金曜日, 11月 1, 2024
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「あしなが募金」街頭呼びかけ体験、記者の思い 21日からつくば駅前などで秋の活動

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進学支援の募金を訴える「あしなが学生募金」のボランティア=4月22日、JR取手駅西口

常陽新聞(今年3月休刊)記者だった筆者は、高校や大学への進学支援を訴える「あしなが学生募金」の活動ぶりや遺児たちの苦しい生活事情を記事にしてきた。新聞が休刊したあと遺児たちの記事が書けなくなる―そう絶望感に襲われた記者は「遺児たちのために何かできることはないか」と春の街頭募金活動に志願した。秋の募金は10月21日から29日まで土日の4日間、つくば駅前(21日のみ)など県内4カ所で行われる。

街頭募金は春と秋の年2回実施される。記者は4月に取手とつくばで街頭募金活動に参加した。4月は新年度の切り替え時期と重なるため、例年学生ボランティアが不足する。2016年4月にはボランティア不足のため、つくばでの街頭活動が断念された。

4月22日、JR取手駅西口では、群馬県から来た学生スタッフの女性と2人で募金活動を始めた。茨城のボランティアが足りないため群馬県から遠征してきたという。記者は中学生のとき、郷里の岩手県宮古市で「赤い羽根共同募金」活動に参加した経験があり、街頭での呼び掛けに抵抗感はなかった。

午前10時から開始したものの、募金どころかチラシを受け取ってもらうだけでひと苦労。駅を行きかう人はなかなか足を止めようとしない。インターネットで流れている言葉をうのみにして「募金が何に使われているのか分かっているのか」と食ってかかる男性もいたが、ひとしきり持論を述べてから募金に応じてくれた。

粘り強くチラシ配布を続けると、少しずつ募金に応じる人が出てきた。「ボランティア不足であしなが学生募金が苦境」という報道が新聞やテレビであったため、認知度が上がったのだろうか。硬貨ではなく紙幣を募金してくれる年配の女性などもいて、女性スタッフは「取手はすごい」と感激していた。

午後から、あしなが奨学生OBが助っ人に加わってくれたこともあり弾みがついた。午後4時までに記者が集めた募金は1万4963円だった。

4月30日、つくば駅前での活動には午前中のみ参加した。取手とは打って変わって、高校生、大手保険会社社員のボランティアなど20人前後がいて、飛び入りで参加した親子連れもいた。

「つくばは大学生や研究者が多いから関心度が高いのか」と期待したが、チラシも受け取らず通り過ぎる市民が多かった。心が折れそうになったが、高校時代、応援団長から「腹から声出せ」と指導を受けたのを思い出し、大声で呼び掛けた。2時間で募金額は2028円。取手と比べると少ないが健闘したと思う。

10月21日からの募金ボランティアの参加は「あしなが学生募金」公式サイトで受け付けている。

あしなが育英会は2018度から「給付型奨学金」を新設し、大学生などには月3万円(年間36万円)、高校生などには月2万円(年間24万円)が給付される。従来から行われている貸与型の無利子奨学金と併用すると、大学生で年間84万円を受けられることになり、勉学に打ち込める環境が改善される。(崎山勝功)

伝説の地で稲刈り体験を 11月3日に土浦「小町の館」

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黄金色に穂を実らせている稲=土浦市小野の小町の館

平安時代の歌人、小野小町の伝説が残る土浦市小野地区の「小町の館」で11月3日、もち米の稲刈り体験が行われる。稲刈りの後はかまどで炊いた地元産の新米が振る舞われる。80人(先着順)の参加者を募集している。

都市と農村との交流を目的に小町の館が2013年度から開催している。

場所は小町の館北側棚田2面(約1400平方㍍)で、鎌を使い地元農家の指導のもと、稲を刈る。6月3日に行われた田植えには約90人が参加した。

稲刈りは午前9時30分から午後2時まで、参加料は大人500円、子ども(3歳以上小学生まで)300円(保険料込み)。持ち物は長靴、軍手、マスク、タオル、着替え。申し込み、問い合わせは、電話(029・862・1002)まで。

忘れてはいけない記憶 斎藤さだむさん、福島原発周縁の記録など展示 つくば美術館で「写真工房」展

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福島第1原発周縁を中心に撮影し記録した斎藤さだむさんの「不在の光景V」
「写真工房写真展」の会場=つくば市吾妻、県つくば美術館

つくば市を拠点に活動する写真サークル「写真工房」(百瀬信夫会長)による「2017『写真工房写真展』Vol.15」が、つくば市吾妻、県つくば美術館で開かれている。つくば市在住の写真家、斎藤さだむさんが顧問を務め、現在会員16人が活動している。

斎藤さんの「不在の光景V」10枚は、東日本大震災以後の福島第1原発周縁を中心に撮影し記録した作品。忘れてはいけない記憶を、あえて色彩のトーンを明るめにして表している。荒廃した暗い風景を撮っているのだが、全体に明るい色調なのが不思議に見える。作品一つひとつを丁寧に見ていた女性は「あえて昔のスライドのように作ったように感じる」と話していた。作品の一角には斉藤さんの作品が掲載された本の紹介や、希望者が持ち帰れる作品のハガキも置かれている。

「写真工房」は、つくば市の公民館で開かれた写真講座に参加した写真愛好家により、2002年に結成された。毎回統一テーマは決めず、会員それぞれが興味のある対象を撮っている。会員の個性が際立った、興味深い作品に仕上がっている。

壁一面に佐野亨さんの「眼前のひろがり」5作品が展示されている。写真7~8枚を合成して1作品にした。リスボン、ニューヨーク、北海道などで撮った写真が力強く迫ってくる。

広田倫子さんの「これいいね」は、土浦市内の何気ない風景の一部を切り取ったもの。対象物の色彩とアングルが興味深い。

藤澤裕子さんの作品「襲色目(かさねいろめ)」の襲色目とは、平安時代の着物「重ね着の色の組み合わせ」のことで、それにならい写真を2~4枚重ねて作られている。重なった部分が下から透けて見え、深みのある独特な色彩が面白い。

会長の百瀬信夫さんは「景(かげ)」で花とその影を撮った。百瀬さんは「花を撮る人は多いが、花の形と影を主題にしたのは少ないのではないか」と話していた。(鈴木萬里子)

◆会期は22日(日)まで。開館は午前9時30分~午後5時(最終日は3時)。入館は閉館の30分前まで。

◆会ではメンバーを募集している。つくば市小野川の小野川交流センターで毎月1回定例会を行っている。入会希望や見学などの問い合わせは百瀬さん(☎029・838・0186)まで。

佐野亨さんの「眼前のひろがり」

 

広田倫子さんの「これいいね」

親鸞はなぜ茨城に? 謎解き実像に迫る 西谷隆義さん絶筆の書刊行

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西谷隆義さんをしのぶ会で遺影に献杯する参加者
「愚禿釈親鸞の行実」

今年4月、76歳で死去した筑波研究学園専門学校(土浦市上高津)理事長、西谷隆義さんが、謎とされている親鸞の実像に迫った「愚禿釈(ぐとくしゃく)親鸞の行実(ぎょうじつ)―東国常陸の仏教事情」(阿見寺俊洋さん発行、茨城新聞社制作、本体価格3000円)がこのほど刊行された。15日、つくば市小野崎、ホテルグランド東雲で催された「西谷隆義さんをしのぶ会」で参加者に紹介された。

西谷さんは県議1期を務めた後、同専門学校を設立。総合科学研究機構(CROSS)理事長、私立霞ケ浦高校理事長などを歴任し、つくばインターナショナルスクールの設立に尽力した。

晩年は郷土史研究家としても知られ、2012年にこれまであまり関心がもたれてなかった筑波山の開祖、徳一(とくいつ)に光を当てた「徳一大師と霊峰筑波山」、14年に「東国仏教を開いた徳一菩薩の足跡を探る」を出版した。

「親鸞の行実」は絶筆の書となる。これまで謎とされていた、親鸞はなぜ茨城に来て、20年後に茨城を去ったのを、膨大な資料をもとに時代背景を分析しながら解き明かし、親鸞の実像に迫っている。

「同書を香典返しとしたい」という遺言に従って、生前親交が深かった同しのぶ会参加者約100人に配布された。

■100人が思い出語り合う

しのぶ会は、CROSS名誉理事長の高良和武東京大学名誉教授、土浦一高同窓生の市川紀行元美浦村長ら11人が呼び掛け人となって開かれた。参加者一人ひとり、西谷さんとの思い出を語り合い、人柄や功績をしのんだ。

高良さんは「博識で構想力のある方だった」などと話し、早過ぎる死を悼んだ。呼び掛け人の一人で、つくば市国際交流協会理事長の小玉喜三郎・産業技術総合研究所特別顧問は「10年ほど前、飲み会で語り合い『これからのつくばを変えていこう』という情熱にびっくりした」、霞ケ浦高校の浅田順さんは「『おれは絶対揺らがないぞ』という強い信念の持ち主だった」などと振り返った。(鈴木宏子)

 

森の里団地、作者が見える文化祭 押し花、書…300点

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来年の干支(えと)戌(いぬ)年にちなんで和布で作られた玩具に見入る=つくば市森の里
わらじ作り。新潟で育ち、親が囲炉裏端で作っていたわらじを見事に再現した眞島さん

つくば市茎崎地区の住宅団地、森の里で13日から15日までの3日間、自治会文化部主催の第3回「森の里文化祭」が開催され、約450人の住民が会場の公会堂に足を運んで作品を鑑賞したり、もの作りを楽しんだりした。

同団地は、首都圏に勤務する若年層が1979年から入居した大規模住宅団地(約1300世帯)で、入居から30年以上を経て高齢化が進む。その一方で仕事や子育てから開放され、自由な時間で趣味に没頭する住民もいる。新たなライフステージで取り組み丹精した絵画や、布を貼り合わせた裂画(きれが)、えんぴつ画、写真、書、パッチワーク、刺しゅうなど約300点が展示された。

吉田敏文化部長は「『市の文化祭に出展するのは恥ずかしいけれど、団地内の公会堂なら』と出展者も作品も昨年より増えた。展示作業はてんてこ舞いだった」と語り、「『私も何かやろうか』と触発された人もいると思う。団地内だけに作者と顔が一致し、出展が取り持つ縁で交流が生まれると思う」と話した。

玄関ホールで坂本利昭さんを講師にした押し花教室、和室では眞島昭吾さんによる草履(ぞうり)とわらじ作りの実演が行われた。押し花教室は、約60人の親子が思い思いの押し花を選んで栞やコースターを仕上げた。草履とわらじ作りの実演コーナーでは、挑戦した住民がわらを綯(な)って縄にすることの難しさに舌を巻いていた。

毎年団地の夏まつりで会場を沸かせる、よさこいソーランのメンバーが手作りした小物を販売した。コーヒーショップがしつらえられて談笑する姿も見られた。団地住民にとって「人・もの」に囲まれた秋のひとときとなった。(橋立多美)

押し花教室。好きな色や形の押し花を選んで栞やコースターを仕上げた

復興へ努力、金賞日本一の酒とグルメ味わって 「東北祭り」きょうまで

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来場者に日本酒を注ぐ「男山本店」の加藤勇一さん=つくば市吾妻のつくばセンター広場
岩手県の伝統芸能「さんさ踊り」を披露した「赤坂さんさ」のメンバー

筑波大生が運営に携わり、東北6県の日本酒やご当地グルメなどを紹介する「第4回食と酒東北祭り」(同実行委員会主催)が14、15日、つくば市吾妻のつくばセンター広場で開かれている。11の酒蔵が出展し、コップ1杯100円から日本酒を販売している。岩手県北上市の「北上コロッケ」などご当地グルメの飲食店も軒を連ねている。

東日本大震災被災地を継続して支援していくのが目的。「東北とつくばの架け橋になる活動をしていきたい」と、同実行委広報担当で筑波大3年の坪井飛呂香さん(22)は意気込む。

会場には、実行委が東北地方の魅力を伝えるパネルを展示。ステージでは、岩手県の伝統芸能「さんさ踊り」の発表もあった。

「『桃川(青森県)』という日本酒がおいしかった」と話す筑波大3年の男子学生(21)は「つくばでは東北のものを一度に食べる機会が無く、参加してよかった」と話した。

出展した福島県会津若松市、「鶴乃江酒造」の向井洋年統括部長(45)は「筑波大の実行委員会の人たちがわざわざ(福島県まで)来てくれた。若い方が主催するイベントに関われるのがうれしい」と語った。福島県では原発事故の風評被害を受け「味が第一、というのを見せないといけない」と、蔵元同士が技術を教え合い、品質向上に努めたという。その努力もあって、全国新酒鑑評会では福島県が2012年から5年連続で金賞受賞数ナンバーワンを維持。「福島の蔵元みんなが『みんなで金賞を取るぞ』という気持ちでやった」とし「安全性でも全部のコメを放射能検査している。あとは品質で見せたい」と話した。

岩手県大船渡市、「酔仙酒造」営業部販売課の紺野裕介さん(30)は「今年は雨であいにくの天気だが、お客さんの反応はかなりいい」と語る。震災から6年7カ月が経つものの、岩手県沿岸地域は復興途上で「震災のことを気にかけている人がいて、復興の手助けになる」と同イベントを高く評価。「日本酒のレベルが高い、東北の酒蔵が集まる貴重な機会」として、他県の酒造関係者との情報交換にも役立っているという。(崎山勝功)

岩手県大船渡市産のホタテを焼く「海山市場」のスタッフ
東北6県の観光名所を紹介するパネル展示を見る来場者

土浦市のごみ袋は県内一高額に 「負担増どこまで」懸念の声

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土浦市真鍋新町、土浦ピアタウン・イベントホールで開かれた「土浦市まちづくり市民の集い」

土浦市で指定ごみ袋を来年10月から2倍以上値上げすることが決まったのに続き、新たに公共施設の使用料金などの見直しが検討されている。市は新図書館建設など箱モノ整備を進める傍ら、財政悪化と人口減少を背景にこれまで、公立幼稚園の廃止、公立保育所の民営化などを進めてきた。「公共」の在り方を変える矢継ぎ早の改革が進んでいる。「公共サービスの見直しと住民負担の増加はどこまで続くのか」―市民の間で懸念の声が出始めた。

10月1日、同市真鍋新町、土浦ピアタウン・イベントホールで、市民団体「土浦まちづくり市民の会」(代表・長坂慎一郎元山形大教授)による「市民の集い」が開かれた。会場には満杯の約80人が参加。「大型整備事業と悪化する財政」をテーマに報告した同会事務局長の高村義親茨城大名誉教授は、市が市役所、斎場、消防本部、新図書館などの大型施設を次々に整備してきたことに触れ「全国で平成の大合併で生まれた自治体が深刻な財政難に苦しんでいる」と問題を指摘した。

家庭ごみの有料化や使用料の見直しなど住民負担増の懸念に対しては「土浦市は(大型整備事業による)借金を背負って苦しみ始め、身近なところからお金を取っていくことが始まっている」と指摘した。

同市の指定ごみ袋は9月議会で、来年10月から有料化することが可決されたばかり。燃やせるごみ袋は現在の40㍑10枚入り170円が約3倍の45㍑10枚入り500円になり、県内一高いごみ袋になるという。

公共施設の使用料見直しは、今年スタートした「市使用料見直し検討委員会」で検討が行われた。施設ごとに基準が異なる減免制度に統一基準を設け、減免の適用を限定するなどの基本方針が示された。ほかに、現在使用料が無料の施設として▽小中学校体育館・グラウンド等▽佐野子・木田余地区・右籾地区の市民運動広場▽中貫公園運動広場▽社会福祉センター▽老人福祉センター(60歳以上)の公共施設の使用料のほか、▽事業所所在証明書発行手数料▽ふれあいセンター「ながみね」定期送迎バス―が例に挙げられ、有料化を検討することが指摘された。

一方、公立幼稚園は来年3月末で5園のうち土浦第二、都和、大岩田の3園が廃止される。公立保育所は今年4月、新川保育所が民営化された。来年4月以降、竹ノ入、都和、桜川が毎年一カ所ずつ民営化される計画だ。

高村事務局長は「無駄をチェックし、身近な行政サービスを低下させないよう、市民が見守っていかなければ」と語り「共働きの子育て世代にいいまちづくりをしていくべき」と話す。

市のこうした動きを受けて同市民の会は、まず市議会の無駄をチェックし、近く市民リポートをまとめる予定だという。(鈴木宏子)

 


土浦市真鍋新町、土浦ピアタウン・イベントホールで開かれた「土浦市まちづくり市民の集い」

「みんなの夢」後押し25年、100件超す カスミの地域支援事業

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2017年のカスミグループ主催「わたしの企画」に採用された「つくば音万博」と「英語を楽しむ1日」の企画者のみなさん(カスミ提供)

「つくば音万博~音もだちになろう~」「英語を楽しむ1日~English Festival in Tsukuba~」。こんな2つの手作りイベントが、2017年のカスミグループの地域支援事業「『わたしの企画』応援します!」で採用された。カスミファンの夢の実現を後押ししたいという思いで1993年にスタートし、続けること25年。今回の2つを加え、これまでの採用企画は計101件となった。

10月8日、「つくば音万博」(企画者・河原井みつるさん、東京・杉並区)のイベントが披露された。会場は、つくば市西大橋にあるカスミつくばセンター。「いまできることで楽しめる音楽をつくりたい」と、誰でも参加できる4つのパビリオンが用意され、約50人が午後1時から同5時過ぎまで楽しく交流した。

パビリオンの内容は、①レコーディング体験(未来の自分を応援する『ことば』を本格的機材で録音)②歌声ビュッフェ(昭和歌謡曲を中心に600曲からリクエスト、生演奏に合わせてみんなで歌う)③音の出る紙芝居(火や水の音、動物の鳴き声などいろんな効果音と語りを楽しむ)④ライブ&むちゃぶりセッション(プロと一緒にバンド体験)。開催時間をずらしながら、みんながお気に入りのパビリオンで過ごせるようにした。

「わたしの企画」を担当するカスミ環境社会貢献部の高野真由美マネジャーは当日を振り返る。

「音楽は聴くだけじゃなくて、参加することが大事なんだなと感じました。聴きながら、笑う。代表の河原井さんはトークも巧みで、お笑いもできるんじゃないかって思うぐらいでした。歌声ビュッフェでは、みなさんがそれぞれ思い入れのある曲を選んで歌っていて、盛り上がったり、しっとりしたり、踊りだしたり。とてもいい時間でした」

カスミつくばセンターは92年11月11日に完成したグループの本社ビルの建物。「市民活動の交流や文化発信の場に使ってほしい」という社員の願いが込められ、それが結実したのが翌年に始めた「わたしの企画」だった。会場提供だけでなく、採用企画にはイベント開催に必要な費用の全額か一部も提供、そして社員のサポートもある。営利目的でなければテーマは自由、年齢、職業、住所にも制限はないというおおらかさが特徴だ。

もうひとつ選ばれた企画「英語を楽しむ1日」(企画者・筑西イングリッシュアイランド代表、篠崎賢さん)のイベントは11月12日に披露される。会場はやはりカスミつくばセンターで、午前10時~午後4時半。参加は無料、申し込みも必要ない。スピーチ、ライブ、ダンス、読み聞かせ、展示など誰でも楽しめる「英語のお祭り」で、英語をベースにした企画は25年間で初めてだそうだ。

カスミつくばセンターはアメリカの建築家マイケル・グレイブス氏(1934~2015)の設計。ギャラリー、エントランスホール、研修室などがあり、採用企画に合わせて会場が選ばれる。(米内隆)

問い合わせはカスミ環境社会貢献部(029-850-1824)まで。

4枚の写真はいずれも、10月8日に披露されたイベント「つくば音万博~音もだちになろう~」のひとこま(カスミ提供)

 

A4の写真にピタリ俳句添え 神立で15日まで「写・句展示会」

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写真と俳句を組み合わせた展示会=土浦市神立町の神立町コミュニティセンター

写真と俳句を組み合わせた「写・句展示会」が、15日まで土浦市神立町の神立地区コミュニティセンター1階で開かれている。一般募集した作品11点が展示され、訪れた人を楽しませている。入場無料。

A4サイズの写真に手書きの俳句が添えられ、四季折々の風景を中心に魚や犬などさまざまな力作がそろった。今年も応募した同市の農業、小宮威彌(たけや)さん(74)は裏山に見えた雲と稲刈り後の風景に「裏山に 雲二つ三つ 秋収め」と句をつけた。

主催は神立商工振興会の神立地区楽しい街づくり推進協議会で、展示会は毎年恒例。開館は午前8時~午後6時。
(谷島英里子)

小宮威彌さんの作品

 

この迫力、ライブペインティング 現代美術家ロブレスさん発信

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迫力あふれるライブペインティング(中央がロブレスさん)=県つくば美術館

つくば市吾妻の県つくば美術館で9日、フィリピン出身の現代美術家、エリザベス・ロブレスさん(62)のライブペインティングがあった。3日からこの日まで開催されたロブレスさん主宰のアートスクール展覧会e[Art]展5のクロージングイベントで、音楽、ダンスとコラボしての迫力あるあふれるパフォーマンスに、会場は熱気に包まれた。

会場に設けた高さ2㍍ほどの白い板でつくった正方形のオブジェを中心に、ロブレスさんは2人のダンサーと、マイケル・ジャクソンの「スリラー」をアレンジした曲にあわせてパフォーマンスを繰り広げた。黒いアクリル絵の具を白い板にバシッと叩きつけたり、リズミカルに指で優しく塗ったり、ダンサーにもつけたりしながら次第に熱を帯びていく表現に、観客らは息をのんで見入っていた。

鑑賞した五十嵐立青市長は「このようなパフォーマンスは我々の日々の暮らしで固まった心の襞(ひだ)をふるい落とし、前に進む力を与えてくれる」とたたえ、「人間性の回復につながる」と、アート活動の意義を強調した。

ロブレスさんは「つくばセンター地区は昔に比べて活気がなくなってきたように見えるが、アートの発信でそれを変え、この地区を元気にしていきたい」と熱を込めた。

ロブレスさんは1991年に筑波大学に留学。フィリピン大学で教べんを執るなどした後、2010年から、つくば市二の宮でアートスクールを開いている。今展には5歳から70代まで年齢、国籍もさまざまな25人が、クレヨン画や鉛筆画など100点以上を出展した。(大志万容子)

 

 

茨城空港までTX延伸を 市議ら期成同盟

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つくばエクスプレス

現在、つくば駅(つくば市)が終点になっているTX(つくばエクスプレス)を茨城空港(小美玉市)まで延伸しようと、つくば市、土浦市、石岡市、かすみがうら市、行方市、小美玉市の市議会議員が動き始めた。5日、これら6市の市議会正副議長が小美玉市役所に集まり、機運醸成のために「TX茨城空港延伸議会期成同盟会」を結成、来年度から本格活動することを決めた。

検討会議に出席した海老原一郎・土浦市議会議長によると、6市のほか、鉾田市の正副議長も参加を希望していることから、もう一度検討会議を開き、7市体制を確認する。この期成同盟とは別に、県南議長会(つくば、土浦など10市)も近く、TX北部(つくば駅以北)延伸を県や国に要望するという。

TX北部延伸については、県南の経済人からも実現を求める声が強まっていた。昨年12月には、地域の経営者らが「茨城県南まちづくり構想会議」(会長=塚田陽威・塚田陶管社長)を結成、つくば市内のホテルでTX延伸に関するセミナーを開いた。

こういった声は、9月の県知事選にも反映され、橋本昌氏(前知事)、大井川和彦氏(新知事)の両候補ともTX延伸を公約に掲げ、選挙活動を繰り広げた。また、今月22日の石岡市長選に出馬表明している今泉文彦市長も、公約にTX茨城空港延伸を入れている。

経営者の動きに触発された、県知事、石岡市長の政治的なメッセージに加え、7市議会正副議長の活動が加わったことで、関係エリアの他市長も政治判断を求められる。今のところ、北部延伸の具体的ルートは曖昧だが、JR常磐線のどことクロスさせるか、総投資額、負担方法などの議論も活発になるとみられる。

ごみ放置今年も 花火の翌朝、小中学生・住民らが片付け

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土浦花火大会翌朝の観覧場所の様子=8日午前6時25分ごろ、土浦市佐野子の桜川河川敷
ビニールシートに打ち込まれた金属製の杭を苦心しながら引き抜く土浦一中の生徒たち=8日午前7時30分ごろ

土浦全国花火競技大会では毎年、大会パンフレットや公式サイトで、ごみの持ち帰りや、指定のごみ箱へごみを出すことを呼び掛けている。にもかかわらず毎年、ごみの放置が繰り返されている。翌朝、早朝にごみを片付けているのは、小中学生や地域住民などのボランティアだ。

第86回花火大会から一夜明けた8日午前6時30分、観覧場所となった土浦市佐野子の桜川河川敷周辺には、放置されたビニールシートなどが散乱していた。この時間からすでに地域住民らが、ごみ袋を片手に道路に散乱した空き缶を拾う姿が見られた。

午前7時、市立土浦一中全校生徒と市立土浦小4~6年の児童有志ら計約600人が無料観覧場所の清掃に加わった。生徒たちは、ぬかるんだ河川敷に放置してあるビニールシートやゴザなどを回収。中には金属製の杭で固定したまま放置されているビニールシートもあり、生徒らは苦心しながら杭を引き抜き、シートを畳んでいた。

生徒を引率する土浦一中の教諭は「中学生のボランティア清掃活動をPRしてもらっているので、ごみは減ってきている」と、中学生らによる活動の効果が徐々に出始めていると話した。

一方、清掃活動をしていた近所の男性は、花火大会のごみ置き場に、別のごみをついでに出す人がいると話した。男性の言葉を裏付けるように、同市生田町の臨時ごみ置き場には、電気掃除機や木製の雑誌ラックなど、花火と関係ないごみも混じっていた。(崎山勝功)

放置ごみを回収する土浦一中の生徒たち=8日午前7時30分ごろ

800人がいも掘り体験 茎崎住民の人気行事、今年も

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大きく育ったサツマイモに笑顔を見せる家族=つくば市茎崎の柳田農場

青少年の健全な育成を目的に活動している「青少年を育てるつくば市民の会・茎崎支部」(深利正子支部長)が10日、親子ふれあい事業「さつまいも掘り」を行い、秋晴れの下約800人が参加して大きく育ったサツマイモの収穫を楽しんだ。

同会は1967年に設立した青少年育成茨城県民会議の会員団体。地元の柳田農場の協力で続いているサツマイモ掘りは地区住民の人気行事として定着している。定員700人だったが数日で800人を超える参加申し込みがあり、収穫は1人4株、家族5人までとして住民の期待に応えた。

地面を覆うツルを切り取った1.5haの畑で、父母や祖父母と一緒になって子どもたちがサツマイモ掘りに挑戦した。大きく育ったサツマイモは簡単に抜けず、「ぜんぜん抜けなーい」と苦戦しながら掘り進み、やっと抜けると「やったー、大きくて太い」と歓声が上がった。

民生委員や区長たちで構成された執行委員らが準備や運営を担う。住民が引き揚げた後は、取り置いたサツマイモを茎崎地区の小中高校、茎崎交番や市南消防署茎崎分署に届けるのが恒例だという。深利支部長は「地域全体で子どもたちの育成を見守っていきたい」と話す。

お店巡って食事券ゲット 神立でスタンプラリー

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スタンプラリー「ポンして神立」のちらし

土浦市の神立商工振興会(香取秀総会長)は、神立地区の飲食店や物販店を巡ると抽選で食事券が当たる「スタンプラリーポンして神立」を開催している。期間は11月12日まで。

同会に加盟している居酒屋や洋菓子店、美容室、精肉店など42店舗が協力して開催。好みの店を利用しスタンプを3店分集めると2000円分の食事券が45人に当たる抽選への参加資格を得られる。スタンプの台紙は参加店で配布している。

抽選会は11月26日に同会が主催するイベント「フェスティバル神立2017」で行われ、当選者には郵送で発送される。(谷島英里子)

問い合わせは同会(電話070・4369・5828)。

スタンプラリー参加店

土浦の骨董に熱いうんちく 76歳の矢口義家さん人気

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持参の茶道具を並べて解説する矢口義家さん(中央)=9月30日、第2回古美術の見方・楽しみ方教室

土浦の骨董(こっとう)品に熱いうんちくを傾ける同市下高津、矢口義家さん(76)が、地元で人気を集めている。今年4月、同市中央、中城不動院・琴平神社参道でスタートした蚤(のみ)の市「つちうら亀の市」(同実行委員会主催)がきっかけ。矢口さんは亀の市の協賛企画として8月から連続開催されている「古美術の見方・楽しみ方教室」(土浦界隈=かいわい=まちづくり研究会主催)の講師を務めている。

矢口さんは古美術商(古物商)の免許を持つ。博物館・美術館の鑑賞歴35年、骨董品収集歴10年、焼き物研究歴8年と、古美術品と長くかかわってきた。

出発点は、博物館好きの当時中学生だった娘と一緒に各地の博物館を見て回り、数々の展示品に魅せられたこと。「以来35年、古美術品に魅せられ、のめり込んできた」という。

市観光ボランティアガイドとしても活躍している。「新人のボランティアを指導するためにも、古美術教室で話すことで話術が身に付き、役に立つのではないかと思った」と講師を引き受けた理由を話す。

第1回の古美術教室は8月26日「焼き物編」と題して、同市中央、中城通りの琴平神社境内にある井戸端庵で開催された。当日は厳しい暑さだったが、申込者が予想を上回り30人を超えたため、冷房設備のある1階から冷房のない2階に会場を移した。参加者は暑さをものともせず矢継ぎ早に質問し、矢口さんは分かりやすく丁寧に答え、解説。参加者の熱気が酷暑を凌駕(りょうが)した。

第2回は9月30日、「茶道具編」と題して開催され、23人が参加した。自慢の茶器を持参する参加者もいた。矢口さんも自ら収集した茶道具の中から数点を持参し披露、順番に回され、参加者はじかに手に取り手触りを楽しんだ。

土浦は江戸時代から城下町、宿場町として栄え、明治、大正、昭和の時代は商都として繁栄し古い家並みが残る。高齢化や人口減少に直面する近年は、後継者がいないなどから取り壊される旧家が中心市街地でも目立つ。

矢口さんは「道端に貴重な物があっても気付かない人は行ってしまう」と語り、古美術に興味のない若い世代が、先祖代々の土浦の家宝をフリーマーケットなどに出し、散逸してしまうことを憂えている。「古美術に興味のある人に、ぜひ自分の後を継いでほしい」と矢口さんは語る。(鈴木萬里子)

◆第3回古美術の見方・楽しみ方教室は10月21日(土)、「土浦の文化財」と題して井戸端庵で開催する。前半は近隣の寺を訪れ仏具を見学、後半は井戸端庵に戻りその解説をする。資料代500円。問い合わせは「土浦界隈まちづくり研究会」伊藤春樹さん(電話090・4059・4860)
◆第2回つちうら亀の市は11月4日(土)、同市中央、中条不動院・琴平神社参道と境内で開催。古美術、古書、古道具などのお宝も並ぶ。

今年4月開催の第1回亀の市

土浦の夜空を彩る花火競演 土浦花火大会

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2万発の花火が秋の夜空に打ち上げられた

日本三大花火の一つ、第86回土浦全国花火競技大会は7日午後6時から、土浦市、学園大橋付近の桜川湖畔で開催された。

会場では、約2万発の花火が打ち上げられ、観客らは花火を堪能した。このうち約6分間にわたって約2100発を打ち上げるワイドスターマイン「土浦花火づくし」の打ち上げでは、多数の花火が夜空を覆い尽くし、観客席からは拍手が沸き起こった。(写真=坂本栄、崎山勝功)

多彩な花火が打ち上げられた

 

 

 

 

 

「作陶で脳が元気に」 味わいある作品500点 「つくばね焼陶芸教室」グループ展

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「陶芸で手の筋肉を使うと、脳が元気になる」と話すジャクタ・ブルノさん

筑波山中腹の窯元で作陶する「つくばね焼陶芸教室」のグループ展が、つくば市吾妻のつくば市民ギャラリーで開かれている。手の温もりが伝わるような作品約500点が一堂に並ぶ。出展メンバーの一人で、フランス出身の筑波大学助教ジャクタ・ブルノさん(50)は、作陶の喜びを「脳が元気になる」と話す。

同教室は、筑波山中腹の約8千坪の敷地内に登り窯を設け、きれいに焼き色が出るという筑波山の土を陶土につくる「つくばね焼」窯元の梅田八主守さん(85)が指導する作陶グループ。展覧会は、生徒の発表の場として年1回開いているもので、9回目。「使われてこそ器」が梅田さんのモットーで、今展でもコーヒーカップや皿、花器など、身の回りに置いて使いたくなるような、温かみのある作品が並ぶ。「ものづくりは面白い。生徒には自由に作陶を楽しんでもらっている」と梅田さん。

日本の陶芸に魅せられ、1年半前から教室に通うジャクタさんは「日本の陶器は、工場で作るように均一な西洋のものに比べて、形がいびつで完璧ではない。だからこそ人がつくっている味わいがある」と話す。月2~3回の作陶は、デスクワークで疲れた頭を休めてリラックスできる時間といい、「陶芸で手の筋肉を使うと脳が元気になる」と喜びを語っていた。
同展は9日まで。入場無料。(大志万容子)

使い易そうな、温かみのある作品が並ぶ「つくばね焼陶芸教室」グループ展=つくば市吾妻のつくば市民ギャラリー

白いじゅうたん一面に 常陸秋ソバの花が見ごろ

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可憐なソバの花が一面に広がる=つくば市北太田

つくば市北太田の畑で、常陸秋ソバの花が見ごろを迎えている。1 haの畑一面が白いじゅうたんを敷き詰めたようで、清楚な花が心地良さそうに風に揺れている。

写真のソバ畑は同地区の関喜幸さんが所有。8月に天候不順があったが開花は例年と変わらず、霜の降りる11月に収穫時期を迎える。3俵(135㎏)の収穫を見込む。(橋立多美)

花径6㎜くらいの花をたくさん付ける。花の後にできる実は三角すい状で黒褐色に熟す

 

迷い犬を保護 研究学園駅近くの保育園で

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つくばエクスプレス研究学園駅近くのラ・フェリーチェ保育園前で6日朝保護された迷い犬

10月6日午前6時30分ごろ、つくば市研究学園5-6-3、ラ・フェリーチェ保育園の髙橋晃雄園長が、園前の道路で鎖を付けたまま歩いている犬を見つけ保護した。雑種、オスの中型犬。少し太り気味だが、毛並みもきれいで、人懐っこく、吠えることもないという。

鎖の端だけに砂が付いていたことから、捨て犬ではなく家の庭で飼われていて鎖が外れ、さ迷っているうちに迷子になったのではないかと高橋園長は考える。

ラ・フェリーチェ保育園には、高橋園長が自宅で飼っているトイプードルが毎週遊びに来るので、園児たちも犬が大好き。6日、登園してきた園児たちは「新しいワンちゃんだ」と目を輝かせたが、園長から「迷子になって、おうちに帰れないんだよ」と聞くと、「かわいそうだね」と心配顔だった。

週末は、保育園で保護できないため、6日午後からつくば市役所に対応を任せた。市環境課によると、6日から9日までは、市内の動物病院で保護し、その後は、石岡にある県の動物愛護センターに送られる。

市環境課によると、犬が行方不明になると、飼い主は、自分で探し回り、2~3日してから市役所や警察に連絡してくるケースが多いとのこと。高橋園長は「15日までに飼い主が見つからないと殺処分になってしまう。飼い主もきっと必死になって探していると思う。近所のスーパーに張り紙をお願いしたが、SNSをやっている方は、是非発信して、飼い主探しに協力して欲しい」と協力を呼び掛けている。

連絡先は▽つくば市役所環境課 029-883-1111▽ラ・フェリーチェ保育園園長 髙橋晃雄さん(℡029-875-7831、携帯090-1844-8514)

いばらき腎臓財団に第一生命保険「保健文化賞」 賞金200万円

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人形の赤ちゃんを使った授業をした「いのちの学習会」=2015年11月、つくば市立今鹿島小学校(いばらき腎臓財団提供)

臓器移植の普及や啓発に取り組んでいる公益財団法人いばらき腎臓財団(つくば市、理事長・山縣邦弘筑波大学腎臓内科学教授)が、第一生命保険主催の「第69回保健文化賞」を受賞した。腎臓財団が2008年度から続けている子どもたちへの「いのちの学習会」活動が高く評価された。贈呈式は10月12日、東京・帝国ホテルであり、賞金200万円が贈られる。年間の事業費規模が約900万円の財団にとって、大きな支えとなる。

第一生命保険によると、保健文化賞は1950年創設と歴史があり、近年は、生活習慣病対策、高齢者・障害者への福祉、海外医療や疾病対策などに継続的に取り組んできた個人・団体を顕彰している。今年度は個人6人、団体はいばらき腎臓財団を含む9件が受賞した。厚労省、朝日新聞厚生文化事業団、NHK厚生文化事業団が後援している。

評価された「いのちの学習会」は、小中学校や高校に出向いて開いてきた。臓器移植への理解を深め、自分や他人の命を尊重する心を育んでもらうのがねらい。筑波大などの医師や看護師、腎臓財団職員らが移植医療の現状を伝えるため、臓器移植の仕組みを学ぶDVDを見せたり、さまざまな移植の事例を紹介したりする。移植する側、される側双方の家族らが直接話すこともあった。

児童・生徒には、生後間もない赤ちゃんの実物大の人形を抱っこしてもらい、人形と自分を比べて成長を感じることで「生きること」や「命のつながり」について考えたり、感じたりしてもらっている。

学習会は08年度から15年度までに県内の33小学校、19中学校、27高校で開催された。16年度には15年度の1.5倍近い延べ32回に増えたという。腎臓財団のスタッフは「一人でも多くの方々に臓器移植医療に関心を持ってもらえるよう、今後も地道な活動を続けていきます」とコメントしている。(米内隆)

腎臓財団事務局は電話029・858・3775、「いのちの学習会」の申し込みはinfoiba@iba-jinzou.com