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「ゲノムドック」を民間と共用へ 筑波大

血液から全ゲノム(遺伝情報)を解析し個人が病気になるリスクなどの情報を提供している筑波大学附属病院つくば予防医学研究センター(つくば市天久保、鈴木英雄センター部長)は16日、解析したゲノムを民間機関と共用し、より多くの被験者にゲノムの解析結果を届ける計画を発表した。

これにより、より多くの人に病気になるリスクを伝えるとともに、集めた遺伝情報を蓄積し、国内医療の発展に寄与したい構えだ。産学連携を進める同大の取り組みの一環。同センターでは2021年から、個人のゲノム情報を用いて現在の健康状態や、将来かかる病気のリスクを知るための「ゲノムドック」を始めている。

同センターが、筑波大発ベンチャーのアイラック(iLAC)=つくば市春日、佐藤孝明代表=、医療法人みなとみらい(横浜市、田中俊一理事長)と、3者で取り組む。みなとみらいが運営する銀座クリニックの会員が対象となる。

内容は、同クリニックで希望者から血液を採取し、アイラックが血液からゲノム情報を解析する。その際、遺伝性の病気やがんなどの発症リスク、病気に対する効果的な薬を同社で分析し、同センターが解析結果に意味付けをしてレポートを作成。専門家の判断の下、クリニックで被験者に結果を報告する。

被験者がどの遺伝情報を知らされるかは、専門家との事前のやり取りの上で決められる。解析されたゲノム情報は、被験者の同意を得た場合に限り、同大附属病院が管理するデータベースに登録される。

同附属病院の西山博之副病院長は、16日の会見で「2021年から2年間(ゲノムドックという)最先端の医療を開発してきた。まずこれを全国の人にも届けたい」とし、民間医療機関との提携は、そのための体制づくりだと説明する。

銀座クリニックの会員を対象とした今回の計画では「5年間で1000件」を目標に全ゲノム解析を進めたいとし、将来的にはこのノウハウを他の関連機関に提供することも考えているとした。またこの研究を通じて「日本人特有のゲノムとは何か、筑波大でそれが分かるかもしれない」と今後に期待を込めた。

対象者は20歳以上の希望者で、がんや心臓疾患のリスクなど約200の遺伝子解析結果と、それに基づく生活習慣の見直しや具体的な検診の提案を受けることができる。費用は非公表。

筑波大附属病院によるゲノムドックは従来通り、同センターにて受け付けている。費用は57万2000円。(柴田大輔)

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