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筑波大 サッカー -検索結果

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本田圭佑氏率いるファンドなどから資金調達4億円 筑波大発ベンチャーのワープスペース

筑波大学発宇宙ベンチャーのワープスペース(つくば市吾妻、常間地悟CEO)は19日までに、第三者割当増資による4億円の資金調達を実施した。引き受け先にはスパークス・イノベーション・フォー・フューチャー(東京都港区、見學信一郎代表取締役)が設立・運営する宇宙フロンティアファンド、プロサッカー選手の本田圭佑氏が率いるKSK Angel Fund 合同会社(米国カリフォルニア州)、SMBCベンチャーキャピタル産学連携2号投資事業有限責任組合(東京都中央区)が名を連ねた。 ワープスペースは、宇宙空間光通信ネットワーク構想「WarpHub InterSat(ワープハブ・インテルサット)」の実現をめざしている。3月には国際宇宙ステーション(ISS)から超小型通信衛星の軌道投入に、県内の民間企業では初めて成功(3月15日付)した。今回の資金調達はシリーズAラウンド(初回募集)のファーストクローズとなり、5月ごろをめどにセカンドクローズを実施する予定。 同社は、3月8日付けで取締役会設置会社に移行。宇宙フロンティアファンドの投資担当で宇宙産業関連団体の委員・理事なども務める大貫美鈴氏が社外取締役に就任し、経営体制を強化した。一連の取り組みによって2022年末の打ち上げを予定している、世界初の衛星間光通信ネットワークサービス向けの小型光中継衛星の開発を加速させていくという。 常間地CEOは「人類の空間利用の拡大や持続的発展は、常に強力かつ安定した通信インフラの実現によって達成されてきた。私たちは引き続き、宇宙空間光通信ネットワークサービスを世界に先駆けて実現することで、宇宙通信におけるトップキャリアの地位を確立し、地球経済圏の拡張および持続可能な発展を支えいく」とコメントしている。 KSK Angel Fund(エンジェルファンド)の本田圭佑氏は「2つの可能性を信じて出資した。1つ目はワープスペースの宇宙光通信ネットワークが、貧困や環境問題など色んな社会問題を解決しうる可能性。2つ目は宇宙産業の開拓にも貢献できる可能性。今の時点で可能性が低いなんて思うことは当たり前。それでもいつの時代でもそんなわずかな可能性を信じて行動し続けた人だけが夢を実現させてきた」とコメントを寄せた。

「進学は回り道にあらず」5選手がプロに 筑波大蹴球部

【池田充雄】筑波大学(つくば市天王台)で23日、来季のプロチーム入団が内定した蹴球部5選手の合同記者会見が開かれた。5人ともJリーグクラブの育成組織出身で、うち4人は元のクラブに戻ってデビューを果たす。プロを目指す選手にとって大学進学はもはや回り道ではなく、将来を見据えた戦略的な選択になったと言えそうだ。(文中敬称略) J1川崎フロンターレに進む三笘薫は、相手の間合いを外すドリブル突破や、創造性に富むパスが魅力の攻撃的MFだ。会見の翌日にはU-22日本代表に合流し、28日のキリンチャレンジカップ・ジャマイカ戦に備えるという。「この試合への思いは強い。活躍すれば東京オリンピックに向けて生き残れる。自分の特徴を生かしながら、チームに貢献できるようなプレーがしたい」 J1コンサドーレ札幌に進む高嶺朋樹は、体の強さを生かした1対1の守備と、左足からの高精度なキックを武器に、守備から攻撃へのスイッチを入れるボランチだ。「3年冬にオファーをもらい即決した。厳しい戦いになるだろうが1年目からスタメンを勝ち取り、試合に出られるようにしたい」 J1ヴィッセル神戸に入る山川哲史は、長身を生かしたヘディングと、クレバーな守備を得意とするセンターバック。「監督から言われた、チームを勝たせられる選手になること。蹴球部のビジョンである、人の心を動かす存在になること。この2つを意識し、今後も目標にしたい」 J2アルビレックス新潟入りするGK阿部航斗は、身体能力に優れ、視野の広さと正確なポジショニングでゴールを守る。「考えてシュートを止めることと、相手が嫌がるような駆け引きを心掛けている。自分の力で新潟をJ1に上げ、ビッグクラブにすることが目標。新潟を象徴するような選手になりたい」 シンガポールプレミアリーグのアルビレックス新潟シンガポールに入団が決まった大川圭為は、瞬発力を生かしたシュートストップや、安定感あるロングキックが長所。同ポジションの阿部と切磋琢磨して成長し、4年後期は正GKに就いた。「来年1年で結果を出さないと先がなく、いい意味であせりがある。自分の努力次第でどれだけできるか、チャレンジしたい」 大学で得た、自ら成長する姿勢 三笘と山川は、ユース卒業時にもプロへの誘いがあったが、「もっと成長したい」「まだプロになれる覚悟がない」との理由で筑波大を選んだ。他の選手も「大学だからこそ学べたことがある」と口をそろえる。それは何だったのか。 一つは、自ら考えて取り組む姿勢だ。トレーニングや栄養管理はもちろん、自分の特徴は何なのかと悩み、それを作り出す努力や、身体能力などの弱点を直視し、プレーでカバーする取り組みなども含まれる。 「サッカーに対する考え方の幅が広がった」と話す選手もいる。ユースではチームのスタイルに合わせた練習ばかりだったが、筑波大では相手の強みを消すためのさまざまな戦い方を学んだ。また、試合や練習以外の活動を通じて、各自がそれぞれの役割を果たして物事を成し遂げることを学び、自分たちも誰かに支えられてサッカーができていることに気付いたそうだ。 小井土正亮監督は「技術の育成だけでなく人間的成長にも、大学が果たす役割は非常に大きい。本学で学んだことを生かし、プレーヤーとしても人としても必要とされる人材になってほしい」とエールを送る。 筑波大蹴球部にはプロ志望以外にコーチやトレーナー、あるいはクラブ運営スタッフなどを目指す部員もいる。技術レベルも人によってさまざまだ。大勢の仲間の中で、幅広い学びが得られる環境は、他大学にはない特徴的なものだという。

スマートシティの先の未来のつくば語る 筑波大教授と県局長が講演 筑協総会

【鈴木宏子】つくばの研究機関や民間研究所などで構成する産官学の交流組織「筑波研究学園都市交流協議会」(事務局・文科省研究交流センター)の2019年度総会が28日、同市竹園の同交流センターで開かれた。つくばが国交省の先行モデルに採択された「スマートシティ」をテーマに、今年度から実際に実証実験に取り組む筑波大学システム情報工学研究科長の大沢義明教授と、けん引役の県産業戦略部技術振興局の飯塚一政局長がそれぞれ講演し、スマートシティの先の未来のつくばの姿を語った。 大沢教授は、同大とトヨタがこれまで取り組んできた共同研究の成果を話し、車に搭載されたセンサーなどの情報を収集・分析して、周辺の道路状況を把握したり、災害復旧支援などに活用する近未来の地域社会の姿を語った。 今年度からつくばで始まるスマートシティ先行モデル事業の実証実験の中身も紹介した。筑波大学を行き来する路線バスで、顔認証によるキャッシュレス決済を行うほか、公共交通と医療サービスをつないで、バスに乗った人が顔認証により筑波大附属病院の受診受付や診療費の支払いなどを一括して行えるようにする。さらに排気ガスの心配がない水素燃料電池の路線バスや救急車を運行して、病院の建物の中に直接入る実証実験なども計画しているという。大沢教授は「つくばで日本版スマートシティを実現したい」と意欲を語った。 大沢教授はほかに、車の走行台数と駐車場空きスペースなどさまざまな情報を最適にマッチングさせることで、鹿島アントラーズ試合開催日のサッカースタジアム周辺の渋滞解消や、ゴールデンウイークや紅葉シーズンの筑波山周辺の渋滞解消などに取り組む計画があるという。 県の飯塚局長は、つくばが、国交省のスマートシティモデル事業と新モビリティサービス推進事業の二つの先行モデルに選ばれたことを強調し、その先に「まるごと未来都市」と呼ばれるスーパーシティがあるなどと未来のつくばを話した。 ➡スマートシティ採択に関する関連記事はこちら

Jリーグへ5選手 筑波大蹴球部 

【池田充雄】つくば市天王台の筑波大学で26日、同大蹴球部から来季Jリーグのクラブへ進む各選手の合同記者会見が開かれた。内定が決まった5人のうち、インフルエンザで欠席した小笠原佳祐選手を除く4人が、プロサッカー選手としての目標や意気込みなどを語った。 卓越したテクニックでトップ下を務めた西澤健太選手は、ジュニアユースとユースの6年間を過ごした清水エスパルス(J1)でプロデビューが決まった。下部組織から大学経由でトップチームに入るのは、同クラブでは初めての例だそうだ。入団コメントでは「大学を経たからこそできることがあるという姿を、後輩たちに示すのが自分の役割だと思っている」と語っている。 センターバックの鈴木大誠選手とボランチの鈴木徳真選手は共にJ2の徳島ヴォルティスに内定。大学の同期で同じプロチームに進む希有な例だ。高校では徳真選手が前橋育英、大誠選手が星稜の主将同士で選手権の決勝を戦った仲でもある。「進路について相談したことはなく、それぞれにベストの選択をした結果。だが人生に大事な刺激を与えてくれる仲間であり、安心感や心の支えにもなっていると思う」(大誠選手)と互いを認め合う。 FC岐阜(J2)へ進むのは、左右のサイドバックおよびサイドハーフもこなすユーティリティープレーヤーの会津雄生選手。「クラブではどこでも求められるポジションで、自分なりのいいプレーをしていきたい」と話す。運動量が豊富でボール扱いにも長けるテクニカルな選手であり、岐阜はしっかりとボールを保持し、ショートパスをつなぎながらプレーを組み立てていくスタイルなので、相性の良さを感じているという。 来季J3で戦うロアッソ熊本に内定したのが小笠原佳祐選手。全日本大学選抜の経験もあるDFだが、今季は主将としてチームの得点力不足に悩み、自らFWへのポジション変更を願い出た。「東福岡高校ではFWとしても活躍したが、4年のいまそれをやることで、DFとしての評価は下がるかもしれない。それでもチームが勝つためと決断し、実際に点も決めてくれた。感謝しかない」と小井土正亮監督。なお、熊本ではDFとして獲得されている。 小井土監督は各選手について「自分の強みや弱みを知り、上へ行くために何が足りないかを考えて努力してきた選手ばかり。考え方も一人一人違い、すり合わせるのにひと苦労だが、方向性が合ったときは大きな力を発揮してきた。プロの世界でも周りとぶつかりながら、成長を続けていってほしい」と期待を語った。  

サイエンス✖サッカー教室

サッカーに関心がある人が対象に、サッカーのオモシロイところとムズカシイところを伝える。サッカーを通じて科学技術を学び、体験して理解するちょっぴり変わったタイプの教室。 サッカーサイエンスやサッカーコーチングの普及など幅広く活動している筑波大学体育系教授・浅井武さんと元Jリーガーの阿部吉朗さんのコラボした、サイエンス視点のサッカー教室。 定員40人、参加無料。年齢性別問わず、誰でも参加可。運動ができる服装&着替え、サッカーボール、飲み物持参。

【ひと】「つくばなれ」現象を問題提起 筑波大大学院 和田桃乃さん

【柿内典子】「これからつくばでどう生きる?みんなで考えるつくばライフ」と題したトークイベントを4月下旬、筑波大近くの共有オフィスで開催し、筑波大生の「つくばなれ」現象を問題提起した。 大学入学を機に出身の福井県からつくば市に転居して6年目。現在、同大大学院システム情報工学研究科2年で、新規プロジェクトを応援する共有オフィスの学生スタッフを務める。 「つくばなれ」は和田さんが作った造語だ。つくば市に住むのではなく、千葉や東京のつくばエクスプレス(TX)沿線に下宿して大学に通う筑波大生が増えている現象を指すという。「特に卒業を間近に控えた学生が、流山おおたかの森や浅草などに移住する傾向にある」と話す。 和田さんが暮らした6年の間に、つくば市は西武筑波店、イオンつくば駅前店など大型商業施設の相次ぐ撤退があった。昨年12月には、学内で渡り廊下の崩落事故が発生、施設の老朽化を実感した。学生宿舎では3つあった銭湯のうち2つが廃業となった。「学生にとってつくばは緩やかに暮らしにくくなっている」と感じ「『つくばなれ』の背景にあるのでは」と指摘する。 一方で、学生自身による、つくばならではの学生コミュニティを再構築しようという新たな動きが起こっていることに着目。4月のトークイベントでは、全国初の大学サッカー部ファンクラブ設立に向けたクラウドファンディングの取り組みをしている学生や、唯一残る平砂学生宿舎の銭湯を生かしてコミュニケーションの場をつくろうと挑戦している学生の取り組みを紹介した。 和田さん自らは、学生同士のつながりをつくる手法として県人会に着目。今年4月、自らツイッターで福井県出身の学生に呼び掛けて、福井県人会を再開させた取り組みを、トークイベントで紹介した。 「都内に住む学生と違ってつくばは深い人間関係が築けることが魅力」と話し、「筑波大生として市内でコミュニティ活性化を目指している学生を紹介し、つくばでの暮らしをもう一度考えて欲しかった」と和田さんは説明する。 そうした積極的な姿勢が評価され、現在は市役所や筑波大同窓会「茗渓会」から声がかかり、地域活性化に向けた協力もしている。茗渓会からは、各県にいる筑波大卒業生と、現在つくばにいる人たちをつなげて欲しいと相談がきたという。「コミュニティの輪をさらに広げ、つくばを離れて暮らす人にもつくばに興味を持ってもらいたい。たくさんの人と協力し、つくばのイメージアップにつなげたい」と話す。

元広告デザイナーとJリーガー 農業への思いつなげ地域の輪広げる つくば

20日 研究学園駅前公園で「ワニナルフェス」 広告デザイナーから転身しつくば市で新規就農した青木真矢さん(44)と、元Jリーガーの近藤直也さん(40)が、「農業×〇〇」で地域を盛り上げようと、地元農家の直売店を中心にキッチンカーなどが出店する体験型マルシェ「ワニナルフェス」を開催し地域の輪を広げている。20日、つくば市学園南、研究学園駅前公園で8回目の同フェスを開催し。およそ40店が出店する。 若者の活躍の場を提供したい 主催するのは農業を中心に地域活性化を目指す合同会社「ワニナルプロジェクト」(代表青木さん、近藤さん)。地域のコミュニティーをつくろうと2021年に立ち上げた。 青木さんが広告デザイナーだった経験を生かし、農家に取材して発信していたところ、SNSで農業に関心のある地元大学生などとつながり、取材班を結成。昨年1月、市のアイラブつくばまちづくり補助事業で活動補助を受け、クラウドファンディングでも支援金を集めて、つくばの農業の魅力を発信する季刊誌「ワニナルペーパー」を創刊した。市内を中心に1万部を約200カ所で無料配布している。セカンドキャリア、セカンドライフで異業種から新規就農した人のインタビューを掲載し、農業に参入したいと考える人の情報誌としての役割も果たしている。 取材する中で、こだわりを持って栽培する農家の思いを知り、消費者が直接、生産者の顔を見て農作物や加工品を購入できるイベントを企画。農業を核としてスポーツや音楽など地域の若い人たちがクリエイティブに活躍する場にもなればと、昨年5月「ワニナルフェス」を始めた。月1回のペースで開催し、前回はおよそ500人が来場した。 異業種の2人がタッグ 代表の青木さんは京都府出身。現在つくば市上郷でブルーベリーの観光農園「アオニサイファーム」と併設のカフェを運営する。同じく代表の近藤さんは、元Jリーガーで「DOサッカークラブ」(土浦市荒川沖)などを運営する。アスリートのセカンドキャリアとして農業分野の活動を模索している。 異業種から農業に関わろうとする2人がタッグを組んだプロジェクトは「農業×クリエイティブ」、「農業×アスリート」の掛け合わせで新しい価値を産み出し、地域の輪を着実に広げ始めている。 青木さんは「こだわりあふれる地元農家の季節の新鮮野菜を中心に、キッチンカーや飲食店、雑貨、ワークショップ、スポーツ体験など、週末を満喫できるわくわくを集めた。つくばの多彩な魅力を感じることができる、まさに『輪になる(ワニナル)フェス』。ご来場をお待ちしてます」と話す。 20日は、筑波大の理系学生2人が作る「阿吽(あうん)の焼き芋」や、ワイン用ふどうを栽培する「つくばヴィンヤード」、米と日本酒を作る「四喜佳通販」など、農家の店10店が参加する。「乗馬クラブクレイン茨城」によるポニーのお世話体験や、ボクシングジム「アイディアル スペース(ideal space)」によるキックボクシングとミット打ち体験、絵本の読み聞かせなど、体験やワークショップのブースが充実し家族連れで楽しめる。(田中めぐみ) ◆「ワニナルフェスvol.7」は、4月20日(土)午前10時~午後4時、TX研究学園駅近くのつくば市学園南2-1、研究学園駅前公園で開催。入場無料。雨天決行、荒天中止。駐車場は周辺の有料駐車場利用を。問い合わせは電話029-811-6275(ワニナルプロジェクト、受付時間/平日午前10時~午後6時)へ。

つくばFC 開幕戦でスター軍団に勝利

関東サッカーリーグ1部のジョイフル本田つくばFC(本拠地つくば市)は6日、ホームのつくば市山木、セキショウ・チャレンジスタジアムで開かれた開幕戦で、アマチュアサッカー界のスター軍団、南葛SC(東京都葛飾区)と対戦、1-0で勝利し順調な滑り出しとなった。 第58回関東サッカーリーグ1部 第1節(4月6日、セキショウ・チャレンジスタジアム)ジョイフル本田つくばFC 1-0 南葛SC前半1-0後半0-0 つくばは昨季関東1部リーグ5位、地域CL(全国地域サッカーチャンピオンリーグ)3位の成績を挙げ、JFL(日本フットボールリーグ)昇格へあと一歩のところまで迫った。今季こそ関東1部優勝とJFL昇格実現を目指す。 対する南葛SCは、漫画「キャプテン翼」の作者、高橋陽一さんが代表を務め、稲本潤一や大前元紀、今野泰幸ら元日本代表選手が多数在籍する。指導者は筑波大学蹴球部やJ1川﨑・名古屋などを歴任した風間八宏監督が今季から就任した。3月24日には東京都の社会人ナンバーワンを決める東京カップで優勝し、つくばに乗り込んできた。 試合前半、つくばの陣形は3-5-2。前線は恩塚幸之介と石橋オビオラの2トップ。昨季センターFWを務めた熊谷誠也はJFLのアトレチコ鈴鹿クラブへ移籍したが、1年間をJFLのブリオベッカ浦安で過ごした石橋が復帰。189センチの長身とフィジカルを生かし、南葛の高い守備ラインの裏に襲い掛かった。 ウイングバックは右の鍬田一雅が崩し、左の青木竣が刺す形だ。「鋤田らが試合をコントロールするところで自分が前へ入り、フィニッシャーとして狙っていった」と青木。その形が実ったのは前半37分。敵陣でのパスカットから鍬田がドリブルで中央へ持ち込みシュート。相手GKがはじいたところへ詰めていた青木がゴール右隅へ突き刺した。 「しっかり守備から入り、相手が攻撃的に来るところを狙おうというプラン。狙い通りの入りができた。チャンスは作れていたので、決めていればもう少し楽に勝てた」と副島秀治監督。 前半のシュート数はつくばの9本に対し南葛は2本。だが攻撃の回数では南葛に分があった印象がある。それだけつくばの守備陣が、相手の攻撃を跳ね返し続けた。副島監督は「日頃からゲーム形式の練習が多く、一人が抜かれても、もう一人が防ぐことを意識付けできている」と、チャレンジ&カバーの徹底を挙げる。 後半の立ち上がり、つくばは鍬田がドリブルなどで持ち込み、チャンスを作る場面が増えた。「前線の厚みを出そうと、頑張って走って前へ出た。守備のときもなるべく前に残り、相手の守備を下げさせられるよう心掛けた。苦しい時間帯にこそ、一人で2、3人はがして点を取ってこれるスーパーな選手になりたい」と鍬田。 だが時間の経過とともに相手に押し込まれ、守から攻への切り替えがきかなくなる。「体力的に落ちてきてしまった。もっとボールを保持する時間を作れれば気持ちの余裕もできる。セットプレーも突き詰めていきたい」と副島監督。 青木は「1点だけでなく2、3点取りに行く。守備でも抜け目なさを突き詰めたい。地域CLや全国社会人サッカー選手権でも1点の重みを味わってきたので、それをチームメートに伝え、厳しい要求をしていきたい」と、チームにさらなる奮起を促した。 次節は14日、柳島スポーツ公園総合競技場(神奈川県茅ケ崎市)で東邦チタニウムと対戦。17日には天皇杯県予選1回戦があり、RKUフットボールフィールド(龍ケ崎市)で流通経済大学体育局サッカー部と対戦する。(池田充雄)

日越国交50周年 関彰商事とハノイ工科大が記念事業

ジョブフェア、日系企業向け最大のイベントに 日本とベトナムが1973年9月21日の外交関係樹立から今年で50周年を迎えたのを記念し、関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)は3日、ハノイ工科大学のフィン・クェット・タン学長らを招き、同大学へのスポンサー契約更新の調印式と日越外交樹立50周年の記念品贈呈式を行った。 関彰商事は2016年にハノイに駐在員事務所を設立、同年からグループの人材派遣会社セキショウキャリアプラスがハノイ工科大の協力を得て、同大学で合同企業説明会「セキショウ・ジョブ・フェア」をスタートさせた。同フェアは今年で第10回を迎え、日系企業のベトナム高度人材採用およびベトナム人求職者の就労サポートに貢献している。 18年からは同大学との間にスポンサー契約を締結。19年にはサッカー部を日本に招き、鹿島アントラーズFCや筑波大学蹴球部などの協力を得て、交流試合やサッカー教室を開催するなど活動支援を行ってきた。 今回のスポンサー契約更新について、関社長は「16年のベトナム進出以来、同大学には非常にお世話になっている。今年のジョブフェアは2600人の参加者を集め、同国で最大の日系企業向けイベントとなった。今後も人材関連事業のみならず、同大学やベトナムとの関係拡大・深化につながる取り組みを継続発展させ、相互文化理解の促進など両国の架け橋として大きな役目を果たしていきたい」と述べた。 ハノイ工科大のフィン・クェット・タン学長は「関彰商事にベトナムの若者が大勢勤務していることを知ってうれしく思う。社員とも意見交換したが同社とハノイ工科大の間には共通の教育理念があると思う。それは誠実で優秀な人材を輩出し、グローバルに活躍してもらうことだ。学生が日本の企業でより良く働けるよう、日本の文化に詳しくなる機会なども提供していきたい」と語った。 筑波大学とサッカーで交流も 今回の招聘(しょうへい)にはハノイ工科大のサッカー部員3人も同行。記念行事として同日、筑波大学セキショウフィールドで、ハノイ工科大と関彰商事サッカー部の混合チームが、筑波大蹴球部と交流試合を行った。 ハノイ工科大はベトナムでは強豪とされるが、日本の大学サッカー界でトップレベルにある筑波大との対戦を経験し、選手たちは「(筑波大は)技術や体力、チームワークも優れている。貴重な機会をいただけた」「楽しく参加させてもらった。今日学んだことを生かし、もっと頑張りたい」などと語った。 試合を視察した関彰商事スポーツアドバイザーでU-22日本代表監督の大岩剛さんは「サッカーは言葉が伝わらなくても交流を深めることができる。今日の経験が彼らの将来の一助となってくれるといい。ベトナムのサッカーは近年非常にレベルが上がり、アジアでも注目度が高い。今後は日本にとっても強敵になってくると思う」と話した。(池田充雄)

「日本で夢を追いかける」 日本つくば国際語学院で入学式

つくば文化学園による日本語学校「日本つくば国際語学院」(つくば市松代、東郷治久理事長兼校長)の入学式が16日、同市小野崎のつくば山水亭で開かれた。現地でのビザ発給の遅れなどから新入生の到着がずれ込み、約1カ月遅れての開催となった。新入生は、ベトナム、中国、タイ、スリランカ、マレーシア、ネパール、モンゴル、ナイジェリアの8カ国からの18人で、それぞれ出身地域の民族衣装やスーツに身を包み、日本での新生活への一歩を踏み出した。コロナ禍の影響で2020年、21年は入学式を開けず、昨年は3年ぶりの開催となっていた。 式典で挨拶に立った東郷理事長は「本校の教育理念は日本語を楽しく学び、日本を好きになってもらうこと。困ったことがあれば先輩や職員を頼ってください」と呼びかけ、「さまざまな国籍の人の中で語学力を身につけ、皆さんが国際人となって世界へ羽ばたくことを期待しています」と新入生へメッセージを送った。 「将来は日本語を生かして車の開発に携わりたい」と夢を語るマレーシア出身のチュアン・ヨン・フォンさん(23)は、新入生代表挨拶の中で「皆さんもきっと、自分の夢を追いかけていると思う。一緒に明るい未来へ向けてがんばりましょう」と力を込めた。 ナイジェエリアからきたオコイさん(30)、母国でサッカーのコーチをしていた。「得意な英語とこれから学ぶ日本語を生かして、日本でもサッカーを教えていきたい」と目標を語った。スリランカ出身のカウシャリヤさん(26)は、スリランカの大学で建築を学んできた。日本では筑波大への進学を目指し、「さらに建築を学んでいきたい」と意気込みを語った。 留学生の受け入れ促進、国内定着目指す 政府の教育未来創造会議(議長・岸田文雄首相)は先月27日、留学⽣の派遣・受⼊れに関する「第二次提言」をまとめた。政府は、コロナ前に31.8万⼈だった外国人留学生を2033年までに40万⼈へ増やす目標を盛り込み、留学生が在学中に必要となる環境の整備だけでなく、卒業後の日本社会への定着を推進するために必要となる、多言語での相談支援の充実、受け入れ企業の体制や在留資格制度を改善するなどの考えを示した。夏ごろをめどに工程表を作るとしている。 文科省によると、2022年5月1日現在の外国人留学生数は23万1146人で、出身国・地域別では中国が10万3882人で最多となり、ベトナム3万7405人、ネパール2万4257人と続いている。日本つくば国際語学院では現在、27カ国の約90人が在籍している。(柴田大輔)

つくばFC 男女とも勝利 開幕前にプレシーズンマッチ

つくば市を本拠地とするサッカークラブ、つくばFCの男女各トップチームが12日、ホームグラウンドのセキショウチャレンジスタジアム(つくば市山木)でプレシーズンマッチを開催。男女とも勝利を挙げ、4月1日のシーズン開幕に向けはずみを付けた。この日はつくば市民ファン感謝デーとして観戦無料、試合の合間には親子サッカー教室のイベントも開かれた。 つくばFC 2023プレシーズンマッチ(3月12日、セキショウチャレンジスタジアム)第1試合 つくばFCレディース 2―1 筑波大学女子サッカー部前半0-1後半2-0 第1試合は女子のつくばFCレディース(なでしこリーグ2部)と筑波大学女子サッカー部(関東大学女子サッカーリーグ1部、関東女子サッカーリーグ1部)の対戦。前半11分、筑波大がMF山田美優羽のミドルシュートで先制するが、つくばFCは後半10分、MF赤嶺美月のミドルシュートで同点とする。さらに後半40分、FW三浦晴香の左クロスに中央で赤嶺が合わせ、つくばFCが逆転に成功。赤嶺は今季、日本女子サッカーリーグのディアヴォロッソ広島から移籍、三浦は浦和レッズレディースユース出身で日本体育大学を卒業し入団。新戦力2人がさっそく結果を出した。 赤嶺は「前半先制されてしまい、その後も苦しい時間帯があったが、チャンスもつくれていたので、絶対逆転できると声をかけ合って後半に臨んだ。自分はサイドからの攻撃やアシストが得意なので、チャンスにつなげ、上位争いに貢献できるよう成長していきたい」とコメントした。 今季就任したつくばFCの白馬聡監督は「まだ仕上がりは6割ぐらい。しっかりと守備をしてボールを奪いに行き、攻撃につなげていきたい。選手にはサッカーがうまくなってもらい、次のステップアップを図りながら勝ちにもつなげていきたい」と抱負を語った。 筑波大の田井楓監督は「シーズン開幕まで1カ月を切り、いいチームづくりができている。ここからさらにギアを上げてレベルアップを図る。昨季はできなかったインカレ出場を果たし、優勝まで駆け上がりたい」と目標を見据えた。(高橋浩一) 第2試合 ジョイフル本田つくばFC 1-0 アイデンティみらい前半0-0後半1-0 男子による第2試合はジョイフル本田つくばFC(関東サッカーリーグ1部)と、アイデンティみらい(関東サッカーリーグ2部、本拠地つくばみらい市)の対戦。試合開始からつくばFCはFW熊谷誠也、MF鍬田一雅らを核に攻勢を見せるが、相手GKの好セーブなどでなかなか得点は生まれず。後半30分、左サイドの崩しからクロスのセカンドボールがMF升田大誠に渡り、逆足での一振りが決勝点を生んだ。 升田は昨季SC相模原U21から移籍、来週3月20日に20歳を迎える若い選手だ。ポジションはボランチだが、得点やアシストなどゴールにからむプレーでアピールしたいという。今日の得点についても「サイドの選手が駆け上がるのを見て、前に入ればボールがこぼれてくると思った。シュートコースが空いていたので、後は落ち着いて決めるだけだった」との振り返り。 新チームについて、副島秀治監督は「選手の多くが残留し、昨季のベースを継続できている。全員のハードワークによりボールを大事にし、攻守に主導権をしっかり握るサッカーを目指す」と話し、菅谷将人主将は「やり方や感覚が近い選手がそろっている。動き出しのタイミングなど相手を見なくても分かるようになり、迷いない攻撃ができるようになった。新しい選手も溶け込み、チームに自信が感じられる」とコメント。リーグ戦での活躍はもちろん、天皇杯本戦に出場し、Jリーグのチームを倒すという夢を今年こそ現実にしたいという。 今季開幕戦は男女とも4月1日、セキショウチャレンジスタジアムにて。つくばFCレディースはノルディーア北海道と、ジョイフル本田つくばFCは流経大ドラゴンズ龍ケ崎と対戦する。(池田充雄)

つくばFC ホーム開幕戦で敗れる

関東サッカーリーグ1部前期第4節、ジョイフル本田つくばFC対エスペランサSC(本拠地・横浜市)の試合が29日、つくば市山木のセキショウ・チャレンジスタジアムで開かれた。つくばは0-1で敗れ、ホーム開幕戦を落とす結果となった。これで戦績は1勝1分2敗、順位は暫定だが10チーム中4位のまま。 第56回関東サッカーリーグ1部 前期第4節(4月29日、セキショウ・チャレンジスタジアム)つくばFC 0-1 エスペランサSC前半0-0後半0-1 つくばは今季、副島秀治強化部長が監督も兼任。トップチームでは実に5年ぶりの現場復帰となった。17日の第3節では昇格組の東邦チタニウム(本拠地・神奈川県茅ケ崎市)を相手に1-2で競り勝って初白星。その後天皇杯の県予選が始まると、20日の1回戦は日立水戸サッカー部に9-1で勝利。だが24日の準決勝では筑波大に0-5で敗れた。 「連戦の中、選手はしっかり戦ってくれたが勝ちにつなげられず、もったいないことをした。今季はどのチームもレベルがどんどん上がっている印象で、気が抜ける試合は一つもない」と、副島監督はここまでの戦いを振り返る。 ホーム開幕戦は、午後から降り始めた細かい雨が、時間を追うごとに勢いを増しつつ風も強まるという、荒れた天気の中で開催された。 この日の相手、エスペランサSCはブラジル人FWのギリェルミ、アルゼンチン人MFのオルテガ・レオナルド・アグスティンらを軸に、球際で激しい戦いを挑んでくるチーム。雨でボールが止まる状況が加わり、ラフプレーも数多く発生していた。 「相手がタフに戦ってくることは分かっていた。長身FWめがけてシンプルに長いボールを入れてくるので、そのファーストディフェンスとカバーリングを徹底するようチーム全員で意識し、しっかりボールをキープして相手を自由にさせなかった」と、ディフェンスリーダーの駒崎公一主将。 攻撃については「サイドを起点にして相手を揺さぶり、中にできたスペースを活用しようという意識で、何度かビッグチャンスをつくれた。後は決めきることが課題」と駒崎。「問題点は攻撃時間が少ないこと。自分たちのやりたいプレーは前半の最後に見せられたが、これを90分間継続したい」と副島監督。 例えば前半29分には升田大誠の直接FKが相手GKを襲い、38分には郡司侑弥が左コーナー付近から中へ持ち込んでシュート。40分には大きなサイドチェンジから、右の甲高柊汰がスピードに乗ったドリブルでエンドライン際を切り裂き、シュートを放った。 また後半アディショナルタイムには熊谷誠也がペナルティアーク左で倒されFKを獲得、だが郡紘平が蹴ったボールはバー上へ外れた。「相手の迫力がキッカーにプレッシャーをかけていたと思う。そういう駆け引きを上回れるかなど、まだまだ課題がある」と駒崎。 次節は5月15日、アウェーのシティー・フットボール・ステーション(栃木市岩舟総合運動公園内)で、栃木シティFCと対戦する。「いいゲームはできているので、自信を持って伸び伸びとやれば結果はおのずと付いてくる。今季はわれわれもメンバーが大きく変わった。サポーターが次も来てくれるようなレベルの高い、見応えのある試合をしながら一つ一つ結果を出し、チームとして上位進出と昇格を見据えていきたい」と副島監督は話している。(池田充雄)

室伏スポーツ庁長官が谷田部東中の部活動を視察 つくば

部活動の一部を地域に移行しているつくば市立谷田部東中学校(同市東、八重樫通校長、生徒数613人)を9日、室伏広治スポーツ庁長官が訪れ、体育の授業と部活動を視察した。 東中は2017年度から、教員の負担軽減と文化スポーツ活動の充実を目的に、保護者らが「洞峰地区文化スポーツ推進協会(DCAA)」(杉山慎也理事長)を設立し、地域のスポーツクラブなどの指導者らに依頼して部活動の一部を指導してもらっている。 現在、陸上、バレーボール、卓球、テニス、サッカー、バスケットボール、剣道、野球、吹奏楽の9種目についてそれぞれ週1回程度、地域の指導者が東中を訪れ、放課後や土日に、生徒の3分の1の約200人が指導を受けている。 バレーボールのつくばユナイテッドサンガイア、サッカーのつくばFCなどの指導者や、筑波大学の大学院生らの指導のほか、トレーナーから、けがの予防や応急手当などを学ぶ機会も設けている。 国は2023年度以降、休日などの部活動を段階的に地域に移行する方針を示しており、東中は今年度、スポーツ庁の地域運動部活動推進事業のモデル校となっている。 一方、教員が指導する部活動とは別に運営し、生徒一人当たり月額1250円(保険料込み)を徴収して指導料に充てている。杉山理事長は「部活動は先生のボランティアで成り立っているが、DCAAは会費を払って参加する有料の活動となる。会費を払うことに抵抗がある保護者もおり、その辺を変えていけたら」と課題を話す。 東中を視察した室伏長官は「コロナで部活動の見学は1年ぶりとなった。部活動を再開し、汗を流して仲間と一緒に取り組んでいる姿をみて安心した」と話した上で、部活動の地域移行の課題について「先進的な取り組みを拝見することができた。課題も含めて話をできたことは本当に良かった。すべて地域移行すれば解決するわけではなく、地域特性があり、指導者の確保や雇用、インフラ整備も必要になる。どういったところに着地点があるのか、課題を検討したい」などと話した。 生徒からは「試合のとき緊張しないためにどうしたらいいか」などの質問を受け、室伏長官は「失敗したらどうしようと考えるのではなく、ただのスポーツ、結果はあとからついてくるという気持ちでやればいい」などと答えていた。

自国の文化、価値観など語る 筑波学院大オンライン学園祭で海外出身教員

筑波学院大学(つくば市吾妻、望月義人学長)の学園祭、第30回KVA祭が23日、「No Rain, No Rainbow」(ノーレイン、ノーレインボー=雨が降らなければ虹は出ない)をテーマにオンラインで催された。学院大の池口セシリア教授らによる国際交流委員会主催のクロスカルチャーフォーラムでは「グローバル世界に必要な新常識の発見」をテーマに、海外出身の大学教員がそれぞれの国の文化や価値観について英語と日本語で話した。 ベルギー出身で筑波大学教員のヴァンバーレン・ルートさん、カナダ出身で茨城キリスト教大学教員の沼館ジェニーさん、ネパール出身で筑波学院大教員のパンダ・ボーラさんの3人がそれぞれ話した。 ヴァンバーレンさんはベルギーについて、公用語がフランス語、オランダ語、ドイツ語と3つあり、それぞれの地方の方言もあって、ポスターや道路標識も複数の公用語と方言で表記されているなどと紹介。その上で、常識とは何かについて話し「日本人はかぜをひくとマスクをするが、ベルギーではかぜをひいてもマスクをしない。しかし新型コロナでベルギーの人もマスクを着けるようになったり、日本ではコロナ禍でハンコを押す押印文化が変わりつつあるなど、常識は変わる」などと話した。 沼館さんはカナダについて「平等主義で、多文化、多様性をすごく大事にしている国。同性婚を2005年から認めている。多文化主義を法律で定め、守っている」などと紹介し、カナダ人について「カジュアルだが、日本と似ていて礼儀正しい」と話した。「毎年30万人近くの移民があり、いろいろな人、いろいろな文化があるので互いに尊重、尊敬しないとうまくいかない」「消費税は13%と高いが、学校や医療は無料」などと紹介した。 視聴した学生からは「ベルギー、カナダ、ネパールに将来行きたい。お薦めの場所を教えて」「ベルギーはサッカーが強い印象があるがサッカー以外で人気のスポーツは何か」などの質問が出た。 KVA祭ではほかに、部活動を動画で紹介したり、黒板アートを制作するイベントや、アニメ声優のトークショーなどが催された。

自国の文化、価値観など語る 筑波学院大オンライン学園祭で海外出身教員

筑波学院大学(つくば市吾妻、望月義人学長)の学園祭、第30回KVA祭が23日、「No Rain, No Rainbow」(ノーレイン、ノーレインボー=雨が降らなければ虹は出ない)をテーマにオンラインで催された。学院大の池口セシリア教授らによる国際交流委員会主催のクロスカルチャーフォーラムでは「グローバル世界に必要な新常識の発見」をテーマに、海外出身の大学教員がそれぞれの国の文化や価値観について英語と日本語で話した。 ベルギー出身で筑波大学教員のヴァンバーレン・ルートさん、カナダ出身で茨城キリスト教大学教員の沼館ジェニーさん、ネパール出身で筑波学院大教員のパンダ・ボーラさんの3人がそれぞれ話した。 ヴァンバーレンさんはベルギーについて、公用語がフランス語、オランダ語、ドイツ語と3つあり、それぞれの地方の方言もあって、ポスターや道路標識も複数の公用語と方言で表記されているなどと紹介。その上で、常識とは何かについて話し「日本人はかぜをひくとマスクをするが、ベルギーではかぜをひいてもマスクをしない。しかし新型コロナでベルギーの人もマスクを着けるようになったり、日本ではコロナ禍でハンコを押す押印文化が変わりつつあるなど、常識は変わる」などと話した。 沼館さんはカナダについて「平等主義で、多文化、多様性をすごく大事にしている国。同性婚を2005年から認めている。多文化主義を法律で定め、守っている」などと紹介し、カナダ人について「カジュアルだが、日本と似ていて礼儀正しい」と話した。「毎年30万人近くの移民があり、いろいろな人、いろいろな文化があるので互いに尊重、尊敬しないとうまくいかない」「消費税は13%と高いが、学校や医療は無料」などと紹介した。 視聴した学生からは「ベルギー、カナダ、ネパールに将来行きたい。お薦めの場所を教えて」「ベルギーはサッカーが強い印象があるがサッカー以外で人気のスポーツは何か」などの質問が出た。 KVA祭ではほかに、部活動を動画で紹介したり、黒板アートを制作するイベントや、アニメ声優のトークショーなどが催された。

大規模事業評価スタート つくば市 陸上競技場計画で

つくば市の第1回大規模事業評価委員会が8日市役所で開かれ、10億円以上の大規模事業について必要性や効果などを客観的に評価する大規模事業評価が、陸上競技場の整備計画を対象に始まった。 委員は、東京大学大学院・横張真教授、筑波技術大学・生田目美紀教授、高橋博之公認会計士、筑波大学・藤井さやか准教授、堀賢介弁護士、国立環境研究所・松橋啓介室長の6人。横張教授が委員長、生田目教授が副委員長を務める。任期は今年8月から来年3月末まで。 上郷高校跡地に建設予定の陸上競技場について、必要性、妥当性、優先性、有効性、経済性・効率性、地域への対応の6項目を評価する。 現地視察なども含めて計4回委員会を開催し、11月上旬から中旬に答申をまとめる。答申に基づいて、市は事業を計画通り実施するか、見直すか、撤退するか検討する。 第1回委員会では、市側が事業の必要性など6項目について、委員に説明した。 必要性については、小中学生の公式記録がとれる陸上競技場が市内になく、市PTA連絡協やスポーツ団体から長年にわたる意向がある。妥当性については、未利用地の利活用に資する。優先性については、陸上競技場整備は市民要望の高い長年の課題であるにも関わらず、実現に至ってないため、これ以上先延ばしにすることなく早急に事業に着手することが適切だなどとした。 有効性については、スポーツ推進計画など政策目標が達成され、施設運営や植栽管理など雇用創出が見込まれる。集客に加え、利用者による地域の農産物、特産品の購入や飲食店、公共交通機関の利用が見込まれる、合宿の誘致により宿泊施設の利用が見込まれるなど経済波及効果があるとした。 経済性や効率性については、維持管理費は年間8000万円程度で、民間活力を導入するなどコスト低減を図る。地域への対応については、道路沿いのほとんどが農地であるため渋滞による周辺生活環境への悪影響は少ない、民家が点在するため騒音や光害などに配慮するーなどと説明した。 需要予測は年6回、維持管理費は年8000万円 委員の一人から「需要予想が年6回だとすると他の施設を借りても問題ないことになる。もう少し需要予測が立っていた方がいい」などの意見が出た。 需要予想については、小中学校の記録会や市陸上競技選手権大会の年6回と、そのほか、トラックの内側のインフィールドで、部活動、サッカー、グランドゴルフ、敷地内の園路や多目的広場でジョギングや日常の憩いの空間として活用されると説明された。維持管理費が年8000万円程度で、年6回の開催需要の場合、1回当たりの開催経費は維持管理費分だけで1333万円になってしまう。 陸上競技場の計画概要は、400メートルトラック8レーン、インフィールドは天然芝で投てき競技に対応できるようにし、メーンスタンドは1500席、芝生スタンドは2500席、日本陸上競技連盟の4種公認(整備内容は3種相当)とする。敷地内には多目的広場やジョギングコースなどを整備する、駐車場は400~500台でバス33台分に転用可能。付帯施設としてセミナーハウスを整備する。災害時は避難場所として活用する。 事業費は22億2200万円か22億3600万円。ただしセミナーハウスの整備費、校舎や体育館の解体費、周辺道路の拡張費などは明らかにされなかった。 整備スケジュールは2022年度に基本計画、23年度に基本設計と実施設計を策定し、24~25年度に建設工事、26年度から利用開始となる。 大規模事業評価は、住民投票で白紙撤回になった市総合運動公園事業を教訓に、五十嵐立青市長が2018年9月に要綱を定めた。 一方大規模事業評価をめぐっては、つくばセンタービルのリニューアル事業は10億円を超えるのに、大規模事業評価を行わないのは違法だとして、住民訴訟が起こされている。(鈴木宏子)

《ひょうたんの眼》23 茨城の魅力度最下位 どうしてなの?

【コラム・高橋恵一】我が茨城県は都道府県別の魅力度ランキングで最下位の47位。それも7年連続。8年前に46位になる前も3年連続で最下位。ランキングは11回目だから…。 世界に誇る筑波研究学園都市があり、ノーベル賞受賞者を輩出した筑波大学がある。公立で東大合格者数のトップを競っている県立土浦一高もある。今年はひどい目にあったが、もともと自然災害が少ない。 人口や県民所得は10位前後に定着し、世界規模の茨城港、鹿島港があり、首都圏の第3空港、茨城空港もある。日本一の「筑波北条米」、メロン、レンコン、納豆も。 ネモフィラとコキアとロックフェスティバルの、ひたち海浜公園の観光客は増え続けている。日本三名園の偕楽園、日本三神宮の鹿島神宮、日本三大瀑布の袋田の滝。 スポーツだって、サッカーJ1最多タイトルを誇る鹿島アントラーズ、引退しちゃたけれど感動を与えてくれた日本人横綱の稀勢の里。知られていないけれど、温泉の数もトップクラスなのだ。 魅力度1位は11年連続で北海道なのだが、広々と耕作地が広がる北海道に次いで、農業生産額は茨城県が2位。気候が豊かだから、北国のリンゴも南国のミカンもできる。 イチゴも柿も栗も美味しいし、冬の干し芋は絶品だ。あんこう鍋も。1戸当たりの住宅の敷地面積は茨城がトップで、北海道より広い屋敷に住んでいる。タワーマンションを建てる必要がないのだ。 茨城の人は自県が好きなのだろうか? 茨城県の古代を描いた「常陸国風土記」では、土地も気候も豊かで、人々は生き生きと暮らしている、この世の理想郷「常世の国」とは、この地ではないかと称えられている。筑波山と霞ケ浦に抱かれた、茨城の豊かな姿が思い浮かぶではないか。 それなのに、なぜ、イメージが最下位なのだ。宣伝が下手とか、茨城人は控えめだから、とか言われるが、茨城の人は、茨城県が好きなのだろうか? 茨城の人は、地元の観光地やイベントに足を運び、楽しんでいるのだろうか? 県外の友人を案内して、水戸でタクシーに乗り、市内観光を頼んだら、「偕楽園はつまらないし、水戸には何もないですよ」。食事処を訪ねる気力もなくなった。紅葉の季節に遅れてしまっても、京都のタクシーは、著名ではないけど紅葉の残っている寺院を案内してくれた。 住んでいるところの魅力は、地元の人が愛し、自ら出かけ、自ら食し、自ら感動して、自ら語らなければ、アップしない。時代劇の水戸黄門も、茨城を舞台にした漫遊が必要かも知れない。都道府県地図の魅力度色分けが、灰色からせめてピンクになると、心が落ち着くかも知れない。(元茨城県生活環境部長、地図愛好家) ➡高橋恵一さんの過去のコラムはこちら

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