土曜日, 11月 8, 2025
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【高校野球茨城’19】霞ケ浦と常総学院が準々決勝進出 土浦日大は敗れる

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【藤代-霞ケ浦】サヨナラ打の霞ケ浦・山本(左端、背番号9)がチームメートに笑顔で迎えられる

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は20日、4回戦4試合が各球場で行われた。J:COMスタジアム土浦では第1試合で霞ケ浦が藤代と対戦、延長10回に4番・山本雄大の一振りで1-0のサヨナラ勝ちを収めた。第2試合では常総学院が東洋大牛久と対戦し2-0の完封勝ち。ノーブルホームスタジアム水戸では第1試合では土浦日大が水城に0-6で敗れた。準々決勝4試合は22日に行われる。

霞ケ浦、延長で中山をとらえる

霞ケ浦の先発・鈴木。次戦では石岡一・岩本との投げ合いが楽しみだ

土浦の第1試合は霞ケ浦が鈴木寛人、藤代が中山航と両エースがそろい踏み。緊迫した投手戦を繰り広げた。

鈴木は序盤、最速147キロの直球とスライダーで押すが、今大会初登板の緊張でボールが安定しない。3回までは毎回ピンチを迎えるが、要所を締めて無失点にしのぐ。4回以降は徐々に安定し、最終的に10回を完投して三振12を奪った。

一方の中山は、インコースのストレートとアウトコースのチェンジアップで目先を変え、霞ケ浦打線に連打を許さない。強い打球で内野を抜こうとしても、藤代の二遊間コンビの好守に幾度となく阻まれてしまう。

試合は無得点のまま延長戦に突入。10回表は鈴木が足をつらせた影響もあり、藤代が好機を得る。田嶋涼馬の左翼線二塁打を足がかりに死球とバントで1死二、三塁。しかし立ち直った鈴木に3、4番が三振と遊ゴロに打ち取られる。その裏の霞ケ浦は、代打・吉本光甫が中前打と盗塁で2死二塁とすると、打者は4番の山本。苦しめられていたチェンジアップにヤマを張り、打球はセンターを越えるサヨナラヒットとなった。

霞ケ浦は22日、ノーブルホームスタジアム水戸の準決勝第1試合で石岡一と対戦する。

【藤代】中山-藤井 【霞ケ浦】鈴木寛-鈴木春 ▽二塁打=田島(霞ケ浦)
【東洋大牛久-常総学院】3回裏常総学院1死二、三塁、中妻が中堅へ犠牲フライを放つ

常総学院、機動力で着実に得点

第2試合も投手戦になったが、こちらは両投手とも打たせて取るスタイル。その中で常総学院が試合運びで相手を上回り、勝負どころでしっかりとチャンスを得点に結びつけた。

8回を4安打に抑えた常総学院の先発・菊地

先制点は3回裏、手塚悠の四球と鈴木琉晟の左前打などで1死二、三塁とすると、打席は2番・中妻翔。最初はスクイズやヒッティングを試みるが、確実性が今一つと見るや気持ちを切り替え、センターへの外野フライで確実に1点をものにする。

追加点は8回裏、代打・宮下真聡の死球から2死二塁とすると、二ゴロの手塚が必死に一塁に走り込んでセーフにすると、その隙に二走の代走・和久本澪が一気にホームへ生還。抜け目のない走塁で東洋大牛久の気持ちをくじいた。

投げては先発の菊地竜雅が、競った展開でも落ち着いたマウンドさばきを見せ、8回を4安打無失点。最速150キロのストレートやカットボールが冴えた。最終回はエースの塙雄裕がマウンドへ上がり、次戦に向けて調子を確かめた。常総学院は22日、ひたちなか市民球場の第1試合で常磐大と対戦する。

【東洋大牛久】石上-中嶋慎 【常総学院】菊地竜、塙-菊地壮 ▽二塁打=菊地壮(常総)

つくば市が投資会社ビヨンドネクストと協定 研究者の創業支援を加速

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連携協定を締結した五十嵐立青つくば市長㊧とビヨンドネクストベンチャーズの伊藤毅社長=19日、つくば市役所

【鈴木宏子】新産業の創出支援に取り組むつくば市は19日、投資会社ビヨンドネクストベンチャーズ(Beyond Next Ventures、東京都中央区、伊藤毅社長)と連携協定を締結した。

同社は150億円弱の投資資金を運用し、創業間もない技術系の企業などを支援している注目のベンチャーキャピタル。今年3月、インターネット上に、大学や研究機関の研究者が、経営人材を探し、共同創業チームをつくるマッチングサイトを立ち上げた。経営者候補となる人材を約1500人抱えることから、研究成果や技術を持つ、つくばの研究機関や大学の研究者などに登録してもらって創業チーム作りを支援する。

同社が自治体と連携協定を締結するのは初めて。伊藤社長(42)は「初めて自治体と協定を締結し大変光栄。5年前に創業した会社だが、つくばは、前職(大手投資会社ジャフコ)時代に支援したサイバーダインの本社があって、個人的に思い入れがある。経営人材の支援で1件でも多く成果を残したい」と意気込みを語った。今後、つくばの研究者と経営人材とのマッチングを、年間1、2件は実現したいとする。

五十嵐市長は「この協定の意味は非常に大きい。どれだけすばらしい技術があっても経営できる人がいないと次のステージに行けない。我々が掲げるスタートアップが実際のものになるようお力をいただきたい」などと話した。

【夏休み特報】㊦ 最新のアウトドアグルメも つくば・土浦BBQ

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日が暮れてから宴もたけなわとなる「フォンテーヌの森」ダイニングガーデン=つくば市吉瀬

きょうから夏休み。「夏休み特報」第2弾は、家族や友人で楽しめるつくば、土浦のバーベキュー(BBQ)施設5カ所を紹介する。最新のバーベキュースタイルで多様なアウトドアグルメを楽しめる民間施設や、お手頃価格の市営施設など様々な楽しみ方ができる。食材の配達から器材のレンタル、準備から片付けまですべてお任せできる業者もあり、今や手ぶらもOKだ。お盆のころには、帰省した子供や孫たちと、実家近くで楽しむ3世代バーベキューも定着しつつあるという。いずれの施設も早めの予約が必要だ。【構成・鈴木宏子】

最新スタイルで味わう野趣 フォンテーヌの森

つくば市吉瀬の里山に作られた老舗のオートキャンプ場「フォンテーヌの森」内にあるバーベキュー場、ダイニングガーデンは、ウッドデッキに150席が設けられている。アメリカンスタイルのいかついコンロで焼く野性味あふれた極厚の肉など、新しいアウトドアグルメが味わえる。

夏休み期間中、無休。午前10時~午後3時のデータイムと、午後4時~9時のサンセットタイムの2つ時間帯があり、食材の持ち込みの有無で「持ち込み」か「手ぶら」かを選べる。ともにコンロや燃料など道具類はレンタルOK。持ち帰りのごみ以外の後片付けはほとんどお任せできる。

参考価格(税別、かっこ内の子供は3歳がら小学生)は、持ち込みの場合で大人1000円~(子供650円~)、手ぶらは大人2400円~(子供1000円~)=2日前までに要予約。飲み物類は併設の売店で購入できる。

▽つくば市吉瀬1247-1 電話:029-857-2468 URL:www.rural.gr.jp

霞ケ浦を満喫 ラクスマリーナ

霞ケ浦に面した土浦駅から徒歩10分の場所にあるラクスマリーナ(土浦市川口)のバーベキュー場は、併せて、カヌーやヨット、サイクリングなどが体験でき霞ケ浦を満喫できるのが特徴だ。温泉が湧き出るため足湯につかることもできる。

ラクスマリーナ

オートキャンプ場やテントで宿泊したり、クルーザーでぜいたくな宿泊体験ができるグランピングボートなどもあり、宿泊しながらバーベキューとマリンスポーツを体験することもできる。

バーベキュー施設は計100人ほどが利用でき、食材「持ち込み」と「手ぶら」いずれも可。利用時間は午前10時~午後5時。入場料は1人300円、駐車料金は普通車が日帰り500円。バーベキュー器材レンタル料は2~4人用が3時間1000円など(いずれも税込み)。

▽土浦市川口2-13-6 電話:029-822-2437 URL:http://www.lacusmarina.com/introduce/campbbql.html

おススメ№.1 豊里ゆかりの森

県内どこにでもバーベキューの食材や機材を配達し、準備から後片付けまですべてやってくれるバーベキュー宅配出張サービス会社「出張BBQ満福茨城」がランク付けする県内の薦めバーベキュースポットのナンバー1が、つくば市遠東、市営の豊里ゆかりの森のバーベキュー施設だ。

豊里ゆかりの森

約12ヘクタールのアカマツとクヌギの平地林の一角にある。木立の中に26基の野外炉があり、最大260人が利用できる。平地林にはカブトムシやクワガタもいて採取し持ち帰ることもできる。

出張-の澤村圭太事業部長によると、ナンバー1の理由は、①研究学園駅から車で10分の立地にあり街中で楽しめる②屋根付きサイトがあるため雨天でも可③駐車場からすぐのため荷物の持ち運びが楽④最大260人収容でき団体にもお薦め⑤近くに大型商業施設があり食材調達が安心⑥料金が安い⑦アスレチックが充実⑧受け付け対応が親切でフレンドリー―と、8つの理由を挙げる。

利用時間は午前10時~午後3時と、午後4時~9時の時間帯がある。バーベキュー場の使用料は1人210円(税込み、小学生以上)。鉄板、網、調理器具などのレンタルも可。木炭なども販売している。

▽つくば市遠東676 電話:029-847-5061 URL:http://www.tsukubaykr.jp/index.html

自然体験施設に併設 筑波ふれあいの里

筑波山麓にある市営の自然体験施設。実習館やコテージ、キャンプ場で宿泊もでき、そば打ちや染色体験などもできる。長さ100メートルのローラースライダーもある。

筑波ふれあいの里

バーベキュー施設は11卓ある。利用時間は午前9時~午後4時30分。夜間は宿泊者のみ利用可。110人が利用可能。使用料は1人210円(税込み)。利用時間は午前9時~午後4時30分。夜間は宿泊者のみ利用可。

▽つくば市臼井2090-20 電話:029-866-1519 URL:http://www.tsukubafri.jp/

近くには大型プール 霞ケ浦総合公園レストハウス水郷

霞ケ浦に面した土浦市霞ケ浦総合公園内のレストラン「レストハウス水郷」脇にバーベキュー施設がある。園内には自然観察施設、水生植物園、プール、体育館、テニスコート、日帰り入浴施設があり、一日中楽しめる。80メートルの直線スライダーやチューブスライダー、流れるプールがある「ヒューナックアクアパーク水郷(水郷プール)」は子どもたちに人気だ。

霞ケ浦総合公園

バーベキュー台は6台すべてが東屋付きの全天候型。最大70人まで利用できる。利用時間は午前11時~午後4時。月曜定休。利用料金は「手ぶらでバーベキュープラン(2時間12人まで)」が食材1人1000円、炉貸し出し1台3000円。「食材持ち込みプラン(2時間12人まで)」が炉貸し出し1台6000円。料金はいずれも税込み。

▽土浦市大岩田622-1 電話:029-824-9403 URL:http://www.city.tsuchiura.lg.jp/page/page001059.html

➡【夏休み特報】㊤はこちら

県内の日本酒5種類を堪能 知事迎えつくば酒朋会

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乾杯する大井川和彦知事(手前左)と会長の塚本一也会長(同中央)

おいしい日本酒を飲みながら交流する「第35回つくば酒朋会(しゅほうかい)」(塚本一也会長)が18日、つくば市小野崎、ホテルグランド東雲で催された。県南地域の日本酒愛好者約80人が参加し、全国新酒鑑評会で金賞を受賞した県内の地酒5種類を、日本酒に合う料理に舌鼓を打ちながら堪能した。大井川和彦知事も初めて参加した。

大井川知事は「前任者(橋本昌元知事)がワイン(通)だったので私は日本酒でいく」と会場を笑わせ、7月2日から5日間、フランスのエソンヌ県とパリを訪問し茨城の日本酒など県産品をPRした成果を報告した。その上で「日本酒はフランス料理でもブームになっており、ソムリエがフランス料理に合った日本酒を勧めたりする。茨城の日本酒をプロモーションするのが私の役割」などとあいさつした。

この日は、地元つくば市の稲葉酒造と浦里酒造のほか、古河市の青木酒造、常陸大宮市の根本酒造、石岡市の府中誉から大吟醸など5種類が出された。

同会は筑波研究学園専門学校(土浦市上高津)元理事長で郷土史研究家の故・西谷隆義氏の呼び掛けで22年前に始まり、東雲を会場に年3回開かれてきた。スタート時から毎回参加し皆勤賞という学校法人専務理事の志賀宏さんは「この会は会社や役職などに関係なく、ただ日本酒が好きな人たちの緩やかなつながりの会。料理も一度として同じメニューが出たことがなく、雰囲気がすばらしい。日本酒を楽しみたいという、ただそれだけで出ている」と話す。

今回、日本酒を提供した稲葉酒造蔵元の稲葉伸子さんは「つくばの地酒、茨城の地酒を喜んでもらえるだけでうれしく、お酒を造ってよかったと思える」と話す。

塚本会長は「西谷さんの遺言として、この会を長く継続してほしいということと、この会の代表にふさわしい人間になれということを言われた。県南の紳士、淑女の社交の場、交流の場として長く継続できるようにしたい」と話している。

【夏休み特報】㊤ お勉強モード全開のつくば 初日から研究機関へGo!

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つくばサイエンスツアー「夏バス」で筑波宇宙センターを訪れた「ねば〜る君」と子供たち

さあ、夏休み。宿題の心配をするには早すぎるが、さすがつくばは頭脳都市。頭っから、お勉強モード全開だ。20日いきなり2つの研究機関が夏の一般公開を行えば、県科学技術振興財団のつくばサイエンスツアーでは「夏バス」運行が始まり、つくば市が事務局となる「つくばちびっ子博士」企画も39施設を結んでスタートする。【構成・相澤冬樹】

開発から25年、アザラシ型ロボット「パロ」特集

【産総研つくばセンター一般公開】20日午前9時30分から午後4時まで。今年の特集は、開発から25年を経て世界中で愛されるアザラシ型ロボット「パロ」が主役。病気やケガに苦しむ子供たちや一人暮らしのお年寄を癒して、今や世界中で5000体をこえるパロが活躍中とか。開発者の柴田崇徳さんによる特別講演(午後1時から、定員400人)と特別展示が開催される。

アザラシ型ロボット「パロ」に会える産総研サイエンススクエアつくば

科学技術を身近にするチャレンジコーナーでは、結晶のお勉強と実験、地質図ライブラリー特別公開など。科学工作コーナー、スタンプラリーもある。

▼産業技術総合研究所はTXつくば駅から無料シャトルバスを運行。電話:029-862-6214(広報サービス室)  https://www.aist.go.jp/tsukuba/ja/pr/2019/

全員に「適応」エコバッグプレゼント

【国立環境研究所「夏の大公開」】20日午前9時30分から午後4時まで。子供から大人まで、楽しみながら環境問題や環境研究について学べる機会。今回は特に気候変動への「適応」をテーマにしており、来場者全員に「適応」ロゴ入りのエコバッグプレゼント。

子供たちに人気のタッチプールが今年もお目見え=昨年の「夏の大公開」から(国立環境研提供)

サメやタコのタッチプール、安全機能が付いた未来の乗り物(G5)、簡単ヒアリDNA検出キットなど体験型イベントはじめ、研究者と話す環境サイエンスカフェ「プラスチック 何が問題?」、最先端実験施設潜入ツアーなど、合わせて60を超える展示、講演会、体験イベントが予定されている。(一部雨天の場合中止)

▼TXつくば駅と常磐線ひたち野うしく駅から無料シャトルバスを運行。電話:029-850-2453(広報室) http://www.nies.go.jp/event/kokai/2019/index.html

路線バスを乗り継いで6つの研究施設を回る

【つくばサイエンスツアーバス「夏バス」運行】路線バスを乗り継いで国土地理院、つくば実験植物園、つくばエキスポセンター、産業技術総合研究所(地質標本館、サイエンス・スクエア)、筑波宇宙センター、6つの研究施設を回る。大人500円、小学生250円、幼児無料(税込み運賃、保護者同伴)で、終日乗り降り自由の循環バスが運行される。

予約で同行スタッフのガイド付き見学もできるサイエンスツアー=特別展「美しい砂の世界」開催中の産総研地質標本館

ツアーバスじたいは土・日・祝日に通年実施されているが、20日から9月1日までは毎週月曜日を除く毎日開催となり11便を運行。7月26日(砂を学び、砂絵と恐竜ジオラマづくり)、8月6日(極低温・液体窒素実験)、8日(太陽・風・鉄~私たちのまわりの地球環境)、21日(草木染めで色の変化を楽しもう)の4日間は特別イベント(各回定員40人、要予約)がある。第1・3土曜日と平日の5日間限定で、スタッフガイドが同乗して解説を聞かせてくれる同行コースも設定されている。こちらもWEBからの予約が必要になる。

▼乗車場所はつくばバスターミナル8番乗り場、ターミナル隣接の関東鉄道つくば学園サービスセンターに券売所がある。電話:029-863-6868(県科学技術振興財団つくばサイエンスツアーオフィス) https://www.i-step.org/tour/tsukuba-science-tour-bus.html

パスポートに5カ所以上のスタンプを集めて

【つくばちびっ子博士2019】20日から8月31日まで、「ちびっ子博士パスポート」を持って、指定された39の見学施設の展示やイベントを見学・体験しながら、ちびっ子博士スタンプを集める企画。5カ所以上のスタンプを集めてパスポートを提出すれば、「つくばちびっ子博士」に認定され、記念品がもらえる。18カ所以上の見学スタンプと400字程度の感想を書いて提出すれば「最優秀つくばちびっ子博士」の認定証、夏休みの勲章だ。

見学施設は研究機関のほか、筑波学院大学や東京ガスつくば支社を会場にした学習イベント、小田城跡歴史広場などの文化施設も含まれる。国立公文書館つくば分館では22日から8月31日まで、企画展「平家物語 変わりゆく時代を学ぼう」を開催。パスポート・チラシの配布場所はつくば市役所1階総合案内所ほか各窓口センター、つくば総合インフォメーションセンターなど。

▼電話:029-883-1111(つくば市教育局教育指導課) https://www.city.tsukuba.lg.jp/kankobunka/event/1004810.html

各施設で多彩なイベント・プログラム

【科学捜査展 科学の力で真実を解き明かせ!】20日から9月1日まで、つくばエキスポセンター。科学技術を使って事件や事故の現場に残された見えない証拠を分析する科学捜査。実際の捜査で使われる鑑定技術を体験装置や映像、パネル展示で紹介。車とバイクの接触事故、放火の可能性ある火災事件など4つの捜査体験シミュレーションで犯人を推理する。
▼当日配布の整理券方式で1回12組。参加は無料だが、入館料が必要。電話:029-858-1100(つくばエキスポセンター)http://www.expocenter.or.jp/?post_type=event&p=41107

【森林総合研究所「夏の一般公開」】27日午前9時30分から午後4時まで。最新の研究成果を解説するパネル展示や、体験型イベント(サイエンス体験、見学ツアー、ウッドクラフト、クイズラリー、昆虫のコーナーなど)を実施する。森林浴のリラックス効果体験、大人限定の木を発酵したアルコールの香りを試すコーナーなど体験会。講演は「茨城にシカがやってきた」岡輝樹(野生動物研究領域長)ほか。
▼電話:029-829-8372(広報係)https://www.ffpri.affrc.go.jp/news/2019/20190727natsukoukai/index.html

 

【高校野球茨城’19】土浦日大、好機逃さず エース荒井が完封

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先発完投した土浦日大の荒井=笠間市民球場

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は18日、3回戦のうち雨で順延となっていた2試合が笠間市民球場で行われ、第1試合では土浦日大が中央に4対0と完封勝ちを収めた。4回戦8試合はいずれも20日、県内4球場で行われる。

土浦日大の先発は荒井勇人。雨天順延が続きコンディションの維持が難しかった試合で、エースの称号にふさわしい活躍をした。許した安打は散発の5本。奪三振は毎回の13。132球で9回を完投した。

しかし打線の方は、なかなかエンジンがかからなかった。初回は、中央の先発・野口航が足を痛めた影響もあって2死満塁のチャンスを作るが、緊急登板したエース佐藤匠に抑えられ逸機。2回以降も適度に荒れる佐藤の投球に狙い球を絞れず、5回まで散発3安打の展開に持ち込まれてしまう。

鶴見は7回にも2打席連続となるヒットを左前へ放った

土浦日大に流れが来たのは6回裏。四球2つと荒井の左翼線二塁打で無死満塁とすると、中央は佐藤を下げ野口を再びマウンドへ。ここから岡野由伸の三塁ゴロでまず1点。1番に戻って鶴見恵大は、カウントを取りに来たインコースの直球を左前へ運び、二塁打として2人が還り、この回3点を奪った。

さらに7回にも4番・丸山恭平がショートゴロで出塁すると、荒井がこの日2本目の二塁打を右中間へ放ち追加点。中央は8回表、四球と安打で2死一、二塁のチャンスを作り、友部大輝がファールで粘るものの、最後はショートに打ち上げて万事休した。

【中央】野口、佐藤匠、野口-松井 【土浦日大】荒井-丸山 ▽二塁打=高根、荒井2、鶴見(土浦日大)

20日に4回戦8試合

これで土浦日大は4回戦に進出。20日にノーブルホームスタジアム水戸の第1試合で、Bシードの水城と対戦する。

同日、J:COMスタジアム土浦では、第1試合で藤代-霞ケ浦、第2試合で常総学院-東洋大牛久の日程が組まれている。

水遊び場2施設で開放 つくば市 チビっ子ら大はしゃぎ

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水遊び場で水と戯れる子どもたち=つくば市吾妻2丁目

【橋立多美】梅雨寒から解放されて蒸し暑くなった18日、つくば駅に近い中央公園(つくば市吾妻)の一角に設けられた水遊び場に子どもたちの元気な声が響いた。

つくばエキスポセンター前の水遊び場は広さ約680平方メートルで深さ約10センチ。周囲がコンクリートのため、けが防止策として人工芝が敷かれて噴水を備えている。

水と戯れる5歳と2歳の兄弟を見守っていた学園の森在住の母親(32)は、「水はきれいだし、こうした場所があってうれしい。梅雨が明けたら毎日のように通ってくるかも。今夜は疲れて良く寝てくれると思う」と笑顔だった。

中心市街地の魅力向上や、にぎわい創出を進める市の「プレイスメーキング事業」の一環として昨年、整備して市民に開放した。約2200人が利用して好評だったことから、今夏は松代公園のくまさん池も開放されている。

ショッピングセンターのララガーデンに近い松代公園は、1000本近い自然のアカマツ林を生かした住宅地の中の静かな公園。園内には水とふれ合うくまさん池を始め、遊具や芝生広場がある。くまが小型の噴水を抱える池は、広さ約400平方メートルで深さ20センチほど。

市は、わずか数10センチの水深でも子どもが溺れる危険性があるとして、保護者に子どもから目を離さないよう呼びかけている。

水遊び場開放日時

▽中央公園は9月16日までの午前9時30分から午後4時まで。休みは7月25日、8月8日、23日~26日、9月9日。
▽松代公園は8月31日までの午前10時から午後4時まで。休みは7月23日、8月6日、20日、27日。
いずれの水遊び場も天候等によって中止になる場合がある。

ジャコウアゲハが次々と羽化 つくば市豊里の杜

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17日朝、清水さんの庭で羽化したジャコウアゲハのメス(清水博さん撮影)

【鈴木宏子】チョウ愛好家に人気のジャコウアゲハが、つくば市豊里の杜の住宅団地で次々と羽化している。住宅の庭に自生する食草のつる植物、ウマノスズクサに現在100匹以上の幼虫がおり、これから毎日数匹ずつ羽化する姿が見られそうだ。

成虫のオスは黒色でジャコウのような臭いがする。メスは薄茶色。羽を広げると10センチくらいの大きさがある。幼虫は黒と白のまだら模様で、たくさんの突起に覆われている。

同住宅団地に住む主婦、清水雪子さんが9日、自宅の庭で羽化しているのを確認した。清水さんの庭で羽化したのは初めてという。

ジャコウアゲハの幼虫のえさとなるウマノスズクサを見せる清水雪子さん

ジャコウアゲハはウマノスズクサだけに卵を産む。清水さんによると、以前は雑草だと思って毎年抜き取っていが、3年ほど前、知人からジャコウアゲハの食草だと教わった。その後注意して観察するようになったものの、梅雨入り前には抜き取っていた。

今年は6月1日、直径1ミリほどのオレンジ色したジャコウアゲハの卵数個を葉っぱに見つけため、抜き取らずにいたところ、次々と卵が産みつけられた。現在、100匹以上が幼虫になっている。羽化した成虫は今も卵を産みにやってくる。

清水さんはこのところ毎日、朝、昼、夕、晩の1日4回ほど庭に出て、成長の様子を見守っている。近所の子供たちもやってきて、一緒に観察している。「羽化して飛び立つ姿を見るたびにうれしい。新しい生命の誕生を見るのは、日頃の苦労を忘れさせてくれ癒される」という。

住宅地の庭は珍しい

イオンモールつくば内に完成した「チョウの楽園」を監修した土浦市のチョウ研究家、岡澤貞雄さん(74)は「ジャコウアゲハはウマノスズクサがあると必ずといっていいくらい卵を産みに来るが、住宅地の庭は珍しい。幼虫はグロテスクで小さな怪獣のよう。成虫の飛び方はほかのチョウと比べて優雅で、おもしろいチョウ」だと話している。

つくば市の翻訳家が出版費募集 自閉症の高校生描いた米国小説

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翻訳出版の寄付を呼びかける林真紀さん

【谷島英里子】発達障害の子どもを育てる、つくば市在住の翻訳家・林真紀さん(42)が、発達障害の一つ、自閉症スペクトラム障害の高校生の成長を描いた米国の小説「Kids Like Us(キッズ・ライク・アス)」(ヒラリー・レイル著、2017年)を翻訳し、日本語版として出版したいと、クラウドファンディングで支援を募っている。

小説は、思春期を迎えた自閉症スペクトラム障害の男子高校生が主人公で、特別支援学校から普通高校へ通うことになり、友人ができたり恋に落ちたりして「普通とは何か?」と葛藤するストーリー。

林さんも主人公と同じ自閉症スペクトラム障害の9歳の長男を育てる。その傍ら、発達障害ポータルサイト「LITALICO発達ナビ」のライターとして活躍、発達障害に関わるコラムを連載してきた。子育て中の保護者の集まりで頻繁に耳にするのが「この子たちの思春期はどんな感じなのでしょうか」といった悩み。いろいろな人の希望になるような、でも、リアルな書籍を探したが、マニュアル本や幼少期にスポットを当てた話、そして悲観的な話ばかり。その後も探し続けて3年目、ようやく見つけたのが米国で発行された「Kids Like Us」だった。

林さん自身、子どもが幼いころは将来の不安ばかりが先に立ち、親子共々休む暇なく、言語療法、作業療法、音楽療法、運動療育などに通わせた。ある日、子どもに「僕、疲れた。ママといるときはもっとゆっくりしたい」「自分が『できない子』だと思うのはもう嫌」と言われたことが立ち止まるきっかけになったそうだ。

「自分は一体何をやっているのだろう、子どもの将来のためにはどうすることが良かったのか、我が子にどうなってもらうことを目指していたのか、その答えが見えないままに子育てをすることは本当に辛いことだった」と振り返る。現在は、日ごろから子どもに「頑張ったらいいことがある」という意識付けをし、行動力を身に付けさせているという。

発達障害の子どもの教育環境は、幼児期には病院や療育施設でさまざまな療育が準備され、学校に入ると学習支援があり、親子共々忙しい日々を送る家庭が多い。しかし、その先の思春期以降のビジョンが空白になっているという。「恋をしたり、友情を築いたり、将来の夢について考えを巡らせたり、そんな思春期の子どもたちの毎日を、発達障害の子どもたちがどのように迎え、感じていくのか。保護者は、それが見えてこない不安を抱えながら、とにかく幼少期の療育と支援に奔走せざるを得ない」と林さん。

こうした発達障害の子どもを育てる周囲の保護者たちの声が、この本の翻訳を後押ししたという。

同書の読みどころについて、主人公だけでなく家族や周囲の人たちの葛藤も生々しく描かれて共感する部分も多い。「普通とは何か?」を主人公が自分なりの解を見出していき、その解答には「爽快感や希望を感じられた」。読み終わった後、「私は私のままで、我が子は我が子のままでいい」と思うことができ、「この子と親子でいられてよかった」と感じられるはずと語る。

2020年春の出版を目指す

クラウドファンディングを活用した翻訳出版プロジェクトを数多く立ち上げるサウザンブックス社(東京都渋谷区)に運営を委ねた。購読希望者を事前に募り、プロジェクト成立後、版権購入費や翻訳費、印刷・製本費などに充てて出版していく。

出資額の目標は230万円。募集期限は9月9日。2020年春の出版を目指している。

クラウドファンディン募集を6月に始めて1カ月が経った。驚いたのがLGBTや精神障害者からの反応があること。林さんは「生きづらさを感じている人にも伝わる。普遍的な本なのかもしれない」と手ごたえを感じている。

クラウドファンディング募集のページ⇒http://thousandsofbooks.jp/project/kidslikeus/

30匹に不妊去勢手術 つくば 増える空き家に住みつく野良猫

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捕獲され運び込まれた野良猫たち。麻酔を打たれて毛刈りをした後、手術される=つくば市森の里の自治会公会堂駐車場

【橋立多美】つくば市森の里の自治会公会堂駐車場で16日、野良猫の集団不妊去勢手術が行われた。入居開始から40年を経た森の里は高齢化によって空き家が増加し、管理されていない空き家に住みついた野良猫への苦情が自治会に多く寄せられている。

住民間のトラブルの原因にも

庭の芝生が糞尿や嘔吐(おうと)物で汚されて臭く、衛生上問題がある。花壇が荒らされる、発情期の鳴き声がうるさいといった苦情が続出。さらに、野良猫にとって空き家は繁殖の場所としても最適で、子育て中の母猫の姿にほだされ、餌を与える人に非難の目が向けられるなど、住民感情が二分される状況を生んだ。

移動手術室トレーラーの前に立つ獣医師たち。右から2人目が稲垣将治院長、左端が重松聖子さん=同

増え続ける野良猫に困った住民たちに応えたのが、県南を中心にTNR活動を推進している動物愛護団体「Team.ホーリーキャット」(重松聖子代表)。命の尊さを未来に繋げようと2年前に発足した団体で、県地域猫活動推進事業=※メモ=として不妊去勢手術を実施した。

TNRとはTrap(捕獲)、Neuter(不妊去勢手術)、Return(元の所へ戻す)の頭文字。不妊去勢手術を施す時には手術済みの目印として猫の耳先をV字にカットする。繁殖防止と殺処分の減少に寄与する一方、餌やりをしても増える心配がないので住民同士の対立は和らぐ。

手術前日、団体スタッフが森の里各所に餌を入れた捕獲器をセットして野良猫30匹(雄14匹、雌16匹)を捕獲した。施術したのは移動手術室トレーラーでやってきた、埼玉県越谷市のいながき動物病院の獣医師4人。

不妊去勢手術の普及によって子猫の殺処分を減らそうと、稲垣将治院長をはじめ獣医師たちは土浦分院などで定期的に手術を行っている。手術と3種混合ワクチンを接種された野良猫たちは翌日元いた場所に戻された。

猫を飼っている女性(72)は、強い雨の日に子猫をくわえた母猫を哀れに思って家に入れた。それ以来、餌をもらいに現れるようになったが周囲の目が気になっているという。「これで猫好きな人と苦手な人がぶつかることがなくなるとうれしい」

自治会長の倉本茂樹さんは「1980年代に約5000人が住んでいた森の里だが、今では子どもたちが独立し約2900人にまで人口が減り、2人に1人が高齢者。子どもの元に身を寄せたり施設入所などで空き家は100戸に上る。空き家に住みついた猫に1人暮らしの高齢者が寂しいからと餌をやって近所とトラブルになる。今回の取り組みで好転してくれると助かる」と話す。

Team.ホーリーキャットは活動の一環として毎月牛久市で里親会を開催している。問い合わせは代表の重松さん(電話090-8058-3129)まで。

※メモ 県地域猫活動推進事業

不妊去勢手術の徹底、周辺美化などのルールに基づき、野良猫を地域で飼育する地域猫活動を支援し、手術費用の補助を行う。2018年度は605匹分の手術費用補助を行い、野良猫の減少や糞尿被害に関する苦情の減少などの効果が報告されている。

 

【高校野球茨城’19】圧勝で霞ケ浦と常総学院 ベスト16続々決まる

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2回表2死二塁、相手の足をからめた攻撃でこの回2点を失い、マウンドに集まるつくば国際大ナイン

第101回全国高等学校野球選手権茨城大会は、8日目の15日から3回戦に入った。ノーブルホームスタジアム水戸の第1、第2試合にそれぞれ登場の霞ケ浦と常総学院はともにコールド勝ちの圧勝、ベスト16入りした。ひたちなか市民球場の第1試合では、つくば国際大がAシードの鹿嶋学園に7回コールド負けを喫し、強敵の壁を崩すことができなかった。

つくば国際大は3年連続の進出ならず

【池田充雄】つくば国際大はエースの米崎響が立ち上がりから打ち込まれ、1、2回で合計3失点。この間に許した安打は3本だけだが、4四球、2つの盗塁を決められたのが痛かった。

3回には早くも2人目の中山晴斗が登板し、4回までを1失点に抑えた。球速は110キロ前後だが、ゆったりとしたフォームから速い球離れで投げ込み、打者を振り遅れさせる。「自分は緩急のある変化球をコースに投げ分け、打たせて取るスタイル。この夏は初登板だったが、いつも通りのピッチングで臨んだ。これ以上点を与えられない場面だったので、抑えられてよかった」との感想。

4回裏つくば国際大無死二塁、今野が中前へ適時打を放つ

すると4回裏先頭の米崎が左翼線の二塁打で出塁。今野翔斗は追い込まれた後のアウトローのスライダーを中前へ。「連打で流れを呼び寄せようと、泥臭く内野を抜いた」と話す。これにセンターのエラーがからんで米崎が生還。その後も2死三塁から齊藤颯太の左越え二塁打で1点を追加。「2球目の浮いた変化球を叩いた。ベンチは行け行けムードで、自分もそれに乗った」とコメント。これで2点差まで詰め寄った。

だが、鹿島学園に再度突き放される。3人目の稲沼慧太がマウンドに上がった5回、四球と4連打で3失点。6回は4人目の関口雄大が2失点。対照的につくば国際大打線は、5回以降は継投にかわされ無得点。結果、7回コールドで敗退が決まった。

試合後、選手たちの印象に残ったのは相手打線の強力さ。米崎は「どんどん振ってくる。これが強いチームかと思った。分かっていても力の差があった」。捕手の高田彰久は「相手はアウトコースを強く打つバッティング。そこでまっすぐを見せ球にして、アウトコースの変化球でフライを打たせるつもりだった。だが相手はその考えを上回り、右中間やセンターにうまく打ち返してきた」という。

昨年、一昨年と2年続けて4回戦に進出し、上位定着が期待されたが、今年はまた一歩後退する結果に。「1、2年のときは先輩にベスト16へ連れていってもらい、今度は自分たちが連れて行く番だと思っていた。そこを越えられなかったのが一番つらい」と中山。今野主将は「やりきったので今は悔いはない。3年生の経験と2年生の初々しさがミックスされ、自分たちの特長である全員野球がしっかりとできた」と、きっぱりとした表情で語った。

15日土浦、つくば勢の他の試合結果

▷霞ケ浦10-0水戸桜ノ牧(6回コールド)
▷常総学院11-0日立商(5回コールド)

土浦・久月総本舗の2点が入賞 茨城おみやげ大賞

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上段は旅土産部門で大賞を受賞した(左から)「茨城めろんの片想い・茨城いちごの初恋・茨城さつまいもの出逢い」「すいーとまろん」「木内梅酒」。下段はいえみやげ部門で大賞を受賞した「奥久慈卵のとろ~りクリームパン」「でせ~るふらん」「だるまわら納豆」

【山崎実】茨城県を代表する土産品を選ぶ3年に一度の「茨城おみやげ大賞」がこのほど決まった。土浦、つくばから出品された土産品のうち、いずれも土浦市の久月総本舗(土浦市東真鍋)が出品した米菓「帆引れんこん物語」が旅みやげ部門で、スフレケーキ詰め合わせ「常陸のスフレ」がいえみやげ部門でそれぞれ入賞した。

茨城を訪れる外国人観光客や国内旅行者、一般消費者を対象に、県内の土産品の販売促進を図ろうと実施しているもので、今回は2016年以来、3回目となる。

エントリー総数155商品の中から、試食投票と専門家による審査などを経て、友人や職場の同僚らに勧めたい「旅みやげ部門」と、自分や家族などへの「いえみやげ部門」の大賞各3品が決まった。特別賞として「女子みやげ賞」「外国人OMIYAGE賞」各2品の計10品が選ばれた。ほかに、一次審査(試食投票)を通過した「帆引れんこん物語」など12商品が旅みやげ部門に入賞、「常陸のスフレ」など12商品がいえみやげ部門に入賞した。

大賞6品と特別賞4品は次の通り。価格は消費税込み。

【旅みやげ部門】▽茨城めろんの片想い・茨城いちごの初恋・茨城さつまいもの出逢い=一口サイズの和洋菓子。自家製メロンあめやイチゴジャム、サツマイモあめを使った商品(鉾田市・深作農園、40グラム×6個で各1200円)▽すいーとまろん=栗の産地、笠間産の栗を使った焼き菓子(笠間市・ナガタフーズ、40グラム×5個で972円)▽木内梅酒=創業1823年の木内酒造が県産梅の実を漬け込んだ一品(那珂市・木内酒造、500ミリリットルで1080円)

【いえみやげ部門】▽奥久慈卵のとろ~りクリームパン=ご当地パンとしてメディアで取り上げられる1番人気のパン(那珂市・パン工房ぐるぐる、1個90グラムで195円)▽でせーるふらん=じっくり蒸し上げたハンドメードの蒸し出しプリン(小美玉市・小美玉ふるさと食品公社、1個8グラムで270円)▽だるまわら納豆一本束=県産小粒大豆で作った本場水戸わらつと納豆(水戸市・だるま食品、70グラムで237円)

【特別賞・女子みやげ賞】▽りんごまるごとバウムクーヘン=奥久慈りんごを丸ごと一つ使った食べごたえのある商品(大子町・豊田りんご園未来工房、1個350グラムで1500円)▽干し芋オランジェッタ=茨城県を代表する干し芋、紅はるかに、甘さを邪魔しないチョコをからめ、県産のキンカンをスライスし砂糖で煮詰めたものを添えた商品(筑西市・小野瀬水産、10~15グラムが5枚で1300円)

【特別賞・外国人OMIYAGE賞】▽ほしいもグラノーラりんご味/味噌味=大成女子高(水戸市)の生徒たちが考案した商品(ひたちなか市・ホテルクリスタルパレス、1袋80グラムで各700円)▽茨城県ひたちなか特産ほしいも食べ比べセット=昔ながらの品種から最新の品種までの食べ比べができる(ひたちなか市・クロサワファーム200グラム3袋で2100円)。

大賞、特別賞を受賞した土産品と入賞した土産品は、今後、県の土産品商品のカタログに掲載されるほか、販売フェアなどで県が積極的なPR活動を行い、県を代表する土産品として販路拡大に取り組んでいく。

【土浦駅前「本屋」座談会】㊦ ネットとリアルの本屋は共存できる

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3業態が連携して土浦で何が出来るかを語り合う(左から)つちうら古書倶楽部の佐々木嘉弘代表、市立図書館の入沢弘子館長、天狼院書店の三浦崇典店主。右端は司会の坂本栄NEWSつくば理事長

「アマゾン」はまったく問題ない

実は私、本についてはアマゾンにおんぶに抱っこなんです。現物は宅配、探すのはネット、急ぐときは電子本と。お店に行く必要がない。皆さんどう考えますか。

三浦 まったく問題ないと思います。僕も使っていますし。あんな便利なものはないですね。古本の流通にも便利ですし。われわれにとっては障害とかではなくて、お客さんの利便がすべてだと思っています。本はお客さんが選ぶもので、僕ら提供する側が選んではいけない。僕らが提供できるものは何か、お客さんの要望に注目していればいい。

天狼院もネットを使ったビジネスを何かやっていますか。

三浦 ネットでも売れるときはかなり売れます。いろんなところに真似されちゃったんですけど、「天狼院秘本」という、タイトルを隠して販売するやり方で、1000冊ぐらい売れました。

古本もネット販売が主流になりつつあるということですか。

佐々木 共存と言いますかね。古本カタログに載せる本はネットに出ないので、こういうジャンルでは、店に引っ張るというのが一つの考え方です。

電子書籍の普及で売れなくなったのは、料理本とか趣味の本です。20年前まで、古本屋には、料理本、文庫、漫画は欠かせなかった。それだけで食っていけるぐらい売れていた。そがぴたっと止まった。そのとき私は、くせもの(骨董品)を勉強したんです。古いものの市場に行って、ネットとの差別化を図った。

図書館とネットの関係はどうですか。

入沢 電子書籍の貸し出しをやっています。350タイトルぐらいで多くはありませんが。ほかの公立図書館に聞いても利用者はまだ多くありません。現状では本を手に取って見る利用者が多く、電子本は図書館の主流にはなっていないと感じています。

本の宅配と古本店・図書館のコラボ

―佐々木さんには、土浦の旧家に眠っているものを掘り起こしてほしい。話を元に戻して、3業態のコラボ案、まだありますか。

三浦 まだアイデアの段階ですが、先に触れた配達を始めるときは佐々木さんとコラボできますね。配達先のお客さんから「古い資料があるんだけれど、足腰が立たなくて古書倶楽部に持っていけない」と言われれば、僕らが「いいですよ、一緒に持っていきます」と言える。

実は僕、昔、中堅書店の店長をやっていまして、本の仕事は雑誌とか漫画の配達から始まっているんです。美容室とか歯医者に本を届けるのは、地域の本屋さんが担っていました。今はほとんどなくなっていますが。でも逆に、今やったら面白いんじゃないかと。

そうすると、古書倶楽部とコラボできますよね。「古い資料ありましたよ、佐々木さん」と伝える。「図書館から借りた本の返却が大変」と言われれば、その返却を引き受け、図書館ともコラボできる。

―土浦でそうした分野でトライしてもらい、コラボモデルができると面白い。

土浦市立図書館の「本の通帳」記帳機

「本の通帳」 大人にも広げたい!

入沢 土浦って、小学生が結構、本を読んでいるんです。もっと読んでほしいと思い、去年の秋から「本の通帳」というのを始めました。借りた本を記帳機で通帳に記帳するというシステムです。地元の4金融機関に計120万円を出していただき、通帳を5000冊作りました。

三浦 僕が今、全国的に勧めているのは、給料の1割を使って本を買えということです。「本の通帳」は大人にもすごくいい。

入沢 子どもに本を読んでもらいたいので、小中学生を対象にやっているんですが、大人には「自分で手帳に書いてください」と言っています。(笑)

三浦 だめです(笑)。僕らは、ゼミが終わったら、シールをお渡しする贈呈式を毎月、大人にやっています。修了証みたいなものを発行しているんですが、皆さん、拍手喝采です。「本の通帳」だと活字中毒になりますね。増える楽しみがあるじゃないですか。

なかなか手に入らない高級限定本

キーワードは活字中毒ですね。これからの古書店のキーは何ですか。

佐々木 昭和以前の貴重な本を残していくというのが私の考えです。景気がよかったころ、京王百貨店でやっていた古本市では、1週間で億単位、1日数千万の売り上げがありました。(催事は)駅弁か古本かと言われたものです。開店と同時にお客さんが走ってきて、1冊しかない高級本を奪い合って…。

三浦 本の作り方も、そっちに行った方が面白いかもしれませんね。高級にして、100年残る本にした方がいいかもしれません。

佐々木 そういう本もあるんです。本革装で小口にマーブル加工されて限定10部とか。これからは、貴重だと思う本はそういう作りをした方がいいと思いますが、技術者がドンドンいなくなっているんです。手作り感がすごくあって本当にいいんですが…。

三浦 102歳で亡くなった、カメラマンの熊谷元一さんと本を作ったことがあります。熊谷さんの家に貴重な本、会員にならないと入手できない手作り本があったんです。そういった本は会員じゃないと買えないから、次の人は会員が亡くなるのを待っているんです。そういう世界をもう一回つくったら面白いかな。

―話が大分広がってきました。今日は有益なお話、ありがとうございました。(おわり)

➡土浦駅前「本屋」座談会の㊤㊥はこちら

【高校野球茨城’19】土浦日大がコールド勝ち

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2回裏土浦日大1死一塁、本田が左翼スタンドへツーランを放つ

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は7日目の13日、J:COMスタジアム土浦の第1試合で、大会2連覇中の土浦日大が登場。茨城キリスト教学園と対戦し、10-1で7回コールド勝ちを収めた。

土浦日大は1回表、1番・鶴見恵大が左前打で出塁し、盗塁で無死二塁とすると、2番・大和田廉太の中越え二塁打で1点を先制。2回にも6番・高根知也が左前打で出塁し、8番・本田光河の左翼アーチで2点を追加。その後も順調に得点を重ねて7回にコールド成立。茨城キリストは6回に投手の代わりばなをとらえて1点を返すにとどまった。

2回にツーランを放った本田は「まっすぐで追い込まれて、変化球でくると読んでスライダーをはじき返した。バットの先かと思ったら風に乗ってくれた」と振り返る。この日は3安打3打点の活躍で、4打席目は気負ってしまい3塁ゴロに終わったが「ランナーを進められ、次につなげるバッティングができた」と意に介さず。

本田は昨秋は4番を打ったが調子を落とし、スタメンを外れた時期もあった。「自分は長打が持ち味。それをテーマにしてこの夏に向かってきた。試合に出られず悔しい思いをした時も、夏は自分が引っ張るんだと、冬の間に何千本とバットを振り込んできた。練習量には自信がある」

投手は荒井勇人、中川竜哉、山崎祐翔の3人でつないだ。先発はエースの荒井。左のサイドスローで、早いテンポと早いステップで投げ、打者にタイミングを取らせない。リズムで流れを引き寄せる投げ方だ。

「今年は昨年のような絶対的な選手はいないが、クレバーなチームで、みんなでつなぐことができ、足もある。今日の試合で夏大会の雰囲気が分かり、調子も上がってきているので、次も気を抜かず自分たちの野球をしたい」と荒井は抱負を述べた。

土浦日大の先発、荒井投手。変則的なフォームで打者にタイミングをとらせない

13日土浦、つくば勢の他の試合結果

▷つくば秀英6―2下妻一

梅雨寒の影響は?「農産物の栽培管理を徹底、例年と変わりない」JAつくば市谷田部

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朝採り野菜が並ぶJAつくば市谷田部の農産物直売所「野っ食べ」

【橋立多美】6月末から梅雨寒が続いている。長雨と日照不足が野菜の生育と価格に影響しないか、JAつくば市谷田部の農産物直売所「野っ食べ」(やったべ)を訪ねた。

国道354号線沿いの同直売所には、生産者から運び込まれた朝採り野菜や食べ頃で糖度の高いスイカなどが並べられ、消費者が思い思いの品を手に取る姿が見られた。入荷量、品質、価格とも例年と変わりはないという。

横田伊佐夫組合長は「多湿だと病害が発生して作物の育成に影響するが、栽培管理を徹底することで防いでいる」と話す。また「コメは穂出時期に天候が不順だと受粉が進まず、収獲量に影響が出る。例年穂出するのは8月1日ごろで、今月20日以降は晴れる日が増える予想で心配はないと思う」と余裕を見せた。

JAつくば市谷田部の農産物は、化学肥料や農薬の使用を極力抑えて栽培し、安全な食にこだわる生活協同組合パルシステムと提携している。直売所では、野菜のおいしさを熟知している生産者が作った漬け物や、低温管理のショーケースで品質が保たれた玄米も販売されている。

核家族化が進展する時代を反映してカット野菜に注目が集まる。横田組合長は、スーパーではスイカ1個を食べきれない消費者のニーズに合わせてカットされたスイカが販売されている。当直売所も消費者の世帯構成に配慮していきたいと話してくれた。

大玉スイカを選ぶ買い物客=同

JAつくば市谷田部 農産物直売所「野っ食べ」
住所▷つくば市谷田部2074-1
電話▷029-836-4101
営業時間▷午前9時30分~午後6時(4月~9月) 午前9時30分~午後5時半(10月~3月)
定休日▷なし(1月1~3日のみ休み)

➡農産物直売所「野っ食べ」の過去記事はこちら

【土浦駅前「本屋」座談会】㊥ 図書館+古本店+新刊店による「ブック回廊」

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(左から)つちうら古書倶楽部の佐々木嘉弘代表、市立図書館の入沢弘子館長、天狼院書店の三浦崇典店主

文化的基盤が厚いまち土浦

歩いて1~2分のところに、3つの本を扱う店・施設が集まっています。そこは駅ビル内とその近隣ということもあり、市内の高校に通う学生がたくさん行き来します。土浦は昔の県南の中心で、知的好奇心が高い方が住んでいる。こういった好環境で本を扱うわけですが、それぞれの立ち位置から3者コラボのアイデアを出してください。

入沢 土浦は古いまちで文化的基盤が厚く、文化人がたくさん出ているまちで、市民もそれを誇りに思っています。本を通じてみんなをつなぎたい。若い子は勢いのある近隣の市に目をとられ、土浦は古くて衰退していると思ってしまいますが、土浦は文化基盤があることに誇りを持ってほしい。

古書店 いまは「本の骨董店」

この座談会を機に、本の3業態の「回廊」のイメージをつくりたい。どうつながり、どうつなげるか、意見を聞かせてください。

佐々木 入沢さんのお話のように、土浦には地元の作家がかなりいらっしゃる。高田保(1895~1952、随筆『ブラリひょうたん』など)とか。うちは、そういった人の手紙とか直筆とか短冊とかを集めています。6月に開催した「第15回古本まつり」で、長塚節(1879~1915、常総市出身、小説『土』など)の手紙などを集め、カタログにしてお客さんに送ったところ、長塚節関係の本をごっそり買った方もいました。私の仕事はそういうことなのですが、それを知っていただく方法が意外とないんです。

つちうら古書倶楽部は、古本屋というよりも骨董屋のイメージですね。

佐々木 本の骨董品屋です。直筆の書簡とか、戦前の子どもの本や古地図とか、そういうものを集めてカタログをつくり、何十年も温めてきた全国の約2000件のお客さんに送っています。

こういう古本屋さんの取り組みは、天狼院さんの営業とは対立しないですね。

三浦 対立しないし、コラボできるところです。いま私は大学で教えていて、大学の先生とコラボして論文ゼミをやっていますが、「役に立たなくていいからテーマを見つけて調べよう」というゼミもあります。まずは古書店のカタログを見て、論文の題材を探そうということをやってもいい。

駅ビル・アトレに泊まり論文書き

学生のゼミの教材としては、古書店は宝の山ですね。

三浦 古書店には作家の手紙とか一次資料もある。それを使った論文の書き方は体験型の「論文ゼミ」で教えます。土浦は東京から近いので、大学の先生に来てもらえますから。もう一つ、天狼院には「小説家養成ゼミ」もあるので、小説の題材を探しに古書店に行きましょうということもやれる。この間、うちのゼミから松本清張賞が出たんです。

大きな古本屋さん、図書館が近くにあるのはメリットで、もう東京から学生と先生に来てもらうしかないですね。僕らは「旅部」という旅行ゼミもやっています。全国から学生を集めて熱海とかに行くんですが、それを土浦にも持ってこようと思っています。

駅ビル「プレイアトレ」に来年オープンするホテルに彼らを缶詰にして、一次資料を調べて論文をつくるとか。僕らはどこでも缶詰になって、集中して書くことをやっているんです。市立図書館の閉架図書を使って調べることもできます。

缶詰をやってリフレッシュしたいと思ったら、自転車で霞ケ浦を回っていけばいいんじゃないですか。戦国武将の気持ちになりたいときは城跡とか行ってもいい。(笑)

店内の黒板に受講案内が書かれた天狼院書店プレイアトレ土浦店の各種ゼミや部活、同好会など

入沢 アトレはサイクリストの拠点ですが、天狼院さんが入られて、そのあたりに特化していくことは考えているんですか。アトレが企画する「散走」ツアーがあって、いろいろなところに行っていますが。

三浦 これまで文科系中心で体を使うことをやっていなかったので、そろそろやりたいと思っています。カメラを携えて行くみたいなこともやりたいですね。何でもやります。手間がかかってもやります。

土浦市内10高校の「学祭」も応援

天狼院さんが「土浦という素材」を掘り起こすことに期待しています。

三浦 出店するということはそのまちに学ぶところが多い。京都とか福岡とかもそうですが、何年もかけて学んで、ようやくフィットしていくみたいなところがあります。

ゼミなどの企画で、土浦に学生を連れてくるのはいつごろになりますか。

三浦 土浦店の第2形態は秋を見込んでいるので、そのあたりから見えてくると思います。スタッフもどんどん入ってきているので、秋になるんじゃないかと思います。例えば「ライティングゼミ」ですが、毎週、2000字の記事を提出するという課題があります。そこでの問題はネタ切れになることですが、土浦でゼミを開けば、図書館でも古書店でも宝さがしができる。ネタだらけじゃないですか。

新刊本屋さんというより、知的な企画をどんどん持ち込むんですね。

三浦 あとは、9000人の高校生がいること、高校が10校あることですよね。工業高校も進学校もあるということは、ここは日本の高校の縮図ですよね。東京に近い地方都市でもある。ここの高校生を活字中毒にできれば、日本全体を活字中毒にできる可能性があるということですね。(笑)

入沢 土浦の特徴は高校生が多いことなので、去年から10校の高校生を集めて「学祭(がくさい)」という催しを駅前でやっているんです。今年は8月3日に開き、各学校自慢の部活披露や、学校案内の展示や相談、美術作品展示などを行います。ビブリオバトルも盛んで、去年も学校対抗で盛り上がりました。

周辺自治体の親子さんも来て、土浦はいいところねとか、土浦の学校に行かせようとか、そういう効果が生まれる。OBやOGもやって来て、後輩を応援しようとか。初回の去年は2000人ぐらい集まりましたが、今年は2万人を目指しています。

三浦 学祭なら僕らもいろいろ応援できますよ。学祭のパンフや雑誌をつくるために、写真や文章から、デザイン・レイアウトまで。高校生用の講座もできます。僕ら、全国を回る「コンテンツサーカス団」だと思っていて、コンテンツをショーにしているんです。(つづく)

➡土浦駅前「本屋」座談会㊤はこちら

【高校野球茨城’19】地元対決は霞ケ浦制す 一高対決は土浦一惜敗

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【霞ケ浦-土浦三】完投勝利を挙げた霞ケ浦の山本投手

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会6日目の12日、J:COMスタジアム土浦では2回戦2試合が行われた。第1試合では優勝候補の一角と目される霞ケ浦が登場、3対1で土浦三との地元対決を制した。第2試合では土浦一が2勝目に挑んだが、0対2で竜ケ崎一との一高対決に敗れた。

霞ケ浦 2年生左腕が完投

霞ケ浦は2年生左腕の山本雄大が、土浦三打線に6安打11三振で完投。「けっこう疲れたが、相手の3、4番には自然にギアが上がった」と山本。「まっすぐのキレが良く、ひと冬を越してボールに勢いが出てきた。今日は後半バテたら交代も考えていたが、キレが落ちず一人で投げきった」と、高橋祐二監督がいま最も信頼を置く投手の一人だ。

【霞ケ浦-土浦三】4回表土浦三、暴投に三走・濱崎が本塁突入するが、打者田口が振り逃げアウトで得点成立せず

打線は期待の1年生・宮崎莉汰を初めて4番に起用。中心選手の天野海斗を1番に回してチームの牽引役を任せた。この期待に天野は「第1打席では冷静さを失い力んでしまったが、2、3打席目では修正できた」と、好機では長打2本で応えた。3回裏は二塁打で走者を三塁に送り、3番・山本のスクイズによる先制点につなげ、自らも5番・仕黒大樹の内野安打でホームに返った。4回裏は2死一塁の場面で登場し、左越えの三塁打を放った。

天野にとって特にうれしかったのは4回の追加点。この回の表で土浦三に2死満塁のチャンスを作られ、暴投で1点を失うところだった。幸いにも振り逃げの打者走者を一塁でアウトにできたが、相手ベンチの盛り上がりは大きかった。「2点のリードでは危ないと感じ、この回が大事だと思っていた」

土浦三は6回に4番・松浦直哉の二塁打と、5番・宮田侑資の振り逃げで無死一、三塁とし、6番・宮城優斗のスクイズで1点を返した。しかしその後は好機を作れず、流れを引き寄せることができなかった。

投手戦 土浦一はヒット5本に抑える

【竜ケ崎一-土浦一】5回表の場面。土浦一の盗塁失敗はこれを含め3つに

土浦一と竜ケ崎一の試合は投手戦の様相を呈したが、大事な場面での経験値などで竜ケ崎一が一枚上手だった。初回表、竜ケ崎一は先頭打者が死球で出塁。内野ゴロで1死一、三塁の場面を作ると犠牲フライを放ち、ノーヒットのまま1点を奪う。8回には2安打1四球で1死満塁とし、ここも犠牲フライで1点を追加した。

土浦一の古宮学樹投手が相手に許したヒットは5本だけ。「古宮はよく投げ抜いてくれたし、試合全体を見ても劣勢という感じは全然なかった」と柴沼剛己監督。古宮自身は「いいピッチングはできたが、四死球でピンチを作ったのが敗因だった」と語る。

攻撃については「いい当たりは出ていたが、変化球とストレートの出し入れで相手にうまくやられた」と黒田堅仁主将。「バントや盗塁のミスでチャンスをつぶしたのが痛かった」と5番打者の佐野翔。たとえば5回裏の場面。先頭が死球で出るも次打者は3バント失敗で送れず、盗塁失敗で走者も失った後にヒットが出るというちぐはぐな攻撃。2つのミスが重ならなければ同点は確実だった。

【竜ケ崎一-土浦一】9回裏、土浦一・古宮のヒットは会心の当たりだったが後続を断たれる

最少失点で終盤につなぎ、怒濤の集中打で逆転という得意パターンも、この日は通用せず。9回2死から4番・古宮の左前打で希望をつなぐが、続く佐野の打球はショートゴロ。一塁に頭から滑り込むが間に合わず、塁上に突っ伏したまま試合終了のサイレンを聞いた。

「自分で終わって悔しいし、一緒に頑張ってきたみんなにも申し訳ない。下の代には堅実な守備と、自分たちやその上の代から吸収したことを生かして、しっかりとした県立らしい強いチームになってほしい」と、佐野は下級生へメッセージを残した。

12日土浦、つくば勢の他の試合結果

▷石岡一5―0土浦湖北

▷水戸啓明5―1土浦二

別人の口座振込済通知を43人に誤送付 つくば市

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つくば市役所

【鈴木宏子】つくば市は12日、払い戻し請求があった国民健康保険療養費を請求者の銀行口座などに振り込んだことを知らせる通知書43人分を、誤って別人に送付してしまったと発表した。通知書には口座名義人、振込先の銀行名と支店名、振込金額、療養を受けた人の氏名、療養の内容などの個人情報が記載してあった。

市国民健康保険課によると、払い戻しは、急病や事故などで保険証を持たずに治療を受けたり、ギブスやコルセットなどの治療補装具を購入した場合などに自己負担した分。同課によると、10日付けで同課が払い戻しをした735人のうち、43人分の通知書を別人に誤送付した。口座に振り込んだ金額自体に誤りはなかった。

11日、通知を受け取った市民から、別人の通知書が届いていると知らせがあり、誤送付が発覚した。

氏名と口座情報をそれぞれ別の管理番号でデータ管理していたことなどが原因という。

同課は43人に対し、電話で誤送付を伝えて謝罪。さらに12日から43人の自宅を個別訪問し、謝罪の上で誤送付してしまった通知書を回収している。

再発防止について同課は、ファイルの管理方法を統一し、さらに送付前に複数の職員で通知書を確認するなどして再発防止を図っていくとしている。

【土浦駅前「本屋」座談会】㊤ 駅ビルと近隣で進む「本のまち」づくり

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土浦駅前に集まった(左から)つちうら古書倶楽部、市立図書館、天狼院書店プレイアトレ土浦店

土浦駅ビル・プレイアトレ土浦に5月末、体験型書店「天狼院書店」が出店し、県内一の規模の市立図書館、関東一の売り場面積がある古書店と、次世代の書店といわれる新刊書店が土浦駅前に集まった。本離れや書店の撤退がいわれる中、過去から未来までを見通せる「3つの知の発信拠点」が駅前に集まったことは注目される。土浦市は、人口減少や少子高齢化問題を抱える地方都市だ。本を扱う3業態が連携して土浦で何ができるかを、市立図書館の入沢弘子館長、つちうら古書倶楽部の佐々木嘉弘代表、天狼院書店の三浦崇典店主が語り合った。司会はNEWSつくば理事長の坂本栄。

図書館はまちづくりにも貢献

駅前に図書館と古書店と新刊書店ができました。同じ本を扱っていてもそれぞれ業態が違うので、横のつながりをつくり、(みんながうまくいく)ウィンウィンの関係ができないいかと思い、この座談会を企画しました。まず、お三方に自分のところの売り、これが自慢だということを話していただき、そのあと、3者でどういったコラボが考えられるか、アイデアを出してください。私はアマゾンの電子本と宅配を多用しているので、現物の本を扱う書店や図書館が、ネット書籍や本のネット注文をどう見ているのかにも、関心があります。その辺もうかがいたいと思います。最初に、それぞれの業態の特徴を教えてください。

入沢 土浦市立図書館は県内で3番目に古く、今年で創立95周年になります。延床面積は県立図書館を抜いて茨城県内で一番大きく、5120平方メートル。開館して1年7カ月ですが、これまでに91万人の方にお越しいただきました。この数は図書館業界の中ではかなり早いようで、来館者の多さで評価をいただいています。

全国的に見ても、図書館が古くなり建て替えを検討している自治体が多く、加えて地方都市の駅前が衰退しているという、共通の課題があります。それを解決するために、図書館でまちを活性化できないかと、駅前に図書館を移す自治体が多くなっています。土浦の図書館も、本来の公立図書館としての機能のほか、まちづくりに貢献するという使命が与えられています。私たちはいろいろな取り組みを考えながら、この両輪で図書館を運営しています。

古書倶楽部の購入と販売は10対1

続いて、つちうら古書倶楽部の佐々木さん、お店の特徴をお願いします。

佐々木 うちが普通の書店と違うところは、お客さんの蔵書の買い取りが大きい比重を占めていることです。バブル経済期は古本屋があちこちにあり、土浦にも5~6店ありましたが、ほとんどつぶれてしまいました。私のところのお客さんは、茨城県南のほか、東京や神奈川からも来ますが、本を整理したいという方が多いです。つまり、古本の買い取りが中心で、店で買ってくれるお客さんはガタ減りしています。

アマゾンなどの本の通販や、ネットに載らない戦前の本、特に江戸とか明治時代の古い本とかを扱うことで対抗しています。

買い取る古本と販売する古本は、どういった比率ですか。

佐々木 圧倒的に仕入れが多いですね。だいたい10対1です。古本屋の組合があって、買い取った本のうち、土浦で不用なものは東京の交換会に出します。茨城の場合は水戸にありますが、各都道府県にも古本市場があり、毎月交換会が開かれます。

うちの場合、34年前に自宅で古書店を始め、それから駅前のイトーヨーカドー土浦店(2013年閉店)の中を借りて5年やりました。ヨーカドーが撤退するとき、本をどこに移そうか悩んでいたら、顔見知りのビルオーナーから「うちに入ってください」と言われ、東京、神奈川、福島の古本屋仲間約20人に声を掛け、今の店を立ち上げました。駅前のここ「パティオビル」に移って7年目になります。

土浦の天狼院はオーソドックスな店

続いて、天狼院の三浦さんです。本業界では実物本の販売が落ちているのに、どうして新刊店を出す決断をしたのですか。

三浦 私のところは、池袋で2013年9月にオープンしたのが1店目。その時に掲げたのが「リーディングライフの提供」です。本だけでなく、その先の体験も提供する、次世代型書店をつくろうと立ち上げました。東京、京都、福岡の店はセレクトショップの形をしています。つまり(ジャンルを絞り込んだ)セレクトした本を置く店のことですが、僕はもともとそういう書店はやりたくなかった。時代に逆行していると言われますが、5月末に開いた土浦店のようなオーソドックスな書店をやりたかった。

ということは、土浦店は昔風の本屋ということですか。

三浦 オーソドックスです。60坪の店に、売れ筋の新刊、コミック、参考書、雑誌、文芸書、文庫、新書、実用書、児童書の売り場があります。もちろん、体験を提供するのは得意なので、記事の書き方を教える「ライティングゼミ」とか、写真の撮り方を教える「フォト部」などの企画も持ってきてはいますが…。

でも土浦でやりたかったのは、一般の新刊書店です。お金もかかるし、もうかりませんが、やるからには勝算はあります。目指しているのは、寿命100年時代に、そのまちの知を担う書店であること。もうけるのではなく、存続させること。これが土浦店のコンセプトです。

―参考までに、ほかの天狼院の店の形を具体的に教えてください。

三浦 京都祇園の店は町家を改装した40坪で、坪庭もあります。普段着姿の舞妓さんも来ます。外国人のお客さんも多く、売り上げの半分が外国人客で占めています。併設のカフェも人気です。本はセレクトしており、源氏物語の英訳版などインバウンド向けが売れています。スタッフには本好きを投入していて、京大の文学部出身者や本を書いている人もいます。

福岡の店は自習室カフェ、「いつまでいてもいい書店」です。クリエイターや勉強する人が1日中いて、カレーとか豚汁も売っています。

池袋は4店が散らばっているのですが、(書店ではない)カメラ技術を習得するスタジオや、ビジネス書専門の店もある。池袋は様々な発信基地、放送局みたいなイメージがあります。本店の東京天狼院は、部室のようなたまり場になっています。

その地のニーズに応え、その地その地で店の形が違うということですか。

三浦 すべてカスタムメードです。最初に掲げたコンセプトには「リーディングライフの提供」だけでなく、「iPS細胞のように自在に進化する」というのもあります。お客さんの欲望によって形が変わっていくということです。今の時代、どこに行っても同じというのは無理です。土浦は高校生が多いということなので、これに合わせて変化させていきます。現在は第1形態です。ゴジラみたいに第5形態までいきます(笑)。

高校生を活字中毒にしてしまおう

入沢 土浦は高校が多く、特別支援学校を入れると10校あります。昼間、土浦に来ている高校生は9000人ぐらいいる。駅前に図書館が新築移転して大きく変わったのは、高校生の利用カード(登録者)が旧館時代の82倍になったことです。図書館で勉強するだけでなく、移転前に比べると、6倍近く本を借りるようになりました。

三浦 ということは、僕らのミッションとしては、今の段階で「高校生を活字中毒にしてしまえばいい」ということですよね。(笑)

土浦店は高校生を念頭にカスタマイズした方がよさそうですね。

三浦 そうなると思います。土浦一高をはじめとして勉強熱心な高校生が多いと聞いています。難関大学専門の参考書も入れてほしいとご要望をいただき、なるほどと思いました。土浦店ではここを伸ばせばいい、ここを削ればいいというのが見えてきました。あらゆる方向に伸ばせる可能性がある。今は夢想段階です。

時代逆行と言われるかもしれませんが、土浦では本の配達も始めようかと思っています。今はネットで買うと言われていますが、自分の父親はネットを使わないとか、スマホを使わずガラ携でいいという世代が結構いますから。(つづく)

▶入沢弘子(いりさわ・ひろこ)=土浦市立図書館館長兼土浦市民ギャラリー副館長、土浦市広報マネジャー併任。1962年生まれ。

▶佐々木嘉弘(ささき・よしひろ)=つちうら古書倶楽部代表。茨城県古書籍商組合組合長。1954年生まれ。

▶三浦崇典(みうら・たかのり)=天狼院書店店主。ライター、編集者、劇団主宰、映画監督、大学講師。1977年生まれ。

新時代のハイブリッド道の駅  「グランテラス筑西」オープン

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須藤市長らがテープカット、完成を祝った「グランテラス筑西」

【相澤冬樹】年号が「令和」に改まり、国交省が登録した全国6カ所の「道の駅」の先陣を切って11日、筑西市に「グランテラス筑西」がオープンした。地元産品の直売を中心とした従来型の施設にない機能を組み合わせ、「ハイブリッド道の駅」をめざして同市が整備していた。午前中、関係者らを招いて完成を祝う式典を行った後、正午に一般客を迎えて開場した。

同市川澄、国道50号下館バイパス沿いの総面積4万7709平方メートルの敷地に、3棟からなる地域振興施設(延床面積4216平方メートル)と芝生広場などを市が整備し、国交省がトイレ・情報交流施設(同265平方メートル)を設置した。国交省登録の道の駅としては全国1155カ所目、県内では14番目となるが、運営の第3セクター、ちくせい夢開発(代表取締役・須藤茂同市長)によれば「県内最大級」の規模ということだ。

メーンの物産・直売・レストラン・カフェ棟には農産物・物産直売所のほか、同市産の食材を中心に調理した惣菜の店舗、外食店舗も軒を並べた。屋外には新スポーツのスラックラインエリアや隣接の畑で収穫体験も楽しめるバーベキュー場などがお目見え。駐車場は361台収容(うち大型車43台)で、ドライバー向けのリラクゼーションルームなども整備、さらには水戸線岩瀬駅発の高速バスが同施設経由となり、駐車場に車を止めて東京直行便が利用できるようになった。

同施設は2015年に推進協議会が立ち上がり、構想の事業化が進められてきたもので、18年9月に着工、第3セクターも設立され、今年6月国交省の「道の駅」第51回登録に記載された。完成式で須藤茂同市長は「何とか茨城まごころ国体までに間に合わせたいと念じていたが、夏休み前にオープンできた。地権者はじめ関係者の熱意と理解のたまものと感謝している」と述べた。

地元食材中心に提供する惣菜店もお目見え