ホーム 教育 季節を先取り、満開のサクラソウ並ぶ 筑波実験植物園

季節を先取り、満開のサクラソウ並ぶ 筑波実験植物園

【池田充雄】国立科学博物館筑波実験植物園(つくば市天久保)で13日から「さくらそう品種展」が始まった。筑波大学が保有する国内屈指のサクラソウ品種コレクションから、100種以上を特別公開している。これほどの種類と品数を一度に見られる機会は少ないとあって人気を博している。

筑波大が保有するサクラソウ品種は現在314種あり、本展ではそのうち100種以上を公開している。植物園の正門を入ってすぐ、教育棟の裏に設けられた展示台には、花の色や模様、花弁の形や咲き方などとりどりのサクラソウの鉢が並び、端から見ていくうちにその全容が分かる仕掛けになっている。

傍らにある「桜草花壇」は、江戸時代の伝統的な観賞方法を再現したもの。こちらには約30種が並ぶ。お互いが引き立て合うよう、花の色によって配置の仕方が決められているそうだ。

伝統的な鑑賞方法の「桜草花壇」

サクラソウの園芸品種は数百種あるとされるが、これらはすべて日本の野山に自生していたわずか1種のサクラソウ野生種から、品種改良によって作出された。江戸時代後期に武士の間でブームが巻き起こり、爆発的に多様化が進んだという。

昨年の人気投票で1位を獲得した品種「ときめき」。花弁は表が白で裏がピンク、花芯が八重になる

「眼福(がんぷく)。毎年来ているが、今年もきれいに咲いている」と話すのは来園者の一人、東京都の小川倫弘さん(46)。妹の博子さん(45)も「同じサクラソウでもいろんなバリエーションがあって、見ていて楽しい」との感想。

展示品は今展の会期に合わせ、ハウスなどで温度管理しながら育てられた。今年は気候の関係で、地植えのサクラソウはまだわずかに咲き始めたばかりだが、ここでは満開の姿を、季節を先取りして楽しむことができる。

「名前もそれぞれユニークなので、由来を想像しながら見るのも楽しいのでは」とアドバイスするのは、NPOつくばアーバンガーデニング(TUG)のメンバーで「筑波大学さくらそう里親の会」事務担当の佐藤久美子さん。栽培を通じて筑波大学による種の保存・継承に協力している。TUGではほかに松見公園(同市天久保)の「さくらそう花壇」も管理しており、こちらは4月中旬から5月中旬にかけて、約250種3000株が見頃を迎えるそうだ。

◆筑波実験植物園のさくらそう品種展は21日(日)まで。開園時間は午前9時~午後4時30分。入園料は一般300円。

松見公園の「さくらそう花壇」でも早咲きが開き始めた

スポンサー

LATEST

【気分爽快 りんりんロード】4 ヒルクライムに熱中 志賀旭さん

【田中めぐみ】筑波学院大3年の志賀旭さん(21)は、昨年4月、兄の大海(ひろみ)さんに誘われたのがきっかけでつくば霞ケ浦りんりんロードを走り始めた。休日の早朝、つくば市内の自宅から出発して土浦駅まで行き、りんりんロードに入って平沢官衙遺跡(つくば市平沢)まで走る。そこから、つくば市と石岡市の境にある標高294メートルの不動峠、筑波山南東の尾根に位置する標高412メートルの風返し峠、つつじが丘駐車場に上るヒルクライムコースが特にお薦めだそうだ。 坂を上りきる達成感 「ヒルクライムはとにかく体力勝負。余った体力を坂にぶつけている。頂上まで上り切った時の達成感が最高」と志賀さん。「ギアを軽くして上る人もいるが、自分は軽くせず、一度も止まらずに強い踏み込みで上っていく。動いている、確かに前進していると感じられるのがヒルクライムの楽しさ」と顔をほころばせる。 不動峠の平均勾配は7%。途中10%を超える急傾斜もある。風返し峠を過ぎると標高は500メートルになる。兄の大海さんと、どちらが早く着くか競い合うこともあるそうだ。 つつじケ丘駐車場から筑波山神社に向かいダウンヒルで下りてきた後、りんりんロード沿いの筑波休憩所近くにある「松屋製麺所」(つくば市沼田)で食べるラーメンは感動の味だそう。「サイクリスト向けに駐輪用の自転車スタンドが置いてあり、席数もメニューも少ないが、安くてめちゃくちゃおいしい」

観客席2倍、付帯施設も つくば市が陸上競技場たたき台

【鈴木宏子】陸上競技場の規模や立地場所などを改めて検討する、つくば市陸上競技場整備基本構想策定検討会議(座長・萩原武久つくば市スポーツ協会会長)の第2回会合が24日、同市役所で開かれ、事務局の市スポーツ振興課から施設規模のたたき台が示された。 上郷高校跡地を想定した昨年2月の案と比べ、観客席を2倍の4000席にするほか、付帯施設として雨天走路(室内走路)、多目的広場、セミナーハウスを整備する案が示された。 たたき台は、8レーン(直線は9レーン)の400メートルトラックを整備し、内側のインフィールドは天然芝とする、観客席はメーンスタンド2000席と芝生スタンド2000席の計4000席とするなど、日本陸上競技連盟の施設基準で第3種公認相当規模の整備をする。駐車場収容台数は400~500台程度とする。 一方、昨年の上郷高校跡地案は、トラック内側のインフィールドは人工芝、観客席は計2000席程度、駐車場台数は190台程度だった。 ほかに付帯施設として、3レーンの雨天走路を整備する案のほか、競技場の周囲に、出場選手がウオームアップできる多目的広場、市民が散策できるジョギングコース、遊戯空間を整備する案が出された。さらに会議室や研修室を備え、地元企業と連携した物販などもできるセミナーハウスなどの整備案も盛り込まれた。避難場所とし、防災備蓄倉庫の整備案も示された。市によると、全体面積や総事業費などは次回以降示すという。 委員からは、付帯施設について「サブトラック(多目的広場)を備えた競技場は大きな規模の競技会を誘致しやすい」「雨天走路がある競技場は少なく付加価値が高まる」など好意的に受け止める意見が相次いだ。

街づくりコンサルの伊藤春樹さん サロン開き集大成の提言へ

【鴨志田隆之】土浦市やつくば市などで39年間、街づくりを手掛けてきた、街づくりコンサルタント、聚文化研究所(美浦村)代表の伊藤春樹さんが22日、土浦市中央の集会施設、井戸端庵で「きまぐれサロン」をスタートさせた。これまで請け負った調査や施設設計、市民活動の集大成として、コロナ禍を経たこれからの暮らしや働き方、コミュニティの在り方について模索・提言していく考えだ。 第1回会合には、NPOまちづくり活性化土浦の堀越昭副理事長、つちうら亀の市実行委員で琴奏者の高梨美香子さんなど11人が参加し、改めて伊藤さんのプロフィールや、街づくりコンサルティング事例が紹介された。 伊藤さんは岩手県釜石市出身で、東京電機大学工学部で建築を専攻した。その後、筑波大学大学院で環境科学を学び、1981年に株式会社聚文化研究所を設立した。土浦市では歴史的町並み整備再生策定調査や中城通り整備基本設計を担当したほか、第2次つくば市総合計画、つくば市田園居住区調査などに携わった。 伊藤さんは「長く土浦で仕事を続けてきて、県南の要衝というだけでなく、土浦をひとつの拠点とした集落と街並み、霞ケ浦の豊かさを次代に継承していきたいと考えるようになった。それらの話題をきまぐれサロンの主たるテーマにして、2カ月に1度くらいのペースで意見交換したい」とサロン立ち上げの趣旨を述べる。 なぜ今回の活動を思い立ったのかについては「聚文化研究所を設立した当時の、将来の環境変化予測が現実のものとなってきたから」と唱える。「異常気象の多発や、温暖化の影響が顕著になることは、40年前から警鐘が鳴らされていた。少子高齢社会も現実のものとなってきた。そこへ新たな危機として浮上したのが新型コロナ問題。暮らしの在り方を変えていかねばならないと感じ、人と地域社会をつないでいくための提案を残したい」と話す。 提言は主に伊藤代表が関わる市民活動の場でアピールしていく考え。今後は、霞ケ浦流域の歴史・文化・産業について広く意見を集め、街づくり、地域交流への要望を収集する活動に広げていく。

半年遅れで入学式 筑波学院大

【鈴木宏子】筑波学院大学(つくば市吾妻)で23日、入学式が催された。コロナ禍、4月の入学式を取り止め、半年遅れとなった。2020年度の新入生203人はこの日初めて一堂に会した。 前期はすべての授業がオンラインで行われた。後期から対面での授業が始まるのを前に、式典が挙行された。 感染防止対策として、会場の窓を開け、新入生は座席を1席ずつ空けて着席した。父母らの参加は断わった。 望月義人学長は「皆さんは自宅やアパートでパソコンやスマホに長い時間向き合ってきた。早く大学に行って友達と話がしたい、退屈で仕方ないという声もあった」と話した。さらに300年前、ペストが流行して大学が休校になった1年半の間に、万有引力の法則などを発見したニュートンの創造的休暇について触れ、「やがては陳腐化する知識や技術を単に受け入れるのではなく、課題は何かを考え抜いて、正解のない問題を解決に近づけるにはどうしたらいいか、突き止める力を養ってほしい」と式辞を述べた。 橋本綱夫理事長は「後期からは皆さんを大学でお迎えしたいという思いで、多くの教職員が様々な準備を重ねてきた。大学としても検温システムや学内のネットワークの整備を行い、学食にもパーテーションを設置し、安心安全に過ごせるようさまざまな準備をした。ぜひ安心して勉強に励んでいほしい」とあいさつした。 これを受けて新入生代表の堀江紅音(あかね)さん(下妻二高卒)は「前期は思わぬ形での大学生活スタートとなり、オンライン授業にとまどうことも多かったが、何とか前期を終えることができ、一つの自信となった」と述べ、「これからの情報化社会を生きていくため、正しい情報を選択する力を身に着け、建学の理念である知識、徳、技術を体得し、社会に貢献できる人間として羽ばたけるよう日々精進していきたい」などと宣誓した。
おすすめ