土曜日, 1月 23, 2021
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【オンライン授業奮闘記】教育現場から考える(中)生徒の意外な一面

【田中めぐみ】授業で使用しているウェブ会議アプリにはチャット機能がある。チャットは、生徒自身の発信内容を教員にしか見えない設定にするか、生徒全員に見える設定にするか生徒側から選択できる。問題の答えや質問、意見を書いて送ってもらうこともできる。

この機能がとても良い。教室では普段あまり話さない生徒がこの機能を使って質問をしてきたり、驚くような良い答えを書いてきたりする。無口な生徒が気さくにあいさつしてくれることもある。教室の授業では見えなかった生徒の一面をオンライン授業で垣間見るようになった。

また、問題を解いていく際、設問ごとにチャットで答えを送ってもらうことでクラス全体の正答率が見え、どういった傾向の問題に弱いか、どこまで知識が定着しているかといったことも分かるようになった。理解度に合わせて問いかけや解説も変えることができるので便利な機能だ。教室での授業に戻ったとしてもオンラインの長所は利用し、並行して取り入れていく価値があると感じている。

友達と話したい

アプリには少人数のグループに分けることのできる機能もあり、話し合わせたり、互いに発表をさせたりする授業も行った。

中学1年生は、学校で一度も授業を受けていない状態でグループセッション機能を使い、クラスメイトと顔を合わせた。授業の最後に感想を求めたところ、「友達と話せて楽しい」「もっとやりたい」という声が多く上がった。授業中に生徒が個々でチャットをすることは許可しない設定にしているため、友達同士のコミュニケーションに飢えているのだろう。

近くの席の友達同士で目を合わせたり、先生の言ったことにリアクションし合ったり、通常の学校生活が送れていれば当たり前に享受できたような些細なコミュニケーションが休校で一切無くなってしまっている。

一瞬で見渡すことできない

1クラスに30人以上の生徒がいる場合は、全ての生徒の様子をカメラで瞬時に把握するのは難しい。教室では一瞬で全体を見渡すことができるが、ディスプレイから個々を確認するのには時間がかかってしまう。できればせいぜい10人~15人ほどの小人数でやりたいというのが本音だ。

途中で生徒の接続が切れてしまうこともある。通信環境が良くなったとは言え、それぞれの状況によっては.カメラが消えたり、音声がとぎれとぎれになったりすることもあるようだ。頻繁にあるわけではないので許容範囲内だが、すべての生徒に平等、均一で安定的な学習の機会が与えられているとは言いにくい。高速大容量の5Gが普及すればこういった問題も解決するのだろうか。

デジタルストレス心配

デジタルストレスによる健康面も心配になる。勤務校では生徒の健康を考慮し、1コマ50分、1日4コマの授業を実施しているが、私自身2コマ連続で授業をやるだけでもかなりの目の疲れを感じる。

画面で共有するファイルの文字に注視しながら、カメラに映る生徒たちの様子に集中していると授業後は目がかすんでしまい、休み時間はしばらく目をつむっていることもある。授業以外の時間も準備でPC作業が長いせいもあるだろう。やはり紙の教科書やノートが目に優しいと改めて思う。

生徒たちの目も心配になり、読み上げて書かせるなどして、できるだけ画面ばかり見る授業にしない配慮をするようになった。数年前研修で聞いた、ICT先進校がデジタル黒板を取り入れた事例で、6時間目には生徒たちの目が疲れて授業にならないという話を聞いたことがあったが、それを今実感している。

依然として課題も多いが、非常時に学びの機会を無くさないこと、授業を止めず生徒と関わり続けることの価値を感じている。

(続く)

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