金曜日, 6月 13, 2025
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ふた柵に足はさまり4歳女児軽傷 つくば市松代公園

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公園のくまさん噴水部㊧と足のはさまったふた柵(つくば市提供)

子供たちが水遊びできる池として今年初めて開放された、つくば市松代3丁目、松代公園の「くまさん池」で、4歳の女児の右足が、噴水の噴き出し口のふた柵にはさまり抜けなくなる事故が発生した。

市公園・施設課によると、25日午後2時45分ごろ、市外から親子で遊びに来ていた4歳の女児が池で遊んでいたところ、噴水噴き出し口の、格子状になったふた柵のすき間に右足がくるぶしまではさまり、抜けなくなった。すき間は7~8センチあった。

救急隊員が駆け付け、機械でふた柵を広げ、女児を救出し病院に搬送した。女子は足の一部に裂傷ができたが軽傷という。

くまさん池には市の監視員が1人いて、事故当時も監視していた。事故を受けて市は、26日に噴水部分をカラーコーンで囲み近づけないようにし、さらに噴き出し口をベニヤ板でふさぐ応急措置を実施した。29日以降には子供の足がはさまらないようふた柵の間隔を狭くする修繕を実施し、ふたを再設置するという。

くまさん池は、公園など公共空間を活用して中心市街地の魅力を高める事業の一環で、今夏から水遊びできる池として開放されている。昨年初めて実施した同市吾妻、中央公園の徒歩池の開放が好評だったことから、松代公園でも水遊びができるようにした。暑い日は30~50人の利用があったという。市は事故後も開放は続けるとしている。

➡今夏の水遊び場開放の記事はこちら

「土浦藩主と茶の湯」をテーマに木塚さん レンコンサートで講演

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講演に合わせ茶の湯の実演も行われたレンコンサート=土浦・霞浦の湯

【相澤冬樹】音楽を楽しみながら地域の歴史をひもとく企画、土浦ポンカフェ「レンコンサート」の第6回が27日、土浦市大岩田の霞浦の湯ホールで開かれた。同市博物館副館長で学芸員の木塚久仁子さんが「土浦藩主・土屋政直と茶の湯」をテーマに講演し、茶道のお点前披露やジャズコンサートで盛り上がった。

主催は、「土浦を知る」をテーマに活動するプロジェクト土浦力(猪股登志子代表)とコミュニティバス運行のNPO法人まちづくり活性化土浦(大山直樹理事長)。前回、「能楽」をテーマにした講演が好評だったため、今回は「茶の湯」を取り上げた。

折しも木塚さんは2018年度の茶道文化学術奨励賞(大日本茶道学会制定)を受賞したばかり。執筆した『松平不昧(ふまい)―名物に懸けた大名茶人』(宮帯出版社)が評価されてのものだが、この労作の発端となったのが、同館に就職以来、30年以上追い求めてきた土浦藩主・土屋家の茶道具の来し方行く末だった。

講演する木塚さん=同

「土屋蔵帳」はカタログ?

土浦藩2代藩主、土屋政直は第5代将軍、徳川綱吉の治世(1680~1709)に22年間にわたり幕閣の要、老中職にあり、権勢をふるった。なかでも茶の湯をたしなみ、武家茶道の小堀遠州に傾倒、幾多の茶器を収集したことで知られる。木塚さんによれば、型を好む“オタク”っぽい趣味人だったらしい。ところが今日、茶道具類は売り払われて、土屋家はもとより、土浦にほとんど残っていない。同博物館も瀬戸茶入の「塩屋」など数点の史料を所蔵するだけだ。

土屋家旧蔵の道具類は「蔵帳」と呼ばれる目録に記載される。木塚さんは全国を回って「土屋蔵帳」の写本15冊を確認したが、ついに原本は見つからなかった。最も初期の武者小路千家(京都)に伝わる写本には合計355点の茶道具が記載されていた。

その詳細を調べて、木塚さんは奇妙なことに気付いた。茶入だけで65点もあるのに、茶碗は30点しかない。茶の湯につきものの花入に至っては2点しかなかった。「土屋蔵帳は管理台帳というより売立目録ではなかったか。道具類を売るためのカタログとして全国に写本が出回った」という見方を示した。

政直の時代(元禄・享保期)は全国から名だたる道具を収集し、次の宝暦期(18世紀半ば)にはそれら名物を諸大名に「借覧」させる発展期だった。しかし寛政期(18世紀末)以降は藩の財政がひっ迫し、換金性の高い茶器を売却することで急場をしのぐようになる。この時期作られたのが「土屋蔵帳」だったというわけだ。

鮮やかな謎解きに会場は沸いた。「茶会は日本人が生み出した最大のもてなし方。挽きたてのお茶をいただくのは至福のとき」(木塚さん)ということで、講演後は土浦茶道霞会代表で石州流林泉寺派顧問、若泉光月さんのお点前で一服。緊張感あふれる武家茶道の振る舞いに、夏の暑さをしばし忘れる午後のティータイムとなった。

200万円は谷田部のまちおこし団体に つくば周辺市街地活性化コンペ

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周辺市街地を元気にする実証支援金の支給対象者と記念撮影する五十嵐立青市長(前列中央右)ら

【鈴木宏子】「総額400万円 1件最高200万円」と銘打った、つくば市の周辺市街地を元気にする「つくばR8地域活性化コンペティション」の最終審査が27日、つくば市役所コミュニィー棟で実施された。最高額の200万円は、谷田部地区のまちおこし団体「わわわやたべや町民会議」による江戸時代に活躍したからくり伊賀七をテーマにした演劇公演などのプランに支給されることが決まった。

200万円のほか、100万円1件、50万円2件が決まった。100万円は、まちおこし団体「小田地域まちづくり振興会」による、イノシシ対策を兼ねた宝きょう山登山口の耕作放棄地に芝桜を植えるプランが選ばれた。

50万円の2件は、筑波大芸術系環境デザイン領域の藤田直子研究室による、ゲーム感覚で街歩きしながら地域の魅力を発見するマップづくりプランと、県立並木高校出身の横山大貴さんら4人による、かつて北条地区の「つくば道」を行き交っていた大八車を、屋台に改装したイベントプランが採択された。

同コンペは、市周辺地区にある北条、小田、大曽根、吉沼、上郷、栄、谷田部、高見原の8カ所の旧市街地を活性化しようと、5~6月に市民や企業などからプランを公募した。倍率10倍を超える47件の応募=6月18日付=があり、27日は1次審査を通過した10件=7月8日付=による公開プレゼンテーションが行われた。約150人の市民が見守る中、最終審査に残った10件の提案者は、映像や図表を駆使しながら自分たちの活性化プランを熱を込めて説明した。4人の審査員と来場者の投票で4件が支給対象に選ばれた。

審査委員長の蓮見孝筑波大名誉教授は、200万円の支給が決まった谷田部地区のプランについて「これからは物語を編んでゆく時代。伊賀七の公演を見に行ったところ停電になったが、だれも文句を言わず舞台を見ていた。地域がおおらかで人間的なものを持っているのが強み」などと評した。

五十嵐立青市長は「まちづくりは打ち上げ花火ではできない。継続して地域の人が周りとつながってまちづくりをすることが出発点。今年選ばれた人がどういうパートナーシップで事業を進めるかで今後の展開が違ってくる。行政も共に歩んでいきたい」などと話し、来年度も周辺市街地活性化コンペを継続する意向であることを明らかにした。

支給が決まった4つのプランは、今年度中に各地区で実行され、来年2月に成果報告会が実施される予定。谷田部地区の「わわわやたべや」のメンバーで、劇団「伊賀七座」を率いる座長の北野茨さんは「やりたいことがたくさんある。住民の期待がすごく大きいので、大規模に、そして地道に、まちの活性化を続けたい」と話している。

オオムラサキも見つけた! どんぐりやまで観察会

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オオムラサキに目を輝かせ見る参加者

【投稿・御供文範】2000年の夏、かすみがうら市の休耕地にドングリの実を植え、苗から育てたクヌギ林は格好のカブトムシの生息場所になった。「どんぐりやま」という。奥井登美子さんのコラム「くずかごの唄」でおなじみの場所だ。霞ヶ浦市民協会を中心に始まった取り組みは20年目を迎え、27日、今季で16回目となる昆虫観察会が開かれた。

どんぐりやまは約300平方メートルの広さに30本ほどのクヌギが木立をつくる。今回集合した子どもや保護者らは16人。講師を務める久松正樹さん(県環境アドバイザー)から観察方法や注意点の説明を受けた後、子どもたちは虫取り網や昆虫箱を手に山に入り、思い思いの場所で採集に励んだ。この日は、カブトムシやクワガタ、カナブンなど約20種を見つけた。国蝶のオオムラサキも見つかり、美しい紋様に目を輝かせ観察していた。

1時間ほど採集した後は、会場を県霞ケ浦環境科学センター(土浦市沖宿町)に移し、観察会のまとめを行った。まず、土浦の自然を守る会の野上今日子さんが製作した昆虫の紙芝居「カブトムシ」「クワガタ」「セミ」を鑑賞。続いて久松さんが講師となり、この日採集した昆虫の発表会が開かれた。子どもたちは自分で捕まえたそれぞれの昆虫と数を報告。久松さんはそれぞれの昆虫の特長などを説明。子どもたちは熱心に聞いて質問をした。

会場では、久松さん作製の「昆虫ビンゴ」ゲームにも挑戦。久松さんはうまくできた子どもに「おめでとう」と声をかけ、握手をしてほめていた。最後に子どもたち全員がどんぐりやまの感想を述べ、「みんなで昆虫を見られてよかった」「カブトムシがたくさん捕れてよかった」など、夏休みの思い出も早々に一つ獲得できた1日となった。

霞ケ浦環境科学センターで開かれた観察発表会

JICA筑波でスーパークールビズデー 職員も民族衣装で業務

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自慢の大玉スイカの出来に胸を張る研修員たち=JICA筑波研修棟

【相澤冬樹】途上国から多くの農業研修員を受け入れている国際協力機構筑波センター(JICA筑波、つくば市高野台)は26日、研修員も職員も民族衣装で業務に就く「スーパークールビズ」デーを催した。研修員らは、この日始まった「つくばちびっ子博士2019」体験プログラムの子供たちを迎え、交流した。

JICAが支援する途上国の多くは熱帯・亜熱帯地域に位置しており、それぞれ暑さ対策に知恵の込められたお国柄豊かな衣服がある。JICA筑波にはこれらを集めた民族衣装コーナーがあり、常時120着以上が展示されている。これを「クールビズ」に活用しようと、今年初めて都合5日間の着用デーを設けた。

研修員が自国から持参したり、職員が各国から持ち帰ったりした衣装での参加を呼びかけた。初日の22日こそ冷夏の気配に今ひとつ盛り上がらなかったが、2日目の26日は最高気温33.5度と一気に「クールビズ日和」となった。稲作の実験圃(ほ)で作業するガーナ人女性は、初めて経験する「日本の夏」だが「国と変わらぬ暑さ」と涼しい顔。

民族衣装でちびっ子と交流も

ちびっ子博士で来所の子供たちは、早速ベトナムのアオザイなどに着替え、目を輝かせた=JICA筑波管理棟2階ラウンジ

同日催されたちびっこ博士のイベントテーマは「スイカ博士になろう!」。JICA筑波の圃場で研修員らが手づから栽培したスイカを用意し、糖度チェックや食味試験を経て、子供たちに振る舞う企画だった。梅雨寒と日照不足に心配された生育状況だったが、ようやく積算温度が1000℃に達し、大玉をそろえることが出来たそう。

開催前から日本語でのあいさつの練習に余念のなかったジョセフ・ジョンさん(42)はインドからの研修員。「インドのスイカは少し楕円形をしていて、日本の方が大きく甘い。この技術を学んで持ち帰りたい」と意欲的だ。

稲作の圃場では、ようやく届いた夏の日差しに作業も本格化、早々に作業衣に着替えてしまう研修員も多かった。稲作コースには、出身国はシエラレオネやベナン、ガーナなどアフリカが多い。春から秋までの7カ月が研修期間で、窒素の施肥量に応じた収量状況などを調べ、レポートにまとめるまでを一気にこなすそうだ。JICA筑波では現在、約70カ国120人の研修員を受け入れているが、それぞれ国に戻れば官僚や研究者として技術を広める役目を担っているという。

▼JICA筑波「ちびっ子博士」2019は8月30日まで開催。特定日の体験プログラムの応募受付は終了したが、民族衣装コーナーでの着用体験等は常時受け入れている。電話:029-838-1111

稲作の実験圃でシエラレオネやベナン、ガーナなどからの研修員

オリジナルパン商品化へ 子どもたちが挑戦 つくばの英語学童保育

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試作の「こども食パン」を手に笑顔の子どもたち

【戸田さつき】つくば市桜の英語学童保育キッズクリエーションつくば(宮嶋さやか代表)で、小学1年生から6年生までの子どもたち22人がオリジナルパンの商品化に向けて取り組んでいる。近隣にオープンしたパン屋「ぷーぱん」などと協働し、8月28日の発売を目指している。

「売れるパンを作ろう」をテーマに、週に1度の「探求プログラム」で取り組んでいる。「この企画の特徴は、実際に商品化し、販売まで子どもたちが携わるところ」と同代表。「ぷーぱん」のほかファイナンシャルプランナーからも、原価計算、レシピや製造工程、販売戦略、味の種類展開などを具体的なアドバイスをもらっている。

同スクールは昨年、園庭にツリーハウスをつくるプログラムの中で小学生のクラウドファンディングを実施。目標額を達成し、余剰となった支援を、昨年9月に起きた北海道胆振(いぶり)東部地震の寄付金に充てた。「自分の力では何もできないけれど、発信し、仲間をつくることで解決できることもあると学んだようです」と同代表。

パン作りでは、新たな1年生を交えて4月から週に1度会議を開き、意見を出し合ってきた。子どもたちが飽きないよう、意見を出しやすいように工夫、まずは絵を描いて意見を出し合った。「ハサミの形のパン」「納豆のパン」と固定概念にとらわれない自由な意見が出る一方で、「売れるパンは食べやすいパン。リピーターができるパン」「プレスリリースはいつにするか」などと、昨年の経験が生きた場面もあった。

実体験を通した意見も出た。3人家族の児童は、食パンを買っても余らせてしまうと言う。売れる食べ物は健康志向だと分析した声も。食パンの耳が苦手と誰かがいうと、同調する子どもが多く見られた。

商品名は「こども食パン」に決定。豆腐を生地に練りこみ、通常の食パンより小さな型で焼き上げる。耳がしっとり柔らかい仕上がりだ。9回目の現在は販売価格を決めている。さらに「ぷーぱん」のアドバイスを受け、味付けについて話し合いを重ねていく。製造・販売は「ぷーぱん」で行う予定。

◆問い合わせはキッズクリエーションつくば(電話029-869-5830)

【高校野球茨城’19】霞ケ浦、4年ぶり2回目の優勝 打線爆発、守っては完封

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校歌を歌い終え、応援席へ駆け出す霞ケ浦ナイン

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は25日、ノーブルホームスタジアム水戸で決勝戦が行われ、霞ケ浦が常磐大を14対0で下し、4年ぶり2回目の優勝を果たした。霞ケ浦は初回から5回まで毎回得点の猛攻。特に4回は5連打を含む打者一巡の攻撃で7点を奪った。守っては先発の鈴木寛人投手が被安打1、四死球0のベストピッチングで無失点完投を果たした。8月6日、阪神甲子園球場で開幕する全国大会に出場する。

霞ケ浦は1回裏、2安打と2四死球で1点を先制。2回には2死三塁から吉本光甫の中前打で1点を追加。「初球から2球続けてボールになり、次は甘いまっすぐが来ると思って狙った」という。2年生の吉本はこれまで代打での出場が主だったが、この試合で初めて2番に抜擢され3安打の活躍。「期待に応えられたと思う」と笑顔で話した。

3回には死球と安打などで2死二、三塁から、7番・鈴木春樹の右前打で2点追加。「今大会ではヒットが出てなかったが、コーチのおかげでコツがつかめた」と鈴木。4回にはスクイズで1点、5回には1死満塁から走者一掃の二塁打を放ち、この試合6打点という大爆発を見せた。

5回裏霞ケ浦1死満塁、鈴木春樹の中前二塁打で飯塚恒介ら3人がかえる

投手力と守備力のチームと見られていた霞ケ浦が、これほどの打撃力を発揮した要因について高橋祐二監督は、昨年7月に完成した屋内練習場の効用を挙げ、「内野がすっぽり入る関東一の規模。雨の日でもバットが振れ、いろんな練習ができるようになった」と強調した。また、一昨年の土浦日大戦の教訓から、たとえ点差がついても油断せず、次の1点への執念を持ち続けたことも明かした。

パーフェクトに近いピッチングをした霞ケ浦の鈴木寛人

次の舞台はいよいよ甲子園。意気込みについて高橋監督は「4年前の経験を生かしていい挑戦をしたい。バッティングの好調を維持しつつ、万全の状態で臨みたい」と話し、芳賀太陽主将は「県代表として他のチームの思いも背負いながら、胸を張って全力で戦う」と誓った。

【常磐大】山田、児島、鶴見-鶴見、加倉井【霞ケ浦】鈴木寛-鈴木春▽二塁打=飯塚、鈴木春、吉本、鈴木寛(霞ケ浦)
優勝旗とともにダイヤモンドを一周する霞ケ浦ナイン
高橋監督は胴上げで3度宙を舞った

【高校野球茨城’19】霞ケ浦、初回4得点で水城下す 決勝戦は常磐大と

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1回表霞ケ浦1死二、三塁、小早川の中前打で2点を追加

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は24日、ノーブルホームスタジアム水戸で準決勝2試合が行われた。第1試合は霞ケ浦が初回の大量点で波に乗り水城を6対2で下した。第2試合は常磐大が打撃戦を制し5-3で水戸商に勝利。いよいよこの2チームが甲子園への切符を懸けて激突する。決勝戦はあす25日午前10時から、ノーブルホームスタジアム水戸で開催される。

準決勝第1試合は1回表、霞ケ浦が相手投手の立ち上がりを突いて4点を奪った。1死の後、守備の送球エラーと2者連続四球で満塁となり、5番・仕黒大樹が左中間二塁打で2点を先取。スリーツーからの甘いストレートを叩いた。「チャンスで打順が回り、絶対打ってやろうと思った。真ん中にいいボールが来てくれた」と仕黒。続く6番・小早川健人もきれいなセンター返しで2者を返した。

だが1回裏は、死球と送球エラーでいきなり無死二、三塁のピンチを迎える。「立ち上がりは制球が定まらなかった。1点はしょうがないという気持ちで、あわてずに一つ一つアウトを取れた」と先発の山本雄大。山本は2回以降も先頭打者を出しながら後続をしっかりと抑え、5回を無失点でしのいだ。

5回を無失点にしのいだ霞ケ浦の先発・山本

霞ケ浦に追加点が生まれたのは5回表。単打2本と送りバントで1死二、三塁とすると、代打・川島諒也の左翼への犠牲フライで1点を追加。また6回にもセーフティバントと送りバントで1死二塁とし、1番・天野海斗の左越え三塁打でさらに1点を追加。6-0とリードを広げる。

6回表霞ケ浦1死二塁、左越えの適時三塁打を放った天野が塁上で吠える

6回裏からはエース鈴木寛人がマウンドへ。だが立ち上がりに3連打を浴びてたちまち2点を失う。「力が入りすぎてフォームが乱れてしまった。守備陣がよく守ってくれた」と鈴木。その後は立ち直って切れの良いピッチングを披露。ストレートを見せ球にスライダーを効果的に使い、8、9回はいずれも3者凡退で締めくくった。

これで霞ケ浦は3年ぶりの決勝進出。前回は土浦日大に延長15回で敗れており、その悔しさを今の3年生は忘れていない。「決勝は何があるか分からない。それを経験して今ここにいる。ピンチのときにあせらず、チャンスのときこそ落ち着いていく。試合を重ねるごとにその自信がついてきた」と仕黒。高橋祐二監督は「平常心で精一杯頑張りたい。勝ち負けは後からついてくる」と、無欲で挑む心境を明らかにした。

【霞ケ浦】山本、鈴木寛-瀬川、鈴木春 【水城】樫村、櫻井-千田 ▷三塁打=天野(霞ケ浦)、千田(水城)▷二塁打=仕黒、飯塚、瀬川(霞ケ浦)

募集期間を延長 つくば観光大使 8月7日まで

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つくば観光大使(つくば観光コンベンション協会提供)

【谷島英里子】つくば観光コンベンション協会(会長・五十嵐立青市長)は、つくば市の魅力を発信する「第14代つくば観光大使」3人の募集期間を8月7日まで延長する。当初7月22日までとしていた。一定数の応募はあったものの、さらに広く多くの人に関心を持ってほしいと延長する。

観光大使6人のうち半数の3人を募集する。活動は県内外のイベントや行事に出席し、魅力や観光をPRすること。主に11月のつくばマラソン、2~3月の筑波山梅まつり、5月のつくばフェスティバル、8月のまつりつくばのほか、県外での観光キャンペーン、メディア出演などを行う。筑波山登山や梅まつりでの振り袖業務もある。

任期は9月1日から2021年8月31日までの2年間。毎年、半数の3人ずつが交代する。活動時には謝礼が出る。応募条件は①18歳(高校生不可)から40歳までの明るく健康な男女②観光行事にボランティア精神をもって積極的に取り組むとともに、つくば市の魅力をPRできる人③任期中、つくば観光コンベンション協会の指定した日(年間約20日程度※土日祝、平日かかわらず)に必ず従事できる人など。

同協会担当者の武田和孝さんは「つくば好きな人にとって、自分でつくばをPRできるチャンスです。ぜひ大使にチャレンジしてください」と呼び掛けている。

応募は同協会ホームページから観光大使応募用紙をダウンロードして必要事項を記入し郵送する(8月7日必着)。問い合わせは同協会(電話029‐869‐8333)まで。

誰もが楽しめる博物館へ 筑波技術大が手話通訳ガイド育成プロジェクト始動

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手話通訳ガイドが水族館での説明に使うツールを紹介する生田目美紀教授。手話はマンボウを表している=つくば市天久保、筑波技術大学

【田中めぐみ】博物館の手話通訳ガイドを育成するプロジェクトが、筑波技術大学(つくば市天久保)で始動している。プロジェクトは、視覚障害者と聴覚障害者が学ぶ同大の生田目美紀教授(感性科学)の研究室が立ち上げた。誰もが分かりやすい展示と案内によって情報のバリアフリー化を進め、みんなが楽しめる博物館を実現していくための一歩だ。

生田目教授の研究室では、水族館や動物園、植物園など科学系博物館で、どのようにすれば情報が分かりやすく伝わるか、また、誰にでも直感的に理解できる情報とはどのようなものかといったことについて研究をしている。

研究室で、全国の科学系博物館に調査を行ったところ、手話通訳ガイドを導入している施設はほとんどなく、聴覚障害者が十分に情報を得られていない現状があったという。

誰もが学びの満足度を高め、博物館を楽しめるようにしようと、プロジェクトを立ち上げた。クラウドファンディング(資金調達)を実施し、6月6月、目標金額を上回る130%の達成率で150万5千円を集めて成立した。

今後は、手話や道具を用いて展示内容を説明するボランティアガイドの育成を目指す。3人を募集するという。博物館の現場で育成に取り組み、アクアワールド県大洗水族館(大洗町)の事例では、手話だけでなく、動画や、3Dプリンタで作成した展示物のフィギュア、ぬいぐるみなども用いて説明を行う。

さらにガイド育成の知見を集め、マニュアルをまとめたい考えだ。博物館側の意向も取り入れながらガイドを育て、ガイドを必要とする全国の博物館とガイドとのマッチングも行う予定だという。要望があれば市内の科学系博物館にもガイドを派遣していきたいと話す。

生田目教授は「博物館の良さはリアルなこと。説明文を読むだけでは得られない発見が博物館にはある。また、来館者が分からないことがあったら質問すると、ガイドは来館者に応じて教え方を変えるなど、人との会話やコミュニケーションの中に新しい学びがある。ICT(情報通信技術)などの技術は今後も進歩していくので心配ないが、技術でコントロールできない部分は人の力が絶対に必要。将来に向けて人材育成が大切と考え、プロジェクトを始めた」と話す。

大洗町のアクアワールド県大洗水族館に、これから学生たちとマンボウの展示の勉強に向かう生田目美紀教授(右)=同大構内

霞ケ浦でボートサーフィン 県外から人気上昇

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霞ケ浦でボードサーフィンを楽しむ愛好者(茨城ボートサーフィン提供)

【田中めぐみ】サーフショップ「茨城ボートサーフィン」(龍ケ崎市、遠藤知之代表)が、霞ケ浦で開催しているボートサーフィンが人気だ。ボートを走らせ、ボートの後ろに発生する波に乗って楽しむスポーツで、ボートで作る「永遠の波」を求めて、東京や埼玉、千葉からサーファーたちがやってくるという。

毎年4月末から11月中旬ごろまで開催しており、今年で4年目となる。梅雨明けにはシーズンを迎え、例年繁忙期には1カ月に20日間以上の予約があるという。ボードの上に立って波に乗るサーフィンだけでなく、ボディボードの練習もでき、女性にも好評だ。

代表の遠藤さんによると、ボートサーフィンは、海でのサーフィンとは異なり、波を待つ必要がなく、連続して波に乗ることができるため、海で練習するよりも早く上達できるという。また、風が強くて波の状態が悪く、海に出られない時でも、霞ケ浦ならサーフィンができる場合があるそうだ。練習を充実させ、技を磨きたいとプロサーファーが訪れることも多いという。

サーフボードの上に腹ばいになってボートに引っ張ってもらう(同)

やり方は、まずボートで沖まで行き、その後ボートの後ろでロープを持ち、サーフボードの上に腹ばいに寝そべった状態で引っ張ってもらう。サーフボードが波に乗ったら手からロープを離し、サーフボードの上に立ち上がる。

波の大きさ、速さは好みに応じて調整できるが、基本的には海の波と同じスピードでボートを操縦して、海と同じ大きさ、高さの波を作ってくれるという。何度も同じ波に乗ることで、苦手な技を繰り返し練習し、習得することができるそうで、船尾とサーファーの距離が近いため、友達同士で参加して声を掛け合い、フォームをチェックし合ったり、動画・写真を撮影したりするのも簡単だ。

自身も35年サーフィンを続けているという遠藤さんは「ボートサーフィンは県内の方だけではなく県外からもたくさんのサーファーが来てくれている。ボートサーフィン1回は海での練習の10倍以上と言われるほど濃い内容の練習ができ、1年前にサーフィンを始めた方が信じられないくらい上達している。初心者からプロまで幅広く、自分の目標に沿った練習が出来るのがボートサーフィンの特徴。地域のみなさんも是非、挑戦してみてください。」と魅力を語る。

ボートは土浦市川口、土浦港のヨットハーバー、ラクスマリーナから出航している。料金は1時間1万3000円で、最低2人、2時間以上から運行。団体貸し切りも可能。天候によっては中止する場合もある。ボードなどのレンタルもある。

◆「茨城ボートサーフィン」龍ケ崎市貝原塚町3717-1 オーシャンプレイス1F

予約・問い合わせは、電話090-1602-7312 (茨城ボートサーフィン・遠藤さん)。

フェイスブックメッセンジャー・インスタグラムでの予約・質問も可能。

インスタグラム https://deskgram.net/boat_step

フェイスブック  https://www.facebook.com/茨城ボートサーフィン-1128319013922247/

区長たちに好評 地区相談センター開設2年 つくば市

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茎崎相談センター所長の秋葉義美さん(右)と茂木翼さん=つくば市小茎

【橋立多美】つくば市が地域の意見や要望を一括して受け付け、課題解決に取り組んで市政に反映させる「地区相談センター」を市内6カ所に設置して2年が過ぎた。南部の茎崎地区に設置された「茎崎相談センター」は、足繁く相談に訪れる区長たちに好評だ。

相談センターは2017年4月に筑波、大穂、豊里、桜、谷田部、茎崎のそれぞれの地区に設置された。地区の人口の伸びや相談件数に応じて市職員が配置されている。茎崎相談センターは今春着任した秋葉義美センター所長(59)と茂木翼さん(35)が相談に応じている。

今年4月から6月末日までの3カ月間に受け付けた相談件数は75件。道路や防犯灯、空き家などの「建設系」が47件と全体の6割強を占める。次いで上下水道、不法投棄のごみなどの「生活環境系」が7件で1割弱。相談に訪れたのは延べ35人。区長(自治会長)や市議会議員、民生委員、市民などだが、区長は全体の6割強(20人)と圧倒的に多い。(1人で複数件の相談があり、件数と人数は一致しない)

区長の仕事は、防犯灯やごみ集積所の維持管理、道路、路面標示、側溝の補修の要望を行政に伝えるなど多岐にわたる。また行政への要望の申請は区長が届け出ることになっている。これらが区長たちを相談センターに頻繁に足を運ばせている。

茎崎地区最大の住宅団地、森の里自治会の倉本茂樹会長(77)は「入居から40年を過ぎ、道路などの公共的な設備や施設が老朽化して市に要望する件数が多くなった。相談センターができる前は無しのつぶてのケースがあったが、今は間違いなく回答を受け取ることができるようになった」と話す。

同地区区会連合会会長の小原正彦さん(80)は「高齢の区長たちにとって地区内で相談できるのは良いことだと思う」と評価する。

茂木さんによると、地区相談センター設置に併せて業務を管理するための「相談システム」が整備され、相談センターと案件に対応する各部署が情報を共有し、連携して問題解決に当たっている。市民がたらい回しにされるなど縦割り行政の弊害を払拭しようとする仕組みで、案件がデータ管理されることで進捗(しんちょく)状況の確認ができるという。

同センターは、相談を受けた翌日に現場確認を行って担当する部署に案件を伝える。おおむね1、2週間、長くて1カ月以内に相談者に回答して解決に至っているという。

新たな仕組みで相談業務が円滑になったが、滞るのが管理されていない空き家や山林の相談だ。

昨年度の同センターの相談受付件数は計約160件。インフラや生活環境に関する130件は解決したが、残り30件は老朽化が進む空き家や隣接する山林から樹木が越境してくるという困りごと相談。担当部署が所有者に適正な管理をお願いする文書を出しても改善されず、未解決となっている。

民事に関する相談は行政書士や法テラスにつなげる。まれに生活苦や将来への不安を訴える相談者もいる。

茂木さんは「傾聴することで落ち着かれる方もおられる」と話す。秋葉センター所長は「思い立ったら気楽に来てほしい」と来所を呼び掛ける。

◆茎崎相談センターの相談受付時間は午前8時30分~午後5時15分、土日祝は休み。つくば市小茎320(茎崎保健センター内)。電話029-883-1384。

【2018年度の地区相談センター実績】▽大穂=131件▽豊里=142件▽谷田部=249件▽桜=330件▽茎崎=162件▽筑波=84件。谷田部と桜の相談件数が突出して多いのは、つくばエクスプレス(TX)沿線開発により新たなまちが形成され、通学路の整備や防犯灯設置などの要望が急増したため。

【高校野球茨城’19】霞ケ浦またも延長サヨナラ 常総学院まさかの敗退

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【霞ケ浦―石岡一】10回裏、霞ケ浦・鈴木春樹がサヨナラのホームを踏み、天野海斗(背番号5)と抱き合う

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は22日、準々決勝4試合が行われた。ノーブルホームスタジアム水戸の第1試合では霞ケ浦が石岡一に3-2で勝利し、一昨日に続く延長サヨナラ勝ちとなった。ひたちなか市民球場の第1試合では常総学院が常磐大高と対戦、9回に逆転を許し5-6で敗れた。この結果、準決勝の組み合わせは第1試合が霞ケ浦対水城、第2試合が常磐大対水戸商と決まった。24日にノーブルホームスタジアム水戸で開催される。

霞ケ浦、投手リレーが成功

6回以降を1安打無四球と好投した霞ケ浦・鈴木寛人

霞ケ浦は1回と5回、石岡一は4回と6回にそれぞれ1点ずつを奪い合い、互いに一歩も譲らない戦い。だが後半に入ると徐々に流れは霞ケ浦へ傾いていった。霞ケ浦は山本雄大が先発し、鈴木寛人につなぐという投手リレーが成功。特に鈴木が登板した6回からは、石岡一に三塁打1本を許したのみ。逆に石岡一はエース岩本大地が1人でマウンドを守り、7回以降は毎回得点圏に走者を背負いながらも、なんとか抑えていた。

だが延長10回裏、霞ケ浦は途中から7番に入っていた鈴木春樹が四球で出塁すると、盗塁に悪送球が重なって2死三塁の好機を作る。ここで9番・小田倉啓介がツーストライクから1球ファールで粘って4球目、岩本の投球は暴投になり、鈴木春樹がこれを見逃さず本塁突入。「勝負球でワンバウンドが来るなと思っていた。捕手がはじいたら行く練習は2年のときからやっていたので、迷わず行くことができた」と試合後に話した。

【石岡一】岩本-飯塚 【霞ケ浦】山本、鈴木寛-瀬川、鈴木春 ▽三塁打=武田(石岡一)、飯塚(霞ケ浦)▽二塁打=岩本(石岡一)、飯塚(霞ケ浦)

常総、9回に逆転許す

4回裏常総学院1死二塁、菊地の左前打で菊田が生還し1-1の同点とする

常総学院はエース塙雄裕が満を持して先発で登場。しかし試合の入りがうまくいかない。初回表に1点を失い、3回にも2死満塁のピンチを招く。4回には早くも菊地竜雅がマウンドに上がることになった。

試合の入りが不安定だった常総学院の先発・塙

常総はその4回から反撃を開始。5番・菊地壮太の左前打と、6番大高優成の右前二塁打でこの回2点を奪い、逆転に成功。続く5回には1番・鈴木琉晟の左翼へのソロと、3番・菊田拡和の左翼への2ランという2本のホームランで5-1と引き離す。

しかし、今大会一番の強打者と謳われた菊田のバットがその後火を噴くことはなかった。7回1死一、二塁の場面は菊田が三振、5番・斉藤勇人は三塁ゴロ。9回2死二、三塁の場面も、菊田がセンターフライに打ち取られる。

対して常磐大は6、7回とも中軸が機能して順調に加点、9回にも2点を加えてついに逆転を果たした。

常磐大の4番・所宜和はこの試合4安打5打点の活躍。一方、菊田は今大会で2本のホームランを放ったものの、それ以外の場面では安定した力を発揮することができなかった。

【常磐大】鶴見、山田、鶴見-加倉井、鶴見、松田 【常総学院】塙、菊地竜-菊地壮 ▽本塁打=鈴木、菊田(常総学院)▽二塁打=所3(常磐大)、大高(常総学院)

アオコに監視の目を 国立環境研究所「環境儀」で特集

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「環境儀」73号を手に冨岡典子さん㊧と山口晴代さん=国立環境研究所

【相澤冬樹】国立環境研究所(つくば市小野川)は最新の研究情報誌「環境儀」73号で、「アオコの実像―シアノバクテリアの遺伝子解析からわかること」を取り上げ刊行した。地域環境研究センターの冨岡典子さん(58)、生物・生態系環境研究センターの山口晴代さん(38)両主任研究員の研究成果とインタビューをまとめている。

湖面に緑のペンキを流したようなアオコの発生は1970年代以降、霞ケ浦の水質汚濁の深刻度を測る現象だった。その大量発生は2011年以降、北浦を除く水域では認められていない。同号の研究は霞ケ浦のアオコに限定してはいないが、研究者は土浦入りや高浜入りなど西浦に関しては現状、「収束」もしくは「沈静化」との見方をとっている。

しかし、今季すでに発生が見られた北浦はもとより、西浦についても脅威は潜んでいる。アオコには「毒性」が特定されており、上水の取水源となっている以上、湖にもっと関心を振り向けるべきだし、監視の目を緩めるべきではないと今回の特集に至った。従来、水質面からのアプローチが主だったが、アオコの生物学的な研究に踏み込んだのが同号の特徴だ。

いわゆるアオコという生物種はいない。富栄養化が進んだ湖沼等でみられる現象で、主に「ミクロキスティス」とよばれるらん藻類が引き起こす。らん藻類は光合成を行うようになった原核生物(シアノバクテリア)で、他の真核生物である藻類と区別される。アオコ現象を解明するためには、原因となるシアノバクテリアの多様性・存在量を正確に把握することが必要と、同研究所では1976年から霞ケ浦での研究を続けている。

図1 シアノバクテリアのリボソームRNA遺伝子の1999年4月から2018年12月までの湖水中濃度変化(冨岡典子さん作成)

日照次第で今夏の大発生も

冨岡さんは84年からアオコ研究に携わり、霞ケ浦全域調査でシアノバクテリアの数や体積を計測してきた。顕微鏡の観察ではうまくできないため、99年から測定のためにDNAによる定量法を開発した。今回の誌面には、その成果である「シアノバクテリアのリボソームRNA遺伝子の湖水中濃度変化」(図1)を載せている。グラフのタテ軸に出てくる「coples/ml」という単位が計測値。2001年から10年まで夏のピーク時でも赤いラインを超えることはなかったが、11年にこの値を超えてアオコが大量発生した。

グラフから、11年以降も“危険水位”をしばしば超えているのが分かる。冨岡さんは「諸条件が重なってアオコの発生にいたる。今年も気温が上がらないからアオコが発生しないというわけではなく、むしろ日照不足が原因。晴れた日が2、3日続けば、西浦でもアオコが出てくる要素は十分にある」という。

所内の微生物系統保存施設(NIESコレクション)には約4000の藻類や原生動物の培養株が保存されている。山口さんはこれらからアオコ原因シアノバクテリアの遺伝子解析を行っている。特に警戒するのは、ミクロキスティスが持つ肝臓毒ミクロキスチンだ。塩基配列を解析すると、12系統に分類でき、うち3系統がアオコの毒素の一種であるミクロキスチンを産出することを明らかにした(図2)。

図2:ミクロキスティス12の種内系統群のうち肝臓毒であるミクロキスチンを産生するのは、系統AとX、系統Bの一部(山口晴代さん作成)

山口さんは「現状では、水道水として飲んでも泳いでも魚を食べても問題になる毒性ではない。しかし将来に向けモニタリングは欠かせないし、定量化して数値規制していく方策も必要になるかも知れない」と指摘した。

▼「環境儀」73号は同研究所ホームページ(→http://www.nies.go.jp/kanko/kankyogi/73/02-03.html)からも閲覧できる。

牛久入管で80人以上がハンスト 弁護士会集会で報告 土浦

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パネル討論で話し合う(左から)石岡悦子弁護士、牛久の会の田中喜美子代表、大川秀史弁護士=土浦市大和町の県南生涯学習センター

【崎山勝功】牛久入管センター(牛久市久野町、法務省東日本入国管理センター)に収容されている外国人の処遇改善に取り組む市民団体「牛久入管収容所問題を考える会」(つくば市)の田中喜美子代表が、同センターの長期収容に抗議して5月10日、センター内でイラン人がハンガーストライキを始めて以来、7月17日時点で80人以上の収容者がハンストに加わっていることを報告した。

「国際レベルの人権保障とは?」をテーマに、茨城県弁護士会などが21日、土浦市の県南生涯学習センターで開いた日本弁護士連合会第62回人権擁護大会プレシンポジウムで報告があった。弁護士や市民など約45人が参加し、在留外国人の人権問題について議論した。

田中代表は「牛久入管における収容の実態」と題して講演し、ハンストについて「(収容者たちは)生きるために命を賭けてやっている」と訴えた。

同センターでは、6カ月以上長期間収容されている外国人が325人中、9割を超える306人(2018年12月末時点)に及び、医療環境が不十分で、過去に同センター内で病死者が出ていると話した。

劣悪な環境の具体例として、同センターから今月4日に仮放免されたトルコ国籍のクルド人男性(32)が拒食症となり、男性が同センターに移送された2017年5月に比べて体重が約30キロも減少した事例を報告した。

続いて講演した大川秀史弁護士(日弁連自由権規約個人通報制度等実現委員会委員)は、OECD(経済協力開発機構)加盟35カ国の中で日本とイスラエルの2カ国だけが、個人が直接国際機関に人権侵害の救済を求める「個人通報制度」を導入していない現状を指摘した。

パネル討論では、県弁護士会の石岡悦子弁護士が、日本の現在の法令では超過滞在の外国人を入管当局が収容する際に最大60日間も収容できることや、外国人の身柄拘束に際して裁判所の審査が無いことなどの問題点を指摘した。大川弁護士は、日本以外の世界114カ国で導入されている「国内人権機関」の有用性について話した。

田中代表は「長く収容されている人は日本語を覚えようとしている。易しい絵本を(同センターに)持ち込んで日本語を教えるボランティアの人もいる」などと語った。

県弁護士会がスリランカ寺院などで法律相談

県弁護士会は毎月1回、つくば市手子生のスリランカ寺院「スリ・サンブッダローカ寺」で無料の法律相談を実施している。また同土浦支部は平日午前9時~午後4時30分の間、電話でも法律相談を受け付けている。問い合わせは同土浦支部(電話029・875・3349)。

【高校野球茨城’19】霞ケ浦と常総学院が準々決勝進出 土浦日大は敗れる

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【藤代-霞ケ浦】サヨナラ打の霞ケ浦・山本(左端、背番号9)がチームメートに笑顔で迎えられる

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は20日、4回戦4試合が各球場で行われた。J:COMスタジアム土浦では第1試合で霞ケ浦が藤代と対戦、延長10回に4番・山本雄大の一振りで1-0のサヨナラ勝ちを収めた。第2試合では常総学院が東洋大牛久と対戦し2-0の完封勝ち。ノーブルホームスタジアム水戸では第1試合では土浦日大が水城に0-6で敗れた。準々決勝4試合は22日に行われる。

霞ケ浦、延長で中山をとらえる

霞ケ浦の先発・鈴木。次戦では石岡一・岩本との投げ合いが楽しみだ

土浦の第1試合は霞ケ浦が鈴木寛人、藤代が中山航と両エースがそろい踏み。緊迫した投手戦を繰り広げた。

鈴木は序盤、最速147キロの直球とスライダーで押すが、今大会初登板の緊張でボールが安定しない。3回までは毎回ピンチを迎えるが、要所を締めて無失点にしのぐ。4回以降は徐々に安定し、最終的に10回を完投して三振12を奪った。

一方の中山は、インコースのストレートとアウトコースのチェンジアップで目先を変え、霞ケ浦打線に連打を許さない。強い打球で内野を抜こうとしても、藤代の二遊間コンビの好守に幾度となく阻まれてしまう。

試合は無得点のまま延長戦に突入。10回表は鈴木が足をつらせた影響もあり、藤代が好機を得る。田嶋涼馬の左翼線二塁打を足がかりに死球とバントで1死二、三塁。しかし立ち直った鈴木に3、4番が三振と遊ゴロに打ち取られる。その裏の霞ケ浦は、代打・吉本光甫が中前打と盗塁で2死二塁とすると、打者は4番の山本。苦しめられていたチェンジアップにヤマを張り、打球はセンターを越えるサヨナラヒットとなった。

霞ケ浦は22日、ノーブルホームスタジアム水戸の準決勝第1試合で石岡一と対戦する。

【藤代】中山-藤井 【霞ケ浦】鈴木寛-鈴木春 ▽二塁打=田島(霞ケ浦)
【東洋大牛久-常総学院】3回裏常総学院1死二、三塁、中妻が中堅へ犠牲フライを放つ

常総学院、機動力で着実に得点

第2試合も投手戦になったが、こちらは両投手とも打たせて取るスタイル。その中で常総学院が試合運びで相手を上回り、勝負どころでしっかりとチャンスを得点に結びつけた。

8回を4安打に抑えた常総学院の先発・菊地

先制点は3回裏、手塚悠の四球と鈴木琉晟の左前打などで1死二、三塁とすると、打席は2番・中妻翔。最初はスクイズやヒッティングを試みるが、確実性が今一つと見るや気持ちを切り替え、センターへの外野フライで確実に1点をものにする。

追加点は8回裏、代打・宮下真聡の死球から2死二塁とすると、二ゴロの手塚が必死に一塁に走り込んでセーフにすると、その隙に二走の代走・和久本澪が一気にホームへ生還。抜け目のない走塁で東洋大牛久の気持ちをくじいた。

投げては先発の菊地竜雅が、競った展開でも落ち着いたマウンドさばきを見せ、8回を4安打無失点。最速150キロのストレートやカットボールが冴えた。最終回はエースの塙雄裕がマウンドへ上がり、次戦に向けて調子を確かめた。常総学院は22日、ひたちなか市民球場の第1試合で常磐大と対戦する。

【東洋大牛久】石上-中嶋慎 【常総学院】菊地竜、塙-菊地壮 ▽二塁打=菊地壮(常総)

つくば市が投資会社ビヨンドネクストと協定 研究者の創業支援を加速

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連携協定を締結した五十嵐立青つくば市長㊧とビヨンドネクストベンチャーズの伊藤毅社長=19日、つくば市役所

【鈴木宏子】新産業の創出支援に取り組むつくば市は19日、投資会社ビヨンドネクストベンチャーズ(Beyond Next Ventures、東京都中央区、伊藤毅社長)と連携協定を締結した。

同社は150億円弱の投資資金を運用し、創業間もない技術系の企業などを支援している注目のベンチャーキャピタル。今年3月、インターネット上に、大学や研究機関の研究者が、経営人材を探し、共同創業チームをつくるマッチングサイトを立ち上げた。経営者候補となる人材を約1500人抱えることから、研究成果や技術を持つ、つくばの研究機関や大学の研究者などに登録してもらって創業チーム作りを支援する。

同社が自治体と連携協定を締結するのは初めて。伊藤社長(42)は「初めて自治体と協定を締結し大変光栄。5年前に創業した会社だが、つくばは、前職(大手投資会社ジャフコ)時代に支援したサイバーダインの本社があって、個人的に思い入れがある。経営人材の支援で1件でも多く成果を残したい」と意気込みを語った。今後、つくばの研究者と経営人材とのマッチングを、年間1、2件は実現したいとする。

五十嵐市長は「この協定の意味は非常に大きい。どれだけすばらしい技術があっても経営できる人がいないと次のステージに行けない。我々が掲げるスタートアップが実際のものになるようお力をいただきたい」などと話した。

【夏休み特報】㊦ 最新のアウトドアグルメも つくば・土浦BBQ

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日が暮れてから宴もたけなわとなる「フォンテーヌの森」ダイニングガーデン=つくば市吉瀬

きょうから夏休み。「夏休み特報」第2弾は、家族や友人で楽しめるつくば、土浦のバーベキュー(BBQ)施設5カ所を紹介する。最新のバーベキュースタイルで多様なアウトドアグルメを楽しめる民間施設や、お手頃価格の市営施設など様々な楽しみ方ができる。食材の配達から器材のレンタル、準備から片付けまですべてお任せできる業者もあり、今や手ぶらもOKだ。お盆のころには、帰省した子供や孫たちと、実家近くで楽しむ3世代バーベキューも定着しつつあるという。いずれの施設も早めの予約が必要だ。【構成・鈴木宏子】

最新スタイルで味わう野趣 フォンテーヌの森

つくば市吉瀬の里山に作られた老舗のオートキャンプ場「フォンテーヌの森」内にあるバーベキュー場、ダイニングガーデンは、ウッドデッキに150席が設けられている。アメリカンスタイルのいかついコンロで焼く野性味あふれた極厚の肉など、新しいアウトドアグルメが味わえる。

夏休み期間中、無休。午前10時~午後3時のデータイムと、午後4時~9時のサンセットタイムの2つ時間帯があり、食材の持ち込みの有無で「持ち込み」か「手ぶら」かを選べる。ともにコンロや燃料など道具類はレンタルOK。持ち帰りのごみ以外の後片付けはほとんどお任せできる。

参考価格(税別、かっこ内の子供は3歳がら小学生)は、持ち込みの場合で大人1000円~(子供650円~)、手ぶらは大人2400円~(子供1000円~)=2日前までに要予約。飲み物類は併設の売店で購入できる。

▽つくば市吉瀬1247-1 電話:029-857-2468 URL:www.rural.gr.jp

霞ケ浦を満喫 ラクスマリーナ

霞ケ浦に面した土浦駅から徒歩10分の場所にあるラクスマリーナ(土浦市川口)のバーベキュー場は、併せて、カヌーやヨット、サイクリングなどが体験でき霞ケ浦を満喫できるのが特徴だ。温泉が湧き出るため足湯につかることもできる。

ラクスマリーナ

オートキャンプ場やテントで宿泊したり、クルーザーでぜいたくな宿泊体験ができるグランピングボートなどもあり、宿泊しながらバーベキューとマリンスポーツを体験することもできる。

バーベキュー施設は計100人ほどが利用でき、食材「持ち込み」と「手ぶら」いずれも可。利用時間は午前10時~午後5時。入場料は1人300円、駐車料金は普通車が日帰り500円。バーベキュー器材レンタル料は2~4人用が3時間1000円など(いずれも税込み)。

▽土浦市川口2-13-6 電話:029-822-2437 URL:http://www.lacusmarina.com/introduce/campbbql.html

おススメ№.1 豊里ゆかりの森

県内どこにでもバーベキューの食材や機材を配達し、準備から後片付けまですべてやってくれるバーベキュー宅配出張サービス会社「出張BBQ満福茨城」がランク付けする県内の薦めバーベキュースポットのナンバー1が、つくば市遠東、市営の豊里ゆかりの森のバーベキュー施設だ。

豊里ゆかりの森

約12ヘクタールのアカマツとクヌギの平地林の一角にある。木立の中に26基の野外炉があり、最大260人が利用できる。平地林にはカブトムシやクワガタもいて採取し持ち帰ることもできる。

出張-の澤村圭太事業部長によると、ナンバー1の理由は、①研究学園駅から車で10分の立地にあり街中で楽しめる②屋根付きサイトがあるため雨天でも可③駐車場からすぐのため荷物の持ち運びが楽④最大260人収容でき団体にもお薦め⑤近くに大型商業施設があり食材調達が安心⑥料金が安い⑦アスレチックが充実⑧受け付け対応が親切でフレンドリー―と、8つの理由を挙げる。

利用時間は午前10時~午後3時と、午後4時~9時の時間帯がある。バーベキュー場の使用料は1人210円(税込み、小学生以上)。鉄板、網、調理器具などのレンタルも可。木炭なども販売している。

▽つくば市遠東676 電話:029-847-5061 URL:http://www.tsukubaykr.jp/index.html

自然体験施設に併設 筑波ふれあいの里

筑波山麓にある市営の自然体験施設。実習館やコテージ、キャンプ場で宿泊もでき、そば打ちや染色体験などもできる。長さ100メートルのローラースライダーもある。

筑波ふれあいの里

バーベキュー施設は11卓ある。利用時間は午前9時~午後4時30分。夜間は宿泊者のみ利用可。110人が利用可能。使用料は1人210円(税込み)。利用時間は午前9時~午後4時30分。夜間は宿泊者のみ利用可。

▽つくば市臼井2090-20 電話:029-866-1519 URL:http://www.tsukubafri.jp/

近くには大型プール 霞ケ浦総合公園レストハウス水郷

霞ケ浦に面した土浦市霞ケ浦総合公園内のレストラン「レストハウス水郷」脇にバーベキュー施設がある。園内には自然観察施設、水生植物園、プール、体育館、テニスコート、日帰り入浴施設があり、一日中楽しめる。80メートルの直線スライダーやチューブスライダー、流れるプールがある「ヒューナックアクアパーク水郷(水郷プール)」は子どもたちに人気だ。

霞ケ浦総合公園

バーベキュー台は6台すべてが東屋付きの全天候型。最大70人まで利用できる。利用時間は午前11時~午後4時。月曜定休。利用料金は「手ぶらでバーベキュープラン(2時間12人まで)」が食材1人1000円、炉貸し出し1台3000円。「食材持ち込みプラン(2時間12人まで)」が炉貸し出し1台6000円。料金はいずれも税込み。

▽土浦市大岩田622-1 電話:029-824-9403 URL:http://www.city.tsuchiura.lg.jp/page/page001059.html

➡【夏休み特報】㊤はこちら

県内の日本酒5種類を堪能 知事迎えつくば酒朋会

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乾杯する大井川和彦知事(手前左)と会長の塚本一也会長(同中央)

おいしい日本酒を飲みながら交流する「第35回つくば酒朋会(しゅほうかい)」(塚本一也会長)が18日、つくば市小野崎、ホテルグランド東雲で催された。県南地域の日本酒愛好者約80人が参加し、全国新酒鑑評会で金賞を受賞した県内の地酒5種類を、日本酒に合う料理に舌鼓を打ちながら堪能した。大井川和彦知事も初めて参加した。

大井川知事は「前任者(橋本昌元知事)がワイン(通)だったので私は日本酒でいく」と会場を笑わせ、7月2日から5日間、フランスのエソンヌ県とパリを訪問し茨城の日本酒など県産品をPRした成果を報告した。その上で「日本酒はフランス料理でもブームになっており、ソムリエがフランス料理に合った日本酒を勧めたりする。茨城の日本酒をプロモーションするのが私の役割」などとあいさつした。

この日は、地元つくば市の稲葉酒造と浦里酒造のほか、古河市の青木酒造、常陸大宮市の根本酒造、石岡市の府中誉から大吟醸など5種類が出された。

同会は筑波研究学園専門学校(土浦市上高津)元理事長で郷土史研究家の故・西谷隆義氏の呼び掛けで22年前に始まり、東雲を会場に年3回開かれてきた。スタート時から毎回参加し皆勤賞という学校法人専務理事の志賀宏さんは「この会は会社や役職などに関係なく、ただ日本酒が好きな人たちの緩やかなつながりの会。料理も一度として同じメニューが出たことがなく、雰囲気がすばらしい。日本酒を楽しみたいという、ただそれだけで出ている」と話す。

今回、日本酒を提供した稲葉酒造蔵元の稲葉伸子さんは「つくばの地酒、茨城の地酒を喜んでもらえるだけでうれしく、お酒を造ってよかったと思える」と話す。

塚本会長は「西谷さんの遺言として、この会を長く継続してほしいということと、この会の代表にふさわしい人間になれということを言われた。県南の紳士、淑女の社交の場、交流の場として長く継続できるようにしたい」と話している。

【夏休み特報】㊤ お勉強モード全開のつくば 初日から研究機関へGo!

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つくばサイエンスツアー「夏バス」で筑波宇宙センターを訪れた「ねば〜る君」と子供たち

さあ、夏休み。宿題の心配をするには早すぎるが、さすがつくばは頭脳都市。頭っから、お勉強モード全開だ。20日いきなり2つの研究機関が夏の一般公開を行えば、県科学技術振興財団のつくばサイエンスツアーでは「夏バス」運行が始まり、つくば市が事務局となる「つくばちびっ子博士」企画も39施設を結んでスタートする。【構成・相澤冬樹】

開発から25年、アザラシ型ロボット「パロ」特集

【産総研つくばセンター一般公開】20日午前9時30分から午後4時まで。今年の特集は、開発から25年を経て世界中で愛されるアザラシ型ロボット「パロ」が主役。病気やケガに苦しむ子供たちや一人暮らしのお年寄を癒して、今や世界中で5000体をこえるパロが活躍中とか。開発者の柴田崇徳さんによる特別講演(午後1時から、定員400人)と特別展示が開催される。

アザラシ型ロボット「パロ」に会える産総研サイエンススクエアつくば

科学技術を身近にするチャレンジコーナーでは、結晶のお勉強と実験、地質図ライブラリー特別公開など。科学工作コーナー、スタンプラリーもある。

▼産業技術総合研究所はTXつくば駅から無料シャトルバスを運行。電話:029-862-6214(広報サービス室)  https://www.aist.go.jp/tsukuba/ja/pr/2019/

全員に「適応」エコバッグプレゼント

【国立環境研究所「夏の大公開」】20日午前9時30分から午後4時まで。子供から大人まで、楽しみながら環境問題や環境研究について学べる機会。今回は特に気候変動への「適応」をテーマにしており、来場者全員に「適応」ロゴ入りのエコバッグプレゼント。

子供たちに人気のタッチプールが今年もお目見え=昨年の「夏の大公開」から(国立環境研提供)

サメやタコのタッチプール、安全機能が付いた未来の乗り物(G5)、簡単ヒアリDNA検出キットなど体験型イベントはじめ、研究者と話す環境サイエンスカフェ「プラスチック 何が問題?」、最先端実験施設潜入ツアーなど、合わせて60を超える展示、講演会、体験イベントが予定されている。(一部雨天の場合中止)

▼TXつくば駅と常磐線ひたち野うしく駅から無料シャトルバスを運行。電話:029-850-2453(広報室) http://www.nies.go.jp/event/kokai/2019/index.html

路線バスを乗り継いで6つの研究施設を回る

【つくばサイエンスツアーバス「夏バス」運行】路線バスを乗り継いで国土地理院、つくば実験植物園、つくばエキスポセンター、産業技術総合研究所(地質標本館、サイエンス・スクエア)、筑波宇宙センター、6つの研究施設を回る。大人500円、小学生250円、幼児無料(税込み運賃、保護者同伴)で、終日乗り降り自由の循環バスが運行される。

予約で同行スタッフのガイド付き見学もできるサイエンスツアー=特別展「美しい砂の世界」開催中の産総研地質標本館

ツアーバスじたいは土・日・祝日に通年実施されているが、20日から9月1日までは毎週月曜日を除く毎日開催となり11便を運行。7月26日(砂を学び、砂絵と恐竜ジオラマづくり)、8月6日(極低温・液体窒素実験)、8日(太陽・風・鉄~私たちのまわりの地球環境)、21日(草木染めで色の変化を楽しもう)の4日間は特別イベント(各回定員40人、要予約)がある。第1・3土曜日と平日の5日間限定で、スタッフガイドが同乗して解説を聞かせてくれる同行コースも設定されている。こちらもWEBからの予約が必要になる。

▼乗車場所はつくばバスターミナル8番乗り場、ターミナル隣接の関東鉄道つくば学園サービスセンターに券売所がある。電話:029-863-6868(県科学技術振興財団つくばサイエンスツアーオフィス) https://www.i-step.org/tour/tsukuba-science-tour-bus.html

パスポートに5カ所以上のスタンプを集めて

【つくばちびっ子博士2019】20日から8月31日まで、「ちびっ子博士パスポート」を持って、指定された39の見学施設の展示やイベントを見学・体験しながら、ちびっ子博士スタンプを集める企画。5カ所以上のスタンプを集めてパスポートを提出すれば、「つくばちびっ子博士」に認定され、記念品がもらえる。18カ所以上の見学スタンプと400字程度の感想を書いて提出すれば「最優秀つくばちびっ子博士」の認定証、夏休みの勲章だ。

見学施設は研究機関のほか、筑波学院大学や東京ガスつくば支社を会場にした学習イベント、小田城跡歴史広場などの文化施設も含まれる。国立公文書館つくば分館では22日から8月31日まで、企画展「平家物語 変わりゆく時代を学ぼう」を開催。パスポート・チラシの配布場所はつくば市役所1階総合案内所ほか各窓口センター、つくば総合インフォメーションセンターなど。

▼電話:029-883-1111(つくば市教育局教育指導課) https://www.city.tsukuba.lg.jp/kankobunka/event/1004810.html

各施設で多彩なイベント・プログラム

【科学捜査展 科学の力で真実を解き明かせ!】20日から9月1日まで、つくばエキスポセンター。科学技術を使って事件や事故の現場に残された見えない証拠を分析する科学捜査。実際の捜査で使われる鑑定技術を体験装置や映像、パネル展示で紹介。車とバイクの接触事故、放火の可能性ある火災事件など4つの捜査体験シミュレーションで犯人を推理する。
▼当日配布の整理券方式で1回12組。参加は無料だが、入館料が必要。電話:029-858-1100(つくばエキスポセンター)http://www.expocenter.or.jp/?post_type=event&p=41107

【森林総合研究所「夏の一般公開」】27日午前9時30分から午後4時まで。最新の研究成果を解説するパネル展示や、体験型イベント(サイエンス体験、見学ツアー、ウッドクラフト、クイズラリー、昆虫のコーナーなど)を実施する。森林浴のリラックス効果体験、大人限定の木を発酵したアルコールの香りを試すコーナーなど体験会。講演は「茨城にシカがやってきた」岡輝樹(野生動物研究領域長)ほか。
▼電話:029-829-8372(広報係)https://www.ffpri.affrc.go.jp/news/2019/20190727natsukoukai/index.html