日曜日, 4月 28, 2024

今季初勝利 新加入の小田川が決勝点 つくばFCレディース

プレナスなでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)2部のつくばFCレディースは31日、つくば市山木のセキショウチャレンジスタジアムで第3節を行い、福岡J・アンクラス(本拠地・福岡市)を1-0で破り、今季初勝利を挙げた。通算成績は1勝2敗で12チーム中7位。次節は7日、大和なでしこスタジアム(神奈川県大和市)で大和シルフィードと戦う。 プレナスなでしこリーグ2部・第3節(3月31日、セキショウチャレンジスタジアム)つくばFCレディース 1-0 福岡J・アンクラス前半 0-0後半 1-0 新シーズンを連敗でスタートしたつくばは、今節の初勝利に照準を合わせて準備を進め、この日はウォームアップの段階から全員の気持ちが高まっていたという。「全員で戦え、試合内容も今季一番だった」とボランチでゲームキャプテンの内藤夏鈴。「まずは気持ちで絶対負けないという意気込みで、自分たちのペースで戦えた」とFWの赤嶺美月。 立ち上がりこそやや硬さが見られたが、中盤の攻防では相手を上回る動きの良さを見せ、前半で許したシュートはわずか1本。つくばは5本のシュートと8本のコーナーキックなどで相手ゴールに迫ったが、なかなか得点は生まれない。前半33分には内藤が絶好の位置でフリーキックを得たが、蹴ったボールはバーを直撃。34分には赤嶺がスルーパスに抜け出しシュートを放ったが、相手GKがジャンプしてはじき出した。 後半のつくばは右サイドハーフに工藤古都子を投入、さらに左サイドバックの村上奈央を右の小田川真奈と入れ替え、右サイドの活性化を図る。後半も攻撃回数では相手を圧倒するが、やはり得点には届かない。 後半43分、ついに均衡が崩れた。コーナーキックの流れから、石井有紗のループシュートを相手GKがはじき、赤嶺が拾って中央の小田川へ送る。このボールを小田川が反転しながらダイレクトでシュート。敵味方の間をすり抜けてゴールに吸い込まれた。「背中を向けていたがゴールの位置は分かっていたから、振り向きざまに打った。得点で勝利に貢献できてうれしい」とのコメント。 石井は後半36分に村上と替わって投入。後半もセットプレーは多く、長身の石井はターゲットとしての役割も期待されていた。「コーナーからのこぼれ球を押し込む形は練習のときから多くつくれていた。チャンスはたくさんあったのでもっと早く決めたかった」と、キッカーを務めた内藤。 後半26分、内藤がドリブルで攻め込む(同) 「1点取ってゼロに抑えたのは自信につながる。自分自身もチームのためにしっかり走り回れたと思う。次は得点で貢献したい」と赤嶺。「チームとしてもアグレッシブに、攻守にたくさん走って、見ていて楽しいと思ってもらえるサッカーをしたい」とも話す。 「攻撃の精度を高めたい。3点取れる攻撃的なチームを目指している」と話すのは、今季から采配をふるう佐藤誠一郎監督。日立一など名門校の監督を歴任し、2019年には水戸商を高校総体出場に導いた。「同じサッカーだが男子高校生と社会人の女性では勝手が違う部分も多い。言葉のかけ方や練習のコーディネートなど工夫しながら、高校サッカー指導歴38年のキャリアをベースにトライしている」という。 今年で水戸商を定年退職、チームには2月中旬に合流したばかり。ここからの名将の指揮の冴えに期待したい。(池田充雄)

関東大震災クラスの大震災に備えて《くずかごの唄》137

【コラム・奥井登美子】関東大震災から100年。再び、関東地方に同じような規模の震災が起こるのではないかと、私はびくびくしている。 関東大震災。1923年(大正12年)9月1日のお昼時、どこの家でも炭や薪(まき)でご飯を炊いていた時だった。倒れた木造の家から発火、町の中2~3か所に火の手が上がったという。 私の母は妊娠中。大きなお腹を抱えて、父と姑(しゅうとめ)3人で新富町の家から皇居前広場に逃げた。途中、銀座通りを横切る時、火の玉が勢いよく飛んできて、危うく火まみれになるところだったという。 皇居前広場で3日間野宿。当時、朝鮮の人に対する差別があって、「朝鮮人が井戸に毒を入れたから水は飲んではいけない」と言われ、飲ませてもらえなかったのがつらかったという。その後、母は芝公園で出産し、私の兄、加藤尚文が生まれた。兄の戸籍謄本には出生地「芝公園」と記入されていた。 母の実家の母親(私の祖母)も震災後に亡くなり、6人の弟たちの面倒も見なければならず、母は心身ともに極限に陥り、震災後10年間、子供をつくることができなかったようだ。 当時、焼け野原の都心から、阿佐ケ谷、荻窪方面に移住する家族が多かった。我が家も、荻窪のノラクロ漫画の作者・田河水泡(たがわ すいほう)さんのお隣りに住み、私はそこで生まれた。 私が言葉を覚え始めた頃、母から震災の恐怖を何十回となく聞かされて育った。10年目に生まれた娘に、その時に体験した恐ろしさを語ることで、やっと母は自分を取り戻すことができたのではないかと思う。 いざという時は雨水を利用 今年の能登半島地震も、飲料水など生活用水で苦労している。100年前の関東大震災と変わらないのではないかと思う。 近くの池の水、川の水、昔使っていた井戸の水。身近にある水の水質を、今は簡単に調査できる器具がたくさんある。調査しておけば、「いざという時に」何かと便利なのではないかと思う。 雨水の積極的利用も有効。昨年、土浦の自然を守る会のどんぐり山を見に来てくれた村瀬誠氏(薬学博士)は、地面にヒ素が含まれていて井戸水が使えないバングラディシュでは、雨水利用を積極的に実行していると話している。 関東地方にあり過ぎるマンションの屋上にちょっとした細工をすれば、災害時に備えての雨水利用が有効に働くと思う。(随筆家、薬剤師)

「合理的配慮」訴え つくばでパレード 県障害者権利条例9周年

障害者への差別を禁止する茨城県障害者権利条例施行9周年を記念して、条例をつくる活動に取り組んできた障害者団体「茨城に障害のある人の権利条約をつくる会」(事務局・水戸市)の関係者らが30日、つくば市内でパレードし、4月1日から民間事業者にも義務付けられる「合理的配慮」の必要性を訴えた。 合理的配慮は、スロープを設置して段差をなくす、筆談できるようボードや筆記用具を提供するなど、障害者から対応が必要と伝えられた時に障害の特性に応じた配慮を提供すること。改正障害者差別解消法の施行により4月から民間事業にも提供義務が拡大される。 パレードでは、つくば市内や県内外から駆けつけた障害者と支援者ら約50人が、同市天久保、筑波メディカルセンター前から、同市竹園、つくばカピオ前までの約2キロを歩いた。 参加した聴覚障害者で筑波技術大2年の小林萌楓さん(20)と同大大学院OBの石綿智樹さん(24)は「つくば市内では筆談に応じてくれたり、こちらに口の動きが伝わりやすいように会話の時にマスクを外してくれるなど、飲食店などでも障害に理解があるところが多い」としつつ、「街灯が増えるといい」と話す。街灯が少ないため、夜間に道路を歩くと近づく車や自転車に気づくのが遅れることがあるという。 石綿さんは「私たちはクラクションが聞こえない。車がこちらに気づいても聞こえないので反応ができず、事故に遭う不安がある」と言う。また「夜間に友人と歩く際、街灯が無くて暗いと互いの手話が見えないので、コミュニケーションを取るためにわざわざ遠回りをして帰らなければいけないこともある」と語る。小林さんは「合理的配慮が義務化することで、当事者がどんな配慮が必要か言いやすくなると思う」とし「障害者は孤立しやすいところがあるので、周囲の理解が進むのでは」と期待する。 建設的な対話がポイント 同つくる会共同代表の八木郷太さん(27)は、合理的配慮義務化の周知不足を指摘し「当事者と事業者が建設的に対話をすることが大きなポイント。スロープの設置などどうしても物理的な話が先行しがちだが、スロープがなくても後ろから押せば入店できることもある。障害者がお願いしたことに対して『できる』『できない』ではなく、話し合いで落としどころを見つけていくことが大事」と語る。 さらに9周年となる条例について「条例があることで、当事者と行政、事業者が対話の場を持てる」と八木さんは言い「条例により県に差別相談室ができ、県と協力する場を持てている。行政、当事者、事業所が話し合いの場を持つことで、障害者の側から一方的に配慮を求めるのではなく、求めているものを説明し、事業所と現段階でこれならできると話し合える」とし、「街が一気にバリアフリーになるのは難しいが、対話を通じて徐々に合理的配慮を提供する店が増えていくことが大事になる」と話す。「最初は車椅子でも食事ができるようにテーブルを動かすことからでも、今度は簡単なスロープをつけようとか、視覚障害者が来たらこんな対応をしようとか、関係を積み重ねることで、対応は変化していくはず」と述べる。 「パレードを通じて合理的配慮について広く知ってもらいたい。当事者も知らない人が多いので、配慮を当たり前に求めていいと知ってもらいたい。迷惑をかけると思ってしまうと言えなくなってしまうが、伝えることで対話が生まれ、事例が積み上がる。すぐに100点にはならないと思うが、事業者と行政、当事者が共に経験を重ねながら地域の合理的配慮を育てていければ。結果として街が変わっていけばと思う」と今後へ期待を話す。 県障害者権利条例(障害のある人もない人も共に歩み幸せに暮らすための茨城県づくり条例)は、障害者団体が制定を働き掛け、議員提案により2015年4月1日に施行された。差別の禁止のほか、差別に関する相談、調査、助言やあっせんなどについて定めている。(柴田大輔)

「保幼小連携」の推進を考える《令和楽学ラボ》28

【コラム・川上美智子】保育園や幼稚園の5歳児と小学校1年生の間には大きな学びのギャップがあると言われ、そのギャップを埋めるため、幼児のアプローチカリキュラムと小学校1年生のスタートカリキュラムが始まり8年が過ぎました。この間に、新型コロナウイルスの流行などで中断を余儀なくさせられましたが、つくば市内では5歳児と小学校1年生の年2回程度の交流が始まっています。 本園の場合は、園児が香取台小学校を訪問し、1回目は小学生が制作した工作物を使ってお店屋さんごっこ遊びの体験交流をしました。2回目の訪問では、小学1年生がこの1年で勉強した科目ごとの学びを保育園児に紹介してくれました。 どちらの訪問も、園児にとって初めての小学校体験とあって、保育園で見せる幼い顔とは異なり緊張した面持ちで45分間をビシッと過ごし、1歳違いのお兄さん、お姉さんの立派な姿を前にして頑張りを見せてくれました。たった2回の交流でしたが、園児にとっては小学校のイメージをつかむ大事な機会となり、4月の入学を楽しみにしています。 ところで、8年前の幼保小連携のスタート時には、茨城県教育委員として県内のモデルとなる小学校をいくつか視察し、小学校入学時に求められる学習レベルの高さに驚かされました。 ゆとり教育の時代には、自分の名前が読めればOKと言われていたのに、現在ではひらがなの読み書きや数の理解など高度な力が求められます。幼児期は「学びの芽生え」として、「遊びを通して学ぶ」が強調されてきましたが、得手不得手もあり、遊びを通して自然に学ぶだけでは限界があるように思われます。ワークなどを使った系統的学び無しには、どうしても漏れが出てしまいます。 5歳~小1は人格形成の架け橋期 園では、3歳児から少しずつ楽しく学びを進めるカリキュラムを組み、年齢に合ったワークを活用してきました。また、興味・関心の幅を広げ、自ら主体的に取り組む何かを見つけるため、体操、リトミック、ヒップホップ、英会話、ピアノなどが学べる環境も整えてきました。 国が早期教育の重要性を認識し、保育園を幼稚園と同じ教育施設として位置づけ、「保育所保育指針」を改訂して就学前教育をスタートさせた2018年、各園には小学校へつながる学びの連続性を意図した「全体的な計画」の策定が義務づけられました。さらに国や県は「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」を提示し、年間保育計画を立てるよう求めました。 しかし、現場はまだ手探り状態で、指導者である保育士もこの大きな改革を十分理解はできていません。そのような中、さらに文科省は昨年「学びや生活の基盤をつくる幼児教育と小学校教育の接続について~幼保小の協働による架け橋期の教育の充実~」を公表しました。 それによれば、幼児期の教育は生涯にわたる人格形成の基礎を培う重要なものであり、5歳児から小学校1年生の2年間を「架け橋期」と称して、0歳から18歳までの学びの連続性に配慮しつつ「架け橋期」の教育の充実を図るよう求めました。 その重要性を理解しつつも、保育園も小学校も、現場が忙しい中でこれ以上推進を図ることの難しさを感じているのが現実ではないかと思います。私自身はこの3月末で園を去りますが、つくばに蒔(ま)いた種を、現場がしっかり引き継いでくれるよう期待しています。(茨城キリスト教大学名誉教授、みらいのもり保育園園長)

日本最大級の「ねこハウス」4月1日オープン つくばわんわんランド

40種70匹と触れ合い 猫ブームの中、日本最大級の猫との触れ合い施設「ねこハウス」が、つくば市沼田、犬と猫のテーマパーク「つくばわんわんランド」(東郷治久代表)内に新設され、4月1日オープンする。40種類70匹の猫と触れ合ったり、一緒に遊んだり、えさをやったりできる。 マンチカン、スコティッシュフォールドなど人気の猫のほか、スフィンクスやバンビーノなどの珍しい種類、日本ではブリーダーが1軒しかいない新しい種のバーミラなどがいる。オープンにあたって北海道や和歌山など全国のブリーダーから人気の猫や珍しい猫を集めたという。 施設は木造平屋建て、床面積約200平方メートルで、室内には猫が上り下りする大型のキャットタワーが3基設置されている。同園として3代目の施設となり、現在の2代目ねこハウスの2倍以上の広さがある。 現在のねこハウスは1回の入室者を30人までに制限していることから、混雑時は猫と触れ合いたい入園者が待たされたり、入室できないなど、残念なまま帰宅する入園者がいて、新施設を開設することになった。新施設は一度に60~70人が入室できる。 29日、関係者が集まって神事とテープカットが催された。東郷代表は「猫がブームになっていて、猫派が急に増えていると感じる。当初は犬と触れ合うついでに猫と触れ合ったが、今は犬を見ないで猫だけ見にくるお客様も増えている。レアな猫がたくさんいる。お客様の声に応えていきたい」と話す。 同園は、90種1000匹以上の犬と、40種70匹の猫がおり、触れ合ったり、犬を散歩させたりできる。園内や周辺にはブリーディングハウス、ペット専門学校、老犬ホーム、ペット葬祭場がある。今年28周年を迎える。 一方、えさ代や光熱費などの高騰により、4月1日から25年ぶりに入園料を値上げする。新しい入園料は大人(中学生以上)2000円(ウェブサイト割引券使用は1700円)、子供(3歳~小学生)1000円(同800円)、乳児(3歳未満)無料、65歳以上1000円。同伴犬は無料。問い合わせは電話029-866-1001(同園)。

春の陽気に誘われて《短いおはなし》25

【ノベル・伊東葎花】ずっと部屋に籠(こも)っていたけれど、いい陽気になってきたから家を出た。コロナも5類になったし、食料もなくなってきた。ずっと引き籠ってもいられない。まだ少し肌寒かったので、パーカーのフードを目深に被(かぶ)った。マスクもまだ外せない。 住宅街を歩いていると、庭先の芝桜がきれいな家を見つけた。淡いピンクが一面に広がって、なんて美しい。可愛(かわい)いな。春だな。思わず見とれていたら、垣根のあいだから家主が現れた。 「何か御用ですか?」 「あっ、いや、芝桜がきれいだったもので」 家主が睨(にら)むので、俺はそそくさとその場を後にした。世知辛い世の中だ。うっかり他人の家も覗(のぞ)けない。 公園に行った。公園の花なら、いくら見ても文句は言われない。チューリップが見事だ。近くの幼稚園児が集団で遊びに来ている。 「お花、きれいだね」 近くにいた子に話しかけると、すかさず先生が飛んできた。 「さあ、園に帰りますよ」と、さらうように園児を連れて行った。世知辛い世の中だ。子どもに話しかけただけなのに。 せっかくだから写真でも撮ろう。俺はスマホを取り出して、チューリップの写真を撮った。すると、向かい側にいた若い女がチューリップを跨(また)いでやってきた。 「ちょっと、今撮りましたよね」 「ああ、花の写真を撮ったが」 「私のこと、撮りましたよね。盗撮ですよね」 「いや、たまたまあなたが入ってしまっただけで、撮ったわけでは…」 「消してください。今すぐ消して」 「分かったよ。消すよ」 せっかくきれいに撮れたチューリップの写真を消した。世知辛い世の中だ。写真を撮っただけなのに。 なぜだろう。蜘蛛(くも)の子を散らしたように、みんな公園を出て行った。別にいい。逆にせいせいする。誰もいなくなった公園のベンチに座った。 日差しが暖かいので、フードを取った。そうか。このフードとマスクとサングラスのせいだ。すっかり不審者扱いされてしまったのだ。何だ、そうか。俺は、マスクとサングラスをポケットにしまって立ち上がった。 「ちょっとすみません」 男が話しかけてきた。ほら、フードとマスクとサングラスを取ったら、さっそく話しかけられた。人恋しかった俺は、にこやかに振り向いた。 「はい、何でしょう」 立っていたのは警察官だった。警察官は俺の名前を呼んで、強い力で腕をつかんだ。ああ、そうだった。俺、指名手配されていたんだった。 ずっと隠れていたのに、春の陽気のせいで捕まっちまった。あーあ、世知辛い世の中だ。(作家)

次長級の統括監を新設 つくば市人事異動’24

つくば市はこのほど4月1日付人事異動を内示した。次長級の職として統括監を新設し、各部局が所管する公共施設の管理や長寿命化を担当する。異動総数は、再任用、組織改編に伴う部署名変更などを除き全体の21.6%の300人。23年度から市職員の定年引き上げが開始され61歳になったことにより3月末の定年退職者はゼロ。再任用を除く普通退職者は39人、新規採用は66人で、4月1日付全職員数は前年度に比べ27人増えて2087人になる。 係長以上の管理職は前年度から9人増え609人。管理職の昇格者は同比32人減り88人。女性管理職の割合は前年度より0.1ポイント減って25.8%になる。 国、県などとの人事交流では、文科省から政策イノベーション部長を迎えるほか、国、県などに8人の実務研修生を派遣する。 組織改編では、ダイバーシティ(多様性)を一体的に推進するため市民部の男女共同参画室を市長公室に移し、ダイバーシティ推進室に名称変更する。こども部は、子育て家庭を包括的に支援する体制を構築するため、健康増進課の母子保健係をこども未来課に移し、名称をこども未来センターに変更する。 政策イノベーション部は、国政調査等、統計業務の推進やデータ利活用の強化のため企画経営課に統計係を、情報政策課にデジタル推進係を新設し、根拠に基づいた新たな政策立案を推進するためとして21年度に新設した統計・データ利活用推進室を廃止する。 財務部は、未利用の市有地利活用を一体的に進めるため、公共施設マネジメント推進室を都市計画部の公有地利活用推進室と統合し、公共資産利活用推進室を新設する。経済部は産業用地の創出を推進するため、産業振興課に立地推進室を新設し、プロジェクトチームだった産業用地検討室と都市計画部の地域開発振興室を廃止する。建設部は都市計画道路の整備に重点的に取り組むため、都市計画道路整備推進室を課に昇格させる。 保健部は、新型コロナが5類に移行し全額公費によるワクチン接種が3月末で終了することなどから、新型コロナウイルス対策室を、他の感染症対策と一体的に推進するため予防接種・感染症対策室に変更する。消防本部は予防広報課を予防課に変更する。 ◆4月1日付け人事異動は以下の通り。カッコ内は現職。敬称略。 【部長級】▽政策イノベーション部長(文部科学省)髙橋安大 【次長級】▽総務部次長兼人事課長(人事課長)松本光由▽総務部次長兼法務課長(総務課長)沼尻浩幸▽総務部政策法務監・教育局教育法務監(新規採用、任期付)大岩昇▽政策イノベーション部次長(市民部次長)池畑浩▽市民部次長(同次長兼市民窓口課長)中川伸一▽市民部統括監兼統括地域支援監(同次長兼統括地域支援監)大木茂樹▽保健部次長(こども政策課長)鈴木加代子▽こども部統括監(経済部次長)大橋一彦▽経済部次長(産業振興課長)柳町哲雄▽経済部統括監(同部次長)岡田克己▽建設部次長(総務部次長)山田正美▽建設部建設政策監(同部次長)木村幸弘▽生活環境部次長兼環境政策課長(同課長)渡邊俊吾▽上下水道局次長(水道総務課長)小吹正通▽上下水道局統括監(同局次長兼水道監視センター所長)渡辺高則▽教育局統括監(保健部次長)中根英明▽消防本部消防次長・消防本部担当(同次長・消防署担当)松岡幹夫▽消防本部消防次長・消防署担当(同本部主任参事兼南消防署長)鈴木浩▽消防本部主任参事兼救急課長(救急課長)中島昌美▽消防本部主任参事兼消防総務課長(予防広報課長)高野順一 【課長級】▽市長公室国際都市推進課長(危機管理課長)鬼塚宏一▽市長公室危機管理課長(国際都市推進課長)岸田和克子▽総務部総務課長(同課長補佐兼企画監)高野剛▽総務部ワークライフバランス推進課(市民協働課地域改善対策室長)岡田健一▽総務部人事課付参事(豊里交流センター地域支援監兼市民ホールとよさと)安田正幸▽政策イノベーション部企画経営課長(開発指導課長)川原智彦▽政策イノベーション部情報政策課長(情報政策課長補佐兼情報ネットワークセンター所長)石川玄壱▽政策イノベーション部科学技術戦略課長(スマートシティ戦略監)中山秀之▽財務部公共資産利活用推進課長(公有地利活用推進課長)岡野渡▽財務部納税課長兼徴税管理監(市民税課長)高野克則▽財務部市民税課長(同課長補佐)横田知巳▽市民部つくば市民センター所長(企画経営課長)横田裕治▽市民部市民窓口課長(下水道総務課長補佐)青木ゆかり▽市民部大穂窓口センター所長(土地改良課長)森田幸一▽市民部豊里窓口センター所長(桜交流センター地域支援監)吉岡直人▽市民部筑波窓口センター所長(納税課長兼徴税管理監)柳田賢一▽市民部スポーツ振興課長(中央図書館副館長)沼尻祐一▽市民部地域支援課長(農業政策課長)根本隆▽市民部筑波交流センター所長兼市民ホールつくばね館長(防犯交通安全課長)一瀬剛▽市民部谷田部交流センター所長兼市民ホールやたべ館長(スポーツ振興課長)大久保正巳▽市民部桜交流センター所長(つくば市民センター所長)荒澤浩俊▽福祉部社会福祉課長(市民協働課長補佐兼企画監)中村銀華▽保健部医療年金課参事、茨城県後期高齢者医療広域連合派遣(地域包括支援課長補佐)飯島良弘▽保健部健康増進施設いきいきプラザ館長(社会福祉課長)宇津野功▽こども部こども政策課長(広報戦略課広聴室長)木村真理▽こども部こども育成課長(ワークライフバランス推進課長)桐生修▽こども部こども未来センター課長(こども未来課長)中澤真寿美▽経済部ジオパーク推進監兼観光推進課ジオパーク室長(観光推進課長)伊藤祐二▽経済部産業振興課長(科学技術戦略課長)前島吉亮▽経済部農業政策課長(同課長補佐)岡野清宏▽経済部土地改良課長(公園・施設課長)山口義智▽経済部観光推進課長(管財課長補佐)小川高徳▽都市計画部建築指導課長(教育施設課長)鈴木聡▽都市計画部開発指導課長(建築指導課長)中島隆志▽建設部都市計画道路整備推進課長(こども育成課長)吉田和敏▽建設部道路管理課長(同課長補佐)須藤文雄▽建設部公園・施設課長(同課長補佐)山口嘉宏▽建設部防犯交通安全課長(道路管理課長)入江一成▽生活環境部環境衛生課長(同課長補佐)木村憲一▽上下水道局水道総務課長(地域消防課長)水橋光一▽上下水道局水道監視センター所長(環境衛生課長)石川太郎▽会計事務局長(情報政策課長)飯塚喜軌▽教育局学務課長(選挙管理委員会事務局副局長)笹本昌伸▽教育局教育施設課長(地域支援課長)大口勝也▽教育局筑波学校給食センター所長(地域支援課長補佐)倉持賢一▽教育局つくばすこやか給食センターやたべ所長(筑波学校給食センター所長)渡辺寛明▽教育局つくばほがらか給食センターやたべ所長(管財課公共施設マネジメント推進室長)田中聖史▽教育局中央図書館副館長(同館長補佐)玉木正徳▽選挙管理委員会事務局副局長(法務課長)渡邉健▽農業委員会事務局農業行政課長(学務課長)下田裕久▽消防本部地域消防課長(会計事務局長)小川英男▽南消防署長(消防総務課長)品川豊▽北消防署長(消防救助課長)北沢直弘▽消防本部消防救助課長(参事兼中央消防署副署長)青木節▽参事兼中央消防署副署長(中央消防署桜分署長)櫻井誠▽消防本部予防課長(予防広報課長補佐兼予防係長)三浦春彦 【退職】3月31日付▽政策イノベーション部長 藤光智香▽谷田部交流センター所長兼市民ホールやたべ館長 間中和美

地元スタジアムから声援 常総学院、ベスト8届かず 

第96回選抜高校野球大会(兵庫県西宮市、甲子園球場)は27日、第4試合で常総学院が報徳学園(兵庫)と対戦した。常総学院は1-6で敗れ、9年ぶりの春甲子園ベスト8には届かなかった。地元の土浦市川口、J:COMスタジアム土浦では、試合のパブリックビューイングが実施された。 同球場のスコアボードがフルLEDに全面改修された記念として、1回戦に引き続き観客席および外野芝生エリアが無料開放され、熱心なファンが試合を見守った。 阿見町から来た信夫蒼太さん(11歳)と宮本航大さん(同)は、本郷イーグルスで活動する野球少年。常総学院の試合や練習にも足しげく通っている。この日の観戦については「球場の芝生の上で試合が見られるのは最高。負けたのは残念」との感想だった。 蒼太さんの母・美恵子さんは常総学院の給食センターに勤務し、選手たちが練習の合間に食べる補食のご飯も炊くなど、野球部とも関係が深い。航大さん・友美さん親子も、ここ数年にわたって一緒に応援している仲。友美さんは「夏に期待。甲子園まで応援に行くので絶対優勝してほしい」と、次のシーズンに向けてさっそく意欲を高めていた。 第96回選抜高校野球 2回戦(27日、甲子園球場)報徳学園 001130010 6常総学院 000000010 1 試合は、常総学院のエース小林芯汰から報徳学園が10安打を放って大勢を決した。また報徳学園は、常総学院の守備の小さなミスも見逃さず得点につなげた。 常総学院の先発小林は、25日の1回戦で119球を投げて完投しており、中1日での連投の影響もあったようだ。立ち上がりからストレートの制球がいま一つで、カットボールなどの変化球の多投が見られた。報徳学園の先発はエース間木歩。22日の1回戦では3回38球を投げており、この日は初回こそ2四死球を与え2死一・三塁のピンチをつくったが、徐々に持ち直し、8回まで常総打線を5安打に抑えた。 常総学院の失点は3回表。死球と盗塁で報徳学園に1死二塁とされ、3番打者の左飛には近藤和真がわずかに追いつけず、4番打者の中前打には池田翔吾がホームへ好返球を送るものの走者の生還が一瞬早かった。4回表には2死三塁の場面で、9番打者の三ゴロは渡辺翔太が横っ飛びで抑えたが、一塁への送球がワンバウンドになり2点目を失った。 5回表には3安打と2四死球で1点を奪われ1死満塁。ここから小林は直球主体に切り替え、ギアを1段上げて臨むが、四球押し出しと左前打でさらに2点を失った。6回からは平隼磨、8回からは斎藤一磨がマウンドに上がっている。 常総学院は8回裏、先頭の3番・若林祐真が四球を選び、5番・森田大翔の右越え二塁打と、6番・片岡陸斗の右犠飛で1点を奪取。この試合唯一の得点だった。9回表には小林が再登板、3者凡退でピシャリと締めたことは、夏に向けての好材料といえた。(池田充雄)

シニア世代のいろいろな活動紹介します《けんがくひろば》4

【コラム・椎名清代】新しいまち研究学園駅エリア。住民の多くは若い世代ですが、シニア世代も徐々に増えています。今回はシニア世代の活動を紹介します。  体にいいこと、楽しいことしよう 約14年前、研究学園駅前公園でのラジオ体操は1人でした。そのうち、仲間が2人、3人、…、10人と増え、その人たちから「もっと体にいいことをしよう」「もっと楽しいことをしよう」との声が上がり、木曜日に遊ぶ会=『木遊会』が発足しました。 TX駅前マンションを中心に、口コミで仲間が増え、この活動を知った遠隔地の人の参加もあり、ピーク時、この会は160余名に成長しました。  毎月の定例会のほか、年2回のバス旅行会、新年会、観桜会、そば打ち会、芋煮会など、季節ごとのお楽しみ会も行われてきました。趣味が同じ人たちが集う同好会も次々とでき、多くの人が楽しい時を過ごせていたと思います。  ところが、コロナ禍を経て高齢化が進み、役割を担える人が減少してきたこと、この地域に交流センターのような施設がないこともあり、活動を縮小せざるを得ない状況となっています。現在の会員は約120名に減っています。 会では、春の観桜会、夏の納涼会、暮れの忘年会のほか、ゴルフ会(原則隔月コンペ、筑波東急ゴルフクラブ)、麻雀会(毎週金曜日午後、マンション・レーベン研究学園内の林技術事務所)、パソコン会(毎週木曜日午前、同)、グラウンドゴルフ会(毎週水曜日、研究学園駅前公園)、ウォーキング会(毎月1回不定期、徒歩と公共交通機関で近隣へ)などを開いています。 シニアサロンで勉強とおしゃべり 研究学園地域に暮らすシニア世代の多くは、子供世帯と同居あるいは近くに住むため、全国各地から転居してきました。高齢になってから、新しい土地になじみ、友人をつくることはなかなか難しいことです。 自宅にこもりがちになってしまわないか…。そんな懸念から、気軽に楽しく交流できる場が必要と、長年つくば市で在宅診療と認知症ケアに携わってこられた元開業医の先生により、2003年に「サロンゆうゆう」が開設されました。 先生の長い経験から、健康づくり、介護予防、体調変化の見分け方、薬の飲み方など、多くのことを学びました。講話のほかに、軽い体操、歌、ゲーム、おしゃべりで、楽しい時が流れています。  コロナ休止期間を経て、現在、民生委員の方数名がサロンの運営を担っています。知りたいこと、楽しいことを皆で考え、つくっていくこのサロンは月1回開かれています(第2月曜日13:30~、林事技術事務所)。毎回20数名の参加があり、緩やかにつながって、互いに気遣いあう関係ができたように思います。  たくさんの人と交流して、これからの時間を大切に過ごしてゆきたいと思います。(けんがく活動団体協議会代表)

2団体で共同運営に 不登校児童・生徒の支援施設、つくばセンタービル内に移転 

つくば市の施設である市産業振興センター内(同市吾妻)で不登校児童・生徒への学習支援を行ってきた「むすびつくばライズ学園」(NPOリヴォルヴ学校教育研究所運営、小野村哲理事長)が4月から、近くのつくばセンタービル1階、貸しオフィスco-en(コーエン) 内に移転する。移転後は、2009年から18年まで市内で市民講座「つくば市民大学」を開いてきた市民団体「ウニベルシタスつくば」(徳田太郎代表)との共同運営になる。 平日5日間は不登校支援事業に使用し、土日は市民大学による市民向け講座を開催する。また施設の一部を利用し、区画を分け合う希望者がそれぞれ自分の本を持ち寄るオーナー制の一箱本棚図書館「リブラリウム(コミュニティ・ライブラリー)」をウニベルシタスのメンバーで、石岡市で市民による私設図書館「つながる図書館」を営む同市在住のアーティスト平方亜弥子さんが担当する。 使い分け家賃負担軽減 同NPOは2000年から同市谷田部で不登校の学習支援施設を運営し、20年から市と協働でむすびつくばをスタートさせた。21年12月に市が実施した次年度の運営事業者選定に漏れると利用者の家族などから運営継続を求める陳情が市に出され、迷走。五十嵐立青市長は謝罪しリヴォルヴとの事業を継続、1年間の事業延長が認められた。23年度からは市が創設した民間フリースクールへの補助金を受け産業振興センター内で事業を実施、24年度からは市の施設からの移転を迫られていた。 新しい移転先は現在の施設から徒歩5分ほど。同学園代表の北村直子さんは「(移転先は)最後の最後まで悩んだ。今いる子どもが通えなくならないことを第一に考えた」と話す。「子どもや保護者からは『よかった。これからも通える』という意見が多かった。新しい場所でも一緒につくっていこうと協力してくれている。みんな楽しみにしている」という。 2団体での共同経営や移転先決定の経緯について小野村理事長は「ここに来る子どもはいろいろなことに関心を持っている。市民大学に来るいろいろな人たちと触れ合う機会があるといいと思った。その中で、本を介してつながることもあればとコミュニティライブラリーの話にもつながってきた」とし、移転先については「物件候補が3カ所あったが雑居ビル3階などでは地域とのつながりがなくなってしまう。人の出入りがあるところがいいとの考えもあった。ウニベルシタスさんと平日と土日を使い分けられるなら、家賃負担も(センター地区から)離れたところで借りるのと変わらずにできる。であれば家賃が高くても価値があるということになった」と話した。 つくば市民大学は09年から9年間、同市東新井のろうきんビルで約1300講座を開講し、延べ1万2500人が参加し17年末に活動を休止した。徳田さんは「何らかの形でつくば市民大学を復活させようという話はあった。ウニベルシタスという団体は継続していてむすびつくばの運営協議会にも参加していた。子どもたちの支援は平日なので土日は使える。きちんとした場を持つ市民大学を復活しようという形になった」と語る。今後については「市民大学のキャッチコピーは『まなぶ、つながる、つくりだす』こと。互いの対話を通じて学び合い、集まる人同士の出会いがあって実際にアクションにつながるものにしていきたい。積極的に社会に働きかけていくような人へと皆で育っていこうという場にしていきたい」と語る。 一箱本棚図書館を担当する平方さんは「それぞれの本棚を通じて『この人はこんな本読むんだ、こんな側面あるんだ』と知ることができる。図書館の利用者同士が知り合い交流が生まれたら」と話す。 収益上げる体制づくりへ リヴォルヴの小野村理事長は今後の課題を「収益を上げられる体制づくり」だとして、放課後の時間帯に開く新事業「ライズプラス」に期待する。「ライズプラスは『放課後教室』で、誰もが気軽に通えるところ。学校に行っているが自分のペースで学びたい子ども、自分の興味関心に合わせたことはすごく学べるがその環境がない子どもがいると感じている。そういう子を対象に社会科、英語科、国語科などの教室を開いていきたい」と話す。 北村さんは「不登校事業は決して収益性の高い事業ではない」とし、「ライズプラスと教材開発で安定した基盤をつくり子ども達のサポートに当てていきたい。教えることがうちの強みなので、そこをしっかりやっていきたい」と話す。(柴田大輔) ◆31日 (日) 午後2時からオンラインでオープニングイベント「むすびつくば ライズ学園 × 市民大学 + コミュニティ・ライブラリー」が開かれる。参加費無料。詳細は同ホームページへ。

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