金曜日, 11月 21, 2025
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今年はタケノコ掘り体験も 13日から阿見で「たけのこほっぺ」 竹林割合県内一

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タケノコ掘り体験を待つ竹林。ここまで手入れするには人手もコストもかかる(あみ観光協会提供)

【相沢冬樹】竹林の多さは県南きってという阿見町で、13日からタケノコ料理フェア「たけのこほっぺ」が始まる。今回初めて「タケノコ掘り体験」を3軒の竹林で受け入れることになり、事前予約受け付けが始まった。

「たけのこほっぺ」はあみ観光協会が主催し、今回が7回目の開催。昨年と同じ14の飲食店が参加して30日まで行われる。各飲食店では、地元産のとれたてタケノコを味わえることから「自分の手で掘ってみたい」という要望が寄せられ、これに応える形で「タケノコ掘り体験」が実現した。

受け入れるのは、いずれも上長地区の飯野さん方、大久保さん方、浅野さん方の竹林。15日を皮切りに5月4日まで、3軒ごとに異なる日程・時間での受け入れとなり、前日までの申し込みで受け付ける。体験料は1人1000円(タケノコ1本込み、追加料は1キロ500円)、道具は無料で貸し出され、汚れてもいい服装・靴での来場を求めている。

震災影響、休止期間はさみ再開

町の総面積に対する竹林の割合が県内1位(2005年農林統計で1.7%)となり、観光協会が08年に「竹倶楽部」と銘打った観光振興事業をスタートさせたのが始まり。

竹林は手入れを怠ると密集度を高め、やぶ化して、周囲に侵食し被害を広げる。現在同町でタケノコを出荷している竹林面積は約28ヘクタールあるが、自家消費とその延長がほとんどで、持続可能な竹林の維持整備には、いっそうの消費拡大が求められた。

竹林を観光資源にしようと、10年から町内の飲食店参加による「たけのこほっぺ」がスタートした。しかし翌年発生した東日本大震災による福島第1原発事故の影響で15年秋までタケノコの出荷を自粛。休止期間をはさんで16年から再開し、大型連休前の恒例行事となっている。

◆イベント詳細はあみ観光協会事務局(電話:029-888-1111)URL: http://www.amikan.jp/upsys_pro/news.php?mode=detail&type=association&code=161

◆タケノコ掘り体験の日程と予約受付先
▽飯野さん方4月15・17・22・24・29日各午後1時30分~3時(受付はファクスのみ:029-889-2448)
▽大久保さん方4月20・27・29・30日・5月3・4日各午前10時~午後3時(電話:029-840-3055)
▽浅野さん方4月20・27日・5月4日各午前10時~午後3時(電話:090-4950-5683)

◆「たけのこほっぺ」参加店
▽アオヤド食堂▽割烹みとや▽居酒屋娯衛門▽宅配割烹北大路▽味香源▽すしかつ▽カフェ・ド・キッチン・カルケット▽フィッシュ・三宅▽とんかつつかもと▽中華レストラン四川亭▽そば処しのぶあん▽常陸秋そば信太の里▽宮宅讃岐製麺所▽エノテカドォーモプレミオ

 

国内外ランナー2万252人集結 かすみがうらマラソン14日号砲

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2018年のかすみがうらマラソン=土浦市川口のスタート地点

【谷島英里子】14日開催のかすみがうらマラソン兼国際盲人マラソン2019(土浦市、かすみがうら市など主催)は11日までに、大会事務局まとめで世界17の国・地域と47都道府県から合わせて2万252人のエントリーに達した。

内訳は、かすみがうらマラソン▽フル男子11577人、女子1652人▽10マイル男子3773人、女子1596人▽5キロ男子643人、女子576人。国際盲人マラソン149人。かすみがうらウオーキング286人。

土浦市川口運動公園周辺をスタート、かすみがうら市歴史博物館先を中間点とし、川口運動公園のJ:COMフィールド土浦をゴールとする湖岸周回コースで競われる。マラソンの最初のスタートは10マイルの部で午前9時20分から。その後順次スタートする。ゲストランナーはミュージシャンのパッパラー河合さん、女優・ヨガインストラクターの松本莉緒さん。

開催当日は午前10時から午後5時まで、土浦市川口のモール505にランナーズビレッジが開設され、地元飲食店のブースが並ぶ。毎年好評のカレースープ鍋もあり、ゼッケンを持参したランナーは無料で味わえる。ほかにレンコンの粉末を使った「れんこんめん」の無料配布(午前10時30分~午後1時30分~、各先着100人)、お笑いや音楽のステージイベントが繰り広げられる。

マラソン会場すぐのラクスマリーナでは、およそ4キロを競うカヌーレースを開催、参加者を募集している。午前8時に集合し、10時30分ごろにスタートする。参加費は500円(保険代込み)で、中学生以下の参加は保護者同伴。昼食と参加証が発行される。

筑波山の四季と壮大なパノラマ ドローン駆使するつくばの写真家

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雲海に浮かび上がる筑波山。手前は田んぼの雪(2月10日早朝にドローンで空撮)

【橋立多美】つくば市在住の写真家、会沢淳さん(64)がドローンに搭載したカメラで筑波山麓の四季を撮っている。

桜が散り始めた筑波大池でドローンを手にする会沢さん=つくば市北条

同市に29歳で写真事務所を構えた会沢さんは、裾野を長く引く山が気になって足を向けた。山中では三脚に固定したカメラが落下したり、シャッターが切れないなど予想外の出来事に遭遇。古くから神が鎮座する山として信仰を集めた筑波山は、今も神々が宿る山だと痛感したという。

以来筑波山の撮影はライフワークとなり、コマーシャルフォトの合間を縫って筑波山を撮り続けている。だが、「イメージ通りに撮らせてくれるかは、山が決める」と審判を委ねる姿勢は30年以上変わらない。

ドローン人気が徐々に高まる中、普段の生活では見ることのできない風景を見たい、撮りたいという思いに駆られた。昨年9月、県ドローン協会の講習会で飛行とルールを学んで操縦技能証明書を手にすると、筑波山の二つの峰と四季折々の自然を融合した撮影をスタートさせた。

関東平野に浮かぶ島のような筑波山は広い範囲から山容が捉えられる。紅葉と雪景色を撮り終えた今は潔く散る桜を被写体にした撮影が進行中で、筑波山を望む周辺地域の桜の名所や巨樹などの撮影ポイントに、夜が明けぬうちから撮影に向かう。

150メートル上空から撮った写真は絶景で、広々としたパノラマが展開する。「撮影の幅と可能性が広がる」と会沢さんはいう。今後は水を張った田んぼや風に揺れる稲の風景を撮り、写真集と実写映像による動画作品を制作する予定だという。

会沢さんは「筑波山麓の景色を自分が残すんだという使命感があるし、動けなくなるまで撮る」と話してくれた。

声を出してもOKな体験学習型コンサート「音楽の歴史」 ノバホールで27日開催

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2018年に開催したムシカヒストリアのコンサートの様子=つくば市民ギャラリー

【田中めぐみ】ことし「建築のノーベル賞」と言われるプリツカー賞を受賞した磯崎新氏設計によるノバホール(つくば市吾妻)、国内有数の音響効果のコンサートホールで、10連休初日を迎えるのはいかが。27日、音楽通史ムシカヒストリア(小又文江代表)主催による2部構成のクラシック音楽コンサートが開催される。午後4時からの第1部「音楽の歴史」は0歳から18歳までが入場無料(19歳以上1000円)となる体験学習型コンサート。子どもが泣いたり、声をあげたりしても気にする必要がない構成で、児童養護施設や特別支援学校などの子どもたちの参加も募集している。午後6時からは第2部「ピアノ協奏曲の愉しみ」を開催する。

国内有数の音響効果を持つノバホール=写真提供はつくば文化振興財団

27日の第1部では、ピアノの歴史と構造を学ぶ「ピアノ解体ショー」をはじめ、日本とオーストリアの修交150周年を記念するウィーン特集の演奏プログラムを組んだ。バイオリン奏者の内藤知子さん、ピアニストの上仲典子さんら牛久市やつくば市在住の音楽家が出演し、音楽の都ウィーンの300年の歴史を1時間でたどるプログラム。来場者も交えてマーラー「交響曲第5番」(第4楽章アダージェット)を演奏する予定という。

第2部は、NHK-Eテレ「らららクラッシック」出演などで知られる東京芸術大学准教授、林達也さんを迎え、楽曲の解説などを聞くレクチャーコンサートとなる。6人のピアニストが出演し、名器スタインウェイと普通より鍵盤の多い97鍵盤のベーゼンドルファー・インペリアルの2台のピアノを演奏し、響きの豊かさを体感してもらう。小学生以上が対象で、全自由席1000円となる。

ムシカヒストリア代表の小又さんはコントラバス奏者。自身の子育て経験を踏まえ、年齢を問わず気軽にクラシックを楽しんでほしいと、昨年から主につくば市民ギャラリー(同市吾妻)でコンサートを企画運営してきた。毎回、市内や同市近郊から様々な音楽家を招いている。今月14日と21日にも市民ギャラリーで箏(こと)とビオラのコンサートを開催する予定で、いずれも0歳から入場が可能。市内でのコンサート開催は27日で6回目となる。

小又さんは、「誰でも気軽にリラックスして音楽を楽しんでほしい。演奏家の人と近い距離で親しんでほしいので、紙のプログラムもあえて作らなかった」と話す。子どもから大人まで楽しめ、子どもたちが自発的に何かを発見できるようなコンサートを作りたいと目標を語った。

参加募集中 子どもたちを無料招待

◆音楽通史ムシカヒストリア 27日(土)ノバホ-ル

▽第1部「音楽の歴史」午後4時開演(0歳から18歳まで入場無料。19歳以上は1000円。全自由席)▽第2部「ピアノ協奏曲の愉しみ」午後6時開演(全自由席1000円)▽いずれもノバホール受付にて前売り券を発売中▽児童養護施設や特別支援学校などの子どもたちの招待について問い合わせは小又さん(電話:090-8946-0535 メール:bassfumie117@docomo.ne.jp)まで。

  • ◆27日午前10時から1人10分ごと1000円で演奏(グランドピアノ使用)ができ、大ホールの響きを楽しむこともできる。ホワイエ(ノバホール入口スペース)で同日コンサートの前売り券を提示すれば無料で演奏が可能。(ホワイエはピアノなし)
  • ◆「お箏の世界」日本の作曲家と共に 14日(日)午前11時からつくば市民ギャラリー 入場500円
  • ◆「ビオラちゃんこんにちは!」ビオラってどんな楽器? 21日(日)午前11時からつくば市民ギャラリー 入場500円

がん患者支援の祈り つくば市在住の演奏家ら「いのちのリレーコンサート」 14日アルスホール

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いのちのリレー出演者の田中宏子さん㊧とコールマンさん(昨年のエンプティーテーブルの様子)

【田中めぐみ】がん患者支援のイベントを毎年つくば市で開催、ことし結成10周年を迎えるリレー・フォー・ライフ・ジャパン茨城(RLJ茨城、田澤勝英代表)が、記念の「いのちのリレーコンサート」を14日、同市吾妻、つくば文化会館アルスホールで開く。チャリティーで集められた寄付金は、日本対がん協会を通じて、がんの研究や治療や患者の支援のために使われる。

ソプラノの田中宏子さん

主催は同コンサート実行委員会。出演は、ソプラノ歌手田中宏子さん(つくばオペラ代表)、バイオリニストのクレイグ・コールマンさん(コールマンヴァイオリンスタジオ代表、同市)、ピアニスト行谷由紀子さん(桐朋学園非常勤講師)、つくば市在住の小学一年生から中学一年生らで成る弦楽アンサンブル「つくばジュニアストリングアンサンブル」など。がん患者支援への思いを込めた楽曲を、様々な楽器や歌声で聴くことのできるコンサートになる。

RLJ茨城が主催するチャリティーイベントでは、空っぽの椅子とテーブルを置いて亡くなった人をしのぶ「エンプティーテーブル」という催しが毎年行われている。この催しでは詩などの朗読を行うのが他県での通例だ。しかし、茨城では第1回イベントからソプラノ歌手の田中さん、第2回からバイオリニストのコールマンさんらボランティア音楽家が出演し、これまで毎年、歌と演奏によって追悼の意を表してきた経緯がある。

参加者からは好評で、田中さんの歌やコールマンさんの演奏を野外ではなく屋内で聞いてみたいという声が以前からあったという。その声に応えたいと、3年ほど前、田中さんがRLJ茨城のためのコンサートを発案した。出演者のスケジュール調整ができず実現に至っていなかったが、昨年11月から具体的な計画が進み、田中さんを中心に、RLJ茨城名誉実行委員長の宮本恭子さんらを含む6人で準備を始めたという。演目から会場、出演者、パンフレットの作成など準備を進め、開催が実現した。

コンサートでは、毎年「エンプティーテーブル」で田中さんが歌っている「ユー・レイズ・ミー・アップ」、「アベ・マリア」、「アメイジング・グレイス」が披露されるという。いずれも亡くなった人への追悼の意を込めた歌だ。中でも「ユー・レイズ・ミー・アップ」は、より意味が伝わりやすいようにという田中さんの提案で、英語教師でもある宮本さんが歌詞の和訳を行った。宮本さんは「原曲のイメージを壊さないようにしながら、かつ歌いやすさも大切にして和訳した」と話す。また、コンサートでは、歌声を合わせることで参加者同士の絆を深めてほしいとの思いから、東日本大震災の復興ソング「花は咲く」を全員で合唱するという。

クレイグ・コールマンさん

健康への意志を次の世代が引き継ぐ

「いのちのリレーコンサート」の出演バイオリニストで、第2回チャリティーイベントの「エンプティーテーブル」で演奏を依頼されたことからボランティアを始めたというのクレイグ・コールマンさん(57)に話を聞いた。

コールマンさんは、第2回以来毎年演奏しており、今年で9回目の出演となる。コールマンさんは「エンプティーテーブル」で初めて演奏した時のことについて、「よく覚えています。空っぽの椅子とテーブル、レモンと塩と一輪のバラの花、それら一つ一つががんとの戦いを表している。レモンはがんとの戦いの苦さ、塩は涙、バラは一筋の希望。とても神聖な儀式というか宗教的な祈りのような気持ちを強く感じました。がんとの戦いの末に亡くなられた方々が持ち続けていた健康への意志を、次の世代が引き継いで、がんを克服できる世界にしていかねばと思わされました。大切なセレモニーだと思い、毎年心を込めて演奏しています」と語る。

RLJ茨城の活動に参加するようになり、「コミュニティーにかかわれるようになった、新しい人との出会いがあった」と語るコールマンさん。同コンサートに出演する「つくばジュニアストリングアンサンブル」の指導もしている。

◆同コンサートは、4月14日(日)午後3時30開場、4時開演。入場料は大人2000円、高校生以下1000円。

入場料には5月18日(土)、19日(日)のリレー・フォー・ライフ・ジャパンイベントに飾られるルミナリエ(がん患者へのメッセージを書いた灯篭)代も含まれる。田中宏子さんとクレイグ・コールマンさんは同日のイベントにも出演する予定だ。

オートリブ研究開発拠点が開所 つくば発 次世代自動運転車の安全技術開発へ

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吹き抜けで開放的なワークスペース=つくば市吾妻、オートリブ「ジャパンテクニカルセンターつくば」(オートリブ提供)

【鈴木宏子】つくば駅前の旧ライトオンビル(つくば市吾妻、現L.Bizつくば)に入居した、世界最大手の自動車安全部品メーカー、オートリブ(日本法人本社・横浜市、デイル・スティーブン・クック社長)の研究開発拠点「ジャパンテクニカルセンターつくば」=2018年10月26日付=が同所で業務を開始し、9日オープニングセレモニーが催された。

オープニングセレモニーであいさつするデイル・スティーブン・クック社長

同社日本法人の中心となる研究開発拠点で、4~7階に入居し、2月18日から業務を開始した。かすみがうら市上稲吉の同社筑波事業所で研究開発に携わっていた技術者約270人が移転し、さらに今後3年間で約100人の技術者を新規採用するという。

事故を回避する先進運転支援システム(ADAS)車や自動運転車などに搭載するエアバッグやシートベルトなどの新しい安全技術を開発するという。自動運転車では、運転席と助手席、後部座席が向かい合ったり、座席を倒してくつろぎながら乗車するなど車内空間が変わると考えられていることから、次世代の車内空間に対応したエアバッグやシートベルトの安全技術を研究開発する。

特に日本では高い品質が求められることから、本社のあるスウェーデンの市場調査部門と協働し、市場調査なども実施して、さまざまな目線で品質を確保しグローバル展開していきたいとしている。2025年から30年ごろを目指して、つくば発の先行的技術を世に出したいとしている。

同センターは、4階に顧客との商談スペースや大会議室などが配置されている。5~6階はエアバッグ開発部門、7階はシートベルト開発部門。技術者がリラックスしたり、集中したりできるオープンスペースが各階に設けられているほか、各技術者が個別に国内外とテレビ会議ができるシステムなども備えられているという。技術者が開放的空間で快適に仕事ができるよう設計され、顧客に対しても、来たいと思ってもらえるような空間づくりをしたという。

オープニングセレモニーには、宇野善昌副知事、毛塚幹人つくば市副市長、在日スウェーデン商工会議所のマーティン・コス専務理事らが出席した。日本法人のクック社長は「オートリブ全体でもフラッグシップとなる開発拠点をオープンできた。つくばは都内からつくばエクスプレスで45分とアクセスが良く、研究者やエンジニアも多いので優秀な人材の採用にとても適している」と話し「一層お客様の要望にお応えし、自動運転など次世代自動車に必要な安全性の高い製品開発を続けたい」などとあいさつした。

手前は集中力が高まるとされる椅子が設置された会議スペース。奥は国内外とテレビ会議ができるテレホンブース。各階に配置されている(同社提供)
手前は会議スペース。奥は一人になって集中できるブース。各階に配置されている(同)
4~6階を見下ろせる7階の開放的な空間。奥は7階の屋外テラス(同)

新頭取に生田雅彦副頭取が内定 筑波銀行

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会長に就任する藤川雅海頭取㊧と新頭取に内定の生田雅彦副頭取

【鈴木宏子】筑波銀行(本店土浦市)は8日、同日開いた取締役会で、新しい頭取(代表取締役)に生田雅彦副頭取(58)を内定したと発表した。藤川雅海頭取(66)は代表取締役のまま会長に就任する。6月開催予定の定時株主総会及び終了後の取締役会で正式決定する。

生田氏は法政大学経営学部卒、1984年に関東銀行(現在の筑波銀行)に入行、石岡支店長、神栖支店長、総合企画部長、営業本部長などを歴任し2018年6月から副頭取を務める。

藤川頭取は横浜国立大学経済学部卒。1976年に関東銀行入行、ひたちなか支店長、研究学園都市支店長、総合企画部長などを歴任し、2012年6月から頭取を務めている。

【訃報】元県議で常総学院理事長の桜井富夫氏死去

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桜井富夫氏

【鈴木宏子】元県議で学校法人常総学院理事長の桜井富夫(さくらい・とみお)氏が3日午後、肝臓がんのため笠間市内の病院で死去した。79歳だった。今年1月後半から入院していたという。

石岡市出身。県議を7期務め、県議会議長、全国都道府県議長会副会長、自民党県連副会長などを歴任した。2017年の知事選では、初当選した自民党推薦の大井川和彦氏を積極的に応援しなかったとして党県連から会派離脱の処分を受けた。同年10月に体調不良を理由に県議を引退した。

常総学院(土浦市中村西根)理事長のほか、特別養護老人ホーム常新会シルトピア(同市本郷)の理事長も務めた。

通夜は10日午後6時から、告別式は11日午後1時から、いずれも石岡市柿岡5689の柿岡セレモニー寂情で。喪主は娘婿の坂入裕一さん。

 

認知症予防に「コグニサイズ」体験 幸和義肢研究所 聞こえと脳の仕組み学ぶ

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認知症予防運動「コグニサイズ」に取り組む参加者=つくば市竹園、つくば国際会議場

【谷島英里子】義肢、車いす、補聴器などを製作販売する幸和義肢研究所(つくば市、横張和寿社長)は6日、同市竹園のつくば国際会議場で「コグニサイズ」の体験会と「聞こえと脳のセミナー」を開いた。

コグニサイズは英語で「認知」(コグニション)と「運動」(エクササイズ)を重ねた造語。国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)が開発した認知症予防に向けた運動だ。コグニションとエクササイズを同時に行い、脳と体の機能を効果的に向上させるのがねらい。言語聴覚士で同センター認定コグニサイズ指導者の川田夏希さんが講師となり、一般参加者の指導をした。

参加者が車座になって、足踏みとしりとりをしながら時計回りに発表するゲームや100から3ずつ引いて最後に1で終了するゲームなどをした。体を動かしながら頭で考えたり間違えたりすることが脳への刺激を促すという。

補聴器の体験会=同

補聴器メーカー、オーティコン補聴器の川田さんは聞こえと脳のセミナーで、補聴器を使って聴力と脳の関係を説明した。聴力の低下は加齢や過度の騒音で、音を感じ取る有毛細胞の減少などによって生じる。耳が聞こえづらくなると、音や情報が少なくなり認知症のリスクが高まるという。川田さんは「聞こえを大切にすることは健康を維持することにつながる」とし、「補聴器は音を聞こえやすくすることはもちろんだが、脳への負担を減らせる点からも注目されている」などと話した。

会場では、補聴器の聞こえ方をVR(バーチャルリアリティー)で疑似体験できるコーナーも設けられた。

金色姫がつなぐ日印の糸 著者迎え、つくばで交流の朗読会

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民族衣装サリーの着付けショーになってしまう一幕もあった金色姫朗読会=つくば市吉瀬、つくば文化郷

【相澤冬樹】つくば市神郡の蚕影(こかげ)神社に伝わる伝説に材をとった土浦市在住の作家、佐賀純一さんの著作「金色姫と蚕の物語」の朗読会が6日、つくば市吉瀬のつくば文化郷で開かれた。日印女子フォーラム、茨城県郷土文化振興財団などが実行委員会をつくっての開催。会場には佐賀さん自身が駆けつけ、金色姫伝説の背景にあった日本とインドの近しさを語るなどした。

金色姫伝説は日本に養蚕が伝わった起源をたどる物語。天竺(インド)で受難にあった金色姫は、海に逃れて常陸国筑波の豊浦に漂着、権太夫という漁師に助けられる。やがて亡くなると、自らの骸(むくろ)をもって桑の葉を食うカイコとなり、糸をつむいで絹をつくるまでを権太夫夫妻に伝授する。姫への感謝から建てられたのが蚕影神社だ。

佐賀さんはこれを翻案し小説化、『筑波山愛ものがたり』(2006年、常陽新聞新社刊)に収めた。日印女子フォーラムの大場多美子代表の朗読で、筑波山はじめ、県内に3カ所残る養蚕にまつわる神社やインドで撮られた写真のスライドショーともども上演された。

朗読会の最後にあいさつする佐賀純一さん=同

ガンディー生誕150周年のSDGs事業

朗読後、大場代表はこの企画がインド独立の父、マハトマ・ガンディー(1869 – 1948年)の生誕150周年にちなむことを強調した。インドでは今日、カシミヤやシルク、ガディなどの織物が各地でさかんに作られているが、英国の植民地時代、圧政で取り上げられた糸車を探しだし、技術を伝えたガンディーの偉業抜きに考えられないそうだ。

これを受け継ぐ形で同フォーラムは、生活困窮者や女性の自立のためにハンドメイドの生地づくり事業を支援している。「糸をつむぎ織り上げることを通じて、SDGs(持続可能な開発目標)達成をめざしている」といい、金色姫を縁につくばでの展開も考えている。同事業で日印をつなぐ活動をしているIRAKOI(イラコイ)社代表のシウリ・ロイさんが、現地で織られたさまざまな素材を持ち込んで紹介した。

催事の締めくくりで佐賀さんは「日本とインドの間には今、すごい距離感があるが、空海の時代までさかのぼると、インドはもっと身近で、当時の仏教にも濃密な影響を残していた。か細い糸をたぐって、本当は近くにあるインドを見つけ出したい」と語った。

機先制せず延長で力尽きる B2ロボッツ新本拠地オープニングゲーム

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オープニングセレモニーの華麗な光と映像の中から、ロボッツの選手たちがコートに姿を現す=水戸市緑町のアダストリアみとアリーナ

【池田充雄】男子プロバスケットボールB2リーグの茨城ロボッツは6日、新本拠地アダストリアみとアリーナ(水戸市緑町)のオープニングゲームとして、2018-19シーズン第30節の群馬クレインサンダース戦を開催。会場にはB2新記録となる5041人の観客が詰めかけ満員御礼。試合は延長までもつれ込む熱戦の末、75-86で茨城が敗れている。

5000人の観客がボールの行方に歓声と嘆息を上げる=同

敗因について、茨城の岩下桂太ヘッドコーチは「第1クオーターでどれだけ勢いに乗れるかにかかっていた。ここで7-18とリードを許したことが全て」と、立ち上がりの悪さを第一に挙げた。さらに「相手はインサイドを支配してきたが、うちはローポジションから強くアタックできる選手がいない。しかしドライブで攻められる選手はいるので、そこでガツンとやれるようにしたい」と、以前から課題だったインサイドの弱さにも言及した。

第2、第3クオーターでは、最大15点のビハインドから追い上げ、一時は4点のリードを奪うことができた。眞庭城聖主将は「序盤のリズムの悪さが改善された。走って外から入る、スピーディーで動きのあるバスケを見せることができた」と分析する。

第4クオーター終了時は73-73の同点。だがその後、5分間の延長戦で11点の差がついてしまった。コナー・ラマートが4ファールでベンチに下がり、リバウンドやルーズボールが取れなくなったことが一因。また、コートの中に攻撃の組み立て役がいない時間帯もあった。

アンドリュー・ランダルが低い姿勢で攻め込む㊧と攻守で存在感を発揮したコナー・ラマート

B1昇格の可能性消滅

これで茨城は34勝21敗となり東地区3位、5試合を残して首位の群馬とは6ゲーム差。ワイルドカードにも入れず、今季のB1昇格の可能性は消滅した。眞庭主将は「もちろん残念だが、一方で新しいアリーナで戦えた感激もある。5000人を集客し、今まで見たことのない光景、聞いたことのない歓声を味わえ、このチームのポテンシャルを証明できた」と複雑な心境を語る。

くしくも、今日の対戦相手だった群馬のヘッドコーチは、かつてつくばロボッツを指揮した平岡富士貴さん。こちらも「思い入れのある体育館なのでぜひ勝ちたかった。素晴らしいアリーナで、大勢のブースターの前で大好きなバスケができたことに感謝したい」とコメントしている。

「この雰囲気を選手として味わえたことは感慨深い」と眞庭城聖主将㊧と試合後に挨拶する岩下桂太ヘッドコーチ

特別枠の県代表決まる イオンつくばで茨城国体eスポーツ予選

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茨城大表を決めるeスポーツ予選大会の様子=6日、つくば市稲岡、イオンモールつくば

【鈴木宏子】いきいき茨城ゆめ国体と同時開催される「全国都道府県対抗eスポーツ選手権」に出場する県代表を決める予選大会が6日、つくば市稲岡、イオンモールつくばで催された。競技種目の一つ、パズルゲーム「ぷよぷよ」で、ハンドルネームざいろ選手=本名・今井孝徳さん=(26)が特別先行代表となる1人目の県代表に選ばれた。

eスポーツはコンピューターゲームの対戦で、同選手権は、同国体文化プログラムとして初めて開催される。eスポーツで都道府県対抗戦が開催されるのも全国で初めて。「ぷよぷよ」のほか、カーレースゲーム「グランツーリスモ」、サッカーゲーム「ウイニングイレブン」の3種目が、国体と同時期の10月に開催される。現在、各種目ごとに、出場選手を決める予選大会が各地で行われている。茨城県は開催県のため各種目とも出場枠が二つある。

6日行われた予選は、「ぷよぷよ」に出場する一般の部の県代表2人のうち1人目を決める予選大会。17~39歳の44人が出場し、2人が対戦するトーナメント形式で行われた。大型画面に映し出された対戦の様子を、プロが解説しながら行われ、会場は人だかりができた。

優勝したざいろ選手は、「全国から猛者が集まる大会に出場できてうれしい。普段通りに練習を続け、国体では優勝を目指したい」と話した。つくばみらい市のメーカーに勤める千葉県在住の会社員で、全国ランキング8位の実力の持ち主。優勝候補の一人だという。

優勝し茨城大表に決まった、ざいろ選手(右)

筑波山の水脈再生に着手 「守る会」が参加呼び掛け

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ワークショップで使用する竹炭を作成しているところ。消防署に連絡して竹を燃やし消し炭としている=つくば市臼井、六所の里

【相澤冬樹】筑波山の「水脈」をたずねて、滞ってしまった水の流れを復活させようという試みが近く始まる。山麓の住民らで立ち上げた「筑波山の水脈を守る会」(松崎崇代表)が広く参加を呼び掛けているもので、つくば市臼井、六所の里から分け入る宮山の西の谷筋を舞台に、専門家の指導を受けながら水脈の再生、整備に取り組む。13日のワークショップを皮切りに、今年あと3回の作業を予定している。

山全体が御神体という筑波山にあって、信仰あつい山麓の人々は古くから、小グループの結(ゆい)をつくって山を守る作業を受け継いできた。しかし人手が入りにくくなった今日、森は荒れ、土壌も硬化し、山津波などの災害リスクが高まっている。一部が土砂災害警戒区域に指定されている筑波山南麓の六所集落では危機感を募らせ、各地の環境再生に実績のある造園家の高田宏臣さん(高田造園設計事務所主宰、NPO 法人地球守代表)を招き、現地を見てもらい講演を聞いた。その上で、守る会結成を決めた。

まずは「ヒヤミズ」の詰まりを解消

同会は、水脈を保全することで、命の源である山を敬い、人と人、人と自然とのつながりを取り戻すことを目的に掲げる。筑波山水脈の大動脈は、女体山・男体山の間に位置する御幸ケ原(直下に男女川の源流がある)から東に大きく振れていると考えられ、その裾野にあたる宮山、お宝山辺りが要の地形となっていた。

宮山の西の谷筋には、六所集落で唯一の湧き水「ヒヤミズ」がある。明治時代、廃社になった六所神宮(今の六所皇大神宮霊跡地)の御神水というが、今は落ち葉や泥が詰まってほとんど水の流れはない「湿地」の状態。やぶに覆われた森は「動脈硬化のように水脈の詰まりがたくさんできている」そうで、まずはこの水脈の再生、保全をめざす。

高田さんの指導で実地に水脈整備を行うワークショップは、13日に第1回を開く。「水脈の詰まりは、人の力で、スコップ一つから解消していける」と集落外にも参加を呼び掛けている。

同会は、この試みが長期にわたるものと見ている。高田さんを招いての年4回の活動のほか、月に1度、ワークショップの資材を自作する活動もあり、こちらも地元の協力者を募っている。

◆13日(土)の第1回ワークショップの作業は午前9時から午後4時ごろの予定。参加費(ランチ付)は同市筑波地区在住1000円、それ以外2500円、高校生以下500円、就学前幼児無料。参加希望は10日まで、メール(tsukubanomizu@gmail.com)により受け付ける。

◆守る会への入退会は自由、年会費無料。詳細は同会ブログ(https://tsukubanomizu.hatenablog.com)。

TX沿線 隣接の学校用地購入を 児童数急増の葛城小PTAが要望 市長「4月中に判断」

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五十嵐つくば市長(右)に要望書を手渡す葛城小学校PTAの福田理会長=つくば市役所

【鈴木宏子】児童数が急増し、来年4月以降、教室が足りなくなるつくば市立葛城小学校(同市苅間)で、同小PTA(福田理会長)が5日、五十嵐立青市長に、グラウンドに校舎を増設するのではなく、同小北側に隣接する県所有の学校用地(約0.6ヘクタール)を早急に購入し、適切な教育環境を整えるよう求める要望書を提出した。

五十嵐市長は「いろいろな選択肢を考えている。今月中に人口増の推計を出す。何クラス必要か正確に試算する」などと話し「4月中ぐらいに判断していきたい」と答えた。

つくばエクスプレス(TX)沿線の研究学園葛城地区に立地する同小は、住宅開発が進み人口が急増している。2014年度は児童数が72人だったのに対し、15年度は109人、16年度206人、17年度294人、18年度329人と5年前の4.5倍に増えている。新年度もさらに児童数が増えることから3教室増やした。来年度はさらに2教室足りなくなる見込みだという。

今後も増える児童数に対し市は、同小のグラウンドに校舎を増築する、隣接の学校用地を県から購入する、通学区を見直す―などの選択肢を検討しているという。

要望書を提出したPTAの福田会長(40)は「大して大きくないグラウンドの一角に校舎が建てられると、運動会や体育の授業に影響が出る。放課後児童クラブもグラウンド内に設置され定員オーバーになっている。裏に学校用地があるのだから、こちらに校舎の建築をお願いしたい。県は学校を建てることを前提に用地を確保している。にもかかわらず今になって間に合わない状況が起きている」などと話し、早急な教育環境の整備を求めた。

一方、県立地推進局土地販売推進課は「つくば市に対して、ずっと以前からすみやかな用地取得をお願いしている」としている。

葛城小北側に隣接する県所有の学校用地。空き地になっている

手こぎボートで桜のトンネル楽しんで 満開の土浦・新川

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手こぎボートを体験しながら満開の桜を鑑賞する女性=5日、土浦市真鍋の新川

【谷島英里子】川面に覆いかぶさる桜のトンネルで知られる、土浦の桜の名所、新川で、手こぎボートを体験しながら満開の桜を楽しむイベントが6、7日に開催される。水面から見上げる桜の美しさを知ってもらおうと、霞ケ浦で遊覧船を運行するラクスマリーナが実施する。

新川は両岸に約200本のソメイヨシノの並木があり、花見客やカメラマンでにぎわう。手こぎボートを楽しめるのは土浦税務署近くの神天橋(同市真鍋)付近。2人乗り用と4人乗り用が計4隻あり、料金は1隻30分間500円。乗り込む前にこぎ方のレクチャーがあるため、初心者でも気軽にチャレンジできる。

3月30、31日にも行われた。5日の試乗会では「手こぎのボートだから岸沿いの桜に近づきやすい」「川の流れはゆったりしていてのんびりできる」などと好評だった。

ラクスマリーナの秋元昭臣専務は「桜のトンネルも、散って水面に浮かぶ桜も美しく見応えがある。この時期しか楽しめないのでぜひ体験してほしい」と話している。

出港時間は両日とも午前10時、11時、正午、午後1時、2時、3時。問い合わせはラクスマリーナ(電話029-822-2437)まで。

コミュニティ棟をお披露目 つくば市役所敷地内に完成

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5月7日から利用が始まるつくば市役所コミュニティ棟=つくば市研究学園

【鈴木宏子】つくば市役所(同市研究学園)敷地内に増設された分庁舎「コミュニティ棟」がこのほど完成した。4日内覧会が催され、市民にお披露目された。ゴールデンウイーク明けの5月7日から利用を開始する。

人口増により市職員が増え、本庁舎が手狭になったことから建設された。市役所周辺の研究学園地区は、つくばエクスプレス沿線開発が進み、人口が急増しているにもかかわらず、住民が利用できる公共の集会施設がなかったことなどから、1階全フロアーが市民が利用できるスペースとなる。2、3階は市職員の執務スペース。

だれでも利用できる1階オープンスペース

1階はだれでも利用できるオープンスペースと子どもたちが遊べるキッズスペースのほか、会議室が6室設置された。利用時間は午前9時から午後10時。会議室の使用料金は30分100~300円。市地域交流センターと同様、ボランティア団体などは利用料が免除となる。

2~3階の執務スペースには、総務部、政策イノベーション部、選挙管理委員会、経済部、農業委員会などが入り、市職員約180人が働く。10連休のゴールデンウイーク中に、隣りの本庁舎や春日庁舎から引っ越しするという。

子どもたちが遊べる1階キッズスペース

建物は重量鉄骨造り3階建て。建築面積約1100平方メートル、延べ床面積約3300平方メートル。昨年9月に着工し、プレハブ工法により約6カ月間で完成した。大和リースが建設し、市が15年間、リース料を毎年約6400万円支払って使用する。リース料は総額約9億6000万円。

4日、完成披露セレモニーが催され、五十嵐立青市長は「(1階オープンスペースの柱と天井は)1本の大きな木の下に多くの人が集まるイメージでつくられている。市民同士のコミュニティが強まり、市民と職員の交流にも期待をもっている」など話した。

1階会議室。間仕切りを開放すれば最大132人が利用できる
全フロアに備えられているオストメイト対応の多目的トイレ

「広報が不十分」審議会で指摘 4月始動のプラスチックごみ回収 つくば市

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新設されたリサイクルセンターの外観=つくば市水守

【岡本穂高】リサイクルセンターの完成に伴って、つくば市で4月から始まった容器包装プラスチックの分別開始周知の取り組みに対し、このほど開かれた市一般廃棄物減量推進委員会で「市内一斉に分別回収を始めるという大規模な取り組みにしては、広報が不十分ではなかったか」などの意見が挙がった。

市は、市民への呼び掛けが不十分であったことを認めた上で、「実際に回収を始めると市民の方から多くの声が挙がると思う。それを踏まえた上で1年間は試験的に回収を行い、だんだんと普及していければ」と話した。

今後はアンケート調査やワークショップなどを行い、改善点を明らかにした上で認知度向上を目指していく予定だという。また、市民団体などにも直接、PR活動をすることで、行政と市民が一体となってプラスチックごみの分別回収を普及していく考えだ。市民の声を聞いて、今後回収日を増やすなどの対策を検討するという。

3月28日、つくば市水守のリサイクルセンターで同委員会が開催され、市のPR不足が問題に挙がった。

一方、市のPR不足や消極的な姿勢に対し、つくば市の60代女性は「試験的導入で、無理に分別しなくてもよいのなら、わざわざ別の袋を用意してごみを分ける必要がないように思える」と首をかしげる。

ゲーム感覚で学ぶVR体験装置も

遊びながらごみ問題について学べるリサイクルセンター内のVR体験装置

1日から稼働したリサイクルセンターでは、従来の燃やせないごみや粗大ごみ、缶、瓶などの処理だけでなく、容器包装プラスチックや缶・瓶などのリサイクルを行うための中間処理も行う。

敷地面積5.4ヘクタール、施設は地上3階建て、鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造、建築面積約3600平方メートル、延床面積約6000平方メートル。施設の能力は、粗大ごみ・不燃ごみのリサイクル施設が日量26トン、、資源ごみのリサイクル施設が日量34トン。建設工事費は約37億4000万円。

リサイクルセンターの中には、ごみ処理施設だけでなく工作室や家具類再生工房などもあり、より市民に開かれた施設となる。また、ごみの分別についてゲーム感覚で学ぶことができるバーチャルリアリティ(VR、仮想現実)体験なども新設されており、子どもたちがごみ問題をより身近なものとして考えられる仕組みになっている。

リサイクルセンター内の様子

メモ
【容器包装プラスチックの回収方法】回収日は月2回で、卵パックや食品の外装フィルムなど、プラスチックマークのある汚れていないものが対象となる。容器包装プラスチックは、金属や紙の部分を取り除き、軽く洗って乾かした後、透明または半透明のビニール袋に入れて出す。食品トレイなど水ですすいで汚れがとれるものはよいが、汚れが取れないレトルトパックなどやプラマークのついていないごみは燃やせるごみに出してほしいという。

介護予防に専門職 土浦市人事

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土浦市役所

【鈴木宏子】土浦市は4月1日付け市職員の人事異動を内示した。新任の建設部長に岡田美徳下水道課長、教育部長に羽生元幸保健福祉部国保年金課長が就任する。消防職を含めた前年並みの異動総数は381人。子育て支援体制の強化に対応した人員配置をするほか、介護予防に専門職を配置する。機構の一部見直しにより清掃事務所の業務を清掃センターに集約などする。

◇人事異動(4月1日付)、カッコ内は現職、敬称略

【部長】
▽建設部長(同下水道課長)岡田美徳
▽教育委員会事務局教育部長(保健福祉部国保年金課長)羽生元幸

【課長】
▽市民生活部生活安全課長(総務部管財課長補佐兼管財係長)坂本英宣
▽市民生活部市民課長(保健福祉部高齢福祉課長)佐野善則
▽市民生活部環境保全課長(教育委員会事務局文化生涯学習課長兼土浦市民ギャラリー館長)佐賀憲一
▽保健福祉部高齢福祉課長(市民生活部環境保全課長)水田和広
▽保健福祉部国保年金課長(同課長補佐兼国保給付係長)菊田宏巳
▽建設部道路課長(同課長補佐兼工務係長)草間正志
▽建設部下水道課長(同道路課長)和田利昭
▽建設部公園街路課長兼市駅東駐車場管理事務所長兼市駅西駐車場管理事務所長(同公園街路課長補佐兼街路係長)浅岡武徳
▽建設部水道課長(同課長補佐兼工務係長)黒須清一
▽教育委員会事務局文化生涯学習課長兼土浦市民ギャラリー館長(同課長補佐兼文化振興室長)中澤達也
▽監査事務局長(建設部住宅営繕課長補佐兼住宅係長)武藤義隆
▽農業委員会事務局長(市民生活部生活安全課長)下村浩
▽教育委員会事務局図書館長兼土浦市民ギャラリー副館長・広報マネージャー併任(新規採用)入沢弘子

【消防司令長】(次長級)
▽次長(土浦消防署長)塩ノ谷秀雄
▽土浦消防署長(荒川沖消防署長)鈴木和徳

【消防司令長】(課長級)
▽総務課長(警防救急課長)嶋田邦彦
▽警防救急課長(土浦消防署上席副署長)岩松克彦
▽土浦消防署上席副署長(同副署長)磯山公奉
▽土浦消防署上席副署長(同副署長)本橋一夫
▽土浦消防署南分署長(同上席副署長)嶋田正夫
▽荒川沖消防署長(新治消防署長)野口國明
▽新治消防署長(総務課長)檜山保明

【退職】
▽建設部長・柴沼正弘
▽教育委員会事務局教育部長・服部正彦
▽建設部公園街路課参事兼課長兼土浦市駅東駐車場管理事務所長兼土浦市駅西駐車場管理事務所長・岡田良一
▽農業委員会事務局長・矢口勉
▽建設部水道課長・小林正典
▽監査事務局長・天谷太
▽市民生活部市民課長・松本陽子
▽消防司令次長・相澤浩
▽土浦消防署南分署長・石井昭夫

➡つくば市4月1日付け人事異動はこちら

桜並木に菜の花咲いた! つくば国際大高前新川堤

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桜の名所新川堤に咲く菜の花=土浦市真鍋

【谷島英里子】桜の名所で知られる土浦市の新川堤で、つくば国際大学高校(同市真鍋)生徒たちが、昨年から育ててきた菜の花(アブラナ)が桜とともに咲き始めている。

新川は両岸に約200本のソメイヨシノが並木をつくる名所。鮮やかな黄色の菜の花を植えることにより、歴史ある桜がより一層映え、地域活性化や地元への感謝につながればと、生徒有志や保護者、教職員ら約100人でつくる「つく国新川堤と菜の花満開プロジェクト」を2018年に立ち上げた。

場所は同校近くの新川橋から城北橋までの左岸約400メートル。県土浦土木事務所や土浦市、地元町内会、NPO法人まちづくり活性化土浦などの理解や協力のうえ、7月に除草作業を行ったあと、10月に保護者などの寄付で集まった種約50キロ分を蒔(ま)いた。3月初旬から順に咲き始め、今後も次々と開花していく予想だ。

開花を祝って開かれた「第1回桜と菜の花満開イベント」=同

30日には同校で「第1回桜と菜の花満開イベント」が開かれ、生徒やPTAが模擬店を出店。花見を楽しみながら、抹茶やレンコンのお菓子、フランクフルトなどを味わっていた。

生徒会長の2年野田咲幸さん(17)は「私たちが蒔いた種がきれいに花を咲かせて、とてもうれしい。桜と菜の花は春しか見られないので、多くの人に訪れてほしい」と話した。

「足だまり」の交流拠点 土浦にサイクリング施設オープン

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オープンしたサイクリング施設「りんりんポート土浦」エントランスホール=土浦市川口

【谷島英里子】霞ケ浦を望むつくば霞ケ浦りんりんロード沿いに30日、サイクリング施設「りんりんポート土浦」(土浦市川口)がオープンした。サイクリストや市民らが立ち寄る施設として同市が整備してきたもので、人と自転車の休息と手入れの場所となる。

休憩施設は、自転車メンテナンススペース、休憩スペース、多目的室、屋上展望スペースが設けられ、サイクルラック、シャワー、トイレ、自転車チューブなどの販売機が配置されている。自動車からの乗り換え用に約100台の駐車場も備えた。敷地面積約1.1ヘクタール、休憩施設は平屋建て延床面積約260平方メートル。

この日は、中川清市長や宇野善昌副知事ら関係者が出席してセレモニーが開かれた。中川市長は「霞ケ浦周辺の新たなシンボルとして施設の持つ魅力が波及効果を生み、街のにぎわいや地域活性化につながることを願っている」と述べた。

写真㊤は「りんりんポート土浦」外観、㊦は2人乗り「タンデム自転車」の試乗体験をする中川清市長(後方)と室内に設置された自転車ラック

オープニングイベントでは、4月1日から県道路交通法施行細則の改正で公道走行が可能となる2人乗りの「タンデム自転車」の試乗があり、中川市長、宇野副知事が体験した。子ども参加の自転車乗り方教室や自転車走行中の危険を予測する模擬体験も行われた。

▽開館時間午前9時~午後6時。休館日12月29日~1月3日。利用料(多目的室)午前9時~午後1時=1295円、午後1時~午後6時=1620円。