日曜日, 3月 8, 2026
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ALS患者のためのデザイン《デザインを考える》22

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写真とイラストは筆者

【コラム・三橋俊雄】今回はALS(筋委縮性側索硬化症)の方のお話です。ALSは、筋肉を動かす運動神経だけに障害が生じ、徐々に全身の筋肉が動かせなくなっていく、進行性の病気です。

1998年、京都で、あるお医者さんから紹介されたのがALSのTさんでした。彼は88年の秋に発病。ろれつが回らない、飲み物が喉を通らないという症状が、この病気の始まりでした。翌年、運動神経の異常もあらわれ、91年には自立歩行が困難に、94年には気管切開を受けて人工呼吸器をつける状態になりました。

食事は、鼻からチューブを挿入して栄養剤を注入する経鼻経管栄養が用いられ、唾液(だえき)、痰(たん)の吸引はこまめに行われることに。また、関節が硬くなるのを防ぐための鍼灸(しんきゅう)マッサージ師による治療や、ヘルパーによる週1回の手浴・足浴・清拭サービスも受けているとのことでした。

このような状況でも、Tさんは時間を無駄にしないように1週間のメニューを作り、規則正しい生活(月:絵画制作、火:医師の診察、水:絵画制作、木:気功治療、金:診察、土日:絵画制作と休養)を心掛けていました。

一方、Tさんの意思伝達方法は、目の動きに合わせて奥さんが透明板の文字を読み上げる(上の写真)というもので、私も挑戦してみましたが、経験を積めばうまくやれそうに感じました。また、通常の私との会話は、少し時間はかかりますが、下唇の微細な動きでマイクロスイッチを作動させながらパソコンを操作して発信するというものでした。 

しかし、Tさんがパソコンに向かって仕事をしていると、唾液が首、肩、背中に回り、一晩に2、3回パジャマを着替えることも珍しくないとのこと。そこで彼からの提案もあり、自力で唾液を吸引できる装置のデザインを検討することになりました。

自力唾液吸引装置のデザイン

唾液吸引用チューブは口腔内に留めたまま使用するため、シリコーン製の医療用カテーテルを用い、①チューブ先端部が口内を傷つけない形状に、②唾液を吸引しやすい穴径と穴の数を検討、③吸引中にチューブの穴が内壁に吸い付かないこと、④チューブの太さが口にくわえて違和感がなく、かつ、粘液性の唾液が通りやすいこと、⑤チューブ洗浄のため吸引器との着脱が容易であることなどを考慮しました。スイッチのオンオフは、眉のわずかな動きを利用しました(上図)。

その結果、Tさんは下唇でワープロ操作をしながら、同時に眉の動きで唾液吸引作業を行えるようになり、特に夜間のワープロ作業中など、3~4時間、奥さんを起こさなくても済むようになりました。(ソーシャルデザイナー)

空き地をとにかく草刈り つくばの会社員 伊東応樹さん

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伊東応樹さん=かすみがうら市内(伊東さん提供)

仲間とお助け隊結成

つくば市在住の伊東応樹さん(48)は、会社員として働きながら土日や祝日など休日を利用してつくば、土浦、阿見、水戸などの空き地の草を刈ったり、木を切ったりして整備している。

空き地の草を刈ることで、土地の持ち主や地元の人が感謝してくれるのがうれしいという。「いろいろな人と知り合いになれるのも空き地の草刈りの魅力」だと語り「とにかく草を刈るのが好き、機械を扱うのが好きでやっているので土日の休日を使うのはまったく苦にならない」と話す。

草刈り中の伊東さん=小美玉市内(同)

県民会議から表彰

空き地をきれいにした後、新しい使われ方をするのを目の当たりにするのも喜びだ。つくば市北条、昭和初期の近代和風建築、旧矢中家住宅がある「矢中の杜」近くの稲荷神社に続く、小道周辺の空き地を草刈りしたところ、見通しが良くなったため散歩をする住民が増えた。小道は、近所の保育園に通う子どもたちの散歩道にもなった。さらに小道沿いにアジサイを植える人が出てくるなど、「住民がきれいになった土地を意識し始めたのを実感する」と話す。

荒れた竹林を伐採した際は、刈った竹を捨てるのがもったいないと「無煙炭化器」を入手し、竹炭を作ることにした。竹炭は土壌の通気性や保水性を高めるなど土壌改良効果があるとされることから、畑にまいたりしている。筑波山神社隣りの大御堂に生えているスダジイの根元にまいたこともある。竹が地域に循環していることを感じると話す。

竹炭作り(同)

これまでの活動が評価され、今年5月には「環境保全茨城県民会議」(事務局・県庁環境政策課内)から表彰された。

きっかけはつくばマラソン

草刈りを始めたきっかけは、つくばマラソンで他のランナーがつぶやいた言葉だ。2017年、つくばマラソンで市内を走っている最中、沿道の落書きされた壁や伸びた雑草を見た他のランナーが「何だか街が汚いね」と話しているのを聞き、ショックを受けた。

街がきれいだと言ってもらうために自分にできることは何かと考え、草刈りを思い付いた。市役所の許可を得て2018年9月から、道路の縁石から伸びている雑草を勝手に刈り始めた。最初は鎌を使って手作業で草を刈っていた。

次第に、伊東さんの活動を知った土地所有者などから空き地の草刈りを依頼されるようになった。19年4月からは筑波山の林業ボランティア団体に加入し筑波山でボランティアをしながら、個人でも草刈り活動を続けた。依頼が増えたことで手作業では追い付かなくなったため、刈払機とチェーンソーの使い方を教わる安全講習を受けた。

草刈り前と草刈り後(右)=美浦村内(同)

仲間増え5人に

伊東さんは自身の活動をSNSで発信。SNSを見た人や、たまたま通り掛かり活動の様子を見掛けた人などが仲間に加わり、2021年3月、「空地フィールダーズ」という団体を作成した。現在メンバーは伊東さんを含め男性2人、女性3人の5人で、年代は20代から40代だ。

当初はボランティアで空き地の草刈りをしていたが、依頼主から「申し訳ない」という声があり、仮払機の燃料代やメンテナンス代、現地までの交通費などがかかることから現在は有料としている。料金は土地の面積や時間に関係なく、5~11月は1回7000円、12~4月は5000円、年間を通して空き地を管理する場合は年間2万円などだ。

利用の提案できるように

伊東さんは「空き地や緑地の手入れを一緒にしましょう、というスタンス。活動の楽しさを広げていきたい」と思いを話し、「高齢化などで空き地の手入れが出来なくなり困っている人はたくさんいると思うので、活動範囲を広げていきたい。土地の利用方法の提案もできるようになりたい」と意気込みを語る。(伊藤悦子)

◆「空地フィールダーズ」は一緒に草刈りをやりたい人や空き地を整備してほしい人を募集している。問い合わせは伊東さんのFacebook、「空地フィールダーズ」のInstagramのDM(ダイレクトメール)へ。一言メッセージを添えて連絡してほしいそうだ。

小泉農相の農協批判はまともか《邑から日本を見る》184

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うちの田んぼの今(写真は筆者)

【コラム・先﨑千尋】「米を買ったことがない」という失言で江藤拓農水相が辞任し、急きょ登板した小泉進次郎新農水相は、矢継ぎ早に備蓄米を放出し、5キロ2000円という破格の値段で店頭に出し、スーパーなどでは行列騒ぎ。同じ米なのに、銘柄米、最初に放出した備蓄米、輸入米と、合わせて4通りの価格で売られている。

私は、市場原理を無視した政策介入、見かけ上の価格引き下げが、わが国の農業や米の生産に歪(ゆが)みをもたらすおそれが強いと見ている。間もなく新米が出回るが、高温が続くようで、収量や品質が心配だ。

小泉農相は、備蓄米の放出だけでなく、米の流通を担う農協についていろいろ注文をつけている。6月17日の経団連との会談では、「建設業界では重機や建機のレンタルやリースが当たり前。米農家は2000万円のコンバインを1年のうち1カ月しか使わない。リースやレンタルを農業界に入れていきたい」と語った。

トラクターはともかく、田植え機やコンバイン、乾燥施設は、1年のうち、わずかしか使わない。農家だって、リースやレンタルの方がいいに決まっている。しかし、建設業は一年中仕事がある。米作りは、田植えにしても稲刈りにしても時期がほぼ決まっている。農家が必要な時期に必要な農機具類を、リース会社がそろえられるはずがない。

そろえても、稼働期間が短いので採算が取れない。だから農機具類にはリースやレンタルがなかった。業者がいなかった。前提が全く異なる。現場を全く知らない提言でしかない。

大手町にビルを建ててはいけない?

同じ6月、東京・大手町にある全国農協中央会(全中)の本部ビルの売却検討に対し、「農家は農協にビルを持つことを求めていないのでは」と発言した。現在の農協ビルは、確かに事務所の一等地と言える大手町にある。しかし、それには事情、いきさつがあり、現在のビル建設には国も関与している。

都道府県にある農協連合会も農協の建物も、事務所はビルディングだ。どうして農協がビルを建ててはいけないのか。東京の事務所が大手町にあってはいけないのか。では、どこにあればいいのか。私には小泉発言の真意がわからない。

「農協は共同購入・共同利用を進める組織であって、金融でもうける組織ではない」とも言う。この発言も、農協という組織の成り立ちや役割を理解しているとは思えない。

農協批判は政治的パフォーマンス

農協という組織は、小さな生産者が1人では農産物の販売や資材の購入という取引で不利になるので、力を合わせようとしてできた組織だ。金融事業(農協では信用事業と言う)も、共済事業(一般には保険)も、農家の経済的安定を支える活動だ。

大半の農協は、低い手数料率のために農産物販売や資材の購買事業は赤字で、金融・共済事業の利益でカバーしている。それがどうしていけないのか。農水省は、農協法に基づき農協を指導・監督する立場にある。小泉農相は、監督責任を果たさず、農協を批判するだけの政治的パフォーマンスを見せているだけではないのか。

昨年秋から今年にかけて、米商人・業者は、農協が提示した価格に少し上乗せした価格を提示し、買いあさった。もし農協組織がなければ、商人は逆に買いたたくことが目に見えている。肥料、農薬、農機具なども、業者の言いなりになってしまう。

私は現在の農協に対して長いこと内側からの批判を続けてきたが、農協不要論・悪玉論の論調には賛成できない。(元瓜連町長)

土浦二 1勝ならず 鹿島学園に6回コールド【高校野球茨城’25】

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4回表土浦二1死、3番・佐藤剛志がチーム2本目のヒットを右前に放つ


第107回全国高校野球選手権茨城大会は7日目の13日、4球場で2回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合では土浦二が鹿島学園と対戦し、6回コールドで敗れた。

13日 2回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
土 浦 二  000000  0
鹿島学園 330013X 10

ヒットで一塁に出た佐藤が応援席に向かって拳を突き上げる

土浦二は序盤の大量失点を取り返せなかったが、試合の中でチームの持ち味を見せることができた。石井咲久也主将は「昨年の先輩の成績を超えたい思いはあったが、簡単には勝たせてもらえないレベルの高さを感じた。来年はもっと強いチームになれる。一日一日を大切に頑張ってほしい」と後輩にエールを送った。

先発投手の橋本真直が初回から打ち込まれた。打者8人に4安打1四球を与え3点を献上。「緩急は通用したが厳しいコースを痛打された。上位から下位まで隙がない恐ろしい打線」と橋本。「ていねいにコーナーを突く投球だったが反対方向に低い打球を飛ばされた」と相良真博監督。

土浦二の先発 橋本。1回1/3を投げ被安打6、2四球、6失点

橋本は、打たれた分は自分のバットで取り返そうと、2回表にはチーム初安打を記録。「甘い球を全開で振っていった」という左前打で出塁し、次打者の6番・瀧田遥斗が送って2死二塁。7番・清水陽太のとき捕逸に乗じて三塁を回ったが、三本間で挟殺された。これが唯一の得点機だった。

2回表土浦二1死、橋本がチーム初ヒットを左前に放つ

2回裏の橋本は、2安打1四球に走者と野手が交錯する不運も重なり、再び3点を失ったところで降板。代わりにマウンドへ上がったのはのは信戸葵夷。80~90キロのスローボールを低めにコントロールする投球スタイルだ。「自分は球が遅いので高校で野球を続けることに迷いがあった。だが3年生が『投手は球速ではなく制球力だ』と言い、野球の楽しさを教えてくれた。アウトを重ねて先輩が笑顔でナイスピッチと言ってくれるのがうれしかった」と思いを語った。

2回途中からマウンドに上がった信戸

鹿島学園はこの投球に惑わされ、3~5回は散発3安打でわずか1得点のみ。「投手のコントロール力を軸に守備位置なども工夫した結果、0点の回をつくりゲッツーも取ることができた。投手と守備が連携し、各ポジションがそれぞれやるべきことをやってくれた」と石井主将。「0点の回を2つ続けられたことは3年生への恩返しになったと思う。球の遅さに悩んでいる全国の高校球児にも勇気を与えられたら」と信戸。

3回裏鹿島学園無死一塁、土浦二が遊ゴロからのダブルプレーを決める。二塁手廣瀬頼一

今年の土浦二は1、2年生が大半を占めるチーム構成なので、来年への期待が高い。信戸は「この悔しさを糧に、来年は自分たちが中心になって夏1勝に向け、日々練習に励みたい」と目標を掲げ、橋本は「来年、どこと当たっても絶対打たれない投手になって、また夏のマウンドに立ちたい」と心に誓った。(池田充雄)

つくば国際、土浦工業が勝利

13日の土浦、つくば地区の高校の試合結果は、J:COMスタジアム土浦の第1試合でつくば国際が佐和に9回の勝ち越しで3-2と勝利、笠間市民球場の第2試合で土浦工業が八千代に9-3と大勝した。

13日 2回戦 第1試合 J:COMスタジアム土浦
つくば国際 110000001 3
佐   和 000101000 2

13日 2回戦 第2試合 笠間市民球場
八千代 100000110 3
土浦工 00003321X 9

◆3回戦以降の日程は以下の通り

県高校野球連盟、朝日新聞社提供

土浦日大 初戦で水戸商に敗れる【高校野球茨城’25】

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試合に敗れ、悔し涙を流す土浦日大の選手たち

2年前、夏の甲子園で4強入りした強豪土浦日大が、初戦で伝統校の水戸商業に敗れた。第107回全国高校野球選手権茨城大会は7日目の13日、2回戦8試合が行われた。ノーブルホーム水戸では土浦日大が水戸商業と対戦、1-2で破れた。

13日 2回戦 第1試合 ノーブルホーム水戸
土浦日大 001000000 1
水戸商業 00000020× 2

強豪土浦日大と、伝統校水戸商業の試合とあって、スタンドには多くのファンが詰めかけた。大会7日目で初戦を迎えた土浦日大の小菅勲監督は「自分を信じて思い切りやれ」と選手に声を掛けて送り出した。

3回表、土浦日大の伊勢山暖が1死1、3塁でセンターへ先制タイムリーを放つ

3回表、土浦日大はエラーと四球で1死1、3塁のチャンス。「絶対にランナーを返す強い気持ちで打席に入った」という伊勢山暖は、水戸商業の先発 大内来芭のスライダーをセンターに弾き返し、チーム初ヒットとなる先制のタイムリーを放ち、1点を先制する。

伊勢山暖のタイムリーで近藤祐哉がホームイン

土浦日大の先発 永井柊帆は4回までノーヒットに抑えるが、5回に守備の乱れと初ヒットを許し無死満塁のピンチを招く。永井は「ここを抑えれば(チームが)流れに乗るので絶対に抑える」という強い気持ちで投げ、後続を抑えてピンチをしのいだ。

永井を援護したい打線は7回に1死3塁のチャンスをつかむが、近藤祐哉が凡退。するとその裏、永井は2本のヒットを浴び、2死2、3塁とされ、水戸商の代打菊地拓真にライト前タイムリーヒットを打たれた。2者の生還を許し1ー2と逆転される。

ベンチから戦況を見守る選手達

反撃したい土浦日大は9回、先頭の梶野悠仁が2塁打でチャンスをつかむが、続く牛久保亮平が空振り三振、一村璃来がセンターフライに倒れると、最後の大橋篤志の打球はセンターの好守備に阻まれ敗れた。

先発の永井は8回を1人で投げ抜いた。「いつも通り、練習通り、やってきたことができたし、今やれることはやった」と永井。スライダーを中心に真っすぐ、ツーシーム、シンカーを使い分け2失点に抑え好投するも、打線が援護出来なかった。

土浦日大の先発永井柊帆投手

梶野悠仁主将は「野手が永井を援護出来なかったのが悔しい。自分が主将になってから甲子園を目指しやってきて、チームが上手くまとまらない時があったけど、最高の仲間たちとここで負けてしまったのが悔しい」と悔し涙を流しながら語った。

先制のタイムリーを放った伊勢山暖は「自分は2年生で、3年生に引っ張ってもらった部分が大きかったので、自分が先輩に学んだことを後輩たちに引き継いで、結果で3年生に恩返ししたい」と新チームでの雪辱を誓った。

声援を送る土浦日大の応援団

小菅勲監督は「初戦は難しく、初回から固さが取れず、自分たちのスイングが出来なかった」と振り返り「先発の永井はよく投げた。1点も与えられない展開の中で、自分の限界を超えて頑張ってくれた」と永井をたたえた。「9回の無死2塁の場面では逆転を狙って4番の牛久保に思い切って打たせて、結果的に点が入らなかったが、悔いはない」とも語った。(高橋浩一)

追悼カフェ・ド・コトブキさん《ご飯は世界を救う!》68

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イラストは筆者

【コラム・川浪せつ子】暑い日々が続いております。7月3日、私が絵を描き始めた時からお世話になった「カフェ・ド・コトブキ」(土浦市荒川沖町)の店主さんが、熱中症で突然召されました。8日がお葬式でした。7日までつくば市でグループ展をやっていて、その最終日の翌日。7日がお葬式だったら行けなかった。優しかった店主さん、待っていてくださったのだと思いました。

旧常陽新聞に、私がこの欄を掲載し始めたのは、東日本大震災の翌月からでした。そして、ネット新聞「NEWSつくば」に移り、また掲載させていただいたのが2018年7月からでした。その初回で取り上げたのが「カフェ・ド・コトブキ」。開業が1985年でしたから、39年間で幕を閉じたことになります。

この欄で同じお店を2回取り上げたことはありません。それに、お店は無くなってしまったのに…。今回は、店主さんへの追悼として掲載をお許しください。

何でも先延ばしにしてはいけない

かつては、息子の塾通いの送迎時などでよく寄らせてもらい、ミニ展示会もお店で3回させてもらいました。しかし、我が家からは少し距離もあり、最近はご無沙汰していました。「またランチスケッチさせてくださいね」と言いつつ、下の絵(2023年)が最後のスケッチ。今年初めにうかがったものの、3月と7月は私の展示会があり、7日の展覧会が終ったら行こうと思っていたのに…。

残されたご家族に、今まで描いたスケッチをまとめて差し上げたいと思っています。今回つくづく感じたことは、何でも先延ばしにしていては取り返しのつかないことが起きてしまうということ。会いたい人には、直ぐにでも会い、いつかやりたいと思っていることは、なるべく早くやることです。合掌。(イラストレーター)

土浦三 科技日立破り3回戦へ【高校野球茨城’25】

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6回表、2塁ランナー小林蓮司がホームインし土浦三が勝ち越し

第107回全国高校野球選手権茨城大会は6日目の12日、2回戦が行われた。ひたちなか市民球場ではBシードの土浦三が登場、1回戦で逆転勝ちし勢いのある科技日立を7ー4で破り、3回戦進出を決めた。 

12日 2回戦 第2試合 ひたちなか市民球場
土浦三高 201002101 7
科技日立 000030010 4

1回1死2塁、土浦三は鈴木大芽がセンターへ先制タイムリーを放つ

土浦三は初回1死から下村悠真のヒットと盗塁で1死2塁のチャンスに、鈴木大芽がセンター前タイムリーを放ち先制した。続く星典蔵、池田翔の連続ヒットで満塁とし、大塚秦多の犠牲フライで1点を追加した。

1回表、下村悠真が先制のホームイン

3回にも1点を追加し3点をリードすると、土浦三の先発池田翔は4回まで科技日立打線を1安打に抑えた。しかし5回、1死後に連続四球と2本のタイムリーと内野ゴロの間に同点とされた。

先発の池田翔

直後の6回、1死2、3塁のチャンスに山本真聖がセンターへの2点タイムリーヒットで勝ち越し。山本は「(相手が)前進守備だったので、コースを絞って強く叩く気持ちで振り抜いた」と話した。

7回には、2死2塁で先発投手からレフトの守備についていた池田翔に代わって、代打島田優聖がストレートをセンターへタイムリーヒットを放ち、突き放した。「池田の代打とは思わなかったので驚いたが、しっかり準備はできていた」と島田。9回にも来栖大蒼の犠牲フライで1点を追加した。

7回2死2塁で代打島田優聖がセンターへタイムリーヒットを放つ

粘る科技日立は、5回途中から池田に代わりセンターの守備からリリーフした2番手黒田広将を攻め、無死2、3塁と反撃に出るも、黒田がスピリット、カーブ、ストレートを上手く使い分け、気迫のこもった投球で3者連続三振に仕留め、チームを3回戦進出に導いた。野手と投手の二刀流の黒田は「次の試合でも打つ方も守備も投げる方もいつも通りチームに貢献出来るように頑張る」と誓った。 

9回最後の打者を三振に取り雄叫びを上げる黒田広将

3安打を放って鉄壁な守備でチームに勢いを付けた下村悠真は「夏の大会初戦は自分自身経験したことがなくとても緊張感があったが、楽しみつつ思い切りプレーすることが出来た。先制のホームを踏みチームが盛り上がった。次の水戸葵陵は打力のあるチームなので、自分たちの武器である守備をしっかりやって守備から攻撃に流れを持ち込み勝ちにつなげる」と力を込めた。

土浦三高の竹内達郎監督は「科技日立はしっかり鍛えられた、しぶとい、いいチーム。夏の大会は(対戦相手同士の)お互いの思いがぶつかり難しいが、ひるまずにリラックスして闘えたのが良かった。選手には焦らずに狙い球を定めて自分のスイングをしてこいと伝えた。島田は代打の切り札として春から勝負強さが目立っていた。ストレートをよく打った」と島田をたたえ、「次の試合も1試合ずつ勝っていきたい」と語った。3回戦は16日に水戸葵陵と対戦する。(高橋浩一)

霞ケ浦、5失策も投打の軸が躍動【高校野球茨城’25】

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6回裏霞ケ浦2死三塁、西野の適時打で花内(右)が生還、片見優太朗とタッチを交わす

第107回全国高校野球選手権茨城大会は6日目の12日、4球場で2回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合は昨年優勝校の霞ケ浦が登場、日立一を4-1で下し3回戦に進出した。

12日 2回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
日立一 000000100 1
霞ケ浦 00010120X 4

「守る野球」を身上とする霞ケ浦が5失策(エラー)と慌てた。要因は初戦の緊張だけではないようだ。「春大会では公式戦の雰囲気を1試合しか味わえなかった。日立一はセーフティを多く仕掛けてくるので、内野陣が警戒して前に出たことでバウンドが変わった。緊張していても自分にばかり目を向けるのではなく、相手の出方や野球の中身のことを考えていれば固さはほぐれてくる」と高橋祐二監督。

霞ケ浦の先発、稲山

先発は2年生の稲山幸汰。打たせて取るピッチングで6回1/3を被安打3、失点1に抑えた。「初戦なのでチームに流れを持ってこようとていねいに投げ、特に先頭打者は塁に出さないよう心掛けた」とのコメント。直球は最速136キロだが今日は本調子でなく、球が浮いていたのでコントロール重視で投げたそうだ。

先制点は4回。先頭の3番・鹿又嵩翔主将が左翼線への三塁打、4番・大石健斗が死球で無死一・三塁、5番・花内晴紀が遊ゴロでダブルプレーの間に鹿又が生還した。

6回裏霞ケ浦2死三塁、西野が中堅へ適時打を放つ

6回には追加点。2死三塁から6番・西野結太の中堅への適時打で1点を加えた。「ベンチから相手投手の投球を見ながらタイミングを合わせ、まっすぐを待ちながら変化球を叩けた。真ん中へ来たスライダー系の球を、シャープにコンパクトに振り抜いた」との振り返り。西野はこの日3安打の活躍。

7回裏霞ケ浦1死、荒木がセーフティバントで一塁に駆けこむ

7回表にはエラーで出した走者を1ヒットで返され、2-1と詰め寄られたが、相手投手が2人目に交替した7回裏に突き放した。1番・荒木洸史朗がセーフティバントで出塁し、盗塁で二塁へ進む。2番・村上聖は四球で1死一・二塁とし、大石の右翼への三塁打で2点を加えた。「相手は変化球投手で、インコースは来ないと分かっていたのでアウトコースに絞り、真ん中に甘く入ったスライダーをコースに逆らわずに打ち返した」と大石。

7回裏霞ケ浦1死一・二塁、大石が右翼へ2点三塁打を放つ

霞ケ浦は7回途中からエース市村才樹がマウンドへ。8回は野手のエラー3つと四球で2死満塁とされるが次打者を三振で退け、9回は三者三振で締めくくった。「初戦の特別な雰囲気の中で、自分たちのプレーができてなく、野球を楽しめていない様子だったので、雰囲気を良くしようと、無駄な走者を出さずテンポ良くていねいに投げることを心掛けた」と市村。今年は経験を積んで落ち着いて投げられるようになり、体重も増えてストレートの球速やスライダーのキレが増しているという。

7回途中からリリーフした市村

チームには市村や荒木、大石ら昨夏の甲子園メンバーが5人残る。「中軸がチームを引っ張り、いい方向に向かわせたい」と大石。「厳しい山に入ったが、自分がいい投球をすればチームも乗ってくる」と市村。次戦は16日、3回戦で下妻一と対戦する。(池田充雄)

不登校支援に取り組む高校生 島本美帆さん【ひと】

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フェルミカフェを営む島本真帆さん

「科学カフェ」オープンし1年

つくば市内の通信制高校で学ぶ島本美帆さん(18)が、市内に交流スペースとなる科学カフェ「フェルミカフェ」を開き、不登校の子どもや家族の居場所づくりに取り組んで1年になる(24年4月19日付)。不登校を経験した中学時代から現在に至るまで、気持ちはどう移り変わったのか。美帆さんは「フェルミカフェを始めると、活動を応援してくれる人や自分を必要としてくれる人と出会った。以前は感じることがなかった世界の広がりを感じている」と話し、今後はさらにカウンセリングにも力を注ぎたいと思いを語る。

模索したどり着いたのが今

つくば駅から徒歩15分。同市二の宮の住宅地にあるアパート2階の1室に、フェルミカフェがある。昨年5月、美帆さんが得意とする科学を中心に、さまざまな人が交流しながら共に学べるカフェとして始めた取り組みだ。現在の場所には12月に移転した。オープンから1年が過ぎ、口コミで訪れる人が増えつつある。営業するのは木曜から日曜の週4日。用意してある簡単な器具で科学の実験や工作をしたり、読書や宿題、資格の勉強をしたり、それぞれが目的に沿った時間を過ごすことができる。最近は、より作業に集中できるよう、「もくもくタイム」という時間を週に1日2時間設けた。利用するのは小学生から大学生、社会人や高齢者などさまざまだ。

工作や簡単な科学の実験を行うことができる

美帆さんは現在、通信制の学校で学ぶ高校3年生。大学受験を控え、受験勉強と日頃の学業、カフェの運営と多忙な日々を送っている。カフェが休みの月・火・水の3日間と、開店前後やお客さんがいない時間帯に学校の課題に集中して取り組む。毎日通学する必要がない通信制だから、卒業に必要な課題は自分のペースで進められる。7月中には1年分の課題を終えられそうだという。「仕事と勉強、自分にとって、いいサイクルができている」と話す表情に、充実感がにじみ出る。不登校を経験した中学時代を経て、自分に合った学び方を模索してたどり着いたのが、学業とカフェ運営を並行する今の暮らしだ。

持ち寄りランチ会

美帆さんが、母親の真帆子さんと昨年から続けているのが、不登校をテーマにした「持ち寄りランチ会」だ。月に一度、不登校の子どもや家族が集まり、お昼を食べつつ互いの話に耳を傾ける。時には、それぞれが抱く今後の目標の発表の場にもなるという。カフェを営む中で、不登校の子を持つ親から相談される機会が増えていた。「子どもが不登校になった。このままだと勉強もついていけなくなりそうで、将来が不安」「学校に行かずにゲームばかりしている。ゲームを取り上げた方がいいのか」「生きるのがつらそうな子どもの様子を見て、親としてどう接すればいいのだろう」など、親たちは、学校に行けなくなった子どもの気持ちをつかみきれず不安を抱えていた。そうした親の声に対して美帆さんは、自分の過去を振り返り、子どもの目線で答える。「他に行き場がないからゲームに向かっているだけで、それを取り上げるべきではないと思う。気が済むまでゲームをやらせるのも手じゃないでしょうか」「学校に行けない子どもは悩んでいるが、自分の気持ちを言語化するのは難しい。時間をかけて、思いを聞いてほしい」「家の中を居心地よくするのもいいこと」。

母親の真帆子さん(左)もカフェを手伝う

学校に行けない子どもの中には、「何かを燃やしたい」という衝動を抱えたと話す子もいた。その子には、母親の真帆子さんが「燃やすと重くなるものと軽くなるものがあるんだよ」と語りかけ、計りとアルコールランプを出して、スチールウールに火をつける実験をした。「燃やして実際に重くなっているのを知ると、興味が湧きますよね。不登校の子の中には学校行けないことで劣等感があると思う。その気持ちを否定せずに、実験の方に気持ちを向けてあげると、気持ちのはけ口になるんじゃないかと思ったんです」と真帆子さん。訪れる人たちの悩みに接する中で美帆さんは「もっと不登校のサポートを前面に出してもいいのかなと思った」のだと話す。

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道の駅 洞峰公園近くを取り止め つくば市 

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2地区住民のアンケート結果(つくば市提供)

筑波山麓1カ所で検討

つくば市内2カ所を候補地に道の駅の建設を検討していた(24年12月9日付)つくば市は11日、洞峰公園近くの上原・松野木地区での検討を取り止めると発表した。もう1カ所、筑波山麓の池田地区については建設に向け検討を続ける。

市立地推進課によると、予定地周辺住民を対象に6月にアンケート調査を行った結果、洞峰公園近くの上原・松野木地区は反対が52%、賛成が37%、どちらともいえないが11%と反対の声が多かった。さらに周辺住民などから反対署名が市に提出されたなどから、事業を続けることは難しいと総合的に判断したとしている。

アンケートでの反対理由は「交通渋滞」が最も多く、次いで「住宅地に近い」、「騒音」、「税金の無駄遣い」、「田園風景の喪失」など。反対意見は「通学路になっていて子供の交通事故が増える懸念がある」「西大通り沿いは渋滞が激化する懸念がある」「地域住民にとってのメリットが具体的に示されていない」「道の駅をつくる目的が理解できない」などが出された。

アンケートは、上原・松野木地区は予定地から半径800メートルの5227世帯、池田地区は半径3キロの5149世帯を対象に実施し、それぞれ44%、42%の回答があった。

一方、筑波山麓の池田地区のアンケート結果は、賛成が82%、反対が5%、どちらともいえないが13%と賛成が8割を超えた。賛成理由で多かったのは「にぎわいの創出」「利便性の向上」「雇用の創出」などだった。

大規模事業評価実施へ

今後について市は、池田地区1カ所を候補地に2026年度に基本構想を策定し、面積や施設の規模、完成後の運営主体や地域の意向などについて検討したいとする。10億円を超える事業規模と見込まれることから、その後、事業の必要性や有効性、経済性など6項目について評価する大規模事業評価を実施することになるとし、着工時期などは現時点で未定としている。

集客45万人、売り上げ4.5億円

道の駅建設をめぐっては、2024年度に上原・松野木地区、池田地区のほか、菅間地区、島名地区の市内4カ所を候補地に検討し、上原・松野木地区と池田地区の2カ所が高評価だったことから、2カ所に絞って検討し、周辺住民のアンケート調査を実施していた。

今回取り止めが決まった上原・松野木地区の予定地は、筑波研究学園都市の都市公園 洞峰公園や、気象研究所、産業技術総合研究所つくば西事業所などに近接し、西大通りに面することから、五十嵐立青市長は昨年12月、研究学園都市の研究所や大学と連携する新たなコンセプトの道の駅を検討したいなどと表明していた。

検討が続けられる池田地区は、山麓から筑波山を見渡せる開けた水田地帯にある。市がコンサルタント会社に委託して2024年10月に作成した簡易経営診断業務最終報告資料によると、池田地区に建設した場合の経済効果は、対面交通量からの予測として集客が年間約42万~64万人、売り上げは年間4億2000万~6億4000万円、商圏人口からの予測として集客が年間約45万人、売り上げは年間約4億5000万円になり、観光消費金額に換算した経済効果は毎年約23億円になるとしている。さらに需要予測通りに売り上げを達成するためには①出荷者の確保及び調整②観光を意識した名物単品・サービスの開発③体系的なマーケティング戦略ーの3点の施策が必要で、施策を充実させるためには庁内プロジェクトの組成、専門家のアドバイスを踏まえた計画策定の必要性が高いなどと進言している。(鈴木宏子)

竹園高の学級増に向け県と対話《竹林亭日乗》30

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中貫橋と筑波山(写真は筆者)

【片岡英明】7月は受験生が高校入試を考える時期だ。夏休みの高校説明会では、3校は見学するよう中学校の指導がある。今回、私たちはその説明会に間に合うよう県立竹園高校(つくば市)の学級増を求めた。構造的な県立高不足のつくば市内で、「勉強をもっと頑張れ」ではなく、県立高の受験枠を広げよと活動している大人がいる―これが受験生への励ましである。

その意味で、つくば市議会による竹園高学級増の意見書採択(6月)は受験生への激励になった。今回は、竹園高学級増を求めた教育委員会との懇談(7月4日)でのやり取りを報告したい(7月5日付記事参照)。

私たち「つくば市の小中学生の高校進学を考える会」は、市議会の「竹園高校2学級増」の意見書提出に際して、つくば市選出の県議4名とつくば市副市長などと一緒に、同趣旨の要望書を県教育委員会に提出した。庄司学校教育部長が受け取り「要望をしっかり検討します」と言って、退席した後は、県の行政的で乾いた言葉が続いた。

県関係者との懇談では、県議からは「改善に向けて工夫して欲しい」「具体的で絞った要望に前向きな回答を…」「機械的な応答でなく要望を受けとめた話を…」といった発言があった。

県担当者の「竹園高校の学級増の必要性が分からない。皆さんの説明をお聞きしたい」との問いに、県議からは市議会の意見書に対応するよう求める発言があり、市議会議長は地域住民から県立高不足の多くの声が届いていると指摘した。さらに、つくば市副市長が市も県に竹園高の学級増を求めていると述べた後、私たちの「高校進学を考える集い」(5月)での熱気を説明した。

皆さんの熱い思いはよく分かった

私たちは、県が2019年改革プランで2026年までにつくばエリアで2学級増やすと発表したのに、まだ未達成であり、生徒は増えているのにもかかわらず高校入学枠は増えていないと指摘。県の計画を達成するためにも、今年の高校説明会の前に竹園高2学級増を発表するよう要望した。さらに、つくば市の県立高通学支援策などを紹介すると、「県も報告を受けている」などと、うれしい応答もあった。

また、つくば市のPTA役員が、土浦一高の4学級化で発生した「受験生の津波」によって、高校受験を最後まで悩んだ息子のことを語るなど、参加者はつくば市内の県立高不足を解消するよう本音で訴えた。

最後に発言を求められた県の担当者は「皆さんの熱い思いはよく分かりました」と、教育の現場を知る「教師の笑顔」で語った。この温かい言葉に、参加者は「竹園高学級増の声が県の方々の心に届き、今回の意見書と要望書の提出で、改善に向けての対話が成立した」と感じた。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会代表)

つくば秀英 11安打で初戦突破【高校野球茨城’25】

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1回裏つくば秀英1死三塁、知久が中前へ適時打を放つ


第107回全国高校野球選手権茨城大会は4日目の10日、4会場で2回戦8試合が行われた。J:COMスタジアム土浦の第2試合ではつくば秀英が石岡商に4-1で勝利した。

10日 2回戦 第2試合 J:COMスタジアム土浦
石 岡 商 000000100 1
つくば秀英 20000200X 4

1回裏、先制点に盛り上がるつくば秀英ベンチ

つくば秀英の先発投手は公式戦初登板の安光駿太。先頭打者に初球を中前へ運ばれ、いきなりピンチを背負うが、後続を送りバントと内野ゴロ2つで乗り切った。「初戦なので絶対勝たないとと思い緊張したが、全体的にコントロールよく打たせて取ることができ、チームのリズムをつくれた」と安光。

公式戦初登板となったつくば秀英の先発、安光

1回裏はつくば秀英が打者7人の猛攻。1番・芦谷響が内野安打で出塁、暴投と2番・吉田侑真の二ゴロで1死三塁とし、3番・知久燿の中前適時打で1点を先制。「確実に先制点を取りたいと思って、狙い球のまっすぐが来たので気持ちよく振り抜いた」と知久。その後、盗塁と四球で2死一・二塁とし、6番・石井清太郎の二遊間を抜く適時打で1点を追加した。「打ったのはややインコース寄りのまっすぐ。 自分が返すというより後ろへつなぐ意識で、少し詰まったが強い打球を打ちきれた」と石井。

1回裏つくば秀英2死一・二塁、石井が中前へ適時打を放つ

2回以降のつくば秀英は、安光が相手打線に1安打を許すのみで6回までゼロに抑える。打線はチャンスはつくるものの、相手投手の粘りのピッチングになかなか追加点を奪えない。

すると6回裏2死一塁の場面、安光が自らのバットで自分を援護。「自分にできるのはつなぐことだと思い、来た球を強く打つ意識で振り抜いた」。これが右中間を抜く三塁打となり1点を追加。続く芦谷も右前への適時打で、この回4-0と突き放した。

6回裏つくば秀英2死一塁、安光の右中間への適時三塁打

だが7回表、石岡商は打線が積極性を取り戻し、安光に2安打を浴びせてマウンドから引きずり降ろす。無死一・三塁の場面で救援に向かったのはエース中郷泰臣。最初の打者を三ゴロに打ち取り三走を挟殺、2人目は二ゴロ、3人目は三振でこの回1失点。残る2回も2安打の無失点に抑えた。

「ピンチの場面での登板だったが、内野フライか悪くても一・三塁のゴロに打ち取ろうといつも通りの気持ちで投げた。うまく行ったと思う」と中郷。この日の直球は最速139キロ。「もっと行ける感覚はある。次も自分のピッチングをして勝利に導きたい」と頼もしい言葉を発した。

7回途中から登板したつくば秀英のエース中郷

櫻井健監督は「1回表を守りきって、その裏に得点できた。初回をいい形で入れたのが勝因。安光はひたむきな努力が結実した。スタメンだけでは戦い抜けないことが昨夏の決勝で分かった。総力戦で一つでも多く勝ちたい」と話した。

常総コールド勝ち、土浦湖北は競り負け

10日の土浦、つくば地域の高校の試合結果は、ノーブルホームスタジアム水戸の第1試合は常総学院が太田西山に10-1で7回コールド勝ち、第2試合は県西連合が鹿島に0-12で5回コールド負け。J:COMスタジアム土浦の第1試合は土浦湖北が藤代に2-3と競り負けた。(池田充雄)

10日第1試合、ノーブルホームスタジアム水戸
常総学院 4300102   10
太田西山 0010000   1

10日第1試合、J:COMスタジアム土浦
土浦湖北 000001010 2
藤  代 00120000X 3

茎崎、県西連合で19年ぶり出場【高校野球茨城’25】

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スタメン出場した茎崎の梅山昊選手。茎崎が大会に出場したのは19年ぶり

第107回全国高校野球選手権茨城大会は4日目の10日から2回戦に入った。ノーブルホーム水戸では、19年ぶりの出場となる茎崎が県西連合(ほかに古河二、総和工、結城一、石下紫峰)に加わり鹿島と対戦、試合は5回コールド0ー12で破れた。茎崎は2006年以来の出場となり、梅山昊(2年)、菊地勝星(1年)、金子俐央(1年)の3選手が出場した。

10日 2回戦 第2試合 ノーブルホーム水戸
県西連合 00000 0
鹿  島 5142×  12

試合前に並ぶ県西連合。中央は茎崎の梅山昊

県西連合は初回に先発の臼井依風希(結城一)の制球が定まらず、2四球と死球で無死満塁から押し出しの四球を与え先制を許した。代わった2番手松井隼人(総和工)も2本のタイムリーヒットを打たれ、1回に打者11人の猛攻で5点をリードされた。

先発し4回もマウンドに上がった投手の臼井依風希(結城一)

さらに2回に1点、3回に4点を奪われ、0ー10と大量リードを許す。県西連合は4回に石下紫峰からただ1人出場した代打沖山蒼右がセンターにチーム初ヒットを放ち反撃に出るが、後続が凡退。5回は2死から斎藤悠希(総和工)がヒットで出塁するも、続く小池颯人(古河二)がセンターフライに倒れ5回コールドで敗れた。

4回にチーム初ヒットを放つ沖山蒼右(石下紫峰)

県西連合は土日のいずれかに全体練習と練習試合を行い、平日は各自が個人練習を続けて大会に挑んだ。

レフトでスタメン出場した茎崎の梅山昊は「見逃し三振とファーストゴロに終わり、打撃では自分の力が出せなかったのが悔しい。今までの練習試合とは違った空気、雰囲気を感じて、まだまだ打つ方では力を出せなかったのが悔しい」と述べた。中学校はバスケットボール部に所属し、本格的に野球を始めたのは高校に入ってから。「来年は最後の大会なのでこれまで練習してきたこと、教わってきたことを出し切って、監督、家族に自分の姿を見せたい」と話した。 

同じ茎崎から出場し、ベンチから応援した菊地勝星は「先輩たちの打つ姿、守る姿を見て勉強になった。来年は言われたことをしっかり出来るように全力で頑張る」と雪辱を誓った。

ベンチで試合を見守る県西連合の選手。右から3人目は茎崎の菊地勝星

県西連合の監督として指揮を執った結城一の加藤聡監督は「いい球場で選手が浮足立って、本来持てる力をほとんど出せなかった。沖山が初ヒットを打ってくれて流れを変えたかったが、ミスが出てしまって流れを持ってこれなかった。所々いいプレーも出来た。連合チームは3年生が少ない若いチームなので次につなげていきたい」と期待を寄せた。(高橋浩一)

ベンチ前で作戦を練る県西連合

7月から手持ち花火OKに つくば市の公園302カ所

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手持ち花火ができるようになり、利用ルールなどが書かれた看板(右)が設置されたつくば市内の公園=つくば市御幸が丘、科学万博記念公園

つくば市内の市営公園302カ所で7月1日から、手持ち花火ができるようになった。これまで公園の管理に支障のある行為だとして市都市公園条例で禁止していたが、手持ち花火に限って期間や時間帯を限定し、公園管理に支障のある行為からはずした。

ただし現在、協議会を設置し管理・運営方法を検討中の洞峰公園(同市二の宮)と、開園時間が午後5時までのさくら交通公園(同市吾妻)の2カ所、緑地帯59カ所は引き続き花火ができない。

「多くの人に子どもの頃花火をやった楽しい思い出がある。あれもだめこれもだめではなく柔軟に検討した。市として、身近な場所で夏の思い出をつくってほしい」(五十嵐立青市長)と方針を変更した。県内では取手市などが公園での手持ち花火を認めている。

つくば市では7月から9月の3カ月間、午後6時~8時30分まで楽しめるようにする。1組10人程度までとし、18歳以上の大人が付き添うことが必要。ロケット花火や打ち上げ花火、爆竹などは近隣住民や他の利用者の迷惑になるため禁止する。消火用のバケツを持参し水をくんで用意する、花火が終わった後はごみを持ち帰ることが必要。大声で騒いだり飲酒をしたりすることは禁止する。ルールが守られない場合は見直すという。

市役所駐車場を開放

一方、手持ち花火をしたいけれど近くに楽しむ場所がない市民のために、市は8月14日、15日の2日間、市役所駐車場を開放する。駐車場を44区画に区切り、1グループ6人以内で、1日44組まで楽しむことができる。会場ではかき氷やアイスコーヒーなどを販売する。

つくばみらい市が市役所を開放して実施していることから、つくば市でも実施する。手持ち花火、ライターなどの着火器具、バケツは自分で用意する。

参加費は無料。参加は事前申込が必要で、7月11日から31日までいばらき電子申請・届出サービスから申し込む。先着順。(鈴木宏子)

【14日追加】県都市整備課によると、県営の赤塚富士住建パーク(赤塚公園)は手持ち花火を禁止している。

4年連続の赤字 つくばのまちづくり会社、24年度決算

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つくばまちなかデザインの2024年度決算報告がされたつくば市議会全員協議会の様子

黒字化予定も大幅減収

つくば市が出資するまちづくり会社「つくばまちなかデザイン」(同市吾妻、内山博文社長)の2024年度決算(24年4月-25年3月)が9日開かれた同市議会全員協議会に報告された。24年度の最終的な当期損益は約3258万円の赤字となり、188万円の赤字だった前年度より大幅に赤字が増えた。赤字は設立以来4年連続。

内山社長は「当初は4年目に黒字化を予定していたが大幅な減収となった」とし「(つくば駅周辺でスーパーなどの商品を配送する)自動配送ロボットの受託事業(約6000万円)が24年1月に無くなってしまったため」だと説明する。同社は市中心市街地の活性化などを目的に2021年4月に設立された第3セクターで、つくば駅近くのつくばセンタービル1階で貸しオフィスなどを運営する。

元市職員のナンバー2が退職

一方、元市職員で、設立以来ナンバー2として同社の経営を担っていた小林遼平専務が今年3月末で退職したことが明らかにされた。内山社長によると退職理由は「個人的なもの」という。現在専務は空席で、内山社長が常勤で経営に当たっているとしている。

今年6月から新役員に、常陽銀行の子会社でファンドを運営する投資会社、常陽キャピタルパートナーズ(水戸市)の池田重人社長が非常勤の取締役に加わった。

社債5500万円を追加発行

同社は、つくばセンタービル1階を貸しオフィスなどに改修して開業する際、社債を発行し約3億1600万円を調達して工事費にあてた。24年度は2期工事分として新たに同ビル4階の市吾妻交流センター跡地に貸しオフィスを増やす工事(約5500万円)に着手、1階のオフィスを間仕切りして区画を狭くするなどの工事(約1500万円)を実施した。工事費は計約7000万円で、工事費の一部として今年6月、新たに社債を追加発行して常陽キャピタルパートナーズから約5500万円を調達したことも明らかにされた。

社債の償還(返済)については、最初に発行した約3億1600万円の元本償還が24年度から始まり、24年度は500万円を償還した。25年度は2000万円の償還が求められる。さらに今年6月に追加発行した社債5500万円の償還は来春から始まるという。

3カ年の見通し示すも

議会の要請を受けて、内山社長は25年度から3カ年の事業計画目標を今回初めて議会に示した。売上高から経費などを差し引いた営業利益は、25年は1439万円、26年度は2498万円、26年度は1960万円になるとする強気の見通しが示された。

決算報告に対し市議からは「3億1600万円借りた社債の返済は24年度は500万円だったが、25年度は2000万円、26年度2500万円、27~30年度は各3000万円、31年度は1億4600万円ある。大丈夫か」「小林専務は会社の立ち上げから尽力した。小林専務のあと、営業活動はどうするのか」などの質問が出た。内山社長は「コンサルタントなどの受託事業が順調に積み上がると思っている」「(貸しオフィスの入居などの)営業は基本的に市への問い合わせが多く、人海戦術で動いていたわけではない。私が後方支援から前面に出てマネジメントを行う。3、4年経ち現場の職員も育ってきている」などと答えた。

スーパーシティ実証実験の受注見込む

24年度決算の内訳については、全体の売上高は、前年度より約3100万円少ない1億1826万円となった。売上高から経費(販売費及び一般管理費)を差し引いた、本業で稼いだ利益である営業利益は約2358万円の赤字で、24年分の社債の元本や利息の支払いなど営業外費用を含めると、通常事業の収支である24年度の経常損益は3258万円の赤字になった。

事業別では、貸しオフィスやコワーキングスペース(共同オフィス)、カフェなどつくばセンタービル1階のco-en(コーエン)事業は、売上高が前年度より約880万円多い約5516万円になった。コワーキングスペース(共同オフィス)の月額会員は60人(23年度末は56人)、ビジター会員は1500人超(同1375人)という。25年度は5月に4階の貸しオフィスが開業することから約2110万円増の7626万円の売り上げを見込むほか、26年度は貸しオフィスがすべて埋まるとして9286万円の売上を見込む。

地下駐車場の売り上げは前年度比微増の1404万円(23年度は1360万円)。25年度、26年度いずれも1357万円の売上を見込む。つくばセンター広場の指定管理者としては921万円の売上があり、40件(23年度は29件)を超えるイベントについてアドバイスや物品貸出などの支援をした。

コンサルタントなどの受託事業は、同市のスーパーシティ実証実験の取り組みの一つとして、パーソナルモビリティ―シェアリングサービス「つくモビ」のアドバイザーなどを受注するなどし3775万円の売上があった。25年度以降も同事業の売り上げを見込む。ほかに現在、受託を前提に(地域のつながりをつくる)エリアマネジメントの相談を数件、受けているとした。

一方、23年度にサンドイッチ専門店として事業を継続し約2100万円の売上があったつくばエキスポセンター内のカフェ事業は、借主側の事情で継続が難しくなり、25年4月に閉店した。(鈴木宏子)

【15日訂正】7段落目「営業外費用の社債の償還などを加えると最終損益は赤字のまま」を削除しました。金利を加えても赤字にはならないとのことです。関係者にお詫びします。

世界初公開資料も デフリンピックの歴史知るパネル展 筑波技大

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展示企画を担当する大杉豊教授

聴覚障害者による国際スポーツ大会「東京2025デフリンピック」が11月に開催されるのに先立ち、筑波技術大学(つくば市天久保 石原保志学長)の天久保キャンパスで、デフリンピックの歴史を紹介する特別パネル展「デフリンピックの歴史を知る」が7日から始まった。展示されているのは、大会最初期の記録などに基づき作成された歴史年表などパネルや動画作品約20点。会期は11日まで。

資料作成を担ったのは、企画を担当する同大教員で、デフリンピックの主催団体「国際ろう者スポーツ委員会(ICSD)」副会長の大杉豊教授だ。大杉さんは今回の展示資料作成のために3月に渡米し、聴覚障害者の大学・ギャローデッド大学に保管される非公開資料などを調査した。

「100箱以上ある全てのボックスを開けて中身を確認した。これまで把握できなかった国際ろう者スポーツ委員会設立当時の議事録をはじめ、国際オリンピック委員会が初めて国際ろう者スポーツ委員会を認知した時の通知など貴重な資料が多数あった。今回の展示では、世界初公開となる資料も複数含まれている。聞こえない人が時間をかけて大会を発展させてきた。デフリンピックを知ってもらう機会にしたい」と企画への思いを語る。

米国で発見した資料をもとに作成した展示パネル

「手話の復権」

デフリンピックの始まりは、1924年8月にフランス・パリで開かれた、ろう者による世界初となる国際スポーツ大会「国際サイレント大会」だ。以降、それぞれ4年に1度ずつ夏期と冬季にそれぞれ大会が開かれた。今回の東京大会は25回目の夏季大会。デフリンピック100周年の記念大会で、日本での開催は夏・冬通じて初めてとなる。

大杉さんが、今回の展示で伝えたい物語の一つに「手話の復権」があるという。第1回大会がパリで開かれた当時、世界的に手話は差別の対象となっていた。1880年にイタリア・ミラノで開かれた第2回国際ろう教育者会議(通称:ミラノ会議)で、ろう学校での手話が禁止され、言葉を声に出して話す「口話」がろう者のコミュニケーション手段として奨励された。日本でも1933年にろう学校での手話使用が禁止された。口語のみを認め、ろう者の言語である手話が否定されたことは、ろう者の尊厳を傷つけることにつながったという。

パリで第1回大会が開かれるひと月前、同じパリで、第8回夏季オリンピックが開かれていた。それを見た、ろうの当事者たちは「聞こえる人も、スポーツを楽しんでいる。聞こえない人たちも、同じように楽しみたい」と考えた。そして、「スポーツのために世界から人が集まるのなら、心置きなく世界中の人々がコミュニケーションを取り合い、精一杯スポーツを楽しもう。そのために手話が話されるのは悪くない」と話し合ったという。大杉さんは「第1回大会はいわば、手話にとっての『ルネサンス(復権)』」の機会となったのだと話す。

今回の展示では、大杉さんが米国で関係者から聞き取った「手話の復権」に関するインタビュー動画も上映する。国際手話で語られた内容に、日本語字幕と、日本語手話と字幕を載せた約20分の映像作品だ。期間中、毎日正午から午後1時までの間、リピート再生する。

一連の調査と資料作成を通じて大杉さんは「時代を超えて(国際スポーツ大会を始めた)当時の人々の気持ちとつながることができたのは感慨深かった」と語る。

11月16日から

手話で拍手をした手を前に突き出す「サインエール」は、デフリンピック東京大会のために開発された目で見える応援スタイルだ

11月16日から始まる「東京2025デフリンピック」は、東京体育館(渋谷区)や駒沢オリンピック公園総合運動場(世田谷区)など東京都内にある17会場のほか、静岡県伊豆市の日本サイクルスポーツセンター、福島県楢葉町のJビレッジなど19会場で全21競技が行われる。12日間の大会期間中、70から80の国と地域から約3000人の選手が参加する。

筑波技術大学・大学院からは、現在、産業技術学部に所属するテコンドー選手の星野萌さんら5人が代表に内定している。また、バドミントンの沼倉千紘さん・沼倉昌明さん、サッカーの岩渕亜依さん、柔道の蒲生和麻さんなど多数の卒業生も代表選手に選ばれている。大会のエンブレムをデザインしたのは、卒業生の多田伊吹さんだ。

「是非、聴覚障害者が活躍する大会があるということを知ってほしい」と、同大広報担当の折笠紀恵さんも期待を込める。(柴田大輔)

◆特別パネル展「デフリンピックの歴史を知る」は7日(月)~11日(金)、つくば市天久保4-3-15 筑波技術大学天久保キャンパス「大学会館1階OnOffラウンジ」で開催。開館時間は午前9時から午後5時まで。最終日は午後2時まで。展示期間中、毎日正午から午後1時まで、大杉さんが手話による作品解説を行う。入場無料。

つくばの廃校、芸術文化創造拠点に 

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旧田水山小の教室棟=つくば市水守

旧田水山小で改修工事着工へ

廃校となったつくば市水守、旧田水山(たみやま)小学校を改修し、同市の芸術文化創造拠点にする工事が8月から始まる。だれもがアートに触れることが出来る施設として、来年度後半にオープンする計画だ。

市民が創作室を一定期間借りて趣味の作品をつくったり、備え付けの木工工作機械を使って工作に挑戦したり、音楽やダンス、演劇を練習したりできる。作品の展覧会や舞台の発表をする設備も整える。土日曜には、筑波大芸術系の関係者や市内のプロのアーティストがワークショップを開く計画もある。公募で選んだアーティストが数カ月間、教室で創作活動をするなどアーティストの育成にも取り組む。運営は当面、市直営とし、アートコーディネーターが常駐して企画展なども開催する計画だ。

完成イメージ図(つくば市提供)

同小は、秀峰筑波義務教育学校が開校したのに伴って2018年3月に閉校した。敷地面積約1.1ヘクタール、教室棟は鉄筋コンクリート造3階建て。建築面積約1000平方メートル。

教室棟は創作室などに改修する。校庭には遊歩道を整備して屋外ギャラリーをつくる。体育館は2023年3月の同基本計画策定時点では、修繕し地域のスポーツ団体が引き続き使用する予定だったが、劣化が激しいため取り壊し、跡地を駐車場にする。プールは解体し、跡地にプールの形を生かした展望デッキと屋外ギャラリースペースを整備する。駐車場は計70台、駐輪場は17台整備する。災害時の指定避難所になっていることから、引き続き地域住民が避難所として利用できるようにする。

教室棟の1階は、職員室を改修しだれでも利用できる地域利用スペースにする。だれでもふらっと立ち寄って休憩したり、中高生などが勉強したり、アーティストと交流できるスペースにする。家庭科室と理科室をそれぞれ改修した創作室は、個人やグループが創作活動に利用できるようにする。

2階は、教室3室を改修して創作室をつくる。プロを目指すアーティストが滞在しながら創作活動を行ったり、作品展示などする。元コンピューター室は、自在に間仕切りができる展示パネルや可動式スポットライトなどを設置し、さまざまな企画展示を開催などする。

3階は、教室を改修して創作室を3室つくる。木工工作機械などを備えた部屋をつくり、市民が工具を使ってDIYなどにも挑戦できるようにする。音楽室は音楽の練習に使えるよう防音壁などを整備したり、図工室はダンスや演劇の練習ができるスペースにする。図書室は本棚をそのまま利用し芸術を専門とするライブラリーに改修する。

各創作室の使用料金などはこれから検討するという。職員室を改修した1階の地域利用スペースと、図書室を改修した3階のライブラリーはだれでも無料で利用できるようにする。

「人、モノ、情報が出会い、つながりが生まれ、新たな価値観やつくば独自の芸術文化を育む」をコンセプトに、アーティストの育成、市民が文化芸術に触れる機会の創出、地域交流の場の形成などに取り組む方針だ。

改修工事費は約8億8000万円。改修工事期間は8月から来年7月まで。2023年3月の試算では概算工事費は約4億4000万円だったが2倍になる。1995年の教室棟建築から30年経ち、改修や修繕だけでなく施設の長寿命化工事を実施する必要が生じたためと市は説明する。

同基本計画によると、年間約2万8000人の利用者を想定している。完成後の施設の維持管理費は概算で年間約4700万円の見通し。

市民説明会の様子

改修を前に同小でこのほど市民説明会が開かれ約30人が参加した。集まった市民からは「多額の費用をかけるのだから計画通りに進めてほしい」「野外の芸術にも力をいれてほしい」「災害時の避難場所としての機能はどうなるのか」「周辺の道路が狭いので対策をしてほしい」「工事の騒音が心配」「地元の(伝統芸能の)田中ばやしも芸術なのだから練習場所として使わせてほしい」など意見が出た。

市民部芸術文化推進課の矢口治重課長は「市民みんなが気軽に集えるような場所になるように努力していきたい」と話す。(榎田智司)

土浦工業、コールド勝ち【高校野球茨城’25】

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2回裏1死満塁でレフトへタイムリーヒットを放つ土浦工業の長南琉愛

第107回全国高校野球選手権茨城大会は3日目の7日、ひたちなか市民球場で1回戦が行われ、土浦工業は那珂湊と対戦、10ー0で5回コールド勝ちし2回戦進出を決めた。土浦工業先発の前島悠輝は那珂湊打線をノーヒットに抑えた。

7日 1回戦 第1試合 ひたちなか市民球場
那珂湊 00000 0
土浦工 26011× 10

土浦工業先発の前島悠輝投手

「昨年、一昨年と初戦敗退し悔しい思いをした先輩たちの無念を晴らしたいと試合に挑んだ」と成島瑠依主将。捕手でもある成島は「初戦で緊張した」と話す一方、先発の前島をうまくリードし、初回の那珂湊打線を三者凡退に抑えた。

その裏、相手のエラーで、ノーヒットのまま2点を先制。2回には無死満塁のチャンスに長南琉愛が高めのストレートを思い切り振り抜いた。打球はレフトへのタイムリーヒットとなり1点を追加すると、助川誓哉と谷田部秀夫もタイムリーヒットを放ちさらに4点を追加しリードを広げた。

大量得点に盛り上がる土浦工業ベンチ

前島は1回、2回と制球が定まらず荒れていたが、主将で捕手の成島やベンチの声に支えられて調子が上がり始めた。次第に低めのストレートが決まりだし三振を奪うと、野手も堅い守備でチームに勢いをつけた。

5回には那珂湊の守備のミスも重なり、長南琉愛がワイルドピッチでホームイン。10点差をつけコールド勝ちを決めた。

長南琉愛が生還。10点目が入りコールド勝ちを決めた

先発した前島は、参考記録ながら5回ノーヒットノーラン8奪三振を達成した。ノーヒットノーランは「野球をやってきて初めて」と言い、「2回戦でも負けない気持ちを出してやっていく」と力強く語った。試合を終えた成島主将は安堵の表情を浮かべながらも「次の試合もこの勢いで勝って土浦工業の野球を強くしていきたい」述べた。

久保田昌倫監督は「昨年の夏から出ている選手が多数いたので落ち着いて出来た。若いチームなので2回戦はベンチワークも含めていろんな選手を出せる試合にしたい」と話した。2回戦は13日、八千代と対戦する。

土浦工業の応援席

那珂湊の地元であるひたちなか市民球場での開催とあって、スタンドでは那珂湊が全校を挙げて応援した。土浦工業は完全アウェイだったが、価値ある勝利をつかんだ。(高橋浩一)

背水の陣で臨む 今年の土浦の花火《吾妻カガミ》208

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土浦の花火(土浦市提供)

【コラム・坂本栄】昨年の土浦の花火(正式名は土浦全国花火競技大会)は、予定日(11月2日)が降雨予報で中止になり、代替日(同3日と9日)に延期しようとしたところ、周辺道路や会場周辺の警備体制が両日とも確保できず、全日程で中止に追い込まれた。実行委員会(委員長・安藤真理子土浦市長)の運営体制に花火ファンや関係業者から批判が出たことから、土浦市は今年の大会(11月1日、代替日8日)は背水の陣で臨む。

昨年大会では3つのミス

私はコラム198「…欠けていたリスク管理」(2024年12月16日掲載)で昨年の大会運営上の問題点を三つ指摘した。「曖昧だった延期日の警備手配」「無駄だった花火興業中止保険」「実行委に呼ばれなかった議長」の3点だ。詳しくは上の青字部をクリックしてもらうとして、以下のように要約できる。

▼警備体制の不備:予定日2日の警備体制は警備会社と契約して500人近く確保してあったものの、代替日の警備については契約しておらず、延期になった場合は「相互に協議する」と曖昧になっていた。警備会社は人手不足で市の確保要請に応えることができず、市としてもプロの警備抜きでの大会は危険過ぎると判断、代替日への延期を見送った。

▼中止保険が不発:この種のイベントには興業中止保険をかけ、悪天候などで中止に追い込まれた場合、その準備などに使った経費を損害保険会社に払ってもらうのが常識。土浦市もこの保険に入っていたが、契約には「延期日有り」条項が入っていた。ところが、市は代替日に延期せず全日程を中止にしてしまったため、イベント保険を受け取れず、市は多額の追加出費を迫られた。

▼議長抜きの決定:大会中止(11月1日午前発表)を決めた実行委(10月31日夕方開催)に、実行委メンバーの市議会議長が呼ばれなかった。混乱の中、事務局が議長に連絡することを忘れたからだ。決定プロセスから外された議会はこれに怒り、定例議会で市側のミスを追求した。

今年は失敗が許されない

今年の土浦の花火は第94回になる。同時に市は「土浦の花火100周年記念」とも謳(うた)っており、今年の大会にはかなり力が入っている。昭和14年(1925)の第1回から数えると確かに1世紀。先の大戦や市街地洪水などで6回中止されており、通算ではその分マイナスになる。100周年と大見えを切った手前、土浦市としては昨年のような失敗は許されない。そこで、土浦市・花火のまち推進室長の菊田さんに準備状況を聞いた。

警備体制は、予定日(1日)だけでなく代替日(8日)についても警備会社と契約を結び、代替日の要員も確保する。このため、昨年は1日分だった警備会社に払う経費(約1800万円)が今年は2倍になる。代替日を従来の2日でなく1日に減らしたのは、警備費用を抑えるためだ。一方、記事「順延は1日のみ…」(5月26日掲載)にあるように、有料観覧席の値上げで収入増も図る。

また、予定日に大会を実施でき、代替日の警備が不要になった場合、契約額の一定割合を減額するよう警備会社と交渉している。警備会社は代替日用に確保した要員を別の仕事に回せることを理由に挙げ、市としては割引率の最大化を図る。経費節約のために代替日の割引率をいかに大きくするか。予定日の契約額も含め、警備会社との交渉は面白くなりそうだ。

花火興業中止保険については、「延期日有り」を踏まえ、予定日中止の場合は代替日にトライする。今回大会の予算書を見ると、役務費(保険料、ゴミ処理費など)が昨年大会の2倍以上計上されており、抜かりはないようだ。また、大会中止などの重要事項は、市長+副市長+市議会議長+商工会議所会頭(観光協会会長)の4人に必ず諮ると運営マニュアルに明記した。議会対策は万全らしい。(経済ジャーナリスト)

土浦湖北、初戦を突破【高校野球茨城’25】

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3回、奥畑のライト犠牲フライで柿沼がホームイン

第107回全国高校野球選手権茨城大会は2日目の6日、ひたちなか市民球場で1回戦が行われ、土浦湖北は磯原郷英と対戦、3ー0で勝ち初戦突破を果たした。 

6日 1回戦 第3試合 ひたちなか市民球場
磯原郷英 000000000 0
土浦湖北 00200001× 3

完投したエース矢野

土浦湖北は先発したエース矢野陽仁が持てる力を発揮し、磯原郷英打線を完璧に抑え、3回までランナーを許さなかった。打線は3回裏1死後、2つの四球とヒットで1死満塁のチャンスに、高橋颯太郎が変化球を上手く転がしセーフティースクイズを決め先制。続く奥畑優梧がライトへの犠牲フライを放ち2点をリードした。

3回、セーフティスクイズを決めた高橋

矢野は、5回に初ヒットを許すも、カーブ、カットボール、フォークを巧みに使い分け要所を抑える。8回には1死1、2塁とこの試合初めてのピンチを迎えるが、後続をきっちり抑えた。

その裏、8回2死2塁で斎藤大樹がタイムリーツーベースを放ち1点追加。矢野は「最初から完投するつもりでいた」と9回もマウンドに上がり、2死2塁でセンター前ヒットを許すも、センター高橋の見事な返球で2塁走者をホームで刺し試合終了。2年ぶりに初戦を突破した。 

9回、センター高橋の好返球でホームタッチアウトで試合終了

土浦湖北の土佐一成監督は「矢野は3年間で1番出来が良かった。最後まで投げられたのが勝因。守備も含めて、ランナーを出しても粘り強く守ってくれた」とエース矢野をたたえた。

柿沼颯馬主将は「昨年はエラーもあり初戦敗退して悔しい思いをしたので初戦に勝てて良かった。次の対戦は関東大会に出場した藤代。力は向こうの方が上だが初戦を勝った勢いのまま挑む」と力を込めた。

9回を1人で投げ抜いた矢野は141球を投げ、被安打5、10奪三振を奪った。矢野は「調子が良く、追い込んでからはスライダーとフォークで三振を取りに行きコースを意識して投げた。3年生最後の大会で勝つことが出来てうれしい。次の藤代戦も自分の持てる力を発揮して勝ちたい」と意気込みを語った。

暑い声援を送るチアリーダー

スタンドでは土浦湖北のチアリーダーと応援団50人、OBらが熱い声援を送った。(高橋浩一)