土曜日, 1月 17, 2026
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霞ケ浦 つくば秀英に昨秋の借り返す【高校野球茨城’25】

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5回表霞ケ浦無死三塁、荒木の適時二塁打で羽生が生還、チームの祝福を受ける

第107回全国高校野球選手権茨城大会は23日、2球場で準々決勝4試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では霞ケ浦が9-3の大差でつくば秀英を破り、準決勝へ駒を進めた。

23日 準々決勝 第2試合 J:COMスタジアム土浦
霞 ケ 浦 001022031 9
つくば秀英 100101000 3

霞ケ浦は初回のピンチを最少失点で乗り切り、尻上がりに調子を上げた。つくば秀英はエース中郷泰臣の後を任せられる投手がいなかった。

2回表、つくば秀英の先発・中郷(右)が、霞ケ浦の攻撃を打者3人で退けベンチへ戻る

1回表、霞ケ浦は1番・荒木洸史朗が右前打で出塁し、死球と敵失で1死三塁とするが、5番・花内晴紀の一ゴロで荒木が本塁封殺され好機を失った。1回裏、つくば秀英は1番・芦谷響が初球を中越えの三塁打、2番・吉田侑真が四球で無死一・三塁、3番・知久燿は遊ゴロでダブルプレーとなるが、その間に芦谷が生還し1点を先制した。

4回表霞ケ浦1死一塁、ライナーを捕球したつくば秀英の二塁手が一塁に送球、走者・西野結太が封殺される。一塁手・知久燿

「序盤のチャンスに得点できず、その裏に1点を取られ相手のペースになった。だがあせらず1点ずつ取り返していこうと、自分たちの野球ができた結果が、今日の勝利につながった」と霞ケ浦の鹿又嵩翔主将。

追撃のチャンスは3回表。先頭の荒木が四球で出塁し二盗、これが捕手のけん制悪送球を誘い三進、4番・大石健斗の中前打で生還し同点とした。

霞ケ浦の先発、稲山

だが4回裏、霞ケ浦の先発・稲山幸汰は、3連打を浴び1点を失ったところで早くも降板。1死一・二塁の場面でマウンドに立ったのはエース市村才樹。この後9回1死まで打者19人に対し奪三振5、被安打3、失点1の好投を見せる。

4回途中からマウンドに上がった霞ケ浦の市村

このとき市村と共にグラウンドに出て右翼の守備についたのが羽生伯。打順は9番に入った。今季恒例の交替パターンだが、意外な好循環をもたらした。羽生は4打数4安打、うち3本が長打で2打点を挙げる活躍。そして次打者の1番荒木はこの日3打数3安打2打点、四球も2つ選んで出塁率は100%。この9・1番のコンビが試合後半の大量点の源泉となった。

4回裏つくば秀英無死、知久が右翼へ長打を放つが、霞ケ浦の中継プレーにより三塁で刺殺される。三塁手・村上聖(左)

例えば5回表の攻撃、先頭の羽生が初球を中越えの三塁打。次打者の荒木も初球を左中間の二塁打で羽生が生還。その後、鹿又の右前打で荒木も生還した。「途中から出て、勝ちたい気持ちで全力でバットを振った。荒木につなげば決めてくれると信頼し、つなぐことだけを考えて打った」と羽生。「1死三塁で最低でも犠牲フライが必要な場面、初球からしっかり振れ、チームに貢献できる打撃ができた」と荒木。

これで霞ケ浦は、昨年の秋大会決勝でつくば秀英に敗れたリベンジを果たすことができた。次戦、準決勝の相手は明秀日立。今年の春大会で8回コールド負けの屈辱を味わったチームだ。鹿又主将は「挑戦者の気持ちで挑み、自分たちのペースで守備から流れを作って、さらに上へつなげていきたい」と、次のリベンジに向けて意気込む。(池田充雄)

常総 全てコールド勝ちで準決勝へ【高校野球茨城’25】

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2回、常総の浜崎怜央がタイムリースリーベースを放つ

3試合で50得点

第107回全国高校野球選手権茨城大会は23日、準々決勝4試合が行われた。JCOMスタジアム土浦では常総学院が東洋大牛久を7回コールド9ー0で破り、準決勝進出を決めた。常総はこれで今大会、全てコールド勝ち。ここまで爆発的な打撃力を見せつけ3試合で50得点を挙げた。

23日 準々決勝 第1試合 J:COMスタジアム土浦
常 総 学 院 0503001 9
東洋大牛久 0000000 0

常総学院は今大会、投打がかみ合い、投手陣もわずか失点1に抑えている。東洋大牛久も4回戦で緑岡を延長タイブレークの末6ー5と接戦を制して勢いに乗る。

常総学院は2回1死後に吉岡基喜が死球で出塁すると、横山義賢がライトへツーベースを放ち1死2、3塁とチャンスを広げる。続く水口煌太朗は、東洋大牛久の先発佃大地のチェンジアップに食らいつき、レフトへ先制のタイムリーツーベースを放ち2点を先制。「自分がランナーを返す気持ちで打席に入った」と水口。

2回1死2、3塁で水口煌太朗が先制タイムリーツーベースを放つ

さらに有川志裕の四球後に、浜崎怜央が直球を右中間にタイムリーツーベースを放ち2点を追加。浜崎は「気負うことなく積極的に打ちにいった」 と振り返る。次の渡辺康太は四球を選び1死1、3塁、続く佐藤剛希はベンチからのサイン通り、しっかりスクイズを決めた。常総はこの回に一挙5点を取り、試合の主導権をつかんだ。「プレッシャーはあったが決まって良かった」と渡辺。

4回には1死1、2塁から佐藤剛希、柳光璃青、小澤頼人の3者連続タイムリーで3点を追加。7回には浜口怜央がこの試合2本目のタイムリーでさらに1点を追加し、9ー0と東洋大牛久を大きく突き放した。

常総学院先発のエース小澤頼人は、初回はテンポ良く短い球数で打者を3人で抑え、2回目以降も直球、スライダー、カーブを主体に東洋大牛久打線を6回まで1安打に抑えた。

先発した小澤頼人

7回は2番手箕輪蒼が2死1、3塁のピンチを迎えるが、最後は稲葉康介をファーストゴロに打ち取り、準決勝進出を決めた。

2番手の箕輪蒼

常総学院の島田直也監督は「初回のチャンスに点が取れなかったが、その裏に小澤がしっかり3人で抑えてくれた。2回の5点で流れが来て、こっちのペースで出来た。準決勝でもやることをしっかりやれば結果はついて来る。1試合、1試合に集中してやっていく」と語った。

5点目となるスクイズを決めた佐藤剛希は「次の藤代には、春は勝っているが夏は関係ない。また一からやっていき一戦必勝で勝つ」と気合を込めた。 3打点を上げた浜崎令央主将は「声を掛け合ってベンチワークもしっかり出来ている。次の準決勝でもしっかり力を出し切る」と力強く語った。

常総学院は9年振りの優勝まであと2勝となった。次は、春の大会3位の藤代と、25日ノーブルホーム水戸で対戦する。(高橋浩一)

猛暑の中熱い声援を送る常総の応援団

4人に1人がかかる脂肪肝 専門医が市民講座 東京医科大茨城医療センター

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東京医科大茨城医療センターの池上正副院長(中央)

世界肝炎デーに合わせ日本肝臓学会

日本人の4人に1人以上が罹患しているとされる「脂肪肝」を知るための市民講座が、8月2日、阿見町の東京医科大茨城医療センターで開かれる。世界肝炎デー(7月28日)に合わせて、日本肝臓学会が肝臓がん撲滅を目指して企画した。講座には、肝疾患診療連携拠点病院に指定されている東京医科大学茨城医療センターと日立製作所日立総合病院から5人の専門医が登壇し、病気の基礎知識や予防法を解説する。会場では参加者20人を対象に、超音波を使い肝臓の硬さや脂肪量を測定できる「フィブロスキャン」の無料体験会も開かれる。

今回の企画を担当する同センター副院長の池上正さん(62)は「脂肪肝は20代や30代の若年層にも一定数の患者がいる。肝臓がんの原因にもなりうる病気で、自覚症状が少なく、まだ治療薬がない。正しい知識に基づく予防が大切になる。早い段階で生活習慣を改善するためにも、病気について知ってもらう機会になれば」と話す。

食生活と体質 肝臓がん増加を危惧

脂肪肝は、肝臓に脂肪が過剰に蓄積し、臓器全体がふくれあがる病気だ。放置すると慢性肝炎や肝硬変、さらには肝臓がんに進行する危険がある。男性は30代から、女性は閉経を迎える40代から50代で増加傾向にある。国内の罹患者は約3000万人とされ、将来的に、肝臓がん患者のさらなる増加が予想されると、池上さんは危惧する。

かつて肝臓がんの主な原因は、B型、C型肝炎などのウィルス性肝炎だったが、現在は薬の開発により、ウィルス性肝炎による肝臓がん患者は大幅に減少した。一方で、脂肪肝から進行する肝臓がんは増加している。池上さんはその要因として「西洋化する食生活」と「日本人の体質」を挙げ「お酒を飲まない人でも脂肪肝になることは珍しくない。日本人を含むアジア人は内臓に脂肪をためやすい体質であり、アメリカ人とかヨーロッパ人に比べて脂肪肝により肝臓が悪くなりやすい傾向がある。さらに運動不足など生活習慣の乱れがリスクを高めている」と指摘する。

身長と体重の関係から肥満度を表すボディマス指数(BMI)は22のときに生活習慣病のリスクが最も低いとされるが、日本人は数値が23でも脂肪肝になる例があるという。予防に欠かせないのは、正しい知識を身につけること。「脂肪肝は肥満や糖尿病との関連も深く、生活習慣病の一つとも言える。適切な食事と運動で脂肪を消費することが大切。急激なダイエットは逆に肝臓に脂肪を溜める原因になる」

同医療センターは、厚労省が定める肝疾患診療連携拠点病院として、専門的な医療の提供とともに、医療情報の発信や専門家ネットワークの構築に取り組んできた。

「今回の講座では、さまざまな専門家が集まり多様な角度からこの病気について取り上げたいと思っている。10歳から12歳で脂肪肝になる例もあり、できるだけ早い対策が大切になる。夏休みを利用し、親子での参加もお待ちしています」と呼び掛ける。(柴田大輔)

◆日本肝臓学会 肝がん撲滅運動 市民公開講座「どうする?脂肪肝」は、8月2日(土)午後1時30分から午後4時まで、東京医科大茨城医療センター医療・福祉研究センター(阿見町中央3-20-1)で開催。参加費無料。申し込みは専用サイトから。問い合わせは医療センター総務課の若松さん(代表029-887-1161)へ。

スーパーシティ実証街区へ 開発事業者を公募 つくば駅近く公務員宿舎跡地

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樹木が茂る国家公務員住宅跡地の吾妻2丁目の70街区=つくば駅近く

スーパーシティに指定されたつくば市が、最先端技術を実証する街区とすることを目指しているつくば駅近くの同市吾妻2丁目、国家公務員宿舎跡地の70(ななまる)街区約5.7ヘクタールについて、土地所有者の財務省関東財務局とつくば市は22日、開発事業者の公募を同日開始したと発表した。

公募方法は、スーパーシティの取り組みの青写真をまとめた「つくばス―パ―サイエンスシティ構想」を実現する新しい街とするなどの開発条件をあらかじめ設定し、入札参加者から企画提案を受け付ける。さらに国が設置する審査委員会で企画提案を審査の上、審査通過者による価格競争で落札者を決める。「二段階一般競争入札」という方式で、落札者は同街区の国有地約5.4ヘクタールと市有地約0.3ヘクタールの売却を受ける。

企画提案書の提出期限は来年2月2日。同3月24日に企画提案書のプレゼンテーションを実施し、同5月22日に入札する予定。落札した企業などは土地取得から7年以内に民間資金などで工事を完了する。

スーパーシティ実装センターを整備

街区内にイノベーション拠点と中高層マンションを配置するなどが想定されている。22日明らかにされた開発条件は、街区内に「スーパーシティ実装センター」を設置し、先端技術を使ったサービスを実証したり提供する事業者などが入居するオフィスを12室以上整備して、街区内の様々な施設と連携して最先端技術の実装の場とする。同センター内には、研究者や企業、市民が交流したり、くつろいだりできるスペースを整備する。街区内の各施設、テナント、オフィス、住民などが先端技術の実証に参加するような仕掛けをつくる。街区全体で二酸化炭素排出量実質ゼロを目指すなど。

住宅については、分譲マンションなどだけでなく、多様なターゲットを想定した間取りの賃貸住宅を100戸以上整備する。分譲住宅を500戸以上つくる場合は20%以上を賃貸住宅などにする。吾妻小学校と隣接していることから建物は小学校の敷地に極力影を落とさない。戸建て住宅をつくる場合は歩行者が車両と交差しないよう工夫する。小学校側の通りに車が集中しないようにする。幹線道路沿いは中高木を主体とした植栽帯を設け、公園やペデストリアンデッキに面した部分は緑地にするなど緑の連続性を確保するなどが条件となっている。

ほかに、駅前のにぎわいをつくる商業・サービス施設を配置し、物販及び飲食の床面積は1500平方メートルを超えるものとする、ペデストリアンデッキ側に商業施設などの出入り口を設置する、近隣住民などが利用する放課後児童クラブまたは地域子育て支援拠点を整備するーなど。

70街区の売却をめぐっては、2021年に関東財務局が同市と共同で民間企業の意向調査(サウンディング調査)を実施(21年10月26日付)。7事業者から提案があり、採算性の観点から厳しい意見も出された(22年3月22日付)。22年8月には市による市民説明会が開かれ、五十嵐立青市長は70街区の開発イメージについて「例えばマンションや商業施設、イノベーション拠点、クリニックなどがあって、マンションに住む方は(街区内の)商業施設のものはスマホで注文ができ、ドローンでベランダまで運んでくれるというようなサービスや、完全自動運転のモビリティが動いて、移動が不自由な方でも自動運転で移動していける。健康状況とか心拍などを提供すると自分に合った食事メニューが届くなど、そういうことを複合的にやる場所にしたい」(22年8月4日付)などと説明している。

サウンディング調査や市民説明会から開発事業者の公募まで3年かかった理由について市学園地区市街地振興課は「国と市とで開発条件の協議調整などを行い時間がかかった」などとしている。(鈴木宏子)

つくばの街づくりを考える《水戸っぽの眼》3

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つくば市竹園の商業施設デイズタウン。地下階へもダイレクトに行くことができるこの建物はつくば駅周辺で最も雑居的と言えるだろう

【コラム・沼田誠】つくばセンター地区では、週末よくイベントが行われている。整った空間に人が集まり、音が響く。しかし、ふと平日の何もない夜に歩くと、そこにあるのは、ガランとした広場、急ぎ通り過ぎる人、そしてムクドリよけの不快な音である。

全国各地で「にぎわいづくり」「活性化」が叫ばれている。しかし、何をもって「活性化」とするかは曖昧で、結局イベントによって歩行者通行量を増やすことに落ち着く場合が多い。だが、催事で人を呼び込めても、それが「街に関わる人」を育てるわけではない。にぎわいが誘致されたものであるうちは、終わった瞬間に人も空気も消えてしまう。

水戸で「街には“雑居”が必要ではないか」という議論を仲間たちとしたことがある。雑居とは、さまざまな用途や人が同じ空間に入り込み、入れ替わりながら共存している状態のこと。飲み屋の隣に美容室があり、近くからは三味線の音が聞こえる。地元の高齢者と移住者がカウンターで隣り合い、時に混じる。そうした「入り乱れ」が、街のにぎわいを日常に根づかせていく。

では、つくば駅周辺はどうだろうか

近年マンション建設が進み、居住者も増えている。にもかかわらず、デッキに面した店舗が入れ替わるなど、にぎわいが定着しているとは必ずしも言えない。これは単に「人口が少ないから」ではない。人はいるのに、街との関係性が薄いのだ。

その背景には、通勤や買い物を郊外で済ませる生活習慣とともに、駅前空間が「用がある人」向けに整備され、「なんとなく歩きたくなる」「ふらっと寄りたくなる」余白が少ない、ということもあるのではないか。あるいは、余白をつくる取り組みも、建物や特定の人の中だけで完結すれば、エリアとしての広がりは生まれない。

実際に、徒歩数分圏内で商売をする人たちからは「声が掛からない」「どう関わればいいか分からない」との声も聞いている。

これは、声の拾い方の問題ではないか

行政が市民の声を聞こうとする際、商店会やNPOなど組織化された団体を通すことが多い。その方が制度や予算とも接続させやすいからだ。しかし街を支えているのは、そうした団体に属さない個人の営みであることが少なくない。常連との会話の中に、街の課題と可能性が詰まっている。記録に残らない、だが確かな「地の声」がそこにある。

だからこそ、「耳を使う」姿勢が必要

職員が意識的に街を使い、街の一部として過ごす。仕事終わりに一杯飲みに行き会話する。マルシェやイベントに来場者として足を運び、主催者や出展者と話を交わす。そうした日常の中で、声は自然と耳に入ってくる。それは単なる「親しみやすさ」ではなく、現場感覚を持った政策形成の、最も確かな土台となる。

そうした小さな積み重ねが、“雑居の土壌”を耕し、つくばセンター地区をにぎわいのある街へと育てていくのではないだろうか(そうした職員を見つけたら大事にしてあげてほしい)。(元水戸市みとの魅力発信課長)

霞ケ浦 延長11回 熱戦に決着【高校野球茨城’25】

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延長11回、ライト羽生伯からの好返球でホームタッチアウトする霞ケ浦の捕手 片見優太朗

第107回全国高校野球選手権茨城大会は21日、4回戦4試合が行われた。ひたちなか市民球場では昨年の覇者、霞ケ浦が鹿島学園と対戦、延長11回タイブレークの末3−2で破り、霞ケ浦が準々決勝進出を決めた。 

21日 4回戦 第1試合 ひたちなか市民球場
鹿島学園 00020000000 2
霞ケ浦  01000001001×3


霞ケ浦は2回1死後、5番西野結太が鹿島学園先発の東原大知のチェンジアップを捉えてレフト芝生席に本塁打を放ち先制。

2回レフトへ先制ソロホームランを放った西野晴紀

霞ケ浦の先発稲山幸汰は3回まで鹿島学園を1安打に抑えるが、4回に4安打、2四球で逆転を許す。「3回までは自分のペースで投げられたが4回はストライクが取れず高めにいってしまった」と稲山。

先発した霞ケ浦の稲山幸汰

逆転を許した霞ケ浦は、前回の下妻一との試合でノーヒットノーランを達成したエース市村才樹が、5回無死1塁から2番手として登板。市村は、真っすぐ、カットボール、カーブ、フォークを上手く使い分け鹿島学園を無失点に抑える。

稲山をリリーフした市村才樹

その後は両チームともに走者を出すものの、あと1本が出ない。鹿島学園1点リードで迎えた8回、霞ケ浦は1死後、鹿又嵩翔が内野安打と盗塁で1死2塁とし、大石健斗の内野ゴロで鹿又が3塁に進み、西野結太が死球で2死1、3塁とする。花内晴紀の代打吉田麗矢がライトへタイムリーツーベースを放ち同点に追いついた。

8回2死1、3塁、代打吉田麗矢がライトへ同点のタイムリーヒットを放つ

試合は延長タイブレークに入り、11回、鹿島学園1死2、3塁、田野球司郎のライトフライでホームにタッチアップする3塁ランナーの石島士竜を、霞ケ浦のライト羽生伯が好返球しホームで刺しタッチアウト。

流れを呼び寄せた霞ケ浦はその裏、バントと死球で1死満塁とした。鹿島学園は先発の東原大知から宇多津晴匡がマウンドに上がるが、霞ケ浦の原道仁志がセンターへサヨナラヒットを放ち、3時間を超える熱戦に決着をつけた。

延長11回1死満塁でセンターへサヨナラヒットを放つ原道仁志

霞ケ浦の高橋祐二監督は「試合は(接戦になると)想定できていた。稲山をリリーフした市村は経験値が高く慌てないピッチングが出来る。一層いろんな意味でひと回り、ふた回りも成長した」とエース市村を評価した。 

原(左から3人目)を祝福する霞ケ浦の選手たち

好リリーフした市村才樹は「流れを渡さずに0点でいけたのが良かった。低めの真っすぐは良かったが、変化球が高めだったので今後調整したい。次のつくば秀英は、昨年秋の新チームになってから勝ててないので、いいピッチングをして勝ちたい」と語った。鹿又嵩翔主将は「1点の重みを感じた厳しい試合だったが、全員野球で勝ってうれしい」と安堵した様子で話しながらも「つくば秀英には秋の決勝で負けているので、厳しい試合にはなるが、リベンジして相手より1点多く取って全員野球で勝つ」と力強く語った。

猛暑の中、スタンドには昨年の霞ケ浦の市川晟太主将らが応援に駆けつけ「昨年の夏を経験した選手がいるので、県大会を一つ一つ勝って優勝してほしい。(自分たちは)甲子園で1勝しか出来なかったが、全国制覇してほしい」と後輩たちに熱いエールを送った。スタンドには応援団、チアリーダー、吹奏学部員など約150人が駆け付け、熱い声援で選手たちを後押しした。

後輩たちの応援に来た市川晟太さん(前列右から2人目の緑のシャツ)らOBたち

ベスト4を決める準々決勝は23日2球場で4試合が行われ、霞ケ浦はJ:COMスタジアム土浦でつくば秀英と対戦する。(高橋浩一)

湖上に白い帆広げる 観光帆引き船運航開始 土浦 霞ケ浦

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大きく帆を広げた帆引き船に手を振る見学客ら=霞ケ浦土浦沖

霞ケ浦でワカサギ漁が解禁となった21日、土浦沖で観光帆引き船の運航が始まった。土浦帆曳船保存会の操業により、同市所有の七福神丸と水郷丸Ⅱの2艘(そう)が、穏やかな風を受けて白く大きな帆を広げ霞ケ浦に浮かんだ。

帆引き船を見ようとこの日土浦港(同市川口)から、ラクスマリーナ(同市川口町)が運航する遊覧船ホワイトアイリス号に約60人が乗船した。湖上に帆が広がると、船内のあちこちから大きな歓声が上がり、乗船客は帆引き船に向かって手を振ったり。写真を撮るなどしていた。

常総市から、5歳と3歳の2人の子どもを連れて乗船した小島志保さん(37)は「帆が大きくて驚いた。初めて見て、言葉にならないくらい感動した。いい天気でよかった」と感想を語った。

白い帆を広げた観光帆引き船=同

かつて900艘が行き交う

帆引き船は霞ケ浦のシラウオやワカサギを獲るための船で、新治郡佐賀村(現かすみがうら市)の漁師、折本良平が1880(明治13)年に帆引き網漁を考案した。大きな1枚の帆で風を受け、風の力を利用して網を引く。

帆の大きさは高さ9メートル、幅16メートルで畳にすると90畳分になる。風速3メートル程度が適しているとされるが、風が吹かないと帆が広がらないため進めず、強風では転覆の危険があった。明治から昭和40年代まで湖上を行き来し、最盛期には900艘ものが行き交ったとされ、かつて霞ケ浦の風物詩ともいわれた。1967(昭和42)年に動力船によるトロール漁が始まると姿を消したが、1971年に観光帆引き船として復活し、現在は観光という形で操業技術が継承されている。2018年3月には霞ケ浦の帆引き網漁の技術が、民俗技術では県内初の国の無形民俗文化財に選定された。

今年度中に市の文化財に

土浦市では帆引き網漁を民俗技術として保存しようと、かすみがうら市、行方市と3市共同で2020年度から24年度まで総合調査と記録映像の撮影を実施してきた。さらに今年度中に土浦市の無形民俗文化財への指定を目指しており、3市足並みをそろえて保存に向けた取り組みを推進していくとしている。(伊藤悦子)

■観光帆引き船は7月21日(月)~10月13日(月・祝)までの毎週土・日曜・祝日に操業する。雨天や強風、無風の時などは運航しないこともある。見学方法は午後1時30分に土浦港の遊覧船乗り場(土浦市川口2-13-6)を出航するホワイトアイリス号に乗船して見学できる。遊覧船の乗船料金は大人1570円、12歳未満780円(税込み)。問い合わせは土浦市観光協会(電話029-824-2810)、またはラクスマリーナ(電話029-822-2437)へ。

8月25日開校 筑波山麓の廃校にインターナショナルスクール

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旧筑波小に8月25日開校するワン・ワールド・インターナショナル・スクールつくばキャンパス。まだ工事中で校舎は7月末までに改修工事を終える

2018年に廃校になった筑波山麓のつくば市国松、旧筑波小学校に8月25日、インターナショナルスクールが開校する。都内でインド系のインターナショナルスクールを展開する会社が、世界各国の大学入学資格を得られる国際的な教育プログラム「国際バカロレア」に沿って英語を基本に授業を行う。一部日本語の授業もある。当初計画から1年半遅れての開校となる(22年9月27日23年3月3日付)。

初年度の25年度は、主につくば市内に住む2歳半から小学5年生までの子どもたち35~40人がスクールバス2台で通学する予定。日本人が70%を占め、他にモンゴル人10%、中国人10%など。地元の秀峰筑波義務教育学校からも1人の入学が決まっているという。その後受け入れを拡大しながら、高校生まで400人規模とする。

開校に向け改修が進む校舎の廊下。見学者からは「かわいい」という感想が出た

初年度は教職員15人でスタートし、生徒数の増加に応じて教職員を増やす。教員は現在、全員が外国籍で、国際バカロレアの教育プログラムに豊富な経験を有するという。

同校は敷地面積約7500平方メートル、3階建て校舎と校庭、体育館などがある。校舎は当面1、2階を利用する。教室は普通教室を分割し、最大20人前後の少人数とする。校舎は現在、改修中で7月末までに工事を終える。学校前の駐車場は8月中旬に完成予定。校舎の3階部分と体育館は将来的に改修するが現時点では未定という。

大阪キャンパスに続き2カ所目

開校するのはシンガポールに本社があるグローバル・スクールス・ファウンデーションの日本法人であるグローバル・インディアン・エデュケーション株式会社。同社は現在、インドのカリキュラムを基本にした「グローバル・インディアン・インターナショナル・スクール(GIIS)」を東京都内に4キャンパス、国際バカロレアプログラムを提供する「ワン・ワールド・インターナショナル・スクール(OWIS)」を2023年8月から大阪で運営している。旧筑波小に開校するOWISつくばキャンパスは大阪に続いて国内2カ所目となる。現在インターナショナルバカロレア(IB)候補校申請の準備を進めている。

外国企業誘致施策の一環で県が誘致した。旧筑波小での開校に向けては、2022年に地元住民との意見交換会が開かれた。23年夏頃につくば市と賃貸借契約を締結し、同社が校舎や校庭などの改修工事を実施してきた。

学校運営は教育の枠にとどまらず、地域資源を活かした国際的なまちづくりへの貢献を視野に入れ、地域と連携しながら、持続可能な形での地域の価値を高めることを目指した運営を行うとしている。

地域住民に向けては、地域の文化・スポーツ活動を支援するため、校庭や体育館の地域開放を予定する。教室は投票会場や地域の会合場所としても開放。地域雇用を推進し、学校施設の清掃、警備などでの雇用を予定している。当初ヨガなどのカルチャースクールが計画されていたが、現在は予定してないという。

19日、地域住民を対象に最後の説明会が開催され18人が参加した。参加者からは「学校の前は道が狭いので心配」「工事の騒音が気になる」「将来生徒数が増えた時は混雑するのではないか」「放課後児童クラブは開設するのか」などの意見が出た。地元から説明会に参加した堤正則さん(79)は「地域が良くなっていくのは良いし、子供たちにとって新しい施設が出来ることは素晴らしいと思う。ただ元々道が狭いので、地元として心配するのは交通の問題」と話した。教室の見学では、かなり仕上がった内装に参加者から「かわいい」という感想が出された。(榎田智司)

定年後の計画《短いおはなし》41

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イラストは筆者

【ノベル・伊東葎花】

ずっとずっと未来の話です。

「定年退職したら、旅行でもしようか」

「いいわね。宇宙旅行がいいわ。私、行きたい星があるの」

「うーん、宇宙か。この前、宇宙船がブラックホールに吸い込まれる事件があったな」

「あんなのまれよ。100年に1回の大惨事だわ」

「それもそうだな。地球にいても危険なことはあるしな」

「そうよ。この前、宇宙生物にかまれて入院した人がいたわ」

「簡単にペットを捨てる時代だからな」

「ねえ、いっそどこかの星に移住しない? 地球は暑すぎるわ」

「それもいいな。人工じゃなくて、本物の海がある星がいいな」

「高いわよ。退職金、たくさん出るの?」

「そりゃあ出るだろう。98年も働いているんだぞ」

「昔は定年が60歳だって聞いたけど、早いわよね。残りの100年、どうやって過ごしたのかしら」

「寿命が違うだろう。そのころは100年生きれば長寿って言われた時代だ」

「100歳なんて、働き盛りよね」

「おっと、ボスから呼び出しだ。出かけてくる」
「気を付けてね。スカイハイウエイ、事故渋滞みたいよ」

「AIの誤作動によるあおり運転だろう。迷惑なことだ」

「行ってらっしゃい」

  *

「ボス、お呼びですか?」

「ああ、君、すまんが来月からポンコツ星の工場に出向してくれんか」

「え? 私、もうすぐ定年ですが」

「それなんだが、定年を120歳から130歳に引き上げることにした」

「えええ~」

「政府からの要請だ。人生150年と言われて久しいが、今や160歳、170歳はザラにいる。どうせなら働いて、税金を納めてもらおうというわけだ」

  *

「ええ! ポンコツ星に単身赴任?」

「そうなんだ。家族は連れていけないんだ。体制が整ってないらしい」

「わかったわ。寂しいけど待ってる」

「10年もすれば帰れるさ」

「10年後か。まあ、そのぶん退職金も増えるし、定年後の計画を考えておくわね」

「うん。よろしく頼むよ」

〈10年後〉

「ただいま。単身赴任がやっと終わった」

「あなた、おかえりなさい」

「ようやく定年だ。旅行の計画を立てよう」

「それがね、あなたがポンコツ星に行っている間に法律が変わってね、定年制度が無くなったのよ。生きている間はずっと働くことになったのよ」

「そ、そんな! じゃあ、退職金はどうなるんだ」

「あなたが死んだ後に出るらしいわ。遺族がいない場合は国の物になるらしいの。だから私あなたより10年以上は長生きするわ。アンチエイジングジムと、若さを保つサプリメント。元気で長生きして、絶対に宇宙旅行に行くわ」

死ぬまで働きたくは…ない。

(作家)

投票用紙を誤交付 つくば市 市外に転居の有権者に

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つくば市役所

参院選

つくば市選挙管理委員会は20日、同日投票が行われた参院選の投票所で、つくば市から他市町村に転居した有権者1人に対し、誤って選挙区の投票用紙を交付し、投票させてしまったと発表した。その後誤りに気付き、比例代表の投票用紙は投票前に返してもらった。投票が行われた茨城選挙区は1票として扱われる。

同選管事務局によると、この有権者は投票所の入場券を郵送する基準日より後に転居したため、つくば市から入場券が郵送された。20日午前7時15分ごろ、同市栗原、桜第14投票所で、投票事務従事者の市職員がこの有権者の投票を受け付けた際、選挙人名簿の別のページに記載された別人と勘違いした。さらに投票用紙を手渡す際、別人の名前を声に出して確認したところ、この有権者が「はい」と答えたことから、投票用紙を渡してしまったという。その後市職員は、選挙人名簿の生年月日を確認、見た目の年齢と違うのに気づき、誤交付が分かった。

同市は、有権者が多い地区の投票所では、投票受付の際パソコンで選挙人名簿を照会し、転居して別の市町村の選挙人名簿に登録された有権者は、つくば市で投票できないシステムになっている。桜第14投票所は有権者数が少なく、照合はパソコンではなく紙の名簿で実施していた。

誤交付を受け市選管事務局は20日、各投票所に注意喚起を実施し、疑義が生じた場合は複数で対応したり、選管事務局に確認するよう通知した。

今後の対応策として同事務局は、投票受付の際は、必ず本人の入場券であることを確認し、名簿と照会する際、番号のみではなく氏名と照合欄についても確認した上で投票用紙を交付するようマニュアル等に記載するとしている。

他の市町村に引っ越した場合、転入届けを出した日から3カ月が過ぎると、転入した市町村の選挙人名簿に登録され、転入先で投票ができる。一方、引っ越し前の市町村では、転出日から4カ月を過ぎるまでは選挙人名簿に登録されているため、投票所の入場券が郵送される。その間に、転入先の市町村で選挙人名簿に登録されると、転出前の市町村に通知され選挙人名簿からはずされる。誤交付があった有権者は、転入した市町村の選挙人名簿に登録されたため、つくば市の名簿からはずされていた。

常総学院 5回コールド29安打29得点で勝利【高校野球茨城’25】

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本塁打を放ちホームで仲間に迎えられる柳光(左端)

第107回全国高校野球選手権茨城大会は20日、2球場で4回戦4試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では常総学院が大子清流に29-0で5回コールド勝ちを収めた。

20日 4回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
常総学院 275312 29
大子清流 00000 0

常総学院は今大会、3試合連続の2ケタ得点とコールド勝ち。恐ろしいほどの強さを見せつけている。今日の試合では41打数29安打、四死球4、3犠打2犠飛、7盗塁という数字を残した。「勝ててよかった。とにかくチャレンジャーの意識で1戦1戦大事に行く、相手に関係なく自分たちの野球をする。そうでないと思わぬところで隙を突かれることになる」と島田直也監督のコメント。

得点に沸く常総学院応援席

先制点はまさに電光石火。1番・浜崎怜央が二ゴロで出塁すると、2番・渡辺康太の2球目に二盗。3球目で渡辺が送りバントを決め、送球がそれる間に浜崎が本塁を駆け抜けた。2死後、5番・吉岡基喜の左中間三塁打で1点を加えた。

2回は8番・水口煌太朗から吉岡まで7連打。出た走者をすぐ次の打者が返すという連チャン状態。6番・横山義賢の中犠飛も加え、この回7得点。

3回も2回に続いて打者一巡。先頭の水口が左前打で出塁すると9番・佐々木智滉が送り、浜崎から横山まで6連打で5得点。

3回表常総学院2死一塁、柳光が右翼席へ2点本塁打を放つ

6連打の中には4番・柳光璃青の2点本塁打もあった。打球は滞空時間の長いアーチを描き、本人が二塁ベースに達する手前で右翼席へスタンドイン、右腕を高く掲げた。「今大会初ホームラン。春は不調で苦しんだが、ここに来て調整がうまく行き、とてもいい一発になった。今日も第1打席は消極的になってしまったが、2打席目から自分のスイングができ、いい流れで勝てた」と柳光。

5回表常総学院2死三塁、柴田が左翼席へ2点本塁打を放つ

5回は打者17人で12安打12得点。4回から1番に入った柴田隼里の2点本塁打もあった。「1、2打席目はバットがボールの下に入っていたので、バットを若干上に入れようと、しっかりイメージを持って振り抜いた。ちょうど相手投手も変化球が高めに浮いてきたところだった」と柴田。

本塁打を放ちホームで仲間に迎えられる柴田(中央)

投手は先発の佐々木が3回を投げ、その後は野口龍馬と大木投哉が継投。最終回はエース小澤頼人が打者3人に対し2三振で締めた。

常総学院の先発、佐々木

「投手は全員投げさせることができた。(2四死球を出した)野口以外は及第点。佐々木は一回りをしっかり3人ずつで抑え、大木は走者を背負った場面で持ち味を発揮してくれた。小澤も自分のピッチングができていた」と島田監督。「次からは総力戦。全員で戦う。ここまで来たら気持ちが大事。やるべきことをやれば結果もついてくる」と意気込む。

常総学院の次戦、準々決勝の相手は、あすの東洋大牛久-緑岡戦の勝者。23日にJ:COMスタジアム土浦の第1試合で対戦する。(池田充雄)

つくば秀英 圧勝し準々決勝進出【高校野球茨城25】

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4回、石井清太郎のタイムリーで生還するつくば秀英の石塚大志(右)

第107回全国高校野球選手権茨城大会は20日、4回戦が行われた。J:COMスタジアム土浦の第1試合はつくば秀英が守谷と対戦、7回コールド7-0で昨年夏ベスト4の守谷に圧勝し、準々決勝進出を決めた。

20日 4回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
つくば秀英 0104020 7
守   谷 0000000 0

2回1死1塁、ライトへ先制のタイムリー3ベースを放つ稲葉煌亮

つくば秀英は11安打を放ち効率良く得点を重ねた。2回1死後、つくば秀英は石井清太郎がセンター前ヒットで出塁、続く稲葉煌亮がライトへタイムリー3ベースを放ち先制した。「ランナーを進めることを考えて右狙いを意識して打った」と稲葉。

4回1死1、2塁、レフトへタイムリーヒットを放つ石井清太郎

4回には松尾優斗、石塚大志、石井清太郎の3連打で2点を追加すると、投手の中郷泰臣もレフト前へタイムリーを放ちさらに2点を追加、守谷を突き放した。

6回1死1、3塁、中郷泰臣が今日2本目となるタイムリーヒットを放つ

6回にも中郷が「自分でもビックリした」という今日2本目のタイムリーを放つと、芦屋響の犠牲フライでダメ押しの2点を追加した。

6回芦屋響の犠牲フライで生還する河嶋玲凰

つくば秀英は、投げては先発の中郷泰臣が守谷打線を6回3安打無失点に抑え、「自分のピッチングをすることを心掛けてマウンドに上がった。調子が悪いなりにも粘り強く投げられた」と振り返った。

投打に活躍したつくば秀英先発投手の中郷泰臣

7回からは安光駿太が打者2人、知久耀が打者1人を抑え、守備でも無失策と完璧な守りでDシードの守谷を倒した。

吉田侑真主将は「つなごうという意識が点につながった」と語り、先制タイムリーを放った稲葉煌亮は「ベンチも盛り上がっていい状態になっている。先は長いので、次の試合も一戦必勝で打線をつなぎ、守る方もしっかり守って隙のない野球で勝つ」と意気込んだ。

つくば秀英の桜井健監督は「試合前に『楽に勝てる試合はない。勝つためには自分たちで勝ちにいかなければならない。打つためには自分たちで打ちにいかなければならない』と話した。中郷はしっかり修正して試合をつくってくれた。捕手の稲葉も昨年の夏を経験し怖さを知っている選手なので、投手陣をまとめ上げしっかりと0点で抑えてくれた。次の試合は厳しい試合になるが、うちの選手も夏の雰囲気には慣れてきているので、しっかり準備してベストを出させてあげればいいゲームが出来と思う」と話した。(高橋浩一)

茨城県内の花火大会は見どころ満載(下)《見上げてご覧!》42

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写真は筆者

【コラム・小泉裕司】平成の大合併から20年。昨年から今年にかけて、全国あちこちで「市制施行20周年」を冠したイベントが催され、もちろん茨城県内も例外ではない。前回(6月22日掲載)に続き今回も、合併して誕生した筑西市や常総市の花火大会の見所を紹介しよう。

常総市合併20周年記念 第58回常総きぬ川花火大会

9月20日(土)午後6時35分から約85分間、鬼怒川河川敷を会場に、例年1万3000発のところ、合併(2006年に1市1町が新設合併)記念として、今年は約2万発(最大8号)に増量する。

山﨑煙火製造所、野村花火工業、紅屋青木煙火店(長野市)、北日本花火工業(大仙市)など、著名な煙火業者が一堂に会する大会には、全国からコアな花火好きが集う。昨年の人出は約13万人。公共交通は、関東鉄道常総線を利用。車でのアクセスは、無料駐車場は用意されていないため、チケット購入と同時に有料駐車場の確保が必要。

名物となったナイアガラ富士でのオープニングや個人申込によるメッセージ花火は定番の人気。日本煙火芸術協会会員によるコンテストは、例年、高品質の凝った作品が持ち込まれ、花火大会になじみのない人にも見応え十分。打ち上げ幅はそれほど広くないので有料の協賛席が良席。チケットの販売は7月18日から始まっている。

大会発展の最大の功労者である澤辺悦雄氏(元常総市商工会)は、煙火業界では著名人。本人とは盃を交わす仲だが、「澤辺悦雄物語」の記事を打診したところ、かたくなに首を横に振り続けている。

筑西市誕生20周年 ちくせい花火大会2025

10月18日(土)19時から約60分、道の駅グランテラス筑西周辺を会場に約2万発を打ち上げる。担当は、山﨑煙火製造所(つくば市)、野村花火工業(水戸市)、森煙火工場。昨年の人出は17万人。道の駅会場には下館駅や無料駐車場からのシャトルバスが便利。ちなみに筑西市は2005年、1市3町が新設合併して誕生した。

すべて県内の煙火業者だけで打ち上げる大会はここだけ。野村花火や山﨑花火の安定感と高いクオリティは言うに及ばず、森煙火工場は地元筑西市の花火会社で、土浦全国花火競技大会で毎回、競技の基準となる10号の審査標準玉の製作を30年以上担当する実績十分の業者。

約1時間に凝縮した2万発を超えるスターマインは、すべて音楽付き。グランドフィナーレのワイドスターマインは、3社共同のプログラム。最大幅400メートル、3カ所から打ち上げられる大パノラマを満喫できる。

筑西市と同じ20周年を迎えた人気アイドル育成ゲーム「アイドルマスター」とのコラボレーション花火は、昨年の大好評で今年も実施。IPコンテンツとのコラボは各方面で耳目を集めるが、観客参加型のプログラムとして成功した希有な事例だ。チケットの一般販売は、8月下旬を予定している。

ちなみに、サブタイトルの「時速20,000発」は、担当職員のアイデアとのこと。

茨城県は魅力的な大会がいっぱい!

前回から2回にわたり、6つの花火大会を紹介したが、県内にはまだまだ魅力的な花火大会がいっぱい。9月13日(土)利根川大花火大会(境町)、9月27日(土)大洗海上花火大会、10月4日(土)おみたま花火大会、10月11日(土)鹿嶋市花火大会、10月25日(土)サンセットフェスタIN天王崎2025(行方市)。

いばらきの花火は、7月26日の水戸偕楽園花火を皮切りに、11月1日の土浦へとまっしぐら! 本日は、これにて打ち留めー。「いばらきの夜空に どどどーん」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

幼稚園の給食に異物混入 つくば市

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給食に混入していた金属片のような異物(つくば市提供)

つくば市は18日、市内の市立幼稚園に同日提供された給食に、長さ5ミリくらい、太さ1ミリくらいの金属片と見られる異物が混入していたと発表した。18日時点で健康被害の報告はなく、他校から同様の異物混入の報告もないという。

市教育局健康教育課によると、同日午前11時30分ごろ、給食の配膳をしていた同幼稚園の配膳員が、給食のデザート「レモンゼリー入りフルーツナタデココ」を配膳中、異物が混入していることに気付いた。

デザートは同日、市ほがらか給食センター谷田部で他のメニューと合わせて調理され、市立幼稚園4園、小学校6校、中学校3校に計3317食が提供された。デザートは調理前、フルーツの黄桃とパイナップル、ナタデココ、レモンゼリーがそれぞれ別々のパウチ袋に入っており、給食センターで混ぜて、各校に提供された。

異物混入を受け、市は幼稚園4園と小中学校9校に対し、デザートの提供を停止するよう連絡。小中学校は間に合って停止できたが、他の幼稚園で園児3人がすでに食べてしまっていた。18日までに3人に体調不良などはないという。提供を停止したデザートは廃棄処分とした。

異物の混入経路については18日午後、給食センター、幼稚園、食材納入業者それぞれで混入経路を調査し、幼稚園では保健所による立ち入り調査が行われたが、同日時点で混入経路は不明という。市は22日以降、検査を行い成分を分析する。保護者に対しては18日付でお詫びの通知文を出したとしている。

クモの巣とメジロ《鳥撮り三昧》3

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写真は筆者

【コラム・海老原信一】クモの巣とメジロにいったいどんな関係があるって言うのかしら?そんな疑問が浮かんでくれたら、話し手としてはこの先の展開がしやすくなります。

10年以上も前になりますが、相も変わらず重めの機材をセットした三脚を担いで林道を「鳥さんヤーイ」と念じながらテクテクと。少し視界が開けた所に出たので三脚を下ろし、一息深く呼吸。目の前の風景に視線を向けていました。

すると、樹間を1羽のメジロが飛びぬけようと左手から右手へ。直後にはその姿が見えるはずと見ていたが、「あれ、出てこないぞ、どうして?」。途中で止まるような飛び方ではなかったのですが…。

不思議に思い、少し立ち位置を移動してみる。ありゃー、何てことだぁ~。こんなことってあるのかぁ~。なんとそこには、クモの巣に引っ掛かり、羽をばたつかせながらもがくメジロの姿が。鳥は見かけよりずっと軽量とは言うものの、この光景には驚くばかりでした。

こちらが手を出せるような場所ではないので、ハラハラしながら見守る以外には手だてなし。30秒(私の感覚的な時間)ぐらいしたところでクモの糸が切れたらしく、かの鳥は無事飛び去って行きました。体長11~12センチぐらい。体重も10グラムちょい程のメジロですから、クモの糸にからめとられたのも納得と、後から思うのでした。

羽に糸がへばり付いてしまい、飛行が困難になっていたらと思い、そうならなかったことに一安心した顛末(てんまつ)でした。(残念ながら写真はありません)

花と鳥、どっちが主役?

写真展開催時、持参したポストカードの一枚をご覧になった方の「花と鳥とどっちが主役?」の質問に一瞬戸惑いました。一呼吸おいて「確かに言われる通りかもしれないですね」。花の蜜に上からアタックするメジロ、歓迎するかのごとき妖艶な赤い花(上の写真は花と鳥の取合わせは同じですが別のものです)。

鳥を主役に撮ったつもりの私には、思いもよらない感想をいただいた訳です。人々の風雅をめでる心持ちを思えば、花と鳥はよい組み合わせと言えます。花鳥風月といった言葉もありますから、花と鳥、どっちが主役でもよいのかな。

その経験が、後々の鳥を撮影する際の心構えに大きく影響しています。誰かの一言が新しい発見となったり、自身の指針となったりって、「やっぱりあるんだなあ」と思います。耳や目をもう少しだけ動かしてみようかな。心も体も動くかもしれないから。(写真家)

土浦三 水戸葵陵に逆転負け【高校野球茨城’25】

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8回表水戸葵陵1死満塁、三ゴロで土浦三の捕手小林蓮司が三走を本塁封殺にする

第107回全国高校野球選手権茨城大会は18日、3球場で3回戦6試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では土浦三が水戸葵陵と対戦し、9回に逆転され2-3で敗れた。

18日 3回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
水戸葵陵 000000012 3
土 浦 三 000000200 2

序盤は緊迫した投手戦が繰り広げられたが、土浦三が最後に力尽きた。「接戦を予想していて、2点ビハインドくらいまでは想定内だった。だから0-0で来たのは上出来。しかしミスからピンチを招き、全体のあせりにつながった。選手たちには5回後のグラウンド整備の時間に『受け身ではなく捨て身で行こう』と声掛けしていた」と竹内達郎監督の振り返り。

土浦三の先発 池田

土浦三はこの日も2回戦と同様、左右のダブルエースを早いイニングで継投した。先発は左の池田翔。「後ろにもいい投手が控えているので、後を考えず1イニング1イニング全力で行く意識で投げた」と池田。3回まで散発3安打ではあったが、四球や暴投などで毎回走者を三塁まで進めてしまい、球数がかさんできたため、4回からは右の黒田広将がマウンドに上がった。

土浦三の2番手 黒田

「うちは守備のチーム。打たれてもバックには頼れる仲間がいっぱいいる。ここまで1戦1勝で、遠くを見据えるのではなく目の前の1試合1試合を全力で戦ってきた」と黒田。4回は野手の送球ミス、7回には四球で走者を一人ずつ出すものの、ノーヒットのピッチングを続けてきた。

打線は相手投手の丁寧なピッチングを打ちあぐね、6回までわずか1ヒット。だが7回裏、待望の得点機が土浦三に訪れた。2死から3番・鈴木大芽が左前打、4番・黒田が右翼への二塁打。ここで相手投手が交替したが、代打の葉梨叶悠が死球で満塁とし、6番・星典蔵が左翼への二塁打を放って2点を先制した。「得意のまっすぐが来たら思い切り振ろうと思っていたら、インコースの一番打ちやすいところに来た。チームに勢いを付け、流れを持ってこれるバッティングができてうれしい」と星。

7回裏土浦三2死満塁、星が左翼への2点二塁打を放つ

8回表には水戸葵陵が逆襲。3番打者の単打と4番打者の二塁打で1点を返し、5番打者は死球で無死一・二塁。だがここからの黒田がすごかった。6番打者を三球三振、7番打者には左前に打たれるが打球が浅いため走者はホームを狙えず満塁に。8番打者は三ゴロで本塁封殺、9番打者を三振でこの回を乗り切った。「同点までOKと言われていたが、同点にするとあせってしまうと思い、何としてもこの1点で抑えようと。自分の最大の武器であるコントロールを生かし、外を突くまっすぐと落とすスプリットを投げ分けた」と黒田。

8回表を1失点で切り抜けてベンチに戻る黒田

だが9回を戦う余力は黒田に残っていなかった。順調に2死までは来たものの、3番打者に2ストライクからボール球を連発し歩かせてしまう。4番打者に左翼への適時二塁打、5番打者には左前適時打を許し、ついに逆転された。「脚がつっていたが責任感でマウンドを守らないとと思っていた。交替したときもまだ裏がある、あきらめないという気持ちだった」と黒田。竹内監督は「チームをここまで連れてきてくれたのは黒田の功績。最大の賛辞でねぎらいたい。あと一歩のところで勝利に導けず、監督として申し訳ない」と無念の表情を浮かべた。

9回裏土浦三2死一・二塁、最後の打者の星(背番号13)が三振に倒れる

霞ケ浦は下妻一に完封勝ち

18日の土浦、つくば地区の高校の試合結果は、J:COMスタジアム土浦の第1試合で霞ケ浦が下妻一に6-0と完封勝ちを収めた。(池田充雄)

18日 3回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
霞ケ浦 000102003 6
下妻一 000000000 0

つくば国際 3回戦突破ならず【高校野球茨城’25】

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自ら志願してマウンドに上がった3番手の津留崎隼人

第107回全国高校野球選手権茨城大会は18日、3回戦が行われた。笠間市民球場の第2試合ではつくば国際がCシードの水戸啓明と対戦し5回コールド11ー0で敗れた。つくば国際は2回戦で佐和を3ー2で下し接戦を制したが、3回戦突破はならなかった。

18日 3回戦 第2試合 笠間市民球場
つくば国際 00000 0
水 戸 啓明 3143× 11

1回にセンターへチーム初ヒットを放つつくば国際の矢口大聖

強豪の水戸啓明を相手に先取点が欲しいつくば国際は、初回1死後、矢口大聖が水戸啓明先発の柿崎大地からセンター前ヒットで出塁するが、続く成嶋蓮はサード併殺打に倒れる。

先発した小野颯斗

その裏つくば国際は先発の小野颯斗が2四死球と2つのエラーが絡み3失点。「先取点を与えないことを考えて投げた」(小野)が、捕手の成嶋蓮主将が「エラーでリズムをつかめなかった」と語る通り、2回にも1失点、3回にも3失点した。小野は7点リードされた3回2死1、2塁で交代。捕手の成嶋蓮が投手としてリリーフし、小野が捕手に入った。しかし成嶋蓮も流れを止められず失点を重ねた。

3回2死満塁のピンチにマウンドに集まる内野陣

成嶋は4回にも水戸啓明の松原康介、宇佐美琉生にタイムリーヒットを打たれ3失点。4回2死3塁となったところで、本来エースだったが、けがでショートに入っていた津留崎隼人が自ら志願してリリーフし、四球を出すも次の打者を三振に仕留めた。

小野をリリーフした成嶋蓮

水戸啓明は5回から2番手としてプロ注目の好投手、中山優人が今大会初登板すると、この回つくば国際先頭の三浦咲都が内野安打で出塁するも、続く鷺沼舜、布施維士が三振、最後は川口翔大がショートゴロに倒れた。つくば国際は水戸啓明の柿崎大地ー中山優人の投手リレーの前に3安打完封負けを喫した。

先発した小野颯斗は「2回戦と違って自分のピッチングが出来ず、ストライク、変化球も入らなかった。リズムがつかめなかったし、エラーがあった時に抑える気持ちを強く出したが、結果抑えられなかった。もっと試合をやりたかったが相手が上手だった」と話し「最後にこのメンバーで出来て楽しめた。自分はつくば国際で野球をやりいろんな面で変わり成長出来て良かった」と高校での野球生活を振り返った。

成嶋蓮主将は「先取点を取って逃げ切りたかったが、初回のエラーで流れをつかめず大量失点になってしまった。投手としては思い通りに投げられた」とし「先輩、後輩関係なくみんなでコミュニケーションを取って仲の良いチームだった。明後日から兵庫県淡路島で開催される女子高校野球全国大会に出場する部員もスタンドで熱い声援を送ってくれた。部員以外にもサポートをしてくれた人たちに感謝したい。辛い時期もあったけど最後までこの仲間と戦えて良かった」と話した。 

熱い声援を送るつくば国際大の女子部員たち

つくば国際の伊藤徹監督は「初回から固さがあり、力を出し切れなかったのが残念だった。強豪相手に勢いを持ってこられなかった。先発の小野に関しては自信を持って投げてくれれば良かったが、そこが強豪校相手という意識が強かった」と述べる一方「2回戦で勝てなければ水戸啓明と戦えなかったので、水戸啓明と戦えたことは彼らをほめたい。そこでもう少し力を出せるような指導が出来るようにするのが私の課題」と話した。引退する3年生には「部員が少ない中、いろんな思いをしながらここまでやってくれてありがとう」と感謝の言葉を述べた。(高橋浩一)

大正後期の川田家住宅 登録文化財に つくば市北条

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母屋奥座敷の繊細に細工された付書院(つくば市提供)

三越の大番頭、盛蔵が建築

国の文化審議会は18日、つくば市北条にある大正時代後期に建てられた川田家住宅の①主屋(おもや)②炊事場及び風呂③石塀及び板塀の2棟1基を、新たに国登録有形文化財に登録するよう文科相に答申した。答申後、官報告示をもって正式に登録される。

後に三越の大番頭を務めた同市上大島出身の川田盛蔵が40代の頃、妻の実家がある北条に建築した。①主屋は明治時代後期ごろ現在の土浦市藤沢で建築された農家の建物を、1919(大正8)年に移築した。移築の際、都市的な新しい生活様式に適した住宅へと大幅改修した。床の間の脇に張り出すように設けられ棚板と障子窓で作られた付書院(つけしょいん)周辺の繊細な造形や装飾的な木材の使い方が、造形の規範となっているとして登録される。主屋は木道平屋建て、瓦ぶき、建築面積139平方メートル。

主屋の土間から前座敷、中座敷、奥庭を望む

②炊事場及び風呂は大正時代後期の建築で主屋の奥にある。小型ながら当時としては珍しい洋風の外観で、外壁はモルタル塗りで黄土色に仕上げられている。さらに急勾配の切妻屋根、外壁の縦長窓などが特徴となっている。内部は炊事場と風呂に分かれており、炊事用の窯の熱で風呂を沸かすようにつくられている。風呂の仕切り壁にも洋風の意匠が施されている。木造平屋建て、瓦ぶき、建築面積12平方メートル。

③石塀及び板塀は、大正時代後期につくられ、敷地の東側を区切っている。石塀の道路に面した南側は御影石を積み上げた御影石積、北側は大谷石を積み上げた大谷石積で、その北側に続く板塀は、板を交互に重ねて打ち付けた大和張りという工法でつくられた大和塀となっている。石塀は延長15メートル、板塀は延長26メートル。②炊事場及び風呂③石塀及び板塀はいずれも歴史的景観に寄与しているとして登録される。

主屋の外観

市文化財課の石橋充課長は「当時住宅は、農家だったら土間があったり、商家だったら店があったりと、なりわいに即してつくられていた。東京で働くサラリーマンだった盛蔵は、移築した農家を都会的な新しい生活様式の住宅に改修するなど、東京の文化を持ち込んだ住宅をつくった。なりわいに関係ない、サラリーマンの住宅の先駆けともいえるのではないか」と話す。盛蔵自身は当時、家族が住む北条の住宅と、職場に近い東京の住宅の二拠点を行き来する生活を送っていたとみられるという。

川田家住宅は現在、都内に住む子孫が所有する。普段は非公開だが、筑波山麓秋祭りや北条地区のイベントなどの際は北条地区に戻ってきて一般公開している。山麓秋祭りでは、古民家の邸宅公開と映像散歩、陶芸などの展示販売、カフェなどのイベントを催した。所有者の子の川田高史さん(58)は「若い頃、学園都市で育ったが、北条とは行き来していた。当時は学園都市と北条地区は隔たったものがあったと思う。それが近年変わってきた。中心地区に住む若い人たちなどに古いものの価値を見直そうという機運があり、北条地区全体で活動が活発になった。祖母の実家が川田家で、文化財の登録へと動いた。この地域は新住民、旧住民、老若男女がうまく溶け合い活動している地区だと思う。これからも地域の振興のために協力していきたい」と語る。

今回の登録により市内の登録有形文化財は6カ所21件となる。特に北条地区は国の重要文化財「旧矢中家住宅」のほか、登録有形文化財の宮本家住宅、旧常陸北条郵便局、旧田村呉服店と今回の川田家住宅の4カ所が集中する。市文化財課は「活用に当たり相乗効果が期待される」とし「貴重な文化財を未来へと継承できるよう、保存と活用を支援していく」としている。(榎田智司)

常総学院 5回コールドで鹿島に勝利【高校野球茨城’25】

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2回表常総学院1死二・三塁、浜崎の内野安打で有川が生還、3点目

第107回全国高校野球選手権茨城大会は17日、4球場で3回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合は、常総学院が鹿島に11-0で5回コールド勝ちを収めた。

13日 2回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
常総学院 04412 11
鹿  島 00000 0

常総学院は13安打11得点と効率の良い攻撃。8盗塁を決め、犠打・犠飛は計6本。セーフティバントやセーフティスクイズも含めるとバントは8本に及んだ。「重いグラウンドコンディションも考慮し、今日は自分たちの目指す野球をとことんやろうと。相手の隙を狙って、走塁や小技で積極的に攻める意識で、先攻を選んだ」と島田直也監督。

2回表常総学院無死二塁、横山が右中間へ適時二塁打を放つ。柳光が返り先制

ただし初回は指示が徹底されず、簡単に打ちに行って凡退する選手もいた。本領発揮は2回から。5番・柳光瑠青が中前打、6番・横山義賢が右中間二塁打、7番・有川志裕がセーフティバント、8番・水口煌太朗がセーフティスクイズ、1番・浜崎怜央が内野安打、2番・渡辺康太が中犠飛で4得点。しかも一塁に出た走者は全員が二盗を決め、この回4盗塁を挙げた。

2回表常総学院無死二・三塁、水口のセーフティスクイズで横山が生還、2点目

3回も勢いは止まらず、4番・佐藤剛希が左越え二塁打、続く柳本が左前打、横山が右前打。ここで相手投手が交替の後、水口が左前打、浜崎が中前打でまたも4得点。盗塁も2つ挙げた。

3回表常総学院2死、中前打で出塁した浜崎(右)が二盗を成功させる

「出たら走るだけでこれだけ点が取れ、コールドにもできる。それが分かればどんな状況でもバリエーションのある試合ができる。これがずっと教わってきたうちの野球。練習試合ではこういう野球ができていたが、公式戦だと色気が出るのかヒットを打ちたがってしまう。怒られて気が引き締まったようだ」と島田監督。

4回表常総学院2死二塁、代打・荒沼暖人が左翼線へ適時二塁打を放ち、チーム11点目を挙げる

今季のチームはメンバーの約半数を1、2年生が占めている。来年、再来年を見越し、経験を積ませたいとの島田監督の考えだ。この日の先発は1年生投手の箕輪蒼。「雨で登板が延期になったが関係なく、自分の気持ちで強く腕を振っていこうとマウンドに上がった」と箕輪。スライダーとチェンジアップを軸に、5回で55球を投げノーヒットノーラン、6三振を奪う好投ぶり。「投げる前は緊張していたが、先輩が守ってくれているので、伸び伸びと投げられた」との感想。「課題はいろいろあるが、ものおじせずストライク先行で投げてくれる。来年、再来年が楽しみ」と島田監督の評。

常総学院の先発、箕輪

5回には代打で登場した2年生の小林銀士が、左翼線への適時二塁打を放った。「ネクストに立ったときは緊張したが、先輩の声を聞いて思い切りがついた。初球の甘い球を見逃してしまい、次のストライクを積極的に振っていった。次も自分にできることで役割を果たし、甲子園へ向かって1戦1戦戦っていきたい」と語っている。(池田充雄)

つくば秀英、江戸川学園破り4回戦へ【高校野球茨城’25】

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2日にわたった継続試合を投げ、4イニングを1安打に抑えた中郷泰臣=17日

第107回全国高校野球選手権茨城大会は17日、前日の雨で継続試合や順延となった3回戦が行われた。J:COMスタジアム土浦ではつくば秀英が江戸川学園と対戦、5ー0で江戸川学園を破り、4回戦出進を決めた。試合は16日、雨で中断、翌17日、中断したところから継続試合となり、2日間に渡った。

16-17日 3回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
つくば秀英 002102000 5
江戸川学園 000000000 0

3回表2死満塁、センターへ先制タイムリーヒットを放つ つくば秀英の松崎勇吾=16日

つくば秀英は16日、先発投手の齋藤柾希が1、2回、打者6人を完璧に抑えた。打線は3回に2死満塁とし、打席に入った松崎勇吾はセンターへタイムリーヒットを放ち、2点を先制した。「チャンスで打席が回ってきたので、楽しんでリラックスしながらランナーを返す気持ちで低めの真っすぐを芯で捉えた」と松﨑。4回にはヒットで出塁した河嶋玲凰を2塁に置いて、投手の中郷泰臣がセンターへタイムリーヒットを放ち1点を追加しリードを3点とした。

4回、中郷泰臣のタイムリーで河嶋玲凰が生還=16日

3回から齋藤に代わりマウンドに上がった中郷も3回、4回を完璧に抑えた。5回表、つくば秀英の攻撃が終了した時点で雨が激しくなり中断。その後雨は止んだが、グランドコンディションの不良などから今大会初の継続試合になった。

雨で中断した球場の様子=16日

翌17日はつくば秀英3点リードの5回裏、江戸川学園4番大河原聡太から試合再開。中郷は「嫌な感じはなくいい経験だった」としながらも、大河原に江戸川学園初ヒットを許した。しかし続く打者3人を抑え、6回までスライダー、真っすぐを中心に江戸川学園打線を1安打に抑えた。

打線は6回に先頭の石塚大志、石井清太郎の連続ヒットで出塁すると、稲葉煌亮がバントで送り、1死2、3塁のチャンス。続く河嶋玲凰がレフト前タイムリーヒットで1点、さらにに芦屋響もレフト前タイムリーで1点追加しリードを広げた。

6回表1死2、3塁、レフト前タイムリーヒットを放つ河嶋玲凰=17日

先発の齋藤柾希から、中郷泰臣、熱田雄大、知久耀と4人の投手リレーで江戸川学園打線を3安打完封に抑えた投手陣のうち、前日の3回から6回の4イニングを1安打に抑えた中郷泰臣は「失点しなかったことが良かった。次も無失点でいきたい」と語った。

吉田侑真主将は前日からの継続試合について「いい雰囲気だったので(16日に)やりたい気持ちはあった。(17日の試合前に)5回を守れたら流れは来るとナインに話した。こういう試合を勝ち切ることも上に行くには必要。しっかり勝ち切れて良かった。次も一戦必勝でチャレンジャーの気持ちで勝ち切る」と語った。

つくば秀英の桜井健監督は「守備から入る難しい場面だったが選手がしっかり準備してくれた。1回止まった流れを(5回裏の)立ち上がりだけじゅうぶん気をつけて、0点で抑えた後に6回表に得点できたのが全てだった。継続試合は昨日の時点で想定はしていた。切り替えて試合をする難しさはあったが、昨日3点取れて0ー0からじゃないのが良かった。中郷泰臣は難しい情況の中で気持ちを切らさずに投げた。登板した4人の投手を稲葉煌亮が上手くコントロールしてやってくれた。次の試合も厳しい試合になると思うけど、守備からしっかりリズムをつくり1点でも多く取りたい」と語った。(高橋浩一)