月曜日, 3月 10, 2025
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高齢者の健康づくりへ 土浦市社協がスポーツ用具無料貸し出し

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シャフルボードに挑戦する小松長寿会=土浦市小松3丁目の小松町公民館

【谷島英里子】高齢者の健康づくりや仲間づくりにつなげてもらおうと、土浦市社会福祉協議会は、ニュースポーツの一つ「シャフルボード」用具の無料貸し出しを6月から始めた。年齢や障害の有無にかかわらず誰もが楽しめる。

シャフルボードは、縦長コートの反対側にある得点エリアに、ディスク(円盤)を細い棒(キュー)で押し出すように滑らせて得点を競うスポーツ。ディスクは1人4枚ずつを交互に滑らせる。相手のディスクに押し出されると0点になってしまうなどカーリングに似ている。

11日、同市小松地区の小松長寿会に初めて貸し出された。同会では毎年6月に軽度なスポーツや食事を楽しむ「ふれあい運動会」を開催してきた。会長の今井健也さん(76)は「毎年同じ種目だとマンネリになる」と、今年はシャフルボードを取り入れた。

参加したのは26人。初めはディスクを滑らせる微妙な力加減にやや苦戦している姿が見られたが、慣れると「行けー」と声を上げたり、相手のディスクをはじくための方向を考えたりと大いに楽しんでいた。

同市社協職員は「どんどん活用していただき、健康づくりに役立ててもらいたい」としている。

貸し出し対象は市内の高齢者団体やサークル、グループなど。期間は使用日から5日以内。問い合わせは社協福祉のまちづくり係(電話029・821・5995)まで。

慣れるにつれ観戦者から声援が上がった=同

TX堅調 20年3月に新型車両導入

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2020年3月導入予定の新型車両TX-3000系イメージ図(首都圏新都市鉄道提供)

【鈴木宏子】つくばエクスプレス(TX)が堅調だ。2017年度の営業実績は09年度から9期連続で経常黒字を達成し、開業以前からの累積損失を解消した。今後も乗客数の伸びが続き、東京オリンピックが開催される2020年度は現在より8%増加すると見込む。輸送力を増強させるため同年3月に新型車両TX-3000系を導入する計画だ。

TXを運行する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区、柚木浩一社長)が発表した18年度から3年間の中期経営計画によると、沿線自治体の人口は引き続き増加し、20年の1日平均乗客数は17年度の37万人から40万人に達すると見込む。

20年に運行予定の新型車両は30両編成で、現在の車両を基本に先鋭感を強調したデザインになる。車両は走行時の消費電力を約13%削減。車内は車いすやベビーカー利用者が利用しやすいよう各車両にフリースペースを設置などする。

輸送力増強の取り組みとしてほかに20年春から、最混雑区間で朝のラッシュ1時間の最大運行本数を現在の22本から25本に増やす。

安全性の向上では近年、乗客数の急増を背景に、ドアに荷物が挟まるなどの事故が発生していることを受けて、20年度までに八潮駅など8駅のホームドアにドアの挟みを検知する3次元センサーを設置する。ほかに混雑の激しい秋葉原駅のホームを延伸する。

東京オリンピックをきっかけに外国人観光客が増えると見込まれることから、同五輪バリアフリー指針を踏まえて、全20駅のトイレの便座を温水洗浄便座に改修するほか、全駅の窓口に翻訳サービス端末を配備する。

駅ナカや高架下の空間活用として、子育て支援施設の整備に積極的に協力。20年4月には八潮駅高架下に学童保育施設が開設される予定という。

同中期経営計画の設備投資額として計約300億円を予定している。

TX-3000系車内イメージ図(同)

開業以来初の利益剰余金計上

一方、2017年度の営業実績によると、1日当たりの平均乗車人員は16年度と比べ1万6000人(4.5%)増の37万人、経常利益は22.7%増の61億4800万円となり、9期連続の黒字となった。当期純利益は24.3%増の46億100万円となり、前期末に22億2000万円あった累積損失が解消し、開業以来初めて利益剰余金23億8100万円を計上した。一方、TX建設に要した鉄道・運輸機構に対する債務が6000億円近く残っているとしている。

施設・設備は17年度までに、総合基地(つくばみらい市)入出庫線複線化、守谷駅追越設備新設、車体更新場新設の守谷3事業が完了し、基盤が整った。

TX一日平均乗車人員(人)
2017年度 2016年度
つくば 18,606 18,425
研究学園 7,148 6,821
万博記念公園 2,974 2,705
みどりの 4,326 3,952
みらい平 5,094 4,835
守谷 24,959 24,516
柏たなか 4,909 4,434
柏の葉キャンパス 16,431 15,451
流山おおたかの森 36,491 34,702
流山セントラルパーク 4,707 4,346
南流山 35,913 34,619
三郷中央 14,069 13,164
八潮 22,414 20,613
六町 14,462 13,902
青井 6,651 6,440
北千住 48,741 46,556
南千住 5,159 4,989
浅草 10,803 10,536
新御徒町 20,310 19,389
秋葉原 66,070 63,849

記者が体験 ヨガでストレス軽減を実感 筑波大

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瞑想を体験する記者(左端)=筑波大学武道館

【田中めぐみ】筑波大学(つくば市天王台)は、人間の身体活動能力を最大化するための次世代健康スポーツ科学を推進している。その効果的な方策の一つとして、2015年から同大学院の共通科目にヨガコースが開講した。院生たちは自分の研究テーマに向かい合い、さまざまなプレッシャーと戦っているが、生活にヨガを取り入れることでストレスが軽減しているという。6月3日と11日に同大武道館で開かれた社会人向けヨガ講座を記者が体験した。この講座は、同大のスポーツ・オリンピック学専門プログラム「つくば国際スポーツアカデミー(TIAS)」が社会貢献事業の一環として開催している。

ヨガはストレスやプレッシャーを切り抜け、平常心を取り戻すための心身技法だ。担当教員の一人である農学博士ランディープ・ラクワール教授によると、毎年ヨガコースの受講希望者は定員を超えキャンセル待ちの状態。教室は学生でいっぱいになり、ニーズの高さを感じているという。

研究成果を地域に還元

同大では、研究で得られた成果を広く社会に還元することを目指している。ランディープ教授は学生たちのヨガへの関心の高さを知り、16年から一般の参加者も受講できる「みんなのヨーガ」クラスを開講した。講師は長年ヨガや呼吸法指導、ヨガの科学的研究に携わってきた高橋玄朴講師。講座は深遠なヨガの思想について解説する講義とヨガの実技合わせて各回3時間ほどで、今年度は7月15日まで開講している。

講義のテーマは毎回異なっている。3日の講義は「東洋心身思想の特徴とその広がり」。高橋講師によると、座禅や気功、武道とヨガには共通する特徴があり、それは姿勢を整える(調身)、呼吸を整える(調息)、心を整える(調心)ということだ。日本の「道」(蹴鞠、能・狂言、武道、茶道など)にも共通する心身技法があるという。

ラクワール教授は「大学発の講座である以上、アカデミックな内容であることを重視している」と言う。専門的で難解な部分もあるが、講義後には高橋講師やラクワール教授に自由に質問することもできる。

寝不足でこわばり 脱力体操でほぐれる

講義は1時間ほどで終わり、短い休憩の後いよいよ実技だ。高橋講師の指示に従いながら、まずは体をほぐす脱力体操から始める。前の週に忙しかったこともあり、1週間まとまった運動をしていない。前夜は寝不足気味で少しだるさがあった。しかし、力を入れては抜くという運動をじっくり繰り返しているうちに首のこわばりや肩の緊張が取れてきた感じがする。

外は緑いっぱいで気持ちの良い快晴。静かな中、武道場で試合する人たちの掛け声や鳥の声、葉擦れの音が遠く聞こえる。ゆったり流れる時間が心地よい。時間をかけて体を伸ばし呼吸を続けるうちに、浅かった呼吸がだんだん深くなり、たくさん息を吸い込めるようになってきた。その分吐く息も長くなる。もともと体が硬く、先生のようにはできないポーズも多いが、気にせずに体が心地よく伸びるのを味わう。

雑念ばかり 10まで数えられない!

実技前の講義で、仏教の行のやり方である「数息観(すうそくかん)」について習った。1から10まで数を数えながら呼吸をし、最後までいったらまた1に戻る、間違えたらまた1から数え直すというものだ。高橋講師の指示で始めるが、これがなかなかうまくいかない。数を数えていても仕事の事ばかり頭に浮かんでは消え、何度やっても10まで数えられない。「あっ、また雑念だ」と思ってやり直すのだが、無心になることがこれほど難しいとは。日ごろどれだけ雑念ばかりで生活しているのかを思い知った。

その後指示で、自分にだけ聞こえるように「んー」と言いながら瞑想をする。「無字観(むじかん)」という技法だ。すると、自分の声の響きに集中するせいだろうか。雑念が減った。不思議な感覚だ。しばらく「んー」と言い続けることだけに集中し、その後先生の指示で止めると、なんとも言いようのない穏やかな静寂が広がる。明鏡止水の心境。とても気持ちの良い感覚だ。

不安消え目の前シンプルに

初心者にも取り組みやすく手順を踏んだ瞑想のやり方は、高橋講師が大学院の学生のために考案したものだという。静かな心の状態をゆっくりと味わった後、仰向けのポーズになってゆったり呼吸し、伸びをして起き上がる。

ヨガをやる前に感じていた「あれもこれもやらなくては」という焦燥感や漠然とした不安感が消え、目の前の仕事がシンプルに映り、やるべきことの優先順位が明確になった感じがする。本来各々が持っている力を最大限発揮できるようにするというヨガの効果を記者も実感することができた。

筑波大学体育系教授ランディープ・ラクワール農学博士㊧とゲストティーチャーの高橋玄朴講師

調整池 樹木伸び放題 福島原発事故影響 土浦市が伐採、土砂搬出検討

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樹木が生い茂る調整池=土浦市木田余東台

【鈴木宏子】福島第1原発事故による放射能の影響により土浦市内で調整池の浚渫(しゅんせつ)が行き届かず、場所によって樹木が伸び放題になっている。同市6月議会一般質問で指摘があった。市は調整池の機能を確保するため、今後、放射線量を測定した上で、樹木の伐採や草刈りなどを実施し、土砂の搬出を検討するとしている。久松猛市議(共産)が指摘した。

調整池は雨水を一時的にためて冠水や浸水被害を起こさないようにする施設で、市内には宅地造成や土地区画整理事業でつくられた調整池が58カ所あるという。規模は100㎡未満の小規模なものから4万㎡以上の大規模なものまでさまざまで、市が管理している。

久松市議の地元、同市木田余東台の住宅団地調整池は現在、樹木が生い茂っている。震災前からほとんど手入れされてなかったと久松市議はいう。数年前、区長が市に浚渫を要望。市は調整池内に重機を入れて浚渫を実施したが、土砂は調整池敷地内に寄せ集められただけだった。当時は住民に対し放射能の影響で持ち出せないなどの説明はなかったという。震災から7年が経過し、現在、樹木はさらに伸び、底に泥がたまっていて水たまりがあるため周辺住民は蚊の発生に困っていると久松市議は話す。

市によると各調整池の管理は、2011年の東日本大震災前は排水口と周辺の土砂のしゅんせつ、草刈り、清掃を随時実施していた。

震災後は調整池に堆積している土砂は放射線量が高く受け入れ先がないことから搬出できず、市は清掃して出た排出口付近の土砂を、調整池内に一時保管などしている。震災後も定期的に清掃している調整池がある一方、排出口以外の部分は土砂が堆積して草が生え、木が茂っている調整池もあるという。

市は、震災から7年が経過し状態も変わっているとして、今後、調整池内に堆積した土砂について放射線量や放射能濃度、堆積した土砂の調査を実施する。放射線量によっては受け入れが可能な処分先もあるとして処分を検討するとした。

規模の大きな調整池については、調整池の機能を確保するため、草刈りや樹木の伐採、配水口周辺の清掃などを優先的に行いたいとしている。

土砂の搬出の検討に対し、東日本大震災が発生した2011年から3年間にわたって市内の放射能汚染の実態を独自に測定し調査してきた市民団体「土浦まちづくり市民の会」代表の長坂慎一郎・山形大学元教授は「最近、市内の調整池の土砂の測定を実施したが高さ1mで0.5㍃シーベルトあり、除染の目安の0.23㍃シーベルトを超えていた。たまった土砂を浚渫しないと本来の調整池の機能を果たさないということだと思うが、調整池には集水域から放射性物質がたまるので、土砂を搬出する前に測定をする必要がある」などと話している。

【シルバー団地の挑戦】2 文化部が医療講話

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分かりやすく地域医療を話す室生さん(左)と真剣に聞き入る参加者たち=つくば市森の里

【橋立多美】つくば市茎崎地区の大規模住宅団地、森の里自治会公会堂で15日、文化部主催の講話「自分と家族を守るための地域医療の知識」が開催された。60代や70代の前期高齢者を中心に約70人の団地住民が梅雨寒の中を集まった。

同団地の世帯数は約1300戸で高齢化率は5月1日現在49%(市市民活動課調べ)。これまで自治会文化部は、住民の融和を目的にしたコンサートや文化祭などの行事を継続してきたが、今年度から超高齢社会に対応した行事を盛り込むことになった。講話はその一環で初の試み。

講師は同市倉掛で内科医院を開業し、長年高齢者への訪問医療を実践していた室生勝さん(82)。医院を閉じた後も、高齢者のための講演や相談などの活動を続けている。NEWSつくばのコラムニストでもある。

室生さんは自己健康管理法や病院の種類と役割、かかりつけ医の見つけ方などを分かりやすく説いた。また、疾患を持ち医療を受ける側も、病気の治療や生活の質を向上させるための知識を得ることが必要だと話した。患者の心得として勧めたのが「健康手帳」。血圧の数値と体調の変化を記載し、受診時に持参すれば診断に役立つと述べた。

講話を聞いた古谷とよ子さん(70)は「相性の良い医師をかかりつけ医にという話があったが、私よりパソコンの画面を見ている医者が多くて決められず、切実な問題。暮らしに直結した医療や介護の話をまた聞きたい」と話していた。

文化部部長の中村栄子さん(69)は「医療は聞きなれない専門用語が付きものですが、1人も退席することなく最後まで真剣に聞いてくれた。関心が高いことが分かったので医療や介護に関する行事を続けていきたい」と語った。

 

プール底面はがれ児童11人けが つくば市竹園西小

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つくば市役所=つくば市研究学園

【鈴木宏子】つくば市は14日、同市竹園、市立竹園西小学校プールで13日午後2時ごろ、FRP(繊維強化プラスチック)製の底面がはがれ、破片で小学3年の男子児童1人が足の裏を8針縫うけがをし、10人が足の裏などに擦り傷を負ったと発表した。

市教育局教育施設課によると、5月28日、プールの底面がはく離していると同校から市に連絡があった。現場を確認したところ、三角形の形状で、長いもので一辺70㎝ほどの大きさで底面がはがれていた。他にも、はがれそうな箇所が2カ所あった。市は3カ所について同日、はがれた部分は取り除くなどし、防水テープを張って修繕した。

さらに6月12日、防水テープの上に塩化ビニール製のプール専用マットを約3m四方敷き、翌13日午後、3年生が授業でプール使用を開始した。

使用開始早々、修繕箇所1カ所のマットがずれ、はがれたFRPの断面で児童が足の裏などにけがを負った。8針縫った児童は翌14日、サンダルで登校し入院などはないという。すり傷を負った10人は通院治療などはしていないという。

市は現在、同小のプール使用を禁止し、原因を調べている。プール専用マットは、底面に密着し、ずれないとされていた製品だったことからメーカーにも話を聞いている。

同小では今年夏、代わりの施設を探しプールの授業を行うことになるという。

市は他の小中学校に対しても安全点検をするよう指示した。さらに今後プールを使用する場合は、全校で目視による安全確認を行った上で児童・生徒をプールに入れるよう徹底するとしている。

同小プールは1990年3月に完成した。市教育局によると市内の小中学校プールで底面がはがれる事故が発生したのは初めて。

門脇厚司教育長は「児童、保護者の皆様に多大なるご迷惑をお掛けしお詫びします。竹園西小プールは底面の全面的な改修を検討し、市内の全小中学校に対して安全確認を行うよう指導します」とのコメントを発表した。

ピンクのバッタ捕まえた! つくばの小学5年生

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ピンクのバッタを捕まえた(左から)宮田桃羽さんと福田大貴さん
捕まえた当初のバッタ。紫がかったピンク色をしている=5月19日

【鈴木宏子】つくば市並木、桜南スポーツ公園の草原で、市立桜南小5年の福田大貴さん(11)と宮田桃羽さん(10)がピンク色のバッタを捕まえた。現在、福田さんが虫かごで大事に育てている。

ミュージアムパーク県自然博物館(坂東市)教育課動物研究室の西元重雄さんによると「ピンク色は突然変異。それ自体珍しいが、自然界では非常に目立ち天敵に捕食されてしまう。生き残っていた個体を見つけられたこと自体が貴重」と話している。

5月16日夕方、バッタがたくさんいる同公園の草原で友達と遊んでいたところ、宮田さんがピンク色のバッタを見つけた。近くにいた福田さんが追いかけて捕まえた。「初めてピンクのバッタを見たのでうれしい」と宮田さん。福田さんは「普通のとは違うけれど感動した」と話す。

バッタは3㎝ほどの大きさ。西元さんによると、小型のバッタ、ヒナバッタで、春に羽化し2カ月ほど経った成虫という。本来は茶褐色だが、捕まえた当初は紫がかったピンク色だった。5月21日に虫かごの中で脱皮し現在は薄いピンク色になっている。

捕まえたバッタは福田さんが土を敷いて草を入れた虫かごに入れて飼育している。えさは、捕まえた草原に生えているイネ科の草を週1回ほど採って与えているという。「元気にえさを食べているので順調にいけば秋から冬ごろまで生きているのではないか」と西元さん。福田さんは「大きなピンクのバッタになってほしい」と話す。

母親の福田佳奈子さんによると、近々もう1匹捕まえてきてつがいにする計画という。卵を産ませてピンク色のバッタが生まれるのを楽しみにしている。

虫かごで1度脱皮した後の現在のバッタの様子(福田佳奈子さん提供)

 

しゃべっぺ土浦 企画展のボランティア募集

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企画展「しゃべっぺ土浦-見ればしゃべりたくなる写真展(仮)」を予定している土浦市民ギャラリー内の通路

【谷島英里子】土浦市民ギャラリー(アルカス土浦1階)で来年2月に開く市民協働の企画展「しゃべっぺ土浦-見ればしゃべりたくなる写真展(仮)」の企画・運営ボランティアを市が募集している。応募の締め切りは15日。

ボランティアは月に1~2回の企画会議に出席しながら写真提供を呼びかけたり応募写真の整理をしたりする。11月~来年2月からは展示準備を行う。展示は同2月中旬から3月上旬を予定している。

ギャラリー館長の佐賀憲一さんは「アートに興味があって、土浦を盛り上げたいと思う方など世代を超えておしゃべりができる企画展を作り出したいですね」と呼びかけている。

申し込み、問い合わせは(電話029・846・2950)、(ファクス029・846・2951)まで。

「心を軽くして」 がん体験者が患者と経験共有 筑波メディカルでピアサロン

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ピアサロンでがん患者の話を聞くピアサポーターの2人=つくば市天久保の筑波メディカルセンター病院

【鈴木萬里子】がん体験者が、がん患者や家族の悩みや不安を聞き、体験を共有するピアサポートが、がん診療連携拠点病院の筑波メディカルセンター病院(つくば市天久保)で毎月1回開かれている。がん体験者の会「ピアサポートつくば」(神田裕子代表)が相談支援活動を行っている。

患者にとってがんへの不安や向き合う方法など、悩みは多い。利用者は体験者と話すことで気持ちを分かち合い、自分の考えをまとめるなど、心を軽くして不安を和らげる一助となっている。家族もどう接すれば良いのか、何をしてあげられるのかなど不安や悩みを話すことができる。

がん患者は家族や友人に不安や辛さを話しても「かわいそう」と思われて段々話さなくなってしまうという。その一方で自分の思いをどこかで吐き出したい気持ちもある。ピアサロンではどんな話も外に漏れることはなく、安心して話すことができる。がん体験者のサポーターは良い悪いの判断はせず、利用者の考えをそのまま受け入れるという。

ピアサポートつくばの支援活動は今年で3年目となった。サポーターは8人、2人1組が当番となり患者同士が気楽に集い、おしゃべりをするサロンを支える。個別にじっくり話を聞く個別面談にも対応する。

サポーターの一人、山田陽子さんは「体験者だからこそ分かち合えることもある。一人で抱え込まないで、同じ悩みを持つ仲間と話して心を軽くしてほしい」と話す。近年がん患者数は増加しているが同時に治療法も進歩している。早期発見すれば治癒率も高い。山田さんは「病気を治すのは医者。病気と向き合って生きていくのは自分。年1回の健康診断が何より重要、是非受けてほしい」と呼び掛ける。

取材当日の当番サポーターの2人は「人の役に立ちたいとの思いでサポーターになった。患者さんが笑顔になって帰っていくのがうれしい」「自分も治療中はゆとりがなくいっぱいいっぱいだった。時間が経ってその経験を伝えられるようになり良かった」と話していた。

ピアサポートは、2008年に始まった県のがん患者支援推進事業で、県内10カ所のがん診療連携拠点病院で実施されている。サポーターには養成講座の受講が義務付けられている。ピアは仲間を意味する。

◆ピアサロンつくばは、予約不要で相談も無料。通院している病院に関係なく利用できる。次回の開催は6月21日(木)。来年2月まで毎月第3木曜日、午後1時30分~3時30分。筑波メディカルセンター病院1号棟4階「つつまれサロン」。問い合わせは筑波メディカルセンター病院患者家族相談支援センター(電話029-851-3511)。またはピアサポートつくば(メールpeertsukuba@gmail.com)まで。

クレオに図書館移転を検討 つくば市 整備費用22億円

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閉鎖されている商業施設クレオ=つくば市吾妻

【鈴木宏子】西武筑波店とイオンつくば駅前店が撤退後、入居店がなく閉鎖されているつくば駅前の商業施設クレオ(筑波都市整備所有)の再生について、五十嵐立青つくば市長は12日、5、6階に図書館など公共施設を入居させることを検討していることを明らかにした。入居費用は約22億1400万円になるという。

図書館のほか、窓口センター、市民活動総合センター、子育て支援施設を5、6階に入居させることを検討している。図書館は、つくば文化会館アルス(同市吾妻)にある中央図書館を移転させることになるという。アルスの跡地活用は改めて検討する。

市によると今年1~3月、5、6階に市公共施設を入居させることを想定し、クレオの建物や設備の老朽化の状況などを約760万円掛け調査した。建物に問題はないが、老朽化が進んでいる設備が一部にあり、全棟を大規模改修する場合は約51億6200万円の費用がかかると試算した。さらに図書館を入居させる場合、クレオは商業施設として設計されており積載荷重が重くなるため、床などの構造補強を行うことが必要になる。5、6階2フロアの設計・整備費用は約22億1400万円になるという。

市は今後さらに、所有者からクレオ5、6階を賃貸する場合と購入する場合のそれぞれのケースについて、費用や運営方法などを調査するという。五十嵐市長は12日、同調査費用として約760万円を6月議会に提案した。結果は12月ごろまでにまとめるという。

クレオは地上7階・地下1階建て。延床面積は約5万6000㎡。5階と6階の面積はそれぞれ約5500㎡。アルスにある現在の中央図書館の面積は約2400㎡で、クレオに移転する場合、約1.8倍の4360㎡にすることを想定しているという。

クレオは筑波都市整備(同市竹園)が土地と建物を所有し、現在、売却も含め、新たな活用方法を検討している。つくば市の検討内容に対し同社は「つくば市の内容がよく分かってないのでコメントできません」としている。

【ひと】心地良い空間で地域を元気に パブオーナー 松島壮志さん

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作り手の思いがこもったビールを一杯ずつ、真剣な表情でグラスに注ぐ松島壮志さん=つくば市天久保のフィンラガン

【鈴木康平】つくば市天久保のリッチモンド2番街にあるパブ「フィンラガン」は、連日深夜まで多くの客でにぎわう。

オーナー、松島壮志さん(46)は筑波大学体育学群入学後、アルバイトでバーテンダーの世界に足を踏み入れた。同大学近くのバーの副店長を任され、カウンターの内側で多くの時間を過ごす学生生活だった。「一流の世界を見たい」と都内の店にも頻繁に足を運び、技術を学んだ。「興味の先へ突き進んでいく性格」と自身を分析する。

大学を卒業後、アルバイト先の店舗にプロのバーテンダーとして職を得た。当時ウイスキーの虜(とりこ)になっていた松島さんは「ビンテージや価格帯、豊富なバリエーションなど奥深い世界を好きになった」と話す。バー仲間から言われた「一度、本場を見なくてはだめだよ」に背中を押され、26歳の時ウイスキーの本場スコットランドへ単身旅立った。

同国各地に点在する蒸留所を巡った旅。しかし、当初は松島さんが思っていたのとは違うものだったという。「日本で飲んでいないものは無いくらい飲んでいたから、初めはたいしたことないと感じていた」。しかし旅が進むにつれて、「パブ」という街の酒場に心引かれてゆく。

「バーの世界は酒に対して真摯に向き合う、緊張感のある世界」と旅立つ前の環境を回想する松島さん。一方、パブはパブリックスペースの略語で誰の管理下でもない、自由でリラックスした雰囲気を大切にする。「時には何も飲み食いせず、話すだけで帰る人もいた」ことに衝撃を受けた。この出合いが、後の「フィンラガン」の原点につながる。

帰国後、29歳の時に独立してオープンした同店。スコットランドで出合ったパブを再現するため、松島さんの思いが形になった店内は、立ち飲みを想定した背丈の高いカウンターやテーブルが並ぶ。15種類のクラフトビールに自然派ワインやモルトウイスキーなどお酒と料理の会計は、「好きな時に出入りして欲しい」と、受け取る際に料金を前払いするキャッシュオン制を採用している。

クラフトビールの仕入れは「実際に飲んで、作り手に会って話す」過程を大切にする。原料のホップが収穫される時期には農園に出向いて手伝い、作り手との関係を深めた。客に提供する時も、「思いが詰まったビールを最高の形で出したい」と機材から注ぎ方まで細部に渡ってこだわってきた。

同店は今年で17年目。松島さんが掲げるのは「元気」というキーワードだ。「今までは良いお酒や料理など『モノ』を売ってきたが、今後は元気を出す『場作り』もしていきたい」。4月からは毎週水曜日に、市内に住む外国人との交流を目的としたイベント「TGIフィンラガン」を開催。今後も自身の趣味であるランニングとビールを活かした「Run for BEER(ラン・フォー・ビア)」など、新たな場作りに力を入れる。

日の暮れた頃、大学や仕事帰りに杯を片手に明日への元気を充電するお客さんを迎えるため、松島さんは今日もカウンターに立つ。

◆ブラッセリー&バー「フィンラガン」はつくば市天久保2-9-2、リッチモンド2番街B-203。営業時間は月~土曜の午後6時30分~午前3時。日曜は午後3時~午後11時。電話029-852-0244。
ブログhttps://blogs.yahoo.co.jp/finlaggan0220
twitter https://twitter.com/barfinlaggan?lang=ja

子どもが楽しむクラシックコンサート 楽器体験も

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バロック調の服装を着て演奏が始まった「音楽の歴史」コンサート=つくば市吾妻のつくば市民ギャラリー

【鈴木萬里子】0歳から参加出来る、ベビーカー大歓迎の体験学習型コンサート「音楽の歴史」が、10日午前と午後の2回つくば市吾妻のつくば市民ギャラリーで開かれた。会場には子ども連れの家族が多数来場し、本格的なクラシック音楽を楽しんだ。

主催は音楽史ムヒカヒストリアで、ラテン語の訳は題名と同じ「音楽の歴史」。クラシック音楽の堅苦しさを取り払って、小さな子ども達にもオープンな気持ちで聴いてほしい、との思いから今回初めてのコンサートを開いた。音楽を身近に感じられるよう前列には子ども達が座るスペースを設けた。曲名ではなく自分の耳で集中して聴いて好みの曲を見つけてほしいと、プログラムはあえてない。

奏者はバイオリン、ビオラ、コントラバス、クラリネット、フルート、キーボードの6人に司会が加わり華やかな幕開けとなった。ヴィヴァルディ、バッハ、モーツァルトなどの代表的な曲の演奏に、奏者がバロック調の服装で現れると会場は一気に楽し気な雰囲気に包まれた。

体験学習型コンサートとあって、指揮者コーナー、フルートのひみつ、みんなで音楽などが設けられ、子ども達が奏者と一緒に音を楽しむ仕掛けがされている。後半になっても静かに音楽を楽しむ姿が随所に見られ、最前列の6人が身を乗り出すように聴き入っていた。

コンサート終了後には楽器体験があり、チェロ、フルートなど実際に触わり音を楽しむことが出来る。つくば市の原口和香奈さん(10)は「楽器を演奏できるのは面白い。チェロを弾くのは難しかったが楽しかった」と話していた。

ムヒカヒストリアの奏者全員がつくば市在住の音楽家。子育て中は音楽活動もままならず一度は音楽から離れた経験を持つ人もいるという。代表でコントラバス奏者の小又史江さんは「音楽家としてのキャリアを積んでも活動出来なかった時期が自分にもあった。つくばには、くすぶっている若い音楽家がたくさんいる。仲間に誘って音楽活動を断たれないようにしたい。子ども達がクラシックを気楽に楽しめる環境作りをしていきたい」と抱負を語った。

◆第2回「弦楽器全員集合」は9月9日(日)。会場はつくば市吾妻のつくば市民ギャラリー。料金は一人500円。問い合わせは小又さん(電話090・8946・0535メールbassfumie117@docomo.ne.jp)

コンサート終了後に実際に楽器を弾いた参加者=同

91歳の洋画家 高橋秀さん個展

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自作の半抽象画をバックにした高橋秀さん=つくば市小田のギャラリーカフェ梟

【鈴木萬里子】土浦市在住の洋画家で二科会会友の高橋秀さんの個展が、つくば市小田のギャラリーカフェ梟(ふくろう)で開かれている。会場には18点の油彩画と、薄く色づけした淡彩画10点の計28点が展示されている。

高橋さんは今年91歳。茨城大学を卒業し教職に就く傍ら創作活動に着手。43歳で初めて個展を開いた。第76回二科展特選などを受賞している。現在は土浦一中地区公民館で油彩画と淡彩画の講師として指導にあたっている。師は、茨城の自然を表現豊かにとらえた芸術院会員の洋画家、 服部正一郎さん(故人)。

同ギャラリーでの開催は昨年に続き2回目。今年はファンの要望に応えて筑波山に向き合った作品4点が展示された。

いずれも作品名札がない。高橋さんは「あえて付けない。自分の感性で感じて見てほしい」と話していた。ほとんどが具象と抽象の中間の半抽象画だ。色彩を自由自在に使い、独特な画風を作り上げている。

「教えるのがとにかく好き」という高橋さんを慕う生徒は50人に上る。来場した生徒のうち最高齢の小野直代さん(97)は「先生は褒めて伸ばして下さる。最近は先生の作品に近づき、褒められるのでうれしい。色の使い方が面白くてすてき」と話した。

◆会期は17日(日)まで。入場無料、開廊時間は午前10時~午後4時30分。月曜、金曜休廊。問い合わせは高橋さん(電話029・821・8611)。

黄と朱色の風景画を熱心に見つめる来場者ら=同

「刻の太鼓」打ち鳴らす 土浦の櫓門

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「刻の太鼓」を力強く打ち鳴らす保存会のメンバー=土浦市中央1丁目の亀城公園内の土浦城址櫓門「太鼓櫓」(10日午後6時)

【谷島英里子】「時の記念日」の10日、土浦市中央一丁目の亀城公園内の土浦城址櫓門(やぐらもん)=県文化財=で、江戸時代に太鼓を打って時刻を知らせた「刻(とき)の太鼓」が打ち鳴らされた。12日まで朝夕2回打ち鳴らす。

時の記念日は、671年に天智天皇が水時計を置いて、日本で初めて時刻制度を取り入れたとされる日。

土浦の刻の太鼓は、市制60周年の2000年に復活し、07年から有志の「刻の太鼓保存会」(須田義之会長)が伝承した。櫓門は太鼓櫓とも呼ばれている。

午前6時と午後6時に櫓の上で、はっぴを身につけた同会メンバーが、「土浦に伝わることわざに 土浦に過ぎたるものが二つある 刻の太鼓と関の鉄炮というのである」と口上した後、時を知らせる太鼓を約20分間打ち鳴らした。太鼓は1770年に制作されたもので市文化財に指定されている。

保存会副会長の前田祐一さん(57)は「刻の太鼓の場となる櫓門と太鼓がどちらも文化財に指定されているのは珍しいと思うので、この伝統を継承して長く続けていきたい」と話した。

本堂清さん 画業60年で回顧展 土浦市民ギャラリー

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画業60年集大成の個展を開いている本堂清さん

【斎藤茂】美術団体「東光会」会員で参与の本堂清さん(87)=土浦市藤沢=の絵描き60余年回顧展が7日から、土浦市大和町アルカス1階の土浦市民ギャラリーで始まった。これまでの画業の足取りをたどる油絵百余点と水墨画約30点を展示、チャリティー向けに販売する。

本堂さんは土浦市で、福祉や社会教育、広報部門などに携わってきた元行政マン。この間、広報紙の挿絵を描いたり、土浦・石岡地方社会教育センターや亀城プラザの所長として絵画を通じた社会教育活動を行い、退職後も日展会友となるなど第一線で活躍した。

重厚な筆遣いの風景画をはじめとする油彩画を手掛け、文人画風の水墨画なども多数生み出してきた。『土浦町内ものがたり』や『河童物語』など絵入りの著作もあり、絵画教室などで指導した生徒は1000人を超すという。

その画業が60年に及び、88歳の米寿を迎えることから集大成の個展を開くことにしたもので、同回顧展応援会(大槻利夫代表)がサポートする。「多作と思ったことはないが、描くのが好きなんでしょうねえ。自宅には数百点を抱え込んでいた。いい機会だから納得のいく作品を選んで回顧展を開き、区切りをつけることにした」という。

6日には日展出品の100号の大作「獅子舞」や「鷹匠Mさん」などが会場に搬入された。「今回はチャリティーという趣旨なので、頒価にも配慮をしている。大作でもお求めやすい値段だと思う」。益金は市社会福祉協議会を通じ、福祉に役立てられるという。

◆入場無料。14日まで。問い合わせは本堂さん(電話029-862-2707)

県大会連覇目指し闘志 土浦市消防本部救助隊

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ロープを使った訓練をする隊員ら=土浦市田中町の市消防本部屋外訓練場

【谷島英里子】14日に県立消防学校(茨城町)で開催される第45回県消防救助技術大会での上位入賞を目指し、土浦市消防本部は7日、同市田中町の同本部屋外訓練場で、出場する全チームによる合同訓練を行った。同救助隊は昨年「障害突破」で県大会優勝の実績を持ち、連覇を狙う。

ロープを渡って人を救出する「ロープブリッジ救出」や5カ所の障害を乗り越える「障害突破」、救助者を搭上に引き上げる「引揚救助」の3種目に23人が出場する。上位入賞すると関東大会への出場権が得られ、勝ち進むと全国大会に出られる。

合同訓練には出場予定者全員が参加。連覇を狙う障害突破チームリーダーの田中洋平さん(31)は「日頃の訓練のように安全で正確な救助が迅速にできるように全力で挑みたい」と話した。ロープブリッジ救出の上谷泰倫さん(26)は「大会に向けて2カ月間集中的に訓練したので精いっぱい力を発揮したい」と意気込みを話した。

大会に向け訓練に励む隊員ら=同

ヤゴ救出大作戦展開 つくば市の小学校プール

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プール清掃の様子=つくば市小茎の茎崎第三小学校

【橋立多美】つくば市内の小学校プールで「ヤゴ救出大作戦」が進められている。同市小茎の市立茎崎第三小学校(鮏川誠校長、児童数226人)で5日に行われた水泳学習前のプール清掃で、数百匹のトンボの幼虫ヤゴを救出した。教室で飼育して羽化させ大空に飛び立たせる。

救出は、市独自の教育カリキュラム「つくばスタイル科」の学習に取り組む5年生が行った。少し水が残ったプールで網を使ってヤゴを採取した。女子児童は「虫が苦手で最初は嫌だったけど、やっているうちに平気になった」。男子児童らは「水が気持ち良かったし楽しかった」「トンボになるのが楽しみ」と元気に話してくれた。

5年生が採取したのはアカトンボやシオカラトンボなど数百匹。ヤゴは2年生が教室で飼育して羽化させる。餌は飼育用のアカムシとミミズだという。

鮏川校長は「ヤゴに触れ育てることで水や自然環境について考える機会になる。また、子どもたちにとって生き物の命の尊さを実感することのできる貴重な学習と体験の場」と話す。

学校のプールは消火栓や防火水槽に次ぐ消防用水の一つで、夏のプール学習が終わっても満水の状態が保たれる。塩素の投入がなくなり、生物がすめる環境になる晩夏から秋にかけてトンボがプールに卵を産み付ける。

卵は春になるとヤゴになり、6月から7月にかけて羽化して成虫のトンボになる。ところが、ちょうどこの時期はプール開きに備えてプールの清掃が行われるためすみ家をなくしたヤゴは死んでしまう。そこでプールからヤゴを救い出し、その種類や環境の変化を学ぼうという環境教育の一環で、同市では2002年から市内の小学校で実施されている。

バケツに入れたヤゴをのぞく5年の児童たち=同
プールから救出されたヤゴ(茎崎第三小学校提供)

CD「日本の名城」に土浦音頭が収録

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土浦音頭が収録されているCDを手にする(左から)と恩田鳳昇さんと冠木新市さん

【鈴木宏子】5月23日発売されたCD「日本の名城を唄う」(日本コロムビア発売、税込2500円)に、土浦城跡(現在の亀城公園)などを歌った「土浦音頭」=メモ=が収められた。霞ケ浦や桜川などの名所や風物を歌った新民謡で、昭和初期に下妻市出身の詩人、横瀬夜雨が作詞した。戦後活躍した歌手、照菊が歌う。1960年代後半に発売されたレコードが音源で、半世紀ぶりにCDでよみがえった。

土浦の歴史や文化を掘り起こしまちおこしに取り組むつくば市の脚本家、冠木新市さん(66)らが2016年9月、亀城公園前の古民家カフェ、城藤茶店(同市中央)で土浦音頭をテーマにした演劇公演「桜川芸者学校」を開催し、新たな踊りで復活させるなど注目された曲だ。

CDは日本の城と、城にまつわる武勇伝や悲喜劇などを歌った全17曲の歌謡曲集で、美空ひばりの「千姫」、村田英雄の「白鷺の城」などと並んで、17番目に収められている。小唄調で、照菊が格調高く歌い上げている。

16年の公演に出演し新たな踊りを復活させた国際美学院(つくば市)の恩田鳳昇学院長(86)が、日本コロムビアの振付専任講師を務めていることから、公演後、同社幹部らに土浦音頭をPRした。今年1月には静岡県熱海で開かれた同社の新年会で、当時公演した桜川芸者学校のメンバーが、全国から集まった振付専任講師らを前に同曲の踊りを披露するなど印象付けた。

同CDを企画した同社伝統邦楽ビジネスユニット特別顧問の吉田輝之さんは「歴史やお城に興味を持つ若い女性が増え『お城ブーム』と言われる中、名城を集めて一枚のCDを作りたいと企画した」と語り「全国のいろいろなお城を探り、関東で名城がないか探していた中、今は建造物がほとんど残されてないが、城にまつわる歌が残っている土浦音頭を取り上げてみようということになった」と選定の理由を話す。

恩田学院長は「まさかCDに入るとは思わなかった。うれしい。土浦のお役に立たせていただければ」と話し、土浦音頭を掘り起こした冠木さんは「土浦音頭がようやく知られるようになり、公演して良かった。踊りたいという若い人が出てくれれば」と述べ「土浦は新しいものと古いものが融合するまちなので、中心市街地で土浦音頭の踊りを披露したい」と話している。

7月7日と16日に披露

CD収録を祝って7月7日、16年に公演した桜川芸者学校の出演者らが「粋な七夕まつり―土浦音頭で愛の夜明けを」と題し、土浦市中心市街地の7カ所で、演劇を織り交ぜた土浦音頭の踊りを披露する。街頭で前触れなく踊るフラッシュモブ風になるという。さらに同16日、筑波銀行つくば営業部(つくば市竹園)で開催される舞踊イベント「チャリティー真夏の饗宴」(国際美学院、つくば舞踊研究会主催)でも披露する予定という。

2016年9月4日、土浦市の古民家カフェ、城藤茶店で催された演劇公演「桜川芸者学校」で、土浦音頭の新たな踊りを披露する恩田鳳昇さん(常陽新聞提供)

メモ
【土浦音頭】昭和初期に制作された。当時の土浦芸者組合見番(けんばん)頭取、桜井留吉や、三業組合長、堀越正雄らが制作し、当時、土浦で一番人気の名妓だった君香(きみか)らが歌い踊ったとされる。完成直後は7人の芸者が東京に出向き、三越や松坂屋ホールで開かれたイベントに出演し好評を博したといわれる。作曲は「鯉のぼり」や「靴が鳴る」などを作曲した弘田竜太郎。歌詞は1~4番まであるが、CDは1、3、4番が収録されている。

土浦音頭  横瀬雨作詞/弘田竜太郎作曲

1、船が見えそろ 霞ケ浦の

千艘萬艘(せんぞばんぞ)の帆曳船

船がみえそろ 土浦入りに

風をはらんだ 帆曳の船が

恋知り初めし 十六七の

娘心は 白魚か海老か

人は知らじな 公魚(わかさぎ)は

恋のやまいに よしとかや さて

2、十六七は 砂山のつゝじ

寝いろとすれば 起さるゝ

逢いたさ見たさ 夢見てばかり

ねざめすぐれぬ 暁かけて

手枕近き プロペラの音

れんじあくれば 燕がえし

伸ばすは翔けるは 飛行機の

道をさえぎる 雲とてもなし

3、松になりたや 有馬の松に

藤にまかれて ねとござる

藤にまかれて 巻かれて藤に

藤にまかれて ねたというた

有馬の松は こちや 知らねども

お城の址に 大きな大きな

榎の木 宿して ぬっと立つ

松を見しゃんせ あれ男松

4、男山(おやま) 女山(めやま)の しづくを受けて

淵となりたる 桜川

月よし雪よし さをさしゃとどく

屋形屋形の あのさんざめき

船はヤハでも 炭薪ゃつまぬ

春はうれしや 霞とともに

花がはらりと 咲くならば

さぞや弥生の なあ人心

「すさまじいエネルギー」 初期の貴重な作品公開 小林恒岳遺作展

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50年以上人目に触れなかった新興美術院新人賞受賞の大作「輪」=かすみがうら市の四万騎農園石蔵ギャラリー

【鈴木萬里子】昨年6月、85歳で逝去した郷土の日本画家、小林恒岳(こうがく)の「遺作展―歿後一周年記念」が、かすみがうら市上土田の四万騎農園石蔵ギャラリーで開かれている。50年以上、人目に触れなかった初期の貴重な作品のほか、郷里の高浜から見た筑波山や、居を移した吾国山中腹(石岡市)から見た霞ケ浦の風景など、小品から大作まで30点余りが展示されている。

会場入口に展示されている大作「輪」は連作8枚のうちの4枚。恒岳が1963年に描いた抽象画で、新興美術院の新人賞を取った。妻で詩人の硲杏子(はざまきょうこ、本名=志津江)さんが、今年12月13日から北茨城市の県天心記念五浦美術館で開催される「追悼―小林恒岳展」の出品作品を整理していた時に見つけた。

「65年高浜に戻った時に梱包したままだった作品。闇の中から突然出て来て非常に驚いた。描いていた頃の苦しかった暮らしぶりなどを思い出した。力強いこの絵に、すさまじいエネルギーを感じる。梱包したままだったのが幸いし、散逸することなく初期の貴重な作品を皆さんに見ていただける」と話していた。

画の指導を受けた土浦市の尾島和子さんは「輪の連作は2㎝も盛り上げ技法で描かれている。こんなのは見たことがなく、先生の穏やかな優しい作品とは違う、初期の前衛的で激しい画に感動した。ほかにも初めて見る作品があり驚いている」と話した。

作品整理の中で今回見つかった「花鳥風月の内 桜」などの作品も展示されている。

今回見つかった作品「花鳥風月の内 桜」に見入る来場者ら=同

小林恒岳は土浦一高から東京芸大に学び、父親で日本画家の巣居人(そうきょじん)が創設した「新興美術院」で活躍した。田中角栄の列島改造論で日本中が湧きたっていた70年代に環境破壊を憂える作品を発表。作品「蒼」では、霞ケ浦の風景に、悲し気な水鳥や月を描き、環境破壊に警鐘を鳴らした。

会場には色とりどりのアジサイの鉢植えが置かれている。石岡と土浦で恒岳から指導を受けた生徒らが、アジサイが好きだった師の1周年を「紫陽花忌」としてしのび、展示したという。

◆会期は6日(水)まで。入場無料。開館時間は午前10時~午後5時30分。問い合わせは四万騎農園石蔵ギャラリー(電話0299・59・2038)

大谷石造りの四万騎農園石蔵ギャラリー

お中元商戦幕開け 京成百貨店つくば

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京成百貨店つくばショップに開設したお中元ギフトセンター=つくば市吾妻、キュート2階

【崎山勝功】京成百貨店つくばショップ(つくば市吾妻、キュート2 階)に1日、「お中元ギフトセンター」が開設され、今年のお中元商戦が幕開けした。

筑波山系の水で飼育されたチョウザメの缶詰とキャビアの詰め合わせ「キャビア・フィッシュミート缶詰セット」(税込9504円)や、筑波ハム詰め合わせ(税込5400円)などの県産品をはじめ、ビールや高級洋菓子などが並べられている。

同ショップによると今年の人気は、計20種類の県産品から3種類の品物を自由に選んで組み合わせる「いばらき三昧(ざんまい)」(税込4400円)や、2種類の県産品を自由に組み合わせる「いばらき逸品二昧(ふたあじ)」(税込5900円)などだという。同店担当者は「県外の方に贈るには喜ばれる。地元の良さを知ってもらうには、いばらき三昧といばらき逸品二味がお薦め」と話す。

県南唯一の百貨店、西武筑波店が2017年3月に閉店して以降、同ショップを運営する水戸京成百貨店(水戸市)は昨年から、つくばクレオスクエア(同市吾妻)1階に期間限定のお中元ギフトセンターを開いてお中元を扱っていた。今年は同つくばショップが開店したことから、ショップ内にギフトセンターを展開した。

昨年のつくばでの同社のお中元受注状況は、来場者約1500人、買上点数合計約5500点、1点当たりの平均買上単価は3777円、一人当たりの平均買上点数は3.04点で同平均買上金額は1万1473円だったという。同社は今年の受注目標を前年比1.7倍に掲げている。お中元受注ピークの6月下旬から7月上旬に向けてお中元商戦が活発化する見込みだ。

◆同センターの会期は7月16日まで(状況により延長もある)。営業時間は午前10時~午後8時。混雑の第1ピークは6月23日(土)~24日(日)、第2ピークは6月30日(土)~7月1日(日)と予想されている。1741点が掲載されたカタログ掲載ギフトなどもある。問い合わせは電話029・231・1111(水戸京成百貨店)