水曜日, 4月 8, 2026

桜川の特定外来魚活用にアイデア出し合う 第2回川守養成プログラム

つくば市などを流れる桜川の環境を見守る人を養成する「桜川川守かわもり養成プログラム」(4月22日付)の第2回体験会が9日、桜川河川敷のつくば市松塚、桜川漁業協同組合(鈴木清次組合長)拠点広場で開かれた。市内外から14人が参加し、外来魚の活用法や、桜川の環境をどう見守っていくかについて意見が交わされた。同プログラムは川の水質や生態系を見守る担い手を育てようと、桜川漁協や市民グループ「桜川ナマズプロジェクト」が協力し、NEWSつくばが後援して実施している。 ハクレン大量遡上は観察できず 桜川では先月15日から産卵期のハクレンの大量遡上が始まった(5月15日付)。今回のプログラムはハクレンを観察する予定だったが、しばらく雨の日がなかったことから川の水量が少なくなり、遡上やハクレンジャンプといわれる集団跳躍行動を観察することはできなかった。参加者はハクレンジャンプを観察する予定だった少し上流の堰まで歩いて移動し川を眺め、遡上した時の様子について話を聞いた。堰では体長50センチほどのゴイサギのつがいがじっと川面を見つめ、魚を狙う様子が見られた。また拠点広場では、特定外来生物のアメリカナマズ釣り体験も行った。鈴木組合長は、桜川に生息する在来種のマゴイ、ゲンゴロウブナ、タナゴなど27種類の魚について参加者にイラストを見せて話した。 国際ナマズ料理大会、ナマズ肥料使った農園などの案も 桜川で近年急増しているアメリカナマズは特定外来生物のため、外来生物法により生きたまま運搬することが禁止されている。市内から参加した夫婦は、7月に開かれる桜川漁協主催の外来魚釣り大会に毎年参加していると話し、釣り人の目線から「アメリカナマズを釣っても全部食べられるわけではなく、(活用のための保管など)置くところに困る。釣ったナマズを集めるところを作ったらどうか」というアイデアを話した。また、ナマズの皮をなめして財布を作る、ナマズ料理大会を開く、キャラクターを作る、ナマズで肥料を作り、それを使用した農園「ナマズパーク」を作る案も出た。都内からの参加者は「ナマズは困った存在というだけではなく、ナマズがいるからいろんな国の料理を知ることができるのでは」と肯定的にとらえ、ナマズを使った各国の国際料理を紹介するのはどうかと意見を話した。川守養成プログラムを通じ、今後も漁業者と参加者とで意見を出し合っていくことになる。 草刈りや清掃活動など参加へ 鈴木組合長は市水質浄化対策推進協議会の会長も務めていることから、同協議会で行っている河川敷の清掃活動や花畑の造成活動についても説明した。河川敷をきれいに保つことについては「川辺で花を作るにも野菜を作るにもとにかく草刈りの手間がかかる」とし、特に土手の斜面を刈るのに草刈り機を持っている人たちの協力が不可欠であることを話した。桜川の近隣に住んでいるという参加者は、20年くらい前に川の清掃活動に参加していたことがあり、カヤックで桜川を下ったこともあるという。今後再び桜川の清掃活動などに携わっていきたいと話し、鈴木組合長も「ぜひお願いします」と受け入れ、地域の輪が広がった。 ナマズ、カワエビの試食も 釣り体験では、桜川漁協組合理事の松田七郎さんらが手伝って、15匹以上のアメリカナマズを釣り上げた。ナマズは組合員や参加者がさばき、唐揚げにして振る舞われた。また桜川で捕れたばかりの川エビの唐揚げも振る舞われた。四川料理店「麻辣十食」(同市天久保)も、香辛料を効かせたナマズ料理「ラーズーナマズ」を提供し、「スパイスの香りで冷めてもおいしく食べられる」と好評を博していた。 同プログラムは年5回実施の予定。4回以上プログラムに参加した人は、養成プログラム実行委員会が桜川の「川守」(桜川を見守るサポーター)に認定し、川の清掃活動などの情報を配信する。プログラムは1回のみの参加も可能で、来年度も実施を予定している。(田中めぐみ) ◆次回、第2回プログラムは7月7日(日)開催の予定。NEWSつくばのページで参加を募集する。 ➡第1回川守養成プログラムはこちら

マドンナとの再会《続・平熱日記》159

【コラム・斉藤裕之】個展「平熱日記 in丸亀」の初日。11時のギャラリーオープンに合わせて、5時前に家を出た。麦秋の岡山。陽光降り注ぐ瀬戸内海を見下ろして瀬戸大橋を渡る。 既にギャラリーで待ってくれていたのは、小学生の頃からの旧友とその奥様。彼とはよく釣りに行った。中学高校と部活も同じ。今は水産会社を切り盛りしている。「徳山湾」という作品を気に入ってくれた。海上の舟から撮った徳山(現周南市)の写真をもとに描いたもので、今回展示しようか迷った絵だったが、彼に持ち帰ってもらう運命だったようだ。 入れ違いに、高松に住む高校の同級生が現れた。当時軽くツッパッていた彼が、なんと高松の裁判所で裁判官をしているというから驚いた。それから、彼を含めて6人もの同級生が集まってくれた。なんと44年ぶりの再会。何はともあれ、まずうれしかったのはみんなが私の絵をとても熱心に見てくれたこと。 それにしても、わざわざ大阪から東京から神奈川から…。その中に、大津から来たという女性がいた。 「誰だかわかる?」「小川さん!」。彼女はいわばマドンナ(古い!けど昭和なので)的存在で、3年生の時に同じクラスだった。シャイな斉藤少年は遠巻きに彼女を眺めながら、ほとんど喋ったことがなかった。しかし時を経て話をしてみると、マドンナは実に気さくで愉快なキャラクターだということが分かった。 勘八、竹寿、コルシカ、アチャコ … 夕方、高松に移動した。港の近くにある新しく整備された駅。大きく長いアーケードが印象的な街。 大阪在住の岡本君(今回彼は実にスマートな香川の旅をコーディネートしてくれた)が、なじみの店を予約していてくれた。そこに高松在住の同級生2人が合流。男性陣はいずれも立派なキャリアを積み上げていた。私が日銭を稼ぐのにヒイヒイしていた間に。話は高校時代の逸話から故郷の話題に。 日本中の地方都市がそうであったように、私の高校時代の故郷の繁華街は活気であふれていた。「青空公園の近くのソフトクリームがおいしかったのよ。それからアチャコね…」と話しているのは小川さん。アチャコ? かなりマニアックな飲食店の名前だが? 試しに、私が「寿司といえば?」と聞いたら、「勘八でしょ!」。まさかの意中の店名を言い当てられて驚いた。「あんた勘八を知っちょるん?」「あそこの大将の握るノリ巻きのノリの香りがねえ…」「それから金星、竹寿でしょ、それからコルシカ、ツジのステーキ…」。 彼女の口から次々と出る故郷の老舗名店の数々。回転寿司などない時代である。しかも、お子様向きではない名店。仕事柄、また食道楽でもあった父親の影響で私はその辺りの店を知っていたのだが、今まで私以外にこれほどまでに詳しい人に出会ったことがなかった。 ならば、いつか小川さんとお食事でも!と思っても、残念ながらかつての名店は今もうほとんど残っていない。 まぶしく新鮮な母校のセーラー服 山口の弟の家で一泊した翌朝、駅まで送ってもらった。ちょうど通学の高校生が駅の階段から降りてきた。こんなに真っ白だったっけ? 都会ではあまり見かけなくなった母校のセーラー服がまぶしいほど新鮮に感じられた。街は変わったが生徒たちは何も変わっていないと思った。新幹線は大津を通過。台風の影響で車窓は白く煙っていた。(画家)

筑波高校でキャッシュレス学園祭 金融教育実践の場に

県立筑波高校(つくば市北条)で8日、現金を使わず、スマートフォンで支払いができる決済サービス「au PAY」を利用した学園祭が開催された。同校でキャッシュレス決済を取り入れた学園祭を行うのは昨年に続き2度目。昨年、県内で初めて導入した。 KDDIが2022年から始めたサービスで、全国40以上の高校の学園祭で導入されている。県内では水戸工業高校(水戸市)でも同じサービスによる文化祭が実施された。 利用者は、事前に「au PAY」アプリをダウンロードし、入金作業を行った後、出店先に表示されたQRコードを読み取り、支払い金額を入力することで、決済が完了する。 学園祭当日は、9つのクラス企画のうち、飲食を扱う屋台や、縁日、お化け屋敷などを含む8団体が同サービスを利用した。出店者である生徒は、売上の状況や混雑時間帯などのデータをリアルタイムで確認できるほか、学校側は現金の管理が不要になるため、事務作業の効率化や負担軽減が期待できる。 同校の鈴木恒一校長は「売上などのデータを集計し、分析することは、やがて社会の一員になった際に必要なスキルであり、生徒たちの金融リテラシーを育む良い機会になる。また会計処理の負担が軽減されたこともあり、教員の働き方改革の一助にもなっている。金融教育を実践する場として活用できるキャッシュレス学園祭を今後も継続的に利用できれば」と話した。 同校3年で、学園祭実行委員長の飯塚芳佳さん(17)は「キャッシュレス決済を利用した学園祭はとても便利で、特に屋台の模擬店では、お客さんを支払いで待たせることなく、できたてを提供できる」と話し、同じく3年で副委員長の菊田希歩さん(17)は「リアルタイムで売上が確認できるため、他のクラスと競い合いながら取り組むことができ、お金を稼ぐ大変さも同時に学ぶことができる」と語った。 同校に通う生徒をもつ、市内の保護者は「現金のやり取りがないため、支払いがスムーズ。学園祭をキャッシュレスで行うのは今までにない視点だったので驚いた」と話した。 サービスを提供したKDDIの森本剛さんは「22年度から家庭科の授業で金融教育が始まったことや、デジタル化が影響し、全国的にキャッシュレスで学園祭を行おうとする傾向がある」とする。(上田侑子)

牛久、阿見で非日常を味わう大仏様とアウトレット《遊民通信》90

【コラム・田口哲郎】 前略 先日、あみプレミアム・アウトレットと牛久大仏に行ってきました。このアウトレットは「160 OUTLET STORES」とうたわれているとおり、多数の店が集まるいわばショッピングセンターです。圏央道・阿見東インターチェンジ直結で、アクセスに便利な立地にあるため、来客は地元民にとどまらず、東京、他県からやってきます。 アメリカ西海岸をイメージした建物、広い空、ヤシの木の並木、ビルボードヒットチャートランクインの音楽がBGMとして流れるロケーションに身を置けば、まるで海外のセレブになったような錯覚に陥ります。 三菱地所・サイモン経営の「プレミアム・アウトレット」として日本では8番目、首都圏では佐野に次ぐ2番目に開業した施設です。牛久大仏の近くにあり、施設内から大仏の胴体から頭部を見ることができます。次に大仏様を拝みに行くと決めていたので、期待感が増しまた。 セレブ気分に浸って、いつもとひと味違ったランチを楽しみました。中華レストラン「青菜」で、油淋鶏(ユーリンチー)をいただきました。このお店は東京の丸の内にもある有名店です。時間に余裕があったので、ショッピングもしました。定価よりもお手頃な値段で、有名ブランドの品を手に入れることができます。非日常を堪能したところで、大仏に移動。 極楽浄土にいるような感覚「蓮華蔵世界」 牛久浄苑は東京の西浅草にある東本願寺が経営している墓地です。そこに高さ100メートルの巨大仏像が建っており、大仏様の足元の蓮の花が本堂にあたります。 入口を入ると、真っ暗になる部屋に通されます。極楽浄土に向かう前の煩悩の世界だそうです。そして扉が開かれると、救いの光が差します。そして圧巻なのは「蓮華蔵(れんげっぞう)世界」。そこは金色の大きなホールで、3500体の胎内仏が壁一面、上から下まで並んでいます。本当にここは極楽なのではないか、と錯覚しました。荘厳だけれども、なにか柔らかな雰囲気に包まれ、いい気分でした。 外に出ると、これまた極楽をイメージしたきれいな庭園があります。この世にいながら、極楽を味わえる、京都は宇治の平等院に似た趣があります。 どちらもJR常磐線の駅から少々遠い場所にはなりますが、非日常を味わえる施設が近くにある。一つは世俗的な商業施設ですが、まるでアメリカ西海岸にいるような非日常、そしてもう一つは宗教施設ですが、まるで極楽浄土にいるような非日常。お休みの日には、牛久、阿見に出かけて非日常を味わうことをお勧めします。ごきげんよう。 草々 (散歩好きの文明批評家)

平家物語を語り奏でる琵琶演奏会 29日つくば ウクライナ出身のチェロ奏者 推し

琵琶の演奏会「琵琶へのいざない~平家物語の無常観と哀れ」が29日、つくば市遠東、老人福祉センターとよさとで開かれる。大子町在住の琵琶奏者、谷田部晃功あきのりさん(47)が平家物語の演目「敦盛」と「能登殿最期・壇ノ浦」を披露する。つくば市在住の物理学者でオペラ演出家の大須賀ケネス鬨雄ときおさんによる講演も催される。 それほど感動したなら 音楽を通して世界の国と人々への関心を深めようと、つくばでさまざまな国の音楽講義や演奏会を開催しているボランティア団体「世界音楽の旅つくば発」(石井由美子代表)が主催する。 今回、琵琶の演奏会を発案したのは、代表の石井さん(63)が支援しているウクライナ出身のチェロ演奏家、トルマチョヴ・グリェブさんから琵琶奏者の谷田部さんについて聞いたことがきっかけ。グリェブさんはつくば市に住む妻の姉を頼り、昨年つくば市に避難してきた。来日後、谷田部さんの演奏を聞いて感動。石井さんに思いを伝えた。 石井さんは「考えてみると学校では西洋の音楽ばかり習ってきて、日本の音楽を知らないと気が付いた。グリェブさんがそれほど感動したのなら演奏会を開催したいと思い、谷田部さんにお願いした」と話す。石井さんも谷田部さんの演奏から琵琶の魅力を知り、日本の音楽について勉強している。 アニメ映画のレコーディングに参加 谷田部さんは2016年から正派薩摩琵琶の後藤幸浩さんに師事している。後藤さんは22年に米ゴールデン・グローブ賞にノミネートされたアニメ映画「犬王」や、テレビアニメ「平家物語」の琵琶監修、演奏を担当しており、谷田部さんも「犬王」のレコーディングに参加している。 都内で活動するエレクトリックベースの奏者だった谷田部さん。ロック、ジャズ、ソウルなどさまざまな音楽を聞いていた。特にアフリカにルーツを持つブラックミュージックに傾倒していく中で、「音楽の中にプレーする人のエネルギーやパワーを感じ、日本人としてのルーツは何か考えるようになった」と言う。日本人の精神を元につくられる音を奏でたいと現在、琵琶奏者として活動している。 平家の怨霊を鎮魂 鎌倉時代に成立した軍記物語「平家物語」は、盲目の琵琶法師が琵琶をかき鳴らし語り伝えられてきた。この語りの演奏様式は一説には12世紀末頃から始まったとされる。谷田部さんは、琵琶には死者の意をくみ、冥界とつながる力があると話す。「平家物語は武勇伝のようなものだと思いがちだが、そうではなく非業の死をとげた平家の怨霊への鎮魂の意味合いがあるとされている。慈悲と優しさの物語だからこれまで語り継がれてきた。一生懸命生きた人々に思いをはせながら演奏したい」と演目への思いを話す。 「世界音楽の旅つくば発」は、石井さんが2020年にがんを患ったことや世の中がコロナ禍に見舞われたことから、閉塞感を打ち砕きたいと、同年12月、世界の音楽についての講義を企画し、オンライン配信を始めた。インドネシア、ベネズエラ、ブータン、フィリピン、パプアニューギニアの音楽など、普段あまり耳にすることのない音楽について解説する配信が好評を博し、昨年からは外にも活動の場を広げて、市内の小中学校やまつりつくばなどで年10回ほど演奏会を開催している。(田中めぐみ) NEWSつくばを見た中高生は500円 ◆「和楽器の世界 琵琶へのいざない~平家物語の無常観と哀れ~」は6月29日(土)、つくば市遠東639-1、老人福祉センターとよさとで開催。第1回は午後1時から2時15分、第2回は午後3時から午後4時15分。受付は30分前から。入場料は中学生以上1000円。NEWSつくばを見た中高生は500円。申し込みはこちら。問い合わせは同会のメールまたは電話080-5089-0617(石井さん)へ。 当日は能登半島地震義援金募金箱を設置する。寄付金が1000円以上の人は花の苗を、2000円以上の人は花の苗と谷田部さんが特別栽培した奥久慈大子産「立神米」をプレゼントする。集まった寄付金はつくば市社会福祉協議会を通じて寄付する。

25年入試から竹園高の募集定員増を《竹林亭日乗》17

【コラム・片岡英明】本サイトの「来年度から半分の3学級を普通科に-つくばサイエンス高」(5月24日掲載)の記事は受験生にとって朗報である。多くの方から喜びの声が上がっている。 4日後の28日、私たちの会は県に6回目の要望書を提出した。その際、①県がサイエンス高の学級編成を設置2年で見直したこと、②普通科を2学級でなく3学級確保したこと、③昨年の筑波高・牛久栄進高の学級編成発表より2カ月早く公表したこと-を評価し、その上で更なる改善を求めた。 サイエンス高校への普通科設置発表後、私たちの会員などから「竹園高の学級増が必要」「せめて1学級でも増やしてほしい」といった声が出ていた。これを踏まえ、要望書を渡した後の県教育委との懇談の場では、つくばエリアでの県立高不足の抜本的解消策のほか、当面の具体策としては2025年度入試からの竹園高の2学級増を求めた。 次の次は県立高の新設が必要 つくばエリアの県立高校定員増要求に対し、県はこれまで「つくば市内に定員割れの県立高があるので、その解消を優先したい」と応じてきた。 そのため、竹園高の学級増は「定員割れ」問題の影に隠れていたが、筑波高の進学コース設置(昨年)とサイエンス高の普通科設置(今年)が実現したことで、受験生・保護者、そして私たちの会員の関心は竹園高の定員増に向かっている。 元々、つくば市内既存校の定員割れ問題とつくばエリアの県立高定員不足問題はあまり関連がない。生徒が増えているのに、県は既存高の定員割れ解決を理由に、つくばエリアの構造的な問題(県立高校定員不足)の解決を先延ばしにしてきた。これに、近年の県立中設置に伴う土浦一高・水海道一高・下妻一高などの定員削減が加わり、受験生にとって入学枠の問題がかなり深刻になっている。 県がサイエンス高に普通科を設置することは、進学先に悩む生徒・保護者にとって好ましい対応と言える。これを契機に、竹園高の定員増(当面の策)を直ちに行い、つくばエリアの県立高新設(抜本策)への道が開けることを期待したい。 改善計画を示すべき 県の発表では、サイエンス高に普通科を設置するものの、定員は増やさない。そこで、つくば市内の県立高定員増策として、来年度入試から、竹園高の2学級増を求めたい。県は「高校改革プラン2019.2」で「エリアの生徒数に応じて募集学級数を調整する」と言っており、つくばエリアの必要学級数を算出し、改善計画を示すべきである。  私たちの試算では、県立高定員を県平均水準にするには、現状で15学級、2030年までにさらに10学級必要である。これには高校を新設しなければ対応できないが、当面の対応=竹園高学級増=は、生徒や保護者の願いである。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会代表)

消費社会が浪費社会に向かっている不安《ハチドリ暮らし》38

【コラム・山口京子】以下、90歳になる母とかかりつけ医のやりとりです。「歩くのは不自由だが、ほかに悪いところはない。検査でも問題ないし、100歳まで生きるよ」「そんなに長生きしたら大変だ。はやく迎えが来てほしい」。 家に戻って、母は「なんでこんなに長生きなのか。食うや食わずで育ったのに…。ろくな食べ物もなかったし、野良仕事はきつくて、きつくて、つらかった」と、当時のことを語ります。 母の思い出話を聞きつつ、自分のおぼろげな記憶を手繰り寄せると、1960年代前半までの農村は、まだ体を酷使する農作業と、手作業の家事に追われていました。田植えも稲刈りも手作業で、親戚総出の大仕事です。洗濯はタライで洗濯板を使い、ご飯は竈(かまど)。移動は自転車かバイクでした。 それが変わり始めるのが60年代後半です。耕運機が導入され、牛がいなくなりました。家事は洗濯機や炊飯器で様変わりします。70年には街にスーパーができ、様々な商品が並んでいました。テレビに映る米国の生活スタイルがまぶしく見えました。生活が楽にきれいになっていくことは望ましいことだ、と。 いつのころからか、母は「作るより買う方が安い」と言うようになりました。そのころから、ハレ(晴れ)とケ(褻)の食の区別もなくなっていったように思います。 第一次産業が土台にある暮らし 父が農業をやめて働きに出るのが、やはり60年代です。そうして、お金のかかる生活が当たり前になっていくのです。70年代後半からはモノやサービスが行きわたり、消費社会が浪費社会に向かっているような不安を感じました。 消費社会を支える生産システムとはどうなっているのでしょう? そもそも先進国と言われる国々の経済システムは、地球に対して、第三世界と言われた国々に対して、どういうことをしてきたのか? こういったこととしっかり向き合わないと、今の自分たちが抱える問題を解決できないのではないかしら? なにを土台にして、どう立て直すのか? うまく言えないのですが、産業構造が逆三角形になっているように思えます。産業区分として、第一次産業、第二次産業、第三次産業という分け方があり、経済が高度化するほど、第三次産業のウエイトが増していきます。でも、ほんとうかな?と。 落ち着いた暮らしを望むなら、三角形の土台に第一次産業があってほしいと。たくさんの本にいろいろなことが書かれていますが、人としての良心に支えられ専門家としての責任を果たそうとする人の言葉に学びたいものです。(消費生活アドバイザー)

協議会いまだ設置されず 準備会提案で9日、洞峰公園市営化イベント つくば市

今年2月、つくば市が県から無償譲渡を受けた洞峰公園(同市二の宮、約20ヘクタール)について、公園の自然環境や施設などの情報を市民と共有するための「洞峰公園市営化スターティングイベント」が9日、同公園で開かれる。一方、今後の公園の維持管理や運営方法などを協議する場として、当初市が3月に設置するとしていた「協議会」は、いまだに設置されておらず、いつ設置するかの見通しも立っていない。 市公園・施設課によると、9日のイベントは、協議会の委員を選定するために3月に市が設置した準備会で提案があった。準備会はこれまで2回会合を開いたが、メンバ―も会議自体も非公開だ。 準備会の構成は、市と県の職員など行政関係者が6人、市議会代表が1人、外部の専門家が2人の計9人という。1回目を3月29日に開催、4月18日開いた2回目の準備会で、「そもそも洞峰公園の理解が十分でない、なぜ自然を残すのかなどが市民に十分伝わってない」などの意見が出て、洞峰公園の自然環境や施設などについて市民と情報を共有するためのイベントを開くことになった。 五十嵐立青市長は5月の定例会見で、9日開くイベントの位置づけについて「市民が洞峰公園の在り方についてより主体的に関わって、市民がつくっていく公園に変わるため」のものだとし、協議会をいつ設置するのかついては「何月何日に立ち上げるとまだ言う段階ではない」としている。 探索とトークの2部構成 9日の洞峰公園市営化スターティングイベントの内容は①公園の探索ウオーク➁各専門家によるテーマトーク、パネルセッションの2部構成。①探索ウオークは「公園の生き物探検」「施設維持の公開」「子供の育ちと公園」の3グループに分かれ、洞峰沼周辺を散策して植物や鳥を観察したり、体育館やプール、新都市記念館などの施設を見学したり、遊戯広場や遊具を見学する。その後➁テーマトークで探索を振り返り、パネルセッションでは各パネリストが、5日までに市民から寄せられた「洞峰公園のこれから」についての意見などに答える。 探索ウオークの「公園の生き物探検」は、国立環境研究所研究者で市民団体「洞峰いきものSDGsの会」メンバーの石浜史子さんらが案内、「施設維持の公開」は市公園・施設課職員らが、「子供の育ちと公園」は筑波大芸術系の藤田直子研究室の学生らがそれぞれ案内する。 テーマトークとパネルセッションは、筑波大芸術系の藤田教授が司会を務め、五十嵐市長、環境研の石浜さん、藤田研究室の学生、県都市整備課の大塚秀二課長、市建設部の富田剛部長らがパネラーとなる。 市の負担軽減など課題 無償譲渡を受けた後、市が洞峰公園をどう運営するかについてはこれまで、維持管理費や施設更新費などの負担軽減が議会や市民説明会などで課題となっている。昨年7月に市が市内4カ所で開催した市民説明会では、維持管理費の負担軽減策として「今のように庭園として管理するのではなく、自然公園として管理すれば維持管理費がかなり安くなる」など維持管理の抜本的な見直しを求める意見も出た。 今後の洞峰公園の在り方について五十嵐市長は、公園利用者、地域住民、学識経験者、観光や商工関係団体、市と県など行政などによる協議会を設置し、施設の使用料も含め、今後の維持管理や運営をどうするかを協議会で決めるとし、委員20人程度、年10回程度開催を想定した謝金約200万円を予算化している。協議会では、分科会を設置してテーマごとに話し合うなどのアイデアも出ていた。 市は、協議会で方針が出されるまでの間は現状を維持するとして、今年度の公園の維持管理を、これまで県の指定管理者として同公園を維持管理していた東京アスレチッククラブに、随意契約により年間約3億7900万円で委託している。協議会の設置が遅れていることで、来年度の維持管理をどうするのか、委託事業者を決める入札など契約方法についても方針が示されないままだ。 さらに公園内にある体育館やプール、新都市記念館などの大規模改修や長寿命化費用など、市の負担が一体いくらになるのかについても、まだ示されていない。施設の更新は、負担を平準化するため長寿命化計画を策定し計画的に更新工事を進めるのが通例だが、長寿命化計画の策定時期についても現時点で未定だ。市は「(譲渡にあたり)県が前倒しで改修をしたので、今のところ施設の大きな更新は必要ない」とする。(鈴木宏子) ◆洞峰公園市営化スターティングイベント「洞峰公園とこれから」は9日(日)午前9時~午後1時。「探索ウオーク」は3テーマそれぞれ午前9時30分~、10時20分~、11時10分~の各3回開催、定員は各20人、集合は多目的広場。インターネットによる参加申し込みは5日(水)までだが、定員に達してなければ当日申し込みも可。「テーマトークとパネルセッション」は正午~午後1時、体育館で開催。事前申込不要。あなたが描く「洞峰公園のこれから」についての意見募集は5日まで。詳しくは市ホームページへ。

お薦めの地元食品が一堂に 15日 筑波銀行「駅前マルシェ」

筑波銀行(本店土浦市、生田雅彦頭取)が県内外の食品や食材の魅力を伝える販売会「つくば駅前マルシェ」が15日、つくば駅前のつくばセンター広場で開かれる。つくば、牛久、かすみがうら市などの企業21店とキッチンカー4台が出店する。昨年10月に続き2回目の開催となる。主催はつくば駅前マルシェ実行委員会(筑波銀行内)。 地域経済の活性化を目指し、お薦めの農産物、加工食品、スイーツなどを一般消費者向けに紹介する。つくば市からは8店が出店し、仙台牛タン焼き、ハム、チヂミ、カレー、麻婆豆腐やドリンクなどを販売する。センター広場のモニュメントプラザでは、筑波ジュニアオーケストラとつくばジュニアウィンドオーケストラの演奏会も開催される。損害保険ジャパンによる「親子で学ぶ防災ワークショップ」も出展する。 出店する25事業者は同行が提供する福利厚生サービス「ハッピーエールサポート」の提携先が中心で、会計時にハッピーエールサポート会員証を提示すると各店で特典が受けられるという。 初回の昨年10月は、筑波銀行がつくばカピオ(同市竹園)で昨年11月に開いた商談会「2023ビジネス交流商談会+SDGs」のプレイベントとして実施した。20店が出店、約3000人が来場した。商談会の食部門に出展する企業から「地元の人に自慢の商品を知ってほしい」「その場で調理した出来たての食品を提供したい」という要望があり、開催が実現した。 同行の担当者は「県内外から25事業者が地元食材を使った自慢の食品を提供する。前回の出店規模を上回り、子どもから大人まで幅広い年齢層の皆さまに楽しんでいただけるイベントとなるので、多くの皆さまにお越しいただき、当行がお薦めする県内外の食品の魅力を発見していただければ」と話す。(田中めぐみ) ◆つくば駅前マルシェは15日(土)午前11時から午後3時まで、つくば市吾妻1-10-1 つくばセンター広場ペデストリアンデッキで開催。雨天中止。問い合わせは電話029-859-8111(筑波銀行内の「つくば駅前マルシェ実行委員会」事務局)へ。 【出店する25店】▽モッツバー高の家(つくば/牛タン焼き・せせりほか)▽里カフェ(常総/イモアイス・イモチップスほか)▽とんかつ とん(日立/ヒレかつ)▽ムトウ削節店(土浦/焼きおにぎり・ドリップ出汁ほか)▽筑波ハム(つくば/ハム・ベーコンほか)▽ソウル家(つくば/チヂミ・トッポギほか)▽扇屋商店(ひたちなか/本場ほしいも)▽インドレストランガンズ(つくば/インドカレー・サモサほか)▽髙橋肉店(龍ケ崎/龍ケ崎コロッケ・みっちープリンほか)▽四川料理・麻辣十食(つくば/麻婆豆腐・汁なし担々麺ほか)▽チキンダイナマイト(東海村/韓国チキンほか)▽コロッケのころっ家(大洗町/コロッケバーガー・スナックフード)▽コスゲパン(千葉県流山市/激安パン)▽アオイ(つくば/常陸牛のメンチカツ・笠間の栗コロッケ)▽カフェバスいろは(下妻/クレープ・ドリンク)▽産みたて卵専門店たまご屋本舗(常総/極上カスタードプリン・手作りあげもち)▽ストロベリーファーム八千代(八千代/スムージー・いちごミルクほか)▽菓子庵 たちかわ(筑西/和生菓子・焼菓子ほか)▽ROMII DONUT(大洗町/ドーナツ)▽茶の木村園(つくば/日光の天然かき氷)▽壺焼き司源(東京/焼き芋・スムージーほか)▽つくばブルワリー(つくば/つくば産クラフトビール)▽ベルファーム~畑の中のジューススタンド(つくば/野菜ジュース・果物ジュース)▽牛久シャトー(牛久/クラフトビール・日本ワイン)▽江口屋醸造所(かすみがうら/クラフトビール・ソーセージ)

理解するということ《続・気軽にSOS》150

【コラム・浅井和幸】私たちの体や脳は、贅(ぜい)肉が大切なもので、筋肉が無駄なものであることを知っています。この無意識レベルの知識は、とても重要です。これを知っていないと、飢饉(ききん)が起きたとき、あるいは狩りがうまくいかなかったときに、あっという間に生命の危機に陥るからです。 例えば、3日間食事にありつけないとします。そのとき、贅肉がついていないとすぐに栄養失調になってしまいます。そのとき、余計な筋肉がついていると余分なエネルギーを使ってしまいます。なので、脂肪が少なく筋肉が多い体は危険であり、そうならないように体も脳も働くのです。 今の日本では、上記のことは何か変ですね。そうです。今では、飢餓状態よりも栄養過多の場面の方が多いですね。糖尿病などの生活習慣病は、飢餓状態を恐れ、栄養失調に対応するために、脂肪を体にため込むことに喜びを感じるようにできているとみることができます。 人類は、過去の栄養不足という経験から生き延びるすべを獲得しました。しかし、急速に環境が変化した現代に対応するには、意識して食事・運動・睡眠のバランスを考える必要があるでしょう。無意識だけに任せず、「意識」して「考える」ことが大切です。 知っていることは過去の経験です。それを現在、そして未来に生かしていくには、支障が出ているところを理解して、それに対応するために行動することが必要なのです。 知らない人に説明できること より理解するためには、それを知らない人に説明できるかどうかがバロメーターになります。別の価値観がある多くの人に説明できること、さらには自分の行動に反映していけることが、より深い理解があるということになります。その理解を道具として、自分や他者の人生に良い影響を与えることができます。 知人が「最高の支援方法である〇〇を勉強すべきだ」と言ってきました。その方法は、とても偉い先生が提唱しているらしく、知人はその先生を尊敬している様子でした。私は、その知人に質問をしてみました。どのような支援か?と。 勉強熱心な知人は、すらすらと、その支援の方法を教えてくれました。それがどれぐらい素晴らしいかもです。 「なるほど、それは素晴らしいね。実際に困っている人には、それをどのように使って支援すればよいか教えてほしい」と言ったら、知人は言葉に詰まり、「自分が言いたいことは全てこの本に書かれている」と、本を何冊も出してきました。 知っていること、理解していること、実戦で使用すること―は、同じ方向性にはあるのだろうけれど、同じではないと考えました。(精神保健福祉士)

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