土曜日, 12月 27, 2025
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開幕ホーム6連戦は2勝4敗 茨城ロボッツ

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チェハーレス・タプスコットは9得点4アシスト(撮影/高橋浩一)

男子プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツは19、20日、水戸市緑町のアダストリアみとアリーナで名古屋ダイヤモンドドルフィンズと対戦。19日は84-77で勝利し、20日は77-105で敗れた。2024-25シーズンは10月3日に開幕、茨城はホーム6連戦を終え通算成績は2勝4敗で東地区5位。次節は23日、広島県立総合体育館(広島市)で広島ドラゴンフライズと対戦する。

2024-25 B1リーグ戦(10月20日、アダストリアみとアリーナ)
茨城ロボッツ 77-105 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ
茨城|12|20|18|27|=78
名古屋|26|26|28|25|=105

持ち味のアグレッシブさを見せた新加入の駒沢

茨城は昨季西地区優勝の名古屋Dに対し、19日は速攻で流れをつかみ、リバウンドで粘って勝利を収めた。だが20日は相手の高い修正能力の前に、後手に回った。「今日(20日)名古屋は自分たちに対ししっかりと準備し、40分間ずっと守備のプレッシャーをかけ続け、自分たちのリズムで攻撃させてもらえなかった」とクリス・ホルムヘッドコーチ(HC)。また平尾充庸主将も「出だしから名古屋のハードなディフェンスに面食らってしまった。特にリバウンドではオフェンスとディフェンスで合計41本を取られ、セカンドチャンスも多くつくられた」と話した。スターティングメンバーの一人、駒沢颯は「試合開始から相手のプレッシャーが昨日とは違い、弱気なプレーをしたりして悪い流れを作り、相手に走らせてしまった」と反省を口にした。

気迫のこもったプレーで17得点の長谷川

懸命に追い駆ける茨城だが、名古屋Dはそれを上回るペースで得点を伸ばしていく。茨城はファウルも多く取られ、そこからのフリースローでさらに失点がかさんだ。「審判の笛は昨日から厳しかったので注意していたが、高さのある相手にどうしてもファウルが増えてしまった」とホルムHC。

そうした中で、気持ちのこもったプレーも多く見られた。長谷川暢はドライブや3点シュートでチームに勢いを付け、ロバート・フランクスはインサイドとアウトサイドの両方で強さを発揮、両チームトップの26得点を叩き出した。駒沢は第4クオーターでは3点シュートを立て続けに2本決めるなど、それまでとは打って変わったアグレッシブな攻撃を見せた。「思い切りやれと言われ、チャレンジする気持ちを取り戻し、自分の長所を生かしたプレーができた」と振り返っている。

第3Q、フランクスが速攻からワンハンドダンクを決める

前節の千葉ジェッツ戦も今節も、強豪と呼ばれる相手に1つは勝つことができた。これを2つに伸ばしていけるかどうかが成長へのカギとなる。「強い相手は1つ負けても次は必ず修正してくる。2日間いい試合をしたい」とフランクスは言う。またホルムHCは「どんなスポーツでも強いチームは守備が良い。それを40分ではなく(2試合分の)80分間できるようにすることが、自分たちの次のステップ」と目標に据えた。(池田充雄)

第4Q、平尾が3点シュートを放つ

つくば市長選の広報チラシを読む《吾妻カガミ》194

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つくば市役所正面玄関サイド

【コラム・坂本栄】選挙運動では立候補者の実績や施策を広報(PR)するチラシが必須アイテムになる。進行中のつくば市長選で配られた2候補のチラシを入手、ざっと読んでみた。結論を先に言ってしまうと、3期目に挑む五十嵐立青さんはPRがなかなか上手で、県議から転じる星田弘司さんは総花的な構成になっている。

人口増加率1位:市政を再起動

五十嵐さんのチラシは、1ページ目の「人口増加率日本一」が目立つ。その下には、この2期8年の間に、企業立地が1275社、市内雇用が1万8594人、税収が77億円、それぞれ増えたとの惹句(じゃっく)が並ぶ。

多分、この記述は正しいのだろう。しかし、これらは五十嵐市政の成果なのだろうか? 国主導で造られた研究学園都市に、県主導で造られたTXが通じ、これは便利だと東京から企業と人が移り、それがコロナ禍で加速された。こういった流れの結果だろう。

一方、トップに「つくばで市政を再起動」を掲げる星田さんのチラシは総花的だ。①つくばブランドの確立、②市民の生活・雇用を守り抜く、③「教育日本一」の実現、④行財政改革で「筋肉質な市政」へ、⑤国や県との連携強化―と、5つの柱を立てているものの、何が力点なのかよく見えない。

「教育日本一」の目玉であるはずの公立高新設についても、小項目で「県と連携した県立高校問題の課題解決」と触れるにとどまった。挑戦を受ける現職者が使うような地味な表現といえる。

今、つくば市役所にある危機

市長選2候補のチラシに比べ、市長選に出るか悩んだ末に(コラム190参照)市議選の方を選択した元研究者のチラシは、つくば市政の問題点を突いている。

夏場に配られたものは、「今、市役所にある危機をご存知ですか?」で始まる。つくば市の職員数と人件費は他市よりも2割も多く、しかも管理職だらけで現場職員が少ない、という内容だ。内部告発で露見した不祥事(役所内の緩み)もこの辺に遠因があるのだろう。星田さんがこの問題を正面から取り上げないのは、挑戦者としての政治センスが疑われる。

元研究者の直近のチラシには、五十嵐さんのPR上手を取り上げた記述もあった。市民の税金を使って編集・印刷・配布する「市報」と「かわら版」をうまく使い分け、市民を情報操作しているという指摘だ。選挙PRも市政PRの延長上の市民操作なのだろう。

市議2期+市長2期の五十嵐さんはPR手法に長けている。本欄ではそのポピュリズム(市民受け狙い)手法を何度も取り上げてきた。市議2期+県議4期の星田さんは地域をコツコツ回る政治家だ。どちらが勝つにしても、市政を監視する議会に元研究者が殴り込みをかける構図は面白い。(経済ジャーナリスト)

波乱含みの同日選へ、いざ つくば市長選一騎打ちに

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つくば市長選の出陣式会場に集まった支持者たち」

20日告示されたつくば市長選は、現職で3期目を目指す五十嵐立青氏(46)=無所属=と新人で前県議の星田弘司氏(50)=無所属、自民推薦=が立候補し、現職と新人の一騎打ちになった。五十嵐氏は同市小野崎のホテル東雲で、星田氏は同市さくらの森のショッピングセンターで、いずれも午後3時から支持者を集めて出陣式を開いた。

五十嵐立青氏

五十嵐氏の出陣式には立憲民主党の青山大人前衆院議員、小沼巧、堂込麻紀子参院議員、長田麻美、ヘイズジョン県議、県内の市町村議員の他、同日告示された市議選の立候補者14人らが駆けつけた。青山氏は五十嵐氏の支援者に向けて「8年間の実績と成し遂げたい理念を1人でも多くの方に伝えてほしい」と呼び掛けた。

五十嵐氏は、2期8年間の市政で達成した「待機児童ゼロ」「全ての小中・義務教育学校に設置した校内フリースクール」「医療福祉費支給制度の拡大」などの福祉政策をはじめ、増加した企業や雇用、税収、日本一となった人口増加率などの実績を強調。「このような変化を生み出せたのは皆様のおかげ」とし、「困っている人、弱い立場にある人、困難な状況にある人のためにこそ政治は必要」と述べると、新たに掲げる99項目の公約に触れながら、「多くの政策が、教育、子育て、福祉。何があっても私がつくば市長としてこの仕事を続けなければいけない」と支持を訴えた。

星田弘司氏

星田氏の出陣式には、自民党の国光あやの前衆院議員、上月良祐、加藤明良参院議員、いばらき自民党の県議団や県内の市町村議員など総勢78人の議員らが駆け付けたほか、同日告示された市議選の立候補者ら12人が集まり、国光氏は「星田さんと一緒につくばを変えたい」などと訴えた。

星田氏は「地域の皆さんのどんな相談でも対応した現場主義が私の政治活動の源になっている」と話し、「つくば市の周辺市町村では、さまざまなプロジェクトが実現している。裏にはリーダーが皆、汗をかいて努力していることがある。私はトップセールスをして、これまで逸してきたチャンスをものにして、国、県、市との連携を再構築し、さらなる発展を目指したい」と述べ、さらに「各地域をくまなく歩き、特に周辺地域では『市民の声がつながる市政を実現してくれよ』という悲痛な声がたくさん寄せられた。現実に立って、市民の声をしっかり実現できるつくば市を目指していきたい」などと訴え支持を求めた。

つくば市長選告示2氏が届け出 市議選には18人超の46氏

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告示日を迎え、候補者のポスター張りが進む

任期満了に伴うつくば市長選と同市議選(定数28)が20日告示された。市長選には現職で3期目を目指す五十嵐立青氏(46)=無所属=と、新人で前県議の星田弘司氏(50)=無所属、自民推薦=の2氏が立候補を届け出た。

市議選には46人が立候補、定数18人オーバーの超激戦となった。内訳は現職が19人、新人が27人。政党別は自民1人、公明3人、共産3人、市民ネット4人、無所属35人。4年前の市議選は、定数28に対して13人超の41人が立候補し、投票率は51.6%だった。

衆院選と同日の27日投開票

投票は衆院選と同じ27日に市内76カ所で行われ、即日開票される。有権者数は19万9156人(14日現在)で、前回の2020年より約1万2000人増えている。

期日前投票は21日から26日まで。▽市役所2階防災会議室(投票時間は午前8時30分から午後8時)▽市民ホールつくばね(午前9時から午後7時)▽大穂交流センター(同)▽豊里窓口センター(同)▽市民ホールやたべ(同)▽桜総合体育館 会議室(同)▽茎崎保健センター(同)▽つくば市民センター(午前9時から午後8時)▽イオンモールつくば 3階イオンホール(午前10時から午後7時)▽イーアスつくば2階 イーアスホールC(同)、▽筑波大学中央図書館集会室(午前10時から午後7時)の10カ所で行われる。

【つくば市長選立候補者】届け出順

五十嵐立青氏


五十嵐 立青(いがらし・たつお)46 市長 無現②
【略歴】筑波大学大学院人文社会科学研究科修了。つくば市長。つくば観光コンベンション協会会長。いがらしコーチングオフィス代表。茨城パラスポーツ協会理事。元・NPO法人つくばアグリチャレンジ理事長。つくば市出身。梅園在住
【公約】①市役所のデジタル化など徹底した行政改革②全天候型のこどもの遊び場整備など安心の子育て・教育③高齢者の生活支援事業推進など頼れる福祉

星田弘司氏

星田 こうじ(ほしだ・こうじ)50 自新
【略歴】明治大公共政策大学院ガバナンス研究科修了。星田建設工業社員。茨城県パワーリフティング協会会長。茨城県行政書士会顧問。茨城県建設業協会顧問。元・つくば市議会議員。元・茨城県議会議員。つくば市出身。西大沼在住
【公約】①地域産業支援と「つくばブランド」の発掘・確立・セールス②市民の命と生活、雇用を守り抜く③「教育日本一」の実現と徹底した「子育て・女性支援」

【つくば市議選立候補者】(定数28)届け出順
篠内 幸代 46 公新 小野川
川村 直子 52 市現 花園
渡辺 峰子 55 公新 高見原
田代  優 33 無新 学園の森
薮下(鎌田)典子 49 無新 上横場
齊藤 新吾 49 無新 吾妻
飯岡 宏之 62 無現 上野
小村 政文 30 無現 花畑
広石 恒生 57 無新 牧園
桜井 裕基 41 無新 玉取
野崎 裕二 37 無新 竹園
田島 由紀 39 無新 横町
小森谷佐弥香 50 市現 研究学園
黒田 健祐 43 無現 東平塚
高野 文男 61 無現 上岩崎
五頭 泰誠 56 無現 吉瀬
青木 真矢 45 無新 島名
樋口 裕大 36 無新 みどりの南
木村 修寿 70 無現 島名
恩田  肇 61 無新 桜が丘
川久保皆実 38 無現 松代
市原 琢己 32 無新 吾妻
川田 青星 25 市新 高見原
神谷 大蔵 51 無現 沼田
佐藤せつ子 71 共新 上ノ室
藤木  潤 44 無新 横町
木村 芳美 61 無新 西高野
榊原アリーゼ 29 無新 中根
金岡  誠 38 無新 学園の森
砂坂 善成 73 無新 みどりの
長塚 俊宏 62 無現 谷田部
荘司 信之 49 無新 松栄
浅野英公子 63 市現 吾妻
小久保貴史 51 無現 小田
梅沢 尊信 41 公新 君島
塚本 洋二 52 自現 花畑
酒井  泉 75 無新 上境
木村 清隆 60 無現 上郷
中村 重雄 54 無現 谷田部
山中 真弓 46 共現 上ノ室
伊藤 文弥 36 無新 並木
橋本けい子 70 共現 自由が丘
塩田  尚 74 無現 真瀬
加藤  豊 62 無新 東光台
黒崎  博 42 無新 緑が丘
山崎 健介 49 無新 梅園
 ※政党名は自=自民 公=公明 共=共産 市=市民ネット、無=無所属

【つくば市議選立候補者一覧】

届け出順(氏名・敬称略、年齢、職業、政党・政治団体、現職・新人・元職の別・過去の当選回数)

篠内 幸代(しのうち・さちよ)46 政党役員 公新
【略歴】創価大教育学部卒。公明党副支部長。元・美浦村立大谷小非常勤講師。元・つくば市立谷田部東中学校サポーター。つくば市出身。小野川在住
【公約】①幼児期の発達相談体制・多様な学び・学校教員への支援体制の充実②帯状疱疹ワクチンの公費助成③高齢者のゴミ出し等の生活支援

川村 直子(かわむら・なおこ)52 社会福祉士 市民ネット現①
【略歴】日本福祉大社会福祉学部卒。つくば市議会議員。元・日本聖公会名古屋学生青年センター主事。新潟市出身。花園在住
【公約】①LGBTQ等生きづらい人が自分らしく生きられる地域づくり②あらゆる場面でのジェンダー平等推進③気候危機対策の積極的推進

渡辺 峰子(わたなべ・みねこ)55 政党役員 公新
【略歴】東京スチュワーデス専門学校卒。公明党つくば支部副支部長。元・味の素勤務。元・つくば市立高崎幼稚園勤務。元・ママMATE社。美浦村市出身。高見原在住
【公約】①ワークライフバランスにおける支援政策を推進②防災減災対策を徹底し、安心安全な地域づくり③車がなくても困らない街づくり

田代  優(たしろ・ゆう)33 飲食店職員 無新
【略歴】聖徳大学附属聖徳高校卒。麺屋こうじ。龍ケ崎市出身。学園の森在住
【公約】①教育環境の充実(給食無償化、病児保育の強化)②安全なまちづくり(通学路整備、親子防災)③優しい地域のつながりづくり

薮下(鎌田)典子(やぶした・のりこ)49 健康支援業役員 無新
【略歴】筑波大大学院博士課程体育科学研究科修了。THF取締役。日本リハビリテーション学会会長。NPO日本介護予防協会理事。NPO法人まる理事。元・医療法人八千代会八千代病院。愛知県知多市出身。上横場在住
【公約】①ITによる介護・認知症予防システム整備②障がい者・退職者の学びたい・働きたいを叶える仕組みづくり③多世代交流ハウス整備

斉藤 新吾(さいとう・しんご)49 障害者福祉法人理事長 無新
【略歴】筑波大日本語日本文化学類中退。NPO法人サラダボール理事長。青森県弘前市出身。吾妻在住
【公約】①早朝延長保育の拡充②気候変動対策と健康維持のために、学校、既存住宅の断熱化③インクルーシブ社会、ジェンダー平等の実現

飯岡 宏之(いいおか・ひろゆき)62 建設会社職員 無現⑥
【略歴】日大理工学部卒。飯岡建設。元・アイ・エヌ・エー筑波研究所。元・筑波学園企画 つくば市出身。上野在住
【公約】①周辺部と中心部との格差是正②子育て支援の施策に力を注ぎ好循環なまちづくり③緊急通報システム事業の拡大

小村 政文(こむら・まさふみ)30 観光業 無現①
【略歴】筑波大生物資源学類卒。勝手につくば大使。北海道網走市出身。花畑在住
【公約】①子育て当事者として、産みやすい・育てやすいまちを推進②議会の情報を分かりやすく見える化③筑波大学の存在を活かし、スポーツでつくばを盛り上げる

広石 恒生(ひろいし・こうせい)57 運送会社職員 無新
【略歴】中央大法学部政治学科卒。運送会社会社員。千葉県君津市出身。牧園在住
【公約】①無花粉杉の苗木生産を推進②芝生生産からの転作を支援③アクアポニックス(陸上養殖と水耕栽培を一緒に行う)の推進

桜井 裕基(さくらい・ゆうき)41 飲食店経営 無新
【略歴】県立土浦第三高卒。飲食店経営。橋梁点検会社役員。つくば市出身。玉取在住
【公約】①市の公共事業で地元企業を優先的に選定し活性化②市民相談窓口をもっと身近に③特産物や観光資源がある周辺地域の活性化

野崎 裕二(のざき・ゆうじ)37 大学客員教授 無新
【略歴】東京工業大理工学研究科修了。電気通信大人工知能先端研究センター客員教授。元・日本電気。元・東京工業大精密工学研究室。千葉県千葉市出身。竹園在住
【公約】①科学的な政策議論の推進と行政の透明化②子育て世帯の支援と大学生への給付型奨学金③高齢者の予防医療の促進と運転支援措置の助成

田島 由紀(たじま・ゆき)39 政党員 無新
【略歴】国際航空専門学校卒。日本維新の会。元・マリーナ産業。元・ワーキングリンク。元・アサンテ。千葉県野田市出身。横町在住
【公約】①塾や習い事の助成制度の拡充②介護を受ける側、する側の経済的負担を軽減するための助成制度の実現③誰もが安心して相談できる場を設けたい

小森谷佐弥香(こもりや・さやか)50 薬剤師 市民ネット現②
【略歴】富山医科薬科大薬学部卒。保険薬局薬剤師。元・製薬会社MR(医薬情報担当者)勤務。群馬県前橋市出身。研究学園在住
【公約】①情報公開と市民参加をもう一歩前へ②人間にも環境にも健康的なまち つくばへ③TX沿線に市民が集える居場所を

黒田 健祐(くろだ・けんすけ)43 元会社員 無現③
【略歴】学習院大文学部哲学科卒。つくば市議会議員。元・ネクシィーズ(派遣元フルキャストグループ)、元・シティバンク(派遣元グッドウィルグループ)、元・アンパス勤務。つくば市出身。東平塚在住
【公約】①定住促進(選ばれるまちづくり)②産業創出(強いまちづくり)を進める③持続可能な発展と財政力を維持し、住民福祉の向上に努める(住み続けたいまちづくり)

高野 文男(たかの・ふみお)61 損害保険代理店代表 無現②
【略歴】県立藤代高卒。損害保険代理店代表。牛久茎崎ライオンズクラブ監査。つくば中央倫理法人会相談役。くきざき夢まつり実行委員長。つくば市出身。上岩崎在住
【公約】①子育て支援と教育環境の整備②防災・災害対応に充実した街づくり③農業環境の充実と新たなる産業の創出

五頭 泰誠(ごとう・やすまさ)56 建設業 無現③
【略歴】つくば市議会議員。保護司。五頭産業。元・つくば市産業育成協議会代表理事。元・つくば秀英高校PTA会長。元・土浦三高PTA理事長。栃木県小山市出身。吉瀬在住。
【公約】①スマートICによる周辺道路の整備②河川敷に新たなグランド整備③犬と共存共栄の地域づくり

青木 真矢(あおき・しんや)45 農業団体代表 無新 
【略歴】京都芸大情報デザイン学科卒。アオニサイファーム代表。ワニナルプロジェクト。ファストユニオン。EAT and kamiGo実行委員会代表。京都府京田辺市出身。島名在住
【公約】①市民全員が住みやすい環境を整備する②観光を通じて街を盛り上げる③幅広い世代が輝ける街にする

樋口 裕大(ひぐち・ゆうだい)36 ファイナンシャルプランナー 無新
【略歴】敬愛大学国際学部卒。Doitプランニング社ファイナンシャルプランナー。千葉市出身。みどりの南在住
【公約】①高校進学の不安を解消します②こどもたちの安心・安全の確保③みんなが主役の居場所作り

木村 修寿(きむら・しゅうじ)70 元つくば市役所職員 無現③
【略歴】土浦日大高校卒。つくば市議会議員。つくば市島名地区まちづくり協議会会長。つくば市保護司。つくば市・福田坪区画整理審議会委員。総務文教常任委員長。元・谷田部町役場職員。元・つくば市役所職員。つくば市出身。島名在住
【公約】①香取台・みどりの・研究学園地区へ地域交流センターの整備②高齢者・障害者福祉の充実③圏央道地域への道の駅の整備

恩田 肇(おんだ・はじめ)61 中学校非常勤講師 無新
【略歴】法政大文学部第二部英文学科卒。常総市立水海道中学校夜間学級非常勤講師。元・吾妻中学校校内フリースクール支援員。元・西佐倉印西病院デイケア精神保健福祉員 つくば市出身。桜が丘在住
【公約】①公立学校給食費無料化、35人学級早期実現②会計年度任用職員、弁護士・保育士の処遇改善③水海道中学校夜間学級通学者交通費補助

川久保皆実(かわくぼ・みなみ)38 弁護士 無現①
【略歴】東京大法学部政治学研究科修了。つくば市議会議員。弁護士。シンプルウェイ取締役。つくば市出身。松代在住
【公約】①子育て支援を中心とした政策20件の実現②各政策の進歩状況の徹底的な見える化③子育て目安箱・ごみ拾い交流会を通じた広聴

市原 琢己(いちはら・たくみ)32 医師 無新
【略歴】東京医科大医学部卒。医療法人健佑会理事長。つくば医師会理事。社会福祉法人健誠会理事。つくば市出身。吾妻在住
【公約】①教育日本一のつくば②もっと住みたくなるつくば③医療DX化を推進し、安心な街つくばを目指す

川田 青星(かわだ・あおる)25 政治団体運営委員 市民ネット新
【略歴】日本大法学部卒。つくば・市民ネットワーク運営委員。元・県内金融機関勤務。つくば市出身。高見原在住
【公約】①相談体制の拡充をはじめ、子育て支援を強化②周辺地域のまちづくりを活性化
③子ども一人ひとりの多様な学びを実現

神谷 大蔵(かみや・だいぞう)51 卸販売業社長 無現③
【略歴】霞ケ浦高校卒。つくば観光コンベンション協会副理事長。筑波山地域ジオパーク推進委員会委員長。つくばフェスティバル実行委員会委員長。筑波物産代表取締役。元・つくば市議会議長。元・つくば青年会議所理事長。つくば市出身。沼田在住
【公約】①災害や危険に強い街づくり②誇れる周辺地域の街づくり③子どもや高齢者が明るく元気に暮らせる街づくり

佐藤せつ子(さとう・せつこ)71 政党役員 共新
【略歴】県立水海道一高卒。日本共産党茨城県南部地区委員。元・日産自動車勤務。元・国立公害研究所勤務。元・無認可まつぼっくり保育園長。元・社会福祉法人みどり会まつぼっくり保育園。つくば市出身。上ノ室在住
【公約】①水道料金値上げ中止②学校給食費ゼロ③県立高校増設

藤木 潤(ふじき・じゅん)44 食品酒類卸販売業代表 無新
【略歴】大阪外国語大卒。be a good friend社。大阪府泉大津市出身。横町在住
【公約】①経済の地産地消サーキュラーエコノミーの実現②自然と生態系に配慮した街づくり③つくバス拡充・つくタクアプリ化推進

木村 芳美(きむら・よしみ)61 行政書士 無新
【略歴】県立石下高校卒。行政書士。大穂町出身。西高野在住
【公約】①暮らしやすいまちづくり②子供たちにオーガニック給食を③上下水道の早期整備

榊原アリーゼ(さかきばら・ありーぜ)29 政治団体代表 無新
【略歴】水戸南高校卒。政治団体縁粋会代表。元・タクシー運転手。元・運転代行。かすみがうら市出身。中根在住
【公約】①子育て・教育支援の充実②高齢者支援の強化③安全で安心な街づくりと市民還元

金岡 誠(かなおか・まこと)38 自営業 無新
【略歴】愛知県立小田高校卒。自営業(ドローン撮影)。愛知県内子町出身。学園の森在住
【公約】①市内の渋滞緩和②子どもたちが遊べる屋内遊具施設の建設③県立高校の設立

砂坂 善成(すなさか・よしなり)73 市民団体代表 無新
【略歴】鹿児島県立加治木工業高卒。カモメと雀の会代表。政治団体チーム砂坂代表。元・建設会社工事管理者。元・ビル・ハウス建設会社設立。鹿児島県種子島市出身。みどりの在住
【公約】①ひとりでも安心して住めるまちづくり②生活基盤の公共交通利便性を高める③地域資源の活用による産業の活性化

長塚 俊宏(ながつか・たかひろ)62 会社員 無現②
【略歴】私立茨城高校卒。つくば市議会福祉保健委員長。茨城県環境保全協会副理事長。つくば市出身。谷田部在住
【公約】①周辺教育環境の整備の第一歩谷田部小建て替え②多様な子育て環境に対応する支援の充実③自動追従ロボットの普及でごみ捨て難民解消

荘司 信之(しょうじ・のぶゆき)49 自動車関連会社代表 無新
【略歴】関東理工自動車専門学校卒。Leopard motor’s代表。栄小PTA副会長。松栄自治会会長。つくば市出身。松栄在住
【公約】①古い学校設備の改善とグランド整備②各種博士や有識者と共に英語教育支援③ロボットを用いた障害者支援は現在調整中

浅野英公子(あさの・えくこ)63 元・高校講師 市民ネット現①
【略歴】東京外国語大卒。元・学習塾。元・高校講師。元・オーガニック検査員。富山市出身。吾妻在住
【公約】①市民意見が尊重されるまちに②こどもがホッとできる場をふやす③特に高齢者の生活支援の情報が確実に届くようにする

小久保貴史(こくぼ・たかし)51 農業法人代表 無現③
【略歴】八ケ岳中央農業実践大卒。筑波農場代表取締役。つくば市筑波土地改良区副理事長。つくば市監査委員。元・つくば市議会議長。元・つくば青年会議所理事長。つくば市出身。小田在住
公約】①道の駅や産業集積拠点整備で地域活力の向上へ②子供や高齢者がいきいき暮らせるまちづくり③市中心部と周辺地域の格差是正の取り組み

梅沢 尊信(うめざわ・たかのぶ)41 塗装業会社経営 公新
【略歴】筑波研究学園専門学校卒。梅沢塗装工業代表取締役社長。つくば市商工会青年部副部長。つくば市出身。君島在住
【公約】①「車が無くてもどこにでも行ける」街づくり②生活道路・通学路の整備と道路環境整備③区域指定の拡大

塚本 洋二(つかもと・ようじ)52 飲食店 自現④
【略歴】県立土浦産業技術専門学校自動車整備科卒。御食事処三丁目個人事業。社会福祉法人博愛会理事。信輝インターナショナル顧問。つくば市出身。花畑在住
【公約】①近隣自治体との連携した公共バス整備②身近な公園・緑地の整備と遊具の充実
③体育館などへエアコン設置(避難所対応も含め)

酒井 泉(さかい・いずみ)75 市民団体代表 無新 
【略歴】東北大工学部卒。桜中部まちづくり協議会副会長。つくばのまちづくりを考える会代表。元・福井大学教授。元・高エネルギー加速器研究機構准教授。つくば市出身。上境在住。
【公約】①「科学と教育と集落の緑」つくば市のブランド化②「情報の共有と対等な議論」民主主義の徹底③「個人の尊厳を守る」福祉社会の実現

木村 清隆(きむら・きよたか)60 団体理事 無現③
【略歴】日本大法学部卒。つくば市議会議員。公益社団法人国際IC日本協会理事。つくば市立豊里中学校評議員。TISつくばインターナショナルスクール学校評議員。元・日本ファイリング。元・日本労働組合総連合会茨城県連合会副会長。元・ものづくり産業労働組合JAM。つくば市出身。上郷在住
【公約】①中小企業振興基本条例を制定し、地域経済活性化に取り組む②教育予算拡充③2025年問題対応、高齢者と共に次世代を大切に考えます

中村 重雄(なかむら・しげお)54 米穀店代表 無現①
【略歴】東洋大附属牛久高卒。つくば市議会議員。中村米穀店代表取締役。つくば市商工会理事。つくば市消防団谷田部支団指導員。つくば市出身。谷田部在住
【公約】①消防団の組織強化と地域防災力の強化②農商工の連携をはかり地域経済の好循環③安心安全な教育環境の実現

山中 真弓(やまなか・まゆみ)46 党役員 共現②
【略歴】東京農工大大学院連合農学研究科修了。政党役員。元・ツムラ社員。栃木県市貝町出身。上ノ室
【公約】①学校給食費ゼロ・県立高校増設②水道料金値上げストップ③高齢者へのタクシー・民間路線バスの運賃補助

伊藤 文弥(いとう・ふみや)36 農業福祉法人代表 無新
【略歴】筑波大理工学群科学類卒。NPO法人ユウアイフィールドつくば代表理事。保護司。元・NPOつくばアグリチャレンジ副代表理事。愛知県碧南市出身。並木在住
【公約】①障害のある人の就労支援と環境整備②特別支援教育の充実と教育環境の改善③学校給食の地産地消化推進

橋本けい子(はしもと・けいこ)70 政党役員 共現⑤
【略歴】成徳短期大保育科卒。政党役員。土浦市出身。自由ケ丘在住
【公約】①給食費の無償化②茎崎給食センターは建て替えに③水道料金の値上げにSTOPを

塩田 尚(しおた・ひさし)74 行政書士 無現⑧
【略歴】神奈川大法学部卒。つくば市議会議員。行政書士。元・谷田部町議会議員。元・茨城県議会議員。愛媛県四国中央市出身。真瀬在住
【公約】①学童保育の待機児童をゼロにする②全ての学校にフリースクールを設置する③ヤングケアラーの子どもを支援する制度を作る

加藤 豊(かとう・ゆたか)62 元・会社員 無新
【略歴】千葉工業大機械工学科卒。東光台自治会副会長。東光台4丁目区長。東光台祭り実行委員長。岡山県真庭市出身。東光台在住
【公約】①2人目以降の学費免除など子育て支援②防犯カメラ補助金見直しなど地域の犯罪防止③高齢者雇用支援など人にやさしいまちづくり

黒崎 博(くろさき・ひろし)42 塾代表 無新
【略歴】東京理科大理学部卒。理数クリエイト代表。日本理科検定協会理事。つくば理数塾代表。元・ランチママ店員。つくば市出身。緑が丘在住
【公約】①理数教育の推進②STEAM教育(科学・技術・工学・芸術・数学を統合的に学ぶ教育のこと)の推進③生涯学習の推進

山崎 健介(やまざき・けんすけ)49 不動産業経営 無新
【略歴】広島大大学院国際協力研究科修了。元・土木研究所非常勤職員。元・青年海外協力隊隊員。東京都葛飾区出身。梅園在住。
【公約】①議員の票の格差付け②穏健で中道な動物管理政策③離婚権の拡大

写真撮影はNEWSつくば

土浦の花火講座:イオンモール土浦編《見上げてごらん!》32

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イオンモール土浦の展示(写真は筆者)

【コラム・小泉裕司】11月2日(土)、イオンモール土浦(土浦市上高津)は、第93回土浦全国花火競技大会開催のため、全館臨時休業する。2009年、同大会実行委員会と締結した協定に基づくもの。かき入れ時の土曜日に、今では当たり前のように花火大会が開催されるが、度重なる協議を経て、全国随一の花火大会への思いを共有することで、画期的な取り組みを実現した先人の功績に感謝したい。

今回は、このイオンモール専門店街1階通路に設置されている花火展示の紹介を兼ね、花火鑑賞士による土浦の花火講座WEB版をお届けする。

モニュメントは6尺玉

煙火(花火)業界は、古くから尺貫法が使われているが、時代に合わせ、1寸=3.03センチ=1号、10寸=1尺=30.3センチ=10号と表示している。したがって、撮影スポットとして作成した大玉(上の写真左)の直径は180センチなので、6尺=60号となる。

このモニュメントの中心部に上下の半球を組み合わせた継ぎ目が見える。実際に花火玉を製作するときも、2つの半球の玉皮に夜空で輝く「星」とその星を飛ばす「割火薬」を込め、2つを合わせる「ぱっくり法」と呼ばれる技法が用いられる。

「昇り曲」と呼ばれる上部の4つの小玉は、上昇中に開く花火玉で、約45センチ=1尺5寸=15号換算。この昇り曲は、上昇中にも楽しんでもらおうという花火師のサービス精神から生まれたと言われている。

ちなみに、実際に打ち上げている花火では、片貝まつり(新潟県)の4尺玉(直径120センチ)が世界一の大きさとされる。

打ち上げ筒

打ち上げ筒は、花火玉の直径や打ち上げ方に応じて、筒径や長さ、組み方が異なる。材質は、紙、鉄、FRP樹脂などもあるが、安全性、耐久性や重量などの点でステンレスが主流のよう。花火玉とのクリアランス(隙間)や筒底の安定確保にも手間をかける。

上の写真の左奥から右に、10号、7号が各1本、5号が6本。中段左は4号が4本、右は2号15本。前列は、スターマインの下層部分を彩る1.5号筒が扇形に結合されている。

打ち上げ現場では、容易に転倒しない結合体として、杭や土嚢(のう)などで全体を安定させる。40メートル×3メートルの区画内に設置完了後、警察や消防の保安検査を受け、打ち上げ準備完了となる。

陳列棚(同)

花火玉の大きさ

スターマイン、創造花火、10号玉の3部門で使用する花火玉を大きさ順に陳列(陳列棚写真)。左端の3つは、スターマインの部で使用する2.5号(直径約7.5センチ)から4号玉(直径約12センチ)。合計400発以下、ただし、4号玉は200発以内、星を直接打ち出す筒(内径が5センチ以下)は、100本以下を付加可能としており、合計500本の筒を使用することができる。

その右は、創造花火の部の5号玉(直径15センチ)。競技では7発を打ち上げる。独創的なアイデアや新しい技術が求められる部門。その右は、大会提供ワイドスターマイン「土浦花火づくし」の主役となる8号玉(直径約24センチ)。上昇時に小さな花を開く「昇り小花」が付いている。

右端は、左右に花火を散らしながら上昇する「分砲」を付けた10号玉(直径約30センチ)。

花火玉の内部構造

陳列棚の中段、下段には、代表的な花火玉の内部構造の模型を展示。花火玉は、構造上、上空で粉々に爆発する「割物(わりもの)」、張り合わせたところから割れて中に仕込まれた花火玉を放出する「ポカ物」、その中間の「半割物」(小割物とも言う)の3種類に分類される。

割物の典型は、同心円状に真円を描く菊型花火で、いわゆる芯入り割物。上段左から右に進化順に陳列。左端は、中心の2つの「芯」と外側の親星(おやぼし)を加えた3重構造の「八重芯」と呼ばれる花火。1928年に紅屋青木煙火店(長野県)の青木儀作さんが完成させたが、当時、これ以上の芯を増やすことは不可能と思われたことから、八重芯と名付けられた。

その後、花火師の研究と技術革新によって、現在では、全部で6つの円を描く「五重芯」にまで進化を遂げた。約3千の「星」を込める時間は、まる2日を要するとのこと。

下段左端は、ニコニコマークや動物を描く「型物(かたもの)」と呼ばれる割物花火の応用形。その右は、「千輪」と呼ばれ、上空で開いたときに一瞬遅れて、中の小玉が小さな柳状に開く半割物花火。最後の「蜂」は、上空でポカっと開いたあと、光の筋が不規則に広がる「ポカ物花火」。

型物や千輪、蜂は、スターマインの主要なファクターであり、色や飛び方など独自の工夫をこらし、作品に使用する。

早速、イオンモール土浦に出かけ、展示キャプションで知識を深めれば、花火を2倍楽しめること間違いなし。大会3日前、モール北側駐車場に出現する競技用の10号筒46本とモール建物とのアンマッチな景観も一見の価値あり。

本日はこの辺で「打ち留めー」。「ヒュッ シュッ ドーン!」。(花火鑑賞士、元土浦市副市長)

降格の危機脱せず つくばFCレディース ホーム最終戦敗れる

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前半16分、相手選手と競り合う赤嶺(撮影/高橋浩一)

プレナスなでしこリーグ(日本女子サッカーリーグ)2部のつくばFCレディースは19日、つくば市山木のセキショウチャレンジスタジアムで今季ホーム最終戦を迎え、岡山湯郷Belle(ゆのごうベル、本拠地・岡山県美作市)に1-2で敗れた。これで通算成績は5勝3分13敗、順位は暫定で12チーム中10位。2部リーグへの残留を果たせるかどうかは、26日の最終節の結果次第となった。

プレナスなでしこリーグ2部・第21節(10月19日、セキショウチャレンジスタジアム)
つくばFCレディース 1-2 岡山湯郷Belle
前半 0-2
後半 1-0

今季無敗で首位を独走する岡山湯郷に対し、つくばは善戦するも及ばなかった。「相手は個の能力に優れた集団。局面局面でそれを思い知らされた。個の力に対して組織で立ち向かう戦い方をやり通そうと、自分たちの色を出すことはできた」と佐藤誠一郎監督は話す。

最大の差は、体幹の強さや一瞬のスピードなどのフィジカル面。そこに対応しきれないまま、前半5分に先制を許してしまう。だがその後は、徐々に自分たちのリズムでボールを動かせるようになり、左サイドの小林和音や右サイドの野沢真由からチャンスをつくり出していた。また守備ラインを上げて全体をコンパクトに保ち、裏へ出てくるボールにはGKが積極的に飛び出すことで、守備陣に負担をかけないという組織的な対処もできていた。

前半34分、シュートを放つ野沢

だが前半39分、相手のロングボールをGK伊東美和がペナルティエリア際で手を使って弾き、これが相手の得点機会を阻止したとしてレッドカード。伊東は退場処分となり、相手に直接フリーキックが与えられた。

ここでつくばはMF赤嶺美月を下げ、GK澤田法味を投入。「普段からいつでも出られるよう準備はしている。ただ、みんな動揺していたので、前向きに気持ちを切り替えられる声掛けをすることと、フリーキックを絶対に止めて、悪い流れを断ち切ることを心掛けた」と澤田。この場面は、壁がボールを弾き返して危機を脱した。

それでも1人少なくなった影響は大きく、前半ロスタイム、またも守備ラインをドリブルで突破され、追加点を許した。

後半4分、左サイドから崩しにかかる小林(中央)と藤井志保(右)

後半、つくばは布陣を4-4-1に整理。1トップの石川朋萌が前から積極的にプレスをかけ、後ろが連動することで粘り強い守備を実現。石川はクロスに飛び込む形でも幾度となくチャンスを作ったが、タイミングが合わずシュートは0本。「強烈なシュートという持ち味も見せたかった」と残念がる。

前線で持ち味を発揮した石川

その後はメンバー交代で形を変えながらチャンスをうかがい、ついに後半ロスタイム、待望の1点を挙げる。コーナーキックの流れから途中出場のFW古寺未佳が押し込んだ。「自分の目の前に転がってきたので、しっかり当てて決めるだけだった。みんなが頑張ってくれた」と古寺の振り返り。

最終節は28日、岡山県高梁市神原スポーツ公園多目的グラウンドで、吉備国際大学Charme岡山高梁と対戦する。湯郷Belleには敗れたものの、9月以降は2勝1分1敗とつくばは好調を維持しており、ぜひとも勝って残留を決めたいところだ。「次節、勝ち点3を取って結果を出したい。どんなことがあっても最後まであきらめない」と佐藤監督は意気込む。(池田充雄)

試合後、観客とハイタッチを交わす選手たち

ビジネス商談会とマルシェ 23日 つくばカピオで同時開催 筑波銀行

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昨年開催された「2023ビジネス交流商談会」の様子(筑波銀行提供)

筑波銀行(本店土浦市、生田雅彦頭取)による「2024ビジネス交流商談会」と「つくばマルシェ」が23日、つくばカピオ(同市竹園)で開催される。昨年はそれぞれ別の日に単独で開催したが、今年は初めて同時開催される。

ビジネス商談会は、異業種交流によるビジネス機会を創出し地域産業の販路を拡大しようと毎年開催している。今年は約150のブーズが出展する予定だ。昨年に引き続き北関東広域連携により、栃木銀行(仲田裕之頭取)、東和銀行(江原洋頭取)など栃木県、群馬県からの企業の参加もある。当日は、同行の筑波ふれあい倶楽部の特別講演会として「社会課題をビジネスチャンスにーサスティナブル経営と企業価値の向上」と題して中央大学法科大学院教授の野村修也弁護士が講演する。定員は先着300人。

高校生も参加したビジネス交流商談会(同)

マルシェはカピオ屋外広場で催され、県内各地の食品加工会社や飲食店など計10店が出店し、テントやキッチンカーで食品を販売する。つくば市内からは「四川料理 麻辣十食」、土浦市からは「焼き芋専門店 芋やす」が出店する。

同行総合企画部企画室の太田貴之さんは「県内外から魅力的な企業が集まる商談会を利用して、より一層、販路の開拓が出来ると思う。また飲食ブースもあるので、一般の人もたくさん来ていただけたら」と参加を呼び掛ける。(榎田智司)

◆つくばマルシェinビジネス交流商談会は23日(水)午前10時30分から午後4時、つくば市竹園1-10-1 つくばカピオ屋外広場で開催。マルシェ、商談会いずれも入場無料。

マルシェに出店する10店は
▽高橋肉店(龍ケ崎/龍ケ崎コロッケ・プリン)
▽お弁当の万年屋(大洗町/三兵たこめし・印籠弁当・芋ごはん弁当)
▽四川料理・麻辣十食(つくば/麻辣豆腐・汁なし担々麺)
▽さしま茶の里 のぐち園本店(坂東/さしま茶・紅茶)
▽あら井寿司(坂東/いなり寿司・とりの唐揚げ)
▽とんかつ とん(日立市/とんかつ)
▽COFFEEHOUSE とむとむ(龍ケ崎/ホットコーヒー・アイスコーヒー)
▽焼き芋専門店(土浦/焼き芋サンド・スイートポテト・干し芋・焼き芋)
▽ume café WAON(大洗町/梅みぞれラーメン・梅ジュース)
▽ROMII DONUT STORE(大洗町/クレープ、ドーナツ・ジュース)

あす告示 つくば市長選は一騎打ち、市議選は46人立候補へ

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つくば市長選・市議選などのポスター掲示板=つくば市吾妻、中央公園前

任期満了に伴うつくば市長選と同市議選(定数28)が20日告示される。市長選には現職で3期目を目指す五十嵐立青氏(46)=無所属=と、新人で前県議の星田弘司氏(50)=無所属、自民推薦=の2氏が立候補を表明している。市議選は46人が立候補すると見られ、定数18人オーバーの超激戦になりそうだ。投票は衆院選と同じ27日に市内76カ所で行われ、即日開票される。有権者数は19万9156人(14日現在)で、前回の2020年より約1万2000人増えている。

五十嵐立青氏

現職の五十嵐氏は「ともに創る。誰一人取り残さない」をスローガンに、2期目の公約135項目は86.1%進ちょくしたなど実績を強調。3期目に向け①市役所のデジタル化推進など徹底した行政改革②県立・私立高校の誘致と県立高校定員増など安心の子育て・教育③高齢者の生活支援事業の推進など99の公約を掲げる。

9月と10月、地域ごとに内容が異なる5種類の市政報告やマニフェストなど計10種類近くを週2回ずつ新聞折り込みやポスティングで配布。ほかに動画共有サイトへのメッセージ動画配信、市内TX線各駅でのあいさつ、ミニ集会などを重ねる。22団体の推薦のほか、市議会最大会派などの応援を得る。

20日は午後3時から同市小野崎のホテル東雲で、支持者を集めて出発式を開催する。

星田弘司氏

星田氏は「市政を再起動」をスローガンに、がん対策や性暴力根絶条例の策定、県立高校の定数増などに取り組んだ県議4期の実績を強調。①つくばのブランド力や県と連携した企業誘致②つくば観光客500万人の実現③公立高校の誘致、県立高の新設、市立高の検討④ふるさと納税の増収化⑤国・県との連携再構築などを掲げる。

約100団体の推薦を得て、TX線各駅でのあいさつ、メッセージ動画配信、地域でのミニ集会を重ねる。推薦を受ける自民党からは県議らが県内全域から応援に駆け付ける。

20日は20日午後3時から、同市さくらの森のショッピングセンターで出陣式、同午後5時30分からは、大井川和彦知事が駆け付けつくば駅前で応援演説をする。

市議は現職7人が引退へ

一方市議選は、現職26人のうち、久保谷孝夫氏、金子和雄氏、鈴木富士雄氏、小野泰宏氏、浜中勝美氏、皆川幸枝氏、宮本達也氏の7氏が引退する意向だ。

立候補を予定している46人の内訳は現職19人、新人27人で、男女別は男性34人、女性12人。

筑波大「野球・ソフトボール室内練習場」整備へ 関彰商事が運営

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野球・ソフトボール室内練習場の完成イメージ図(筑波大学体育スポーツ局提供)

最先端のスポーツ科学生かし運動分析とコーチングを提供

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)は民間資金を活用し、大学構内に新たに「野球・ソフトボール室内練習場」を整備する。関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)が費用を負担して施設を整備し完成後は同大が所有する。来年9月のオープンから2041年3月まで15年間は関彰商事が施設を管理運営し、事業収入を得て、整備費用などを回収する。

投球や打撃の動作や弾道などを測定し分析する最新の機器を備える。野球の動作分析とコーチングを研究する同大の川村卓体育系教授の知見を生かして、様々な選手に最新のスポーツ科学を基にした運動分析やコーチングを提供するのが特徴となる。平日昼間は大学の授業や硬式野球部の活動で使用し、平日夜間と休日は、一般向けにスクールや運動分析プログラムの提供などをする。

室内練習場内部の完成イメージ図(筑波大学体育スポーツ局提供)

大学構内の野球場北側に新設する。10月に着工、来年9月1日の開設を目指す。

室内練習場の敷地の広さは約3200平方メートル、施設は1階建て鉄骨造、延べ床面積約1700平方メートル。内部はトレーニングエリア、打撃エリアとブルペン、ウエイトトレーニングエリアなどがあり、打撃レーン3カ所、ブルペン2カ所、フリーのトレーニングエリアなどで構成される。エリア間は用途に合わせ、可動式の間仕切りで仕切って利用することもできる。

各エリアに最新の測定機器を備え、質の高いトレーニングができるほか、それぞれのエリアでパーソナル指導を行ったり、個人練習やスクールの運営などを実施する計画だ。

同大にはこれまで野球・ソフトボールの屋内練習場がなく雨の日は練習できなかったことなどから、大学資産の有効活用を目的に同大が昨年12月、公募を実施し事業者を選定した。一方、関彰商事は昨年、スポーツアナリティクス事業を立ち上げた。

1年後の私へ、生き延びていますか?《電動車いすから見た景色》59

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イラストは筆者

【コラム・川端舞】2025年10月の私は、ちゃんと生きていますか? つくばを離れ、群馬に引っ越して、半年たった頃だと思います。少しは新しい生活に慣れてきましたか?

2024年10月、今の私は自分を押し殺して、何とか生き延びています。曲がりなりにもライターである私が、自分の思いを素直に書けないのは、想像したより辛いことでした。未来の自分になら少しは本音を書けると思い、手紙を書きます。私にとって、言葉を綴(つづ)ることは生き延びるための処世術だから。

言うまでもなく、障害者は社会から生きづらさを押しつけられる存在です。この社会は障害者の存在を前提にしておらず、障害者のことはあくまで例外としか考えていないから。そんな中、車椅子でそのまま室内まで入れるアパートを群馬で見つけられたのは奇跡だと思います。健常者なら、アパートの室内に入れるかどうか、心配することさえないのでしょうが。本当に羨(うらや)ましいです。

社会から常に爪弾(はじ)きにされてきた障害者なのだから、同じように社会から差別されてきた女性や性的少数者たちの立場も理解できるのでは。今から1年前の私はそう信じていました。しかし、それは幻想なのかもしれません。障害者団体の中にも女性や性的少数者に対する差別が歴然とあることを、この1年で私は痛感しました。

当然ながら、障害者団体の中にも女性や性的少数者はいるはずなのに、彼ら・彼女らの声は軽視されがちであることに、私は気づいてしまいました。「そんなことはない。それは、あなたが対話をしなかったからだ」と、私を責める人もいるでしょうが、この1年、私がどれほどもがき苦しんだか、未来の自分なら分かってくれますよね?

もう少し上手な対話の方法があったのかもしれませんが、私にはあれが限界でした。私は負けたのです。

来月でこのコラムも最終回

私は来年、15年暮らしたつくばを離れ、故郷の群馬に引っ越そうと思っています。群馬には、以前から関わりのある性的少数者の支援団体もあるので、その団体とも繋(つな)がりながら、障害者と性的少数者の連帯を模索するつもりです。

このコラムも、次回で終わりにしようと思います。ちょうど60回、丸5年で幕を下ろすことになります。私の拙い文章を毎月読んでくださった方がいるのなら、ライター冥利(みょうり)に尽きますね。最終回のコラム、私は何を書くのでしょうか。それでは、お元気で。誰かの評価を得るために、無理に頑張らないでください。

あなたの悪い癖です。そんなことより、自分で自分を認められるような生き方をしてください。(障害当事者)

棄却も「市政の信頼大きく損ねた」 つくば市監査委員 生活保護行政の不適正事務

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つくば市役所

生活保護行政をめぐって、つくば市で不適正な事務処理が相次いでいる問題で、元市議の塚本武志さんが市監査委員(高橋博之委員ら)に出した住民監査請求(9月7日付)の結果がこのほど出された。生活保護費の過払いや過支給は「違法・不当な公金の支出に当たる」と認定しながら、「市の損害が確定していない」などとして請求を棄却とした。一方で「市民の市政に対する信頼を大きく損ねた」とし、「不適正な事務を一掃するという覚悟を持って今後の業務に取り組む」よう求める意見を付けた。

監査請求は7月に出された。生活保護費の過払いや過支給によって市に生じる計約3842万円の損害額について、市長や歴代管理職が同額を市に返還するよう求めていた。9月には、昨年まで生活保護業務を担当していた現役の市男性職員が請求者代理人として異例の陳述を行い「不適正事務の原因は、市が発表しているような管理職の認識不足などではなく、ずさんな債権管理と、誤った支給が発覚するのを恐れた管理職の故意、重過失が原因だ」などと告発していた。

監査結果は9月27日付で出された。各誤支給に対しては、市が現在、生活保護受給者に対し返還を進めており、市の損害額はまだ確定しておらず「対象職員に対する損害賠償請求権は成立していない」などとした。さらに、市の損害が生じた場合、市は対象職員の損害賠償も検討すると主張しているので、市の損害が確定した後、職員の損害賠償責任を判断すべきだとした。

その上で再発防止策の検討として、統一的な手順で正確な業務遂行ができるよう事務処理マニュアルを整備し、制度の理解を深めるため、職員を外部機関への研修に積極的に参加させるなどを求めた。

監査結果に対し請求人の塚本さんは「残念な結果。損害額が確定してないと言っているが、確定している額もある。でたらめな福祉行政だったことを示しており、きちんとやってほしい」と話し、今後、住民訴訟の訴えを起こすか否かについては「関係者と協議したい」とした。請求代理人として陳述した市職員は「(結果については)残念。時効確定分の4分の1は市の損害額として確定しているので、もう少し踏み込んで議論していただきたかった」とする一方、監査委員が付けた意見について「あまり例を見ないものでしょうし、職員の責任について言及した点については一定の評価をしている」とした。

一方、五十嵐立青市長は11日の市長定例会見で「真摯(しんし)に受け止めたいと思っている、調査を進めながら速やかに改善を進めたい」とする一方、今後の調査のスケジュールについては明らかにしなかった。(鈴木宏子)

インドレストラン・ニューミラ《ご飯は世界を救う》64

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イラストは筆者

【コラム・川浪せつ子】インドレストラン・ニューミラー(つくば市天久保)は、東大通沿いにある筑波実験植物園のお隣。市内でインドの方が経営しているお店の中では老舗中の老舗。つくば市内、その周辺地域は、インド料理屋さんが多めです。

インドカレー初体験は、洞峰公園付近を散歩していて見つけたお店。カレーもおいしかったけれど、ナンの大きさとお代わりできちゃう、太っ腹精神。それから病み付きになり、本場のカレーを求めていろいろなお店を訪ねました。

インドネパール料理・マヤデビ

インドネパール料理・マヤデビ(つくば市竹園)もかなりの老舗店。スーパー近くで便利です。マヤデビとは、お釈迦(しゃか)様のお母様、マヤ夫人にちなんだ名前だそうです。店内テレビではインドの映画や風景を映していて、これも楽しいです。

ひよこ豆などの食材も大好き

実は、私は辛いのが苦手。インドのカレーは激辛もあるけれど甘口もあって、本当にうれしい。辛くなくてもカレー? カレーは元々、スパイシーに重点があるのです。南インドの方と3年間ほどお付き合いしたとき、各種スパイスを見せてもらい、カレー以外のお料理もたくさん食べさせてもらいました。

また、インドカレー屋さんでのお気に入りは、ひよこ豆などインドの食材を販売していることです。ひよこ豆は、ヒヨコのように鳥のくちばしのような突起がでて可愛いです。一度にたくさんゆでて、小分けにして冷凍。良質な植物性たんぱく質が豊富に含まれているので、料理のトッピングに最高です。(イラストレーター)

保健師の真木みゆきさん 移動式救護所を開始 つくば

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移動式救護所をイベント参加者に説明する真木さん(左)

つくば市在住の保健師、真木みゆきさん(48)が「移動式救護所」の事業を開始した。自前で購入したキャンピングカーを救護室に改造し、移動先で簡易な救護やカウンセリングを行う。車内にはソファ、ベッドなどが用意してあり、イベント会場などで、救護室、授乳室、休憩室、保育室としての利用が可能だ。

野外イベントなどでの需要を見込んでいる。スポーツイベントなどでけがや熱中症などの応急処置をしたり、カウンセリング、健康相談、健康測定、健康講話、ダイエット支援など、身近な健康相談にも対応する。

同市学園南、研究学園駅前公園で12日開催された、市商工会青年部主催のイベント「GO!GO!フェスタつくば」で初めてお披露目された。当日、応急処置を求める人はいなかったが、健康相談などを実施し、体組成計体重計で体脂肪率を測定したり、カメラで笑顔チェックなどをした。「いてもらうと安心感が得られる」という評判が聞かれた。

ソファやベッドなどが用意された移動式救護所の室内

真木さんは愛媛県生まれ。阿見町の県立医療大学で学び、看護師と保健師の資格を得た。卒業後つくば市役所に就職し、24年間、保健センターに勤務したり、感染症対策、介護予防などの仕事に携わった。昨年、市職員を退職し国立環境研究所に1年勤務した。人の役に立ちたいと、保健師として今年5月に独立。市商工会にも加入し、個人事業者として新しいステージに立った。

資格も保健師と看護師のほか、第一衛生管理者、健康経営アドバイザー、肝炎医療アドバイザー、食品衛生責任者などの多くを持っている。現在、従業員の健康管理を支援する産業保健師として3つの企業と契約している。

真木さんは「イベントなどに移動式救護所があると、乳幼児やお年寄りと一緒に出掛けようと思う方も、一人で出掛けようと思う方も、安心して行ってみようかなと思えるイベントになると思う。楽しいお出掛けのはずが、想定外のアクシデントで嫌な思い出にならないように、けがや体調に対するケアだけでなく、心のケアもやっていきたい」と述べ、「イベント主催者からは『年に1回から数回の行事の度に、水やばんそうこうなど救急用品の消費期限の確認をして、買い替えたり、物品をかき集めて準備するのは手間と無駄が生じるが、救護に関係する物品すべてをセットで依頼できるのはとても助かる』と言われた」と話す。

イベントなどでの移動式救護所設置料金は検討中という。(榎田智司)

◆問い合わせはメールmi224.nobu324@gmail.com(真木さん)へ。

「ひきこもり」その2《看取り医者は見た!》29

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写真は筆者

【コラム・平野国美】今回は前回(10月4日掲載)の続きです。「ひきこもり」は、いつ、どこから現れたのか? 他国にも存在するのか? 単なる個人の病的な資質なのか?

家族主義がある韓国、イタリア、日本では「ひきこもり」の形態が多く、個人主義の米国、英国では子供が家から独立する傾向があるため、「ホームレス」の形態が多いと言います。つまり、この現象は個人の資質だけでなく、文化や生活習慣の影響を受けていると思われます。

「病理」という医学用語があります。病気の原因や成り立ちを研究する学問で、主に患者さんの病変部を採取した組織を顕微鏡で観察して診断をつける役割を果たしています。「ひきこもり」という現象は、顕微鏡の世界で理解できるものではありません。社会的病理と考えられるのではないでしょうか?

精神科医、斎藤環先生(筑波大学医学医療系社会精神保健学教授)は「ひきこもり」を「病」ではなく「状態」として捉え、社会的な要因が大きく影響していると指摘しています。

斎藤先生によると、日本のひきこもりは、家族主義だけでなく、社会の期待が強い文化背景が影響しており、個人が社会や家族の役に立たないと感じることがその一因と述べています。そして、社会からの孤立が問題の本質と強調されています。

そこは天国か? 地獄か?

日本の「ひきこもり」と欧米の「ホームレス」は似て非なるものなのか? それとも、孤立という同じものなのか? そこに文化的背景があるのか? 私の小学校の同級生に、この範疇(はんちゅう)に入る者の記憶がありません。中学校時代は1学年400名ほどでしたが、1人存在していたと思います。

自分が現在診察している高齢の方に、昔、こういう人はいましたか?と尋ねると、ほとんどの方が存在しなかったと答えます。文化背景の一つかも知れませんが、昭和、戦前の日本家屋を考えると、引きこもる場所もなかったと思います。6畳間に雑魚寝して生活する時代であったと思います。

実際、患者さんたちは、昔のことをこう話してくれます。「家も狭いし、家でゴロゴロしていると、親に外で遊んでこいと叱られた」と。戦後のある時代から、子供部屋というものが出現しました。当初はふすまや障子で仕切られた部屋であったと思います。

私も受験期に、そのような部屋をあてがわれました。そして、平成に入り、子供部屋がドアを持った構造、そして鍵が掛かり、テレビが1台。ある時から、そこにパソコンやゲーム機器が置かれるようになったと思います。20年前、2階の息子と母親が携帯電話で話す姿を見て奇妙に思えたことがあります。

そこは天国か? 地獄なのか? 家屋構造の変化も、「ひきこもり」を誘発したのではないでしょうか?(訪問診療医師)

自民、立憲、共産の三つどもえに 茨城6区 衆院選公示

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出陣式に駆け付け拍手する支援者ら

第50回衆院選は15日公示され、27日の投開票に向けた12日間の選挙戦が始まった。茨城6区(つくば、土浦、石岡市など)で立候補を届け出たのは立憲前職で3期目を目指す党副幹事長の青山大人氏(45)、共産新人で党南部地区委員を務める元つくばみらい市議の間宮美知子氏(77)、自民前職で3期目を目指す元総務政務官の国光あやの氏(45)の3氏。

コロナ禍の前回2021年は、野党共闘により、国光氏と青山氏の一騎打ちとなったが、国光氏が約12万超と、青山氏を約1万2000票上回る得票を得て逃げ切った。青山氏は比例で復活当選した。今回と同じ三つどもえだった前々回2017年は、国光氏が約10万票超で初当選、青山氏(当時は希望の党)は約9万7000票ときん差で敗れたが、比例復活で初当選した。古沢喜幸氏(共産)は約2万票だった。

「望まぬ用途に税が使われるのを正す、大切な選挙」

青山大人 45 立憲前② 党副幹事長
【略歴】土浦市出身、土浦一高、慶応大学経済学部卒。国会議員秘書、県議2期、2017年比例復活で初当選。党県総支部連合会代表、党幹事長部局副幹事長
【公約】①時限的消費税減税など内需主導型経済対策②危機管理に投資しリスクを最小化②教育無償化、看護・介護・保育・教育現場の処遇改善など人への投資

青山氏は午前11時半、土浦市乙戸の街頭で第一声。土浦市議の下村寿郎氏、奥谷崇氏、矢口勝雄氏、栁澤健二氏らが応援に駆け付けた。

青山氏は今回の総選挙を「税の配分を問う重大な選挙」と位置付け、「物価、税金、社会保険などの負担がずるずると上がっている。政治全体を大局的に見て、一旦歯止めをかけるべき」と訴えた。一例が5年間で防衛費を43兆円増やす政府方針。「日本をとりまく安全保証環境の変化は承知しているが、必要に応じてではなく中身を何も決めていないうちに増額だけを勝手に決めるのはおかしい。霞ケ浦医療センターなどの旧国立病院はどこも老朽化で建て替えが必要で、国立病院機構では貯金を進めてきたが、それを防衛費に回すのは納得がいかない」

過去最高を更新する国の税収をどう経済再生に結び付けるか。その切り札が立憲民主党の消費税還付法案だという。「一度消費税をしっかり下げ、実質賃金が物価高を超える段階までは内需拡大を目指す」教育・子育てでは独自の国債発行を、農業では個別補償制度の充実を唱え、「裏金で脱税した議員らが自民党の公認をもらえずに出馬を取りやめたが、政治家とはそんな軽いものじゃない。政党のためではなく地元の声を国に届けるのが役割」と話した。この日は坂東市など県西方面を遊説後、土浦市のホテルで出陣式を行った。

「一人ひとりの懐を良くすれば経済は回る」

間宮美知子 77 共産新 党南部地区委員
【略歴】つくばみらい市出身、東京都立大卒。東京都江戸川区、足立区の中学校教員。茨城県立養護学校教員。JICAシニアボランティア。つくばみらい市議1期。
【公約】①戦争準備でなく平和構築を②物価高騰から暮らしと経済を立て直す改革を➂原発推進止め原発ゼロ、脱炭素社会に切り替え④人権が大切にされるジェンダー平等社会

間宮氏は午前10時、つくば市竹園の大清水公園で第一声。二見伸明元衆院議員が応援に駆け付け「間宮さんと一緒にやりたいことが3つある。東海第2原発の廃炉を実現する、日本を核武装に巻き込まない、食を守る、農業を守る」ことだと話した。

間宮氏は「石破さんが首相になった途端、解散総選挙をするのは、自民党候補が受かってしまえば裏金事件はちゃらになるという思惑から」だと批判。自身について「38年間教員をやって、50歳の時、母の介護のため教員を辞めた。介護のため自分の全財産を使ったので、10年間JICAのシニアボランティアをやった。大変だったが自分の支えになっている」などと話した。

さらに「今。物価高で、買い物の金額に驚く。年金は少しずつ減らされ、この夏暑くてクーラーの電気代に驚いた。庶民の生活実態を自民党の政治家に何としても分かってほしいという思いで立候補した」と述べ、「(共産党は)国民の生活、国民の暮らしを良くする方向に税金を使う。大幅な賃上げをし、消費税を5%に戻し、学費を値下げするなど、一人ひとりの懐を良くすれば経済が回っていく。自公政権はアメリカ言いなり、大企業言いなりで、軍事費の倍増計画を進めている。国民の生活と安全を守ることが政治」だなどと訴え支持を求めた。

「6号渋滞緩和、霞ケ浦医療センター整備など仕事する」

国光あやの 45 自民前② 元総務政務官 公明推薦
【略歴】山口県出身、長崎大学医学部卒。勤務医、厚労省医系技官、同保険局医療課課長補佐。2017年、丹羽雄哉氏の後継者として初当選。第2次岸田内閣で総務政務官。
【公約】①物価等に連動した年金受給額のさらなる引き上げ②国道6号バイパスの整備促進➂霞ケ浦医療センターの整備実現

国光氏は午後3時から、土浦市藤沢、新治運動公園で出陣式。上川陽子前外相が応援に駆け付けた。厳重な警備体制が敷かれた中、上川氏は国光氏について「声なき声を聞ける人」と持ち上げ、「2期で大きな仕事をやってきた。大丈夫だろうでなく、3期だからこその壁を乗り越えさせていただきたい」などと支持を求めた。自民党の加藤明良参院議員、伊沢勝徳元県会議長のほか、公明党県本部幹事長の八島功男県議らも駆け付けた。

国光氏は「コロナから日常が戻ったが、次なる危機がやってきた。物価高にすべての人が困っている。何とかしたいと取り組んできた。バブル期以降、過去最大の年金引き上げを成し遂げたが、まだまだ足りない。来年4月もしっかり引き上げたい」などと述べた。地元の課題に対しては「県南は人口が伸びている地域だが渋滞がひどい。国道6号の渋滞を緩和したい。霞ケ浦医療センターの整備はコロナ禍で遅れてしまったが予算を確保することができ、内部から整備が始まっている。恋瀬川や桜川の河川整備も進めている」などと話し「私は皆さんの課題を解決する職人。しっかり仕事をしてなんぼのもの。仕事をする力はだれにも負けない」などと訴え支持を求めた。16日は岸田文雄前首相がつくばに駆け付ける。

もったいない(1)《デザインを考える》13

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イラストは筆者

【コラム・三橋俊雄】里山で出会った「もったいない」についてお話ししようと思います。これは、モノの持つ本来の価値を大切にし、無駄にしないという考えです。「もったいない」は、ノーベル平和賞を受賞したケニアのワンガリ・マータイさんが世界に広めた言葉でもあります。

今回は、福島県の人口3000人ほどの過疎山村、三島町での桐(きり)の木の活用についてです。

この町では桐の栽培が400年も前から行われ、桐は「金の木」と呼ばれて大切な農家の財産として育てられてきました。町では、この貴重な桐の木を、小枝から幹、根にいたるまで無駄なく使い尽くす、伝統的なものづくりの知恵が生かされていました。(上図を参照してください)

桐の太さ2寸5分〜3寸(約7~9センチ)以下の残木(ざんき)と呼ばれる小枝は、小箱づくりに利用されました。また、薪(まき)は燃やすと火が柔らかくなり、豆腐づくりに最適であったと言われています。灰は肥料として畑にまかれ、トマトなどのアク抜きにも用いられました。

桐の幹部は、20〜25年ほど生長して直径7〜8寸(21~24センチ)となったものが桐箪笥(だんす)の板目として利用されました。さらに、30〜40年ほどのものは直径1尺2寸(36センチ)ほどにもなり、木目がきれいにそろった鏡板として高値で取り引きされました。

箪笥用に伐採された残りの桐の根の上部は、桐下駄(げた)や桐火鉢、生け花の台などに利用されました。また、「下駄尺」と呼ばれる根の上8寸(24センチ)ほどの幹部からは、男物の巾広の下駄材と女物の巾の狭い下駄材が切り出され、さらに、残った四隅の三角形の材からは高下駄の台が取られ、それに朴(ホオ)や橅(ブナ)の「刃」を付けて製品化されました。

最後に、桐の根を5〜6寸(15~18センチ)残した「ごんぼ根」からは新芽が育ち、「二才木」と呼ばれて、息子が生まれると記念樹として大切に育てられたということです。

一物全体活用

このように、かつての三島町には、桐を貴重な里の資源として余すところなく使い尽くす、「一物全体活用」と言われる「もったいない」の観念が根付いていました。

しかし、私が訪ねた1990年代には、桐箪笥や下駄材に使われる以外のほとんどが、野積みにされ焼却されるという状況でした。

人間は、厳しい自然に対峙(たいじ)しながらも、自然を積極的に働きかける対象としてとらえ、自然から生きる術(すべ)を学び取ってきました。その一例が、桐の一物全体活用という「もったいない」のデザインなのではないでしょうか。(ソーシャルデザイナー)

「蓮豚焼き」を新名物に 土浦商工会議所青年部が開発

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(左から)土浦商工会議所青年部の皆藤正洋さん、柴沼秀篤さん、菅井歩美さん、小椋直樹さん

土浦産のレンコンとしょうゆ、県産豚バラ肉を使った炒め物「蓮豚(れんとん)焼き」を土浦商工会議所青年部(土浦市中央 小椋直樹会長)が1年かけて開発した。土浦の新名物として今後、青年部会員が経営するお店を中心に売り出すことになっており、年内から提供するお店を決めていくという。

同市役所前の大屋根広場で11日開かれた「つちうら炭火焼きまつり2024」で、同青年部が発表した。

厚切りの豚バラ肉とレンコンを、しょうゆをベースにした甘辛のたれで炒めた料理で、しょうゆは地元の柴沼醬油醸造(同市虫掛 柴沼秀篤社長)の製品を使用した。レシピは、農水省の料理人顕彰制度「料理マスターズ」ブロンズ賞を昨年受賞した地元の料亭「よし町」(同市中央)の社長、木村英明さん(48)が監修した。

土浦産のレンコンとしょうゆ、県産豚バラ肉を使った「蓮豚焼き」

食べられるお店が意外とない

青年部の小椋直樹会長(45)は「土浦はレンコンが有名だが、意外と食べられるお店がない」とし「地元の人や遊びに来た人たちが、市内のいろいろなお店で土浦のレンコンを食べられるように新名物を作りたいという思いがあった」と話す。「蓮豚焼きは、ビールはもちろん、ご飯にも合うので小さなお子さんにもお薦めしたい」と語る。

試作品としてピリ辛味と甘辛味の2種類を作って7月の土浦キララまつり、8月の真鍋のまつりなどで提供し、食べた人にどちらがいいか投票を依頼した。その結果、人気だった甘辛味の蓮豚焼きを新名物とすることになった。

青年部の菅井歩美さん(40)は「メンバーたちでほぼ1年あれこれ悩んだ。全力投球で開発した。皆さんにおいしく食べていただけたら」と話す。(伊藤悦子)

世界で最初に飢えるのは日本《邑から日本を見る》169

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パネルディスカッションで発言する秋山組合長(左から2人目)

【コラム・先﨑千尋】前回(9月23日掲載)に続いて、食の話題を提供する。先月29日、水戸市民会館で「食の安全保障」をテーマにした講演会が開かれた。タイトルは「世界で最初に飢えるのは日本」。ぎょっとするタイトルだ。しかも、この講演会を開いたのが、普段は農業とあまり関係がなさそうな水戸葵ライオンズクラブ(以下LC)だったから驚いた。

LCは、献血や地域の環境整備、災害復興支援などを行う、ボランティア活動を目的として結成された民間団体で、同クラブは結成60年を迎えるという。今回の講演会はその記念行事として行われたもので、鈴木宜弘東京大学大学院教授の講演とパネルディスカッションの2部構成。

講演で鈴木教授は「農産物のタネは90%が輸入。肥料の原料や畜産の飼料もほとんどが輸入に頼っている。日本の自給率は37%と言っているけれど、実質は10%を切っている。今や異常気象が通常気象になり、世界の農産物の供給は不安定だ。台湾有事など戦争の危機は高まっており、食糧は武器だ。ウクライナ戦争で食料争奪戦は激化しており、オイルと食料が日本に来なくなればお手上げだ。日本政府はそういう事態に、カネで買えばいいという前提で食料安全保障を考えているが、カネでは買えなくなり、物流が止まれば飢餓が待っている。不測の事態にトマホークとオスプレイで国を守れるのか」などと訴え、世界的視野に立った食料問題や、我が国の農政の問題点、有機農業の実態などを分かりやすく解説した。

有機が話題の中心に

パネルディスカッションには、高橋靖水戸市長、幡谷公朗水戸葵LC会長、秋山豊常陸農協組合長、地域住民代表の横山かおりさんが登壇し、それぞれの取り組みや食に対する思い入れなどが語られた。

高橋市長は「農業はカネで勘定できない。市民の健康や環境を守り、多面的機能もある。地元の飲食店で地元の食材を使う店を増やし、学校給食にも地元の農産物を増やしていき、有機農産物も使いたい」などと話した。

幡谷会長は「国防で一番大切なのは食料。国民を飢えさせないことが国防だ。台湾有事になれば、1カ月でスーパーの棚から食料品が消える。食料安保のために農家が再生産できる環境を整えるべきだ」と力説した。

秋山組合長は、常陸大宮市で有機農産物を学校給食に取り入れている事例を紹介しながら「有機農産物は値段が少し高いので、消費者になかなか買ってもらえない。スーパーでも高いから置かない。子どもを健全に育てるためには、学校給食に健全な野菜や米を提供することが大事なことだ。外国から持ってこられないものを我々は作っていく。水戸農協でも有機の取り組みが始まった。国をあてにするな」と話した。

3人の子どもを持つ横山さんは「食に関心を持つきっかけは妊娠、出産だった。赤ちゃんは母親の食べたもので育っていく。普通の消費者は食の危険性に気づいていない。原料の出自や内容がよく分からない加工品をなるべく使わずに、目の前にある食材で料理するように心がけている」と、自分の体験談を語った。

鈴木教授とパネリスト4人の話を聞いて、「世界で最初に飢えるのは日本」というタイトルが決してオーバーな表現ではないと感じた。中身の濃い企画だった。(元瓜連町長)

手製の本通じ思い伝えたい 9人の作家が作品展 つくば

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出展作家の(左から)小田島久則さん、田中千夏さん、丹野香織さん

25周年に

銅版画や木工、デザイン、イラストなどの創作活動に打ち込む9人の作家が、それぞれが作る手製の本を通じて思いを伝える作品展「ブックワームス15」が、つくば市天久保のギャラリーYで12日から始まった。各作家が作った本と、それぞれの専門分野の作品計約100点が展示されている。筑波大で芸術を学ぶ学生が中心になり1999年に始まった企画で、活動を始めて25周年になる。近年は2年に一度の開催で、今回が15回目の開催となる。

第1回から中心で活動し、同作品展を主催する画家で版画家の田中千夏さんは、25年間の活動を通じて「作家が本当に見せたい思いを本にしてきた。万人向けじゃないかもしれないが、流通する本にはない魅力がある。実際に手に取って作家の思いを感じてほしい」と語る。

99年に筑波大で開いた企画の第1回で展示した田中さんの作品

本当に伝えたいことを形に

田中さんは、日々の暮らしで感じるささいなことを書き留め本にする。シリーズ化する「それがどうした」や「mousouroku(妄想録)」は、書き留めなければ暮らしの中で流れていってしまいそうなその時々の思いを「定点観測的」に記録したものだ。「振り返ってみると自分でも面白いような恥ずかしいような」と言いながら、「私にとって手製の本は、自分が今、『いいな』と思っていることを考え、伝える手段。流通に乗らないものだからこそ好きなことができるし、作家が本当に伝えたいことを形にできる」と話す。「何かを作っているのが好きで、ほっとくと何かを作っている。作らないとやっていけない」とも言い、手製の本とともに、大学で学んだ銅版画、木を使ったオブジェ、手芸品など多様な作品を展示する。

今年1月に、あかえだいずみの作家名で絵本「ミコばあちゃん」(あのねブックス)を出版した、つくば市在住の絵本作家、倉持いずみさんは、一緒に暮らす2匹の猫との暮らしを手書きの絵と文字で本にまとめた。手製本の魅力について「頭に浮かんだことを紙に書いてホチキスで止めるだけでも本になる。何かにとらわれず、自由に作れるのが魅力。毎回展示に向けて、質感の異なる紙や、色々な製本の仕方も試せるのが楽しい」と話す。

大きさ、形、素材を変えて製本した丹野さんの作品「スモールマン」

4回目の参加となる日本画家の丹野香織さんは、前回の企画でも展示した、空を飛ぶことを夢見る少年とロボットの交流を描いたオリジナルの絵本「スモールマン」を、紙質やとじ方、サイズを変えて製本した3種類の本を展示する。「物語自体は変わらなくても、素材や本の形が変われば、ものとしての価値や意味が変化する」と話す。

石岡市の木工作家で画家の小田島久則さんは、知人のアイディアがきっかけになり、自身が油絵で描いたクマなどの動物をもとに絵本を作った。本の中には文字はなく、本を見た人が自由にセリフやストーリーを書き加えてオリジナルの一冊にすることができる。「これまでに4人の子どもが、自分でストーリーを書いてくれた。それぞれ、話が異なり個性が出ていて面白かった」と語る。

小田島さんの絵と木工作品

その他、40代で経験した自身の妊娠・出産体験を「母親学級」というタイトルで108ページの漫画にした、あべようこさんや、ダンボールの素材を生かした筑波大学芸術学系の元教授、笹本純さんらの作品が並ぶ。

田中さんは「本は、絵のようにパッと見てある一面が見えるものではなく、ページをめくることで物語としての深みや奥行き、時間の推移を感じる見せ方ができる。子ども向けの本だけでなくて、アーティストブックとしてさまざまなチャレンジができると思っている」と手製の本の魅力を語り、「25年続けて、一緒にやってきた人たちがそれぞれ歳を重ね、作品も変化している」とし、「作家が本当に見せたいものを、売れるかどうかを基準に考えずに作っている。その良さを実際に手に取って感じてほしい」と呼び掛ける。(柴田大輔)

◆「ブックワームス(Book Worms)15」は12日(土)から20日(日)、つくば市天久保1丁目のギャラリーYで開催。開館時間は午前11時から午後7時(最終日は午後6時)まで。詳しくは、同ギャラリーのホームページへ。

子供たち150人が仮装行列 26日 つちうらハロウィン 

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2023年のつちうらハロウィン仮装行列の様子=NPOまちづくり活性化土浦提供

31日のハロウィンを前に、「つちうらハロウィン2024」が26日、土浦駅周辺で開催される。約150人の子供たちが仮装して、駅前のアルカス広場から川口町バス停前広場まで中心市街地約350メートルを行進する。

街中ににぎわいをつくろうと、コミュニティバス「キララちゃんバス」を運行するNPOまちづくり活性化土浦(同市中央、横山恭教理事長)が2015年から開催している。

子供たちは仮装行列の後、スタンプラリーを行い、各自自由に店舗を回ってお菓子をもらう。参加者150人はすでに定員に達している。つちうらハロウィンに協賛する店舗や施設は、国道125号沿い、中城通り、本町通り、モール505内など49カ所となっている。

同NPOの金澤敦子さんは「募集後、2日で定員に達した。2015年から始めたつちうらハロウィンが地元に定着してきてうれしい」とし「思い思いの仮装を楽しんでいただくことはもちろん、スタンプラリーで土浦にたくさん素敵なお店があるという発見もしてほしい」と語った。

高校生がイラスト、ラッピングバス運行

最優秀賞の土浦三高1年 赤見美和さんのイラストをラッピングしたキララちゃんバス

つちうらハロウィンを前に、同市内では9月11日から、市内の高校生3人が描いたハロウィンのイラスト3点をそれぞれラッピングしたバスが3コースで運行している。同NPOが今年7月、市内の高校生に向けて初めてポスターデザインコンテストを開催し、最優秀賞に選ばれた土浦三高1年の赤見美和さんと、入賞した同校1年の飯塚杏奈さん、土浦一高の3年の青木淑香さんが描いたイラストをラッピングした。

赤見さんのイラストは同法人のキャラクター、キララちゃんがドーナツを食べているところを見つかって慌てているシーンを描いた。赤見さんは「とにかくかわいいキララちゃんを描きたかった。構図をパッと思いついて、タブレットを使って7時間くらいで描いた」と話す。赤見さんのイラストはバスのラッピングのほか、今年のつちうらハロウィンのポスターにも使用されている。(伊藤悦子)

土浦三高1年の飯塚杏奈さんが描いた、キョンシーの仮装をしたキララちゃんのイラストをラッピングしたバス。飯塚さんは手描きで3日程度で仕上げたという

つちうらハロウィン2024 26日(土)午後1時30分~午後4時30分開催。小雨決行。開会式と全体記念撮影のあと、仮装行列とスタンプラリーを行う。終了後アルカス広場に再集合し、仮装の表彰式と閉会式を行う。参加者は事前登録済。詳しくは電話029-826-1771(まちづくり活性化土浦)へ。

土浦一高3年の青木淑香さんが描いたイラストをラッピングしたバス