬間に一生懸命なら、貫かなくてもいい、諦めたっていい、迷ったっていい」という思いから付けた。政寛さんは大学時代、自転車競技に打ち込んでいた。しばらく乗ることがなかったが、5年前子供が独立したのをきっかけに久しぶりにロードバイクに乗ってみたそうだ。自転車はのんびり漕ぎながら景色を眺める楽しみもあれば、筑波山や愛宕山に登り体を鍛えることもできる。 平坦なスプリントを走る自転車競技とは異なる楽しみを見つけたという。水戸からよく、つくば霞ケ浦りんりんロードを訪れた。霞ケ浦も筑波山にもアクセスがいい土浦には特に心惹かれたそうだ。自転車は1人で楽しむこともできるし、仲間で走ることができることも魅力的だと話す。 律子さんが初めてロードバイクに乗ったのは3年前。その楽しさにすっかり虜になったという。「初めて乗った時、その軽さに驚いた。漕いでも漕いでも疲れないし、私にもできるんだと思った。何十キロ走っても疲労感がない。夜少し疲れたかな? と思う程度。景色が見ながら漕ぐのが本当に気持ちよかった」 土浦の食材を使ったラーメン 政寛さんのもうひとつの好物がラーメン。10年前から独自に麺の研究をしてきた。開業の地を大岩田にしたのは、「霞ケ浦総合公園がすぐ近く、岩瀬(桜川市)から土浦へのコースと霞ケ浦一周のポイント地点。サイクリストに休憩してもらうのにちょうどいい場所だから」と話す。 ラーメンには柴沼醤油醸造(土浦市虫掛)のしょうゆ、市川蓮根(同市手野町)のレンコン、佐藤畜産(同市板谷)の県産豚バラチャーシューと、土浦の食材を使っているのが特徴だ。 自家製の手打ちつけ麺は、目を引くカラフルな6色。「6という数字が好きだから」がその理由。カボチャやトマト、ホウレンソウなどの野菜で色付けされていて、着色料は使用しない。化学反応で色が落ちてしまうため、かんすいの使用も避ける。かんすいは麺にコシを出す働きがあるため、代わりにお酒を使用している。「試行錯誤を重ね、お酒を入れるとコシがでることを発見した」 つけ麺の出汁は、メーンにサンマ節を使用、カツオなど魚介のみで肉類の出汁は使っていない。「濃厚な出汁はサイクリングで疲れた体にほどよい」と政寛さんの自信作。店舗近くに高校が2校あり「高校生も食べて欲しい」と、サイクリスト割のほか、学割、SNS割なども用意した。 ◆「カフェと迷ってラーメン屋」土浦市大岩田1287-1 電話:090-8800-0546営業時間:午前11時30分~(20日、21日、22日は午前11時オープン)定休日:毎週月曜日お店のTwitterはこちら

渡辺大輔さん、集大成の初CD つくばのケーナ奏者

【伊藤悦子】つくば市在住のケーナ奏者、渡辺大輔さん(39)が、オリジナル曲などを収録した初のCD「Quena WORLD(ケーナワールド)」を発表した。 筑波大出身で、元土浦市役所職員、2013年にプロのケーナ奏者に転身した。今回のCDは、聴く人の喜び、うれしさに思いを寄せて曲を作り、演奏したという。 「自分自身のアーティストとしての思いと、聴く人が求めているものが、ちょうど一致する部分の集大成が今回のCD。本音で素直に吹いた。このCDは自分自身そのもの」 ピアノやギター、民族楽器などとのアンサンブルで聴かせる。収録11曲のうち7曲は、渡辺さん自身が作曲した。ボリビアの名曲「Llaqui Runa(リャキルナ、悲しい人)」で始まり、オリジナル曲をはさんで、X JAPANのカバー曲「Forever Love(フォーエバーラブ)」(YOSHIKI作曲)で終わる。 「喜びや悲しみなどで心が揺さぶられたときにメロディーが浮かぶ。オリジナル曲は僕にとって人生の何かしら大きな出来事の記録、記憶、足跡ということ」 「Llaqui Runa」は筑波大学の入試を終えた渡辺さんが、大学構内で初めて聞いたケーナの曲だ。ケーナについても曲についてもまったく知識がない状態で聞いたとき、長年のファンであるX JAPANの曲を思わせた。自分の原点に戻る思いで、彼らの代表曲「Forever Love」をカバーした。 CDジャケットは、幻想的なブルーの中に真っ赤な1輪のダリアが印象的。描いたのは、大学1年の時に出会って20年以上たった今も親しくしている友人。先に曲を聞いてもらい、曲のイメージだけでイラストを描いてもらった。真っ赤なダリアは渡辺さんが「どこかに描いて」と頼み、「イメージどおりの仕上がりになった」という。 「自分の音楽でみなさんの幸せの小さなお手伝いができれば」というアルバム『Quena WORLD』は3000円(税込み)。注文はこちらの公式ブログから。 【参考記事】本サイトコラム《好人余聞》 9 「こんな竹の筒に惚れてしまったんですね」渡辺大輔さん

店頭に菊の花とひな人形飾る 土浦駅周辺90店

【伊藤悦子】土浦市の中心市街地などで9日から、市民手作りの催し「重陽(ちょうよう)いばらきの菊の節句」が始まった。土浦駅周辺の商店や銀行、公共施設など約90カ所の店頭に、菊の花と、ハスの花托(かたく)で作られたひな人形「霞連雛(かれんびな)」が飾られている。 五節句のひとつ「重陽の節句」=メモ=にちなんだ健康長寿を願う行事で、同市の同好会「菊被綿(きくのきせわた)文化を守る会」(木村恵子会長)が2014年から毎年、店頭に飾っている。今年は展示場所に市立博物館、市立図書館も加わった。 例年なら、赤、白、黄の綿を菊の花の上にかぶせて展示するが、今年は綿をかぶせていない。守る会会長の木村さんによると「綿は体につけて長寿を願うという意味があるため、不特定多数の人が触る恐れがある。今年は新型コロナウイルス感染拡大予防に考慮した。菊の花そのものを見て楽しんで」と話す。 菊の花と併せて霞連雛が飾られているのは、重陽の節句では、3月3日に飾ったひな人形を再び飾る「後(のち)の雛」という江戸時代から伝わる風習があるため。 霞連雛は、守る会のメンバーや市内商店街のおかみさんたちが、日本一のレンコンの産地をPRして土浦を盛り上げたいという思いを込めて一つひとつていねいに手作りした。 木村さんは「健康や長寿、若返りを祈る重陽の節句は、個々人はもちろん、企業や社会にも通じる。コロナウイルス感染拡大で大変な今だからこそ大切にしたい」と語った。 ◆展示は10月25日まで。展示場所や霞連雛についての問い合わせは菊被綿文化を守る会(電話029-821-1607=すがた美容室)まで。 ※メモ【重陽の節句】「菊の節句」とも呼ばれる五節句のうちの一つ。中国では奇数を「陽」、偶数を「陰」とし、陽は縁起の良いものと考えられた。そのため陽数で最も大きい「9」が重なる9月9日は大変縁起のよい日とされた。 日本に伝わったのは平安時代。宮中では菊被綿という行事も行われていた。8日の晩、夜露が降りる頃に菊に赤、白、黄の真綿をかぶせる。翌朝、夜露を含み菊の香りが移った真綿を体につけると元気になり、若返る、長寿になるとされた。

高校生ボランティアが元気を発信 土浦駅前・県南生涯学習センター

【伊藤悦子】日ごろ高校生ボランティアに、学習と活動の場を提供している茨城県県南生涯学習センター(土浦市大和町)が、withコロナの時代に新基軸を打ち出した。まずはビデオ会議ツールを利用した「ヤングボランティアオンラインセミナー」を開催したところ、従来のボランティア講座を大幅に上回る参加者を集め、弾みをつけて次なる発信に歩を進めている。 同セミナーは8月30日、オンライン開催した。新型コロナの影響から、問い合わせがあっても高校生にボランティア活動の場を提供できない状態で同センターは対応に苦慮。2012年から行ってきた高校生向けに行ってきたボランティア講座の開催も困難になっていた。 今回は、講師に『旅キャリ』代表武田直樹さん、ゲストスピーカーにタイ在住の森本薫子さん、筑波大学学生グループ盆LIVE実行委員会を招いた。オンラインにすることで、タイに住むゲストスピーカーとも中継を繋ぐことができた。参加した高校生は73人。昨年度対面で行った講座の32人を倍以上上回った。企画を担当した同センターの杉浦彰子さんによれば、「オンラインにしたことで守谷市などからも参加があった」そうだ。 講座に参加した生徒たちからは「オンラインセミナーは初めての経験でとても貴重な時間を過ごせた」「興味深い話がたくさん聞けたので、また機会があったら参加したい。ボランティア活動にも参加してみようと思う」などの感想が寄せられているという。 高校生が作るマスクケース介しQ&A 「オンライン講座に参加して話を聞いて面白かっただけでなく、こんなときだからこそできるボランティア活動をしてもらいたい」と杉浦さんは次の手を打つ。「土浦駅から元気発信プロジェクト」の企画だ。 オンライン講座に参加した生徒が、自宅でクリアファイルを使ったマスクケースを1人7、8個ずつ、合計400個を作成する。マスクケースには高校生からのメッセージとQRコードが付いており、読み取ると同センターのサイト、夢を語る高校生と応援する大人の非対面の対話の場「夢追(ゆめつい)Yume-tui」につながるようになっている。 サイトには、「高校生から大人への質問」が匿名で掲載されており、読んだ大人も匿名で回答することができる。同センターが大人からの回答をサイトに掲載することで、高校生が読むことができる。直接は会わなくても「高校生は大人に質問をする、大人は質問に答えることができる」という仕組み。 杉浦さんは「会えなくても土浦駅前から元気を発信したい、こういうときでも夢を語り合っていける環境を作りたいと考えた。高校生が自分にロールモデルになりそうな大人を見つける機会にしたい」と意気込む。 マスクケースは駅ビル「プレイアトレ土浦」(同市有明町)3階、ステーションロビーのカフェ「SLOW JET COFFEE Cookie(スロージェットコーヒークッキー)」に9月18日から設置する。「レストランなので、マスクケースがあると便利だと思う。目にしたらぜひ手に取ってQRコードも読み取って欲しい。高校生のメッセージを読んで元気になってもらえたら」と語っている。

「土浦病院と小川芋銭」 市立博物館で初公開の作品展

【伊藤悦子】土浦で開業して100余年、2018年に閉院した産科病院とゆかりの画家を取り上げるテーマ展「土浦病院と小川芋銭(おがわ・うせん)展」が1日、土浦市立博物館で始まった。10月11日まで。 土浦病院に残された芋銭の作品は今回初公開になる。作品のほかに、土浦病院新築工事の棟札など貴重な資料も合わせて30点展示されている。 土浦病院は、1914(大正3)年石島ゑいが内西町(現在の土浦市中央1丁目)に開業した産婦人科を専門にした病院。ゑいは茨城県初の女性医師だ。石島家は3代にわたって地域医療を支えたが、2018年閉院した。 小川芋銭は、1868(慶応4)年江戸赤坂で牛久藩士の家に生まれた画家。挿絵画家として名声を高め、のちに日本画に取り組んだ。また俳人としても活躍した。 交流のきっかけは人とのつながり ゑいの夫、績(いさお)が芋銭と交流があったことから、土浦病院には芋銭の作品が保管されていた。芋銭は病院の患者というわけではなく、何が交流のきっかけとなったかなど分かっていないことも多い。 同館学芸員の野田礼子さんは「芋銭は全国に応援してくれる人が多く、芋銭を介して人と人がつながっていった。その輪の中に績、ゑいもいたのではと考えられる」と見ている。「今の時点で分かることは限られているが、展示をすることで芋銭と績、ゑいなど人のつながりが新たに分かるのでは」という思いから企画した。 病院の閉院に際し、芋銭の作品の一部は市に寄贈されたが、ほかに個人所蔵で今まで紹介されていない作品もあった。これらをまとめ博物館で紹介する。野田さんは「石島家の寝室や客間に飾ってあったものは初公開だが、病院のエレベーターホールや玄関にずっと飾られていた作品も展示しているので、入院や通院したことがある方は見たことがあると思うかもしれない。そういったものを一堂に展示するのは初めて」という。 会期中は、小川芋銭研究者の北畠健による記念講演「土浦と芋銭」(9月20日)や市立博物館学芸員による講座「土浦病院と小川芋銭―石島家に残る作品の整理」(10月10日)などの行事が予定されている。 ◆「土浦病院と小川芋銭」10月11日まで。開館時間は午前9時から午後4時30分。入館料は一般105円、小中高校生50円(税込み)。休館日は月曜と9月23日。問い合わせ電話029-824-2928(同館) 【参考記事】《霞月楼コレクション》3 小川芋銭 農村と水辺の風物を愛した文人画家

【土浦市長会見】魅力をPR テレワーク移住体験ツアー

【伊藤悦子】土浦市は、新型コロナウイルス感染症緊急経済対策第6弾を実施する。マスク・消毒液の確保、妊婦子育て世帯への支援のほか、公民館のトイレ改修、移住定住促進事業など「新しい生活様式」を踏まえた地域経済の活性化事業に取り組む。安藤真理子市長が31日の定例会見で発表した。事業費は総額約7900万円。1日開会の市議会定例会に、一般会計補正予算を提出する。 「泊りがけ体験」で呼び込む 移住定住促進事業は、地域経済の活性化に関する事業のうち「新たな暮らしのスタイルの確立」として事業費約550万円を計上する。 新型コロナの感染拡大以降、出社をしないテレワークが定着し、これに伴い都心から郊外への移住も関心の高まりみせている。同市は、出社が必要になった場合でも電車、車ともに東京まで約1時間とアクセスに優れること、駅から歩いて行ける距離に霞ケ浦があるなど自然にも恵まれていること、レンコンをはじめ農産物の質が高いこと-など移住に適した環境であることをPRする。 テレワーク移住体験ツアーは、県外居住者で特にサイクルライフに興味のある層をターゲットに取り組む。土浦駅に直結した自転車と一緒に泊まれるホテルに数日滞在してもらい、実際にテレワークをしながら、自転車を活用した生活体験を通し、市の魅力や都心へのアクセスの良さを実感してもらうのが狙い。 実施は来年2月ごろを予定している。今年12月ごろ、家族連れなども想定し10組ほど募集する予定。 新しい生活にらみ市独自事業 「新しい生活様式」を踏まえた地域経済の活性化に関する事業では、「社会的な環境の整備」として、各地区の公民館施設のトイレ改修事業も実施する。和式トイレの水を流すときに発生する飛沫やエアロゾル感染防止のために、ふた付き洋式トイレに改修する。事業費に約3300万円を計上する。 妊婦健診など妊婦で移動する際、公共交通機関を使わずにタクシーが利用できるように助成する。事業費は約580万円。 小中学校および義務教育学校には、消毒薬や防護服など、感染防止用消耗品を追加で購入する。事業費は約490万円を計上する。 ガバメントクラウドファンディング(GCF)は、自治体がプロジェクトオーナーとなり、賛同者から寄付金を募集する仕組み。税金の控除が受けられるふるさと納税制度とクラウドファンディングを組み合わせたもので、今回は市内の高齢者施設に非接触型体温計を購入して配る。ふるさと土浦応援寄付金として歳入100万円を計上する。 会見で市長は「不確かな情報や誤った情報により、感染者その家族、感染防止に対応している人などへの偏見や差別が全国的にみられる。恐れるべきはコロナウイルスであって人ではないこと、偏見や差別をなくすためにも、市民1人ひとりが正しい知識を得て欲しい」と話があった。市のホームページ8月11日付「市民の皆様へ」からも読むことができる。 https://www.youtube.com/watch?v=-OIw3Lq5drg&feature=youtu.be 土浦市長会見映像=J:COM茨城提供

アマビエつちまるで疫病退散を祈願 土浦市職員がデザイン

【伊藤悦子】疫病を退散するといわれる妖怪「アマビエ」。新型コロナウイルス感染拡大が懸念される中、土浦市の公式イメージキャラクターつちまるが「アマビエつちまる」となって、疫病退散を呼び掛けている。今月6日には感染予防の新生活様式を呼び掛けるLINEスタンプにもなった。 アマビエつちまるのイラストは、同市のホームページ「つちまるの部屋」からダウンロードして誰でも利用できる。地域の祭りが中止になったため、住民にアマビエつちまるステッカーやうちわを配布した地区もあるという。市内の菓子店でもアマビエつちまるサブレが販売されている。 「つちまるも市民のため何かしたい」 アマビエつちまるの誕生について、市広報広聴課シティプロモーション室長の武藤知子さんは「3月頃に、アマビエという疫病退散の妖怪が話題になっていると知った。新型コロナの収束を願ってつちまるとコラボできないかと考えたのがきっかけ」と話す。 デザインしたのは前年度まで広報誌を担当していた、市会計課主幹の谷中健人さんだ。谷中さんは「つちまるは、土浦市民に元気を与える存在。世の中が新型コロナウイルスのことで暗くなりがちなとき、つちまる自身も市民のために何かしたいと思っているのではないかと考えながらデザインした」と話す。 始めのうちは職員各自が名刺にプリントしたり、缶バッチにしたりと市役所内だけで使用するにとどまっていた。しかし5月に市民向けに配送したマスクの通知文に「アマビエつちまる」のイラストを付けたところ、「このつちまるは何?」と市民から多くの問い合わせが寄せられたという。「かわいい」と評判で、人気も出てきたため、つちまるのアマビエバージョンとなった。 新しい生活様式をスタンプで呼び掛け 市職員同士の「新しい生活様式にこだわって、LINEスタンプを作ったらどうだろう?」という何気ない会話から、スタンプ化も実現した。職員たちでデザインのアイディアや言葉を出し合い、今月6日には販売が始まった。スタンプのイラストは、イラスト作成ソフトを使用してすべて職員が制作した。 同室主幹の山口淳一さんは「自治体のイメージキャラクターがアマビエにふんしたLINEスタンプはほとんど例がないのでは」とし、「売り上げはまだ300から400件くらいだが、日本だけでなく米国など海外でも購入されている」と話す。 武藤さんは「市民の皆さんには、新型コロナ収束を願ってアマビエつちまるをダウンロードして自由に利用してほしい。またLINEスタンプを送り合って、感染予防の新しい生活様式の認識をしていただければ」と語った。 ◆「アマビエつちまる」のダウンロードは、市のホームページ「つちまるの部屋」からできる。色を変更しない、縦横比率を変えないなどの決まりがある。また営利を目的とした使用には申請が必要。 ◆「アマビエつちまるLINEスタンプ」購入方法は、LINEアプリのLINEショップで「土浦市」で検索し「クリエーターズ」を選択する。またはLINEストアで「土浦市」で検索する。

霞ケ浦の風を待つ白い帆 土浦で観光帆引き船運航始まる

【伊藤悦子】ワカサギ漁解禁の21日、土浦市沖の霞ケ浦で観光帆引き船の運航が始まった。この日は風が弱く、通常の半分しか帆が上がらなかったものの、同市所有の2隻の帆引き船「七福神丸」と「水郷丸Ⅱ」の白い帆が霞ケ浦に夏の訪れを告げていた。 霞ケ浦の帆引き船は、新治郡佐賀村(現かすみがうら市)の漁師、折本良平が1880年に考案したもので、もともとワカサギやシラウオ漁などに使われていた。帆は高さ9メートル、幅16メートルと90畳分もの大きさがあり、風を受けて船が動くしくみになっている。風がないと進むことができず、網も引けない。強風では転覆の恐れがあり、風速3メートル程度がちょうどいいという。霞ケ浦の自然とともに操業する船だ。 トロール船の普及で、1960年代半ばにはいっとき姿を消したが、現在は観光帆引き船として運航している。2018年3月には、「霞ケ浦の帆引き網漁の技術」が国の無形民俗文化財に選択されている。 観光帆引き船は、霞ケ浦総合公園からも見えるが、伴走の遊覧船に乗ると間近で見学することができる。市観光協会の大里雅司専務理事は、「遊覧船は新型コロナウイルス感染対策をしっかり行っている。例えばラクスマリーナ(土浦市川口)のホワイトアイリス号は、定員86名のところ40名に制限して密を避けている」そうだ。便ごとに毎回、船内のアルコール消毒を行っているほか、乗船、下船時も一人ひとりに手の消毒を求めている。 「晴れた日は、青空と筑波山を背景に帆引き船の白い帆が映える。霞ケ浦の自然のめぐみを体感してほしい」とアピールしている。 ◆帆引き船の操業は、10月18日までの毎週土・日、祝日。遊覧船の運航日時や料金などの問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)まで。

土浦駅前整備事業が国交相まちづくり表彰を授与

【伊藤悦子】魅力あるまちづくりの推進に努めたとして、土浦市が実施した土浦駅西口駅前地区整備事業が、2020年度まちづくり功労者国土交通大臣賞の表彰を受けた。 撤退した駅前商業施設跡の民間ビルを大規模改修し市庁舎を再配置したこと、さらに市立図書館や市民ギャラリーが入る複合施設「アルカス土浦」を整備して駅前に都市機能の集積を図り、質の高いコンパクトなまちづくりを行ってまちのにぎわい創出に貢献したことが高く評価された。 6月のまちづくり月間に合わせて表彰された。同功労者表彰を受けた全国29の団体・個人の一つ。表彰式は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止となった。 担当の市都市計画課、中島賢市さんは「市役所の機能や図書館などを駅前に集約した。また駅前広場やバス乗り場も整備し、バスと、一般車、タクシーを分けて安全性を高めた」とし「総合的に西口駅前のコンパクトなまちづくりが評価されたと思う」と話す。 さらに「(再整備前は)ペデストリアンデッキは駅から真っすぐ市庁舎につながるだけだったが、図書館があるアルカス土浦などにも行けるようロの字にして屋根も付けた。公共施設や利便施設が集約されたこと、駅前広場や交通環境、歩行者環境が向上したことなどが評価されたのでは」と話す。 同課の村山良さんは「土日には、市役所の大屋根広場やアルカス土浦の駅前広場でコンサートやマルシェなどのイベントができる。大屋根広場は新庁舎の整備と合わせて屋根をかけたので、天候を気にせずイベントができるようにした」と語った。 再整備の効果で市中心市街地の歩行者数は徐々に増えている。駅前商業施設、イトーヨーカドー土浦店が撤退する前の2012年は平日の中心市街地の歩行者数は2万5143人だったが、アルカス土浦がオープンした後の18年には3万621人と1.2倍に増加した。 中島さんは波及効果としてさらに「アルカス土浦近くに新しく民間業者によるマンション建設や建設予定がある」とし「居住人口が増えれば、利便施設などの利用もさらに増えていくのでは」と期待している。 同駅ビルには、つくば霞ケ浦りんりんロードのサイクリング拠点施設「りんりんスクエア土浦」がある。同市は「自転車のまち」であることから、中島さんは「市外からの観光客がサイクリングで土浦をめぐり、土浦のものを食べ、買い物をすることで、お店も発展する。民間と協力して、イベントなどソフト面も充実させたい。サイクリングは人が密にもならないということもあり、浸透していってほしい」と話した。

リスペクトとフェアプレーでけが予防 整骨院院長がフットサル大会企画

【伊藤悦子】スポーツによるけがの予防に取り組んでいる阿見町の整骨院院長が19日、小学生のフットサルチームなどに呼び掛けて、ルールを守って安全にプレーすることを実践する大会を土浦市内で開催する。 ジュニアフットサル交流大会「あらかわ本郷整骨院杯U-12」で、荒川沖東のフットサル場「DO Football Park(ドゥフットボールパーク)荒川沖」で開催する。リスペクト(敬意)とフェアプレーの精神を啓蒙することが目的だ。小学6年生の選手が所属するフットサル8チームが出場する。 大会を企画したのは、あらかわ本郷整骨院(稲敷郡阿見町)院長、伊藤昌弘さん。伊藤さんは、スポーツによるけが予防に日頃から取り組み、サッカー選手にけが予防講習会や、ストレッチ教室、けが予兆のチェックを行っている。 しかし、けがの予防はこれだけでは十分でないと思った。きっかけは、FIFA(国際サッカー連盟)による「プロのエリート選手の大部分の傷害は他選手との接触によって発生し、全傷害の約50%はファールプレーが原因である」という調査結果だったという。 伊藤さんは「ラフプレーやファールプレーをみんなが意識して行わないようにすることで、けがの予防が可能になるのではないか」と考え、この大会を開催しようと思い付いた。 参加選手を小学6年生にしたのは、乱暴なプレーがなく純粋にサッカーを楽しんでいる世代だからこそ、リスペクトとフェアプレーを実践することが大事だと考えたという。 リスペクト・フェアプレーとは、ルールを守り、安全にプレーすること、審判や相手チーム選手に敬意を払うプレーだ。日本サッカー協会(JFA)でも、2008年よりサッカー界におけるリスペクトプロジェクトを開始している。 観客もヤジ禁止 19日の大会でも、相手チームの選手をリスペクトして、安全にプレーをすることを実践する。またチームメートがミスをしても、責めないで励まし合う。 実践するのは選手だけではない。監督、コーチ、観客である保護者やサポーターも、選手に対して厳しい言葉やヤジは飛ばさず、ほめたり励ましたり声援を送ることになっている。 さらに各チームの監督、コーチがフェアプレーに徹した選手をMVPとして1人ずつ選出する。伊藤さんは「表彰する際はMVPに選んだ理由も発表する。そうすることで表彰された子もうれしいし、参加者もリスペクト・フェアプレーについて考えるきっかけになれば」と話す。この試みによって、監督やコーチも「ミスではなく、選手の良い行いに注目する効果もあるのでは」という。 伊藤さんは「今回の大会がきっかけになりリスペクト・フェアプレーについて皆さんが考え、各地でリスペクト・フェアプレーに徹したサッカー大会が増えてほしい」と話す。 ◆大会は19日(日)午前10時から午後1時までDO Football Park荒川沖(土浦市荒川沖東)で。誰でも観戦できる。問い合わせは、あらかわ本郷整骨院 伊藤昌弘さん 090-4723-8282。

見ごろ迎えるハスの花 土浦・霞ケ浦総合公園

【伊藤悦子】霞ケ浦総合公園(土浦市大岩田)の水生植物園内にある花蓮(はなはす)園では、白やピンク、淡い黄色などハスの花が咲き誇っている。一重咲きのほかに、豪華な八重咲きも花蓮園を彩る。ハスの花は早朝に咲き、昼には閉じてしまう。雨の降るなか朝早くからカメラを持った人や散歩の人が訪れていた。同市公園管理アドバイザーで、元日本花蓮協会学術研究主幹の香取正人さんにハスの話を聞いた。 香取さんによると、花蓮園のハスの花は「7月中旬から8月のお盆あたりまで」見ごろが続く。花1つひとつが開いている期間は4日と短く、咲いてから2日目が一番きれいという。見分け方は、ハスの花の真ん中にある花托(かたく)のめしべの色で、黄色なら2日目、黒ずんでいれば3日目だそうだ。 地下茎を大きく育てる食用のレンコン栽培と異なり、花蓮園では花を大きく美しく咲かせる。全体で約200品種あるが、まずたる容器で栽培し、1年に10品種ずつ池に移動することで大きく育てる。花蓮池には80品種、湖岸堤沿いの容器栽培には約120品種を展示している。 ハスを移動する前には、池を改修し土を入れ替え、肥料を加える。隣の区画からハスの実(種)が落ちてくると品種が交ざってしまうため、花期が終わったハスは種にできる前にこまめに切り取っているそうだ。 取手市から訪れた男性(84)は、「ハスの花を撮りに初めて来ました。これだけ種類があるのは珍しい」と話していた。

土浦とつくばの上半期振り返り下半期の展望を解説 NEWSつくば坂本理事長

https://youtu.be/xEaDT8c1Alw 【伊藤悦子】3日放映の土浦のインターネットテレビ「Vチャンネルいばらき」第103回NEWSつくばチャンネルは、土浦市とつくば市の2020年上半期の振り返りと下半期の展望をテーマに、NEWSつくば理事長の坂本栄から話を聞いた。 土浦市もつくば市も新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きかったと話す。特に土浦一高の中高一貫校改編の説明会が延期になったり、土浦キララ祭が中止になったことに触れ、今年から11月に開催されることになった土浦花火大会開催の是非についても解説があった。 つくば市では10月25日につくば市長選と市議選の同日選挙があるが、人が集まり3密になりやすい選挙活動は困難だと話す。市長選の立候補を断念した人がいるというエピソードも紹介された。

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