【伊藤悦子】土浦市、安藤真理子市長の定例会見が1日、同市役所で開かれた。65歳以上の高齢者や基礎疾患がある市民の新型コロナウイルスワクチン接種について、4月12日以降、開始すると発表した。
接種方法は、個別接種と集団接種の両方とし、個別接種は市内の協力医療機関で受けられるようにする。集団接種はイオンモール土浦と、市保健センターの2カ所で実施する。高齢者以外もその後、順次、接種できるようにする。
高齢者などへのワクチンの優先接種について政府は、4月12日から限定的に開始し、26日の週にすべての自治体に行き渡るようにするとしている。ただしどれだけの量が供給されるかは不明。
接種の予約は、国からのワクチンが確保された後に、接種券を郵送し案内する。事業費は7億7千万円。接種に先立って、ワクチンについての相談を受け付けるコールセンターを22日開設する。
一方、医療従事者約6000人分のワクチン接種は3月上旬を予定している。事業費は約6500万円。
県外在住学生に土浦ブランドを送付
新型コロナ関連の緊急経済対策では、第2弾となる買い物難民支援事業を実施する。食料品など移動販売を新たに始める事業者に運営費を補助するほか、現行の移動スーパーを補完するため、車両購入費の補助を追加する。事業費は約400万円を計上する。
コロナ禍でアルバイトなどの収入が減っている、県外で学ぶ市出身の学生の生活支援のため、土浦ブランド認定品を送付する。さらに卒業後のUターンのきっかけとなるよう既存の市PRパンフレットも送付する。事業費は約320万円を計上する。
新型コロナについての情報や医療・福祉など生活に必要な情報が伝わりにくい外国人市民に対して、市役所に通訳や翻訳者を配置したり、多言語通訳アプリを活用できるようにする。事業費は約530万円。
そのほか、公共施設や救急車への感染拡大対策や、新しい生活様式を踏まえ公共施設のトイレ洋式化などを実施する。
土浦さくら花火を打ち上げ
昨年は新型コロナ感染拡大で中止になった土浦桜まつりは、「今年は静かに桜の魅力を」と称し20日から4月11日まで、亀城公園、桜川堤、新川などでライトアップなどを実施する。
今年は、医療従事者や自粛生活を強いられている市民に元気を届けようと、「土浦さくら花火」と称し、4月3日午後7時から、市内の桜の名所3カ所で、1カ所当たり75発の花火を同時に打ち上げる。打ち上げ場所は3密を避けるため非公表。雨天の場合は4日に順延する。
一方、新型コロナ感染拡大防止のため、亀城公園でのステージイベントや食のイベント、桜の名所をめぐるレトロバスの運行などは中止する。
3月3日入籍カップルは記念撮影を
安藤市長は3月3日の桃の節句についても触れ「今年は令和3年3月3日と3が並ぶため婚姻届けを出す人が多いと思う。祝福する思いで、市役所入り口わきのエスカレーターにひな飾りを設置し、記念撮影のスペースにしている。ここで写真をとって人生の特別な思い出にしてほしい」と呼び掛けた。