土曜日, 4月 20, 2024
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つくば駅前でバーベキュー、カヌー体験を 中央公園に8、9月オープン

【鈴木宏子】つくば駅に隣接するつくば中央公園(つくば市吾妻)に、バーベキュー場、カヌー乗り場、水遊び場が8、9月の2カ月間、期間限定でオープンする。 西武筑波店などが撤退し中心地区のにぎわい創出が課題となる中、公園など公共空間を活用して小さな取り組みを数多く実施し魅力を高めていこうという同市の中心市街地プレイスメイキング事業の一環。年間事業費計約900万円で実施する。 バーベキュー場は、公園南西の樹木に囲まれた約700平方㍍に土日祝日のみオープンする。6人掛けのテーブルと椅子、バーベキュー用グリルを10セット配置し、食材と飲み物、食器などを持ち込めば体験できる。飲酒も可能という。市の公園では火の使用やバーベキューは禁止しているが、実証実験として実施し、他の公園利用者や周辺への影響、採算性などを調査して、来年度以降も実施するかどうか検討する。 カヌー乗り場は約6500平方㍍の大池に設置し、一人乗り用5台を用意。初心者でも指導員がこぎ方を教えてくれるという。 水遊び場は、6、7月に大池西側のステージ池約680平方㍍の水を抜いて底を洗浄し、水を入れ替えて、深さ10㌢程度の水遊び場にした。9月末まで毎日、無料で遊べる。 市は7月10日、同駅周辺の事業者で組織する「つくばセンター地区活性化協議会」(会長・石原孝筑波都市整備社長)と、同駅前の商業施設キュートに出店するアウトドア用品店「ナムチェバザール」(水戸市・和田幾久郎社長)の3者による地域連携協定を締結した。今回は協定に基づく第1弾の取り組みで、バーベキューとカヌーは、市がナムチェバザールに委託して運営する。 オープンを前に3日、五十嵐立青市長が中央公園でバーベキューとカヌーを体験しPRした。五十嵐市長は「パブリックスペースを活用することで、まだまだできることはたくさんあるので、いろいろな資源を活用していきたい」と話し、ナムチェバザールの和田社長は「あるだけでなく、どう使うかで価値を高めていくつくば市の考え方に賛同し、積極的に取り組んでいきたい」と話した。バーベキューの予約は3日時点ですでに半分ほど予約が入っているという。 ◆バーベキュー場は土日祝日の午前10時~午後5時まで開設。料金は1テーブル(6人まで)2000円▽カヌーは土日祝日の午前10時~午後4時。小学4年生以上が対象で、料金は1人1回30分で500円▽水遊び場は9月末まで毎日利用できる。問い合わせは電話029・225・8848(ナムチェバザール)、またはつくば中央公園アウトドア体験2018ホームページ(https://peraichi.com/landing_pages/view/tsukubapark2018)へ。

県南3JAが来年2月合併で調印 新名称は「水郷つくば」

【鈴木宏子】JA土浦、竜ケ崎、茨城かすみの県南3JAの合併調印式が1日、土浦市城北町のホテルマロウド筑波で開かれ、新JAの名称を「JA水郷つくば」とし、来年2月1日合併する契約書に調印した。合併後はJA常陸(本店常陸太田市)に次いで県内2番目の規模となる。 合併協議会会長の池田正JA土浦組合長は「合併後は販売高の半分くらいをレンコンが占める。広域合併のメリットを生かし、海外輸出や2020年の東京五輪に向けたGAP(農業生産工程管理)認証取得を目指したい。他の作物についてもレンコンブランドをもってセールスをかけていきたい」と抱負を話した。さらに県南地域の今後の広域合併について「水郷つくばは県南の中核JAとなる。今後、JAつくば市や他のJAに合併の働き掛けを進めたい」などと述べた。 新JAの本店は現在のJA土浦本店(土浦市田中)に置き、さらに地区本部をJA土浦本店、竜ケ崎本店(龍ケ崎市)、茨城かすみ本店(美浦村郷中)にそれぞれ設置する。新組合長は現時点で未定という。 調印式は、大井川和彦知事、山岡恒夫県会議長、土浦市の中川清市長、県農協中央会の佐野治会長の4人が立会人となって、JA土浦の池田正組合長、竜ケ崎の木村透組合長、茨城かすみの糸賀一男組合長が契約書に調印した。 大井川知事は「単に合併効果だけでなく今後どうチャレンジするのか、自己改革がどういう形で実を結ぶのかが問われる。新しい市場開拓や商品開発など、県として努力は惜しみなくやらせていただきたい」などとあいさつした。 JA土浦(土浦、かすすみがうら市)は組合員数1万4386人、竜ケ崎(牛久、竜ケ崎市、利根町)は同9301人、茨城かすみ(阿見町、美浦村)は同4326人。3JAは今年3月1日合併協議会を設立し、5カ月での合併調印となった。合併後の新JAの組合員数は7市町村の2万8013人で県内2位、販売高は約104億円で県内5位の規模になる。

クレオ再生—関与すべきか、市場に任せるか つくば市がHPで2択アンケート

【鈴木宏子】一定の財政負担をしてもつくば市が関与すべきか、市場動向に任せ市は関与すべきでないか—西武筑波店とイオンつくば駅前店が撤退後、入居店がなく閉鎖されているつくば駅前の商業施設クレオの再生について、つくば市は7月29日から市ホームページ(HP)で、市が関与すべきか否かについて2択のアンケート調査を実施している。 「クレオの再生に向けた今後のあり方等に関するアンケート」で、質問項目は①クレオ跡地にどのような施設を望むか②市が関与すべきか否かなど。自由意見も書き込める。期間は8月15日まで。アンケートは市HPのみで受け付け、市民でなくてもだれでも回答できる。 これまで市は、つくば駅周辺の中心市街地に関し様々なアンケート調査を実施してきたが、クレオ再生に限定した意見募集はなかったことから、改めて市が関与すべきか否かを聞くという。 クレオについては現在、所有者の筑波都市整備(同市竹園)が、民間に売却することも含めて検討している。 一方つくば市は、5、6階に図書館、窓口センター、市民活動総合センター、子育て支援施設など公共施設を入居させることを検討し調査を実施。6月に、5、6階の設計・整備費用は約22億1400万円になることを明らかにした。現在さらに、クレオ5、6階を賃貸する場合と購入する場合のそれぞれについて、費用や運営方法などの調査を実施している最中。 市学園地区市街地振興室は「現在、あらゆる可能性を検討している。市が建物を全部購入する、一部購入する、全部借りる、一部借りる、市は関与しない—という選択肢があるが、どこかに重きを置いているわけではない。アンケート結果は判断材料の一つになる」などとしている。 アンケートは市HP(http://www.city.tsukuba.lg.jp/jigyosha/oshirase/1005078.html)またはhttps://s-kantan.jp/city-tsukuba-ibaraki-u/offer/offerDetail_initDisplay.action?tempSeq=8013&accessFrom=へ。問い合わせは電話029・883・1111(市学園地区市街地振興室)。

地域交流センター職員を懲戒免職 16年の公金横領で つくば市

【鈴木宏子】2016年に発覚したつくば市地域交流センターの未入金事件で、同市は7月31日、135万3950円を横領したとして、当時の同センター主任主査の女性職員(48)を同日付けで懲戒免職処分にしたと発表した。 発覚から処分まで1年8カ月かかったことについては、警察との協議や検察の判断、市としての事実確認等を慎重に行ったため時間を要したとしている。 16年11月22日、市内の地域交流センターで、使用料85万1850円の未入金があることが監査委員の指摘で分かった。2日後の24日、女性職員が徴収した使用料を入金せず、個人的に保管していたことが発覚した。女性職員は同日、未入金だった現金を全額入金した。さらにその後の市の内部調査で、同年12月、女性職員はほかに50万2100円を入金していなかったことが分かった。 つくば市は17年10月、業務上横領としてつくば中央警察署に被害届を出したが、今年3月22日、水戸地検土浦支部は不起訴処分とした。 その後分かった50万2100円の未入金について、市は今年3月1日、監査委員に賠償責任に関する監査請求を実施、同月30日、女性職員に対して賠償命令が出され、職員は4月24日、延滞金を含め全額を市に入金した。 その後も市はさらに事実確認と調査を実施、7月に市分限懲戒審査委員会を2回開き、処分を確定した。 併せて7月31日付けで、女性職員を指導する立場にあった当時係長の男性職員(59)を戒告、管理監督責任があった当時の市民部長(60)など4人を訓告処分とした。 五十嵐立青市長は「市の職員が公金横領という非違行為により、市民の信頼を裏切り多大な迷惑をお掛けしましたことを心からお詫び申し上げます。再発防止に万全を期し、市民の信頼を一日も早く回復できるよう全力を尽くします」などとするコメントを発表した。

桜川水害対策は? 洪水想定を昨年見直し 面積1.75倍に拡大

【鈴木宏子】200人を超える死者を出した西日本豪雨から3週間が経った。地元の土浦、つくば市などを流れる桜川の水害対策は今どうなっているのか。常総市などに甚大な被害をもたらした2015年の鬼怒川水害を教訓に、桜川の対策は3年間でどこまで進んだのか。 桜川を管理する県によると、鬼怒川水害などを教訓に昨年9月、桜川の洪水浸水想定区域が大幅に見直され、想定区域は見直し前の1.75倍に大幅に拡大された。洪水発生前に住民を確実に避難させ逃げ遅れをなくすための具体的な対策の検討は始まったばかりだ。 昨年見直されたのは霞ケ浦に流れ込む河口から桜橋(土浦市田戸部とつくば市栗原)までの下流10キロ区間のみ。10キロより上流については、まだ堤防が整備されていない箇所があるなど未整備のため、見直しまでに至ってないという。 見直し前は30年に一度の48時間246ミリの降雨を想定していたが、見直し後は、考えうる最大の雨量として、3倍の48時間746ミリを想定した。7月の西日本豪雨では高知、徳島、岐阜、長野県内など8カ所で746ミリを超える総雨量を実際に記録しており、起こりえない数値ではない。 見直し前の下流10キロの浸水想定区域は16平方キロ。見直し後は、1.75倍の28平方キロに広がった。中心市街地一帯が浸水想定区域になる土浦市は、見直し前は、常磐線の線路の東側は浸水が想定されてなかったが、見直し後は線路も東側も浸水すると想定されている。市役所、消防本部、警察署も浸水想定区域内に立地する。水の深さも見直され、見直し前は2階に避難すれば助かるという想定の深さだったが、見直し後は2階天井付近まで浸水すると想定された区域もある。 下流の暫定整備は完了 見直しに伴ってハード面の整備はさらに強化されないのだろうか。県によると桜川は、霞ケ浦圏河川整備計画に基づいて下流10キロ区間の堤防整備や川底の掘削などの暫定計画はすでに完了しており、ハード面をさらに整備する予定は当面ない。今後おおむね30年間でさらに川底を掘削し流量を現在の1.6倍にするという将来計画はあるが、現時点でいつになるか具体的見通しは立たないという。 河口から10キロより上流に堤防が未整備の区間があるため、県は現在、築堤のための用地買収を進めたり、樹木が茂って流れを妨げている箇所は樹木を伐採などしている。ただしハード面の事業費は年間数千万規模だという。 「逃げ遅れなくす」はこれから 15年の鬼怒川水害のほか、16年に岩手県の高齢者施設で入居者が逃げ遅れた台風被害を教訓に、国は減災のための治水対策を見直した。桜川の洪水想定区域の見直しも、国の水防災意識社会の再構築に向けた緊急行動計画などを受けて動き始めた。 桜川では昨年1月に関係市、県、気象庁による県管理河川県南(土浦)ブロック減災対策協議会を設置し見直しが進んでいる。「逃げ遅れによる人的被害をなくす」「地域社会機能の継続性を確保のする」の二つを21年度まで5年間で達成することを目標に据える。ハード面では堤防が未整備の上流区域の早急な堤防整備、ソフト面では地域住民との情報共有や福祉施設入所者の確実な避難をどう実現させるかなどが課題とされる。 昨年の洪水想定区域の見直しを受けて土浦市は、今年度当初予算に洪水ハザードマップの見直し約380万円を計上、今年度中に新たなマップを策定し、全戸に配布する予定だ。見直し前のマップは、浸水想定区域に1万4013世帯、3万5794人が住むとされ、洪水時の避難所として24カ所を指定した。見直し後の世帯数や人口がどうなるかは現時点で未定だ。市役所が浸水した場合、現在、市保健センターがある下高津に災害対策本部機能を移動するという。避難所まで距離があることも課題だ。 一方つくば市は、見直された洪水想定区域に基づいて今年3月までに新たな災害ハザードマップを策定し全戸に配布した。住民の逃げ遅れをなくすなど対策はこれからになる。

女みこし5年ぶり復活 土浦八坂神社祇園祭

【鈴木宏子】台風12号が接近する中、土浦八坂神社の祇園祭が28日催され、三百貫のみこしが市中心市街地を巡行した。女みこしが5年ぶりに復活した。 正午から予定通りみこし渡御が行われ、当番町の山車3台と獅子1台が各町内などを練り歩いた。 夕方、雨や風が強くなる中、女みこしと三百貫のみこしが共に同市川口町の御仮殿前を出発した。復活した女みこしは、公募で集まった市内外の10代から50代の約80人に担がれ、強い雨が降る中、「ソイヤー、ソイヤー」の勇ましい掛け声と共に街なかを練り歩いた。 巡行を終えた女みこし総括リーダーの山越里枝子さんは「雨が降ったが、いい思い出になったと思う。すべて女子だけでやった。感動している」などと話した。7月に入ってから毎週金曜日に集まり、足の運び方や担ぎ手同士の足運びの合わせ方、担ぎ方などの練習を重ねてきたという。 台風の影響で、子どもみこしの巡行と夜の山車の共演は取り止めとなった。山車と獅子は3日間、市中心市街地を練り歩く。 土浦八坂神社は同市真鍋(旧真鍋町)にあるが、氏子は旧土浦町(中心市街地)にいることから、祇園祭は旧土浦町で行われる。祭りは江戸時代の土浦藩の祭礼を継承したものとされる。三百貫のみこしの重さは本体と担ぎ棒合わせて780キロ。1933(昭和8)年に当時の鉄道大臣、原修次郎が寄贈した。その年は担がれたが、あまりの重さに翌年からは担がれず専用台車に載せて街なかを巡行したといわれている。1977年(昭和52)に「礎會」が結成され、その後は毎年担がれている。  

忘れられた化石は謎多き海の哺乳類と判明 筑波大で60年保管

【鈴木宏子】筑波大学(つくば市天王台)の古生物標本収蔵庫に60年間以上保管されていた骨の化石が、1千万年前に絶滅した謎の多い海の哺乳類「パレオパラドキシア」であることが分かった。国立科学博物館地学研究部(つくば市天久保)の木村由莉研究員と、同大生命環境系の上松佐知子准教授らが26日、記者会見し発表した。 化石は右後ろ足の大腿(だいたい)骨で、筋肉の付着面が分かるなど保存状態がとても良いことから、今後、当時の生活や他の生物との関係などを解明する手がかりになると見られている。保存状態が良好なパレオパラドキシアの化石は国内で2例目という。 1950年代前半に前身の東京教育大学の教員に預けられた標本で、木箱に入ったまま保管されていた。当時は別の哺乳類と鑑定され、そのまま忘れられていたという。 大学の標本管理方法の調査をするため昨年6月、同収蔵庫を訪れた木村研究員が、木箱に入った長さ約30センチ、重さ約1キロの未登録の骨の標本を見つけた。骨の特徴から束柱類(そくせきるい)という哺乳類の大腿骨と判断した木村研究員は、専門家による調査チームをつくって調査を開始した。 まず木箱に貼り付けてあったメモを手がかりに調査したところ、1950年代前半、福島市土湯温泉で砂防ダムの工事中に発見されたことがわかった。当時、現地では恐竜の骨とされ、ほかにも骨の化石が見つかっていたが、別の骨は1954年に同温泉で起こった大火で失われてしまったことも分かった。 さらに化石に付着していたジルコンという鉱物を分析したところ、1600万年前より新しい時代の化石であることが判明した。当時、東北地方は海の中だったという。 パレオパラドキシアは約2300万~1000万年前に北太平洋の沿岸地域に生息していた哺乳類で、名前は「謎めいた古生物」という意味。カバのような大きさで、発見された化石はやや小ぶりのものだという。 木村研究員は「パレオパラドキシアはジュゴンやマナティなどの仲間だという説とサイなどの仲間だという説があり見解が統一されていない。海の哺乳類は陸の哺乳類が海に入っていったものだが、なぜ海に入ったのか、どのように海に適応していったのかなどの解明に役立つ可能性がある」と話している。

共同研究契約や個人情報など漏えいか 産総研サイバー攻撃 3カ月以上気付かず

【鈴木宏子】産業技術総合研究所(本部つくば市梅園、中鉢良治理事長)がサイバー攻撃を受け、今年2月から2カ月近く、外部へのインターネット接続などを遮断していた問題で、同所は20日、被害状況や原因について調査結果を発表した。 不正アクセスが発覚したのは2月6日だが、昨年10月27日から3カ月以上にわたって気付かないままサイバー攻撃を受け続け、被害が広がっていたことが分かった。漏えいした可能性がある情報は、共同研究の契約情報208件、未公表の研究情報120件のほか、契約職員の採用書類、学会・イベントの参加者名簿、職員の氏名と所属などの個人情報4849件の計5177件が盗まれたか閲覧された可能性があるという。ただし、国の安全や研究所の業務に重大な損害を与える恐れがある情報は漏えいしていないという。 だれが攻撃したかは特定できなかったが、日本も含め13カ国・地域のIPアドレスが用いられ、月曜から金曜の午後4時30分ごろから深夜2時ごろに活動するという特徴があったという。特定の種類の閲覧ソフトが継続して使用されていたことから、一連の不正アクセスは、同一人物か同一グループによる1人か数名の攻撃だと推定できるという。 手口は巧妙で、昨年10月27日から12月末までと、今年1月23日以降の2回の攻撃があった。まず外部システムにあるメールから職員のメールIDを盗み出し、パスワードを幾パターンも試して配列が簡単だった143人分のパスワードを特定した。その後、IDとパスワードを使って職員に成りすまし、共同研究で使用していて内部システムにつながっていた外部のレンタルサーバーを踏み台にして内部のサーバーに侵入し、さまざまな情報に不正アクセスしたという。 被害を発生・拡大させた要因として同所は、メールがIDとパスワードのみで見られる設計だった、外部から内部サーバーを遠隔操作できる外部サイトがあった、内部ネットワークの監視が不十分だったなどとして、再発防止策を講じ、さらに今後、システムの強化や運用の見直し強化などに取り組むとしている。 調査結果を受けて、同所は情報漏えいに関係する外部機関に説明し謝罪した。さらに関係者に多大な迷惑を掛けたことを踏まえ、副理事長と担当理事が1カ月分について給与10%を自主返納するという。

土浦三中3年 坂田慈央選手 飛び込みで世界大会へ

【鈴木宏子】土浦三中3年の坂田慈央(じおう)さん(14)が、ウクライナの首都キエフで23日開幕する世界ジュニア飛込選手権に日本代表として出場する。渡航を前に13日、中川清土浦市長を表敬訪問し「入賞目指して頑張りたい」と決意を話した。 坂田さんは今年3月下旬に行われた世界ジュニア選考会14、15歳の部で優勝し、日本代表に選ばれた。後ろ宙返り、回転からの入水が持ち味という。 ジョイフルアスレチッククラブ土浦に所属。小学2年から飛び込みを始め、小学6年のときには全国大会で入賞した。昨年から今年にかけて、県の国体強化選手の一員として海外合宿などを経験する中、急成長中の注目選手という。現在、毎日3時間、休日は6~7時間練習を重ね、週に2日はウエイトトレーニングやトランポリンなどの練習に励んでいる。 父親の和也さん(44)も元飛び込み選手。現在は日本水泳連盟飛込強化コーチで、昨年はユニバーシアード日本代表の監督を務めた。 慈央さんは「国際大会に出場するのは初めてなので、入賞(8位以内)を目指したい」と話す。 中川市長は「緊張し過ぎないで、日頃の練習の成果を思う存分発揮してください」と激励した。

合併白紙に JAつくば市と谷田部

【鈴木宏子】JAつくば市(岡本秀男組合長)とJAつくば市谷田部(横田伊佐夫組合長)の合併協議が白紙になっていたことが分かった。6月8日の第4回合併推進協議会で白紙とすることが決まり、その後の両JAの理事会で承認された。経営方針の不一致が原因という。 両JAは来年2月1日の合併を目指して、今年4月22日、つくば市内JA合併推進協議会を設立したばかりだった。同協議会設立からわずか2カ月余りでの破談となった。 両JAは2013年から、JA土浦と3JAで合併研究会を発足させ合併に向けて研究を続けてきた。しかし合意に至らず、今年2月、研究会は解散。3月からJAつくば市と谷田部の2JAで合併の検討が始まり、4月に合併協議会を設立した。 同協議会事務局長を務めたJAつくば市の鈴木雅文さんは「経営の方向性の歩み寄りが出来なかった。JA土浦と3JAによる協議も含め、5年間協議をしてきたが溝が埋まらなかった」と話した。一方、国による農協改革や、県中央会による広域合併推進の流れがあることから、今後については「(将来は)新たな枠組みを検討することになると思う」としている。

オオヒシクイ生態彫刻群完成 土浦 大聖寺

【鈴木宏子】土浦市永国、大聖寺の小林隆成住職(79)が制作していたオオヒシクイの生態彫刻群五つが完成し、同寺に設置された。稲敷市の稲波干拓地で越冬するオオヒシクイの生態を再現した計40羽のモニュメント群で、絶滅の危機にひんするオオヒシクイの保護活動を長年続けてきた小林住職が取り組んでいた。 10日、富山県南砺(なんと)市の伝統工芸「井波彫刻」の第一人者、南部白雲さん(66)が、オオヒシクイ2羽を彫ったさい銭箱を本堂正面に据え付け、すべてのモニュメントの設置が完了した。首を長く伸ばして周囲を警戒する群れの見張り役、奴雁(どがん)の姿を彫った木彫だ。 モニュメントはほかに、本堂正面の梁(はり)4本に設置された、稲穂をついばんだり、羽を休めたりしている様子を再現した木彫群。手水舎(てみずしゃ)の天井に彫刻された空を舞う様子、庭に設置された実物大の親子の石彫など。いずれも稲波干拓地などでのオオヒシクイの生態を彫刻で再現している。 南部さんは「(生態を再現した彫刻群が寺院に設置されたのは)国内で例がないのではないか」と話し、「お寺はいろいろな人が集まる公共性のあるところ。来た人が楽しいよねと感じてくれれば」と話す。 構想から10年以上をかけようやく完成した。小林住職は「200人以上の方から多額の寄進をいただいたお陰でできた。感無量」と語り「野鳥は環境をはかるものさし。鳥のすめないところに人は住めない。このモニュメントが環境問題を考える糸口になれば」と話す。

図書館長が食べ歩き作成 土浦駅周辺ランチマップ

【鈴木宏子】土浦駅周辺でランチを楽しめる飲食店63店を地図で紹介した「土浦ぶらりーアルカス土浦周辺ランチマップ」(A3判、カラー片面)を、同駅前の市立図書館館長、入沢弘子さん(55)が自費で作成した。 図書館利用者などからたびたび「駅周辺でどこかお昼を食べるところありますか」などと聞かれたのをきっかけに、昨年から今年6月まで、昼休みに実際に食べ歩き、自身のフェイスブックで紹介した飲食店を掲載した。 和食、そば・うどん、中華、洋食、喫茶店、パン屋などさまざま。チェーン店もあるが、夫婦などで営む個人経営の店が多いのが特徴だ。 地図のイラストは、1階市民ギャラリーに勤務し、土浦の老舗や風物をイラストで描いている市職員の若田部哲さん(42)がボランティアで描いた。青と緑を基調に、水の都・土浦を表現したという。 入沢さんは「駅周辺の歩いて10~15分以内に飲食店がたくさんあるのは、土浦が昔からの商都だったという証し。『土浦駅前は何もないよ』と言う人がいるが、ここにしかない地元のお店が多く、和食店が多いもの城下町らしい。駅周辺は歩いて行ける場所に魅力が詰まっているので、ぜひ全店回ってほしい。食事が、街歩きや観光のきっかけになれば」と話している。 若田部さんは「地方都市の衰退が言われるが、細かく見ていくといろいろなところにいろいろな活動がある。ランチマップを見て、楽しさを感じてもらえれば」と語る。 ◆ランチマップは計1000部作成。同図書館2階・情報ステーションに展示しているほか、13日から同所で無料配布する。第2弾の作成も検討しているという。

官民一体で誘客へ 協議会発足 つくば霞ケ浦りんりんロード

【鈴木宏子】これまで行政主導で進められていた自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」の情報発信や環境整備を、これからは官民一体で進め誘客を図ろうと、6日、「つくば霞ケ浦りんりんロード利活用推進協議会」(会長・大井川和彦知事)が発足した。 県と沿線14市町村のほか、県内の民間企業、大学、商業や観光、農業団体など計111企業・団体などが同日、霞ケ浦湖岸にある土浦市滝田の結婚式場アジュール土浦で設立総会を開いた。副会長には土浦市の中川清市長、常陽銀行の笹島律夫頭取、JR水戸支社の雨宮慎吾支社長、県サイクリング協会の青山俊士専務理事の4人が就いた。 2016年11月、霞ケ浦湖岸を走る「霞ケ浦自転車道」と筑波山西側の旧筑波鉄道跡を走る「つくばりんりんロード」がつながり、全長180㎞の自転車道が全線開通して1年半が経ち、来訪する自転車愛好者が増えていること、今年3月、サイクリングを楽しむ拠点施設「りんりんスクエア土浦」が土浦駅ビルにオープンし、民間の気運が盛り上がってきたことなどから設立に至った。 これまで環境整備を進めてきた「水郷筑波サイクリング環境整備事業推進検討会」(県と沿線14市町村で構成)と、広域レンタサイクル事業に取り組んできた「水郷筑波広域レンタサイクル事業実行委員会」(県と周辺7市で構成)の2団体を統合し、新たに民間企業や民間団体が加わる。 今後は、つくば霞ケ浦りんりんロードを核に、霞ケ浦や筑波山地域のPRや誘客活動、サイクリング環境整備や広域レンタサイクル事業などに取り組む。 具体的には今年度事業として、統一ロゴデザインの制作とのぼり旗の作成、自転車愛好者向け土産品の開発、沿道の花植えなどのほか、コースを走破した人への認定証発行、スタンプラリーや写真コンテストの開催などを実施する。広域レンタサイクルは電動アシスト自転車を4台増やす。 会長の大井川知事はこの日、会場近くの霞ケ浦湖岸を自転車で走って総会に出席し、サイクリング推進への思いの強さをアピールし「官民一体となって取り組みを推進したい」などと強調した。

「土浦音頭」響かせたい 七夕に7カ所で街頭公演 桜川芸者学校

【鈴木宏子】土浦の名所や風物を歌った昭和初期の新民謡「土浦音頭」を街中に響かせたいと、七夕の7日、同市の中心市街地7カ所で「粋な七夕まつり」が催される。土浦の歴史や文化を掘り起こしまちおこしをする演劇公演「桜川芸者学校」の出演者らが、当時、土浦で一番人気だった芸者、君香の物語を展開しながら、街頭7カ所で土浦音頭を舞い踊る。 正午ごろ土浦駅前をスタート、中心市街地を下り、土浦音頭に歌われた土浦城(亀城公園)に向かう。7カ所は▽土浦市役所うらら大屋根広場(正午ごろ)▽アルカス土浦1階入り口(午後0時30分ごろ)▽古書店「つちうら古書倶楽部」店内(1時ごろ)▽モール505野外ステージ(1時30分ごろ)▽土浦名店街(2時ごろ)▽古民家カフェ「城藤茶店」店内(3時30分ごろ)▽亀城プラザ前(4時ごろ)と市立博物館前(4時30分ごろ)。 つくば市の脚本家、冠木新市さん(66)が代表を務めるまちおこし団体「スマイルアップ推進委員会」が主催する。冠木さんらは2016年、土浦音頭を掘り起こし、亀城公園前の古民家カフェ、城藤茶店(同市中央)で土浦音頭をテーマにした演劇公演を開催し、新たな踊りで復活させた。 今年5月、土浦音頭がCD「日本の名城を唄う」(日本コロムビア発売、税込2500円)に収録され発売された(https://newstsukuba.jp/?p=6423)のをきっかけに、もともとあった中心市街地7カ所で公演する構想を実現させる。 土浦音頭は昭和初期に、土浦芸者組合の関係者らが、下妻市出身の詩人、横瀬夜雨に作詞を依頼して制作した。当時の名妓、君香がSPレコードに歌を吹き込み、東京の三越や松坂屋ホールなどで踊ったとされる。君香はその後突然、芸者を引退し、土浦でワカサギを売り歩いたり、東京に闇物資を運ぶ担ぎ屋となって働き、1943年結核で死去した。7カ所の街頭公演では、君香の人生の断片が少しずつ明かされるという。 冠木さんは「これをきっかけに、駅前だけでなく土浦の中心市街地に人の流れができれば」と話す。 ◆7日(土)の街頭公演はいずれも観覧無料。雨天決行。詳しくは電話090-5579-5726(冠木さん)。

ライトオン 本店ビルを売却 店舗は営業継続 つくば駅前

【鈴木宏子】カジュアルウエア専門店「ライトオン」が、つくば駅前のつくば本店ビル(同市吾妻)を売却する。2階店舗は売却先から賃貸し引き続き営業するという。 売却先は不動産業を営む国内法人だが、先方の意向により公表しないという。売却価格は35億円。引き渡し予定日は今月31日。6月29日の取締役会で本社ビルの売買を決議し、同日付けで売買契約を締結した。同社は売却に伴う譲渡益3億7000万円を8月期決算で固定資産売却益に計上する。 売却理由は、原宿に事務所を新設し、今年4月、商品部など営業系部署を原宿本部に移転したのに伴い、本店ビル土地・建物の有効活用を図るためという。 本店ビルは7階建て、土地面積は約4600㎡、建物の延床面積は1万2750㎡。もともと1階が駐車場、2~3階が店舗、4~7階が本部だったが、5月に改装し、現在は店舗は2階のみ、3階が本部となっている。 つくば本店の南波龍司店長(32)は「つくば本店は、本店のみの限定商品をそろえている。今後も引き続き営業していくので、心配せず安心してご来店ください」と話している。 ライトオンは1980年に東京都杉並区高円寺でジーンズなどの小売業として始まり、つくば科学万博が開かれた85年につくば市に第1号店を出店した。同市での成功が同社発展の足がかりとなったことなどから88年につくば市に本部事務所を設置。現在のつくば本店ビルは2006年に完成した。 つくば駅周辺では西武筑波店やイオンつくば駅前店の撤退によるクレオの閉鎖、つくばセンタービル1階レストラン街からの飲食店全店の撤退などが相次いでいる。 同市竹園の40代主婦は「駅前がどんどん寂れていくので残念。ライトオンは地元企業だし、建物もおしゃれで冬のイルミネーションもきれいだった。つくば駅の利用者数は多いのにどうして商業施設が無くなっていくのか」などと話し、市内の福祉施設施設長、森健太郎さん(36)は「寂しい。つくば駅周辺は駐車場が有料なので、そこでしか買えない商品でないと市民は別の大型商業施設の方に行ってしまうのかなと思う」などと話していた。

市民11人が「つくば市財政白書」作成

【鈴木宏子】つくば市民11人がこのほど、市の財政事情を約1年半かけて調査・分析し、財政白書にまとめ上げた。「市民がつくったつくば市の財政白書」(A4判カラー、114㌻、700円)で、市民団体「つくば市民による財政白書づくりの会」(野本高志代表)が発行した。 市民が支払っている一人当たりの税金や、市が使っている福祉、教育、公共事業、職員の人件費など43項目について102のグラフを使って分かりやすくまとめている。2005年度から15年度まで11年間の変化のほか、15年度の財政を、近隣の土浦や守谷市、つくば市と面積や人口が近い甲府市、つくば市と同じ特例市39市の平均などと比較しているのが特徴だ。 つくばエクスプレス(TX)沿線開発により人口が急増しているつくば市の財政規模は、住民一人当たりに換算すると34万2000円で、全国814市区平均より9万5000円少ないこと、市の収入は、市民税や固定資産税など市が自由に使える地方税の割合が55%と、他市と比較して財政の自由度が高いことなど、市の財政は「今のところ比較的しっかりしている」(野本代表)ことなどが浮かび上がった。 一方、市の支出全体に占める職員などの人件費の割合が、他市と比べ高いことなども分かった。白書は、つくば市は面積が広く、安全を守る消防署の職員数を減らせないなど行政サービスを行き届かせるための人件費が多くなる事情もあると分析している。 総合運動公園問題きっかけ 2015年、総合運動公園の賛否を問う住民投票が行われたことが白書作成のきっかけ。市の財政はどうなっているのか、自分たちの税金がどう使われているのかに興味をもった市民らが、翌16年、市民による財政白書づくりで知られる多摩住民自治研究所の大和田一紘さんを招いて勉強会を開催した。さらに17年1月から毎月2~3回、計20回勉強会を開いて白書をまとめた。 野本代表は「現在、市の財政は他市に比べて有利な状況だが将来もそうだということではない。どういうつくば市であるべきか、何を優先すべきか、市民が議論する際の基礎にしてもらえれば」と話している。 ◆発行を記念して同会は30日(土)午前10時から、つくば市吾妻、つくばイノベーションプラザで出版記念の集い「市民が財政白書をつくりました!」を開催する。参加費無料。問い合わせは電話029・859・0264(同会)

6校のブロック塀が不適合 つくば市 撤去しフェンスに

【鈴木宏子】大阪北部地震で小学校プールのブロック塀が倒壊し女子児童が死亡した事故を受けて、市が市内の幼稚園、小中学校などのブロック塀を点検したところ、6校が建築基準法に違反し不適合であることが分かった。27日、市教育局が調査結果を発表した。 プール周囲のブロック塀が不適合なのは、沼崎小、今鹿島小、大穂中、豊里中、谷田部中の5校、前野小はグラウンドの球技練習用あて壁が不適合だった。いずれも建築基準法で定められている最大高さ2.2mを超えている。このうち今鹿島小と大穂中のブロック塀は通学路や歩道に面しているという。 高さ3.9mのブロック塀が長さ約30mにわたって設置されている大穂中は「東日本大震災で校舎や体育館の一部が損傷したがプールのブロック塀は何ともなかった。今回の点検で不適合ということなので、撤去されるまで、生徒が塀に近づかないよう安全に留意したい」とする。プールを使用するか否かは各学校ごとの判断で、同中は安全に配慮しながらプールの授業を行うという。 市教育局は今後、早急に6校のブロック塀を撤去しフェンスに代える予定という。フェンスには必要に応じて目隠しなどをするという。 門脇厚司教育長は「今回の点検に基づき、早急に改修を進め安全確保に努めて参ります」とのコメントを発表した。 土浦は4校が不適合 一方土浦市は、点検の結果、4校のブロック塀が不適合であることが分かった。高さ2.2mを超えるブロック塀は無かったが、いずれも校門の門柱につながる袖壁に、直角に突き出して補強する控え壁が設置されてなかった。 4校は、下高津小、大岩田小、荒川沖小、土浦四中。ほかに廃校になった宍塚小の門柱の袖壁も不適合だった。一方、いずれも、ひびや傾き、ぐらつきなどはないという。同市教育委員会は今後、速やかに撤去しネットフェンスを設置すること等を検討するとしている。 ※メモ 【ブロック塀の建築基準法規定】規定は最大高さ2.2m、ブロックの厚さは2mを超える場合15㎝以上、高さ1.2mを超える場合は長さ3.4mを超えるごとに控え壁を設置する-などの規定があり、不適合なブロック塀は違法建築物となる。

世界最大の花開花 筑波実験植物園

【鈴木宏子】世界最大の花、ショクダイオオコンニャクが26日、つくば市天久保、国立科学博物館筑波実験植物園で開花した。同園での開花は4度目。同じ株が4度も花を咲かせたのは国内初という。 高さは2m40㎝で国内の栽培記録としては3番目。開いた花の大きさは1m6㎝。動物の死骸に似た悪臭を放ち、虫を呼び寄せて受粉する。 インドネシア、スマトラ島の限られた場所にしか生えないサトイモ科の植物で、絶滅危惧種。2006年に小石川植物園(東京都文京区)から株を譲り受け、熱帯雨林温室で栽培を始めた。 12年に初めて開花。以後、2年ごとに花を咲かせている。これまで7年に一度しか咲かないと言われてきたが、同園によって覆され、1年おきに咲くことが立証された。同園の多様性解析・保全グループの遊川知久グループ長は「植物園スタッフの日頃の努力が実った」と話す。 今年は5月14日にこれまでで最も重い76㎏のコンニャクイモを定植した。同27日、地表に花芽が出て、6月26日午後0時50分に咲き始めた。花は3日目に閉じてしまうという。 開花を多くの人に見てもらおうと、同園は27~29日の3日間、朝夕の開館時間を延長し、午前8時30分から午後6時30分(入園は午後6時まで)まで開館する。開花までの成長の様子を見どころについては同園ホームページ(http://www.tbg.kahaku.go.jp/news/konnyaku/)で公開している。 ◆入園料は一般310円。問い合わせは電話029・851・5159(同園)

入居拒まない住宅を普及へ つくばに住居確保支援団体 県内初

【鈴木宏子】入居を拒まれがちな一人暮らしの高齢者や障害者がアパートなどに入居できるよう支援し、併せて入居者が地域で自立生活を送れるよう支援のネットワークをつくろうと、つくば市で、住まい確保を支援する団体の設立準備が進められている。 一般社団法人「LANS(ライフ・アシスト・ネットワーク・サービス」(つくば市二の宮)で、引きこもりの若者の自立支援をしているつくば市のNPO若年者社会参加支援普及協会アストリンク理事長、浅井和幸さん(46)▽土浦市真鍋や阿見町岡崎で福祉アパートを経営する土浦市の会社員、鈴木一也さん(36)▽つくば市の県議、田村佳子さん(64)の3人が準備を進める。7月初めに法人として設立見込みで、浅井さんが理事長に就任する予定だ。 高齢者や障害者のほか、住宅確保が難しい低所得者、母子家庭、DV(配偶者や恋人からの暴力)被害者、児童養護施設退所者などを支援する。空き家や空き室を活用して、入居を拒まない住宅を登録する住宅セーフティネット法が昨年10月に改正されたのを受けて、県内初の「住宅確保要配慮者居住支援法人」を目指すという。 今年2月、浅井さんが主催する福祉勉強会で、鈴木さんが、自ら経営する福祉アパートの取り組みを報告したのがきっかけ。鈴木さんは独自に経営方法を学び、高齢の入居者が転倒しないよう室内に手すりを取り付けたり、火事を起こさないよう直火を使わないIHコンロやエアコンなどの家電品をあらかじめ備え付けたりしている。さらに介護や医療、行政の支援が必要な入居者には、関係者と共に支援のネットワークをつくっている。 LANSでは、長く福祉相談に携わってきた浅井さん、福祉アパート経営のノウハウがある鈴木さん、行政や関係機関へのネットワークがある田村さんの経験をもとに、住まいに関する生活相談窓口を開いたり、不動産会社や福祉・医療団体、行政などと情報交換会を開いたり、国や自治体の補助制度を勉強などする。さらに関係機関の調整役となって、入居希望者の住まい探しを手伝ったり、見守りをしたり、不動産会社などに入居を拒まない住宅確保を働き掛けるなどしていくという。 ほかに、つくば市内の空き家だった一戸建て住宅を借りてシェアハウスとして運営し、緊急の住まいや、一時的避難所などとして利用してもらう。 浅井さんは「住宅確保が困難な人と何が必要か相談し、サービスをくっつけて、一人ひとりに合わせた支援のネットワークをつくっていきたい」と述べ、鈴木さんは「(入居者の要望に合わせ)ひと手間かけて入居してもらう大家さんを増やしたい」と話している。 ◆住まいの生活相談窓口は月2回、2カ所で開催①毎週第3水曜午前10時~12時=つくば市研究学園、筑波銀行つくば副都心支店セミナールーム②毎月第3土曜午後1時30分~4時=かすみがうら市下稲吉、地域福祉センターやまゆり館▽シェアハウスの家賃は月額約2万5000円など▽問い合わせは電話080・1018・7670(浅井さん)、メールasai-kazu@sinri-soudan.com

レストラン街から飲食店すべて撤退 つくばセンタービル

【鈴木宏子】つくば駅近くのつくばセンタービル(同市吾妻)1階のレストラン街、アイアイモールから22日、飲食店がすべて撤退した。同日、最後に残ったそば店「一成(いちなる)」が閉店。閉店を惜しむ馴染み客らが最後のそばをすする姿が見られた。 同ビルでは今年5月20日、1983年の同ビル開業と同時に開店したピザチェーン店「シェーキーズ」が閉店、続いて同月末、スペイン料理店「ボンド」が閉店し、「一成」が最後に残っていた。 同ビルを運営する筑波都市整備(同市竹園)によると、現時点で新たに入居を予定している店舗や事務所などはないという。同市では、中心市街地の求心力の低下が問題になっていることから、今年度、市が同センタービルの在り方を検討する調査を実施する。同都市整備は「その中で、どうあるべきか考えたい」と話す。 かつて「どの店も行列」 閉店について、一成を運営する一成フードサービスの成山正樹社長(53)は「さびしい限り」と語る。同店は24年前の1994年にオープンした。当時センタービルに空き店舗はなく、どの店も行列ができていた。当時、成山社長は20代で、厨房に入ってそばを打ち、現在の味を完成させた原点が同店だったという。人通りが少なくなった原因については「隣接した場所にたくさんあった駐車場がマンションや商業施設、業務ビルになり、アクセスが悪くなってしまったのも一因ではないか」と話す。 近くに勤務し昼食を食べに来たという牛久市の男性会社員(57)は「月1回必ずセンタービルに来てシェーキーズに立ち寄っていた。一成も今日で閉店になると知ってびっくりした」と述べ、職場の同僚3人で来た男性は「無くなると困ります」と話していた。 新たな在り方 市が調査 同センタービルは日本を代表する建築家、磯崎新氏の設計により建築された。同都市整備の小林睦営業部長は「建てられた当初はつくばの中心の中の中心だったが2009年に常陽銀行、10年に筑波銀行が撤退したころから役割が変わってきた。つくばエクスプレスが開通し、新しい商業施設ができ、人の流れが変わってきた」とし「つくば市から、センタービルの役割を見直してはどうかと言われている。私たちもそうだろうと思うので、その中でこれから何が必要か考えていきたい」とする。 市は中心市街地の活性化を検討する一つとして、同ビルの在り方を検討する調査を7月から来年3月まで約470万円かけて実施する。センタービルの施設や設備の現状、周辺の公共施設との関連、市場性などの基礎調査を実施。同市学園地区市街地振興室は、調査結果をもとに今後の在り方を改めて検討したいとしている。

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