図書館や音楽室を地域に開放
つくばエクスプレス(TX)沿線開発地区のつくば市中根・金田台地区に新設された市立さくら小学校(同市春風台)の開校式が3日催された。沿線開発に伴う人口増に対応する開校となる。現時点では、2005年のTX開業後、10年代から続いた同市内の小中学校新設ラッシュの最後の一校となる。市内の小学校としては義務教育学校を合わせて37校目。
同校は、児童数増加により教室不足が見込まれる栗原小、栄小、九重小の3校から分離する形で誕生した。6学年全体で特別支援学級を含む24クラスに約570人の児童が通学する予定だ。

2024年7月に着工し、今年2月に工事が完了した。校舎は鉄筋コンクリート造3階建て、内装に県内産の木材を利用した。各階にバリアフリートイレを設置し、車椅子用の手洗い所を設けるなどバリアフリー設備を備える。延べ床面積は約8074平方メートル。総事業費は約66億9500万円。
図書館や音楽室などは地域に開放する。放課後児童クラブ機能を持つ「アフタースクール」を併設し、保護者の就労状況にかかわらず子どもを受け入れるなど、増加する子育て世帯に対応する。アフタースクールの併設は、沼崎小に続いて市内で2校目となる、災害時には地域の防災拠点としての機能を担うため、校舎に約60キロワット、体育館に約20キロワットの太陽光発電パネルを設置し、蓄電池や非常用発電機、LEDソーラー街灯を設置する。

校名や校章は、児童や保護者、地域住民らによる公募とアンケートを経て決定された。校名のさくらは、栄の「さ」、九重の「く」、栗原の「ら」から一字ずつをとった。校章は桜をモチーフに、「温故知新」や自然と科学の調和を表現した。校歌は、歌手の一青窈さんの楽曲など多数のヒット曲を手掛ける常陸太田市出身の作曲家・マシコタツロウさんが作詞・作曲した。
開校式であいさつに立った岡野知樹校長は「子どもたちが失敗を恐れずに挑戦できる環境づくりを目指し、地域の方たちにとっても新しい発見がある場所にしたい」と思いを語った。五十嵐立青市長は「図書館などの施設を地域の皆さんも使いやすいよう設計している。活用されることで、いずれ訪れる人口減少を見据えたコミュニティ形成をしていくことが重要になる。この場所で子どもや先生たちが幸せに過ごし、地域の人たちとのコミュニティの中で手本となるような場所になっていければ」と述べた。

TX沿線の同市の学校新設は、2018年度に研究学園駅周辺の葛城地区に学園の森義務教育学校、みどりの駅周辺の萱丸地区にみどりの学園義務教育学校が開校した。その後、22年12月時点で学園の森義務教育学校の児童生徒数が2000人を超えるなど、新設校の児童生徒数がさらに増加し教室不足が見込まれるなどしたため、ここ数年は新設校を分離する形で新たな新設校が誕生している。23年度は学園の森義務教育学校を分離して研究学園小中学校が新設された。同年には万博記念公園駅周辺の島名・福田坪地区に香取台小も新設された。さらに24年度はみどりの義務教育学校を分離し、みどりの小中学校が新設されている。
さくら小学校のある中根・金田台地区は、市の中央部近くのTXつくば駅から東側約2~4キロに位置し、市内でも人口が増加している地域の一つだ。新興住宅地として整備が進み、将来的には8000人余りが暮らすことが見込まれている。(柴田大輔)






最近のコメント