金曜日, 4月 4, 2025
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「心を軽くして」 がん体験者が患者と経験共有 筑波メディカルでピアサロン

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ピアサロンでがん患者の話を聞くピアサポーターの2人=つくば市天久保の筑波メディカルセンター病院

【鈴木萬里子】がん体験者が、がん患者や家族の悩みや不安を聞き、体験を共有するピアサポートが、がん診療連携拠点病院の筑波メディカルセンター病院(つくば市天久保)で毎月1回開かれている。がん体験者の会「ピアサポートつくば」(神田裕子代表)が相談支援活動を行っている。

患者にとってがんへの不安や向き合う方法など、悩みは多い。利用者は体験者と話すことで気持ちを分かち合い、自分の考えをまとめるなど、心を軽くして不安を和らげる一助となっている。家族もどう接すれば良いのか、何をしてあげられるのかなど不安や悩みを話すことができる。

がん患者は家族や友人に不安や辛さを話しても「かわいそう」と思われて段々話さなくなってしまうという。その一方で自分の思いをどこかで吐き出したい気持ちもある。ピアサロンではどんな話も外に漏れることはなく、安心して話すことができる。がん体験者のサポーターは良い悪いの判断はせず、利用者の考えをそのまま受け入れるという。

ピアサポートつくばの支援活動は今年で3年目となった。サポーターは8人、2人1組が当番となり患者同士が気楽に集い、おしゃべりをするサロンを支える。個別にじっくり話を聞く個別面談にも対応する。

サポーターの一人、山田陽子さんは「体験者だからこそ分かち合えることもある。一人で抱え込まないで、同じ悩みを持つ仲間と話して心を軽くしてほしい」と話す。近年がん患者数は増加しているが同時に治療法も進歩している。早期発見すれば治癒率も高い。山田さんは「病気を治すのは医者。病気と向き合って生きていくのは自分。年1回の健康診断が何より重要、是非受けてほしい」と呼び掛ける。

取材当日の当番サポーターの2人は「人の役に立ちたいとの思いでサポーターになった。患者さんが笑顔になって帰っていくのがうれしい」「自分も治療中はゆとりがなくいっぱいいっぱいだった。時間が経ってその経験を伝えられるようになり良かった」と話していた。

ピアサポートは、2008年に始まった県のがん患者支援推進事業で、県内10カ所のがん診療連携拠点病院で実施されている。サポーターには養成講座の受講が義務付けられている。ピアは仲間を意味する。

◆ピアサロンつくばは、予約不要で相談も無料。通院している病院に関係なく利用できる。次回の開催は6月21日(木)。来年2月まで毎月第3木曜日、午後1時30分~3時30分。筑波メディカルセンター病院1号棟4階「つつまれサロン」。問い合わせは筑波メディカルセンター病院患者家族相談支援センター(電話029-851-3511)。またはピアサポートつくば(メールpeertsukuba@gmail.com)まで。

クレオに図書館移転を検討 つくば市 整備費用22億円

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閉鎖されている商業施設クレオ=つくば市吾妻

【鈴木宏子】西武筑波店とイオンつくば駅前店が撤退後、入居店がなく閉鎖されているつくば駅前の商業施設クレオ(筑波都市整備所有)の再生について、五十嵐立青つくば市長は12日、5、6階に図書館など公共施設を入居させることを検討していることを明らかにした。入居費用は約22億1400万円になるという。

図書館のほか、窓口センター、市民活動総合センター、子育て支援施設を5、6階に入居させることを検討している。図書館は、つくば文化会館アルス(同市吾妻)にある中央図書館を移転させることになるという。アルスの跡地活用は改めて検討する。

市によると今年1~3月、5、6階に市公共施設を入居させることを想定し、クレオの建物や設備の老朽化の状況などを約760万円掛け調査した。建物に問題はないが、老朽化が進んでいる設備が一部にあり、全棟を大規模改修する場合は約51億6200万円の費用がかかると試算した。さらに図書館を入居させる場合、クレオは商業施設として設計されており積載荷重が重くなるため、床などの構造補強を行うことが必要になる。5、6階2フロアの設計・整備費用は約22億1400万円になるという。

市は今後さらに、所有者からクレオ5、6階を賃貸する場合と購入する場合のそれぞれのケースについて、費用や運営方法などを調査するという。五十嵐市長は12日、同調査費用として約760万円を6月議会に提案した。結果は12月ごろまでにまとめるという。

クレオは地上7階・地下1階建て。延床面積は約5万6000㎡。5階と6階の面積はそれぞれ約5500㎡。アルスにある現在の中央図書館の面積は約2400㎡で、クレオに移転する場合、約1.8倍の4360㎡にすることを想定しているという。

クレオは筑波都市整備(同市竹園)が土地と建物を所有し、現在、売却も含め、新たな活用方法を検討している。つくば市の検討内容に対し同社は「つくば市の内容がよく分かってないのでコメントできません」としている。

【ひと】心地良い空間で地域を元気に パブオーナー 松島壮志さん

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作り手の思いがこもったビールを一杯ずつ、真剣な表情でグラスに注ぐ松島壮志さん=つくば市天久保のフィンラガン

【鈴木康平】つくば市天久保のリッチモンド2番街にあるパブ「フィンラガン」は、連日深夜まで多くの客でにぎわう。

オーナー、松島壮志さん(46)は筑波大学体育学群入学後、アルバイトでバーテンダーの世界に足を踏み入れた。同大学近くのバーの副店長を任され、カウンターの内側で多くの時間を過ごす学生生活だった。「一流の世界を見たい」と都内の店にも頻繁に足を運び、技術を学んだ。「興味の先へ突き進んでいく性格」と自身を分析する。

大学を卒業後、アルバイト先の店舗にプロのバーテンダーとして職を得た。当時ウイスキーの虜(とりこ)になっていた松島さんは「ビンテージや価格帯、豊富なバリエーションなど奥深い世界を好きになった」と話す。バー仲間から言われた「一度、本場を見なくてはだめだよ」に背中を押され、26歳の時ウイスキーの本場スコットランドへ単身旅立った。

同国各地に点在する蒸留所を巡った旅。しかし、当初は松島さんが思っていたのとは違うものだったという。「日本で飲んでいないものは無いくらい飲んでいたから、初めはたいしたことないと感じていた」。しかし旅が進むにつれて、「パブ」という街の酒場に心引かれてゆく。

「バーの世界は酒に対して真摯に向き合う、緊張感のある世界」と旅立つ前の環境を回想する松島さん。一方、パブはパブリックスペースの略語で誰の管理下でもない、自由でリラックスした雰囲気を大切にする。「時には何も飲み食いせず、話すだけで帰る人もいた」ことに衝撃を受けた。この出合いが、後の「フィンラガン」の原点につながる。

帰国後、29歳の時に独立してオープンした同店。スコットランドで出合ったパブを再現するため、松島さんの思いが形になった店内は、立ち飲みを想定した背丈の高いカウンターやテーブルが並ぶ。15種類のクラフトビールに自然派ワインやモルトウイスキーなどお酒と料理の会計は、「好きな時に出入りして欲しい」と、受け取る際に料金を前払いするキャッシュオン制を採用している。

クラフトビールの仕入れは「実際に飲んで、作り手に会って話す」過程を大切にする。原料のホップが収穫される時期には農園に出向いて手伝い、作り手との関係を深めた。客に提供する時も、「思いが詰まったビールを最高の形で出したい」と機材から注ぎ方まで細部に渡ってこだわってきた。

同店は今年で17年目。松島さんが掲げるのは「元気」というキーワードだ。「今までは良いお酒や料理など『モノ』を売ってきたが、今後は元気を出す『場作り』もしていきたい」。4月からは毎週水曜日に、市内に住む外国人との交流を目的としたイベント「TGIフィンラガン」を開催。今後も自身の趣味であるランニングとビールを活かした「Run for BEER(ラン・フォー・ビア)」など、新たな場作りに力を入れる。

日の暮れた頃、大学や仕事帰りに杯を片手に明日への元気を充電するお客さんを迎えるため、松島さんは今日もカウンターに立つ。

◆ブラッセリー&バー「フィンラガン」はつくば市天久保2-9-2、リッチモンド2番街B-203。営業時間は月~土曜の午後6時30分~午前3時。日曜は午後3時~午後11時。電話029-852-0244。
ブログhttps://blogs.yahoo.co.jp/finlaggan0220
twitter https://twitter.com/barfinlaggan?lang=ja

子どもが楽しむクラシックコンサート 楽器体験も

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バロック調の服装を着て演奏が始まった「音楽の歴史」コンサート=つくば市吾妻のつくば市民ギャラリー

【鈴木萬里子】0歳から参加出来る、ベビーカー大歓迎の体験学習型コンサート「音楽の歴史」が、10日午前と午後の2回つくば市吾妻のつくば市民ギャラリーで開かれた。会場には子ども連れの家族が多数来場し、本格的なクラシック音楽を楽しんだ。

主催は音楽史ムヒカヒストリアで、ラテン語の訳は題名と同じ「音楽の歴史」。クラシック音楽の堅苦しさを取り払って、小さな子ども達にもオープンな気持ちで聴いてほしい、との思いから今回初めてのコンサートを開いた。音楽を身近に感じられるよう前列には子ども達が座るスペースを設けた。曲名ではなく自分の耳で集中して聴いて好みの曲を見つけてほしいと、プログラムはあえてない。

奏者はバイオリン、ビオラ、コントラバス、クラリネット、フルート、キーボードの6人に司会が加わり華やかな幕開けとなった。ヴィヴァルディ、バッハ、モーツァルトなどの代表的な曲の演奏に、奏者がバロック調の服装で現れると会場は一気に楽し気な雰囲気に包まれた。

体験学習型コンサートとあって、指揮者コーナー、フルートのひみつ、みんなで音楽などが設けられ、子ども達が奏者と一緒に音を楽しむ仕掛けがされている。後半になっても静かに音楽を楽しむ姿が随所に見られ、最前列の6人が身を乗り出すように聴き入っていた。

コンサート終了後には楽器体験があり、チェロ、フルートなど実際に触わり音を楽しむことが出来る。つくば市の原口和香奈さん(10)は「楽器を演奏できるのは面白い。チェロを弾くのは難しかったが楽しかった」と話していた。

ムヒカヒストリアの奏者全員がつくば市在住の音楽家。子育て中は音楽活動もままならず一度は音楽から離れた経験を持つ人もいるという。代表でコントラバス奏者の小又史江さんは「音楽家としてのキャリアを積んでも活動出来なかった時期が自分にもあった。つくばには、くすぶっている若い音楽家がたくさんいる。仲間に誘って音楽活動を断たれないようにしたい。子ども達がクラシックを気楽に楽しめる環境作りをしていきたい」と抱負を語った。

◆第2回「弦楽器全員集合」は9月9日(日)。会場はつくば市吾妻のつくば市民ギャラリー。料金は一人500円。問い合わせは小又さん(電話090・8946・0535メールbassfumie117@docomo.ne.jp)

コンサート終了後に実際に楽器を弾いた参加者=同

91歳の洋画家 高橋秀さん個展

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自作の半抽象画をバックにした高橋秀さん=つくば市小田のギャラリーカフェ梟

【鈴木萬里子】土浦市在住の洋画家で二科会会友の高橋秀さんの個展が、つくば市小田のギャラリーカフェ梟(ふくろう)で開かれている。会場には18点の油彩画と、薄く色づけした淡彩画10点の計28点が展示されている。

高橋さんは今年91歳。茨城大学を卒業し教職に就く傍ら創作活動に着手。43歳で初めて個展を開いた。第76回二科展特選などを受賞している。現在は土浦一中地区公民館で油彩画と淡彩画の講師として指導にあたっている。師は、茨城の自然を表現豊かにとらえた芸術院会員の洋画家、 服部正一郎さん(故人)。

同ギャラリーでの開催は昨年に続き2回目。今年はファンの要望に応えて筑波山に向き合った作品4点が展示された。

いずれも作品名札がない。高橋さんは「あえて付けない。自分の感性で感じて見てほしい」と話していた。ほとんどが具象と抽象の中間の半抽象画だ。色彩を自由自在に使い、独特な画風を作り上げている。

「教えるのがとにかく好き」という高橋さんを慕う生徒は50人に上る。来場した生徒のうち最高齢の小野直代さん(97)は「先生は褒めて伸ばして下さる。最近は先生の作品に近づき、褒められるのでうれしい。色の使い方が面白くてすてき」と話した。

◆会期は17日(日)まで。入場無料、開廊時間は午前10時~午後4時30分。月曜、金曜休廊。問い合わせは高橋さん(電話029・821・8611)。

黄と朱色の風景画を熱心に見つめる来場者ら=同

「刻の太鼓」打ち鳴らす 土浦の櫓門

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「刻の太鼓」を力強く打ち鳴らす保存会のメンバー=土浦市中央1丁目の亀城公園内の土浦城址櫓門「太鼓櫓」(10日午後6時)

【谷島英里子】「時の記念日」の10日、土浦市中央一丁目の亀城公園内の土浦城址櫓門(やぐらもん)=県文化財=で、江戸時代に太鼓を打って時刻を知らせた「刻(とき)の太鼓」が打ち鳴らされた。12日まで朝夕2回打ち鳴らす。

時の記念日は、671年に天智天皇が水時計を置いて、日本で初めて時刻制度を取り入れたとされる日。

土浦の刻の太鼓は、市制60周年の2000年に復活し、07年から有志の「刻の太鼓保存会」(須田義之会長)が伝承した。櫓門は太鼓櫓とも呼ばれている。

午前6時と午後6時に櫓の上で、はっぴを身につけた同会メンバーが、「土浦に伝わることわざに 土浦に過ぎたるものが二つある 刻の太鼓と関の鉄炮というのである」と口上した後、時を知らせる太鼓を約20分間打ち鳴らした。太鼓は1770年に制作されたもので市文化財に指定されている。

保存会副会長の前田祐一さん(57)は「刻の太鼓の場となる櫓門と太鼓がどちらも文化財に指定されているのは珍しいと思うので、この伝統を継承して長く続けていきたい」と話した。

本堂清さん 画業60年で回顧展 土浦市民ギャラリー

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画業60年集大成の個展を開いている本堂清さん

【斎藤茂】美術団体「東光会」会員で参与の本堂清さん(87)=土浦市藤沢=の絵描き60余年回顧展が7日から、土浦市大和町アルカス1階の土浦市民ギャラリーで始まった。これまでの画業の足取りをたどる油絵百余点と水墨画約30点を展示、チャリティー向けに販売する。

本堂さんは土浦市で、福祉や社会教育、広報部門などに携わってきた元行政マン。この間、広報紙の挿絵を描いたり、土浦・石岡地方社会教育センターや亀城プラザの所長として絵画を通じた社会教育活動を行い、退職後も日展会友となるなど第一線で活躍した。

重厚な筆遣いの風景画をはじめとする油彩画を手掛け、文人画風の水墨画なども多数生み出してきた。『土浦町内ものがたり』や『河童物語』など絵入りの著作もあり、絵画教室などで指導した生徒は1000人を超すという。

その画業が60年に及び、88歳の米寿を迎えることから集大成の個展を開くことにしたもので、同回顧展応援会(大槻利夫代表)がサポートする。「多作と思ったことはないが、描くのが好きなんでしょうねえ。自宅には数百点を抱え込んでいた。いい機会だから納得のいく作品を選んで回顧展を開き、区切りをつけることにした」という。

6日には日展出品の100号の大作「獅子舞」や「鷹匠Mさん」などが会場に搬入された。「今回はチャリティーという趣旨なので、頒価にも配慮をしている。大作でもお求めやすい値段だと思う」。益金は市社会福祉協議会を通じ、福祉に役立てられるという。

◆入場無料。14日まで。問い合わせは本堂さん(電話029-862-2707)

県大会連覇目指し闘志 土浦市消防本部救助隊

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ロープを使った訓練をする隊員ら=土浦市田中町の市消防本部屋外訓練場

【谷島英里子】14日に県立消防学校(茨城町)で開催される第45回県消防救助技術大会での上位入賞を目指し、土浦市消防本部は7日、同市田中町の同本部屋外訓練場で、出場する全チームによる合同訓練を行った。同救助隊は昨年「障害突破」で県大会優勝の実績を持ち、連覇を狙う。

ロープを渡って人を救出する「ロープブリッジ救出」や5カ所の障害を乗り越える「障害突破」、救助者を搭上に引き上げる「引揚救助」の3種目に23人が出場する。上位入賞すると関東大会への出場権が得られ、勝ち進むと全国大会に出られる。

合同訓練には出場予定者全員が参加。連覇を狙う障害突破チームリーダーの田中洋平さん(31)は「日頃の訓練のように安全で正確な救助が迅速にできるように全力で挑みたい」と話した。ロープブリッジ救出の上谷泰倫さん(26)は「大会に向けて2カ月間集中的に訓練したので精いっぱい力を発揮したい」と意気込みを話した。

大会に向け訓練に励む隊員ら=同

ヤゴ救出大作戦展開 つくば市の小学校プール

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プール清掃の様子=つくば市小茎の茎崎第三小学校

【橋立多美】つくば市内の小学校プールで「ヤゴ救出大作戦」が進められている。同市小茎の市立茎崎第三小学校(鮏川誠校長、児童数226人)で5日に行われた水泳学習前のプール清掃で、数百匹のトンボの幼虫ヤゴを救出した。教室で飼育して羽化させ大空に飛び立たせる。

救出は、市独自の教育カリキュラム「つくばスタイル科」の学習に取り組む5年生が行った。少し水が残ったプールで網を使ってヤゴを採取した。女子児童は「虫が苦手で最初は嫌だったけど、やっているうちに平気になった」。男子児童らは「水が気持ち良かったし楽しかった」「トンボになるのが楽しみ」と元気に話してくれた。

5年生が採取したのはアカトンボやシオカラトンボなど数百匹。ヤゴは2年生が教室で飼育して羽化させる。餌は飼育用のアカムシとミミズだという。

鮏川校長は「ヤゴに触れ育てることで水や自然環境について考える機会になる。また、子どもたちにとって生き物の命の尊さを実感することのできる貴重な学習と体験の場」と話す。

学校のプールは消火栓や防火水槽に次ぐ消防用水の一つで、夏のプール学習が終わっても満水の状態が保たれる。塩素の投入がなくなり、生物がすめる環境になる晩夏から秋にかけてトンボがプールに卵を産み付ける。

卵は春になるとヤゴになり、6月から7月にかけて羽化して成虫のトンボになる。ところが、ちょうどこの時期はプール開きに備えてプールの清掃が行われるためすみ家をなくしたヤゴは死んでしまう。そこでプールからヤゴを救い出し、その種類や環境の変化を学ぼうという環境教育の一環で、同市では2002年から市内の小学校で実施されている。

バケツに入れたヤゴをのぞく5年の児童たち=同
プールから救出されたヤゴ(茎崎第三小学校提供)

CD「日本の名城」に土浦音頭が収録

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土浦音頭が収録されているCDを手にする(左から)と恩田鳳昇さんと冠木新市さん

【鈴木宏子】5月23日発売されたCD「日本の名城を唄う」(日本コロムビア発売、税込2500円)に、土浦城跡(現在の亀城公園)などを歌った「土浦音頭」=メモ=が収められた。霞ケ浦や桜川などの名所や風物を歌った新民謡で、昭和初期に下妻市出身の詩人、横瀬夜雨が作詞した。戦後活躍した歌手、照菊が歌う。1960年代後半に発売されたレコードが音源で、半世紀ぶりにCDでよみがえった。

土浦の歴史や文化を掘り起こしまちおこしに取り組むつくば市の脚本家、冠木新市さん(66)らが2016年9月、亀城公園前の古民家カフェ、城藤茶店(同市中央)で土浦音頭をテーマにした演劇公演「桜川芸者学校」を開催し、新たな踊りで復活させるなど注目された曲だ。

CDは日本の城と、城にまつわる武勇伝や悲喜劇などを歌った全17曲の歌謡曲集で、美空ひばりの「千姫」、村田英雄の「白鷺の城」などと並んで、17番目に収められている。小唄調で、照菊が格調高く歌い上げている。

16年の公演に出演し新たな踊りを復活させた国際美学院(つくば市)の恩田鳳昇学院長(86)が、日本コロムビアの振付専任講師を務めていることから、公演後、同社幹部らに土浦音頭をPRした。今年1月には静岡県熱海で開かれた同社の新年会で、当時公演した桜川芸者学校のメンバーが、全国から集まった振付専任講師らを前に同曲の踊りを披露するなど印象付けた。

同CDを企画した同社伝統邦楽ビジネスユニット特別顧問の吉田輝之さんは「歴史やお城に興味を持つ若い女性が増え『お城ブーム』と言われる中、名城を集めて一枚のCDを作りたいと企画した」と語り「全国のいろいろなお城を探り、関東で名城がないか探していた中、今は建造物がほとんど残されてないが、城にまつわる歌が残っている土浦音頭を取り上げてみようということになった」と選定の理由を話す。

恩田学院長は「まさかCDに入るとは思わなかった。うれしい。土浦のお役に立たせていただければ」と話し、土浦音頭を掘り起こした冠木さんは「土浦音頭がようやく知られるようになり、公演して良かった。踊りたいという若い人が出てくれれば」と述べ「土浦は新しいものと古いものが融合するまちなので、中心市街地で土浦音頭の踊りを披露したい」と話している。

7月7日と16日に披露

CD収録を祝って7月7日、16年に公演した桜川芸者学校の出演者らが「粋な七夕まつり―土浦音頭で愛の夜明けを」と題し、土浦市中心市街地の7カ所で、演劇を織り交ぜた土浦音頭の踊りを披露する。街頭で前触れなく踊るフラッシュモブ風になるという。さらに同16日、筑波銀行つくば営業部(つくば市竹園)で開催される舞踊イベント「チャリティー真夏の饗宴」(国際美学院、つくば舞踊研究会主催)でも披露する予定という。

2016年9月4日、土浦市の古民家カフェ、城藤茶店で催された演劇公演「桜川芸者学校」で、土浦音頭の新たな踊りを披露する恩田鳳昇さん(常陽新聞提供)

メモ
【土浦音頭】昭和初期に制作された。当時の土浦芸者組合見番(けんばん)頭取、桜井留吉や、三業組合長、堀越正雄らが制作し、当時、土浦で一番人気の名妓だった君香(きみか)らが歌い踊ったとされる。完成直後は7人の芸者が東京に出向き、三越や松坂屋ホールで開かれたイベントに出演し好評を博したといわれる。作曲は「鯉のぼり」や「靴が鳴る」などを作曲した弘田竜太郎。歌詞は1~4番まであるが、CDは1、3、4番が収録されている。

土浦音頭  横瀬雨作詞/弘田竜太郎作曲

1、船が見えそろ 霞ケ浦の

千艘萬艘(せんぞばんぞ)の帆曳船

船がみえそろ 土浦入りに

風をはらんだ 帆曳の船が

恋知り初めし 十六七の

娘心は 白魚か海老か

人は知らじな 公魚(わかさぎ)は

恋のやまいに よしとかや さて

2、十六七は 砂山のつゝじ

寝いろとすれば 起さるゝ

逢いたさ見たさ 夢見てばかり

ねざめすぐれぬ 暁かけて

手枕近き プロペラの音

れんじあくれば 燕がえし

伸ばすは翔けるは 飛行機の

道をさえぎる 雲とてもなし

3、松になりたや 有馬の松に

藤にまかれて ねとござる

藤にまかれて 巻かれて藤に

藤にまかれて ねたというた

有馬の松は こちや 知らねども

お城の址に 大きな大きな

榎の木 宿して ぬっと立つ

松を見しゃんせ あれ男松

4、男山(おやま) 女山(めやま)の しづくを受けて

淵となりたる 桜川

月よし雪よし さをさしゃとどく

屋形屋形の あのさんざめき

船はヤハでも 炭薪ゃつまぬ

春はうれしや 霞とともに

花がはらりと 咲くならば

さぞや弥生の なあ人心

「すさまじいエネルギー」 初期の貴重な作品公開 小林恒岳遺作展

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50年以上人目に触れなかった新興美術院新人賞受賞の大作「輪」=かすみがうら市の四万騎農園石蔵ギャラリー

【鈴木萬里子】昨年6月、85歳で逝去した郷土の日本画家、小林恒岳(こうがく)の「遺作展―歿後一周年記念」が、かすみがうら市上土田の四万騎農園石蔵ギャラリーで開かれている。50年以上、人目に触れなかった初期の貴重な作品のほか、郷里の高浜から見た筑波山や、居を移した吾国山中腹(石岡市)から見た霞ケ浦の風景など、小品から大作まで30点余りが展示されている。

会場入口に展示されている大作「輪」は連作8枚のうちの4枚。恒岳が1963年に描いた抽象画で、新興美術院の新人賞を取った。妻で詩人の硲杏子(はざまきょうこ、本名=志津江)さんが、今年12月13日から北茨城市の県天心記念五浦美術館で開催される「追悼―小林恒岳展」の出品作品を整理していた時に見つけた。

「65年高浜に戻った時に梱包したままだった作品。闇の中から突然出て来て非常に驚いた。描いていた頃の苦しかった暮らしぶりなどを思い出した。力強いこの絵に、すさまじいエネルギーを感じる。梱包したままだったのが幸いし、散逸することなく初期の貴重な作品を皆さんに見ていただける」と話していた。

画の指導を受けた土浦市の尾島和子さんは「輪の連作は2㎝も盛り上げ技法で描かれている。こんなのは見たことがなく、先生の穏やかな優しい作品とは違う、初期の前衛的で激しい画に感動した。ほかにも初めて見る作品があり驚いている」と話した。

作品整理の中で今回見つかった「花鳥風月の内 桜」などの作品も展示されている。

今回見つかった作品「花鳥風月の内 桜」に見入る来場者ら=同

小林恒岳は土浦一高から東京芸大に学び、父親で日本画家の巣居人(そうきょじん)が創設した「新興美術院」で活躍した。田中角栄の列島改造論で日本中が湧きたっていた70年代に環境破壊を憂える作品を発表。作品「蒼」では、霞ケ浦の風景に、悲し気な水鳥や月を描き、環境破壊に警鐘を鳴らした。

会場には色とりどりのアジサイの鉢植えが置かれている。石岡と土浦で恒岳から指導を受けた生徒らが、アジサイが好きだった師の1周年を「紫陽花忌」としてしのび、展示したという。

◆会期は6日(水)まで。入場無料。開館時間は午前10時~午後5時30分。問い合わせは四万騎農園石蔵ギャラリー(電話0299・59・2038)

大谷石造りの四万騎農園石蔵ギャラリー

お中元商戦幕開け 京成百貨店つくば

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京成百貨店つくばショップに開設したお中元ギフトセンター=つくば市吾妻、キュート2階

【崎山勝功】京成百貨店つくばショップ(つくば市吾妻、キュート2 階)に1日、「お中元ギフトセンター」が開設され、今年のお中元商戦が幕開けした。

筑波山系の水で飼育されたチョウザメの缶詰とキャビアの詰め合わせ「キャビア・フィッシュミート缶詰セット」(税込9504円)や、筑波ハム詰め合わせ(税込5400円)などの県産品をはじめ、ビールや高級洋菓子などが並べられている。

同ショップによると今年の人気は、計20種類の県産品から3種類の品物を自由に選んで組み合わせる「いばらき三昧(ざんまい)」(税込4400円)や、2種類の県産品を自由に組み合わせる「いばらき逸品二昧(ふたあじ)」(税込5900円)などだという。同店担当者は「県外の方に贈るには喜ばれる。地元の良さを知ってもらうには、いばらき三昧といばらき逸品二味がお薦め」と話す。

県南唯一の百貨店、西武筑波店が2017年3月に閉店して以降、同ショップを運営する水戸京成百貨店(水戸市)は昨年から、つくばクレオスクエア(同市吾妻)1階に期間限定のお中元ギフトセンターを開いてお中元を扱っていた。今年は同つくばショップが開店したことから、ショップ内にギフトセンターを展開した。

昨年のつくばでの同社のお中元受注状況は、来場者約1500人、買上点数合計約5500点、1点当たりの平均買上単価は3777円、一人当たりの平均買上点数は3.04点で同平均買上金額は1万1473円だったという。同社は今年の受注目標を前年比1.7倍に掲げている。お中元受注ピークの6月下旬から7月上旬に向けてお中元商戦が活発化する見込みだ。

◆同センターの会期は7月16日まで(状況により延長もある)。営業時間は午前10時~午後8時。混雑の第1ピークは6月23日(土)~24日(日)、第2ピークは6月30日(土)~7月1日(日)と予想されている。1741点が掲載されたカタログ掲載ギフトなどもある。問い合わせは電話029・231・1111(水戸京成百貨店)

新入生に伴侶犬 2年間共に過ごし成長 つくば国際ペット専門学校

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パートナードッグを抱いた1年生たち=つくば市沼田のつくば国際ペット専門学校

【崎山勝功】犬のトレーナー(指導員)など、ペットに携わる職種を目指し専門学校「つくば国際ペット専門学校」(つくば市沼田)で学ぶ1年生152人に1日、2年間の学生生活を一緒に過ごす犬「パートナードッグ」が手渡された。

生後約6カ月から1年未満の子犬で、学生が1人1頭を飼育し、学校での授業を始め、放課後や学生寮、自宅で一緒に生活する。学生本人が希望すれば、卒業後も一緒に暮らすことができる。

1日、同校で「パートナードッグ」の任命式が行われ、教師や2年生からそれぞれ1頭ずつが1年生に手渡された。高橋仁校長は「今日の任命式を節目に、今日からはパートナードッグと一緒に命の重さ、日々育てていくことの大切さを感じて、いろんな体験をしてください」と話した。

同校では2006年の開校以来、パートナードッグ制度を採用している。「動物を取り扱うプロとして、飼い主の気持ちや犬の気持ちが分かる」「教科書だけでは学べない生きた勉強ができる」など、実際に飼育することで得られる体験を通して、技術を習得するのがねらい。

動物看護師を目指す動物看護福祉コース1年の高橋舞衣さん(19)=埼玉県岩槻市出身=は生後約6カ月の黒色のパグを手渡された。「1人暮らしなので、自分以外の子(子犬)が来るという責任を負う。この学校で生まれた子なのでそれを含めてかわいい」と笑顔を見せた。将来は「動物と飼い主との懸け橋になれるような看護師になりたい」と語った。

1歳のビーグル犬を手にしたドッグトレーナーコース1年の相良鞠衣さん(19)=常陸太田市出身=は「この子と一緒に2年間頑張っていく。元から元気のいい犬種なので、元気を活かしたしつけをしたい。どんな犬種でもしつけのできるトレーナーになりたい」と話した。

神立駅周辺で食べ飲み歩こう 35店舗が特別メニュー 6月10日から

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囲酒屋神立ドリンクラリーの参加を呼びかける「ふれあい倶楽部栄ちゃん」の鈴木栄一さん=土浦市神立東1丁目

【谷島英里子】JR神立駅周辺の飲食店をチケットで食べ歩き・飲み歩きできるイベント「囲(い)酒屋神立ドリンクラリー」が6月10日~16日に開催される。

神立商工振興会(土浦市)が駅周辺と神立地区の活性化や各店の新規顧客の開拓につなげようと企画し、6回目となる今回は35店舗が参加する。飲酒できない人や女性でも気軽に楽しめるよう、ランチ営業の店も加わった。

イベントに参加するには3枚つづりのチケットを事前に参加店で購入する。同商工振興会によると、「刺身の盛り合わせ+ハイボールまたはサワー各種」「海鮮中華丼+ソフトドリンク」など、チケット1枚で料理1品と飲み物1杯がお得に楽しめる。チケットは2400円。利用者のなかから抽選で30人に参加店で使える3000円分の食事券のプレゼントも行う。

参加店の一つ、神立東の「ふれあい倶楽部 栄ちゃん」では、十割そば(更科、韃靼(だったん)、ハーフ&ハーフ)+生ビールまたはソフトドリンク+カラオケを提供。オーナーの鈴木栄一さん(70)は「お気に入りの店を見つけてもらい、常連になっていただければ」と呼びかけている。

参加店舗やマップなどの詳細は、駅周辺の情報サイト「神立手帖」(http://kandatsu.org/)で。

障害者スポーツ普及させたい 茨城国体契機に つくば市

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つくばフェスティバル2018でハンドアーチェリーを体験する子ども=つくば市竹園の大清水公園

【佐藤信之】来年秋に開催される「いきいき茨城ゆめ国体」の会場となるつくば市は、同国体後に開催される「全国障害者スポーツ大会」に向け、ハンドアーチェリーや車いすバスケットボールなどの体験会を開催し、障害者スポーツの普及に努めている。

茨城国体で初めてオープン競技に加わるハンドアーチェリーは、的に針のついていないピンをあて得点を競うスポーツ。右手で5回、左手で5回の計10回投げ、合計得点が高い人が勝ちとなる。競技者の体の状況によって投げる距離や姿勢、的の高さなどを自由に設定することができ、子どもも高齢者も障害者も誰でも楽しめる。

同市国体推進課の吉井祐二さんによると、昨年度から今まで20回以上、市内各地で体験会を開いてきたという。吉井さんは「昨年まで障害福祉課に勤務していたこともあり、茨城国体を契機として国体が終わった後も地域に障害者スポーツを普及させていきたい」と語る。

5月12、13日に催された「つくばフェスティバル2018」では、会場の大清水公園(同市竹園)に設けられた国体PRブースで、市民にハンドアーチェリーを体験してもらった。参加した子どもたちは、競技で使用されるのと同じピンを使い、3mほど離れた的に向かって一生懸命ピンを投げていた。

7月15日午後1時から同市金田の桜総合体育館でハンドアーチェリー、車いすバスケットボールのほか、バレーボールのルールを取り入れて卓球台で競う卓球バレー、「地上のカーリング」とも呼ばれているボッチャの4種目の体験会が行われる。市内在住、在勤、在学の人なら誰でも参加できる。車いすバスケのみ小学生以上が対象で事前申込制(定員50人、参加費100円)。申し込みは6月1日から市のHPまたは国体推進課窓口で受け付ける。

また、9月にも市内で車いすバスケの体験教室が予定されている(中学生以上が対象)。

筑波山仰ぐ地を俳人目線で描写 扇子売りの柴原保佳さん

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発刊された「筑波の見える風景」と著者の柴原保佳さん

【橋立多美】家業の扇子屋を継ぎ、筑波山を仰ぐ県内を売り歩いた体験や見聞きした人々の日常を細やかに描写した写生文集『筑波の見える風景』(ウエップ、2700円)がこのほど発刊された。

著者は東京都足立区千住在住の柴原保佳さん(85)。俳誌「ホトトギス」会員だった父親の影響を受けて34歳でホトトギス同人になった。写生の技術を散文にした正岡子規の教えを引き継ぎ、子規没後も門人たちによって継続している文章会「山会」にも参加している。1963年から、扇子を並べた商品ケースを机にして書いた写生文は約800編に及び、古希以後につづった54編が収録されている。

「梨の頃に」と題した文がある。「石岡の郊外に土田というところがあって、一面に梨畑が並んでいた」で始まる。千住の家の近くに住んでいた蒔絵(まきえ)描きの職人に漆器などで使う梨子地(なしじ)について聞いたくだりが書かれ、「梨の皮の地模様から考え出された漆芸の伝統の妙を感じたのである。梨の皮をくるくると剥く時にいつも作務衣(さむえ)姿の職人さんを思い浮かべる」と結んでいる。作者の日常へのまなざしが伝わってくる。

大学を卒業したばかりの作者が団扇(うちわ)の代金集めに歩いた真壁町を、長い時を経て再訪した際の文章もある。つくばエクスプレスの開業など時代の変化と、作者自身に流れた時代経過がもたらす機微も読みどころだ。

本書には、小学6年の時に長野県の善光寺宿坊に学童疎開をした折の寂しさと恒常的な空腹をつづった小説「雪吊(ゆきつり)」が載っている。長野で過ごした少年期のことが昨日のことのように描かれ、平和への思いが読み取れる。

同書の問い合わせはウエップ(電話03-5368-1870)まで。

新アウトドアスポーツで ジオパークの魅力堪能

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宝篋山を背景にゴールを目指す参加者たち=つくば市北条の大池公園

【富永みくに】日本ジオパークの一つ、筑波山地域ジオパークを会場とした、アウトドアスポーツ「第2回フォトロゲイニング大会」(同実行委主催)が27日、つくば市の筑波山や宝篋山(ほうきょうさん)で開かれ、約150人が参加した。

フォトロゲイニングは1976年にオーストラリアで生まれたスポーツで、地図を頼りに制限時間内にどれだけ得点を獲得できるかを競う。難易度の高いチェックポイントほど高得点が配分され、指定の観光スポットを利用するとボーナスポイントがもらえる。幼い子どものいる家族も景色や地元のグルメを楽しみながら参加できる。

チェックポイントは筑波山地域ジオパーク推進協議会(会長・五十嵐立青つくば市長)が提案し、ジオパークの見どころを盛り込んだ。高得点が配分されたのは、筑波山山頂の石碑、同ケーブルカー、宝篋山山頂の印塔、尖浅間山頂など。

地図や資料を見ながら作戦会議をする参加者=同市北条の筑波総合体育館

スタート前の午前9時20分、地図とチェックポイントが配布され、各チームが作戦会議を開始。高得点が得られるルートを入念に選んだ。午前10時のスタート時には、同市のゆるキャラ「つくつく」「フックン船長」がスタートゲートに登場し、盛り上げた。

つくば市のゆるキャラに見守られスタートする参加者=同市北条の大池公園

3時間の部で優勝した「時折若柴」チームは製薬会社の同僚3人で参加。加島美穂さん(33)は「日頃の運動不足の解消にと思い参加した。制限時間が短かったため、近場の宝篋山を登るコースを選んだ。思っていたよりも山道が厳しかったがとても楽しかった」とコメントした。

地元の土産店で指定の商品を買うとボーナスポイントがもらえた(同市観光推進課提供)=筑波山神社参道

市ジオパーク室の杉原薫主任主査は「北条街づくり振興会など地元の皆さんにも協力いただき、ジオパークだけでなく、地域の隠れた見どころを知ってもらえるようなコースを提案した」と説明した。

会場では宝篋山の名前を、国土地理院の地図に載せる署名活動も行われた。現在、約500人の署名が集まっており、2000人を目指してこれからも呼び掛けるという。

ひとり出版社立ち上げ1年 つくばの高松夕佳さん

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心に残る本を出版していきたいという高松さん

【橋立多美】新刊市場が縮小し、本が売れない時代につくばに出版社「夕(せき)書房」を立ち上げた女性がいる。東京の出版社で経験を積んだ編集者の高松夕佳さん(42)。1人で何でもこなすひとり出版社だ。立ち上げから1年経った先月、3冊目の『宮澤賢治 愛のうた』(澤口たまみ著、税別1800円)を刊行した。

1冊目は、美術家の村上慧さんの『家をせおって歩いた』(同2000円)。東日本大震災後の2014年、発泡スチロール製の家を担いで東北から九州まで移住生活をした369日の日記を収録した。震災を機に「僕たちは(仕事と生活のために)閉じ込められている」と思った著者が、各地の日常を切り取りながら思索した旅の記録だ。

2014年4月、高松さんは当時勤めていた出版社の窓から「家」を背負って歩く村上さんを目撃し、SNSで連絡を取った。仕事の合間に、震災の被災地大船渡や陸前高田を歩く村上さんに会いに行き、地元の人に話を聞いたり絵を描く村上さんの姿を間近で見て「洪水のように押し寄せる情報の波に流されず、自分の目で見てつかみ取る人の言葉は信頼できる」と感じたという。

その年の暮れ、違う環境で生きてみたいと考えた高松さんは出版社を辞めた。ところが本に渇望し、自分の居場所は出版業界しかないと身をもって知った。同じ頃、村上さんから移住中につづった日記を本にしたいという話を聞き、出版社を紹介したが実現しなかった。

「それなら私がやろう」。業界に戻り、生まれ育ったつくばで出版社を興すことを決めた。村上さんの姿勢に共感できたことも後押しした。

出版社に勤務していた頃、仕事で知り合った2人から出版依頼を受けて2冊目と3冊目を世に送り出した。

2冊目は、土門拳賞受賞写真家の亀山亮さんの写真集『山熊田』(同2800円)。新潟県村上市山熊田は、その名の通り山とクマと田んぼだけ。マタギと呼ばれる男衆がブナ林の奥深くに入り込み、仕留めたクマを解体する様子など、山とともに生きる集落の暮らしをモノクロフィルムに収めた本書は、人間ドラマの魅力に満ちている。

新作の『宮澤賢治 愛のうた』は、独身のまま生涯を終えた賢治は恋愛とは縁がなかったとされるが、エッセイストの著者は賢治の作品から恋心を読み取り、恋人がいたと確信。そこに至るまでの謎解きを作品を引用して展開する。

高松さんは「亀山さんは山懐で生きる人々を自らの目で撮り続け、澤口さんは賢治の作品を丹念に読み込んで賢治像に迫る。体験した事実を大事にする生き方は村上さんとも共通するもので、出版の決め手になった」と話す。

3冊とも丁寧で個性的な装丁にこだわっている。表紙やカバー、帯はいずれも手触りの良い紙質で、恋をテーマにした3作目の表紙は、嫉妬心を描いた童話に出てくるヤマナシの花弁のイラストが目を引く。斜陽産業と言われる出版業界だが、紙媒体の可能性を感じさせる。

「流行に便乗した売れる本ではなく、多角的に思考するための材料になる本を作っていきたい」と高松さんは話した。

問い合わせや注文は夕書房(https://www.sekishobo.com/)へ。

夕書房の刊行本。左から『宮澤賢治 愛のうた』、『山熊田』、『家をせおって歩いた』。

知事、国会議員ら北朝鮮情勢や日報問題に言及 霞ケ浦駐屯地65周年

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記念式典で起立をする大井川和彦知事(中央)ら=土浦市右籾の陸上自衛隊霞ケ浦駐屯地

【崎山勝功】陸上自衛隊霞ケ浦駐屯地(土浦市右籾)開設65周年・関東補給処創立20周年記念の一般開放イベントが26日同所で開かれた。記念式典には大井川和彦知事や県選出国会議員らが参加し、緊迫する北朝鮮情勢やイラク日報問題などに言及した。

大井川知事は「北朝鮮の核実験施設の廃棄が報道されたが、過去の経緯からみても予断を許さない。尖閣諸島の中国工船や漁船の度重なる領海侵犯など、我が国の主権を脅かす事案が発生している」と述べ「自衛隊には北朝鮮情勢に関する情報収集、警戒活動や有事即応体制のさらなる強化、さらには2年後に開催される東京オリンピック・パラリンピックのテロ対策など国民の期待はこれまで以上に高まっている」との考えを示した。

藤田幸久参院議員(国民民主)は、不存在とされた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が見つかった問題に触れ「現場で命がけで戦っている皆さんの現場の叫びがトップまで届いていない1年間」だったと述べ「第2次大戦でも皆さんの記録がしっかり後で教訓として生かされている。皆さんにとっては遠い地まで行っていながら、それ(現場の声)が伝わっていないことが最大の問題」と、自衛隊トップに苦言を呈した。

式典には国光文乃、青山大人衆院議員、中川清土浦市長や県会議員、同市議らが多数出席した。

一般公開ではヘリコプターが地上にいる被災者を救助する訓練が披露されたほか、実際に使われている防弾ベストとヘルメットを試着する体験なども催された。

一般公開イベントで防弾ベストを試着する女性(中央)=同

人工知能で次世代の地銀へ 筑波銀行など7行が新会社

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筑波銀行つくば営業部=つくば市竹園

【鈴木宏子】筑波銀行(土浦市、藤川雅海頭取)は25日、他県の地方銀行計7行と連携し、人工知能(AI)などを使って金融サービスや業務のデジタル化を進める共同出資会社「フィンクロス・デジタル」(東京都中央区、社長・伊東真幸元横浜銀行頭取)を6月25日に設立すると発表した。

現金を使わずスマートフォンによる電子商取引が広がったり、IT企業が情報技術を駆使してフィンテックと呼ばれる新しい金融サービスを提供するなど、めまぐるしいスピードで経済のデジタル化が進む中、地方銀行が共同出資してデジタル化を進める。

7行はほかに、池田泉州銀行(大阪市)、群馬銀行(前橋市)、山陰合同銀行(松江市)、四国銀行(高知市)、千葉興業銀行(千葉市)、福井銀行(福井市)。新会社の資本金は1億円、設立時の純資産は1億4000万円。14.3%ずつ出資する。

新会社は、7行がもつ顧客情報を匿名化してデータ分析し、顧客の生活スタイルや子供の成長などに合わせた最適な金融商品を個別に提供などする人工知能を研究・開発する。さらに人工知能を用いて事務作業を効率的に自動化するロボット(RPA)を導入し銀行業務の効率化を進めたり、店舗のペーパーレス化やキャッシュレス化などを進めるという。

他の金融機関の参加を歓迎するほか、今後、複数行による協働事業も検討するという。ただしシステムの統合などは実施しないとしている。