月曜日, 6月 1, 2026
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GO TO 鬼ケ島《短いおはなし》47

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イラストは筆者

【ノベル・伊東葎花】

どうも。鬼です。そうです。昔話に出てくる、角が生えた鬼です。
私たちは昔、人間に退治されました。それ以来、人里離れた小さな島で、身を寄せ合ってひっそりと暮らしていたのです。
しかしあるとき、命知らずのユーチューバーがやってきて、私たちにカメラを向けました。

「伝説の鬼ケ島は実在しました~! 本物の鬼がいま~す」

そう言って、私たちの動画をネットで流したのです。
鬼ケ島の存在が、知られてしまいました。

人間たちがうじゃうじゃやってきました。
私たちは戸惑って、おびえました。何しろ人間は怖いものだと教えられてきたのです。
しかし人間は、とても好意的でした。手土産に酒や食べ物をくれました。
それを目当てに、独占インタビューに応える鬼も出てきました。
特に害はないし、これも時代かと歓迎ムードで人間たちを迎えました。

ある日、大企業の営業マンがやってきました。

「この島に、鬼のテーマパークを造りませんか。たくさんの鬼の雇用を確約します。今よりずっと潤った暮らしができますよ」

鬼たちのショータイム、鬼とのふれあいコーナー、インスタ映えする鬼スポット、鬼のコスプレ大会、鬼のかくらんジェットコースターなど、いろいろ提案してきました。
島が潤うのはいいことです。
鬼だってオシャレもしたいし、おいしい物も食べたいのです。

2月のある日、企業の重役たちが視察に来ました。
視察といっても家族連れです。妻や子どもや孫までいます。
まるで経費を使って旅行に来ているみたいでした。
本物の鬼に、子どもたちは大興奮。
重役たちも昼から酒を酌み交わし、リラックスムードでした。
鬼も人間も、和やかな雰囲気に包まれていました。

しかしその夜のことです。
子どもたちが、カバンから豆を取り出して、いきなり投げつけてきたのです。
「おには~そと」と言いながら、鬼に向かって投げるのです。
大人たちは、止めるどころか笑っています。

「ああ、そうか。今日は節分か」

「本物の鬼に豆をぶつけるなんて、そうそうできるものじゃない」

「どうでしょう、鬼テーマパークで、節分アトラクションをつくっては」

「楽しそうだな。早速、案を練ろうじゃないか」

「逆オニごっこっていうのも面白いわ? 人間が鬼をつかまえて、捕まえた鬼には豆をぶつけてもいい、とか」

「いいねえ」

重役たちは、豆を拾って食べながら、そんな話で盛り上がっています。

私たちは、恐ろしくなりました。やはり人間は怖いです。
夜中にそうっと抜け出して、鬼たちを集めました。
人間たちは、ぐっすり眠っています。
今のうちに、みんなで島を出ることにしました。
重役たちが乗ってきたクルーザーにみんなで乗り込んで、新しい島を目指しました。
今度こそ、誰にも見つからない平和な島で、静かにひっそり暮らしたいのです。

みなさん、どうか私たちを探さないでください。

(作家)

5氏が立候補へ 茨城6区 衆院選’26

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衆院選のポスター掲示板=つくば駅前

解散に伴う衆院選があす27日公示される。つくば、土浦市など5市が選挙区の茨城6区には▽前職で立憲民主党を離党した青山大人氏(47)=無所属▽前職で外務副大臣の国光あやの氏(46)=自民▽新人で会社員の堀越麻紀氏(53)=参政▽新人で党県南部地区委員会副委員長の稲葉英樹氏(58)=共産▽新人で自営業の中村吉男氏(55)=無所属=の5氏が立候補を表明している。前職2氏の争いに新人3氏が加わる混戦となりそうだ。

自民党の裏金問題が争点になった前回2024年10月の衆院選は、共産新人を加え三つどもえの戦いだった。青山氏が5市すべてで国光氏を上回って計約12万票を獲得、国光氏に約1万3000票の差を付けて小選挙区で初勝利した。国光氏は比例復活当選した。今回は、昨年7月の参院選の際、つくば、土浦など5市で計約6万5000票をとり、茨城で初の参院議席を獲得した参政党も参戦する。

青山大人氏 無所属 前

青山大人氏

4期目を目指す青山氏は①教育の負担軽減②消費税食料品ゼロ③TX土浦駅延伸などを掲げ、立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」に加わらず無所属で臨む。これまで通り連合茨城の推薦を得るものの「無所属は比例復活がなく、政見放送もない。今まで以上に緊張感をもっている」と話す。

これまで、衆院文部科学委員会理事として、公立学校教員の教職調整額を段階的に引き上げる給特法の改正を50年ぶりに実現させたなどと実績を強調する。

27日の告示日は午前11時30分から土浦市乙戸の大塚商店前で第一声、午後6時30分から土浦市城北町のホテルマロウド筑波で出陣式を開く。

国光あやの氏 自民 前 

国光あやの氏

同じく4期目を目指す国光氏は高市政権の外務副大臣として①強い外交②強い経済③強い社会保障を掲げる。

これまで、2026年度以降の実現が検討されている出産の標準費用無償化と、単身高齢者が身元保証人なしで入院や施設入所ができ葬儀や納骨まで公的にサポートする支援体制整備に向けた社会福祉法改正の検討などの実績を強調し「ゆりかごから墓場まで安心して暮らせるよう国を動かせたことは議員冥利に尽きる」とする。前回、小選挙区で青山氏に敗れたことに対しては「私の力不足だった。今回はより一層、夢を語り、思いを語る選挙にしたい」と話す。

27日は、午前10時からつくば市吉瀬の選挙事務所で出発式を行う。

堀越麻紀氏 参政 新

堀越麻紀氏

参政党新人の堀越氏は①消費税の段階的廃止②外国人受け入れ制度の見直し③子育て支援などを掲げる。

「日本経済は35年間停滞し、給料が上がらない。日本には180万人の失業者がいるのに、2028年度までに特定技能外国人を82万人受け入れる政策に違和感をもち」昨年7月に入党した。つくばみらい市出身、高校時代に米国に留学し、語学力を生かして外資系小売店でマーケティングなどを担当。その後、外国人技能実習生に関わる仕事に就き、過剰な外国人の受け入れに問題意識をもったとする。

27日は、午前10時30分からみらい平駅前で第一声、夕方5時からつくば駅前広場で出陣式をする。

稲葉英樹氏 共産 新 

稲葉英樹氏

共産党新人の稲葉氏は①消費税廃止目指し5%に②核兵器禁止条約参加③給付型中心の奨学金制度の実現などを掲げる。

土浦市出身。小学2年の時、父親が急死し母一人子一人となり、母親が大変な思いで働く姿を見て育った。半導体メーカーに勤務、つくば市の産業技術総合研究所で半導体研究者の研究補助を務めた経験もある。2023年から党県南部地区委員会の専従職員となり、25年から同委副委員長。これまでの選挙は裏方で候補者を支える側だった。

27日は午前11時からつくば市竹園の大清水公園前で第一声、午後4時からはイオンモール土浦で比例候補の塩川鉄也氏と街頭演説する。

中村吉男氏 無所属 新 

中村吉男氏

無所属新人の中村氏は、①憲法9条を改正し国防軍を明記②航空宇宙産業を育てるための環境整備③経済の活性化などを訴える。

石岡市出身。実家は、祖父母が創業した老舗の呉服仕立て店。拓殖大学商学部貿易学科を卒業後、ホテルに勤務しホテルマンに。その後、婚礼プロデュース会社役員やウェブ専門スクールでIT研修会社の立てつけなど行った。

27日は午後2時から石岡駅西口前で第一声となる街頭演説をする。

竜の卵の味を知るときが来るなんて… 《マンガサプリ》3

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写真は筆者

【コラム・瀬尾梨絵】今回は、異世界を「日常」として描き出す魔法を駆使する、九井諒子先生の深淵を紹介したい。現在、アニメ化もされ社会現象を巻き起こしている『ダンジョン飯』(KADOKAWA、14巻完結)など。その作者、九井先生の名を、同作で初めて知った方も多いかもしれない。しかし、先生の真骨頂を語る上で欠かせないのが、初期に発表された短編集の数々だ。

『竜の学校は山の上』

丸井先生の作品の中でも、ひときわ輝きを放つ作品集が『竜の学校は山の上 九井諒子短編集』(イースト・プレス、全1巻)。本作は、独立した複数の物語が収められたオムニバス形式の一冊。描かれる舞台は、昔話の日本のような世界から、中世ヨーロッパ風の国での冒険旅のその後。さらに独自の進化を遂げた架空の街まで多岐にわたる。

最大の魅力は、ファンタジーという「非日常」を描きながら、そこに生きる人々の悩みや生活感が「あまりにも身近に」感じられるという、九井先生特有の筆致にある。

そこには竜が実在し、かつては軍事利用されていたという歴史を持つ世界が描かれている。しかし、物語の焦点は派手な空中戦ではなく、近代化によって「竜」という存在が実用性を失い、就職難にあえぐ「竜学部」の大学生たちの苦悩に向けられる。魔法や幻想生物が存在する世界であっても、若者が直面する進路の不安や、時代の変化に取り残される切なさは、私たちの現実世界と地続きなのだ。

この「虚構の設定」と「生々しいリアリティ」の絶妙なバランスこそが、読者を一気に物語へと引き込む中毒性を生んでいる。

『ダンジョン飯』

九井先生は、私たちが当たり前だと思っているファンタジーのお約束に対し、「もしそれが現実にあったら、人々はどう生活し、どんな問題を抱えるだろうか?」という問いを投げかけてくる。その解釈が非常にロジカルで、かつユーモアにあふれているため、読者は妙な納得感を得てしまう。

一見すると、奇想天外な設定を楽しむための短編集に見えるかもしれないが、読み進めるうちに読者は自分自身の人生や、社会のあり方を鏡のように見せられていることに気づくはずだ。九井先生が描くキャラクターの細やかな表情の変化や、異形のものたちの骨格さえ感じさせる描写が、その説得力をさらに強固なものにしている。

『ダンジョン飯』で、モンスターを「調理して食べる」という行為を通じて生命の循環を描き出した先生の、鋭くも温かい観察眼。その原石が、この一冊には惜しみなく詰め込まれている。全編を読み終えたとき、あなたはきっと自分の住むこの世界さえも、少しだけ違った角度で見つめ直していることだろう。

「ファンタジーなのに、なぜか自分たちの物語のように思える」。そんな不思議で濃密なマンガ体験を、ぜひこの一冊で味わってみて欲しい。(牛肉惣菜店経営)

万葉人は蛍に関心が無かった?《文京町便り》48

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土浦藩校・郁文館の門=同市文京町

【コラム・原田博夫】このところ「常陽藝文」センター(つくば教室)で、高校・大学の同級生、糸賀茂男氏(常磐大学名誉教授、土浦市立博物館長、専門は常陸中世史)氏の講座を継続的に受講しています。昨年10月から始まった講座(全10回)は、石岡国府の話題です。

茨城・石岡国府の場所は?

石岡には、相当な期間、国府が置かれていましたが、その場所は必ずしも固定されていたわけではなく、おおむね3期(始源国府<7世紀末~10世紀>、茨城=ばらき=国府<11世紀~12世紀末>、石岡国府<13世紀初め~14世紀中葉あるいは末>)に分けられるなど、これまでの漠然とした認識を改めさせられることの多い、有意義な講座です。

同時に、在庁官人の一部はどうやら、国衙(こくが)から西方で筑波山東麓の、恋瀬川(旧信筑川)を挟んだ志筑地区(徒歩では約30分)およびその周辺に居住していたのではないかとの推測をうかがうと、(祖父<母方>が志筑村<現かすみがうら市>村長だった)当方としては、勝手に妄想が膨らみました。

万葉歌人、高橋虫麻呂の歌

筑波を詠んだ8世紀半ばの万葉歌人・高橋虫麻呂は、次のような歌を残しています。以下は、佐竹昭宏他校注『万葉集(三)』(岩波文庫、2014年)の読み・解釈に従います。

「草枕 旅の憂へを 慰もる 事もありやと 筑波嶺に 登りて見れば 尾花(おばな)散る 師付(しつく、志筑)の田居(たゐ)に 雁がねも 寒く来鳴きぬ 新治(にいばり)の 鳥羽の淡海(あふみ)も 秋風に 白波立ちぬ 筑波嶺の 良(よ)けくを見れば 長き日(なげきけ)に 思い積み来(おもいづみこ)し 憂へは止みぬ」(巻第九「雑歌」1757)。

ここでは、都からの長旅の疲れが晩秋の筑波山からの風景で慰められています。

前後して、夏、筑波山に検税使(けんせいし)大伴卿を案内して登山した際の、「衣手(ころもで) 常陸の国の…(中略)…夏草の 繁くはあれど 今日の楽しさ」(巻第九「雑歌」1753)には、都から来訪した上司の希望した筑波登山と宴会を晴天で行えたことの喜びがあふれています。その時期は、奈良時代・天平期のようです。

高橋虫麻呂が、筑波山から詠んだ風景にあえて地名・師付(しつく)を入れたのも、当時の石岡国衙の在庁官人たちにこの地が(居宅地の一つとして)馴染(なじ)みがあったからではないか、と妄想するわけです。

日本人の美意識に変化?

他方、蛍への言及が無いのは、不思議です。というのも、私自身、学齢前の数年間は、石岡市内に居住・転居(守横町や守木町)していて、初夏の夕暮れ、両親とともに、石岡と志筑の間を流れ、北西方向に筑波山を望む恋瀬川に、蛍狩りに出かけたことを思い出すからです。その時に見た蛍の演舞する様は、優雅かつ幻想的だったことを、子供心に覚えています。

というよりも、万葉人はどうやら、蛍への関心は無かったのかもしれません。岩波文庫『万葉集』(全5冊、2013~15年)の「索引」にも見当たりません。これは、11世紀初頭には成立したとされる『源氏物語』全五四帖の第二五帖が「蛍」巻とされていて、光源氏と玉鬘の関係をめぐる白眉であるのに比して、大いになる疑問です。

この間に、日本人の美意識に変化があったのでしょうか。地名・志筑からの勝手な連想を、たくましくしてみました。(専修大学名誉教授)

投票所入場券 間に合わず つくば市 衆院選’26

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過去の選挙啓発グッズを手にするつくば市選挙管理委員会職員。今回は時間の余裕がないため製作しない

解散に伴う衆院選が27日公示、2月8日投開票で行われる。解散から投開票まで16日間と戦後最短となり時間的余裕がない中、つくば・土浦両市の選挙管理委員会も準備に大わらわだ。有権者数が20万2093人(昨年12月1日現在)と県内で2番目に多いつくば市では、投票所入場券の交付が遅れ、有権者の手元に届くのは30日以降になる見通しだ。入場券の交付遅れは全国各地で起こっている。

30日以降 有権者の手元に つくば

つくば市では、投票所入場券の交付が、期日前投票が始まる公示日翌日の28日に間に合わない見通しだ。ただし投票所入場券が無くても選挙人名簿に登録があれば投票できる。市選管は、本人確認ができる運転免許証やマイナンバーカードなどがあればスムーズに投票できると話す。

投票所入場券は公職選挙法施行令で「選挙期日の公示日以降できるだけ速やかに交付するよう努めなればならない」と規定され、各自治体の選管は、期日前投票が始まる公示日翌日までには有権者の手元に確実に届くよう努めてきた。

市選管によると今回つくば市では、入場券を印刷する印刷所の確保、印刷工程の都合、校正などで遅くなり、投票所入場券の発送が公示日翌日の28日になる見込みだ。

選挙ポスター掲示板の設置は順調に進んでいるという。例年の選挙同様、市内448カ所に設置され、27日の公示日前までには設置が完了する見通しだ。ただ進捗状況は、複数の業者に地区ごとに割り振って設置を依頼しており「進捗状況は(地区ごとに)バラバラ」という。

投票所については、期日前投票所は、例年同様、つくば市民センター・コリドリオなど市内9カ所に設置する予定だ。期日前投票の期間は公示日翌日の28日から投票日前日の2月7日までだが、このうち商業施設イオンモールつくば(同市稲岡)では期間中の全日程ではなく「あくまでも会場が押さえられる日数に絞って開設予定」という。具体的な日程は現在調整中としている。一方、別の商業施設イーアスつくば(同市研究学園)での期日前投票は「今回は会場の確保が難しく、設置しない」という。

投票日の2月8日の投票所については例年同様、市内76カ所に開設する。ただし各投票所の立会人などの確保については「調整中」(23日時点)と言い、人員確保にまだ苦心している。

開票は8日夜に例年同様、同市金田の桜総合体育館で実施されるが、もともと別の予約が入っていた。市選管によると「予約を調整して使えるようになった」という。

ほかに、今回の選挙では投票啓発グッズを制作依頼する時間的余裕が無いため、投票啓発はSNSを中心に実施していく。 投票啓発の横断幕制作は業者に依頼しており、市内に掲示する予定だ。

開票所「譲ってもらった」 土浦市

一方土浦市は、投票所入場券の交付について、郵便局の協力を得て、公示翌日の28日におおむね有権者の手元に届く見通しだ。同市選管は「遅くとも29日頃には届く予定」だという。投票所入場券が無くても選挙人名簿に登録があれば投票ができる。

選挙ポスター掲示板については例年同様、市内340カ所に設置され、27日の公示日前までには設置がすべて完了する見通しだ。同市では一つの業者に設置を依頼しており、業者が複数の班に分かれて市内各所で設置に当たっている。

期日前投票所は例年同様、イオンモール土浦(同市上高津)と土浦ピアタウン(同市真鍋新町)の商業施設2カ所を含めた市内6カ所に設置する。

2月8日の投票日当日の投票所は例年同様、市内50カ所に開設する。各投票所の立会人については「滞りなく確保が進んでいる」という。

開票作業は例年同様、同市大岩田の水郷体育館で実施する。開票日の2月8日には別の団体が予約を入れていた。今回、「『選挙だから』ということで(団体から)譲ってもらった」と市選管は明かす。 (崎山勝功)

4年間の里山活動を振り返る《宍塚の里山》132

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里山の活動に初めて参加(2022年7月24日)

【コラム・谷本旭陽】私が宍塚の里山を初めて訪れたのは2022年7月のことです。幼いころから磯遊びや虫取りなど自然の中で遊ぶことが大好きだった私にとって、この活動は自分の好きなことを追求できるものでした。しかし大学のサークルという今までと全く違う環境、そして同期生が少なく内向的な性格だったことから、最初はとても緊張していました。

初めての活動は外来種であるセイタカアワダチソウの駆除でした。その作業中、先輩たちは歌いながら楽しそうに駆除を進めており、その和やかな雰囲気に驚きました。1年生で初参加の私にも気さくに話しかけてくれ、自然の中で誰一人として孤独にならず、みんなで夢中になって作業を楽しむ光景が印象的でした。

印象に残った3つの活動

この経験がきっかけとなり、私は毎回のように活動へ参加するようになりました。 特に印象に残っている活動が3つあります。

1つは、宍塚大池の保全活動(2022年8月)です。池の中に入り、熊手でヒシを駆除し、日光が届くようにする作業は、自然を守る手応えを感じられるものでした。

2つ目は、地元の子どもたちとの交流(2023年11月)です。ひたすら鬼ごっこをして、学生たちの方がバテバテになったのも良い思い出です。里山はただ活動する場所だと思っていましたが、地元の方々との交流やウォークラリーなど、いろいろな楽しみ方があることも知りました。

3つ目は、階段プロジェクト(2025年12月)です。森林内の坂道となっている箇所に階段を造ることで、安全に通れるようになりました。1日中の土木作業で筋肉痛や腰痛でしんどかったですが、大学卒業前に大きなプロジェクトを終えることができ、うれしかったです。

階段造りプロジェクト(2022年12月28日)

私の人生の貴重な財産に

里山活動の魅力は自然を満喫できるだけではありません。先輩、NPOの方々、地元の方々と、長期的な交流ができます。人見知りだった私にとって、こういった方々と関われたことは、社交性を培う良い機会でした。

また実践的な学びがあるところも魅力です。セイタカアワダチソウ、カシナガキクイムシ、ヒシなどの問題について、座学ではなく現場でその実態を知ることができました。

最後に、直接的な貢献が実感できます。月に一度の活動が里山保全につながっているという実感が励みになりました。

何となく参加してみた活動が、結果として私の興味や関心を深め、知識を広げ、人間的な成長をもたらしてくれました。この4年間で得た学びと経験は、私の人生においてかけがえのない財産だと思っています。(法政大学キャンパス・エコロジー・フォーラム4年)

ごみピット内で出火 一時白煙が充満 土浦市清掃センター

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土浦市役所

21日午後3時ごろ、土浦市中村西根、市清掃センターで、集められた可燃ごみを一時的に貯蔵する可燃ごみピット内から出火し白煙が発生、ピット内は一時白煙が充満した。

施設の運転管理委託業者が初期消火活動をしたが白煙の発生が止まらず、午後3時2分に119番通報。駆け付けた消防隊員が水をかけるなどして消火活動を実施し、午後4時55分に鎮火が確認された。けが人はいない。

同清掃センターによると、ピット内でごみの一部がくすぶった状態になり、白煙によりピット内を目視するのが難しいほど充満したという。

どのくらい焼けたかや、出火原因は現在のところ特定できていない。鎮火後、ピット内の可燃ごみを調べたところ、ごみ自体に大きな焼け跡などはなかった。ごみ処理施設の設備や建物の躯体にも損傷はなく、同センターは、22日以降のごみの受け入れや処理に支障はないとしている。

立憲の青山氏「中道」に加わらず 衆院選茨城6区 4氏が立候補へ

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青山大人氏=21日

23日の解散に伴い、27日公示、2月8日投開票が予定されている衆院選で、茨城6区から立候補を予定している立憲民主党現職の青山大人氏(46)が21日つくば市内で開かれた記者会見で、立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」に加わらず、無所属で立候補すると話した。

青山氏は「政治家としての私の信念の中で今回は無所属を選んだ。単純に選挙戦だけを考えれば厳しいことは承知している」とし「有権者の視点から見た場合、有権者が本当にそういうことを求めているのか。自分自身も直感的に違和感を覚えた」と新党結成に疑問を呈した。「我々は有権者から選ばれる立場。信頼される政治という根本の部分を大事にしたい」と述べ、「私の考え、政治姿勢が大きく変わったわけではないし、これからもぶれることはない」などと話した。

青山氏は、立憲の離党と新党の入党届け提出期限となる20日に立憲民主党を離党し、同日、つくば市西大橋で開いた衆院選の事務所開きで、無所属で立候補することを支持者らに明らかにした。無所属だが連合茨城の推薦を受けて選挙戦に臨む。立憲の衆院議員146人のうち新党に加わらなかったのは青山氏と原口一博氏の2人だけ。

共産が新人を擁立

一方、共産党県委員会は20日、茨城6区に、新人の稲葉英樹氏(58)を擁立することを発表した。稲葉氏は土浦市出身、同市在住。半導体製造会社勤務を経て、現在、党南部地区副委員長。

6区にはほかに、自民党現職の国光あやの氏(46)、昨年12月に立候補を表明した参政党新人の堀越麻紀氏(53)を含め計4氏の立候補が予定されている。

前回2024年10月の衆院選茨城6区は、立憲現職の青山大人氏、自民現職の国光あやの氏、共産新人の間宮美知子氏の3氏が立候補し、青山氏が12万票超の得票を得て小選挙区で初めて国光氏を破り、国光氏は比例復活した。青山氏は前回、6区の土浦、石岡、つくば、かすみがうら、つくばみらいの5市すべてで国光氏を上回った。(鈴木宏子)

昨日までの邸宅を脱ぎ捨て、「駅前」という自由をまとう《人生100年時代》

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マンション外観、JR常磐線「ひたち野うしく駅」直結

広告コラム・岩本将哲(サンヨーホームズ)街を歩けば、庭木の手入れに精を出す紳士淑女の姿をよく見かける。現役時代に築いた広大な邸宅は人生の勲章であり、家族の記憶が染み込んだ聖域だ。しかし、あえて問いたい。その「聖域」が、いつのまにかあなたから「軽やかな自由」を奪ってはいないだろうか?

人生100年時代。私たちはあまりに長く「家を守ること」に縛られ過ぎている。階段の上り下り、冬の廊下の寒さ、駅までの億劫(おっくう)な距離。それらを「年相応の我慢」として受け入れるのは、いささか早計だ。本当の意味で人生を謳歌(おうか)する知的なシニアたちは、今、鮮やかに住まいを「最適化」し始めている。

バリアフリー設計の居室(一例)

駅前マンションで人生を2度、恋させる

その象徴的な舞台が、JRひたち野うしく駅直結の「サンミットひたち野東ステーションフロント」である。ここを「老人ホーム」と呼ぶのは、野暮(やぼ)というものだ。ここは、自立した大人が自分の意志で選び、自分の資産として登記する「分譲マンション」である。

コンシェルジュによるホスピタリティと、建物1階にクリニックや調剤薬局を備える安心感は、いわば「見えない執事」が常に寄り添っているようなものだ。それでいて、一歩外へ出れば駅に直結するペデストリアンデッキ。都心の観劇へも、なじみのショップへも、雨に濡れず、誰の手も借りずに繰り出せる。

入居者専用レストラン

特筆すべきは、入居に際して「身元引受人」や「保証人」を必要としない潔(いさぎよ)さだ。子供に負担をかけたくない、誰にも依存せず自分の人生を完結させたい。そんな現代的なプライドを、この建物は優しく、そして力強く肯定してくれる。所有権分譲だからこそ、将来の売却や相続も思いのままだ。

「今の家が一番」という頑(かたくな)な思いを、少しだけ解いてみてはどうだろう。思い出は、場所を変えても色褪(あ)せない。むしろ、煩わしい維持管理から解放されたとき、夫婦の会話は新婚時代のような軽やかさを取り戻すかもしれない。

夕食メニュー(一例)

「終の棲家」を我慢の場所にしない

人生の後半戦、家はもう「守るもの」ではなく「遊び場」であっていい。「終(つい)の棲家(すみか)」を我慢の場所にしないほうがよい。駅前で、新しい自由を手に入れた人々の顔は、驚くほど若々しい。次は、あなたの番だ。昨日までの重たい邸宅を脱ぎ捨てた先に、見たこともないほどチャーミングな「明日の自分」が待っているはずだ。(福祉住環境コーディネーター・終活カウンセラー)

<サンミットひたち野東ステーションフロント>
▽所在地:茨城県牛久市ひたち野東1-32-8
▽形態:シニア向け分譲マンション(所有権方式)
▽特長:駅直結、入居者専用レストラン・大浴場、365日24時間有人管理で緊急対応、身元引受人(保証人)不要
▽見学会・相談会:随時受付中(予約制)
▽資料請求・見学希望:🆓0120-555-712、または『サンミット』で検索

生物多様性保全、情報発信で協力 つくば市と実験植物園が連携協定

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協定を結んだつくば市の五十嵐立青市長(左)と筑波実験植物園の遊川知久園長(右)

つくば市と国立科学博物館筑波実験植物園(同市天久保)は19日、「相互協力の促進に関する基本協定」を締結し、同植物園で締結式を行った。生物多様性の保全や研究成果の活用、市民への理解啓発など幅広い分野で連携し、今後、企画展や情報発信などを共同で進めていく。

協定では①自然環境の保全②相互の情報・資源・研究成果の活用③市民の安全・安心に関する情報共有④学術研究・科学技術の振興⑤学校教育・社会教育の増進⑥市内大学・研究機関との連携促進⑦これらの目的達成のための必要な事項など7項目を掲げた。

筑波実験植物園は14ヘクタールの敷地内に、日本の植生や世界の熱帯・乾燥地などの自然環境を再現し、絶滅危惧種を含む約7000種類の植物を保有する。そのうち約3000種類を自然に近い形で公開する国内有数の研究施設。企画展やイベントを通じ、年間9万から10万人が訪れている。

市の担当課は今回の協定締結の目的について「昨年3月に市が策定した『生物多様性つくば戦略』が掲げる『生物多様性を守り育むことが当たり前になる社会』という理念は、植物園の『知る・守る・伝える』という方針と合致する」と説明。昨年12月に開催した蘭(らん)展の共催や、今月27日まで開催されているインターネット投票を活用した写真コンテスト「全国に自慢したい!つくばの植物」を協力して実施しており、「市民の理解促進と、子どもたちが自然を身近に感じ継承できる取り組みをさらに進めたい」と述べた。

締結式後に行われた関係者による記念写真撮影

五十嵐立青市長は「生物多様性は言葉だけでは実感しにくいが、植物園は肌で感じられる場所」だとし、約3000種の蘭を保有する世界有数の保全施設としての同園の特徴を生かし「『蘭のまち』としての発信も検討できる」と述べた。また、市民団体と専門家が協働する循環づくりや、生物多様性センターを拠点としたツアー開催などの構想をあげながら、「都市の中の生態系づくりを専門家の助言のもと進めたい」と語った。

筑波実験植物園の遊川知久園長は「まずつくば市民の皆様に植物園を知っていただきたい。そのために、研究・保全活動、学習支援活動、企画展やイベントの情報発信で市と協力していきたい」とし、「市内にも絶滅危惧種がある。その保護、繁殖に植物園のデータを生かすなど、課題に筑波実験植物園の職員が貢献していくことを考えている」と展望を語った。(柴田大輔)

まちづくりはラジオ体操から《デザインを考える》28

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写真は筆者

【コラム・三橋俊雄】京都からつくばに戻って、私が最初に取り組んだのは、ラジオ体操から広がるまちづくりのデザインでした。千現・欅(けやき)公園でのラジオ体操をきっかけに、竹園ショッピングセンター広場でも、友人と2人で、朝のラジオ体操を始めました。その初日が、令和元年の幕開けとなった2019年5月1日でした。

地域の接着剤としての役割

まちづくりというと、大きな計画や立派な施設づくりを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、地域を支える本当の力は、もっと身近なところにあります。その一つが「ラジオ体操」だと思います。

つくばの都市部は転入者が多く、地域のつながりが自然には育ちにくい環境にあります。だからこそ、広場でのラジオ体操のように、誰でも気軽に参加できる「ゆるやかな集まり」が、地域の接着剤としての役割を果たすのではないでしょうか。朝、顔を合わせ、あいさつを交わし、少しずつ名前や顔を覚え、やがて人々の輪が広がっていく。まさに、まちづくりの第一歩だと感じています。

竹園でラジオ体操を始めて数年が経ったころ、3人の子どもを連れた若いご夫婦が参加してくれました。そのお母さんから「夏休みにこどもラジオ体操をやってみませんか」と提案があり、7月と8月の夏休み前後にそれぞれ5日間ずつ開催することになりました。普段のラジオ体操(毎週水曜と日曜)は10人ほどの集まりですが、夏休みには子どもたちや保護者を含め、多いときで60~70人が参加してくれます(上の写真)。

夏休みのラジオ体操では、体操が終わると子どもたちに3列に並んでもらい、郵便局からいただいた「ラジオ体操出席カード」にスタンプを押します。 スタンプ係は小学生の上級生が進んで引き受けてくれており、子どもたちの間には自然な役割分担が生まれています。また、夏休みが終わってからも、学齢前の兄妹がそのスタンプカードを大事そうに持って、毎回参加してくれました。

人と人をつなぐ仕組みを創る

ラジオ体操の場では、年齢も職業も国籍の違いも関係ありません。知っている顔があり、あいさつを交わす。そうした毎日の小さな積み重ねが、「地域の安心感」や「自分もこの地域の一員である」というコミュニティ意識を高めていくのではないでしょうか。

子どもから高齢者まで、みんなが同じ音楽に合わせて体を動かすことで、自然と「ここに居てもいいという自分の居場所」「頼れる仲間がいるという一体感」が生まれてくるのではないでしょうか。

「人と人をつなぐ仕組みを創ること」。それはデザインです。ラジオ体操はまさにまちづくりデザインの原点であり、これほど優れた「まちづくりの仕掛け」は、他にありません。(ソーシャルデザイナー)

3年 生井さんが最優秀賞 「ひとり暮らしガイドブック」の表紙に 日本国際学園大

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(左から)ジェイ・エス・ビーグループの飯塚貴史さんと最優秀賞を受賞した生井妃萌乃さん、生井妃萌乃さんの作品

日本国際学園大学(つくば市吾妻、橋本綱夫学長)が今年度実施した学内コンペ「ひとり暮らしガイドブック表紙デザインコンペ」(ジェイ・エス・ピーグループ協賛)で、3年の生井妃萌乃さんの作品が最優秀賞に選ばれた。

作品は昨年11月につくば市エリアで発行された学生向けマンション・アパート情報誌「学生下宿年鑑2026ダイジェスト版—つくば市エリア ひとり暮らしガイドブック」(同グループUniLifeつくば店発行)の表紙になり、年間で約5000部が発行される。

最優秀賞を受賞した生井さんの作品は、同グループのマスコットキャラクターでクマの「ユニライダー」やダルマの「スンダルマ」を用いながら一人暮らしの生活を表現している。生井さんは「パズルのような感覚で作ってみた。親しめるようなデザインにした。受賞は光栄。とても驚いている」と話す。

学内コンペは、学生たちの創造力を形にする場として、各地で各エリア版の「ひとり暮らしガイドブック」を発行している同グループの協賛で一昨年から実施している。今年度から奨励賞が加わった。

15日、同大で表彰式が催され、生井さんのほか、優秀賞の3年 柴田心歩さん、奨励賞の2年 関口千奈さんにそれぞれジェイ・エス・ビーグループの担当者から記念品が手渡された。

(左から)飯塚さん、生井さん、柴田心歩さん、関口千奈さんら

優秀賞を受賞した柴田さんは「家族と朝食を食べている雰囲気を出した」、奨励賞の関口さんは「人と違ったデザインにしたいと思いユニライダーの大量生産というアイデアを思いついた」と語る。将来は3人とも、デザイン系の仕事を目指したいと抱負を語る。

同グループの飯塚貴史さんは「作品はみんなレベルが高く甲乙付けがたい。来年も開催する予定なので、さらに多くの素晴らしい作品が集まることを期待している」と講評した。(榎田智司)

 

批判には名誉毀損で対応 トランプとつくば市の事例《吾妻カガミ》215

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つくば市役所正面玄関サイド

【コラム・坂本栄】元日付コラムで、トランプ氏の内政・外交には呆然(ぼうぜん)としていると述べ、一例として「…ベネズエラの大統領を力で排除すると公言している」と指摘しましたが、新年早々、彼はこの言を実行に移しました。関税・移民政策で自国を壊すだけでなく、国際秩序も壊す動きに出たことに愕然(がくぜん)としています。

ベネズエラを植民地化する米国

トランプ氏と取り巻き連の主張を整理すると、米軍特殊部隊を使ったベネズエラ大統領の拉致作戦は「麻薬組織のボスを米国内法で裁く」ということでした。ところが、実行後の彼らの発言により、大統領排除の本音が▽ベネズエラに埋蔵されている石油が欲しい▽同国への中国の影響力を排除したい―だったことが分かりました。

つまり、地下資源と国際政治上の利益を得るために、もっともらしい理屈を付け、ベネズエラの政治機構を壊したわけです。トランプ氏によると、これからは米国がベネズエラを「運営」するそうですから、帝国主義による植民地政策の定義そのものです。

トランプ氏の言動で問題なのは、ベネズエラにしろ、デンマーク領グリーンランドにしろ、隣国カナダにしろ、「あそこが欲しい」と言っている先が中小国あるいは準大国であることです。一方、対ロシアでは同国が主張するウクライナ領切り取りに配慮し、対中国では貿易上の駆け引きで譲歩しており、強く出る大国には恐る恐る対応しています。

こういった米国のゆがんだ姿(米国が第一、弱者に横暴、強者には弱腰)を見てくると、日本が米国に追従(ついしょう)するのはとても危険です。特に防衛分野(例えば核の傘の信頼性)では再考が必要でしょう。

共通するのは「言論封圧」誘惑

トランプ氏のベネズエラ侵攻問題で熱くなり、今回の話題に充てる紙幅が少なくなりました。1メディア人として、トランプ氏の言動を批判的に伝えるメディアに対し、彼が名誉毀損(きそん)訴訟=損害賠償請求=で圧力を加え、言論封圧に出ていることにも強い違和感を覚えています。多様な意見によって練り上げられる民主主義を壊してしまうからです。

トランプ氏は1カ月前、英公共放送BBCの番組で自分の演説が意図的に編集され、名誉を毀損されたと、その損害の賠償をBBCに求める裁判を起こしました。2回目の大統領選でバイデン氏に負けたとき、トランプ氏が選挙結果の無効化をはかり、議会を襲撃するよう支持者を扇動したという筋書きになっていたとの主張です。放送でも記事でも限られた時間やスペースに素材を収めます。彼の主張はこういった編集作業を否定するものであり(無知?)、これでは政治家失格です。

BBC提訴の新聞記事を読み、4~5年前、つくば市でも似たような訴訟が起きていたことを思い出しました。トランプ対BBCに比べるとマイナーですが、元市議が発行したミニ紙聞に掲載された市政批判記事は虚偽が多いと主張し、五十嵐市長が名誉毀損で訴えた事件です。

詳しくは「つくば市長の市民提訴 その顛末を検証する」(2022年2月7日掲載)を読んでいただくとして、審理途中で勝てないと思ったのか、1年数カ月後に訴訟を取り下げました。私は市長の所業を「法律をよく調べないで市民を訴える=市長としての適格性に疑問符」「市民による市政批判を萎縮させる=民主主義の基本である『言論の自由』を軽視」と総括しました。(経済ジャーナリスト)

つくば特別支援学校で「もう一つの成人式」 保護者、教職員らが手作り

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新成人たちが同級生や教師との再会を楽しんだ「二十歳を祝う会」

「当たり前に明日を迎えられる子ばかりではない中で、こうして同級生たちと再会できたことは奇跡のようでもあり、本当に感慨深い思い」ー。

つくば市玉取のつくば特別支援学校(中村千秋校長)で17日、同校の卒業生を対象とした「二十歳を祝う会」が開かれ、卒業生の母親で主催団体「つく葉会」代表の根本希美子さん(47)はこう話した。

祝う会には今年度、新たに二十歳を迎える肢体不自由教育部門出身の3人と知的障害部門出身の13人、合わせて16人が参加し、家族や学校関係者らが門出を祝った。

「二十歳を祝う会」終了後に行われた参加者ら記念写真撮影

会を主催するのは、卒業生と保護者、学校教職員らによる同窓会組織「つく葉会」。卒業生には、体調や障害などが理由で、行政主催の成人式への参加が難しいことがある。その中で、学校生活を共に過ごした仲間同士が集まり、家族や在学中に担当した教員らと節目の年を祝おうと始まったのが、この「もう一つの成人式」だ。コロナ禍で一時開催できなかった時期があったが、2007年に「県立つくば養護学校」として開校した当時から毎年続けられてきた。

「立派になったね」

最高気温16度と季節外れの暖かさとなったこの日、車いすでも負担なく着られるオリジナル着物を扱うつくば市天久保の呉服店「明日櫻(あすさくら)」には、3人の卒業生が集まった。午後に開かれる、祝う会に参加するためだ。

衣装の着付けを終えた岡部嘉恋さん=つくば市天久保、明日櫻

岡部嘉恋さん(20)は、妹と選んだという黄色地に赤い花柄の晴れ着に身を包んだ。萩原一貴さん(20)は銀色の紋付羽織に縞柄の袴。スタイリストに髪を整えてもらった。根本侑弥さん(19)は、大きな花柄の明るい着物に、シルバーとゴールドのハイライトを入れたツーブロックカット。着付けが終わると、家族らから歓声が上がった。

衣装の着付けを受ける根本侑弥さん=つくば市天久保、明日櫻

式が行われたのは、学校2階の音楽室。午前中から、昨年度の卒業生や保護者、教員らが色紙で飾り花を作るなど、準備を進めた。午後1時半、「新成人」たちが到着すると、「久しぶり」「立派になったね」と再会を喜ぶ声が広がった。

会の冒頭、中村校長は「二十歳を迎え、本当におめでとうございます。これからまた、自分の人生が始まります。頑張ってほしい」とエールを送った。あいさつに訪れた五十嵐立青市長は、「大好きな人たちと素晴らしい日を祝えることほど価値のあることはない。誰もが暮らしやすく幸せに過ごせる街をつくりたい」と思いを語った。

その後、在校時の写真を集めたスライドショーが上映された。運動会や校外学習、授業風景など校内で過ごす日常の一コマが映るたびに会場から小さな歓声が上がる。保護者が目頭を押さえる姿もあった。続いて行われた記念撮影では、晴れ着やスーツ姿の新成人、在校時の担当教員、家族らが思い思いの輪を作り、カメラの前に並んだ。シャッターの音に合わせて拍手が起こる。

会場では学校生活を振り返るスライドショーが流された

当時の肢体不自由教育部門高等部で学年主任を務めた染谷創平さん(43)は「感無量。相手を気遣える優しい子たちだった。二十歳を迎えても、変わらない姿を見られてうれしい」と話した。肢体不自由教育部門でクラスを担当した金田一志さん(62)は「医療的ケアが必要な生徒もいた。学校で友達と活動するのを楽しみにしていた子たちだった。手を握ることで『イエス』『ノー』を伝えてくれた。キュッキュッと私の手を握り返して答えてくれる。そんなやりとりから、私自身が多くを学んだ」と振り返った。

最後の記念品贈呈では、保護者らが準備した、学校のロゴをあしらった特製の木製のハンバーが、教員から新成人一人ひとりに手渡された。

新成人たちに贈られた、学校のロゴ入りの木製ハンガー

「これからも自分らしく」

奥澤真緒さん(20)の母、里美さん(51)は「ここまで長かった。最初は学校に慣れず泣くことも多かったが、友達ができて楽しく通えるようになった。これからも、自分らしく生活していってほしい」と目を細めた。萩原一貴さんの父、和典さん(57)は「先のことを見通せないこともあるが、立派に二十歳を迎えてくれて、うれしいの一言。在学中は先生方のおかげで楽しく過ごせた。健康で長く生活してほしい」と語った。

つく葉会会長の根本さんは「卒業式から2年、この日をみんなが楽しみにしていた。多くの方の支えがあって、この日を迎えられた。これからみんなが、社会の中で生活していくことになる。周囲の手も借りながら、それぞれの形で自立していってほしい」と願いを語った。(柴田大輔)

サンガイア 7連勝 土浦市民デーを飾る

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前半、ストレートへのスパイクが決まり、チームトップの19得点を挙げた長谷川(撮影/高橋浩一)

バレーボールVリーグ男子のつくばユナイテッドSunGAIA(略称サンガイア、本拠地つくば市)は17日、土浦市大岩田の霞ケ浦文化体育会館で埼玉アザレア(本拠地 埼玉県狭山市)と対戦し、セットカウント3-1で勝利した。これでサンガイアはリーグ戦7連勝、通算成績11勝2敗で東地区2位。18日も午後2時から同会場で埼玉と再戦する。

2025-26 Vリーグ男子(東地区)レギュラーシーズン(1月17日、霞ケ浦文化体育会館)
サンガイア 3-1 埼玉アザレア
25-18
25-19
22-25
25-22

得点に喜ぶサンガイアの選手たち

サンガイアは第1セットの立ち上がりからペースを握り、第2セットも序盤の5連続得点によるリードを生かすなど、危なげなく2セットを連取。だが第3セットでは終盤に埼玉の追い上げに遭い、初めてセットを失う。第4セットは中盤まで僅差で追う展開だったが、終盤にサンガイアが逆転し勝利をつかんだ。

「第1、第2セットは自分たちのプレーができた。第3セットは相手のペースに飲まれてミスが増えてしまった。第4セットは自分たちのやるべきことをやろうと話し合い、しっかり勝ちきることができた」とアウトサイドヒッターの畑中大樹。この日は2本のサービスエースを含む12得点を挙げた。

高さとパワーを持ち味とする畑中

「相手はレシーブが良いチームなので、拾い負けないようにしようと話し合っていた。第3セットもラリーはつくれていたので頑張ってレシーブを上げ、第4セットもラリーから勝ちきることができた」と、同じくアウトサイドヒッターの長谷川直哉。チームトップの19得点を挙げている。

「チームの長所がたくさん出た試合だった。後半は相手も良さを発揮したが引き離されず、伯仲した展開から勝てたことは大きかった」と加藤俊介監督。第3セットで逆転を許したのは、相手がサンガイアの攻撃に慣れてきたことに加え、ローテーションの変更も要因の一つ。前列と後列を入れ替え、相手はサンガイアの守備陣に対し高さのギャップをつくり出してきた。そこでサンガイアはセッターに高さのある森居史和を入れ、攻撃陣にはバックアタックの得意な村松匠を加えるなど、チームの総合力で最終的に埼玉をねじ伏せることができた。

劣勢の場面でもチームに勇気を与えた武藤茂主将

「簡単な試合は一つもないが、チームの状態は非常にいい。今の状態を維持し、コンディションを整えながら冷静に試合に臨んでいけば、おのずと結果はついてくると思う。残り15試合を総力戦で走りきりたい」と、加藤監督は後半戦に向けて意欲を示した。

市内小中学生らがエスコート

この日は土浦市民デーとして、市内在住者50組100人が試合に招待され、安藤真理子市長が始球式を務めた。試合前に選手と手をつないで入場するエスコートキッズにも市内在住の小中学生8人が参加、そのうちの一人、大島蒼太さん(荒川沖小5年)は「初めてで緊張したが、選手はみんないい人だった。頑張って勝ってほしい」と感想を話した。

選手をエスコートした市内小中学生およびキッズメンバー

大島さんは昨年11月に初めてサンガイアの試合を観戦、選手たちのサーブの速さやレシーブのうまさに感動し、もっと深く知りたいと思って今回のエスコートキッズに応募した。スポーツは野球やバドミントンを楽しむほか、お母さんに付き添ってママさんバレーの練習にも参加しており、「一つ一つの小技が重要で、うまくなるほど面白い」と、やりがいを感じているという。(池田充雄)

土浦の花火100年の紡ぎ《見上げてごらん!》48

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土浦の花火オフィシャルカレンダー2026の表紙(左)と1月の暦

【コラム・小泉裕司】上の写真にあるオフィシャルカレンダー「100周年記念/土浦の花火カレンダー2026」の制作に当たっては、土浦全国花火競技大会実行委員会や土浦市立博物館とともに、私も企画監修に加わった。毎年、大会パンフレットを担当するいなもと印刷(土浦市板谷)のノウハウや熱い思いとコラボして、13枚組の重厚な仕様になった。

このカレンダーの大きな魅力は、彩り豊かな花火写真に眼福を得るにとどまらず、暦をめくりながら100年の歴史が理解できる特別仕様になっている点。歴史書をひも解かずして、競技大会として果たしてきた役割や、数々の名作花火が生まれた背景をめぐりながら、大正時代から連綿と続く花火師たちの誇りと、それを紡いできた先人たちの土浦の花火への思いが伝わればうれしい。

秋元梅峯と山本五十六

1月は、大会のルーツを解説。大会の第1回は1925年、土浦市内の神龍寺住職、秋元梅峯(ばいほう)が霞ケ浦海軍航空隊(場所は今の阿見町)の殉職者慰霊、地域商工業の復興、秋の収穫への感謝を目的とし、私財を投じて霞ケ浦湖畔で開催した花火大会にさかのぼる。慰霊と願いが込められた、意義深い始まりであった。

1924年9月、霞ケ浦海軍航空隊の副長兼教頭として赴任した山本五十六大佐(戦死後元帥)は、隊規律刷新、航空事故防止、殉職者慰霊の3つの施策を行った。「海軍航空隊ものがたり」(阿見町、2014年刊)によると、当時、神龍寺山門のそばに居住していた山本大佐が、懇意になった梅峯和尚に、殉職者慰霊や供養について相談をしたそうだ。

山本大佐の依頼を受けた梅峯和尚は、航空安全と殉職者慰霊のための花火大会を霞ケ浦湖畔の岡本埋立地(現川口運動公園)で開催したと伝えられているが、土浦市立博物館はその事実を確認できていないという。新潟県長岡出身の山本大佐は、日本3大花火の一つと呼ばれる長岡花火を小さいときから見て育ったことからも、「民ファースト」の梅峯和尚の琴線(きんせん)に触れたに違いない。

神龍寺境内に、梅峯和尚の銅像、41名の航空殉職者の名が掘られた供養塔が建立されており、今も、大会前日には神龍寺本堂において、大会関係者の参列の下、慰霊供養が行われている。山本大佐が滞在したと伝わる貸家付近は、当時松林だったようだが、今は土浦花火の発展に貢献した北島義一氏の墓所がある辺りだろうか? 私はこの地を「土浦花火の聖地」と呼んでいる。

神龍寺境内(筆者撮影)

未来に伝えたいエピソード

3年前、100周年の区切りとして、大会運営を支えた人々、特に公にされていないエピソードをアーカイブすることについて、某新聞社の協力約束を得て、実行委員会に提案したのだが、2年前に起きた想定外の大会中止に対する批判が高まる中、いつの間にか立ち消えになった。今年1年、カレンダー記事をベースに、未来に伝えたいエピソードを書き留めたい。

このカレンダーは、土浦市内のまちかど蔵「大徳」や「きらら館」で販売されているが、高精細の印刷に耐える上質紙は450gで通常の2倍の重量。壁掛けに注意が必要と思う。本日はこれにて、打ち留めー。年初の5段雷「トン バンバンバンバンバン」(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

川口公園で火災 芝生2500㎡焼ける つくば市

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焼けた川口公園の芝生(つくば市公園・施設課提供)

17日午前10時53分ごろ、つくば市が管理する同市上郷、川口公園で芝生が燃える火災が発生し、同公園北側の芝生の一部約2500平方メートルが焼けた。消防車6台が出動し、火は午前11時23分に鎮火した。けが人はいないという。

市公園・施設課と市中央消防署豊里分署によると、出火時、公園内に人がいたどうかは不明という。現在、消防署で出火原因などを調査している。

同公園は広さ約5ヘクタールで、小貝川の近くにあり、公園内には三つの池がある。周囲は田んぼや林などに囲まれている。

焼けた川口公園の芝生=同

研究者、経済人、政治家が集い つくばで賀詞交歓会

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地元の日本酒で乾杯する登壇者たち

つくば市商工会主催による「つくば市新春賀詞交歓会」が17日、市内のホテルグランド東雲で開かれ、国や民間研究機関の関係者、市内に支店を置く大手企業や地元企業の関係者、国会・県会・市会議員など約400人が参加した。恒例の賀詞交歓会は昨年まで、市、商工会、研究機関交流協議会、筑波大学の4者共催だったが、今年から商工会の単独主催になった。

今年から商工会が主催

最初にあいさつした桜井姚商工会会長は、研究学園の可能性について「熊本県に半導体工場が集中しているが、これは水の質がよいからと聞いている。市内にある研究機関の技術力を動員すれば、自然と同じぐらいの質の水は人工的にできる。今やつくば市は、世界が必要とする半導体を全部つくれるぐらいの学園都市に育った」と述べ、研究力を駆使した事業地域化構想をぶち上げた。

あいさつする桜井商工会会長

また、五十嵐立青つくば市長は、主催を商工会に移譲した理由について「行政が主催すると、(ビジネスなど)次につながらず、形式的なところで終わってしまう。これだけ地域の皆さんが集まるところだから、地域経済の糧になる、市の魅力を形にできるような賀詞交歓会にするには、主催者は市でない方がよいのではないかと思い、桜井会長に相談したら『まかせておけ』と引き受けてくれた」と説明した。

あいさつする五十嵐つくば市長

立ち話の話題は衆院総選挙

国会議員で開会時から参加したのは、いずれも茨城選挙区の上月良祐、加藤明良、桜井祥子の参院議員3氏だけだった。国光あやの衆院議員(比例)は副外相の仕事で外国訪問のため欠席、青山大人衆院議員(茨城6区)は開会式の途中で駆けつけた。

参加者の間では、総選挙が大方の予想より早まって2月になること、立憲民主党と公明党が一緒になり「中道改革連合」が誕生したこと―など中央政局の話題と、つくば市が入る茨城6区の票の行方に話題が集中、各種情報を基に票読みがなされた。6区では青山氏(立憲)と国光氏(自民)のほか、堀越まき氏(参政)の立候補も確実になっており、桜井議員と一緒に名刺を配る同氏の姿も見られた。

筑波大学長が「2つの約束」

国会議員のあいさつの後、永田恭介筑波大学長は「ここで2つの約束をしておきたい」とし、①つくば市には科学技術の研究所がたくさんあるが、それらが一堂に会して全体でパワーを示すシステムを4月にスタートさせたい、②大学には文学系の学生も体育系の学生もおり、多様な学生たちに参加してもらい、大学としてもつくば地域の未来に貢献したい―と述べた。しかし、新たなシステムの詳細は明らかにしなかった。(坂本栄)

今年からSNSへの試験問題投稿禁止 出願手続きオンライン化も 共通テスト始まる

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受験生に問題用紙が配られる=つくば市天王台、筑波大学の試験会場

2026年度の大学入学共通テストが17日、始まった。試験は18日までの2日間。会場の一つ、筑波大学(つくば市天王台)では、2日間で6093人が受験する予定だ。

今回から新たに、試験終了後であってもSNSなどインターネット上に試験問題を投稿することが禁止された。

また出願方法が「オンライン出願」に変更され、これまでの高校経由の郵送出願は廃止になった。それに伴い大学入試センターでは、受験生は自分で受験票を印刷し、本人確認ができる顔写真付きの身分証と併せて持参するよう呼び掛けた。万が一、試験当日に受験票を持参し忘れた場合には、試験場本部で身分証を確認の上で仮受験票が交付される。

初日の17日は、地理・歴史・公民、国語、外国語、2日目は理科、数学1、数学2、情報が実施される。体調不良者などへの追試験は今月24日と25日に予定されている。

受験予定者数は、筑波大学で昨年より160人少ない。県内では昨年とほぼ同数の1万2226人。全国では昨年より1066人少ない49万6237人が受験を予定している。減少の理由として少子化のほか、推薦入試を選ぶ受験生が増えていること、思考力を重視する方向に転換した共通テスト離れがあることなどが指摘されている。

スマートフォンなどの電子機器は電源を切った上でしまうよう促されるため、持参した時計で時間を見る

いつもの力を発揮したい

この日、最高気温16度が予想されたつくば市では、小春日和の青空の下、午前8時には開場を待つ受験生が筑波大学に集まっていた。

自転車で来たという市内在住の高校3年男子生徒は「おとといは緊張で眠れなかったが、昨日はよく眠れた。緊張とワクワクが混ざった不思議な気持ち。意気込みが空回りしないよう、いつもの力を発揮したい」と語った。市内から来た女子生徒は「オンラインでの出願や受験票の印刷は学校でみんなでやったので問題なかった。まだ本番を迎えた実感が湧かないが、会場に入っても緊張せずに頑張りたい」と話した。(柴田大輔)

土浦三高の生徒が考案 「まごころ弁当」21日からイオンで販売

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(前列左から)中山結華さん、栗城梓さん、永島葵さん、安藤真理子市長、木村心彩さん、寺本千花さん。(後列左から)須貝一輝教諭、渡邊聡学校長、八木璃夏さん、三村優月さん、工藤心色さん、小池琉月さん、成嶋孝弘さん、小林勉副市長、山口正通市長公室長=土浦市役所

県立土浦三高(同市大岩田、渡邊聡校長)の生徒とイオンリテール北関東・新潟カンパニー(永山久美子支社長)が共同で、弁当「愛の彩り まごころ弁当」を開発した。21日から27日まで、茨城、埼玉、群馬、栃木県内のイオンなど31店舗で販売される。

販売に先立ち、開発した生徒らが16日、土浦市役所を訪問し安藤真理子市長に報告した。弁当の開発は、イオンが2011年に茨城県と締結した地域活性化包括連携協定に基づいて実施され、同校商業科の3年生10人が授業の一環で1年掛けて取り組んだ。

販売される弁当は、単身の男性をターゲットに「子どものころ、家族が心を込めて作ってくれた愛情いっぱいのお弁当を再現」した。ご飯は、しょうゆを使っただし汁で炊いた茶飯にサツマイモとゴマをトッピングしている。おかずはカレーソースで仕上げた唐揚げをメーンに、ハート型オムレツ、菜の花とコーンのマヨマスタード和え、ポテトサラダ、昔ながらの赤いウインナーなど彩り豊かで多彩な副菜を取り入れた。メンバーで唯一の男子生徒、成嶋孝弘さんは「男性が好きなものばかり入っている。嫌いな人はいないと思う」と話す。

生徒らが考えたお弁当=同校提供

温かみ感じる商品を

開発メンバー代表の永島葵さんは「企画で大変だったのは、お弁当を買う人のターゲットを決めたり、コンセプトを考えたりすることだった」と振り返り、「単身の男性や忙しい方がお弁当を買うのではと考え、その中でコンセプトを練った。喜ぶメニューは何かを考え、人の温かみをお弁当や食材から感じる商品を作ろうと決めた」と話す。メニューはメンバーで案を出し合い、学校で試作品を作りながら決めていった。

同行した渡邊校長は「土浦三高商業科は1年生で商品開発、マーケティングの基礎を学び、3年生になると課題研究科目で学びの総まとめとして、調査や研究、実践、商品制作などを行う。今回は学校だけで終わる学びではなくイオンリテールさんの力を借りて実際に商品化し販売できる。真の生きる力を育めたのではと感じている」と語った。

試食する安藤市長(中央)ら

試食した安藤市長は「おいしい。皆さんが一生懸命考え、高校生活の集大成だと思うと胸がいっぱいになる。ハート形のオムライスなど見た目も楽しめる。食べる人がホッとするというか、愛を感じると思う」と話した。

イオンリテールの中鶴英治エリア制作推進グループマネージャー代行は「茨城県との包括連携を通じて青少年の育成に寄与するものということで、実際に売り場で販売するなども生徒にとって役に立つと思っている。コンセプトを決めたり、ターゲットを決めたりといったところから始まっているのでおいしいお弁当ができたと思う。来週の発売が非常に楽しみ」と話した。

「愛の彩り まごころ弁当」は645円(税込み)。全部で1550個を販売する予定だ。24日午前10時30分からは同市上高津のイオンモール土浦1階お惣菜売り場の弁当コーナーで同校生徒による推奨販売が実施され、45個を販売する予定。予定数量に達し次第、終了する。(伊藤悦子)