土曜日, 4月 26, 2025
ホーム ブログ ページ 255

【高校野球茨城’18】16強が激突 土浦日大、常総学院、霞ケ浦が準々決勝進出

0
2回裏、2ランの鈴木をベンチで出迎える土浦日大ナイン

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は10日目の20日、4回戦全8試合が各球場で行われた。笠間市民球場(同市箱田)の第2試合では、土浦日大が鉾田一を8-0と7回コールドで下し、準々決勝へ駒を進めた。ほかに地元勢では常総学院と霞ケ浦が勝利。土浦湖北とつくば国際大は惜しくも敗れ、16強で大会を終えた。

土浦日大、上げ潮を感じる戦いぶり

昨年の覇者、土浦日大が強さを見せつけた。立ち上がりから打線のつながりが良く、初回は先頭の鈴木健太主将が二塁打で口火を切ると、二番・木原琉位が送って1死三塁、すかさず三番・小菅康太の犠飛で先制という、お手本のような点の取り方。守備でもスキを見せず、2回表は先頭からの2連打で無死一・二塁とされるが、二塁走者は捕手・小澤礼嗣のけん制で刺殺、次打者を6-4-3のダブルプレーで打ち取り、鉾田一のチャンスを霧散させる。

二回裏は5安打で3得点の攻撃。1死二・三塁から九番・石渡耀の右前打で1点を奪うと、次打者の鈴木が右翼席へ2点本塁打。「打った瞬間、打球が上がったのを見て『行った』と思った」。前打者のとき、2人目の走者が本塁に突入し、アウトにされたことも考慮したという。「相手に流れを渡さないよう、ここで1本打っておきたかった」

2回裏2死一塁、鈴木が右翼席への2点本塁打。鈴木は4回にも単打を放ち、4打数3安打の活躍

3回裏にも1点を加え、4回裏は小菅の三塁打と四番・井上莞嗣の犠飛で計3点。「1・2打席の不調を3打席目で修正できた。自分のやるべきことをやり、そこに結果がついてくればいい」と小菅。

投手陣では先発の荒井勇人が5回を6安打無失点。「周りに助けられてゼロに抑えられた。球数を考え、無駄な四球を出さず、ストライクゾーンに投げることを意識した」という。テンポの良い投球が守りや打撃のリズムにも影響したようだ。最終回は左投手の清水樹が試合を締め、1年生投手の中川竜哉も公式戦のマウンドを経験できた。

3回戦の勝田戦に続いて先発し、試合を作った荒井投手

次は22日、ひたちなか市民球場で第2シードの明秀日立と対戦。秋の県大会では0-16と大差で破れた相手だ。荒井はこのとき先発で1死しか取れずノックアウト。そのため「夏は絶対に勝ちたい。一番から九番まで油断できないバッターがそろっているが、一人一人集中し、全員三振させるつもりで行く」とリベンジに燃える。鈴木主将も「打線が勢いを取り戻し、投手陣も無失点で、全員がいい状態で入れるようになってきた。秋は打ち負けたので打ち勝ちたい。しっかり守ってリズムを作っていきたい」と高い気概を見せた。

第100回全国高校野球選手権茨城大会 4回戦(7月20日、笠間市民球場)

※7回コールド

バッテリー
鉾田一:大和田-大貫
土浦日大:荒井、中川竜、清水-小澤

長打(すべて土浦日大)
本塁打:鈴木
三塁打:小菅
二塁打:鈴木、大賀、鶴見、小澤

共同研究契約や個人情報など漏えいか 産総研サイバー攻撃 3カ月以上気付かず

0
産業技術総合研究所つくば本部=つくば市梅園

【鈴木宏子】産業技術総合研究所(本部つくば市梅園、中鉢良治理事長)がサイバー攻撃を受け、今年2月から2カ月近く、外部へのインターネット接続などを遮断していた問題で、同所は20日、被害状況や原因について調査結果を発表した。

不正アクセスが発覚したのは2月6日だが、昨年10月27日から3カ月以上にわたって気付かないままサイバー攻撃を受け続け、被害が広がっていたことが分かった。漏えいした可能性がある情報は、共同研究の契約情報208件、未公表の研究情報120件のほか、契約職員の採用書類、学会・イベントの参加者名簿、職員の氏名と所属などの個人情報4849件の計5177件が盗まれたか閲覧された可能性があるという。ただし、国の安全や研究所の業務に重大な損害を与える恐れがある情報は漏えいしていないという。

だれが攻撃したかは特定できなかったが、日本も含め13カ国・地域のIPアドレスが用いられ、月曜から金曜の午後4時30分ごろから深夜2時ごろに活動するという特徴があったという。特定の種類の閲覧ソフトが継続して使用されていたことから、一連の不正アクセスは、同一人物か同一グループによる1人か数名の攻撃だと推定できるという。

手口は巧妙で、昨年10月27日から12月末までと、今年1月23日以降の2回の攻撃があった。まず外部システムにあるメールから職員のメールIDを盗み出し、パスワードを幾パターンも試して配列が簡単だった143人分のパスワードを特定した。その後、IDとパスワードを使って職員に成りすまし、共同研究で使用していて内部システムにつながっていた外部のレンタルサーバーを踏み台にして内部のサーバーに侵入し、さまざまな情報に不正アクセスしたという。

被害を発生・拡大させた要因として同所は、メールがIDとパスワードのみで見られる設計だった、外部から内部サーバーを遠隔操作できる外部サイトがあった、内部ネットワークの監視が不十分だったなどとして、再発防止策を講じ、さらに今後、システムの強化や運用の見直し強化などに取り組むとしている。

調査結果を受けて、同所は情報漏えいに関係する外部機関に説明し謝罪した。さらに関係者に多大な迷惑を掛けたことを踏まえ、副理事長と担当理事が1カ月分について給与10%を自主返納するという。

40年ぶりの2人展 土浦市民ギャラリー

0
安東さんの作品を見る男性=土浦市民ギャラリーオープンギャラリー

【鈴木萬里子】「安東克典×西丸式人(さいまる・のりと)二人展」がアルカス土浦(同市大和町)1階の土浦市民ギャラリーで開かれている。共に土浦一高、東京芸術大学で学んだ先輩西丸さんと後輩安東さんが、学生時代に1度だけ開催した二人展を40年後の今、再び開いた。現在2人は都内在住だが、故郷土浦に市民ギャラリーが誕生したことがきっかけで再び組むことになったという。

安東さんは人生の深みを描いた肖像画と心象風景を描いた色鉛筆画34点を、西丸さんは最新作を含む水彩画36点の計70点を展示している。

安東さんは資生堂宣伝部に所属し、デザイナー、アートディレクターとして「君のひとみは10000ボルト」など数々のキャンペーンに携わった経歴を持つ。2004年頃から水性色鉛筆で描く「心象画」を発表し、現在「生きる」をテーマに作品を描いているという。「一般に想像されるのとは違った、色鉛筆で重厚な作品作りをしていきたい」とも話していた。

西丸さんは水彩アーティストとして毎年、都内を始め各地で個展やグループ展を開いている。現在彩画会アスールを主宰し、多数の書籍出版がある。毎年国内外を問わず写生ツアーを主催している。開催初日の17日には東京教室の生徒を多数連れ、絵画鑑賞後に同市川口のラクスマリーナで写生会を実施したという。

土浦駅前にオープンしたばかりの同ギャラリーを見に来て同展に立ち寄ったという千葉県柏市と松戸市の70代の女性2人は「人物を描くのは難しいのに、やっぱりプロは違うと実感した。素晴らしい」「色彩がとてもきれい。作者の目線が面白い」と述べ「これからもプロの作品展があれば常磐線1本なので訪れたい」「駅もきれいだし1日楽しみたい」と話していた。土浦市の60代の男性は「絵の新鮮さ、いきの良さが感じられる」と話した。

◆会期は22日(日)まで。開館時間は午前10時~午後6時(最終日は4時まで)。入場無料。作品は全て購入可能。原画だけでなく、デジタル印刷のジグレー版画も購入できる。問い合わせは安東さん(電話090・2331・1473)、西丸さん(電話03・3451・0345)

西丸さんの最新作「森の奥へ」を熱心に見る来場者=同

推薦入試にビブリオバトル 筑波大 知識情報・図書館学類

0
情報学群知識情報・図書館学類がある筑波大学筑波キャンパス春日エリア

【田中めぐみ】筑波大学(つくば市天王台)情報学群知識情報・図書館学類は今年11月の推薦入試から、ビブリオバトル方式の面接を導入する。大学入試にビブリオバトルを導入するのは全国でも初の試みだ。

ビブリオバトルは、参加者が読んで面白いと思った本を順番に紹介し合い、最後に一番読みたくなった1冊(チャンプ本)を決めるコミュニケーションゲーム。近年では小学校から大学院まで、コミュニケーション能力を向上させる方法の一つとして授業などで導入されている。

同学類の募集定員は100人で、そのうち推薦入試は40人。ビブリオバトルの面接試験は1グループ4~6人の受験生で入室し、公式ルールにのっとって本のプレゼンテーションと質疑応答を行う。どのようなジャンルの本を選んで紹介するかは受験生に任されており、漫画や時刻表などを選んでもよいという。チャンプ本はグループの受験生の投票によって決められるが、チャンプ本になるかどうかは評価にはかかわらない。

同学類は昨年までの推薦入試で個別面接を実施してきた。しかし受験生は面接に向けて入念な準備をしてくるため、評価で差がつきにくい状況となっていたという。ビブリオバトルは、5分間の本の紹介を事前に準備できるが、質疑応答では臨機応変な対応力が必要となる。本の紹介からは表現力や論理性などによる説得力、質疑応答からは判断力や質問力、他者とのコミュニケーション力など、受験生を多角的な視点で評価することが可能だという。通常のグループディスカッションでは、発言権が得られなければアピールすることもできないが、ビブリオバトルでは各々5分の紹介時間が与えられるため、試験の公平性も高くなるという。

同学類は、インターネットや図書館など知識共有の仕組みの企画・運営やそれを支える情報システムについて学び、知識や情報の蓄積・流通の成り立ちやシステムのあり方を探求する。膨大な情報があふれる昨今、それらの情報をどのように収集、保存し有効活用するのか、包括的に学び、研究していくことが使命という。研究分野は政策、法律から情報システムまで多岐にわたり、幅広い視点を持って専門外の分野についても主体的に学んでいく姿勢を求めている。

歳森敦学類長は「文系、理系の枠に縛られず勉強してほしい。文系だから、理系だからと自分の能力を限定してしまうのではなく、教科を横断した視点を持ってほしい」と受験生にエールを送る。

同学類は一般入試や推薦入試の他、AC入試(自己推薦に基づく選抜)、国際バカロレア(大学入学資格が与えられる海外の教育プログラム)特別入試など様々な受験方式を設けることで、多様な能力、資質を持つ学生を幅広く受け入れる。

*ビブリオバトル公式ルール

1.発表参加者が読んで面白いと思った本を持って集まる。
2.順番に一人5分間で本を紹介する。
3.それぞれの発表の後に参加者全員で発表に関するディスカッションを2~3分行う。
4.全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員一票で行い、最多票を集めたものを「チャンプ本」とする。
(知的書評合戦ビブリオバトル公式ウェブサイト http://www.bibliobattle.jp/ より引用)

生徒70人の水彩・色鉛筆画ずらり 県つくば美術館

0
パステル画と色鉛筆画の作品が並んでいる会場入り口=つくば市吾妻の県つくば美術館

【鈴木萬里子】「アトリエ・ハートタイム展ーこれから絵を始めたい人の為の水彩画と色鉛筆画の教室」が18日、県つくば美術館で始まった。主宰者の田中己永(みのり)さんは土浦、石岡、東京で水彩画の教室を多数持つ水彩画家で、書籍も複数出版している。才能、感性、基礎力に関係なく誰でも楽しく描ける技術の指導には定評がある。今回は田中さんと、色鉛筆画講師三上詩絵さん両方の生徒の作品を合わせた展覧会となっている。

同展の第1回は2007年に10人が参加して開かれた。今年で12回目となり、参加者も約70人と大幅に増えた。今展の作品は一人2~3点を出品し、水彩画174点、パステル画と色鉛筆画の39点、計213点が展示されている。来場した阿見町の80代女性は一つひとつ丁寧に見て回り「昨年より作品がのびのびとしていてとても良い。題材の選び方にも個性が良く出ている」と述べた。友人の作品を見にきたつくば市の60代女性は「プロを超えた素人と感じる作品が何点もあって見応えがある」と話していた。

田中さんの教室はリタイアして第2の人生を楽しむ人が多くいることから、楽に描ける、誰でも描ける描き方を教えている。意外と難しいオーソドックスなデッサンはやらないという。田中さんは「光と影が表現出来れば良しとしている。夢中になって遊ぶ子どものように、絵に夢中になり一歩ずつ達成感を味わえるように教えていきたい」と話した。三上さんは「作品展を見て教室に入った生徒が多い」と語り「色鉛筆でも絵画的な表現ができる。入り口は楽だが描くと奥が深く、どんな表現でも出来る色鉛筆画を見てほしい」と話していた。

◆会期は22日(日)まで。開館時間は午前9時30分~午後5時(最終日は3時まで)。田中さんと三上さんがが実際に絵をかくデモンストレーションが20日(金)午前10時~正午(色鉛筆画)と午後2時~4時(水彩画)に実施される。問い合わせは田中さん(電話090・1203・2439)。入場無料

丁寧に見て回る来場者ら=同

「ナツワカ」うだる? 霞ケ浦ワカサギ漁21日解禁

0
夏のワカサギ「ナツワカ」(霞ケ浦北浦水産振興協議会提供)

【相澤冬樹】連日の猛暑から霞ケ浦の水温も上がって、21日解禁となるワカサギ漁への影響が気遣われている。今の時期のワカサギは、魚体は小さいものの脂がのり、栄養豊富な初物「ナツワカ」として珍重される。ところが梅雨明け後の気温の上昇で、水温も湖の表層部で軒並み30度を超えた。水温が高いとワカサギの食欲も減じて漁獲量に響く。試験操業の結果から、不漁だった昨季の挽回が期待された今シーズンだったが、いきなり暗雲が垂れ込めてきた。

霞ケ浦(北浦含む)で21日解禁となるのは、ワガサギ・シラウオひき網漁業(トロール)。漁期は12月末までで、昨年の解禁日には199隻が出漁した。このうちワカサギについては、ほぼ霞ケ浦産が占める茨城県内の漁獲量は全国3~4位で推移し、一時の低迷を脱した。2000年に51トンにまで落ち込んだが05年から16年までは12年連続100トン以上を記録した。

全国の産地で夏場に操業を行うのは霞ケ浦だけのため、県は霞ケ浦北浦水産振興協議会を通じ「ナツワカ」として売り出しを図ってきた。不飽和脂肪酸のEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)を多く含むのがウリだ。今季は「平成最後のナツワカ」と力を入れた。

ここで不安は天候不順。安定していた漁獲が2017年に92トンに減少したのも気象条件に左右された。県の水産試験場内水面支場(行方市)は、「冷夏と日照不足で記憶される昨年だが、実はワカサギの生長期である解禁前の7月までは日照時間が長く、降水量が少ない展開だった。エサとなるワムシなど湖内の動物プランクトンも減少して生育環境が整わなかった」のを不漁の原因とみる。

今季は同試験場が7月3日と4日に漁期前調査を行い、魚体のサイズは5.4センチ平均と小さめだが、エサの量は十分にあるため「100トン以上には回復しそうだ」との見通しを示した。ところがここに来て連日の猛暑、水温もウナギ上りで、表層の水温が軒並み30度を超えた。ワカサギは水温が27度を超えるとエサを食べなくなり、魚体が大きくならない。まだへい死など影響は出ていないが、天候不順に正直に反応するサカナなのだ。

21日にわかさぎ解禁市開催

解禁初日の漁は、霞ケ浦で21日午前3時30分から5時まで、北浦で同4時から8時まで。漁師らでつくる霞ケ浦水産研究会は同日午前11時から、行方市の道の駅たまつくりにある観光物産館「こいこい」で「わかさぎ解禁市」を開く。採れたてのナツワカを天ぷらなどにして販売する。売り切れ次第終了というから、出足の漁獲高が注目される。

▷解禁市の問い合わせは、道の駅たまつくり観光物産館「こいこい」電話0299-36-2781

200種の花ハス見頃 土浦 霞ケ浦総合公園

0
早朝からハスの開花を楽しむ来園者ら=土浦市大岩田の霞ケ浦総合公園水生植物園内花蓮園
土浦在来の「紅之輝」=同

【鈴木萬里子】土浦市大岩田の霞ケ浦総合公園・水生植物園内の花蓮園で白、紅、桃、黄色の花ハス約200種類が見頃を迎えている。ハスの花は夜明けとともに咲き出し、午前7~9時頃に満開となり、その後閉じてしまう。開花も4日間だけと短い。開花の瞬間を逃さないように、カメラ愛好者や早朝散歩の市民らが多く訪れている。

ハスは極楽浄土に咲く花とされ日本人になじみのある花の1つ。土浦はレンコン(ハスの茎)生産量日本一を誇ることから、園内には土浦在来の花も多く見られる。

花蓮園には、種類ごとに分けて池に植えられた約60品種と、たるの容器で栽培されている約140品種の計約200品種の花が咲く。例年は6月下旬に咲き始め7月下旬から8月にかけて最盛期を迎える。今年は6月中旬に開き始め、7月中旬の今が最盛期だという。

土浦市の男性(80)は「今年の来園は6月から今日で6度目。異常気象のせいか今年の花は昨年に比べて少ないし、勢いがないような気がする」と話していた。

花蓮園は土浦市建設部公園街路課が管理している。ハス池の水は霞ケ浦の水を引き込み、オランダ型風車でろ過し、水生園の小風車で霞ケ浦の水を再び混ぜて使っている。ただし今年はポンプの故障で井戸水を使っているそうで、担当職員の萩島徹さんは「水の違いが花に影響しているのかもしれない」と話していた。

22日 はす博士の解説会

同園では22日(日)午前7時から、第2回「はす博士の解説会」が開かれる。同市公園管理アドバイザーで元日本花蓮協会学術研究主幹の香取正人さんがハスとスイレンの違いや、花ハスの花の咲き方、花色による分類などについて、実際の花を見ながら解説する。第1回の7月8日は都合により中止となった。22日も中止となる場合もあるので、心配な人は問い合わせてほしいそうだ。萩島さんは「花ハスの品種が多い水生園に、是非足を運んで実際の花を見てください」と呼び掛けている。

◆問い合わせは同市公園街路課公園緑地係・萩島さん(電話029・826・1111内線2258)。平日のみ。

【高校野球茨城’18】土浦一と土浦三 3回戦で力尽く

0
【土浦一-境】5回裏1死一・二塁、代打下町の中前打で二走先崎が生還。ここから土浦一の反攻が始まる

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は9日目の17日、3回戦の残り8試合が行われた。土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦には、他球場で2回戦を勝ち上がり、一回り成長して戻ってきた2校の姿があった。だが土浦一は境に4-13で7回コールド負け、土浦三は取手一に0-10で5回コールド負けを喫し、大会から姿を消すことになった。

土浦一、最後の力振り絞る

土浦一は13日、Bシードの日立一を敵地で破るという快挙を遂げた。だがその代償は大きかった。エースの大松崎智也は疲れが抜けず、主将の矢追駿介は足のけいれんのダメージが残り、いずれも今戦はベンチスタート。先発投手には日立一戦で好救援した古宮学樹が名乗りを上げた。

【土浦一-境】先発として熱のこもった投球をする古宮投手

捕手の横島健太朗は「古宮は今までで一番真っすぐが走り、いけると思ったが、自分の配球が合わなかった。相手のデータは全部頭に入っていたが、それを投手に伝えきれなかった」と悔やむ。

2回2死から甘く入った初球を打たれ、そこから一挙5失点。「布陣を組み替えたのが裏目に出て、選手に良い入り方をさせてあげられなかった」と藤田大輔監督。

さらに4回にも1失点し、スクランブル登板した大松崎も、一度ついた境打線の火を消せず、5回に6安打を浴び7点を失う。一方、自軍の打線は2安打と沈黙。藤田監督は「相手の変化球には甘いところもあったが、大量失点を受けて打席で考え過ぎてしまった」と分析する。

【土浦一-境】5回裏1死満塁、矢追の左前打で2者が帰り、3点目の得点にベンチが湧く

だが0-13と大差をつけられ、ついに打線が奮起。4点を奪い、5回コールドを回避することに成功。2点適時打を放った矢追主将は「このままでは終われないし、日立一にも申し訳ない。絶対に4点取るぞとベンチで話し合った」と明かす。3年生が最後の力を振り絞ってヒットをつなぎ、2年生へ思いを伝えられたことは、来年に向けての良い材料になった。

 

土浦三、力出し切れず

土浦三は13日、古河三に7-0でコールド勝ち。エースの濱崎鉄平は1回戦に続いてこの試合も最後まで投げ抜いた。そして迎えた今日の取手一戦。コンディションは問題なかったが、試合の入り方がいつもとは違ってしまったという。

【土浦三-取手一】2回裏1死一・三塁、三塁ゴロからのバックホームで三走・松浦直哉がタッチアウト

「自分は初回の先頭を抑えることで乗っていくスタイル。だが今日は気持ちが足りなかった。入りがおかしくなり、配球やリズムを変えて修正もしたが、一度相手に行ってしまった流れを戻せなかった」

1・2回で計6点を失ったが、クリーンヒットはさほど多くない。逆に自軍は、いい当たりが出ても後に続かない。わずかな歯車のかみ合わせの違いによって、全く逆の展開になっていてもおかしくなかった。

「なぜだか最初のバント処理からチームにスピード感がなく、ゲームにならないまま終わってしまった。若いチームなので流れを止められない。また3回戦ともなると、相手もこちらのわずかなスキを見逃さない」と松浦三喜男監督。

さらに4点を失い、0-10で迎えた5回裏。コールド負けが迫る中、濱崎はベンチ前でキャッチボールを始める。「ここで終わらず、次の回にも行くぞ」というメッセージを込め、チームを勇気付けようという彼の作戦だった。それでもツーストライクと追い込まれ、今度は「冷静に」と直接声をかける。だがその願いもむなしく、バットは空を切る。土浦三の夏が終わった。

【土浦三-取手一】5回裏2死、濱崎がキャッチボールの手を止め最後の打者を見守る

 

第100回全国高校野球選手権茨城大会 3回戦(7月17日、J:COMスタジアム土浦)

※7回コールド

バッテリー
境:野口、染谷、猪瀬-大江
土浦一:古宮、大松崎、先崎-横島

長打(すべて境)
三塁打:稲毛田和
二塁打:大江2、野口

 

※5回コールド

バッテリー
取手一:三浦-用
土浦三:浜崎-木村

長打(すべて取手一)
三塁打:和方
二塁打:用、菅原

【高校野球茨城’18】常総、つくば国際大共にベスト16

0
【常総学院-総和工】5回表2死三塁、菊地壮の右前打で手塚が生還。水野とグータッチを交わす

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は、8日目の16日から3回戦に入った。土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦では、常総学院が総和工に10-0で5回コールド勝ち。つくば国際大は東洋大牛久に粘られるも8-7で突き放し、共にベスト16入りを果たした。

常総の先発・岡田、立ち上がり以外は満点

常総学院は岡田幹太投手が今大会初登板。「秋と春は勝利に貢献できなかったので、この夏は絶対に自分が投げてチームを勝たせようと思っていた。序盤は制球が悪くチームに迷惑をかけたが、粘りの投球ができたことはよかった」

立ち上がりに1安打2四球を許し、初回は無死二・三塁、2回は2死三塁のピンチを招くが、いずれも後続を断って無失点。3・4回は三者凡退できっちりと締め、佐々木力監督も「最初は力んでバタバタしたので20点を引き、80点の出来」と高く評価。

【常総学院-総和工】4回を1安打無失点に抑えた先発の岡田幹太投手

打線では、春から好調を維持している水野勢十郎を先頭に置いた。期待に応え全打席出塁を果たし、長打2本で4打点という暴れっぷり。「相手投手はコントロールが良かったので、甘い球には積極的に行こうと思っていた。自分はミート力に自信があるので、特に狙い球はつくらず、打てると思った球を振っている。つなぐつもりで行き、結果的に長打になって良かった」

次戦は20日、ノーブルホームスタジアム水戸で下館工と対戦する。「前の試合も今回も5回コールドでこられたが、この後はそうそううまくいかない。暑くて体がつらいが最後まで気を抜かず、試合終了まで全力でプレーする」と水野。二瓶那弥主将も「2つ快勝したことは大きいが、これでチームが緩まないようしっかり締め直したい。どのチームがきても関係なく、自分たちの野球で冷静に熱く、いい試合をしたい」と意気込みを語った。

 

つくば国際大・福島、投打に大車輪の活躍

【つくば国際大-東洋大牛久】試合終了時、勝利の雄叫びをあげる福島脩馬投手

つくば国際大は東洋大牛久を相手に取っては取られてと、片時も目を離せない熱戦を繰り広げた。飛び交った安打数は両チーム合わせて26本、残塁数は21となった。

接戦を制した要因について山口幸彦監督は「最後まで諦めず元気に、追い付かれても1点ずつ取っていこうと話し、その通りにやってくれた。相手の石上投手への対策として、同じ左でタイプも似ている福島に投げさせて練習してきた」と語る。その成果が初回の、相手の立ち上がりに乗じて挙げた2得点だ。また3回には、6安打に相手のエラーなどをからめて4点を奪った。

しかし、東洋大牛久も2・3・4回とこまめに得点を挙げ、6-5と追いすがる。つくば国際大の先発は、2回戦に続いて登板の福島脩馬投手。「体が重い中、力を入れるところは入れて、後はスピードよりも制球重視」と山口監督。エースで四番、打撃でも4打数4安打という活躍に、体を休めるいとまもなかった。五番でこの日3打数3安打だった秋谷凌平が、途中で足を痛めて離脱したことも、福島の重責をさらに重くした。

「秋谷の分までやってやろうと気力で頑張った。9回の1点差のピンチも、絶対打たせないという強気の気持ちでいった。苦しい試合だったがつらいというより楽しかった。なかなかああいう場面は味わえない」と福島。

【つくば国際大-東洋大牛久】8回裏、三塁けん制の場面。7-6と1点差に迫られ、さらに2死一・三塁のピンチが続く

秋谷と交代してグラウンドに入った米崎響は、セカンドの位置から福島の背中を見て「(福島)脩馬さんが最後まで自分のペースで投げ、それに応えるように全員が打って勝った。尊敬する最高の先輩。自分も投手としてその跡を継げるよう全力で頑張りたい」との思いを抱いたという。

つくば国際大の次戦は20日、ひたちなか市民球場で水戸商と対戦する。

【つくば国際大-東洋大牛久】9回表1死二・三塁、六番・坂田峻之助の一打がチームに決勝点をもらたした

 

第100回全国高校野球選手権茨城大会 3回戦(7月16日、J:COMスタジアム土浦)

常総 1 4 0 1 4 10
総和工 0 0 0 0 0 0

※5回コールド

バッテリー
常総学院:岡田、大木島-菊地壮
総和工:中村、櫻井-功刀

長打(すべて常総学院)
三塁打:水野
二塁打:水野、二瓶

つくば国際 2 0 4 0 0 0 1 0 1 8
東洋大牛久 0 2 1 2 0 0 0 1 1 7

バッテリー
つくば国際大:福島-高田
東洋大牛久:石上、山田-井田

長打
三塁打:石上、土屋、井田(東洋大牛久)
二塁打:福島(つくば国際大)

霞ケ浦に海洋少年団設立 舟艇体験通し青少年育成

0
霞ケ浦海洋少年団を代表して宣誓した市原遼人さん=土浦市川口2丁目の土浦港

【谷島英里子】霞ケ浦に親しむことを通じて青少年育成を図ろうと、霞ケ浦海洋少年団の結団式が15日、土浦港のマリーナを運営する土浦市川口2丁目、ラクスマリーナで開かれた。

幼稚園児から小学生まで17人が入団した。結団式で五頭英明団長(土浦市副市長、ラクスマリーナ社長)が「少年少女たちが霞ケ浦に親しみ、学び、海洋国日本の時代の担い手として心身ともに健康でたくましい人間に成長するよう育成に努めたい」とあいさつ。

団員を代表して龍ケ崎市立城ノ内小6年の市原遼人さん(11)が「僕たちは地域と社会への感謝を忘れず、海洋少年団の伝統を受け継ぎ伝えることを誓います」宣誓した。

海洋少年団は、幼稚園児から高校生までの男女が海などでの団体活動を通して、社会生活に必要な道徳心や心身共に健康でたくましい人間育成を行う。

団員らは今後、ラクスマリーナが主催する、子どもも高齢者も障害者も誰もが楽しめるマリンスポーツイベント「誰でも楽しもう霞ケ浦」での活動や、カッターやカヌーなどの舟艇体験、航海訓練などを行う。

日本海洋少年団連盟会の宮原耕治会長㊨から団旗と団長章の授与を受ける霞ケ浦海洋少年団の五頭英明団長=同
霞ケ浦海洋少年団結団式の参加者ら=同

【高校野球茨城’18】土浦二、3回戦進出の夢かなわず

0
5回裏無死一・二塁、飛び出した一塁走者を挟殺。一塁手・大森㊨

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会7日目の14日、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦には土浦二が2回目の登場。チームの歴史を塗り替える3回戦進出に挑んだが、下妻一を相手に0-7の7回コールド負けを喫し、夢の実現はかなわなかった。

土浦二は10日の1回戦、八千代に12-1の6回コールド勝ちを収めて勢いに乗り、翌日から下妻一に照準を合わせた練習を積んできた。「トーナメント表を見たときから意識していた。2年前の夏も2回戦で敗れた相手。ここに勝ってこそ目標の3回戦進出を達成できる」と大森航主将。

坂本武司監督は、先発投手に2年の庄司大翼を起用した。多彩な変化球で相手にゴロを打たせて取るタイプで、特に球速85㎞ほどの大きく曲がるカーブが得意だ。「今日の相手にはこのカーブが有効だと思うので、どんどん使って流れを引き寄せよう」と、庄司自身も意識していた。

持ち味のスローカーブで粘投した先発・庄司投手

ところが誤算があった。打ち取った当たりでも細かいミスやエラーが出てアウトを取りきれない。相手は機動力を使い、スリーバントや連続バントもからめてしつこくランナーを進めてくる。「相手のエースから得点できる雰囲気がなく、失点できないプレッシャーで硬くなった面もある」と大森主将。

相手の加藤孝太郎投手に対しては、得意の変化球への対策をしてきたが、ふたを開けてみたらストレートがよく来ていた。2年ながら四番を任された中山越も「打ちたい気持ちが先に立って力んでしまい、落ち着いて自分のスイングができなかった」と振り返る。

この経験をバネに来年こそは、3回戦進出の夢を果たしたい。「庄司・中山らが中心になり、1年間練習を積んでいってほしい」と、大森主将もエールを送る。

3回裏、1死満塁のピンチをホームゲッツーでしのぐ。捕手・木村魁虎

第100回全国高校野球選手権茨城大会 2回戦(7月14日、J:COMスタジアム土浦)

1 2 3 4 5 6 7 8 9
土浦二 0 0 0 0 0 0 0 0
下妻一 1 0 0 1 1 0 4× 7

※7回コールド

バッテリー
土浦二:庄司、入野-木村
下妻一:加藤-大竹

長打(すべて下妻一)
二塁打:磯貝、秋葉

【高校野球茨城’18】湖北、科技日立に延長サヨナラ 秋のリベンジ果たす

0
サヨナラのホームインを果たし雄叫びを上げる小野佳祐

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会の6日目となる13日、土浦湖北はひたちなか市民球場(同市新光町)で、科学技術学園日立との初戦に臨んだ。秋季大会で敗れた相手に対し、10-9で延長サヨナラ勝ちを収め、3回戦へ駒を進めた。

土浦湖北は守備で迎えた1回表、先発の川下颯真投手のコントロールが乱れ、1アウト満塁から3連続押し出しで早くも降板。3点のハンデを負った状態で反撃に入ることになった。こうした厳しい展開に「誰も諦めず、1点ずつ返していこうと話し合った」と大崎凌輔主将。だが相手投手の変化球を捉えきることができず、取っては取られての繰り返しで、なかなか道のりは遠い。

5回裏に3安打と相手のエラーなどで勝ち越した後も、突き放すことはできず、8回表に追い付かれ、9回表には1死一・二塁のピンチも迎える。

5回裏1死一・二塁、上野の中前適時打で同点

このときの投手は4人目の天野宮拓夢。「自分の後にはもう投げられるピッチャーはいない、自分が最後まで投げきるしかない」という思いで臨み、チームメイトにも「一人じゃない。全員で守るから」と励まされながらマウンドを守った。実は科技日立は秋の県大会の初戦で敗れた相手で、天野宮はそのときの敗戦投手でもあった。そのリベンジの気持ちも強かったという。

8回頭から登板した4人目の投手・天野宮

9回表のピンチを三塁ゴロからのダブルプレーで切り抜けると、10回裏についにチャンス到来。2死から相手の守備エラーと四球でスコアリングポジションに走者を進めると、打者はここまで2安打の八番・上野歩馬。「監督の指示通り、来た球に逆らわず、力を抜いてインパクトだけで合わせた」と、真ん中に入った初球を右中間へ運んだ。

次に迎えるのは16日の水戸葵陵戦。「また楽な試合にはならないと思う。一球一球全力で戦っていきたい」と大崎主将は意気込む。

10回裏2死一・二塁、上野が決勝の適時二塁打を放つ

第100回全国高校野球選手権茨城大会 2回戦(7月13日、ひたちなか市民球場)

科技日立 3 1 0 2 0 0 1 2 0 0 9
土浦湖北 0 1 2 1 3 0 2 0 0 1X 10

※延長10回

バッテリー
科技日立:佐藤隼、松本、佐藤大-川端
土浦湖北:川下、坪井、郡司、天野宮-上野

長打
二塁打:齊藤、上野(土浦湖北)、高橋(科技日立)

土浦三中3年 坂田慈央選手 飛び込みで世界大会へ

0
世界選手権出場を前に中川清市長㊨を表敬訪問する土浦三中3年の坂田慈央さん(中央)。左は父親の和也さん

【鈴木宏子】土浦三中3年の坂田慈央(じおう)さん(14)が、ウクライナの首都キエフで23日開幕する世界ジュニア飛込選手権に日本代表として出場する。渡航を前に13日、中川清土浦市長を表敬訪問し「入賞目指して頑張りたい」と決意を話した。

坂田さんは今年3月下旬に行われた世界ジュニア選考会14、15歳の部で優勝し、日本代表に選ばれた。後ろ宙返り、回転からの入水が持ち味という。

ジョイフルアスレチッククラブ土浦に所属。小学2年から飛び込みを始め、小学6年のときには全国大会で入賞した。昨年から今年にかけて、県の国体強化選手の一員として海外合宿などを経験する中、急成長中の注目選手という。現在、毎日3時間、休日は6~7時間練習を重ね、週に2日はウエイトトレーニングやトランポリンなどの練習に励んでいる。

父親の和也さん(44)も元飛び込み選手。現在は日本水泳連盟飛込強化コーチで、昨年はユニバーシアード日本代表の監督を務めた。

慈央さんは「国際大会に出場するのは初めてなので、入賞(8位以内)を目指したい」と話す。

中川市長は「緊張し過ぎないで、日頃の練習の成果を思う存分発揮してください」と激励した。

合併白紙に JAつくば市と谷田部

0
JAつくば市本店㊧とJAつくば市谷田部本店

【鈴木宏子】JAつくば市(岡本秀男組合長)とJAつくば市谷田部(横田伊佐夫組合長)の合併協議が白紙になっていたことが分かった。6月8日の第4回合併推進協議会で白紙とすることが決まり、その後の両JAの理事会で承認された。経営方針の不一致が原因という。

両JAは来年2月1日の合併を目指して、今年4月22日、つくば市内JA合併推進協議会を設立したばかりだった。同協議会設立からわずか2カ月余りでの破談となった。

両JAは2013年から、JA土浦と3JAで合併研究会を発足させ合併に向けて研究を続けてきた。しかし合意に至らず、今年2月、研究会は解散。3月からJAつくば市と谷田部の2JAで合併の検討が始まり、4月に合併協議会を設立した。

同協議会事務局長を務めたJAつくば市の鈴木雅文さんは「経営の方向性の歩み寄りが出来なかった。JA土浦と3JAによる協議も含め、5年間協議をしてきたが溝が埋まらなかった」と話した。一方、国による農協改革や、県中央会による広域合併推進の流れがあることから、今後については「(将来は)新たな枠組みを検討することになると思う」としている。

【高校野球茨城’18】常総コールド発進 霞ケ浦は鬼怒商と競り合う

0
【常総学院-佐竹】4回裏常総学院、代打・大木島の右前打で三走・手塚が帰り10点目。二瓶(4番)とタッチを交わす

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は12日、大会5日目に入り2回戦に突入した。土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦ではシード校の常総学院と霞ケ浦が、共に初戦を勝ち上がった。

常総、つなぐバッティングで4回13安打

【常総学院-佐竹】常総の持ち味の足をからめた攻撃も。この日5盗塁のうち手塚(16番)は2盗塁を挙げた

春季大会優勝の第1シード、常総学院は、佐竹に10-0と5回コールド勝ち。初回、先頭の二瓶那弥主将が四球で出るとすかさず二盗を決め、二番・水野勢十郎の左前二塁打で先制。2回には七番・手塚悠と九番・菊地竜雅の2安打で1点追加。3回は6安打と1死球で6点を挙げ、4回にも2安打とボークで2点を加えた。

特に水野は、3回の2点三塁打を含む3安打3打点の活躍。「まずは塁に出ることを意識している。今日は(四回の死球も含め)4打席とも出塁できた。次もチャレンジ精神で自分が出てかき回し、周りにつなげていきたい」

二瓶主将は「チームでつなぐバッティングができ、目標の5回コールドを達成させ、いい入りをした。今年は打ち勝つチームと言われているが、それだけで上がれるほど甘くはない。大型打線でもここぞというときは細工を決めて1点を確実に取る」と、常総らしさは今年も健在だ。

先発の菊地竜雅投手は4回を投げて1安打5三振。佐々木力監督も「100点満点。一つ一つのボールにキレがあり、コンパクトに打ってくる相手打線を封じ込めた」と高評価だ。菊地は登録選手中唯一の1年生であり、公式戦では初登板。「スタンドに人が大勢いるのを見て緊張したが、自分は1年なので、気にせず楽しく投げようと、目の前の試合に集中した。1つ1つアウトにすれば結果がついてくる」と、最高141㎞のストレートを軸に役目を全うした。常総学院は次戦、16日に総和工と対戦する。球場未定。

【常総学院-佐竹】この日が公式戦初先発となった1年生投手・菊地竜

 

霞ケ浦、我慢比べ制し終盤に突き放す

春季大会4強の霞ケ浦は鬼怒商に6-2の勝利。春の主戦を務めた福浦太陽が先発し、5回までヒットを許さず三振と内野ゴロの山を築いた。

【霞ケ浦-鬼怒商】7回を2失点に抑えた霞ケ浦の先発・福浦投手

攻撃では初回に1番・天野海斗、2番・森田智貴、3番・小儀純也の3連打で2点を奪うが、その後は鬼怒商先発・廣瀬昂大投手の術中にはまり、5回終了まで1安打に抑え込まれる。

高橋祐二監督は「相手投手は、カウントを稼ぎに来る、右打者の中へ入ってくる緩いボール。これをどう打つんだと。本人たちの奮起が必要。この試合がお灸(きゅう)になればいい」と、試合後も苦い表情。

鈴木和樹主将は「体が開いてレフトフライやショートゴロが増えてしまい、それを試合中に修正できなかった。初戦を終えたので気を取り直し、個人としてもチームとしても調子を上げて、自分たちの野球をしていきたい」と反省する。

【霞ケ浦-鬼怒商】4回表、鬼怒商・木村の二盗を霞ケ浦が阻止。遊撃手・森田

霞ケ浦は6回に横田の左前二塁打で1点を加え、手詰まりを抜けたかに見えたが、7回表にピンチを迎える。1死満塁から中犠飛と左前打で1点差。だが福浦は「同点まではOK。気楽に行けよ」との鈴木主将のアドバイスに支えられ、後続を絶って反撃を待つ。

そして7回裏、森田の殊勲の一打が飛び出す。大会16号となる2点ランニング本塁打。「つなぐイメージで長打になった。ライトがクッションの処理を誤ったのを見て、三塁まで行けると思ったら、三塁コーチが大きく手を回していた」

8回からは鈴木寛人投手がマウンドへ。けがで2カ月半戦列を離れていた期待の長身右腕の復帰は、チームにも良い刺激になりそうだ。霞ケ浦の次戦は16日、多賀と対戦する。

【霞ケ浦-鬼怒商】7回裏1死二塁、森田のライトへの打球が2点ランニング本塁打になる

 

第100回全国高校野球選手権茨城大会 2回戦(7月12日、J:COMスタジアム土浦)

佐竹 0 0 0 0 0 0
常総学院 1 1 6 2 × 10

※5回コールド

バッテリー
佐竹:鈴木飛、藤田-海老原、中村
常総学院:菊地竜、岡田、塙-草部

長打(すべて常総学院)
三塁打:水野
二塁打:水野2、斉藤、野澤

 

鬼怒商 0 0 0 0 0 0 2 0 0 2
霞ケ浦 2 0 0 0 0 1 2 1 × 6

バッテリー
鬼怒商:廣瀬-古谷
霞ケ浦:福浦、鈴木寛-鈴木和

長打
本塁打:森田(霞ケ浦)
三塁打:森田(霞ケ浦)
二塁打:菅野、横田、天野、黒田(霞ケ浦)、萩原(鬼怒商)

オオヒシクイ生態彫刻群完成 土浦 大聖寺

0
本堂正面に設置したオオヒシクイ2羽の彫刻があるさい銭箱を見る小林隆成住職㊨と南部白雲さん=10日、土浦市永国、大聖寺

【鈴木宏子】土浦市永国、大聖寺の小林隆成住職(79)が制作していたオオヒシクイの生態彫刻群五つが完成し、同寺に設置された。稲敷市の稲波干拓地で越冬するオオヒシクイの生態を再現した計40羽のモニュメント群で、絶滅の危機にひんするオオヒシクイの保護活動を長年続けてきた小林住職が取り組んでいた。

10日、富山県南砺(なんと)市の伝統工芸「井波彫刻」の第一人者、南部白雲さん(66)が、オオヒシクイ2羽を彫ったさい銭箱を本堂正面に据え付け、すべてのモニュメントの設置が完了した。首を長く伸ばして周囲を警戒する群れの見張り役、奴雁(どがん)の姿を彫った木彫だ。

モニュメントはほかに、本堂正面の梁(はり)4本に設置された、稲穂をついばんだり、羽を休めたりしている様子を再現した木彫群。手水舎(てみずしゃ)の天井に彫刻された空を舞う様子、庭に設置された実物大の親子の石彫など。いずれも稲波干拓地などでのオオヒシクイの生態を彫刻で再現している。

南部さんは「(生態を再現した彫刻群が寺院に設置されたのは)国内で例がないのではないか」と話し、「お寺はいろいろな人が集まる公共性のあるところ。来た人が楽しいよねと感じてくれれば」と話す。

構想から10年以上をかけようやく完成した。小林住職は「200人以上の方から多額の寄進をいただいたお陰でできた。感無量」と語り「野鳥は環境をはかるものさし。鳥のすめないところに人は住めない。このモニュメントが環境問題を考える糸口になれば」と話す。

庭に設置された実物大の親子の石彫=同

科学・文化スポット紹介 つくば駅周辺まち歩きマップ

0
駅周辺の魅力を発信するマップを紹介する稲葉祐樹さん㊨と神村典子さん=つくば市竹園

【橋立多美】つくばセンター地区活性化協議会(つくば市竹園)が、TXつくば駅を中心とするセンター地区の科学や文化施設が一目で分かる「つくば駅周辺まち歩きMAP」を5000部製作した。

センター地区は、東西の大通り線と南北の大通り線の中の南北2.4kmの細長い区域で、面積は約80ha。これまでのマップは細長い区域に沿ったタテ型だったが、見やすく横に配置したA3版で、手書きのイラストを交えた親しみやすいデザインになっている。

マップは、つくばエキスポセンターや江戸時代の古民家を移設した、さくら民家園、筑波研究学園都市のランドマーク・つくばセンタービルなどのスポットを紹介。フォトスポットや飲食店も盛り込まれている。

同協議会は、同地区のにぎわい創出を目的に、筑波都市整備(株)を中心に同地区に立地する企業など52団体が2009年に設立した。

協議会事務局長の稲葉祐樹さんは「つくば駅周辺は市外から学会や仕事で来訪する人が多いが、つくばらしい建築物を見ることなく帰ってしまう。駅周辺の魅力を知ってほしい」。事務局の神村典子さんは「マップを活用してセンター地区を回遊してもらえるとうれしい」と話している。

◆「まち歩きマップ」は、つくば市総合インフォメーションセンター(BiViつくば内)、つくば駅自由通路の物産館前などで手に入る。

A3サイズの「つくば駅周辺まち歩きMAP」

図書館長が食べ歩き作成 土浦駅周辺ランチマップ

0
ランチマップを作成した土浦市立図書館長の入沢弘子さん㊧とイラストを描いた市民ギャラリー職員の若田部哲さん。後ろは図書館2階情報ステーションに掲示されているランチマップ

【鈴木宏子】土浦駅周辺でランチを楽しめる飲食店63店を地図で紹介した「土浦ぶらりーアルカス土浦周辺ランチマップ」(A3判、カラー片面)を、同駅前の市立図書館館長、入沢弘子さん(55)が自費で作成した。

図書館利用者などからたびたび「駅周辺でどこかお昼を食べるところありますか」などと聞かれたのをきっかけに、昨年から今年6月まで、昼休みに実際に食べ歩き、自身のフェイスブックで紹介した飲食店を掲載した。

和食、そば・うどん、中華、洋食、喫茶店、パン屋などさまざま。チェーン店もあるが、夫婦などで営む個人経営の店が多いのが特徴だ。

地図のイラストは、1階市民ギャラリーに勤務し、土浦の老舗や風物をイラストで描いている市職員の若田部哲さん(42)がボランティアで描いた。青と緑を基調に、水の都・土浦を表現したという。

入沢さんは「駅周辺の歩いて10~15分以内に飲食店がたくさんあるのは、土浦が昔からの商都だったという証し。『土浦駅前は何もないよ』と言う人がいるが、ここにしかない地元のお店が多く、和食店が多いもの城下町らしい。駅周辺は歩いて行ける場所に魅力が詰まっているので、ぜひ全店回ってほしい。食事が、街歩きや観光のきっかけになれば」と話している。

若田部さんは「地方都市の衰退が言われるが、細かく見ていくといろいろなところにいろいろな活動がある。ランチマップを見て、楽しさを感じてもらえれば」と語る。

◆ランチマップは計1000部作成。同図書館2階・情報ステーションに展示しているほか、13日から同所で無料配布する。第2弾の作成も検討しているという。

【高校野球茨城’18】土浦一と土浦三、地元勢2校が好調なスタート

0
【土浦一-神栖】2回表、阿由葉の三塁打で酒井が生還

【池田充雄】第100回全国高校野球選手権茨城大会は9日、大会3日目を迎え、土浦市川口のJ:COMスタジアム土浦に地元勢の土浦一と土浦三が登場した。2校とも初戦を制し、順調なすべり出しを迎えた。

土浦一、中軸の長打攻勢で神栖に大勝

【土浦一-神栖】4回を無安打で締めた土浦一の先発・先崎投手

第1試合は土浦一が神栖に11-0で5回コールド勝ち。初回は三番・酒井省吾の三塁線を抜く三塁打で先制し、五番・佐野翔の中犠飛、六番・先崎大翔の中前打など打者一巡の猛攻。2回は二番・栗原朋久から始まり酒井、四番・阿由葉光まで3者連続の三塁打。4回は一番・矢追駿介の2点三塁打など、長打が目立つ試合となった。

主砲でこの日3安打2打点の阿由葉は「最近は打線の状態が良く、中軸で連続長打が出せている。四番としては自分が相手の得意な球を打ち崩し、チームを楽にしたいと考えている。次戦も相手の調子を見てフルスイングしていきたい」と意気込みを見せた。

この日先発の先崎大翔は、4回を投げて無安打・3奪三振。本来は中継ぎ投手だがブルペンでの好調さを買われ、大事な初戦を任された。「直球に伸びがあり、アウトローに制球できた。まっすぐで三振が取れたことは自信になった」と、良い感触を次戦につなげられそうだ。

藤田大輔監督は「去年は力のある子をそろえながら、近年では久々の1回戦負けを喫してしまった。その分を今日の勝利で取り返すことができた。これで硬さも取れ、次の試合にも思い切って臨める」と期待を語った。次戦は13日、日立市民球場でBシードの日立一と対戦する。

3回表、阿由葉がこの日2本目のヒットをレフトへ放つ

 

土浦三、逆転され打線が爆発

この試合を先発完投した土浦三の濱崎投手

第2試合は土浦三が7-3で水戸農とのシーソーゲームを制した。

前半は投手戦で、土浦三の先発・濱崎鉄平は「まっすぐが調子よく、初回から飛ばした」と、137㎞前後の速球を主体に、5回まで2安打・10奪三振の快投。一方、水戸農の先発・益子竜一も、球威では濱崎に劣るものの、5安打・7奪三振と要所を締める。

試合が動いたのは6回。土浦三は2死二塁から六番・木村蓮が、低めのカーブをセンター前へ運んで先制。「自分のバッティングができた。濱崎が頑張ってくれていたので、このチャンスに決めようと準備していた」

だがその後、水戸農に7・8回に計3点を挙げられ逆転を許す。これに対し「後半はスピードが落ち、変化球を意識した。でも気持ちは切らさず、最後まで集中していた」と濱崎。木村も「あきらめなければチャンスはある。自分たちのリズムを作っていこう」と、2年生主体のチームを上級生として励ました。

8回裏、木村の中前適時打で1点差に詰め寄る

8回裏、土浦三が本来の力を見せつける。木村の中前打で1点差に迫ると、九番・上守竣の左中間を切り裂く二塁打で一気に2人が帰り、試合を再度ひっくり返す。その後も満塁から2安打と押し出しでさらに3点を加えた。

 

松浦三喜男監督は「先制して守りに入りかけたが、3-1とされたことで逆にふっきれたのではないか。波に乗れれば8回のような勢いが出せる。若いチームの弱さと強さが出た」と評した。

逆転打の上守は「応援してくれる人の気持ちを受け取りながら、必ず打つ気持ちで臨んだ。打撃練習などの相手をしてくれたベンチ外の先輩にも、この一打で感謝の気持ちを伝えられたと思う」と振り返った。

2回戦は13日、ノーブルホームスタジアム水戸で古河三と対戦する。

8回裏、逆転打を放ち二塁上で笑顔を見せる上守

第100回全国高校野球選手権茨城大会 1回戦(7月9日、J:COMスタジアム土浦)

土浦一 4 3 0 4 0 11
神栖 0 0 0 0 0 0

バッテリー
土浦一:先崎、酒寄-横島
神栖:折笠、谷野-野口

長打(すべて土浦一)
三塁打:酒井2、栗原、阿由葉、矢追
二塁打:長尾

 

水戸農 0 0 0 0 0 0 1 2 0 3
土浦三 0 0 0 0 0 1 0 6 × 7

バッテリー
水戸農:益子、仲田、小泉-戸澤
土浦三:浜崎-木村

長打
二塁打:上守(土浦三)

福島の被災者と市民が「改訂防災ハンドブック」発行 つくば

0
「改訂版たのし家 防災ハンドブック」に掲載されているレシピの一例。左はフライパンで簡単ケーキ、右はこまち麩(ふ)のフレンチトースト
「改訂版たのし家 防災ハンドブック」

【鈴木萬里子】東日本大震災で被災し福島県南相馬市からつくば市に避難してきた須江多恵子さん(69)の被災体験をもとに、つくば市下広岡で多世代交流の家「たのし家(や)」を運営する市民団体「たのし家クラブ」(犬丸久美子代表)がこのほど「改訂版たのし家 防災ハンドブック」(A4判カラー、43㌻、400円)を発行した。

常温保存可能な乾物や漬け物など古くから伝わる日本の常備食材が非常時の防災食になるという須江さんの考えを基本に、「乾物でつくる五目ちらしずし」「サバの缶詰と豆のカレー」など、乾物や缶詰をおいしくアレンジした非常食や保存食の作り方などを紹介している。

非常時の心得、非常食の備蓄、非常食レシピ、被災体験などで構成している。防災バックの必携品の写真、常温保存できる食材表、非常時のコメの炊き方、備蓄品で作る料理レシピなどを網羅している。常温保存できる食材で災害時でも作れる「心を和ませる、おいしい食事」をモットーに、レシピは初心者でも簡単に作れるように工夫されている。

2015年に作成した防災ハンドブックを、今年3月に再編集し全ページをカラーにした。イラストが主だった初版に比べ写真を多く用いて、より分かりやすく、より見やすくしたのが特徴だ。

たのし家は12年6月に犬丸さんを中心に設立された。地域の人々が集い、体操やミニ講習を開催している「ふれあいサロン」のほか、手作りお菓子のティータイム、茶話会、趣味の講座などを開催しており、楽しいひと時を過ごすことが出来る。

ハンドブック誕生のきっかけは、須江さんがふれあいサロンに参加し繋がりができたこと。須江さんの被災体験から防災を学び、非常時の食事を考えるきっかけになった。

改定版は須江さん、犬丸さんなど編集委員8人が、初版のレシピを見直し、試作品を作り、月1回の昼食会で試食してもらい、意見を取り入れて、食味を改良するなどして完成した。

「ここで皆さんと巡り合ったことが幸せ。自分を生かしていけることに感謝している。きっかけは私だが、冊子はみんなの力を合わせて出来た」と須江さんは当時を振り返る。犬丸さんは「料理上手な人、冊子作りのノウハウを持っている人など、いろいろな人の力を合わせて出版にこぎつけることが出来た」と話した。

仲間の絆から生まれたこの冊子を「非常時の備えを日頃の食卓から始めませんか」と編集委員らは訴えている。

◆購入希望者は犬丸さん(電話090・4226・6957、メール:tanoshiya.tsukuba@gmail.com)へ。

「ふれあいサロン」で七夕飾りを作る参加者=つくば市下広岡のたのし家