土曜日, 4月 27, 2024
ホーム検索

鈴木宏子 -検索結果

If you're not happy with the results, please do another search.

レストラン街から飲食店すべて撤退 つくばセンタービル

【鈴木宏子】つくば駅近くのつくばセンタービル(同市吾妻)1階のレストラン街、アイアイモールから22日、飲食店がすべて撤退した。同日、最後に残ったそば店「一成(いちなる)」が閉店。閉店を惜しむ馴染み客らが最後のそばをすする姿が見られた。 同ビルでは今年5月20日、1983年の同ビル開業と同時に開店したピザチェーン店「シェーキーズ」が閉店、続いて同月末、スペイン料理店「ボンド」が閉店し、「一成」が最後に残っていた。 同ビルを運営する筑波都市整備(同市竹園)によると、現時点で新たに入居を予定している店舗や事務所などはないという。同市では、中心市街地の求心力の低下が問題になっていることから、今年度、市が同センタービルの在り方を検討する調査を実施する。同都市整備は「その中で、どうあるべきか考えたい」と話す。 かつて「どの店も行列」 閉店について、一成を運営する一成フードサービスの成山正樹社長(53)は「さびしい限り」と語る。同店は24年前の1994年にオープンした。当時センタービルに空き店舗はなく、どの店も行列ができていた。当時、成山社長は20代で、厨房に入ってそばを打ち、現在の味を完成させた原点が同店だったという。人通りが少なくなった原因については「隣接した場所にたくさんあった駐車場がマンションや商業施設、業務ビルになり、アクセスが悪くなってしまったのも一因ではないか」と話す。 近くに勤務し昼食を食べに来たという牛久市の男性会社員(57)は「月1回必ずセンタービルに来てシェーキーズに立ち寄っていた。一成も今日で閉店になると知ってびっくりした」と述べ、職場の同僚3人で来た男性は「無くなると困ります」と話していた。 新たな在り方 市が調査 同センタービルは日本を代表する建築家、磯崎新氏の設計により建築された。同都市整備の小林睦営業部長は「建てられた当初はつくばの中心の中の中心だったが2009年に常陽銀行、10年に筑波銀行が撤退したころから役割が変わってきた。つくばエクスプレスが開通し、新しい商業施設ができ、人の流れが変わってきた」とし「つくば市から、センタービルの役割を見直してはどうかと言われている。私たちもそうだろうと思うので、その中でこれから何が必要か考えていきたい」とする。 市は中心市街地の活性化を検討する一つとして、同ビルの在り方を検討する調査を7月から来年3月まで約470万円かけて実施する。センタービルの施設や設備の現状、周辺の公共施設との関連、市場性などの基礎調査を実施。同市学園地区市街地振興室は、調査結果をもとに今後の在り方を改めて検討したいとしている。

TX堅調 20年3月に新型車両導入

【鈴木宏子】つくばエクスプレス(TX)が堅調だ。2017年度の営業実績は09年度から9期連続で経常黒字を達成し、開業以前からの累積損失を解消した。今後も乗客数の伸びが続き、東京オリンピックが開催される2020年度は現在より8%増加すると見込む。輸送力を増強させるため同年3月に新型車両TX-3000系を導入する計画だ。 TXを運行する首都圏新都市鉄道(東京都千代田区、柚木浩一社長)が発表した18年度から3年間の中期経営計画によると、沿線自治体の人口は引き続き増加し、20年の1日平均乗客数は17年度の37万人から40万人に達すると見込む。 20年に運行予定の新型車両は30両編成で、現在の車両を基本に先鋭感を強調したデザインになる。車両は走行時の消費電力を約13%削減。車内は車いすやベビーカー利用者が利用しやすいよう各車両にフリースペースを設置などする。 輸送力増強の取り組みとしてほかに20年春から、最混雑区間で朝のラッシュ1時間の最大運行本数を現在の22本から25本に増やす。 安全性の向上では近年、乗客数の急増を背景に、ドアに荷物が挟まるなどの事故が発生していることを受けて、20年度までに八潮駅など8駅のホームドアにドアの挟みを検知する3次元センサーを設置する。ほかに混雑の激しい秋葉原駅のホームを延伸する。 東京オリンピックをきっかけに外国人観光客が増えると見込まれることから、同五輪バリアフリー指針を踏まえて、全20駅のトイレの便座を温水洗浄便座に改修するほか、全駅の窓口に翻訳サービス端末を配備する。 駅ナカや高架下の空間活用として、子育て支援施設の整備に積極的に協力。20年4月には八潮駅高架下に学童保育施設が開設される予定という。 同中期経営計画の設備投資額として計約300億円を予定している。 開業以来初の利益剰余金計上 一方、2017年度の営業実績によると、1日当たりの平均乗車人員は16年度と比べ1万6000人(4.5%)増の37万人、経常利益は22.7%増の61億4800万円となり、9期連続の黒字となった。当期純利益は24.3%増の46億100万円となり、前期末に22億2000万円あった累積損失が解消し、開業以来初めて利益剰余金23億8100万円を計上した。一方、TX建設に要した鉄道・運輸機構に対する債務が6000億円近く残っているとしている。 施設・設備は17年度までに、総合基地(つくばみらい市)入出庫線複線化、守谷駅追越設備新設、車体更新場新設の守谷3事業が完了し、基盤が整った。 TX一日平均乗車人員(人) 駅 2017年度 2016年度 つくば 18,606 18,425 研究学園 7,148 6,821 万博記念公園 2,974 2,705 みどりの 4,326 3,952 みらい平 5,094 4,835 守谷 24,959 24,516 柏たなか 4,909 4,434 柏の葉キャンパス 16,431 15,451 流山おおたかの森 36,491 34,702 流山セントラルパーク 4,707 4,346 南流山 35,913 34,619 三郷中央 14,069 13,164 八潮 22,414 20,613 六町 14,462 13,902 青井 6,651 6,440 北千住 48,741 46,556 南千住 5,159 4,989 浅草 10,803 10,536 新御徒町 20,310 19,389 秋葉原 66,070 63,849

調整池 樹木伸び放題 福島原発事故影響 土浦市が伐採、土砂搬出検討

【鈴木宏子】福島第1原発事故による放射能の影響により土浦市内で調整池の浚渫(しゅんせつ)が行き届かず、場所によって樹木が伸び放題になっている。同市6月議会一般質問で指摘があった。市は調整池の機能を確保するため、今後、放射線量を測定した上で、樹木の伐採や草刈りなどを実施し、土砂の搬出を検討するとしている。久松猛市議(共産)が指摘した。 調整池は雨水を一時的にためて冠水や浸水被害を起こさないようにする施設で、市内には宅地造成や土地区画整理事業でつくられた調整池が58カ所あるという。規模は100㎡未満の小規模なものから4万㎡以上の大規模なものまでさまざまで、市が管理している。 久松市議の地元、同市木田余東台の住宅団地調整池は現在、樹木が生い茂っている。震災前からほとんど手入れされてなかったと久松市議はいう。数年前、区長が市に浚渫を要望。市は調整池内に重機を入れて浚渫を実施したが、土砂は調整池敷地内に寄せ集められただけだった。当時は住民に対し放射能の影響で持ち出せないなどの説明はなかったという。震災から7年が経過し、現在、樹木はさらに伸び、底に泥がたまっていて水たまりがあるため周辺住民は蚊の発生に困っていると久松市議は話す。 市によると各調整池の管理は、2011年の東日本大震災前は排水口と周辺の土砂のしゅんせつ、草刈り、清掃を随時実施していた。 震災後は調整池に堆積している土砂は放射線量が高く受け入れ先がないことから搬出できず、市は清掃して出た排出口付近の土砂を、調整池内に一時保管などしている。震災後も定期的に清掃している調整池がある一方、排出口以外の部分は土砂が堆積して草が生え、木が茂っている調整池もあるという。 市は、震災から7年が経過し状態も変わっているとして、今後、調整池内に堆積した土砂について放射線量や放射能濃度、堆積した土砂の調査を実施する。放射線量によっては受け入れが可能な処分先もあるとして処分を検討するとした。 規模の大きな調整池については、調整池の機能を確保するため、草刈りや樹木の伐採、配水口周辺の清掃などを優先的に行いたいとしている。 土砂の搬出の検討に対し、東日本大震災が発生した2011年から3年間にわたって市内の放射能汚染の実態を独自に測定し調査してきた市民団体「土浦まちづくり市民の会」代表の長坂慎一郎・山形大学元教授は「最近、市内の調整池の土砂の測定を実施したが高さ1mで0.5㍃シーベルトあり、除染の目安の0.23㍃シーベルトを超えていた。たまった土砂を浚渫しないと本来の調整池の機能を果たさないということだと思うが、調整池には集水域から放射性物質がたまるので、土砂を搬出する前に測定をする必要がある」などと話している。

プール底面はがれ児童11人けが つくば市竹園西小

【鈴木宏子】つくば市は14日、同市竹園、市立竹園西小学校プールで13日午後2時ごろ、FRP(繊維強化プラスチック)製の底面がはがれ、破片で小学3年の男子児童1人が足の裏を8針縫うけがをし、10人が足の裏などに擦り傷を負ったと発表した。 市教育局教育施設課によると、5月28日、プールの底面がはく離していると同校から市に連絡があった。現場を確認したところ、三角形の形状で、長いもので一辺70㎝ほどの大きさで底面がはがれていた。他にも、はがれそうな箇所が2カ所あった。市は3カ所について同日、はがれた部分は取り除くなどし、防水テープを張って修繕した。 さらに6月12日、防水テープの上に塩化ビニール製のプール専用マットを約3m四方敷き、翌13日午後、3年生が授業でプール使用を開始した。 使用開始早々、修繕箇所1カ所のマットがずれ、はがれたFRPの断面で児童が足の裏などにけがを負った。8針縫った児童は翌14日、サンダルで登校し入院などはないという。すり傷を負った10人は通院治療などはしていないという。 市は現在、同小のプール使用を禁止し、原因を調べている。プール専用マットは、底面に密着し、ずれないとされていた製品だったことからメーカーにも話を聞いている。 同小では今年夏、代わりの施設を探しプールの授業を行うことになるという。 市は他の小中学校に対しても安全点検をするよう指示した。さらに今後プールを使用する場合は、全校で目視による安全確認を行った上で児童・生徒をプールに入れるよう徹底するとしている。 同小プールは1990年3月に完成した。市教育局によると市内の小中学校プールで底面がはがれる事故が発生したのは初めて。 門脇厚司教育長は「児童、保護者の皆様に多大なるご迷惑をお掛けしお詫びします。竹園西小プールは底面の全面的な改修を検討し、市内の全小中学校に対して安全確認を行うよう指導します」とのコメントを発表した。

ピンクのバッタ捕まえた! つくばの小学5年生

【鈴木宏子】つくば市並木、桜南スポーツ公園の草原で、市立桜南小5年の福田大貴さん(11)と宮田桃羽さん(10)がピンク色のバッタを捕まえた。現在、福田さんが虫かごで大事に育てている。 ミュージアムパーク県自然博物館(坂東市)教育課動物研究室の西元重雄さんによると「ピンク色は突然変異。それ自体珍しいが、自然界では非常に目立ち天敵に捕食されてしまう。生き残っていた個体を見つけられたこと自体が貴重」と話している。 5月16日夕方、バッタがたくさんいる同公園の草原で友達と遊んでいたところ、宮田さんがピンク色のバッタを見つけた。近くにいた福田さんが追いかけて捕まえた。「初めてピンクのバッタを見たのでうれしい」と宮田さん。福田さんは「普通のとは違うけれど感動した」と話す。 バッタは3㎝ほどの大きさ。西元さんによると、小型のバッタ、ヒナバッタで、春に羽化し2カ月ほど経った成虫という。本来は茶褐色だが、捕まえた当初は紫がかったピンク色だった。5月21日に虫かごの中で脱皮し現在は薄いピンク色になっている。 捕まえたバッタは福田さんが土を敷いて草を入れた虫かごに入れて飼育している。えさは、捕まえた草原に生えているイネ科の草を週1回ほど採って与えているという。「元気にえさを食べているので順調にいけば秋から冬ごろまで生きているのではないか」と西元さん。福田さんは「大きなピンクのバッタになってほしい」と話す。 母親の福田佳奈子さんによると、近々もう1匹捕まえてきてつがいにする計画という。卵を産ませてピンク色のバッタが生まれるのを楽しみにしている。  

クレオに図書館移転を検討 つくば市 整備費用22億円

【鈴木宏子】西武筑波店とイオンつくば駅前店が撤退後、入居店がなく閉鎖されているつくば駅前の商業施設クレオ(筑波都市整備所有)の再生について、五十嵐立青つくば市長は12日、5、6階に図書館など公共施設を入居させることを検討していることを明らかにした。入居費用は約22億1400万円になるという。 図書館のほか、窓口センター、市民活動総合センター、子育て支援施設を5、6階に入居させることを検討している。図書館は、つくば文化会館アルス(同市吾妻)にある中央図書館を移転させることになるという。アルスの跡地活用は改めて検討する。 市によると今年1~3月、5、6階に市公共施設を入居させることを想定し、クレオの建物や設備の老朽化の状況などを約760万円掛け調査した。建物に問題はないが、老朽化が進んでいる設備が一部にあり、全棟を大規模改修する場合は約51億6200万円の費用がかかると試算した。さらに図書館を入居させる場合、クレオは商業施設として設計されており積載荷重が重くなるため、床などの構造補強を行うことが必要になる。5、6階2フロアの設計・整備費用は約22億1400万円になるという。 市は今後さらに、所有者からクレオ5、6階を賃貸する場合と購入する場合のそれぞれのケースについて、費用や運営方法などを調査するという。五十嵐市長は12日、同調査費用として約760万円を6月議会に提案した。結果は12月ごろまでにまとめるという。 クレオは地上7階・地下1階建て。延床面積は約5万6000㎡。5階と6階の面積はそれぞれ約5500㎡。アルスにある現在の中央図書館の面積は約2400㎡で、クレオに移転する場合、約1.8倍の4360㎡にすることを想定しているという。 クレオは筑波都市整備(同市竹園)が土地と建物を所有し、現在、売却も含め、新たな活用方法を検討している。つくば市の検討内容に対し同社は「つくば市の内容がよく分かってないのでコメントできません」としている。

地域を元気にする「学芸員」育成 筑波学院大

【鈴木宏子】ふるさとの宝物を探し、人が集まるミュージアムをつくって、地域を元気にする人材を育てる「地域デザイン学芸員」養成講座が7月24日から筑波学院大学(つくば市吾妻)で始まる。 社会人や学生を対象にした文科省の職業力実践育成プログラムの一つで、地域の文化や資源を掘り起こし、磨き上げて商品やサービスを開発し、さらに美術館や図書館、街なかの空き店舗などで発表などする。 日本地域資源学会会長の塚原正彦教授のほか、商業施設のデザインを手掛ける建築家、ミュージアムプランナー、訪日外国人の誘客事業などを担当する観光事業者が講師を務める。 学芸員との違いを塚原教授は「文化を守るだけでなく、デザインや経営学を学んで、文化に価値や魅力を付け、来館者を楽しませたり、普及させる人材を育てる」と話す。 具体的な授業は、牛久市を舞台に実施する。受講者は市内を実際に歩き、話を聞くなどして、ホームページや冊子、絵本などにして発信する方法を学ぶ。さらにミュージアムカフェやブックカフェをつくる方法を学び、ワインや落花生などの特産品を味わうことができるカフェ「おいしいミュージアム」を牛久の街なかにつくることにも挑戦する。空き店舗となっている牛久駅前商業施設の再生なども考えるという。 授業は7月24日から来年2月までの半年間で計9科目19単位。各科目それぞれ3日間で集中して授業を実施し、忙しい社会人向けに一部だけでも学べるようにする。受講した単位は5つの段階に分けて、それぞれ学び終えたという証明書を発行する。 同大では、養成講座の開講に先立って昨年度、2、3年生が授業で地域資源を地域活性化に役立てる方法を学び、同大附属図書館に図書館カフェ「おいしいミュージアム」をオープンさせた実績がある。図書館を市民に開放して今年2、3月の約2週間、県産の焼き芋、イチゴ、レンコンなどの食材を使ったスイーツと、コーヒー、ワインなどの飲み物を、地元笠間焼の器で提供した。 今年度は養成講座が本格的にスタートする。現在、地域おこしに取り組む市民や、観光雑誌で働くトラベルジャーナリストなどからすでに受講の申し込みがあるという。塚原教授は「暮らしの足元にある、かけがえのない宝物が見つかるはず」と話している。 ◆募集期間は30日まで。定員50人。学費は1科目3万円、全科目30万円。60歳以上はシニア割引がある。詳しくは同大ホームページ(https://www.tsukuba-g.ac.jp/whats_new/chiikidezaingakugeiin_bosyu/)。問い合わせは℡029・858・4811(同大)

CD「日本の名城」に土浦音頭が収録

【鈴木宏子】5月23日発売されたCD「日本の名城を唄う」(日本コロムビア発売、税込2500円)に、土浦城跡(現在の亀城公園)などを歌った「土浦音頭」=メモ=が収められた。霞ケ浦や桜川などの名所や風物を歌った新民謡で、昭和初期に下妻市出身の詩人、横瀬夜雨が作詞した。戦後活躍した歌手、照菊が歌う。1960年代後半に発売されたレコードが音源で、半世紀ぶりにCDでよみがえった。 土浦の歴史や文化を掘り起こしまちおこしに取り組むつくば市の脚本家、冠木新市さん(66)らが2016年9月、亀城公園前の古民家カフェ、城藤茶店(同市中央)で土浦音頭をテーマにした演劇公演「桜川芸者学校」を開催し、新たな踊りで復活させるなど注目された曲だ。 CDは日本の城と、城にまつわる武勇伝や悲喜劇などを歌った全17曲の歌謡曲集で、美空ひばりの「千姫」、村田英雄の「白鷺の城」などと並んで、17番目に収められている。小唄調で、照菊が格調高く歌い上げている。 16年の公演に出演し新たな踊りを復活させた国際美学院(つくば市)の恩田鳳昇学院長(86)が、日本コロムビアの振付専任講師を務めていることから、公演後、同社幹部らに土浦音頭をPRした。今年1月には静岡県熱海で開かれた同社の新年会で、当時公演した桜川芸者学校のメンバーが、全国から集まった振付専任講師らを前に同曲の踊りを披露するなど印象付けた。 同CDを企画した同社伝統邦楽ビジネスユニット特別顧問の吉田輝之さんは「歴史やお城に興味を持つ若い女性が増え『お城ブーム』と言われる中、名城を集めて一枚のCDを作りたいと企画した」と語り「全国のいろいろなお城を探り、関東で名城がないか探していた中、今は建造物がほとんど残されてないが、城にまつわる歌が残っている土浦音頭を取り上げてみようということになった」と選定の理由を話す。 恩田学院長は「まさかCDに入るとは思わなかった。うれしい。土浦のお役に立たせていただければ」と話し、土浦音頭を掘り起こした冠木さんは「土浦音頭がようやく知られるようになり、公演して良かった。踊りたいという若い人が出てくれれば」と述べ「土浦は新しいものと古いものが融合するまちなので、中心市街地で土浦音頭の踊りを披露したい」と話している。 7月7日と16日に披露 CD収録を祝って7月7日、16年に公演した桜川芸者学校の出演者らが「粋な七夕まつり―土浦音頭で愛の夜明けを」と題し、土浦市中心市街地の7カ所で、演劇を織り交ぜた土浦音頭の踊りを披露する。街頭で前触れなく踊るフラッシュモブ風になるという。さらに同16日、筑波銀行つくば営業部(つくば市竹園)で開催される舞踊イベント「チャリティー真夏の饗宴」(国際美学院、つくば舞踊研究会主催)でも披露する予定という。 メモ 【土浦音頭】昭和初期に制作された。当時の土浦芸者組合見番(けんばん)頭取、桜井留吉や、三業組合長、堀越正雄らが制作し、当時、土浦で一番人気の名妓だった君香(きみか)らが歌い踊ったとされる。完成直後は7人の芸者が東京に出向き、三越や松坂屋ホールで開かれたイベントに出演し好評を博したといわれる。作曲は「鯉のぼり」や「靴が鳴る」などを作曲した弘田竜太郎。歌詞は1~4番まであるが、CDは1、3、4番が収録されている。 土浦音頭  横瀬雨作詞/弘田竜太郎作曲 1、船が見えそろ 霞ケ浦の 千艘萬艘(せんぞばんぞ)の帆曳船 船がみえそろ 土浦入りに 風をはらんだ 帆曳の船が 恋知り初めし 十六七の 娘心は 白魚か海老か 人は知らじな 公魚(わかさぎ)は 恋のやまいに よしとかや さて 2、十六七は 砂山のつゝじ 寝いろとすれば 起さるゝ 逢いたさ見たさ 夢見てばかり ねざめすぐれぬ 暁かけて 手枕近き プロペラの音 れんじあくれば 燕がえし 伸ばすは翔けるは 飛行機の 道をさえぎる 雲とてもなし 3、松になりたや 有馬の松に 藤にまかれて ねとござる 藤にまかれて 巻かれて藤に 藤にまかれて ねたというた 有馬の松は こちや 知らねども お城の址に 大きな大きな 榎の木 宿して ぬっと立つ 松を見しゃんせ あれ男松 4、男山(おやま) 女山(めやま)の しづくを受けて 淵となりたる 桜川 月よし雪よし さをさしゃとどく 屋形屋形の あのさんざめき 船はヤハでも 炭薪ゃつまぬ 春はうれしや 霞とともに 花がはらりと 咲くならば さぞや弥生の なあ人心

人工知能で次世代の地銀へ 筑波銀行など7行が新会社

【鈴木宏子】筑波銀行(土浦市、藤川雅海頭取)は25日、他県の地方銀行計7行と連携し、人工知能(AI)などを使って金融サービスや業務のデジタル化を進める共同出資会社「フィンクロス・デジタル」(東京都中央区、社長・伊東真幸元横浜銀行頭取)を6月25日に設立すると発表した。 現金を使わずスマートフォンによる電子商取引が広がったり、IT企業が情報技術を駆使してフィンテックと呼ばれる新しい金融サービスを提供するなど、めまぐるしいスピードで経済のデジタル化が進む中、地方銀行が共同出資してデジタル化を進める。 7行はほかに、池田泉州銀行(大阪市)、群馬銀行(前橋市)、山陰合同銀行(松江市)、四国銀行(高知市)、千葉興業銀行(千葉市)、福井銀行(福井市)。新会社の資本金は1億円、設立時の純資産は1億4000万円。14.3%ずつ出資する。 新会社は、7行がもつ顧客情報を匿名化してデータ分析し、顧客の生活スタイルや子供の成長などに合わせた最適な金融商品を個別に提供などする人工知能を研究・開発する。さらに人工知能を用いて事務作業を効率的に自動化するロボット(RPA)を導入し銀行業務の効率化を進めたり、店舗のペーパーレス化やキャッシュレス化などを進めるという。 他の金融機関の参加を歓迎するほか、今後、複数行による協働事業も検討するという。ただしシステムの統合などは実施しないとしている。

男だってヘアドネーション つくばで自立支援の浅井和幸さん

【鈴木宏子】引きこもりの若者などの自立を支援しているつくば市のNPO若年者社会参加支援普及協会アストリンク理事長の浅井和幸さん(46)が12日、約4年間伸ばした髪を切った。小児がんなどの治療で髪の毛を失ってしまった子供たちにウィッグ(かつら)を提供するヘアドネーションに協力するためだ。伸ばした長さは30㎝以上。男性がヘアドネーションに協力するのは珍しい。どんな思いだったのか。 5年程前、インターネットのニュースでヘアドネーションを知り協力しようと思ったという。世間には男らしい髪形や女らしい髪形、男が長髪なのはおかしいという常識があって、常識に合わない人は自分を恥じ、縮こまってしまう状況に異議申し立てしたいという思いがあった。支援する引きこもりの若者の中に、床屋に行かず、髪が伸び放題になっている若者がいたことから、自宅に居ながらできるボランティアがあることも知ってほしかったという。 普段は後ろ髪を一つに縛り束ねていた。理由を話すと多くの人は「すごいね」などと応援してくれた。一方で髪を伸ばした浅井さんに嫌悪感を抱き、一時、浅井さんを避けるようになった知人もいたという。利点も多いと強調し「一度会っただけで覚えてもらえるし、講演会で話すネタにもなる」という。 髪が肩まで届くようになると、バックや趣味のギターを肩に掛けた際、髪の毛がからまったり、就寝し寝返りを打った際、引っ張られて目を覚ますこともあったという。洗髪は10分ほどで終えたが、乾かすのが大変で、寒い冬はぬれた髪が冷え冷えしたなどの苦労もあった。 長さが規定の31㎝を超えたため、12日、ヘアドネーションに協賛しているつくば市二の宮の美容サロンIRIS(イーリス、東海林瑛人代表)で髪を切った。 まずひもで縛って6束に分け、ばっさりカット。長い髪は38㎝あった。浅井さんは「久しぶりに首が軽くて涼しい」と感想。同店で、30㎝の髪ではショートヘアのウィッグしか作れないこと、ロングヘアーを作るには50㎝以上必要であることを教わったので「何年先になるか分からないが、次は50㎝以上伸ばしたい」と、浅井さんはすぐに次のチャレンジをスタートさせた。 2日に1人が協力 同店を経営する美容師で妻の夏奈さんによると、ヘアドネーションはテレビやメディアで紹介され認知度が上がってきており、今年に入って急に協力者が増えているという。 同店の場合、4月は18人が協力。ほぼ2日に1人のペースだ。5月も同じペースで、男性も浅井さんが2人目だという。女性の場合、もともとロングヘアで、七五三や小学校入学、成人式などの節目に合わせて切り、何かに役立てたいと協力する人が多いという。 同店は、店をオープンした2年前からヘアドネーションに協賛している。夏奈さんは「ウィッグを待っている子どもたちが現在100人以上おり、一つのウィッグをつくるのに10人から30人の髪の毛が必要になる。パーマをかけていても、染めていてもOK。普段の生活をしている人ならだれでも協力できる」と協力を呼び掛けている。

経年劣化しボルト破断が原因 筑波大渡り廊下屋根崩落事故

【鈴木宏子】筑波大学(つくば市天王台)で昨年12月10日、教室がある建物と建物の2階部分をつなぐ連絡通路(渡り廊下)の屋根が崩落した事故で、同大は24日、原因は経年劣化により、建物のコンクリートに打ち込んで屋根を固定していたボルトがさびて腐食し破断したためと発表した。外部の専門家を加えた特別チームを設置し事故原因を調査していた。 崩落した屋根は42年前の1975年に建設された。鉄骨造、長さ約17.5m、幅約4.5m、重さ約13.6tで、2つの建物と両側20本のボルトで固定されていた。普段は学生が渡り廊下を歩いて教室を行き来しているが、事故時は日曜日のため学生がおらずけが人はなかった。 さびた原因は、長年にわたって雨水が直接かかり腐食したという。事故前からすでに破断していたとみられるボルトや、細くなっていたボルトもあり、屋根の重さを支えきれない状態になっていたと考えられるという。この日氷点下2.3度を記録したため部材が収縮したことがきっかけになった可能性もあるという。 対策について、これまで目視により定期点検を行っていたが、ボルト部分は鋼板で覆われていたため、さびなどを確認することができなかったとした。一方、2004年に建物の耐震診断を実施した際、崩落した屋根については構造計算をしておらず、当時計算していれば事故を防げた可能性があったとした。 事故後、同大は、学内の渡り廊下77カ所の緊急点検を実施し、これまでに平砂宿舎の渡り廊下など計3カ所を撤去したり改修した。他に、崩落事故があった屋根と同様にボルトで固定されている渡り廊下が3カ所あることから、さらに点検を進めるとしている。 調査結果について永田恭介学長は「学内施設に対する安全性への信頼を低下させる極めて深刻な事故。今後同様の事故が発生することがないよう安全・安心の確保のため全力を尽くしたい」とするコメントを出した。

来年6月8、9日 つくば国際会議場 G20大臣会合日程決まる

【鈴木宏子】来年つくば市で開催されるG20貿易・デジタル経済大臣会合の日程と会場が決まった。6月8、9日の2日間の日程で、つくば市竹園、つくば国際会議場(同市竹園)で開催される。会場は16年5月に開催されたG7科学技術大臣会合と同じ。 大井川和彦知事は22日の定例会見で「非常に注目される会議になる。貿易とデジタル経済の2つの大臣会合が合同なのでおそらく非常にたくさんの参加者がいらっしゃる。県としてはこの機会を最大限に利用して、茨城を知ってもらう、楽しんでもらうことに全力を尽くしたい。県内の観光インフラ、おもてなしの機運、知名度、そういうものの振興に全力を注ぎたい」と話した。 さらに各国の大臣を案内したい場所として、つくばの研究機関の視察のほか、大洗、石岡のフラワーパーク、水戸の偕楽園、霞ケ浦などを挙げ「いろいろなところを見ていただきたいし、食事も含めて茨城の良いところを是非体験していっていただきたい。息抜きにりんりんロードをサイクリングしていただくのもありかなと思っている」などと述べた。 地元つくば市の五十嵐立青市長は「準備から会合当日まで1年余りの間、つくば市の魅力を国内外に発信する絶好の機会。未来につなげるレガシーを創出すべく、市民を始め、政府、県、関係機関と連携し、成功に向けて準備を進めたい」とコメントを出した。 同会合は、来年6月28、29日に大阪で開かれるG20サミットに併せて、全国8カ所で開かれる関係閣僚会合の一つ。自由貿易の推進や IoT(身の回りのあらゆるものがインターネットにつながる仕組み)、AI(人工知能)などの革新的技術を通じて、世界の経済成長を力強いものとするための取り組みについて議論する予定という。

自治会やPTAが市に要望 用地購入し公務員宿舎跡再生を つくば市竹園

【鈴木宏子】小中学校など公共施設が老朽化する一方、人口が急増し過密化が深刻な問題となっているつくば市竹園3丁目、国家公務員宿舎跡地の再生問題で、地元自治会やPTAなどが新たに住民団体を結成し、22日、市に同地区の中心にある用地の購入を検討するよう求める要望書を提出した。購入は、緑豊かで統一のとれた同地区の一体的な再生に不可欠だとしている。 同用地所有者の都市再生機構(UR)が今年度中に、用地を民間に売却することが明らかになったのがきっかけ。用地は宇宙航空研究開発機構(JAXA)宿舎跡地約9900㎡で、昨年8月、つくば市が計画を中止した「竹園3丁目地域拠点再構築事業」区域の一部だった。中止前の計画では、築40年以上が経過し老朽化している小中学校や幼稚園、保育所、交流センターなどの公共施設を一体的に建て替える区域の中心に位置していた。市の計画中止を受けてURは、同用地を売却する。 4月に売却計画を知った住民らが、地元自治会や区会、中学校PTA、児童館や保育所の父母会などに呼び掛け、5月13日、計8団体で「竹園学園地区まちづくり連絡協議会」(小島崇宏会長)を結成し、要望書を提出した。 要望書は、竹園3丁目地区は公共施設の老朽化や公務員宿舎の廃止などにより、国家事業として全国に先駆けてつくられた緑豊かなコンパクトシティが崩壊しつつあるなどとしている。一方で公務員宿舎跡地で急速な宅地開発が進み、子育て世代が著しく増加し、教育施設や児童福祉施設の過密化が深刻な問題となっていると指摘している。 老朽化、過密化している公共施設の増築や建て替えは避けられないのに、各施設の敷地面積は十分でなく、個別に建て替えることは非効率で、利用者は多大な負担を強いられるなどとし、市に対し同用地の購入を検討して、公務員宿舎跡地の一体的な再生に取り組むよう求めている。 一方、22日、要望書を受け取った飯野哲雄副市長は、個人的な感想だと前置きした上で「(土地の)取得は目的を明確にしないと難しい。個別の話をすべて実現できるかというとそれは違う」などと答えるにとどまった。要望に対しては、検討し回答するとしている。 要望書を提出した同連絡協の小島会長(44)は「(同地区の)再構築を実施し、新たなまちの姿をつくる上で購入は必要不可欠」だと強調し、住民の一人、三橋俊雄さん(68)は「公務員宿舎は緑豊かで日本でも誇れる環境だったが、どんどん売却され普通の宅地に変わっている。つくばは40年前、(最初に公務員宿舎が建設された)竹園3丁目から始まったのだから、竹園3丁目から新しい姿を模索してもらいたい」と話している。

二刀流で土浦を発信 入沢弘子図書館長

【鈴木宏子】土浦市立図書館の入沢弘子館長(55)がこのほど、市広報マネージャーに任命された。全国にも例を見ない館長と広報マネージャーの二刀流で、今後は図書館だけでなく市全体の魅力を発信していく。 週4日、館長として図書館に勤務し、週1日、市役所広報広聴課シティプロモーション室に勤務する。大手広告代理店、博報堂の広報統括ディレクターだった経験を生かし、市の情報発信を総合的にプロデュースしたり、関連事業を企画、立案するという。 具体的な構想として「高校生パワーで土浦を盛り上げたい」と抱負を話す。「土浦の良さは高校生が多いこと。県立、私立を含め9校ある自治体は周辺にない。高校生が多いという強みを生かしたい」という。 高校との連携事業は図書館で8日からスタ―トしている。県立土浦二高図書委員会の生徒にお薦め本を紹介してもらい、高校生が多く集まる4階学習室隣りのロフトに28冊の推薦文を展示し、本を貸し出している。今後、他校にも声を掛け広げていく方針だ。 現在、高校対抗ビブリオバトル(書評合戦)や制服ファッションショー、部活紹介などの企画案を温めているところだという。 さらに「土浦の高校を発信することは、進学を目指している小中学生や家族が土浦に足を運んでくれる機会にもなるのでは」と期待を寄せる。 「連携企画を通して土浦の高校生に楽しい思い出をつくってもらい、ずっと土浦のファンでいてほしい。進学や就職でいったん土浦を離れても、土浦に戻ってきたり、家族を連れて遊びに来たり、将来、土浦で事業を展開するなどしてくれれば」と夢を語る。 つくば市在住。父親が朝日新聞記者で転勤族だったことから全国各地を転居し、小学2年から中学2年まで土浦で過ごした。 博報堂退職後は、つくば市でプロモーションマネージャーを務めた。土浦市中心市街地活性化の核として昨年11月、駅前にオープンした市立図書館の館長に公募で選ばれ、今年3月、通信制大学で司書の資格を取得した。

人口減、空き店舗増 歯止めかからず 土浦市中心市街地

【鈴木宏子】5カ年計画で中心市街地の活性化に取り組んでいる土浦市は、事業4年目となる2017年度の事業効果の検証結果をまとめた。居住人口と空き店舗いずれも目標に届かず、中心市街地の人口減少と空き店舗数増加に歯止めがかけられてない実態が浮き彫りになった。 一方で、市内外から中心市街地を訪れる交流人口については、昨年11月、駅前に図書館などがオープンし、今年3月、土浦駅ビルにサイクリング施設がオープンした集客効果などから、歩行者数、観光施設利用者数いずれも目標達成可能と見込まれると強気の見方を示している。 14日開かれた市中心市街地活性化基本計画策定委員会(委員長・大沢義明筑波大教授)で市が報告した。 同活性化計画は、土浦駅周辺の中心市街地で、新庁舎や新図書館整備など78事業を展開し、ハード事業とソフト事業の両輪で活性化するとしている。事業効果については、12年度の実態を基準に、居住人口、空き店舗数、歩行者数、観光施設利用者数の四つの指標で毎年、検証している。 14年度のスタートから事業4年目となる17年度の中心市街地の居住人口は7496人と、基準年の12年度と比べて6%減少した。目標に届かないばかりか、当初、予測されていた人口減をさらに上回るスピードで人口が減少している実態が明らかになった。歯止めを掛ける施策として市は、新たに中心市街地に住もうとする人に、住宅建替え補助や家賃補助を実施している。市は「転入者は引き続き増加しているが、それ以上のスピードで自然減や社会減による人口減少が進行している」と分析している。一方、駅東口前と西口そばの2カ所でほぼ10年ぶりの新築分譲マンションの計画があることから、減少スピードが緩和されると期待している。 空き店舗数は、12年度に68店舗あった空き店舗を、18年度にほぼ半減させる目標を立てていたが、17年度は9店増え77店舗となった。 1日の歩行者数は、12年度と比べ、17年度は平日が約17%増の約2万9000人、休日が約16%減の約2万3000人、観光施設の来場者数は約14%増え約11万人となった。 最終年度の今年度は、新たに民間事業者が、中心市街地の空き地(桜町3丁目)に飲食店が集積する店舗を整備する計画があるという。市は今年度、これまでの計画を検証し、課題を整理した上で、新たに19年度から5カ年の第2期計画を策定する予定だ。

「つくバス」など公共交通改編へ 12日から素案説明会 つくば市

【鈴木宏子】コミュニティーバス「つくバス」など公共交通体系の改編を進めているつくば市はこのほど改編素案をまとめた。つくバスは、朝夕の混雑時間などに一部で折り返し便を運行したり枝線を運行する、路線バスは既存路線を維持するため茎崎地区などで運賃補助を実施し、人口が急増している研究学園駅周辺に路線バスの新設を検討する―などが主な柱。12日から22日まで7地区で計14回の地区別説明会を開き住民の意見や要望を聞く。 つくバスの主な改編内容は、つくば駅から大穂、筑波地区を結ぶ「北部シャトル」は、つくばセンター~大穂窓口センター間の折り返し便を導入する。一方、大穂より北の筑波地区は運行便数が減少する。 つくば駅から桜、筑波地区を結ぶ「小田シャトル」は、日中の時間帯に小田地区~大穂窓口センターや松栄団地への枝線を新設する。 研究学園駅から豊里、筑波地区を結ぶ「作岡シャトル」は、現在の大穂窓口センター経由から、今鹿島、豊里の杜経由にルートを変更し、吉沼シャトルとの重複ルートを解消する。 つくば駅から市役所、豊里地区を結ぶ「吉沼シャトル」は、現在の上郷、東光台経由から、大穂窓口センター、学園の森経由にルートを変更する。 「上郷シャトル」を新設し、現在の吉沼シャトルの折り返し便である上郷便を同シャトルとして、学園の森経由から東光台経由にルート変更する。 つくば駅から谷田部、茎崎地区を結ぶ「南部シャトル」は、つくばセンター~理化学研究所間に折り返し便を導入する。一方、折り返し区間以外の茎崎地区は運行便数が減少したり乗り換えが必要になったりする。 研究学園駅から谷田部地区を結ぶ「谷田部シャトル」は、みどりの中央~つくば工科高校間について、みどりの東(TXみどりの駅近く)を経由するルートに変更する。 みどりの駅から茎崎地区を結ぶ「自由ケ丘シャトル」は、緑が丘~アッセ入り口間について、観音台、谷田部車庫を経由するルートに変更する。一方、路線が長くなるため運行便数が減少したり運行時間が増加する。 ほかに、新規路線として、市西部と万博記念公園駅やみどりの駅を結ぶ「西部シャトル」(仮称)を新設する。 改編により、つくバスは現在の7路線から9路線になる。バス停の間隔についても現在の約1㎞間隔から、500m間隔を基準にするとの案を示している。一方、間隔が狭くなると時間が掛かり、運行便数が減少する。 茎崎に牛久への路線バス新設を検討 路線バスについては、茎崎地区などと牛久駅を結ぶ既存の路線バスに運賃補助を導入する。補助額は、路線バス運賃をつくバスと同等にする金額で検討している。ほかに、現在バスの乗り入れがない茎崎地区の富士見台方面から牛久駅方面への新規路線バスの運行を検討する。 さらに、宅地開発が進む研究学園駅周辺に民間路線バスの新設を検討する―など。 改編時期については、今年10月からと来年4月からの2段階で実施するとしている。 つくバスの2017年度の利用者は年間約104万人。運行経費は年約4億4600万円、運賃収入は約2億600万円で、5割超の約2億4000円を市が負担している。改編案を素案通り実施した場合の運行経費がどうなるかについて市はまだ公表していない。 地区別説明会の日程は▷筑波交流センター=12日(土)と21日(月)午前10時から▷大穂交流センター=12日(土)午後2時からと17日(木)午前10時から▷豊里交流センター=16日(水)と19日(土)いずれも午前10時から▷桜総合体育館=19日(土)午後2時からと22日(火)午前10時から▷市民ホールやたべ=13日(日)と15日(火)いずれも午前10時から▷茎崎交流センター=13日(日)午後2時からと14日(月)午前10時から▷市役所=18日(金)と20日(日)いずれも午前10時から。

TXを茨城空港に延伸を 7市の議長ら期成同盟会設立

【鈴木宏子】つくばエクスプレス(TX)を茨城空港(小美玉市)まで延伸しようと、土浦、つくば市など7市の市議会議長らが7日、TX茨城空港延伸議会期成同盟会(会長・市村文男小美玉市議会議長)を設立した。 現在、終点になっているつくば駅から延伸しようと、沿線の海老原一郎土浦市議会議長、塩田尚つくば市議会議長のほか、かすみがうら、石岡、小美玉、鉾田、行方7市の市議会議長が発起人となって発足した。7市の議長・副議長で構成し、今後、県などに要望活動をしていく。 同日、土浦市城北町、ホテルマロウド筑波で開かれた設立総会には、7市の議長・副議長のほか、国光文乃、青山大人衆院議員、岡田広参院議員、県議、市長ら約60人が出席し、「全力で皆さんの取り組みを支援したい」(国光氏)「夢の実現のため頑張っていきたい」(岡田氏)などとあいさつした。小美玉市の島田穣一市長は「市長会も一緒に取り組んでいきたい」などと述べた。 TXの県内延伸については、2017年8月の知事選で橋本昌氏(前知事)と大井川和彦氏(現知事)の両氏が共に公約に掲げた。昨年9月に就任した大井川知事は、同年12月に策定した「新しい茨城づくり政策ビジョン」に「TXの県内延伸に向け検討を進める」と明記した。これを受けて7日の設立総会であいさつした県政策企画部の森住直樹交通局長は「整備資金をどう確保するかなど難しい問題もあるが、様々なルートを含め幅広く検討し、あらゆる可能性を検討していきたい」などと話した。 同盟会の設立趣意書はTX延伸の必要性について、航空需要が増大し成田・羽田の首都圏空港は2020年代に処理能力がほぼ限界に達すると見込まれていることなどから「茨城空港の存在価値は首都圏第3空港としてますます重みを増している」とし、波及効果について「延伸の波及効果は、沿線地域の人口増加や経済効果など様々な面において計り知れない」などとうたっている。

【GW】まだ間に合う! お出掛け情報㊤ 手ぶらでサイクリング

【鈴木宏子】最大で9連休のゴールデンウイーク(GW)がスタートした。県内の行楽地では家族や友人、一人でも楽しめる多彩な催しが用意されている。GW後半に向け、日帰りで楽しめる「GWまだ間に合う! 県内お出掛け情報」を2回に分けお届けする。第1回は手ぶらで楽しめるサイクリングを紹介する。 筑波山や霞ケ浦をめぐる全長約180㎞の自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」は、玄関口の土浦駅ビルに3月末、サイクリングを楽しむ拠点施設「りんりんスクエア土浦」がオープンするなど、自転車を楽しむ環境が充実してきた。 GW中は、手ぶらで土浦駅に来てレンタサイクルを借り、同駅東口そばの土浦港から遊覧船に自転車を載せて、クルーズとサイクリングを楽しむ「霞ケ浦広域サイクルーズ」や、土浦の街なかを自転車で楽しむ散策ツアーなどが用意されている。 5月は自転車月間。昨年5月に「自転車活用推進法」が施行され定められた。同月間に合わせて5月1~31日まで、つくば霞ケ浦りんりんロード沿線の10カ所どこでも自転車を乗り降りできる「広域レンタサイクル」(県と土浦、つくば市など8市町が実施)の利用料金が1000円になる特別割引が実施される。通常利用料1日1500~2000円のロードバイク、ミニベロ、クロスバイクが3~5割引で利用できる。 県地域計画課によると同コースを走る自転車愛好者は、県が環境整備をスタートさせたころの2015年度は約3万9000人だったが、昨年の17年度は2倍近い5、6万人に増えたと推計されている。東京五輪が開かれる20年には琵琶湖と並ぶ10万人を目標にしている。各市の沿道には、まんじゅう店、かりんとう店、大盛りカレーの店など、自転車愛好者の間で話題を集める立ち寄り店も出てきているという。 玉造港にも寄港 霞ケ浦サイクルーズ 「霞ケ浦サイクルーズ」は土浦港のヨットハーバー、ラクスマリーナを出航し自転車を載せて潮来までを結ぶ。霞ケ浦クルーズと湖岸のサイクリングを一緒に楽しんでほしいと県と土浦市が、遊覧船を運航するラクスマリーナと実施している。潮来港のほか、今年から対岸の霞ケ浦ふれあいランド(行方市)そばの玉造港に立ち寄るコースが新たにできた。出発地の土浦港ラクスマリーナで広域レンタサイクルを借りることができる。GW後半の運航日は5月3日と5日、いずれも午前9時30分に土浦港を出発、玉造港と潮来港に立ち寄り土浦港に戻る。遊覧船の乗船料は玉造港、潮来港までが500円。事前予約が必要。申し込みは電話029・822・2437(ラクスマリーナ)。 見て食べて探索 つちうら散走ツアー 自転車に乗って土浦市内を散策し、見たり、食べたり、探索したりするツアー。ジオパークをテーマに上高津貝塚や霞ケ浦を巡り土浦市内を散策しながら、昼食や軽食をとる。同市がル・サイクと実施する。5月4日午前10時、土浦駅プレイアトレ1階りんりんスクエア土浦内ル・サイク土浦店に集合。参加費3000円(レンタサイクル、保険、昼食・軽食代、ガイド料込み)。募集対象は中学生以上、定員20人。申し込みは電話029-846-3192(ル・サイク土浦店) 【レンタサイクル】自転車月間の5月中、1日1000円で利用できる広域レンタサイクルの乗り降り場所は、土浦市内は駅ビルのりんりんスクエア土浦、土浦まちかど蔵大徳、土浦港ラクスマリーナの3カ所、つくば市はつくば駅前のつくば総合インフォメーションセンターで利用できる。3日前までに予約が必要。予約は電話029・822・2437(ラクスマリーナ)。ほかに土浦駅ビル、プレイアトレ1階ル・サイク土浦店(1日1500~3500円、電話029・846・3192)▽同地下1階(「ハローサイクリング-どこでも借りれる自転車シェア」の専用アプリに会員登録が必要、24時間2500円)▽土浦市中央、まちかど蔵大徳(1日1000円、電話029・824・2810同市観光協会、予約受付なし)などでも利用できる。

駅前図書館脇にマンション 3割高く市有地売却 土浦

【鈴木宏子】土浦駅西口に近い、市立図書館北側の市有地(同市大和町)約0.23haが、予定価格より3割高い2億1000万円で売却され、分譲マンションが建設されることが決まった。同市が25日発表した。駅西口の中心市街地にマンションが建設されるのはほぼ10年ぶりになるという。 公募の結果、いずれもマンション建設を計画する2社が応募し、不動産事業を展開する日立製作所グループの日立ライフ(本社日立市)が落札した。不動産鑑定価格である予定価格は約1億6000万円だった。9階建て(89戸)マンションが建設される計画で、来年9月着工、2021年1月完成予定という。 もともと図書館を核にした駅前再開発事業(市施行)用地の一部で、2006年の都市計画決定時点では14階建てマンションを建設する計画だった。しかし開発事業者が見つからず、11年、事業計画を縮小し、マンション建設を除外した。同年3月に起こった東日本大震災でいったん事業を休止。14年に施設規模縮小の都市計画変更をし、昨年11月末、市立図書館を核にした再開発ビル「アルカス土浦」がオープンした。 計画から除外した北側の市有地0.23haについては昨年5月から市場調査を実施し、土地活用策を検討。不動産会社など計9社からマンションや商業店舗などの開発ニーズがあったのを受けて、公募を実施した。 予定価格より3割高い売却となったことについて市都市計画課は「駅から直結という場所にあり、隣に図書館がオープンしたことで希少性のある土地になり、マンション需要が見込めると判断したのではないか」と話している。

京成百貨店がサテライト店 つくば駅前キュートに25日開店

【鈴木宏子】県内唯一の百貨店、京成百貨店(本社水戸市)が、つくば駅前の商業施設つくばクレオスクエアキュート(つくば市吾妻)2階に初のサテライト店、同つくばショップを出店し、25日オープンした。 売り場面積約165㎡で、有名ブランドの和洋菓子、ハンカチや手袋、スカーフなどの雑貨、ダイヤなどの宝飾品を販売している。県産品コーナーなどもある。今後、利用客の要望に応じて品ぞろえを替えていくほか、お中元シーズンの6月1日からはギフトセンターを設置する。企業や個人宅に出向いて注文を取ったり品物を届ける外商担当者も配置される。 2017年2月末の西武筑波店閉店後、京成百貨店に「百貨店が無くなって困っている」「ギフト品を買うところがない」「西武跡に出店してほしい」などの声が県南地域から多く寄せられた。要望を受け、昨年夏や冬などに、つくば国際会議場やキュートなどで計4回、期間限定でファッションセールを開催したり、ギフトセンターを設置してニーズを探り、出店に至ったという。 買い物に訪れた近くに住む主婦、磯倫子さん(53)は「西武が閉店して、近くに贈答品を買えるところがなくて困っていた」と語り、坂東市から来た会社経営、60代女性は「仕事先に贈るちょっとした贈答品が買えるので助かる」などと話していた。 同店の金澤康信店長は「お客様のご要望に応じて変化させていき、京成百貨店の魅力を紹介していきたい」と意気込みを話した。

Most Popular