土曜日, 8月 22, 2026
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独自の発展遂げる茨城の伝統工芸を紹介 スタジオ’Sで企画展 つくば

つくば市二の宮のギャラリー「スタジオ’S」(関彰商事つくば本社内)で、県内にて伝統工芸を維持しながらそれぞれが独特な発展を遂げてきた作品を紹介する企画展「常陸国が誇る-進化する伝統工芸と匠の技-展」が7日から始まった。展示されているのは、いばらき組子、笠間焼、桂雛、大子漆/八溝塗、西ノ内和紙、本場結城紬、水府提灯/すずも提灯など7つの分野で活躍する作家らによる作品80点余り。

安達克敏さんと将伍さんによる「いばらき組子」

主催する関彰商事は文化事業の一環として、茨城県を中心とする全国の優れた伝統工芸品などを紹介する「クラフテリアートギャラリー」を2022年に同社東京オフィス(東京都千代田区丸の内)内に開設した。同ギャラリーのキュレーター津延美衣さんは「クラフテリアートとは、クラフト・インテリア・アートを組み合わせた造語。クラフテリアートを通じて、日本の文化でもある伝統的な工芸技術・技法による作品と、伝統と革新が融合する現代のニーズにあった素敵な作品を国内外の多くの方にご紹介し、作り手・売り手・購入者がともに喜びを感じることを心より願っている」と思いを込める。

辻徹さんによる大子漆を用いた「八溝塗」

今回つくばの企画展に関して津延さんは「日常生活の中で育まれてきた日本人の知恵と熟練を要する伝統の技を継承しながら、他県ではあまりない独自のスタイルを追求できることにより進化を遂げている匠の技など『灯台下暗し』と思われるそれらの素晴らしさを特に県内の方々が再認識するとともに周知していただき、茨城県伝統工芸のさらなる発展につながると幸いです」と語る。さらには「茨城に伝わる優れた原材料を生み出し国内の伝統文化を支えている全国第2位の生産量を誇るのは上質な『大子漆』で輪島塗に、県北地域で作られる和紙の優れた原料になる『那須楮』は日本三大和紙の美濃和紙や越前和紙の原材料となっている一方で、それらを活用するべく県内においての伝統工芸の担い手が不足している現状は深刻な問題」と指摘する。

キュレーターの津延美衣さん

会場には、▷2021年に厚生労働省による「現代の名工」に選ばれ、22年には黄綬褒章を受章した小美玉市で「いばらき組子」を作る「安達建具」の3代目を務める木工職人の安達克敏さんと、父の技術を受け継ぐ将伍さん、▷鮮やかな草花や、筆を用いたモノトーンを笠間焼で表現するグラフィックデザイナーから陶芸家に転身した大貫博之さん、▷城里町で茨城県郷土工芸品に指定され、城里町無形文化財指定の認定を受けるひな人形「桂雛」を作る「桂雛喜凰」3代目の人形師・小佐畑孝雄さん、▷自ら漆の木を育て大子産の漆を用いた漆器「八溝塗」を作る常陸大宮市の有限会社ウェアウッドワークを営む木漆工芸家の辻徹さん、▷常陸大宮産の那須楮を使用した西ノ内和紙作りを継承する「西ノ内和紙 紙のさと」4代目の和紙工芸家・菊池大輔さん、▷奈良時代に常陸国から朝廷に献上されていた「絁(あしぎぬ)」が原型ともいわれる結城紬を、従来の着物や帯以外にもコートやショール、バッグなど現代の暮らしにあった形で表現する「結城 花田」の花田啓子さんと長男の千裕さん、▷1865年に創業し水戸で水府提灯を作り続け、現在は7代目鈴木隆太郎さんが受け継ぐ「鈴木茂兵衞商店」と水戸市出身のビジュアルアーティストのミック・イタヤさんとの協働によるアートオブジェにもなる新しい提灯「すずも提灯」などの作品が並ぶ。

◆「常陸国が誇る-進化する伝統工芸と匠の技-展」は7日(木)から28日(木)、午前10時から午後5時まで、つくば二の宮1-23-6 関彰商事つくば本社内、スタジオ‘Sで開催。土日祝日は休館。入場無料。

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