月曜日, 4月 6, 2026

【香害】㊤ 一緒に遊べない、お昼寝できない つくばの保育園児

【橋立多美】近年、柔軟剤や洗濯洗剤、制汗スプレーなど、強い香りの製品による健康被害が社会問題になってきた。空気中に漂う有害な化学物質の香り成分にさらされることから、「公害」をもじって「香害」(※メモ)と呼ばれる。中でも化学物質過敏症の子どもにとって、一日の大半を大勢と一緒に過ごす学校や保育園の香害は新たな脅威となっている。 「匂って嫌」 つくば市在住のA子さん(36)が娘のB子ちゃんの異変に気付いたのは2年前、市立保育園に入園したときだった。いつも1人遊びをするため「変わっている子」と言われた。それは幼くて言葉で伝えられなかっただけで、年中クラスになると「ママ、着替えを入れるタンスや、お昼寝ホール、タオルを吊り下げている所が匂って嫌」と理由を説明してくれた。A子さんは「友だちと遊びたくても衣服の匂いがきつくて近寄れなかったんだと思う」と話す。 家ではなんともなく、何が原因か情報を集めて化学物質過敏症だと分かった。半年かけて保育園と話し合った。「香りは好みの問題で慣れれば…」という方針だった園も次第に理解をしてくれ、B子ちゃんの着替えはタンスからかごに、タオル掛けはみんなのタオルと離れた場所に移動してくれた。また、園便りで「香りの強い柔軟剤などの使用の自粛」を呼びかけてくれた。 園の理解は進んだが行事で保護者が保育園に集まると目や鼻をかゆがる、気分が悪くなるなどの症状がでる。帰宅して熱を出したこともある。運動会は園庭に出られず、1人保育室で過ごした。体調不良で登園できない日が多くなり、仕事を辞める覚悟で今年2月に退所届けを出そうとしたが「もう少し様子をみましょう」と園に説得された。 月曜日は香りが強い 4月に年長になったB子ちゃん。A子さんに「保育園に行きたい」とせがむようになった。登園しているが、園児たちの布団が敷かれるホールは洗剤などの香りが充満し、B子ちゃんには耐えられないことから、昼寝時間は家に連れ帰る。仕事をやりくりして保育園と家とを2往復する生活を送っている。週末に布団を持ち帰ってシーツなどを洗濯するため、とりわけ月曜は香りが強くなるという。 A子さんの不安にさらに追い打ちをかけるのが来春の就学だ。小学校内の病弱・身体虚弱特別支援学級を希望するが、市から化学物質過敏症の診断書を求められている。しかし専門の外来は近くにない上、B子ちゃんは診療所や病院の待合室にいると具合が悪くなり、虫歯の治療もできないという。 こうした香害への切実な声を看過できないと、つくば・市民ネットワークの小森谷佐弥香議員が昨年6月、市議会で市の対応について質問した。(つづく) ※メモ「香害」 衣類の柔軟剤などの香りが「不快」を超え、吐き気や頭痛、ぜんそくなどの症状をもたらす。国民生活センターによると、約10年前に香りの強い海外製の柔軟剤がブームになったことをきっかけに、芳香性を強調した製品が増加。その頃から、柔軟剤の香りによる体の不調を訴える相談が増加傾向にあるという。

やる気のある事業主体探してます つくば市が廃校跡地利用でアイデア募集

【相澤冬樹】つくば市は、廃校跡地を農業関連の事業で利活用する場合、どんなアイデアがあるか、事業主体となる意向のある法人を広く探すための募集に乗り出した。有効活用に向けて、計画のスタートから事業者と市が対話型で組み立てていく「サウンディング型市場調査」という手法を採用したもので、廃校になった旧筑波東中学校(同市北条)を事業化の対象としている。 募集するのは、農業の施設を含んだ利活用のアイデア。応募は事業主体となる意向を有する法人(法人グループ含む)に限られる。農産物生産施設、農産物販売施設、体験施設、地場産物を活かしたレストランなどを想定している。 申し込みは所定のエントリーシートで、応募期間は7月19日まで。今月17日から28日は予約制で、現地見学や個別相談にも応じる。提案書の形で受け付け、市と事業者が対面して、アイデアについて話し合うサウンディングは7月24日から31日まで、同市役所で行う。調査結果概要の公表は8月以降を予定している。 同校は小中一貫の秀峰筑波義務教育学校の開校に伴って18年3月末に廃校となった。敷地面積約3万7000平方メートル、都市計画区分は市街化区域(第1種中高層住居専用地域)。校舎の背後に筑波山が立ち上がる景観や立地から、同校跡地が対象に選ばれた。すでに筑波山地域ジオパークに関する基本的情報の提供、各ジオサイト巡りのための拠点施設として、教室の一部を使用する計画になっている。 担当の市農業政策課によれば、市長公約事業である「廃校跡地等を利用し地域農家が食材提供をするファーマーズビレッジの設立」に沿う形で、昨年来庁内で検討された結果、サウンディング型の採用が決まった。「行政主導の計画策定では限界があり、広くアイデアを求めたかった。1件の応募もないかもしれないし、サウンディングの結果1件も採択されないかもしれない。まったくの手探り」という。 応募の詳細はつくば市ホームページを参照。 ➡廃校利活用の調査結果はこちら ➡廃校利活用の意見交換会はこちら

あみプレミアム・アウトレット10周年 21日から記念セール

【山崎実】7月に開業10周年を迎える「あみプレミアム・アウトレット」(阿見町よしわら)は10周年を記念し、6月21日から30日まで、「10周年アニバーサリー・セール(10TH ANNIVERSARY SALE)」を開催し、各種イベントを展開する。 同アウトレットは2009年7月に開業した。11年12月の第2期増設を経て、現在、約150店舗が出店している。施設規模は敷地面積約21ヘクタール、店舗面積約3万平方メートル。 来場者は県内のほか、圏央道・阿見IC(インターチェンジ)直結の立地条件などから首都圏からも多い。昨年の年間来場者数は約400万人、10年間の総数は約4300万人という。近年インバウンド(訪日外国人旅行)も増えており、昨年は前年比8割増の約1万5000人の外国人観光客が来場した。 10周年記念セールでは、ファッション、スポーツ、生活雑貨などの人気ブランドが多数参加し割引セールを実施する。期間中、3店舗以上、3万円(税込み、合算でも可)以上の買い物をし、レシートをインフォメーションセンターで提示すると、オリジナルマルシェバックをプレゼントする。加えて10周年にちなみ、アウトレットで使える買い物券が最大10万円分当たる抽選会も行われる。 また21日から9月30日までの期間、レストランやカフェで、県内の食材などを使った特別メニューが楽しめる。 目玉企画として幅広い人気を誇る絵本「こびとづかん」とコラボレーションした謎解きゲーム「アウトレットに眠る秘宝・黄金のコビト像の謎」が初開催(期間は6月21日~9月1日)される。インスタ映えするフォトスポットとして高さ6メートルのピンク色の桃の形が特徴の「カクレモモジリバルーン」(6月21日~30日)と、誰もがコビトになれる「なりきり顔出しパネル」(6月21日~9月1日)も登場する。 ◆営業時間は午前10時から午後8時。駐車場台数は約3200台、問い合わせは電話029-829-5770。

4年ぶり利用者減に歯止め 土浦のキララちゃんバス 寺院巡りに手応え

【鈴木宏子】3年連続減少していた土浦市のコミュニティバス「まちづくり活性化バス キララちゃん」の利用者が、昨年度、4年ぶりに微増となり減少に歯止めがかかった。昨年から朝7時台の早朝便の運行を開始したほか、昨年12月、初めて、ボランティアガイドの案内でバスに乗り降りしながら寺院を巡るイベントを開催し、定員の2倍の応募があったなど新たな手応えを得たという。 バスを運行するNPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央)によると、利用者数は2005年3月の運行開始以来、ほぼ毎年増え続けていたが、14年度の年間約15万9000人をピークに、その後3年連続で減少し、17年度は約12万5000人だった。18年度は歯止めがかかり、微増の約12万6000人となった。 15年9月に運賃を、1回の乗車に付き100円から150円に値上げしたのが主な要因とみられるという。同年9月に市役所が下高津から土浦駅前に移転し、駅から旧市役所を経由するコースの利用者が減ったこと、翌16年3月に土浦協同病院が真鍋新町からおおつ野に移転し、同病院を経由していたコースの乗客が大きく減ったなど、街の変化も追い打ちをかけた。 こうした状況を打開しようと、2017年度に、利用状況の分析と調査に取り組み、乗客や市民へのアンケート調査、ワークショップなどを開催して改善に取り組んだことが今回、功を奏した。18年度から、路線バスが廃止になった土浦駅と霞ケ浦医療センターを結ぶコースで、初めて通勤客向けの早朝便を運行したことなどが、回復の要因になったという。 新たな取り組みにも挑戦した。昨年12月に開催した寺院巡りには、これまでキララちゃんバスに乗ったことがなかった市民が多く参加した。訪れる先の寺院にご朱印の発行を依頼し、参加者のお土産にしてもらった。事務局長の小林まゆみさんは「地元の歴史を知ることができてよかったという人が多かった」と手応えを話す。今年度も引き続き市内巡りイベントを開催する予定だ。 協賛店減少、地域通貨券は3分の1に 「キララちゃん」バスは、市の補助金や市商工会議所の支援を受けて、NPOが運行する全国でも数少ないコミュニティバスだ。市中心市街地を中心に3コースを運行している。6月4日には運行開始から14年2カ月で利用者数200万人を達成した=6月4日付=。運行経費に対する運賃収入の割合は16年度で36.9%と、全国平均の28%を上回り、県内でも上位を維持している。 2007年度から地域通貨券を発行し、中心市街地での買い物を促しているのも特徴だ。協賛店で1000円以上買い物をすれば、100円分の地域通貨券がもらえ、同バスの運賃として利用できる。17年度は地域通貨券による乗車が約70万円分あった。ただし協賛店が減少するなどし、ピーク時の13年度の約236万円と比べ3分の1に減っているという。

「特定技能」外国人材 21日、土浦で受け入れ方セミナー

【山崎実】県内企業の深刻な人手不足に対応するため、県外国人材支援センター(水戸市千波町)による「外国人材雇用と受入れ方セミナー」が21日、土浦市で開かれる。 今年4月から、建設業、介護、外食、宿泊、農業など14業種で「特定技能」という新たな在留資格が創設されたことを受けて、外国人の就労支援や生活相談などに関する諸制度の内容と活用について、理解を深めてもらおうと開催する。 当日は支援センターの概要について清水伸センター長が、新たな外国人材の受け入れ制度(特定技能外国人)について行政書士の林幹さんが、特定技能制度の活用とモデルイメージを支援センターのアドバイザーがそれぞれ講話する。会場では、企業の個別相談会も行われる。 同センターは今年4月から新たな在留資格が創設されたことを受けて4月1日開所した。制度の周知を図るためセミナーを開いたり、特定技能の資格で就労を希望する外国人と県内企業との就職マッチングを行っている。 ◆セミナーは21日(金)午後1時30分から、土浦市沖宿町、県霞ケ浦環境科学センター多目的ホールで開催。参加費無料。定員200人。参加申し込みは14日(金)まで。問い合わせは県労働政策課(電話029-301-3645)または同センター(電話029-239-3304)。

し尿処理排水300トンが流出 つくば市清掃工場

【鈴木宏子】つくば市は10日、同市水守の市清掃工場(つくばサステナスクエア=旧クリーンセンター)敷地内にあるし尿処理施設から、4日午前11時ごろ、一次処理されたし尿処理排水約300トンが流出し、地中や敷地内、道路などにあふれ出したと発表した。 市環境衛生課によると、古紙や古布などを分別保管する資源化施設を、し尿処理施設から10数メートル離れた敷地内の東側に建設工事中、地中80センチほどの深さに埋まっていたし尿処理施設の配管を、誤って、現在は使われていない配管に接続し、排水が地中に流れ出て、地表にわき出したという。 誤った配管工事は5月31日に行われ、6月4日に地上にあふれ出るまで、地中に漏れ続けたとみられるという。 排水は、水で希釈して生物処理した一次処理水で、糞(ふん)などの固形物は含まれておらず、悪臭はなかったという。本来なら、ますに貯めて公共下水道に流す排水だった。 流出事故を受けて市は4日、し尿処理水の排出を停止。5日、原因が誤接続と判明したことから配管をつなぎ直し、排出を再開した。排水が流出した敷地内と周辺道路の洗浄は6日に実施した。 流出し敷地内で水たまりになっていた処理水と、敷地内の観測井戸の水質を分析した結果、いずれも排水基準と地下水の環境基準を下回っており、周辺環境への影響はないという。 資源化施設は、昨年に解体撤去された旧焼却炉の跡地に建設され、鈴縫・ツクバメンテナンス特定建設工事共同企業体(JV)が昨年12月末から来年3月までの期間で建設工事を請け負っている。 誤接続した配管は、2002年以前の配管布設替え工事で使われなくなり、そのまま地中に残されたとみられるという。市によると、配管を接続する際は通常、正常に流れるかの試験を実施するが、業者は確認作業をしていなかったという。 市は現在、施工業者と施工監理業者に対し、さらなる原因究明と再発防止を指導している。 同清掃工場内のし尿処理施設は1980年に稼働を開始し、し尿や合併処理浄化槽などの汚泥を処理している。処理能力は1日約50トン。

令和に響け 土浦で伝統の「刻の太鼓」

【谷島英里子】「時の記念日」の10日、土浦市中央1丁目の亀城公園内にある土浦城櫓門(やぐらもん)=県指定文化財=で、江戸時代に時刻を知らせた「刻(とき)の太鼓」を保存会が響かせた。12日までの3日間、午前6時と午後6時の2回打ち鳴らす。 江戸時代、櫓門の楼上では、午前6時と午後6時に太鼓を打って、城下に時刻を知らせていた。使用された太鼓=市文化財=は胴内に書かれた墨書から1770年に制作されたと分かっているという。 土浦の刻の太鼓は1872年ごろに途絶えたが、市制60周年を記念し、有志らが2000年に復活させた。07年に刻の太鼓保存会が設立され、現在は10~80代の42人が所属している。 保存会は午前6時になると、はっぴ姿で2人1組になり、ばちを太鼓に打ち付けて「ドーン」と約20分間威勢よく響かせた。保存会の須田義之会長は「令和元年、新たな気持ちで伝統を引き継いでいきたい」と話していた。

閣僚声明を採択し閉幕 つくば開催のG20会合

【相澤冬樹】つくば市で開かれた20カ国・地域(G20)貿易・デジタル経済相会合は9日、デジタル経済分野と貿易分野をまとめた閣僚声明を採択し閉幕した。世界貿易機関(WTO)改革の在り方や、米中が追加関税の応酬を繰り広げる中で、保護主義への対応について議論がなされた。世耕弘成経産相は「意見一致を見なかった点で議長声明を追加したが、ほとんどの点で合意にもとづく閣僚声明に至った」と成果を強調した。 議長を務めた河野太郎外相、世耕経産相、石田真敏総務相の3閣僚は採択後、会場となったつくば国際会議場で会見した。世界経済の成長を鈍化させる貿易摩擦で、WTOの紛争解決制度がうまく機能していないことが問題をこじらせている。米国とEU(ヨーロッパ連合)との間で意見が対立しており、最近では韓国による水産物の輸入禁止措置をめぐってWTO上級委員会で日本の主張が退けられた―などを背景に、G20は「切迫感をもって」その改革の必要性で一致したという。 保護主義への不公平感は表明されたものの、あくまで「ルールに基づく解決」が望まれた。「貿易と投資の便益が十分に行き渡っていない中小企業や女性たちが参画してこそSDGs(持続可能な開発目標)がいきる」(河野外相)、「人間中心の考え方に立つ『AI原則』で合意できたが、開発や利活用がもたらす生産性向上という果実を十分に行き渡らせることが重要」(石田総務相)などの点でも合意がみられた。 声明に文言こそなかったものの、河野外相は「地元の食材でもてなしていただいた茨城県に感謝」を表明した。「震災から8年、その安全性は確認されているのに、茨城産を含む海産物を依然規制する国がある。その解除に向けて働きかけていきたい」と述べた。 同じく議長会見で、石田総務相は「つくばの高校生のプレゼンテーションに感動した」と並木中等教育学校生徒の提言を記憶にとどめ、28,29日開催の大阪サミットにつなげていきたいとした。 1000人規模がつくばに 会期中、20カ国の閣僚のほか、招待国や国際機関の代表、メディアなど1000人規模の参加者がつくば市を訪れた。夜には歓迎レセプションやカクテルパーティーが開かれ、茨城県産の食材をつかった料理や日本酒などがふるまわれた。 各国の閣僚らによる市内視察も行われ、ロボットスーツを開発する筑波大発の企業サイバーダインやJAXAつくば宇宙センターなどを訪れた。 ➡7日の歓迎レセプションの記事はこちら 2日間、つくば市で開かれたG20茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合を写真で振り返った。

原始の火おこし茨城ゆめ国体へ 土浦の2会場で炬火イベント

【崎山勝功】9月28日開幕の「いきいき茨城ゆめ国体2019」に向け、市町村ごとにオリンピックの聖火に相当する炬火(きょか)の火種を採る「炬火イベント」が8日、土浦市でも始まった。この日の都和公民館(土浦市都和)と市青少年の家(同市乙戸)を皮切りに、7月20日までの間、市内全8カ所の地区公民館で行われる。 都和公民館では、同公民館チャレンジクラブ所属の小学生19人が4グループに分かれて、「マイギリ方式」で火おこしに臨んだ。縄文時代から火おこしに使われた「キリモミ方式」を改良し、伊勢神宮などで採用されているやり方という。約90センチの長さの火おこし棒を、木の板の上でこすり付けて火をおこす。 イベントは、2019茨城国体土浦市実行委員会が主催。運営に当たった同市国体推進課の担当者は、「採火には反射鏡式もあるし火打ち石もあるが、子どもたちが楽しくできるものとしてマイギリ方式を取り入れた」と説明した。しかし、この日は断続的に雨が降る不安定な天気のうえ湿度が高く、着火は困難を極めた。 子どもたちは滑りやすい木の板に悪戦苦闘、火おこしに成功するグループが出てくるまでに40分ほど掛かった。やっと採れた火種は、ロウソクにともしてから炬火用のトーチに移した。その後、4本のトーチを持った児童たちは、公民館の敷地内でリレーを行い、「都和地区の火」の炬火台に点火した。 火おこしに参加した神林美空さん(10)=都和小5年=は「最初は煙が出てこなかったけど、段々と煙が出て火が点いた。思ったよりも大変で、ちょっとやっただけど腕が痛くなった」と苦労を語った。同じく火おこしに参加した長谷川秀弥さん(10)=同小5年=は「板の位置がずれるのが難しかった。他のみんなは火を起こせたけど、1人だけ起こせなかった」と残念そうな表情を見せた。 炬火の火種は同実行委員会の担当者がカイロで保存する。各公民館の炬火は、キララまつり初日の8月3日に「集火式」で集められ、9月28日、笠松運動公園(ひたちなか市)で開く国体開会式で、他の43市町村の炬火と一つにまとめられる。

公募はなじまない? 市民委員を削除 つくば市政治倫理審査会

【鈴木宏子】つくば市が、公募の上、内定していた市政治倫理審査会の市民委員を、公募はなじまないとして、議会提案を見送ることがわかった。11日開会の市議会6月定例会に「市民」を削除する同審査会条例改正案を提案する。 同委員は、政治倫理条例に基づいて市長や市議会議員などが、年1回公開する資産報告などを審査する。昨年暮れ、7人のうち2人を公募した。委員になるためには市議会の同意を得なければならず、もともと3月議会最終日の3月20日に提案する予定だった。同日の本会議直前に開かれた議会運営委員会に諮り、その直後、提案自体が見送りとなった。 6月議会に改めて市民委員を提案するかが注目されたが、条例に定められた「市民」委員を削除し、「市民で地方行政に関し優れた識見を有する者」に改める。具体的には部長級市職員や教育委員の経験者などを想定しているという。 議会から意見 市民委員の公募は、五十嵐立青市長が掲げた「各種検討委員会に市民公募委員を必ず導入する」などの公約に基づいて実施している。市は2018年に市民参加推進指針を策定し、市付属機関・懇談会委員の市民公募要綱を作った。要綱に基づいて昨年暮れ、政治倫理審査会でも初めて市民委員を公募し、面接などの審査を経て、今年1月、2人が内定した。 関係者によると、3月議会最終日に開かれた議会運営委員会では市民委員に対し「どのような経緯で公募したのか」「公募するのにふさわしい案件なのか」などの意見が出たという。市民委員に賛成する意見は出なかったという。審議会委員は、議員らの資産報告が正しいことを証明するための預金通帳や残高証明書、納税証明書、源泉徴収票、固定資産評価書、借用証書などを見て審査するため懸念が出たとみられる。 一方、担当の市法務課によると、3月議会の後、市内部で検討した結果「審査会委員は、議員や市長、副市長、教育長などの職務内容に関する知識と市政全般に関する知識を有している人が適任」だとして、条例の条文を改めるという。 「はしごはずされた」 これに対し公募に応募し、今年1月、同審査会の市民委員に内定していた鳥居徹夫さん(69)は「5月下旬に担当課から電話で経過説明と、条例改正をするという説明を受けた。市民参加を言いながら、2階に上げられてはしごをはずされたと感じる。議会に諮って否決されたなら分かるが提案もしないというのが分からない」と話す。「守秘義務については面接のときに説明を受けたし、条例にも守秘義務規定がある」とする。 周辺市町村では、守谷市や取手市が政治倫理審査会委員の公募を実施しており、隣のつくばみらい市は今年度から同委員の公募を開始する。20年近く前から公募を実施している守谷、取手両市は「(公募した市民委員が審査したことによって)これまで問題が発生したことはない」としている。

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