まちづくり会社が貸しオフィスに
つくばセンタービルのリニューアルの一環で、1階アイアイモールの解体と改修工事が18日着工する。つくば市が出資する第3セクター「つくばまちなかデザイン」(同市吾妻、内山博文社長)が貸しオフィスなどに改修する。
解体と改修工事が実施されるのは1階アイアイモールの約2000平方メートル。1983年のつくばセンタービルオープン当初からあったレストラン街(飲食店は2018年6月に撤退)と廊下の一部は解体される。
まちなかデザインの小林遼平専務によると、改修後は、コワーキングスペース(共同オフィス)、カフェ、貸しオフィスなどとする。コワーキングスペースは個室、テレビ会議ブース、子連れで働ける場、会議室、イベントスペースなどを設け、登録会員のほか一時利用もできるようにする。カフェは朝から夜まで営業し、新規で飲食店を始めたい人のチャレンジショップやアンテナショップとしても利用できるシェアキッチンを設ける。オフィスのほぼ半分の約750平方メートルは9~10区画に区切り、地域の事業者やベンチャー企業などに賃貸する。オフィスは24時間利用できるようにし、運営については一部を業務委託することも検討している。
廊下の幅は、現在のレストラン街と比べオフィス面積を広げるため、狭くなる。現在と同様だれでも行き来でき、廊下の壁沿いに縁側のような長椅子を設置する予定だという。
一方、働き方を支援する場の整備計画約2500平方メートルのうち、残りの4階吾妻交流センター約500平方メートルの工事については、交流センターが1階に移転した後となる。
今回の工事期間は今月18日から来年4月中旬まで。12月ごろまで解体工事を実施し、その後来年4月まで引き続き改修工事をする。工事期間中の18日から来年3月までは1階の一部が通行できなくなる。オープンは来年4月の予定。当初、設備の現況調査をするため夏にも解体工事を開始する予定だったが、解体しなくても調査ができたため、10月の工事着工となったとしている。
一方、第3セクターは経営が悪化した場合、自治体の財政に大きな影響を与えることから、総務省は2014年に出した3セクの経営健全化指針で、議会への説明と住民への情報公開を求めている。小林専務は、議会に対してはすでに説明を実施したが、議員全員の理解を得られたかどうかについては議決案件ではない、などとしている。
改修内容についての市民説明会の開催などは予定しておらず、まちなかデザインのホームページで公表しているとする。改修工事の事業費や資金繰りなどについては11日時点で公表しないとしている。(鈴木宏子)