【鈴木宏子】つくば駅前の商業施設クレオ再生問題で、五十嵐立青市長は25日、当初予定していた、10月中に市の再生案を議会に提案するスケジュールを見送る考えを明らかにした。18日の市議会全員協議会では、クレオ所有者である筑波都市整備の厳しい財務問題などが浮上した。現時点では再生案を提案しても、議会の過半数の理解が得られないためとみられる。
今後について五十嵐市長は「(議会に)提案する努力を続けていく」と強調し、新たなスケジュールについて「12月中に(クレオ取得費用の38億円を)筑波都市整備に入金できるスケジュールで考えていく」とした。
今後、議会の理解をどう得ていくかについては「(18日の)全員協議会で出た質問にいろいろ整理して対応していかなくてはならない。クレオだけでは解決できない問題に対して、中心市街地を面的にどう捉えるのか、少し広い枠組みで(議会に)話をしていきたい」と述べるにとどまり、具体案は示さなかった。
当初の市のスケジュールでは、アンケートなどで市民の合意が得られれば、10月下旬に市議会に諮り、市が20億円を出資して11月中に資本金50億円でクレオを取得するまちづくり会社を設立する予定だった。12月中にクレオを購入するという期限は変わらないという。