月曜日, 4月 6, 2026

NPBオリックスと仮契約 茨城アストロプラネッツ・山中尭之

今年度の(日本プロ野球)ドラフト会議で、オリックス・バファローズから育成1巡目で指名を受けた、茨城アストロプラネッツの山中尭之選手の仮契約が17日、土浦市港町のホテルアルファ・ザ・土浦で行われた。契約後の記者会見で山中選手は「プロ野球(NPBの)選手になるという小さいころからの夢が、そこで活躍するという目標に替わった。1日でも早く支配下に上がり、1軍で活躍できるようになりたい」と語った。 契約書にサインをしたときの心境は「これからNPBの第一歩が始まるという特別な思いに少し緊張し、硬いサインになってしまったが、責任感が芽生えた瞬間でもあった」。オリックスについては「今季リーグ優勝から日本シリーズへと躍進中で、来年も上位が期待できるチーム。楽しみでしかない」との印象を抱いているという。 山中選手は結城市出身。つくば秀英高校と共栄大学(春日部市)を卒業後、NPBを目指して今季、地元の独立リーグチームである茨城アストロプラネッツに入団。1年目で夢をつかんだ。つくば秀英からは8人目、共栄大からは初のNPB選手。茨城からはドラフト指名では2人目、途中入団も含めると4人目となる。 12月中旬の入団発表を経て、来年1月の新人合同自主トレに参加し、シーズンインを迎える予定。「全てにおいてレベルアップを図り、特に土台である体を一番に仕上げていきたい。技術やメンタルは後から付いてくると思う」という考えだ。目標はオリックスの4番打者で、今季パ・リーグ本塁打王を獲得した杉本裕太郎選手。「チームの勝敗にかかわる場面、得点圏でランナーを返せる選手を頭に置いている。目指すのは打点王とホームラン王の2冠。特に、打球の飛距離を見てほしい」と意気込む。(池田充雄) 茨城アストロプラネッツ 山根将大球団代表の話 山中のポテンシャルを評価していただいて感謝している。地域のプロチームとして活動している以上、茨城の選手がわれわれのチームを希望し、成長し、次のステージへ行くのは非常にうれしい。今後、彼のような例がどんどん増えていくといい。 オリックス 宮田隆GM補佐の話 引っ張るだけでなく右にも強い打球が打てる。単にパワーだけではない。状況に応じたバッティングをしていた。肩が強く、バックホームの送球安定性がいいなど守備面も評価している。

つくば市に県立高校新設を 市民団体、初の県教育庁交渉に臨む

つくば市に県立高校を新設することなどを求めている市民団体「つくば市の小中学校の高校進学を考える会」(片岡英明代表)が17日、水戸市笠原町の県庁で、県教育庁と初の交渉に臨んだ。県高校教育課高校教育改革推進室に、知事や県教育長宛ての要望書を手渡し、県立高校の新設や市内外の既存校の学級増などを求めた。 回答は消極姿勢に終始 要望書は「つくば市は児童・生徒数が急増しているのに県立高校が少ないため、多くの生徒が市外の県立高校や私立高校に通っており、生徒の通学や保護者の費用・送迎などが重い負担となっている」などとして、①市内のTX沿線に全日制の県立高校を新設すること②竹園、つくば工科、茎崎、伊奈、牛久栄進など市内外の既存校の入学枠を増やすこと③土浦一高の付属中設置に伴う高校の学級数削減を行わないこと④特別支援学級の生徒に高校入試や入学後の資料を整えることーなどを求めた。 これに対し県教育庁の回答は、①県立高校の新設は財政や用地を考えると現時点では困難②既存校の学級増は、県全体の県立高校で1962人の欠員があるので慎重に判断していく③付属中設置に伴う土浦一高の高校の学級削減を止めることは困難④特別支援学級の生徒に対しては担当課と連携して対応を考えたいーだった。 片岡代表は「つくば市の中学3年生の進学状況や児童・生徒数の推移見通しなどの資料を提出し、実情を理解してもらえば、県立高校を必ずつくるしかないことを理解してもらえると思って説明したが、県の回答は、『県全体では定員割れの高校がある』ということに終始した。つくば市の子どもたちのことは県の視点から外れていると思わざるを得なかった」と話した。今後も粘り強く、県やつくば市との交渉を続けるとしている。 考える会の片岡代表は、つくば市の中学生の高校受験の実情を独自に調査し、市内には中間の県立高校がないため、2020年度は中学生の6人に5人が市外の高校や私立高校に通っており、生徒や保護者の重い負担となっていることを明らかにした。その上で、市議会9月定例会に、全日制の県立高校を市内に早急に新設し、進学環境の充実を求める請願を出し、全会一致で採択された。採択を受けて市議会は10月、知事と県教育長に県立高校新設などを求める意見書を提出したばかり。

絵本「うんこはごちそう」 《くずかごの唄》98

【コラム・奥井登美子】本屋さんで、「うんこはごちそう」(伊沢正名著、農文協刊)という絵本を見つけ、飛びついて買ってしまった。伊沢さんは、日本一のきのこ写真家である。「きのこ」(山と溪谷社刊)には、日本の1155種類のきのこの写真が収録されている。発行時、その多さが学会でも話題になった。一つ一つが、伊沢流の、個性的な、愛情あふれたきのこの写真なのである。 伊沢さんと最初に会ったのは彼が高校生の時であった。「土浦の自然を守る会」で西丸震哉氏の講演会を行ったことがある。次の日、西丸氏も参加して北筑波稜線(りょうせん)林道予定地の見学会があった。当時、大規模林道開発の波を受け、筑波山上曽峠から北筑波稜線林道が計画され、山の中にコンクリートの立派な道路が造ろうとしていた。開発の前に現地を見てみようと、67人が参加してくれた。 西丸氏は大叔父が島崎藤村で、当時、評論家としても自然保護作家としてもモテモテの人。見学会参加者の中に、現地真壁町に住む目のキラキラした高校生が1人混じっていた。彼を連れてきたオジサンの話によると、町の歯科医院の息子。不登校なので、父親が心配して、西丸先生に学校へ行くよう説得してほしいと言われ、連れてきたのだという。 きのこの仲間になりきって撮影 西丸先生はどんな言葉で説得するのだろうか。私は聞き耳を立てて西丸先生と高校生の会話を聞いていた。 「高校が面白くないのか?」「ハイ、行きたくありません」「行きたくないところに行くことないよ。友達はいるの?」「いません」「じゃあ、無理して行くことないよ。その代わり、自分のしたいことを一つ、何が何でも一つだけ見つけて、そこへ飛び込んでごらん。面白いよ」 彼が飛び込んだのが、きのこの世界だった。 山の中で撮影しているところを見せてもらったことがある。泥だらけの地面をはって行って、きのこの仲間になりきってしまってから、シャッターを押す。誰もができるという仕事ではないのだ。(随筆家、薬剤師)

センタービルと『大菩薩峠』《映画探偵団》49

【コラム・冠木新市】11月3日(文化の日)、第1回 「つくばセンタービル謎解きツアー」を開催した。参加者は20~80代の10名。案内役は私が務め、ノバホール入口から2階センターの周囲をめぐって1階に降り、「中心」「異界」「水の精」「反転」「廃墟」「にわ」「鋸(のこぎり)状の柱」「モンロー」をキーワードに8つの光景を語り歩いた。 野外劇場の「廃墟」では、30年間、TVのSFヒーローが戦ってきたことを説明。すると、そばで戦隊ヒーロー物の撮影が行われていて、こちらが用意したゲストのようだった。8地点の「不連続の連続」ともいえる光景を語るうちに、ああこれは『大菩薩峠』の世界に似ているなと思った。 片岡千恵蔵主演『大菩薩峠』 小学1年の時、東映の片岡千恵蔵主演『大菩薩峠』(1957)を見て、主人公たちの善悪を超えた妖しい雰囲気が記憶に残った。中学1年の時、国語の女性教師が「私は中里介山著の『大菩薩峠』だけは最後まで読み切れなかったのよね」と言った。 その日、早速古本屋に行き、角川文庫版の原作を買い読み始めた。全巻読破と意気込んだが、11巻で挫折した。大学のころ、春陽堂文庫版が出た時も挑戦してみたが、駄目だった。代わりに解説評論本を何冊も読み、話の展開はあらかた予想がついた。映画で描かれていたのは前半部分のみである。 物語は、机竜之助が大菩薩峠で老巡礼を切り捨てる理由なき殺人から始まる。そして御岳神社の奉納試合で相手を打ち殺し、その妻お浜を連れ江戸へ出奔する。試合相手の弟は兄の仇の竜之助を追う。つまり、最初は仇討ち物語なのだが、徐々に竜之助の場面は減少し、脇役と思われた登場人物たちが活躍する群像劇になってくる。 さらに物語が進むと、旗本の駒井甚三郎が蒸気船を建造し南海の孤島に乗り出し、植民地をつくる話。顔に大やけどを負ったお大尽の娘お銀様が胆吹(いぶき)山麓に王国を建設する話。与八という無垢な男が寺子屋をつくり子どもたちを教育する話。幇間の金助が外国人向けに日本の芸能文化を見せる「帝国芸娼院」をつくる話など、海・山・里・町のユートピアづくりの物語へと変容していく。 そのうえ、後半では夢と現実が入り乱れ摩訶不思議な世界となる。幻想の小動物ピグミーが突然現れたり、歴史上の人物が時空を超え出現したり、一度死んだ男が幽霊とも現実ともつかぬ姿で出てきたりする。また、作者の介山が百姓弥之助として顔を出し、『大菩薩峠』の解説をする。夢と現実の比重は一体となって、いつの時代の話だか曖昧模糊(あいまいもこ)となり、幻想小説と化してしまうのだ。 今年、3年半かかり新聞小説を読むように、ちくま文庫版全20巻を読了した。そして、これまで読了できなかった原因が理解できた。それは主人公や物語の中心を探る読み方をしていたからだ。当初の主人公竜之助は最後には亡霊の存在となる。つまり、この物語は誰もが主人公で、中心が不在の伽藍堂(がらんどう)のような小説なのである。 「長編小説にも似た複雑な構成」 「この建物の場合は、直接的で、ほとんど具象的な引用で終始しているのは、長編小説にも似た複雑な構成をもつために、細部すなわち断片が、勝手に強い喚起力を発してもらう必要があったからである」(磯崎新編著『建築のパフォーマンス』) 謎解きツアーで一番受けたのは、ホテル最上階の「目のデザイン」がノバホール入口の三角窓に映り込み、キリスト教三位一体の父と子と聖霊を表す「プロビデンスの目」になることを紹介したときだった。この神の目はセンター広場の何もない空間を見つめている。仕掛けに満ちたセンタービルは、私にとって読みごたえのある長編小説なのである。サイコドン ハ トコヤンサノ。(脚本家) <つくばセンタービル謎解きツアー参加者募集>▽内容:センタービルに隠された建築の謎を解きながらビルを回る▽日時:第3回 11月23日(火)ゲストと取材あり、第4回12月4日(土)、第5回12月12日(日)、各回午後1時から約1時間、参加費無料▽定員:10名、小中高生大歓迎▽要予約:090-5579-5726(冠木)

支線型バス3コース廃止へ 実証期間終了でつくば市が方針 

つくば市が公共交通の実証実験として2019年度から実施している筑波地区の支線型バスと茎崎地区などの路線バスの運行について、3年間の実証期間が終了する来年4月以降、支線型バスは4コースのうち3コースを廃止し、1コースのみ運行を継続するなどの方針が、15日、市役所で開かれた市公共交通活性化協議会(会長・岡本直久筑波大教授)で示された。 来年度の実証実験については、既存の路線バス事業者と連携し、市が運行費用を一定期間負担する形で、路線バスの路線の新設やルートの一部変更などに取り組む。具体的には、石下駅(常総市)からつくばセンターを経由し、土浦駅を結ぶ関鉄パープルバスの路線について、来年4月から、ルートを一部変更し、宅地開発が進む学園の森を経由してもらう。市負担額は年間104万円。ほかに、つくばセンターから松代4丁目まで循環運行している関東鉄道の松代循環バスの経由地を、来年10月から松代4丁目から松代5丁目まで延伸してもらう。市負担額は半年間で651万円。 実証実験として市は2019年度から筑波地区で支線型バスを運行しているほか、茎崎地区で富士見台・あしび野・自由ケ丘と牛久駅を結ぶ路線バスを新規運行し、別の路線バス4路線の運賃補てんを実施している。桜地区では路線バスの増便を実施している。21年度の支線型バス4コースの運行事業費は約6100万円、茎崎地区の新規路線バス運行事業費は約3300万円、4路線の運賃補てんは約624万円、桜地区の増便の事業費は約600万円。 筑波地区の支線型バスは、4コースのうち、寺具・安食・北条コース、寺具・洞下・北条コース、上大島・中菅間・北条コースの3コースの運行を来年3月末で終了する。3コースの今年度上期の1日当たりの平均乗客数は1.4~2.5人と少なかった。一方、筑波・平沢・北条コースも1日平均乗客が7.6人と少ないが、他コースより乗客が多いこと、観光客の利用も期待できるとして存続させる。現在、ルートや運行便数などを地元と協議している。 茎崎地区で実施中の新規路線バス実証実験は、1日平均の乗客数が21年度上期は67.3人だったなどから、来年度からコミュニティーバス「つくバス」の新規路線として本格運行することを検討する。 一方、茎崎地区の路線バス4路線で「つくバス」並みの運賃で乗車できるよう実施した運賃補てんは、実証期間の来年3月までの3年間で終了とし、来年度は市内の別路線で運賃補てんの実証実験をすることを検討する。 ほかに、桜地区では上ノ室・野田団地・土浦特別支援学校などを運行する路線バスについて、運行がなかった日中の増便を実施したが、上ノ室や野田団地などからの乗降客が少なかったことから来年3月で増便の実証実験を終える。 「お断り」3.5倍に急増 つくタク 15日の活性化協ではほかに、デマンドタクシー「つくタク」について、今年4月から9月までの半年間に運営側が予約を断った件数が2186件と、前年同期の3.5倍に増えたことなどが報告された。利用者数が前年同期の1.09倍に増えたほか、どの地区からも行き来できる場所(共通ポイント)や隣り合う地区から行き来できる場所(特例ポイント)が増設され、利用者が分散したなどから、配車が困難になりお断りが増えたなどとしている。

五十嵐つくば市長 批判封じに新手 《吾妻カガミ》120

【コラム・坂本栄】ミニ新聞の記事に名誉を傷付けられたとして、五十嵐つくば市長が発行人の亀山元市議を名誉毀損(きそん)で訴えたことについては、本欄でも何度か取り上げました。この裁判は進行中ですが、事情通によると、名誉毀損のほか、公職選挙法上も問題だと、ダブルで発行人を追求するそうです。市政批判記事を「ボツ」にしたい五十嵐さん、焦りが見えてきました。 ミニ新聞提訴は2本立てに 公選法によるものは、ミニ紙発行人が「当選を得させない目的をもって公職の候補者又は公職の候補になろうとする者に関し虚偽の事項を公にし、又は事実をゆがめて公にした」(235条第2項)から、亀山さんを罰せよという組み立てと聞いています。 要するに、五十嵐市政を厳しく検証した記事は、市長再選を妨害するための虚偽の記事だったという主張です。記事が虚偽(フェイク)なのか事実(ファクト)なのかを争う点では名誉毀損係争と同じですが、公選法違反を追加することで、市政批判封じを強化する作戦のようです。どこかの非民主国を想起させるような動きで、学園都市も変な街になってきました。 知り合いの弁護士に感想を求めたところ、「市民による市政批判に対しては、言論で対抗するとか、市民との対話によって理解を求めるのが、民主主義の基本。強い力を持つ市長が、市民の言論活動を罰せよと裁判に持ち込めば、市民の自由な活動を萎縮させる。言語道断」ということでした。権力監視を編集方針に掲げる本サイトの執筆者としても、このコメントに100パーセント同意します。 笑える提訴取り下げの動き 名誉毀損関係でも変な動きがありました。コラム111「つくば市長の名誉毀損提訴、取り下げ?」(7月19日掲載)で、提訴を取り下げるのではないかとの見方が流れていると書きましたが、このうわさ話は本当でした。事情通によると、裁判が自分にマイナスに作用すると思い直したのか、それとも勝てないと思うようになったのか、条件付き取り下げ案を亀山さんに示してきたというのです(取り下げには同意が必要)。 その条件を聞いて笑いました。コッソリ取り下げたいので、記者会見などで詳しく喋らないと約束してほしいという内容だったそうです。裁判をウヤムヤに終わらせるのは許せないと、亀山さんは条件付き取り下げを拒否。無条件ではアレコレ論評されと思ったのか、五十嵐さんは取り下げそのものを見送ったようです。 先の弁護士は、名誉毀損の取り下げに失敗したので、裁判を強面(こわもて)に演出するため、公選法関係を加えてきたのではないか、と読んでいます。センタービル問題での五十嵐さんの迷走については前回コラム(11月1日掲載)で触れましたが、提訴を引っ込めようとしたり付け加えたりと、こちらの迷走も喜劇風になってきました。(経済ジャーナリスト) 参考「つくば市民の声新聞」記事の事実検証コラム▽101「つくば市長の名誉毀損提訴を笑う」(3月1日掲載)▽103「つくば市長の名誉毀損提訴を検証する」(4月5日掲載)▽105「つくば市長の名誉毀損提訴、近く裁判開始」(5月3日掲載)

ヤングケアラー支援へ条例案 県議会いばらき自民党

県議会の最大会派、いばらき自民党の政調会(飯塚秋男会長)は24日開会の県議会12月定例会に「茨城県ケアラー・ヤングケアラーを支援し、共に生きやすい社会を実現するための条例」を議員提案するため骨子案作りを急いでいる。9日には茨城大学生らと意見交換を行い問題点を洗い直す一方、パブリックコメントを18日まで実施するなど条例案作りは最終段階に入っている。 国の調査によると、家族や身近な人の介護、看護、日常生活の世話を行っている18歳未満のヤングケアラーは17人に1人いるといわれる。ケアラーは、ケアを受ける人を支えるだけでなく、社会でも重要な役割を担っている。 特にヤングケアラーの場合、教育の機会確保が脅かされるだけでなく、家族の生活そのものが双肩にかかってくる場合があり、早期発見、早期支援のための行政分野における横断的な連携体制の構築、強化は喫緊の課題となっている。 条例案は、目的、基本理念、県民・事業者・県・市町村との連携など全17条から成る。ケアラー、ヤングケアラーとその家族を社会全体で支援し、県は支援施策を総合的、計画的に推進する「県推進計画」を策定する。知事は毎年度、施策の実施状況、成果を取りまとめ、議会に報告、公表しなければならないとしている。 またケアラーの支援については、相談体制の整備、相談窓口の周知、レスバイトケア(一時休息)など負担軽減のための支援、生活が困難なケアラーに対する修学・就業支援等を施策として講じることを明記している。 カウンセラー、ソーシャルワーカーなどの専門的知識を有する人材の育成、確保、適正な配置を行うことで、家庭、学校、地域、職域などの様々な場と機会を通し「全ての県民が生きやすい社会の実現をめざそう」と条例制定の趣旨を強調している。 県議会事務局によると、ケアラー支援の条例は昨年3月、埼玉県が「ケアラー支援条例」を制定しているだけで、条例案が成立すれば全国で2番目になるという。(山崎実) ◆条例案のパブリックコメント(意見募集)はこちら

太陽フレアの情報① 《食う寝る宇宙》97

【コラム・玉置晋】日本時間で10月29日の真夜中、太陽で大規模な爆発が起き、人工衛星の観測でX線や放射線が増加したという通知に起こされました。比較的大きな太陽フレア(爆発現象)が発生すると、情報通信研究機構から以下のようなメールを受信できるサービスに登録しているからです。 ▽太陽フレアに関する臨時情報(10月29日01時40分JST=日本標準時):10月28日15時35分(UT=世界時)に、太陽面でX1.0フレアが発生しました。SDO(太陽観測)衛星の極端紫外線画像(AIA094)によると、このフレアは活動領域2887(S28W01)で発生したと推定されます。 ▽プロトン(太陽からの高エネルギー陽子到来)現象に関する臨時情報(10月29日04時00分JST):GOES(静止気象)衛星の観測によると、静止軌道の10MeV以上のプロトン粒子フラックスは10月28日16時00分(UT)ごろから上昇を始め、28日17時40分(UT)に10PFUを越えて、プロトン現象が発生し、現在も継続中です。この現象は、活動領域2887で28日15時35分(UT)に発生したX1.0フレアに伴うものと推測されます。 情報はどのように伝わるか? 太陽フレアが発生した場所が地球から見て正面だったので、地球周辺に影響を及ぼす可能性があるため、眠い目をこすって、朝イチで僕が働く人工衛星運用現場に伝えられるように情報収集を開始しました。宇宙開発の現場においても、宇宙天気情報は十分に認知されておらず、情報を展開しても「暖簾(のれん)に腕押し」な感はあるのですが、近い将来、この活動実績が重要になるという確信があるので、めげずにやっています。 現在はSNSが普及していて、世界中の人たちの発信情報を見ることができます。太陽フレアの発生直後から、世界中の宇宙天気専門家のみなさんがクイック評価の情報をつぶやきはじめて、それを横目に見ながら、実際の観測データをチェックする作業をしました。 日本では夜中だったので、地上の望遠鏡で「観測できなかった」と悔しがるつぶやきを見て、クスっと笑いながら…。 太陽フレアの発生から4時間が経過した時点で、世界中の宇宙天気専門家や宇宙天気の影響を憂慮する一部の人々は情報収集を開始しましたが、太陽フレアが発生したという情報は一般にはまだ知られていません。これから、太陽フレア情報がどのように人々に伝わるのかを見ていきたいと思います。(宇宙天気防災研究者)

150周年、たまには新治県のことも思い出してあげて《土着通信部》46

【コラム・相澤冬樹】13日、茨城県政が150周年を迎えるのだそうだ。「県民の日」は1871(明治4)年11月13日、初めて「茨城県」という県名が用いられたのにちなんでいる。 県歴史館資料などによれば、1871年7月の廃藩置県によって、現在の茨城県の領域には常陸国14県(水戸県・土浦県ほか)、下総国3県(結城県・古河県ほか)などが成立した。さらに、同年10月末~11月に府県の統廃合が実施され、全国に3府72県が成立する。11月に実施された関東地方の統廃合によって、茨城県が誕生した。 この誕生日は11月13日とも14日ともいわれる。県庁に問い合わせると、13日としたのは、初代茨城県知事(当時は参事)、山岡鉄太郎(鉄舟)への任命書に基づくとの回答だった。末尾に「明治四年辛未十一月十三日」と記されていた。旧暦の日付だから、新暦に改めると同年12月24日になる。 第1次府県統合の関東地方への布告は旧暦14日付。真壁郡・茨城郡・那珂郡・久慈郡・多賀郡が茨城県の、新治郡・筑波郡・河内郡・信太郡・行方郡・鹿島郡が新治県の、それぞれ管轄となった。新治県には旧下総国の香取郡・匝瑳郡・海上郡が統合され、利根川を跨ぐ形で設置された。 つまり150年前の茨城県に、つくば・土浦はなかったことになる。佐原や銚子までを県域とする新治県、その県庁は土浦城本丸御殿を改装して設けられた。知事(当時、権令)には池田種徳が、やはり13日付けで任命されている。 新治県は(以下新暦表記)、1871年12月25日から1875年5月7日まで存続している。1875年の第2次府県統合により、新治県は利根川を境に分割され、利根川以北は茨城県に、利根川以南は千葉県に、それぞれ編入された。つくば・土浦の「茨城県歴」はまだ146年というわけだ。 1896(明治29)年の郡制施行時、新治郡は土浦・石岡など5町30村からなり、このときの郡役所も、改築した土浦城本丸御殿に置かれた。平成の大合併で新治村が土浦市に合併され、新治郡も消滅したのは2006(平成18)年のことである。 わずか3年半しか存在しなかった新治県庁。その形跡を現代にたどるのは難しい。秋季展示を開催中の土浦市立博物館を訪ねると、学芸員の野田礼子さんが「縣廳」と表記された「新治県庁」の所在を地図パネルで教えてくれた。目を皿にして探し回らないと見つからない。新治県庁・郡役所となった土浦城本丸御殿は、100分の1模型を2階展示室で目に出来る。 博物館に隣接する土浦城址西櫓(やぐら)脇に、捨て置かれたように厚い石板が寝かされている。これこそ、県庁玄関の扉を留めていた石壁の一部だと郷土史研究家はいうのだが、「残っているのはこれぐらい」とも。150年という歳月は長い。 それよりはるか昔、日本武尊(やまとたけるのみこと)が、新治(にひばり)筑波を過ぎて幾夜か寝つる(新治、筑波を過ぎて、幾夜寝たことであろうか)と問いかける歌を詠んでいる。この古代の「新治国」は新治県とは別の領域。現在の笠間市、筑西市、桜川市あたりの県西部で、筑西市の「新治廃寺」は奈良時代につくられた寺院跡だ。こちらはJR水戸線に新治駅の名が残っている。(ブロガー)

英会話で謎解きゲーム 土浦一高付属中の実践的英語学習

英語教育に力を入れる土浦一高付属中学校(土浦市真鍋、中澤斉校長、生徒数80人)で12 日、外国人と英語のやりとりをしながら謎解きに挑む、初企画の授業が行われた。今春開校したてで1年生ばかりの生徒全員が参加、クラスごとに40人の生徒が4人1組になって、英文の冊子を手がかりに英会話で容疑者探しや聞き込み調査を行う学習に取り組んだ。 小学校5年から週1の英語学習を経験する今の学校教育、中学校では週5時間の英語の授業が組まれるが、付属中ではいきなり高校並みの60分授業となる。加えて理科や数学など他の科目にも英語の要素が盛り込まれて、歩く会などの校内行事の感想や意見を、英語で表現する。学校では独自プログラムを「+English(プラスイングリッシュ)」と呼び、英語発信力を養ってきた。 入学から半年強の学習の成果を実地に試すのが今回の企画。同校に派遣されているALT(外国語指導助手)のほか、ALT人材配置会社のインタラック関東(東京・銀座)所属の外国人講師2人が来校し、実践的な英会話でロールプレイングゲーム仕立ての授業を展開した。 お宝の「黄金の蓮根の彫刻」を失ったという外国人の訴えを聞いて、4人は2組に分かれ、調査に乗り出す。地図やヒントの詰まった冊子から容疑者を探したり、学校やスーパー、駅、病院、市役所などのスポットに向かい聞き込みをする。オンラインで結んだ10人の登場人物がネーティブな英語で生徒の質問に答える。 日本語でやっても難しそうなゲームで、お宝探しか容疑者探しか、絞り込めないまま、中学生らは右往左往。2クラス各1時間のチャレンジとなったが、正解にたどり着く道筋がなかなか見つけられなかった。 松橋隆太郎さんは「消防隊員の話を逆に受け取ってしまった。難しかった」と残念がり、同じチームの塚原雫さんは「全然ダメだったけど、すごく楽しかった」と素直な感想を述べた。 指導したインタラック社の講師、シャー・ケインさん(36)は「お宝が見つかったら最高だけど、そこに至る過程がより大事。英語を通じ仲間が団結してチャレンジしていく姿勢がすばらしい」と意義を語る。 中学校の英語担当教師、山口健作さんは「個人差はあるけど高いモチベーションを持って入学してきた生徒たちで、すでに英検2級を取った子もいる。でも教室と実践の場はまた違うということが今回よく分かったと思う。その意味でいい経験になったし、互いに高め合っていくためのいい機会になった」と講評した。(相澤冬樹)

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