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2023
父の遺産を家族で話し合って相続した 《ハチドリ暮らし》26
2023年6月15日
【コラム・山口京子】父が亡くなり半年が経ちました。母と私たち三姉妹の4人が相続人となります。民法の法定相続分では、母が2分の1、3人の子どもがそれぞれ6分の1となります。90歳になる母は「面倒なことはいやだ、お前にまかせる」と言います。妹たちも「お姉ちゃんにお願いする」ということで、父の財産は私が相続することになりました。 遺産分割協議書を作成し、必要な書類を持って地元の司法書士の先生に手続きを依頼しました。それにあたり、不動産に関しては市役所で「土地評価証明書」をとります。そこには、実家の家と土地の他に田んぼや畑が記載され、その土地の所在地、地目、地積、評価額が出ています。司法書士から、この評価額は固定資産税評価額で、この額を相続税評価額に引き直すとこれくらいだよと教えてもらいました。 相続税の評価額は、田や畑の固定資産税評価額に倍率をかけて出します。倍率は所在地によって異なりますので、倍率表を見せてもらうと、「固定資産税評価額に乗ずる倍率等」で、該当する田や畑は約6倍となっていました。 相続税を計算するに当たり、相続税の基礎控除額のこと、相続財産になるものについての詳しい説明をしていただきました。相続人が4人の場合の相続税の基礎控除額は、5400万円(3000万円+600万円×法定相続人の数)です。その金額以下なら相続税はかかりません。わが家は相続税については手続きはいらないことが分かりました。 「相続土地国庫帰属法」のこと 農地の相続は農業委員会への申請が必要なため、その手続きを頼む際、田や畑は近所の農家に委託し耕作してもらっていることを伝えました。その農家さんにいつまで耕作してもらえるのかは分かりません。返されることを考えて、「相続土地国庫帰属法」のことを調べました。 相続した土地を国に引き取ってもらう制度ですが、土地の所在地や地目により管理料が異なります。原則の管理料は20万円ですが、例外に該当する田畑などを引き取ってもらう場合、10年分程度の管理料を納めることになります。管理料の額は面積により変わり、計算すると結構な額となりました。 収穫したお米を受け取っていますが、土地改良区や固定資産税の支払いなどを含めると持ち出しになっているのが現状です。それでも荒らすことを考えたら、委託している農家さんにずっと耕作してもらえるのがありがたいことだと。たくさんの農産物を輸入に頼りながら、自国の田畑は荒れていくというのは、どういうことなのでしょうか。(消費生活アドバイザー)
2期目へ立候補表明 安藤土浦市長
2023年6月14日
任期満了に伴って10月15日告示、22日投開票で実施される土浦市長選について、安藤真理子市長(62)は13日開かれた市議会本会議で、「引き続き市長としてまちづくりの先頭に立って、さらなる市の発展に向けて全力で傾注したい」などと述べ、2期目に向け立候補を表明した。同市長選への出馬表明は初めて。 13日開かれた6月定例会で、寺内充市議(政新会)の一般質問に答えた。 安藤市長は1期目の3年7カ月を振り返り「すべての市民に寄り添った、暮らし満足度ナンバーワンの温かさあふれる土浦市政を目指し、公約で掲げた家庭用ごみ袋の値下げや公共交通不便地域のコミュニティーバス実証運行など数々の施策を着実に実行してきた」などと述べた。 さらに、高校生までの医療費助成の所得制限撤廃、土浦幼稚園の認定こども園としての存続、手話言語普及促進条例の制定などのほか、常磐道スマートインターチェンジの整備推進、台湾などサイクルツーリズムの海外発信、新治運動公園多目的グラウンドの人工芝化、生産量日本一のレンコンのPR強化など、実績を強調した。 その上で、市の現在について、コロナ禍でのリモートワークの普及や市の子育て支援に対する評価、アクセスの良さなどから、2000年をピークに減少を続けていた市の人口が2020年の国勢調査で増加に転じたこと、長年の悲願だったつくばエクスプレスの土浦延伸の夢が実現に向けて動き出そうとしていることなどを強調し、「この歩みを止めることなく、これから生まれてくる子供たちが安心して人生のスタートを切り、このまちに生まれてよかったと思えるよう、夢のある、元気のある土浦市の実現に向けて最後までやり遂げることこそが私自身に科せられた使命だと思っている」などと述べた。
土浦博物館の姿勢を問う 八田知家展を回顧《ひょうたんの眼》58
2023年6月14日
【コラム・高橋恵一】土浦市立博物館(糸賀茂男館長)の特別展「八田知家と小田氏」(2022年3月19日~5月8日)から1年2カ月が過ぎました。同展の「ごあいさつ=巻頭言」では、小田氏初代、八田知家が名乗りを「筑後」に変え、「小田」を名乗るようになったのは4代・時知のときから(1250年ごろ)と解説していました。知家が守護職になってから約70年ですから、これでは小田氏の本拠=守護所が何処にあったかわかりません。 特別展の「筑後」説は誤り 私は、苗字を「筑後」に変えたとするのは誤りであり、この特別展を機に訂正すべきと事前に博物館に伝え、本コラム47でもその旨を指摘しました。しかし博物館は、「苗字」と「名乗り」の解説を飛鳥時代の氏姓制度や「八色の姓」まで持ち出して、その可否については説明がありませんでした。 特別展中に開かれたシンポジウムでも、この件について参加者から質問があったにもかかわらず、博物館側の司会者が「筑後の件は置いておきます」と、質問を無視しました。 鎌倉武士(御家人)の本懐は「御恩と奉公」であり、将軍のために軍役などを提供する見返りとして、領地支配の保障を得ることにあります。その所領(本領)を苗字の地とすることから、苗字(名字)は鎌倉武士のアイディンティであり、高位の官職に浮かれて改姓するようなことは考えられません。 博物館が主張する「筑後」説の根拠は吾妻鏡です。現代語訳(五味文彦、本郷和人、西田友広編)と読み下し文(永原慶二監修)が刊行されているので、読んでみました。両書とも人名表記について解説があり、八田氏だけでなく、結城氏、北条氏、大江氏、三浦氏ら、他の御家人の人名表記も調べてみました。 こういった作業により、中世史の権威である糸賀館長の「筑後」説は、吾妻鏡を読み間違えていることを確認しました。多分、館長も学芸員も、本当はこのことを理解しているのではないかと思います。 私も「クレーマー」になる? 通説を否定し、新説として「筑後」を登場させたのは、1975年に発行された「土浦市史」です。糸賀館長は周辺市町村史へのかかわりや自分の著作物で「筑後」説を主張し、「常府石岡の歴史」でも小田に拠点を置けなったので小田氏と名乗らなかったとの説を展開しています。吾妻鏡の誤解釈から、幻の名字を引き出し、名字の地が無いとは無茶苦茶です。 これからでも特別展の説明を訂正すべきでしょう。鎌倉時代初期からの常陸国守護の活動拠点を70年間戻してください。 最近のコラム「吾妻カガミ」で、郷土史家の本堂清氏の質問に対する博物館の対応が取り上げられています。本堂氏は、旧新治村、土浦市、つくば市の歴史、この地域の故事来歴や伝統行事などを研究してきた方です。博物館は本堂氏の質問を拒絶するようなことをせず、保有する資料とその見識を駆使して、丁寧に対応すべきです。 博物館の本堂氏への対応を見ていると、上記のように博物館の見解に物申す私も、博物館に苦情を言う人(クレーマー)に指定されてしまうのでしょうか。(地図と歴史が好きな土浦人) <参考> 関連記事のリンク先(青字部をクリック)▽常陸小田氏の土浦市展示に事実誤認あり《ひょうたんの眼》47(22年4月20日)▽「常陸小田氏の土浦市展に事実誤認あり」に応える 市立博物館(22年4月27日)▽「鎌倉殿の13人」の1人・八田友家と小田氏《ひょうたんの眼》48(22年5月1日)▽幻の「筑後氏」から脱し、正しい「小田氏」に《ひょうたんの眼》49(22年5月27日)▽土浦市立博物館が郷土史論争を拒絶!《吾妻カガミ》158(23年5月29日)▽博物館の歴史論争拒否、土浦市法務が助言《吾妻カガミ》159(23年6月5日)
イヌもOKの「プラスワンカフェガーデン」 《ご飯は世界を救う》56
2023年6月13日
【コラム・川浪せつ子】前回の「珈琲俱楽部なかやま」(4月18日掲載)を読んで、連絡をくださった方が何人もおりました。NEWSつくばの記事がネットで拡散しているようです。「なんだか出て来たから、読んだよ~♪」と言われたことも。 「かつて、なかやまさんで働いていました」というメールもいただき、驚きました。23年も続いているお店のオーナーの方でした。早速、そのお店「プラスワンカフェガーデン」(つくば市桜)を訪ねたら、ステキなカフェ&ガーデン。 ご夫婦で「なかやま」で働いて、その後独立され、今の場所に。「なかやま」の雰囲気とは違うものの、センスの良さは抜群。名前に「ガーデン」が付いているのは、ワンちゃんと一緒にひと息つけるカフェというコンセプトだそうです。 建物、インテリアもオシャレです。お話をお聞きしたところ、お店の名前は「+1 Living(プラスワンリビング)」というインテリア雑誌から頂いたとか。残念ながら、雑誌は創刊から41年目、2019年に廃刊になったそうです。 お店が出来たころは、こんなオシャレなお店は今の地域にはない、と筑波大学の芸術系の方々が多く来たそうです(今も)。納得。 笑顔とおもてなし でもお店って、インテリアやお料理が良くても、経営者、スタッフさんの感じが良くないとね。総合力がものを言いますもの。小さな配慮にキュンとするのですよね。 私は今まで食べ物のコラムを書いてきて、取材したことはありませんでした。でも今回ばかりは、「なかやま」さんとの関係をお聞きし、食事をして帰ろうとしたら、お店の方が玄関までお見送りをしてくださいました。お忙しい中、笑顔とおもてなし。 人と接するときのホンワカな心があるからこそ、23年も続いてきたのだと思いました。プラスワンカフェガーデンさん、これからも、ステキな空間とおいしいご飯、楽しみにしています。ご連絡をありがとうございました。(イラストレーター)
学び使ってみるAI つくば茗渓学園中で体験教室
2023年6月12日
AI(人工知能)について知り、作って使ってみようという授業が12日、茗渓学園中学校(つくば市稲荷前、宮﨑淳校長)で開かれた。今日さまざまな用途、活動の場面で使われているAI技術について学んだ後、AI活用の手法を実体験する2時間の授業。データを数多く収集して、推定と判断の精度をあげていく機械学習の実習などに挑んだ。 出前授業「AI教室」は、ソフトバンク(本社・東京)がCSR(企業の社会的責任)事業として全国各地で開いている。同校では「これから本格的なAI時代を生きることになる低学年(中学生)向けに特に体験を積ませたい」(内窪誠教頭)と中学2年生対象に受け入れ、7月にかけ6クラスでの実施を予定した。 今回はCSR本部の五十嵐祐二参与が講師を務め、同社がスマート家電やドローンサービス、医療現場などで活用しているAIがどのような考えで、どのように使われているかを紹介。「インターネットもかつて一部で使われ出した時代を経て、今あらゆる場所で使われるようになった。AIもその段階を踏んでいて、今は一部でも近い将来当たり前の時代がやってくる」と話した。 AIの普及により将来なくなる仕事、新たに生まれてくる仕事というテーマは中学生の関心を呼んだ様子で、人とAIとの働き方スタイルの組み合わせに質問が出るなどした。同社ではすでに新卒者の採用業務の一部にAIが取り入れられているという。 授業の2時間目は「識別系AIを作ってみよう」。今回は動画撮影により「教室に入るときにマスクをしているかどうか」をチェックするためのAI構築に挑んだ。生徒個々がマスクをした顔画像としていない顔画像を、アングルを変えるなどして撮影、それらのデータから解析の精度を上げていく。 学校ではすでにチャットGPT(対話型で回答を引き出すAIアプリ)が普及しだすなど、生徒らはAIに慣れ親しんだ環境にある。マスクの有無ばかりでなく、変顔で自撮りした画像を取り込むなど、自在に拡張を楽しむ授業風景となった。 授業を受けた片桐琉依さんは「AIって正直、いいイメージなかったけど、医療関係などでいい方向に進んでいければいいなと思った」、ドゥステ・ラナさんは「AIは私たちの仕事を奪うものじゃなく、仕事に生かせるものなんだと知った。大事に使っていきたいと思った」とそれぞれ感想を述べた。
原発運転は「国の責務」か《邑から日本を見る》137
2023年6月12日
【コラム・先﨑千尋】北朝鮮による弾道ミサイルの発射失敗や、首相の「バカ息子」が昨年暮れに首相公邸で乱痴気(らんちき)騒ぎをしたというニュースに隠れて、国会では次々に、私たちの暮らしに直接関わる大事な法案が十分に審議されないままに成立している。 その一つであるマイナンバーカードについては、トラブル続きなのに、来年秋に現在の健康保険証を廃止してマイナ保険証に一本化するという。「お~こわ」だ。マイナンバーカードはイヤだと言う人は切り捨てられてしまう。国民背番号制が完成する。 もう一つは、原子力発電の活用は国の責務だとする「GX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法案」が、先月31日に参議院で可決成立したことだ。この法案は「原子力基本法」など5つが束ねられた「束ね法」。見出しの文言が基本法に盛り込まれ、原発の60年超運転を可能にする「原子炉等規制法」も含まれている。 今回の改正は、「原発の活用によって電力の安定供給や脱炭素社会に貢献する」ためだそうだが、「国の責務」遂行のために、原子力事業の維持に必要な人材育成・確保、産業基盤の維持・強化、事業環境の整備などが国の基本的施策とされている。 何のことはない。脱炭素は名目で、原子力産業保護政策ではないか。エネルギー政策の観点からは、原子力は多様な選択肢の一つにすぎない。再生エネルギーや省エネルギー対策には「国策」がないのが不思議だ。 東京電力福島第1原発の事故後に導入された運転期間の制限も緩められ、60年を超える稼働まで可能になった。新たな基準を老朽化した東海第2原発に当てはめると、同原発が休止している期間(14年)を加えると、なんと74年間稼働できることになる。 「難題に背向ける無責任」 機械はすべて、動いていなくとも年数がたてば老朽化・劣化する。10年間動かさなかった車など、誰も怖くて運転できないではないか。世界の原発の平均寿命は、IAEA(国際原子力機関)の発表によれば29年。世界で最も長く稼働した原発でも、53年だそうだ。アメリカ、インド、スイスなど地震も津波もない国と、地震大国の日本とは違う。 このところ電気料金の高騰が続くが、国や電力会社は、原発を再稼働すれば燃料代が安くなり、電気料金の抑制につながると主張している。 しかし、毎日新聞経済プレミア編集長の川口雅浩氏は今月2日の配信で、東電の公表資料をもとに分析し、そんなことはないと言っている。川口氏によれば、東電が他社から購入する火力などの電力の市場価格は20.97円/1kWhなのに、原発の発電コストは34.25円となる計算だ。柏崎刈羽原発を2基稼働するよりも、市場から火力発電など他社の電力を購入した方が安く済む。 私は、原発の運転延長や新設よりも、廃炉や核のゴミ処理対策、福島原発の事故処理の方を優先すべきだと考えているが、岸田首相や多くの国会議員、経済産業省の役人などはそう考えていないようだ。朝日新聞は2日の社説で「難題に背向ける無責任」と書いている。私もそう考えるが、私たちが目覚めない限り、国の姿勢は変わらないだろう。(元瓜連町長)
東海第2原発の廃炉求め つくば、土浦で一斉行動
2023年6月11日
原則40年、最長60年とされていた原発の運転期間を見直し、60年を超える運転を可能とするGX(グリーントランスフォーメーション)脱炭素電源法が5月31日の国会で可決、成立した中、運転開始から44年の東海第2原発の廃炉を求める市民による一斉行動が11日、つくば駅前や土浦駅前などで実施された。 首都圏の脱原発市民団体などでつくる「東海第二原発いらない!首都圏ネットワーク」が呼び掛け、2021年から3カ月ごとに実施している一斉行動の一環。第8弾となる今回は9日から11日の間に、関東を中心に全国70カ所で実施され、それぞれ署名活動や街頭スピーチ、プラカードを掲げて街頭に立つスタンディングなどが展開された。県内ではほかに、龍ケ崎、牛久、石岡市、東海村などで実施された。 つくば駅前で11日実施された一斉行動では、同首都園ネットワークつくば・土浦実行委員会の6人が、「原発政策の大転換は許さない」「声を上げよう 東海第2原発はいらない」「福島を忘れない」と書かれた横断幕を掲示し、つくば駅やバスターミナルの利用者らに、東海第2原発の廃炉を求める署名に協力を呼び掛けたり、チラシを手渡すなどした。 つくば駅前での一斉行動を呼び掛けた市内に住む阿部真庭さん(75)は「福島の人たちの苦労を思うと、同じ過ちを繰り返してはいけないし、悲惨な人たちを再び生んでほしくない。ささやかな行動だが、モノが言える今のうちに言わないといけないと思う」などと話していた。(鈴木宏子)
原色牧野日本植物図鑑と胴乱《くずかごの唄》128
2023年6月11日
【コラム・奥井登美子】原色牧野日本植物図鑑を開けて、描かれている植物画をゆっくりと鑑賞する。日本画ののびのびした優美さと、浮世絵のロマンがいかんなく発揮されていて、胸がどきどきして、いつまで見ていても飽きない。 タイトルは、雄しべのいろいろ、こんな葉もある、雄しべのつきかた、花冠(かかん)のつくり、葉のつきかた 花序(かじょ)のいろいろ―などと科学的に漏れのないように、すべての植物の特徴が繊細な線画として網羅されている。 私は、牧野富太郎先生の性格はもしかしたら葛飾北斎に似ているのではないかと思う。世間的なわずらわしさ、経済的な負担などは一切捨ててしまって、自分の好きなことだけ、自分の思う方向に、周りのことに関係なくひたすら突進する。彼がもしも浮世絵師になっていたなら、北斎をしのぐ存在になったかもしれない。 元々「動乱」用の容器 私は学生時代、牧野図鑑の絵にひかれて、うかうかと植物研究部に入ってしまった。ビニール袋のない時代。植物採集に行くとき、楕円形の大きなブリキの容器「胴乱(どうらん)」を使っていた。標本にするために採った植物を大事に入れて、花や葉を痛めないように持ち帰る容器だ。 私たちも、植物採集のときは必ず胴乱を持ってくるよう指導された。NHKの朝ドラ「らんまん」の槙野万太郎(モデルは牧野富太郎)さんもこの胴乱を肩に引っ掛けている。 銅乱という容器は、江戸時代は火薬を運ぶ容器だったらしい。「火薬入れ」がなぜ「植物入れ」に化けてしまったのか? さっぱりわからないが、長さ50センチ、厚さ15センチくらいのブリキの容器で、肩から下げる太い紐(ひも)がついている。 薬用植物は道端に生えているものは少なくて、せせらぎの中、崖の途中、足場の悪い石ころだらけの場所ばかりである。この重くて大きな容器を肩にかけて、石ころだらけの山道を登り降りする。体力ある男の学生には何でもない容器だったのかも知れないが、私たち女子学生にとっては「動乱の胴乱」だった。(随筆家、薬剤師)
つくばセンタービル40周年 ホテルで記念イベント
2023年6月10日
筑波研究学園都市の中心施設として建設されたつくばセンタービル(つくば市吾妻)が10日、40周年を迎えた。1983年6月10日にオープンした。開業40周年を記念して同日、センタービル内のホテル日航つくば(高田浩総支配人)ロビーで記念イベントが催された。 「茨城県の絶滅危惧種ツクバハコネサンショウウオの迷路アートお披露目とSDGs展示会」と銘打った記念イベントで、同ホテルが2021年から取り組んでいるSDGs(持続可能な開発目標)活動が紹介された。併せてロビーの壁に、筑波山に生息する絶滅危惧種ツクバハコネサンショウウオをモチーフにした迷路アートが展示された。10日以降も展示される。 迷路アートは生き物を題材に迷路を制作しているMr.Amazer(ミスター・アメイザー)が制作した。縦2.7メートル、横8.4メートルで、頭の部分のスタート地点から尾の部分のゴール地点まで、指や目でなぞって迷路を楽しむことができる。 ほかに10日のみの企画として、航空機燃料を製造するため家庭の天ぷら油を回収したり、市場の規格に適合しない規格外野菜のジャガイモを配布したり、国産ハチミツを使ったオリジナルのマドレーヌの試食などが催された。同ホテルは現在、二酸化炭素排出量を8割削減できるSAF(サフ)と呼ばれる航空燃料を製造するため、館内のレストランなどで使用した天ぷら油を回収しているほか、フードロス削減のため規格外野菜を使ったり、ホテル11階のテラスでミツバチの飼育に挑戦するなどしているという。 つくばセンタービルは、43の試験・研究機関の移転が完了し、同学園都市が概成したとされた1980年に建築が始まり、筑波科学万博開催の前々年にオープンした。プリツカー賞を受賞した世界的に著名な建築家、磯崎新(1931-2022)が設計し、ポストモダンの代表作として世界的に評価されている。 現在、区分所有者のつくば市が、南側の旧ノバホール小ホールなどを市民活動拠点にする改修工事を実施している。改修工事をめぐっては2020年に市が、中央広場に屋根を架けたり、エスカレーターを設置するなどの計画を発表。市民団体「つくばセンター研究会」(斎藤さだむ代表)が見直しを求め、2021年12月、五十嵐立青市長が計画を大幅に見直すなどした経緯がある(21年12月17日付)。
家族でも、認め合うって難しい【不登校、親たちの葛藤】下
2023年6月10日
長男は中2に進級すると、昌人さんと、ゲームを楽しむように。一緒にプレイするうちに少しずつ笑顔が戻ってきた。やがて、一日中、画面に向かいながら様々な相手と対戦し始めた。不登校の小学生や高校生、時には社会人も混じる。顔は見えないけど、うれしそうに対戦相手のことを話す様子を見て、夫婦に安心感が広がっていった。 やがて、仲の良い同級生に誘われ、映画に行ったり、一人で買い物に出かけたり、外出の機会が増えてきた。いつしか勉強への意欲も芽生え、興味がある科学系の本を図書館で借り、動画で実験を学び、少しずつ独学で勉強を始めた。 中3になると、別のフリースクールに週2回、休まず通い、秋から受験勉強に没頭した。試験に慣れるため、同級生と時間をずらして別室で定期テストを受験した。最初は疲労して途中で断念して帰宅していたが、次第に慣れが出て、最終的には全科目を受験できるようになった。 今春、全日制の志望校に合格。同じ中学に通う長女(13)の頼みに根負けして卒業式にも少しだけ出席。高校進学後は休まずに登校し、学校生活の様子を生き生きと語る。夫婦は長男の成長ぶりに目を見はっている。 夫婦で手を携え、長男を見守った日々。でも、ずっと気持ちが通じ合っていたわけではない。「学校へ行くように促したら?」。最初の頃、夫の一言に規乃さんはいらだった。長男の気持ちを受け止めていないように見えて、「もっとあなたが変わって」となじったこともある。 共に不登校を受け入れることでは一致していたが、昌人さんは規則正しい生活にこだわった。就寝前のスマートフォンは眠れなくなるからと禁止。夜、こっそり持ち出すと、注意した。規乃さんは「少し大目にみてもいいのでは?」と違和感を覚えたが、口は挟まなかった。 息子の不登校を通じて夫婦が学んだこと。それは、子どもを尊重しながら、夫婦が互いを認め合うことだ。でも、それは簡単ではない。 別の夫婦にもインタビューした。長男(18)はゲームにのめり込み、中2から不登校になった。いまは通信制高校に在籍する。 夫(51)は長男と積極的に会話をしない。 「勉強したら?」。家でゲームをしている姿をみると、小言を言いたくなる。だから、あまり話しかけないんだ。 妻(51)が控えめに口をはさんだ。「何に興味があるのかとか、普通に会話すればいいのに…」。 夫はつぶやいた。「自分でもわかってる。でも、家でダラダラする様子を見るとつい言ってしまうんだ」。何げない口調だが、悔恨がにじんでいた。 自身の経験を踏まえ、「学問の楽しさを知ってほしい」と勉強の大切さを説く夫が、妻の目には不登校の我が子を受け入れていないように映り、これまで何度か衝突してきた。 でも、最近は、期待を捨てきれない夫も、つらさを抱えているように見える。「親子であれ、夫婦であれ別の人間。だから、家族で考えが異なるのは仕方がない。無理にまとまらなくてもいいんじゃないかな」。 そう、自分に言い聞かせている。(鹿野幹男) ➡【不登校、親たちの葛藤】上はこちら 終わり
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