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《食う寝る宇宙》61 デコポン型のベテルギウス復活

【コラム・玉置晋】2019年の秋、「オリオン座のベテルギウスが減光している、超新星爆発(ちょうしんせいばくはつ)の兆候ではないか?」と話題になっていました(このコラム53参照)。年末になっても減光し続け、元の40%以下の明るさになってしまいました。これは肉眼でもはっきりわかるものでした。

もしも、642光年離れたベテルギウスで超新星爆発が起きたら、「私たちの生存も危ういのではないか?」という議論も起こりました(これに関しては、距離・時間的に、われわれは安全圏にいるという結論に達しています)。

さて、その後どうなったかというと、無事に元の光の強さに戻りました。めでたし、めでたし。ただ、ベテルギウスが星の寿命の末期にあることに変わりはなく、不安定な状態にあります。形状も球体ではなく、果物のデコポンのような異様なものになっております。

とはいえ、星の時間スケールと僕ら人間の時間スケールは全く違っていて、今後、数年から数10年内に爆発が起きるかどうかは、天文学者もわからないようです。

宇宙天気エンタメ

プライベートで所属する宇宙コミュニティーの中に、宇宙ロケットを女の子に模したゲームを開発している方(本業は弁護士さんなんですけどね)がいて、僕もオタク心をくすぐられて応援しています。

ゲームの中で、このベテルギウスの超新星爆発をストーリーに組み込もうという構想もありました。リリースに合わせて、ベテルギウスが爆発してくれれば、とても強力なネタになることを期待しましたが、惜しかった。

では代替案をどうするか? 「宇宙天気防災研究者」の僕としては、宇宙天気推しです。すでに宇宙天気に関連した女の子のキャラクター設定が進んでいるところで、ゴールデンウイークの早朝から「制服が宇宙天気と人間界をつなぐユーザインタフェースになる」とか、このサイトの読者さんの多くには理解し難い議論が行われています。

宇宙天気はすべての人が影響を受ける可能性があるにも関わらず、現状では想像の範囲外にあるため、自分事として受け止めるのは難しいと分析しています。宇宙分野全般に言えることですが、まずは入り口が必要です。解のひとつがエンターテインメントだと、僕のオタク心が囁(ささや)いています。(宇宙天気防災研究者)

《茨城鉄道物語》1 「品川開発」で常磐線の復権なるか

【コラム・塚本一也】以前、コラムを担当させていただきました塚本一也です。久しぶりの寄稿となりますが、どうぞよろしくお願いいたします。今回は鉄道建築技術者としての経験から、茨城県の鉄道全般について広く論じてみたいと思います。

新型コロナウィルス問題の最中に、東京の鉄道網において、歴史的ともいえるビッグニュースがあった。3月14日の高輪ゲートウェイ駅の開業である。山手線の駅としては西日暮里駅以来49年ぶり、30番目の駅である。

皆さんは、地下鉄ネタの漫才が得意であった春日三球・照代さんを覚えておいでだろうか。お二人の漫才で、「山手線の駅はいくつあるか数えてみよう」というネタがあった。品川から時計回りに二人で数え始めて、見事に駅名をそらんじていくのだが、照代さんは田町で止めて、29駅だと主張する。

しかし、三球さんは品川をもう一度カウントして、30駅だと言い張るのである。なぜ品川を2回数えるかというと、「じゃあ田町と品川は線路がつながっていないんですか?」というのが落ちになっている。今、お二人がご健在ならば、今回の新駅開業についてどのようなネタを披露してくれるか、非常に楽しみであったが残念である(照代さんは1987年にご逝去)。

品川―茨城直結の優位性を活かせ

なぜ本コラム再登板の初回に高輪ゲートウェイ駅開業を取り上げたかというと、「いよいよ品川の時代がやってくるな」ということを申し上げたかったからである。

その品川駅に優等列車で乗り込んでいるのが、我が郷土の基幹路線ともいうべき常磐線である。本来であれば、隈研吾(くま けんご)設計の近未来型駅の提案がクローズアップされるはずであり、さらにはJR東日本による品川開発プロジェクトの幕開けが注目される予定であったが、全てが新型コロナ問題で吹き飛んでしまった。

品川開発構想に関しては、その計画があまりにも壮大すぎるため詳述を避けるが、将来的にJR東海のリニア新幹線の始発駅であったり、JR東日本が羽田アクセス線を開通させたりと、交通の結節点として益々重要度が増してくることは間違いない。

一昔前、北の玄関口と言えば上野駅であった。それが、上野東京ラインによって常磐線は悲願であった東京駅乗り入れを果たした。しかし、その延長線として品川を始発駅にしているということに関しては、沿線の関係者はあまり関心を持っていないように見受けられる。

品川~水戸間は乗り換えなしで最速80分である。一方、品川~宇都宮間、品川~高崎間は最速70分ではあるが、乗り換えが伴ってしまうという弱点がある。品川から茨城県へ直結しているという優位性を最大限に活かして、沿線の活性化につなげてもらいたいものである。(一級建築士)

《宍塚の里山》62  モニタリング調査で分かったこと

【コラム・及川ひろみ】環境省による里地里山調査は2005年に始まり、現在、4期目の調査を行っています。昨年11月には、2005~17年の調査報告書が、環境省と市民団体の間に立ち取りまとめを行う(公財)日本自然保護協会から発表されました。

この中で明らかになったことは、身近にごく普通に見られた生き物が急激に減少していることです。たとえばチョウでは、全体の約4割もの種が絶滅危惧の評価基準の一つである減少率(10年で30%)になっていることが明らかになりました。チョウ以外でも、野鳥、ノウサギ、テン、ホタル、ヤマアカガエルなど広い分野で、その傾向が見られました。

WWF(世界自然保護基金)の「生きている地球レポート2018」では、「過去40年間で野生生物の個体数が60%減少」と報告されています。また、2019年国際機関IPBES(生物多様性及び生態系サービスに関する政府間科学―政策プラットフォーム)は、「100万種が絶滅の危機」という衝撃的なメッセージを出しました。日本自然保護協会の報告書も「普通種が危機的な状況」と述べています。

行政も里山保全に積極的関与を

里地里山は、原生的な自然と都市との中間に位置する里山が集落とそれを取り巻く2次林、 それらと混在する農地、ため池、草原などで構成されています。農林業などに伴う様々な人間の働きかけが、1000年以上にわたり持続的に行われてきました。人の手が加わり続けることで維持されてきた林、田んぼ、小川、ため池など多くの環境要素が集まり、日本の面積の40%を占めていると言われています。

しかし、農業も暮らしも里山に依存することが少なくなった近年、里山には人の手が入らず放置され、人との係わりが激減したことで里山特有の生物が減少し、レッドデーターとして扱われる種(植物55%、動物49%が里地里山に分布)が多く存在しています。調査では、里地里山がさらに住宅地などに変容していることで、身近な生き物の急減を招いていることが明らかになりました。

現在、各地で里地里山の保全活動が行われ、市民、行政、企業、研究者などが一体となって取り組んでいます。しかし、保全に関する国の予算は大変少なく、都市近郊では里地里山を公有地にすることも難しいのが現状です。当会では、公有地化とともに、行政も積極的に保全にかかわりを持つよう願い活動を続けています。(宍塚の自然と歴史の会代表)

《くずかごの唄》60 コロナの特効薬なしの現実

【コラム・奥井登美子】亭主は、製薬会社の研究所に勤めていたせいか、今でもメーカーの開発に関心がある。

「コロナ肺炎に、まだ決定的な特効薬がないのね」

「インフルエンザの時のタミフルみたいな薬、早く出てくるといいね」

「今、コロナにかかったら、処方箋に、何の薬が載るのかしら?」

「レムデシベルが効くという話。日本ではまだ許可されていない薬だから、アセトアミノフェンくらいしかないよ」

「大正8年のスペイン風邪の時はアスピリンしかなかったと、お母さんが笑っていたわ」

「100年たっても、まったく同じこと、繰り返している」

「コロナのワクチンが早くできるといいけれど、生物製剤だから時間がかかるし、困ったね」

何万年も前から続く人類とウイルスの闘い

彼の山岳会の友だちで福島の山に詳しい人がいて、時々連れて行ってくれる。茨城県のお隣の県なのに、福島に行くと、茨城では体験できない、何か不思議なものに会えるのだ。秋に行った時は、紅葉の下の無数の粘菌(ねんきん)に会うことができた。

福島市への途中、木地小屋(猪苗代町)の集落の中に岩が苔蒸(こけむ)している。近づいてみたら「蝉丸(せみまる)の墓」と書いてあった。本当だろうか。平安時代の「逢坂の人」の墓が福島にあるのがわからない。小野小町の墓がたくさんあるように、蝉丸の墓も日本中に散らばっているのだろうか。

百人一首の中の蝉丸の歌は、

「これやこのゆくもかえるも分かれてはしるもしらぬもおおさかのせき」

コロナ肺炎のウイルスがいつ収まってくれるのかわからない。人類とウイルスとの闘いは何万年も前から途切れなく続いている。平安時代も、大正時代も、そして現代も、知るも知らぬもが、薬の世界なのだ。

そこで「セミ丸」流の短歌を、薬剤師の「トミ丸」も一首。

「これやこのゆくもかえるもウイルスは知るも知らぬもおおげさの咳」(薬剤師)

《雑記録》11 「反グローバリズム」と「新グローバリズム」

【コラム・瀧田薫】「グローバリズム(経済や文化の国境越えや相互依存)」。この考え方を、河川にたとえて、「本流(立論前提)」と呼ぼう。この本流、少し前まで、流域の人々に豊かな恵みを与える大河として受け入れられていた。ところが、コロナウイルスの出現によって、大河は一転、暴れ川となり、その流域に甚大な被害をもたらした。

それ以前から、この大河には何本もの支流が存在していたのだが、ウイルスの出現を境に、本流は二股に分かれ、二つの巨大支流となって、それぞれ逆方向に流れ始めた。一方の支流の名を「反グローバリズム」、もう一方を「新グローバリズム」と呼ぶことにしよう。

「反グローバリズム」の例として、英国の「ブレグジット」をあげよう。英国内で沸騰したナショナリズムとポピュリズムの勢いも、ウイルスの攻撃で一時の勢いを失っている。もともと、EU(欧州連合)からの離脱による経済の落ち込みは避けられないと見られていたが、そこにウイルスという想定外の事態である。

しかし、いまさら後戻りは出来ない。他方、アメリカでは、トランプ大統領の再選に黄信号が灯った。ウイルスを軽視したことが彼の致命傷かも知れない。戦時の大統領を気取り、岩盤といわれる支持基盤をなんとかつなぎ止めようとしているが、アメリカ経済の落ち込みをどこまで回復させられるか、その勝負だろう。

コロナは将来の政治選択も迫る

他方、「新グローバリズム」の旗手一番手の中国は、ウイルスに対して情報管制を武器に闘おうとして手ひどい目に遭った。それに懲りて、権威主義を見直すかと思えば、むしろ独裁体制をさらに強化している。また、国内の生産体制に打撃を受けながら、途上国を対象とした大々的な人道支援に乗り出している。この外交姿勢が貫かれれば、中国の支援に期待している国々にとっては、好印象であろう。

では、中国の将来はバラ色かというと、どうもそうではない。国内的な締め付けは当然ながら反作用を伴う。国内で拡大する経済的格差、さらに過剰な投資と生産のつけなど、問題は山積である。国外においては、今後、欧米を中心に、国際的なサプライチェーンの要石・中国に過度に依存してきた体制の見直しがはじまる。ここから数年は、中国の黄金時代の終わりの始まりかもしれない。

歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏は、今、人類はコロナウイルスによって分かれ道に立たされているという(朝日新聞 4月15日付)。一方には、国際的連帯で危機を乗り切るという道、他方には国家的な孤立主義への道がある。さらに、もう一つの選択肢がある。全権力を独裁者に委ねるか、あるいは民主的制度を維持し、権力に対するチェックとバランスを重視するかである。

ウイルスは医療、衛生上の危機をもたらすと同時に、人類に対し、世界の将来を左右する政治選択を迫ってきている。つまり、われわれは疫病に勝つだけでなく、自由と平和と民主主義を守る戦いにも勝たなければならないということである。(茨城キリスト教大学名誉教授)

《吾妻カガミ》81  つくば市のコロナ対応を点検

【コラム・坂本栄】新聞もテレビも本サイトも新型コロナ禍一色です。4月の本欄は『大型コロナ病床をつくば市に』の是非」(4月20日掲載)、「善政? つくば市のコロナ対応」(4月6日掲載)でしたが、今回もつくば市のコロナ対応の話にします。

4月2回のコラムでは、コロナとの攻防を戦争状態に例え、撃退のためには二つの基本作戦が必要であると述べました。「コロナを運ぶ人の移動を抑える」「コロナを運ぶ人が群れない」です。政府の緊急事態宣言も各自治体の対コロナ策も、こういった考え方を軸に組み立てられています。

対コロナ戦の基本を踏まえ、6日のコラムでは、市が2~3月に打ち出した「小中学生の自習のための登校を容認する」善政は「人を群れさせない」という基本に合わない、「市内で宿泊・飲食する人にはおカネを補助する」善政は「人の移動を抑える」という基本を理解していない、と指摘しました。

似たような声があったのでしょうか? 市は4月3日に「自習登校容認」の取り止めを発表、20日には「宿泊飲食者補助」を「宿屋飲食店補助」に組み替えると発表しました。対コロナ戦線の拡大にともない、「群れさせない」「移動を抑える」という目標と、蔓延阻止の手段がかみ合って来たようです。

緊急対策の仕組みに心配な点も

以上は、対コロナ戦の戦略と戦術についての整理です。以下、市が4月20日に議会に説明した緊急経済対策の内容を点検します。対策の詳細は「テイクアウト飲食店に一律10万円 つくば市が1億6000万の緊急経済対策」(4月21日掲載)をご覧ください。

このセット対策は、①テイクアウト推進支援給付事業、②緊急支援給付事業、③市内事業者応援チケット事業、④市内宿泊事業者支援給付事業―から成っています。規模と効果がわかりやすい①②④(直接支援型)については、紙幅の関係もありパスします。

「?」が付いたのは、③です。その仕組みは、市町村で発行されたプレミアム商品券の業種限定・業者救済型と言ってよいでしょう。つまり、文化興業、運転代行、飲食経営など5業種に絞り、コロナ禍による売り上げ減で資金繰りが苦しくなっている事業者を助けるために、将来のサービス提供が約束されたチケットを、市内外の応援者(将来のサービス利用者)に前倒しで買ってもらう、という内容です。

市が2割の補助金を出しますので、応援者は本来価値よりも安くモノやサービスが買えます。事業者も応援者も「めでたしめでたし」ですが、事業者がコロナ禍に耐えられず店を閉めてしまうと、チケットは無価値になるのでは? 事業者が自らチケットを購入し、支払分と補助金を受け取りドロンしたら?―といった、心配な点もあります。

市の関与に安心して、応援者が先払いに応じ、市内の事業者を支援する―。洗練された仕掛けです。でも、クラウドファンディング(寄付感覚もあるリスク承知の投資)とチケット(モノやサービスが約束された商品券)の性格を併せ持つことから、混乱も予想されます。担当課によれば、無価値化に備え保険を掛け、潜在ドロン業者は排するとのこと。制度設計は複雑になりそうです。(経済ジャーナリスト、戦史研究者)

《続・気軽にSOS》60 コロナ禍 このイライラをどこに

【コラム・浅井和幸】緊急事態宣言が、茨城も含む全国に拡がってから2週間が過ぎました。さらに延長をしなければいけないという意見が強く、期間延長の動きも出てきました。自粛、自粛。人は物事を制限されると、大きなストレスを感じることになります。

さらに、経済的な困窮が追い打ちとなり、自殺者の増加が懸念されます。新しい情報が出続け、多すぎる情報に、何が正しいのか分からず混乱します。いつもとは違う生活サイクルも、ストレスとなります。

そうしたとき、安心して大丈夫だよと言ってくれる根拠のない情報を探し、白黒がはっきりとした、分かりやすい解決方法のデマに飛びついてしまうのです。また、いつもと同じ行動が安心感につながりますから、いつものパチンコ屋とか、スーパー、ホームセンターに出かけたりしてしまうのです。

とても嫌なことが起きている、こんな悪いことが起こっているのは、悪い奴がいるからだ、そいつらのせいで、自分はこんなに苦しんでいる―と考え、「悪者」と決めつけた人を叩くことで、不安を解消しようという言動につながります。正義でいれば、悪いことは起こらないと教えられて育ちますから。

陰で愚痴を言うぐらいならばよいですが、実際の行動に出てしまう人もいます。感染者(デマもある)の家に石を投げ込むなどの悪質な嫌がらせです。そのような行動を起こす人は、自分が正義の行動をしていると考えていることがあるので、たちが悪い。

とんでもない奴がいるものだ…と、ほとんどの人が思うことでしょう。しかし、多かれ少なかれ私たちは、このような性質を兼ね備えているものなのです。そのことを肝に銘じて、周りの言動を理解することが大切です。そのような輩(やから)からは離れることが得策です。なので、それを考え続け過ぎて、嫌な言動に囚われ過ぎないようにしてください。

社会・家族・自分・幸せを見直すとき

いつもと違う行動はストレスになります。しかし、それをよいストレスとし、新しい発見をしましょう。余裕を持って、もっと笑って、今できることの中に楽しみを見つけてみましょう。(もちろん、それでも苦しいときは専門家に相談してくださいね)

ストレスに柔軟に対応できる能力として、首尾一貫感覚という健康社会学の考え方があります。3つの感覚を挙げているのですが、その中でも一番大切な感覚で「有意味感」というものがあります。

今、起こっていることに、意味があると感じられる感覚です。今、起こっていることは、この先の糧(かて)となるであろうと考えてもよいかもしれません。社会を見直し、家族を見直し、自分を見直し、幸せを見直す。そのようなときが来たのかもしれません。

なんて、重く考えず、こんなにつらい状況でも、素晴らしい人に囲まれて、楽しい時間が過ごせるような方法を、ワクワクしながら考えてみてください。きっと、その先には、素晴らしい日々が待っているはずです。(精神保健福祉士)

《ことばのおはなし》21 私のおはなし⑩

【コラム・山口絹記何度かの試行錯誤の末、娘と妻の名、短いメッセージを書くことができた。これが、私が書きたかったことばだ。時計を見ると朝の6時半だった。

まだ「あ」から順に五十音を口にすると、何故か、さ行までしか言えないし、2文字以上の漢字からなる単語は書けなかったりと問題は多い。それでも6時間前に比べたら見違えるような改善だ。

目が覚めて、またことばが話せなくなっていたら…。丸暗記でテストに臨む前夜のような不安にかられながら目を閉じると、カーテンが開いて妻が現れた。

(えぇ…こんな早い時間から面会できるの?)

少しでいいから寝たい。しかし、泣き腫らした顔の妻に、「眠い」とは言えない。もう話せるけれど、言えない。すっかり忘れていたが、昨夜の私は脳腫瘍の疑いと診断され、妻はその説明を受けてから帰ったに違いない。

メッセージを書いたメモを見せつつ、ぽつりぽつりと話をした。乳幼児は入室禁止らしく、娘とは会えない、ついでに朝食も出ない、とのこと。残念である。

9時になると、脳外科の医師がぞろぞろとカーテンを開けて入ってきた。「あれ、話せてるじゃない」などと話し声が聞こえる。今日の夕方、MRI(磁気共鳴画像)で精密検査をするらしい。11時になると看護師が身体をきれいにして、寝間着に着替えさせてくれた。やっと、入院患者らしい見た目になった。

昼食は魚のパン粉焼き。なかなか美味しい。まだうまく動かない右手でどうにか食べ終わり、やっと1人になって気絶するように眠りにつこうとしたところに、今度は母が現れた。母は私の顔を見て、一瞬泣きそうな顔をしたが、踏みとどまったようだ。

(ね、寝たい…)

精密検査の結果を説明される

その後も、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がかわるがわる病室を訪れ、休む時間もなかった。

結局1人になる時間はなく、夕方の精密検査の時間になる。ぐったりしながら車椅子に乗せられ、放射線室に連行される。点滴から、造影剤を入れているらしいが、もはやほとんど意識がない。左腕から上がってくる温かい感覚に途端に眠りに落ちる。気がつくと、再び車椅子に乗せられ廊下を進んでいた。爆睡している私を技師や看護士が車椅子に移してくれたのだろうか。申し訳ない。

HCU(高度治療室)から個室の部屋に移動になり、運ばれてきた夕食のカレーを食べながら、母と妻と話す。食事の量が足りない。あと、本が読みたい。

妻には、ありったけの食料と本を病室に持ってきてほしいと頼み、1人になってからは今日の記録をメモに残した。

翌朝。妻に持ってきてもらった、どんぶりいっぱいの手羽先とゆで卵、大量のお菓子が置かれた病室の机を挟んで、6名の医師から精密検査の結果を説明される。なんとなくシュールな絵面である。

昨日のMRIの結果、血管病変、腫瘍、感染症の原因のうち、血管の問題である可能性が高いらしい。再度検査が必要らしいが、「血管病変であれば、うちの病院は強いよ」と言いつつ、医師がニヤリとした。どこか楽しそうである。

ここで治療を受けよう。そう思った。-次回に続く-(言語研究者)

《食とエトセトラ》2 自然の恵み:筍と旬の関係

【コラム・吉田礼子】今年は例年より地元の筍(タケノコ)が店頭に出回るのが早い。東日本大震災のときは、福島第一原発事故による放射性物質の検出から出荷規制が何年も続き、土浦の場合で自粛がやっと解除になったのは2018年のこと、地元産の筍を再び味わえるようになった。

筍と旬、この2文字に関連性を感じる人は多いと思う。旬の読み方のひとつは「シュン」。広辞苑によると、①朝廷行事のひとつ、②魚介、野菜、果物がよくとれて味の最も良い時、③転じて物事を行うに適した時期―とある。

「ジュン」と読むと、ひと月を10日ずつ3つに分け、上旬・中旬・下旬といった使い方になる。筍は土の中から芽を出し、10日で竹になるということから、この字が使われたとのこと。食の世界では、旬を3つに分け、「走り」「盛り」「名残り」と言う。

「走り」は、出回り始めで味も香りも浅く、数量も少ないので値段も高い。先駆けの希少価値のところが好まれる。「盛り」は、字の如く、食材の風味・味も濃く、しっかりしている。収穫量も多く、値段も安い。

多種多様の料理を堪能したあと、「名残り」が来る。そのころには大きく育ち、繊維も強く、歯が立たない部分もあり、調理にも一工夫が必要に。すりおろして、お肉などと一緒に団子にして、油で揚げていただく。

どの旬でも、真空パックやビン詰めのような保存食にはない、今だけの、そして産地ならではの、自然の恵みを堪能していただきたい。

外出自粛で家にいる間はお料理を

先日、「筍、掘ったから届けるよ。今、実家から帰るところ」と、友人から電話があった。阿見の義母に電話して、糠(ぬか)をいただきに。そろそろ糠のリクエストのころと、精米に行く義父に用意してもらっていたとのこと。そんな、ささやかな心遣いにほっこり。

トンボ返りで戻ると、玄関に段ボールがあり、掘りたての見事な筍が届いていた。早速、下ごしらえに入る。よく訊かれるので、アクとえぐみを抑える下処理の仕方を紹介します。

  1. 大鍋を用意する。外側の土のついている筍は皮を1~2枚むく。先を人の字に切り落とす。下の切り口は洗い、土の付いているところは切り落とす。
  2. 鍋の直径に穂先から入る長さに切り、おさまりよく鍋に並べて、1~2カップの糠とタカの爪2本入れ、たっぷり水を入れ、落とし蓋をして60~90分茹でる。途中、上下を返し、湯も足して、根元に竹串を刺しスーッと入ったら、そのまま一晩(8時間ぐらい)置く。
  3. 翌日、皮をはがし真水に漬ける。姫皮も捨てないでとっておく。毎日、水を取り替える。または冷蔵庫に入れておくと、1週間ぐらいは美味しくいただけます。筍は繊維が強いので、卵、海藻、豆腐などを献立に一緒に入れることを勧めます。

今年は、いつ終息するか先が見えないコロナ禍に耐えている日々であるけれど、季節は確実に前に進んでいます。明けぬ夜はないと信じて乗り切りましょう。外出自粛で家にいる時間、家族でお料理をしてください。子どもたちにとっても、生きていく基礎力が身に付くチャンスです。(料理教室主宰)

《ライズ学園日記》5 「育ち」を支えるために

【コラム・小野村哲】その子を知らずして、良い支援などできるはずがありません。しかし、その子が今「どのあたりにいるのか」「何が上手にできて、何に、なぜ、どの程度の難しさを感じているのか」など、理解することはとても困難です。

アメリカの教育哲学者デューイは「教育は、子どもの能力や興味、習慣を見抜く、心理学的洞察をもって始められなければならない」と言っています。

大学生だった私は、「子どもたちをよく見なさい」というだけのことだと思っていました。しかしそれから20数年後、あらためて読み返してみると、私は「わかったつもり」でいた自分に気がつかされました。

デューイは「能力」「興味」「習慣」を見抜く「心理学的洞察」から始めよと言いますが、「能力:capacities」「興味:interests」「習慣:habits」とは具体的に何を指しているのでしょうか? 辞書にhabitは「くせ、習慣」などとありますが、「習慣を見抜け」とはどういうことなのでしょう?

habitはhaveと同じ語源から生まれた語で、ここでのhabitは「あとから身につけたもの」とでも理解すべきかと思います。具体的には、学ぶことに得意意識をもっているのか、それとも苦手意識を身につけているのかなどがあげられます。

仮に英語学習の場面であるなら、英語に近いフランス語を母語としているのか、それとも言語間距離が遠い日本語を身につけているのか、なども考えられるかと思います。

わからないからこそかたわらに寄り添う

英語教材のキャッチコピーに、「赤ちゃんは文法を勉強しません」というフレーズが使われていましたが、だからといって高校生や成人学習者に「赤ちゃんと同じ方法で英語を勉強しなさい」とするのは明らかに矛盾しています。これなどは、学習者のhabitを軽視した典型的な例として挙げられるでしょう。

英語ネイティブはこうしているから、日本語ネイティブも同じようにすればよいという発想は短絡的に過ぎます。けれど多くの人は、capacitiesもinterests、habitsも辞書を調べて、日本語に訳したら、それで「わかったつもり」になっています。これはまさに、現在の英語教育の問題点でもあります。

だからといって、「わからない」では何も始められない、ということもあるかと思います。しかし、「わかったつもり」になってしまっているのと、「わからないから、少しでもよく理解できるように、よりよく見よう」とするのとでは、結果に大きな差が生じるであろうことは言うまでもありません。

わかったつもりでいれば、見る姿勢からして損なわれてしまいます。わからないからこそかたわらに寄り添う。その心と姿勢こそが信頼を深め、子どもたちと支援者双方にとって意義ある学びを可能にするのではないでしょうか。(つくば市教育委員)

《続・平熱日記》60 愛とお金とどっちが大事?

【コラム・斉藤裕之】近ごろの若者に「愛とお金どっちが大事?」と聞くと、間髪入れずに「お金」と答える。ほぼ百パー。特に、女子に「お金にきまってるじゃん!」と突き放されると、少々へこむ。そこで同様の質問を、先日のグループ展の連絡用に作ったラインで同級生にしてみた。

「そりゃ愛、お金は無くなるけど愛は無くならない」「愛かな。お金のことを考えるよりも、愛のことを考える方がいい」「日常的にお金のことを考えることは多いけど、愛が励み。愛が大事」―。というわけで、回答は全員が「愛」が大事という、ややほっとする結果に。

この質問は、ズバリ、結婚の条件と言い換えてもいい。つまり「愛と金どっちとんねん?」と、なぜか関西弁になってしまう感じ。そりゃ、どっちもあるのにこしたことはないが、私たちの世代は「まず愛やろ。金は何とかなんねん」派が多数であるのに対して、今どきの若者は「愛はどうにかなるわ。まず金がないと話にならんちゅーねん」とくるわけだ。少子化の一因がここにあるのかもしれない。

今は、小学校でも起業についての話をしたり、経済の仕組みについて疑似授業をしたりしているのをテレビで見かける。小さいころから、しっかりとした経済観念や儲け方を学んでいるらしい。

これに対して、例えば私の場合、お金のことでガタガタ言うのは下品である、という教育をされた。例えば、人生ゲームのようなお金儲けシミュレーションゲームさえも父は嫌った。おかげで?金に縁のない人生を歩んでいる。

余談だが、弟も然り。では、愛が大事と答えた同級生はどうかといえば、多かれ少なかれお金に苦労してきたと察するが、おおむね愛のある日々を送っている。多分有名になって、これからリッチになるということにしておこう。そもそも、愛とお金が対立した二項ではないとは思うが。

私の8割減生活は普段と同じ

「先生、時給いくら?」と、平気で聞いてくる子供に初めは唖然としたが、実は家庭の中で、お金や仕事、年収などがリアルな話題として語られている、そういう時代。「マックの店員ぐらいかな」と答えることにしているが。

「先生、結婚しているの?」。これも、子供たちにとっては当たり前の質問。こちらは素直に、「はい」と答える。それが一番インパクトのある、子供たちにとって予想外の答えだから。

さて、愛もお金も大事だが、今は命あっての物種。「人との接触を8割減らしてください! 私の給料も8割減にしますから!」とか言われれば、政治家の愛を感じられるのに。しかし笑えるのは、私の8割減生活は普段とほとんど変わらないこと。直売所とホームセンターしか行かないもんな。

ここで一句。「コロナ禍の新聞の薄さほどの暮らしかな」。もうちょいで、なんとかなるよ。(画家)

《邑から日本を見る》62 東海第2再稼働の是非は住民投票で

【コラム・先﨑千尋】「いばらき原発県民投票の会」は22日、日本原子力発電東海第2原発の再稼働の是非を問う県民投票条例制定を求める直接請求署名簿を、県内全44市町村の選挙管理委員会に提出した。署名簿は90,899筆で、法定必要数の1.87倍にあたる。地域別では、県南地域が法定必要数の2倍近く、東海第2原発の再稼働にあたり事前同意が必要な周辺6市村では、東海村が1.95倍、水戸市が1.69倍、那珂市が1.47倍など。

各選管は署名が有効かどうかを審査し、その後署名簿は会に返付される。会では5月25日に大井川知事に条例案と署名を提出する予定だ。条例案は6月の県議会に上程される見通しだが、可決されるかどうかはわからない。

わが国では、国、都道府県、市町村いずれも間接民主制なので、国民、住民が事案に対して直接意思を表明できない。しかし、東京電力福島第1原発の事故でわかるように、原発の存廃は私たちのくらしに大きな影響を及ぼす。そのために、東海第2の再稼働には直接住民の意思を反映させよう、と投票の会が準備を進めてきた。

東海第2の再稼働に関しては、これまで報道機関の世論調査では県民のおおむね3分の2が反対という結果が出ている。また、茨城大学人文社会科学部の渋谷敦史教授らの調査では、住民・県民が直接意思表示する方法を望む人が7割を超えている。もし東海第2が再稼働され、事故が起きたときは、周辺住民の生命、財産は危険にさらされる。これだけは首長や議会に任せられない、自分たちの意思で決めよう、ということだ。

沖縄「辺野古」同様、軟弱地盤

東海第2原発については、昨年秋から今年にかけて動きが活発化してきている。日本原電は一昨年秋に、20年延長などの原子力規制委員会許認可を受け、再稼働の意向を表明し、なし崩しに安全対策工事を進めている。工事の内容は、電源の多重化や防潮堤の建設などだが、東海村など6市村の同意を得ていない。

日本原電と6市村で構成される原子力所在地域首長懇談会(首長懇)の会合が2月18日に開かれた。その席で原電側は、規制委に提出する書類に「原子力施設の使用開始予定時期は2022年12月」と記載し、安全対策工事の終了時期と再稼働時期を同時にしていた。これに首長側は反発。同月26日に、再稼働前に実施される使用前検査は再稼働に直結しないと確約せよと原電に申し入れた。

また、東海第2の再稼働に反対する市民グループの「とめよう!東海第2原発首都圏連絡会」は今月1日に、同意なき工事の中止を求める署名簿を原電に提出した。首長懇の申し入れを受け、日本原電は今月14日に「使用前の検査は再稼働に直結しない」という回答書を6市村に出した。

東海第2の所在地は沖縄辺野古と同様、軟弱地盤であり、津波に耐えられる防潮堤を造るのは無理、と専門家はみている。新型コロナウイルスの影響もあり、原電の思惑通り工事が進められるかはわからない。市町村が策定する避難計画策定も課題が多すぎて、進んでいない。東海第2が再稼働するかどうか、双方にとってこれからが真剣勝負になる。(元瓜連町長)00

《食う寝る宇宙》60 太陽から噴き出るガスの塊が地球へ

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【コラム・玉置晋】運用中の人工衛星に関わる仕事柄、僕は毎日、太陽を監視しています。とはいえ、望遠鏡をのぞいているわけではありません。人工衛星や地上の観測機器から得られた画像やグラフを見ながら、「今日の宇宙環境は静穏だから安心だね」とか、「太陽での爆発の影響が地球周辺にも及びそうだね」とか判断し、必要であれば人工衛星の運用者に注意喚起する取り組みを行っています。

こういった取り組みが仕事として確立しているのかといえば、まだ途上です。別な仕事の付帯的な位置付けで活動しつつ、徐々に確立していこうとしています。「求ム、宇宙天気アナリスト!」という求人情報が出る世界を目指しているところです。

地球のコアにはドロドロに溶けた金属が対流しており、電磁石の原理で地磁気を発生していますが、太陽から飛んできたガスの塊が太陽の磁場を運んできて、この地磁気を打ち消す現象が磁気嵐です。その結果、人工衛星が不具合を起こしたり、地上で停電が起きたりといった、影響が出ることもあります。

4月20日、太陽から噴き出すガスの塊が地球をかすめていたことを、皆さんは気付いていますか? この影響で、弱い「磁気嵐」が発生しました。

地球をかすめ、弱い磁気嵐が発生

弱いレベルの磁気嵐でしたので、幸いわれわれの生活への影響は皆無でしたが、もし、これが強力な磁気嵐だったらと思うと、恐ろしいものです。さて、この磁気嵐の元となった現象は、4月15日、太陽から淡いガスの塊が飛び出していたことにあります。地球を直撃するコースではなかったので、塊の端っこが地球にかすったようです。

僕は4月17日の時点で、このガスの塊の存在を認識していましたが、これが地球に影響を及ぼすかの判断は難しく、僕の予想では「磁気嵐は起きない」でした。まだまだ修行が足りませんなあ。

現在、情報通信研究機構宇宙天気予報センターから、24時間365日体制で、「宇宙天気予報」が出されています。みなさんも、是非、ご覧になってください。将来、「求ム、宇宙天気アナリスト!」が出たら、一緒に仕事をしましょう。(宇宙天気防災研究者)00

《茨城の創生を考える》15 新型コロナを機に企業も変わるべき

【コラム・中尾隆友】新型コロナウィルスの感染拡大について、様々なメディアが心の暗くなるような報道ばかりをしている。しかし私は、茨城の企業が今回の出来事をバネにして、大きなチャンスをものにするように願っている。というのも、「テレワーク」という働き方が本格的に普及する環境になってきているからだ。

テレワークは日本の生産性を大幅に引き上げるポテンシャルを秘めている。日本の会社員にとって毎日の「通勤」は「痛勤」と揶揄(やゆ)されるほど肉体的または時間的な負担が大きいので、その負担をなくせるだけでも効果が大きいはずだからだ。

東京、神奈川、埼玉、千葉の1都3県と呼ばれるエリアの会社員は、毎日、満員電車や満員バスに押し込まれ、往復の長い移動だけで疲弊してしまっているが、茨城でも常磐線やTXで東京や千葉に通勤している会社員がいるし、圧倒的に多い車による通勤も決して楽ではない。

ところが、テレワークが一般的な働き方となった場合、毎日の通勤で体力を消耗することもなく、最初から仕事に集中できるようになる。仕事にあたる集中力を高めることができれば、業務の効率性は想定を超えて上がり、だらだらと長時間労働をする必要もなくなっていく。

これまで毎日の通勤にあてている体力と時間をすべて仕事に振り向けることができれば、どれだけの効果がもたらされるのか、想像してみてほしい。

テレワーク拡充で生産性をアップ

たとえば、午前7時から仕事を始め、午後3~4時に終わらせることが十分に可能となるのだ。これからテレワークの仕組みを拡充していくことで、ホワイトカラーの生産性を2~3割引き上げることは難しくはないというわけだ。

総務省の統計によれば、国内でテレワークを導入した企業の割合は2018年の時点で19%と、アメリカの85%と比べ4分の1以下の水準にすぎないという。新型コロナの感染拡大防止のため、足元では20%台後半にまで割合が増えているというが、残念ながら、茨城も含めて地方の中小企業ではほとんど普及が進んでいない。

企業のなかには、「労務管理が難しい」「営業マンに不向きである」といった意見が多いのだが、「できない理由を列挙する」のではなく、「できるためにはどうしたらいいか」を考える段階に来ているのではないだろうか。

日本人の働く場所が1週間のうち3日は自宅に切り替われば、ホワイトカラーの生産性が上がるばかりか、子育てや趣味にあてる時間が増えて生活に潤いが増えていくだろう。

そのうえで、私がお勧めする働き方は、自宅以外に集中力が高まる場所や空間をいくつも確保しておくということだ。たとえば、私は細かいデータを分析するときは、リラックスできる行きつけの喫茶店を利用したりしている。(経営アドバイザー)

《宍塚の里山》61 環境省のモニタリング1000調査

【コラム・及川ひろみ】日本は、亜寒帯から亜熱帯にまたがる大小の島々からなり、屈曲に富んだ海岸線と起伏の多い山岳など、変化に富んだ地形や、各地の気候風土に育まれた多様な動植物相が見られます。

多様な生態系(高山帯・森林草原・里地里山・湖沼・砂浜・磯藻場干潟・サンゴ礁・島嶼)のそれぞれについて、環境省では全国1000カ所程度のモニタリングサイトを設け、基礎的な環境情報の収集を長期にわたって(100年)継続し、日本の自然環境の質的・量的な劣化を早期に把握することを目的に調査を行っています。

調査は記録を残すことだけが目的ではありません。結果を生かすことこそが大切なのではと、われわれは環境省のシンポジウムで質問しました。変化を捉えたなら、素早く保全に生かすことが調査の目的ではないかと主張しました。(環境省のHPには調査の目的に保全に生かすとは書かれていないことが残念です)

モニタリング調査を行う環境省の方針のもと、里地里山の調査内容について、日本自然保護協会が専門家、市民2団体と調査・検討を開始したのは2003年のことです。昆虫・植物・土壌・動物・水質などの調査項目が挙がる中、生態系を捉える上で、昆虫より上位に位置する動物の調査が必要だと提案した結果、アカガエルの卵塊調査、哺乳動物調査の項目が入り、試行錯誤をしながら、調査を開始しました。

より正確に里山の自然環境を把握

環境省は里地里山モニタリング調査を、当初、専門家に委託することを考えていました。しかし、身近な自然環境である里地里山調査は、年数回やって来る専門家による調査より、専門性を持った市民が足しげく通って調査する方が、より正確な里山の自然環境の把握ができるのではないか―と思い、(公財)日本自然保護協会と当会が2006年2月、モニタリングシンポジウムを土浦市民会館で開催しました。

そのとき、環境省「モニタリング1000」担当者を前に、これまで行ってきた市民調査を発表した結果、里地里山モニタリング調査は市民団体が行うことになり、その取りまとめを日本自然保護協会が行うという、現在の体制が確立しました。

市民調査と言っても、モニタリング調査に求められることは、正確さと全国一律の方法で実施することです。専門家が各サイトに出かけ、調査の正確さと手法(マニュアル)の指導を行うことで、この問題を解決しました。

われわれの会は、里地里山コアサイトとして、生物相調査(毎月)、アカガエルの卵塊(1~4月)、野鳥(繁殖期・越冬期)、中型哺乳類(5~10月)、カヤネズミ(6月・11月)、チョウルートセンサス(4~11月)、水質(年4回)―の調査を行っています。(宍塚の自然と歴史の会代表)

《ひょうたんの眼》26 10万円給付は手付金

【コラム・高橋恵一】政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う対策として、やっと国民1人当たり10万円を支給することにした。経済対策というより、生活不安を和らげる意味合いの方が強いであろう。感染拡大と外出「自粛」によって、国民は極度の多重不安にさらされている。

中国での新型コロナウイルス感染症の発生と、それに続く武漢封鎖が1月中旬。さらに、感染拡大が中国周辺だけでなく、ヨーロッパにまで一気に広がったことには、驚いた。

日本で最初に感染者が出てから3カ月。報道によると、感染拡大を受けて、台湾や韓国は、検査の徹底により、どうやら危機は乗り越えた。欧州では、イギリスが賃金の80%保証、スイスの現金給付などにより、徹底した外出規制と国民の生活不安緩和を手早く措置しているように見える。ドイツは、隣国の患者まで引き受けるほどに万全な医療体制を組んだようだ。早々と。

新型コロナの感染拡大は、地震や津波、大空襲などによる都市の壊滅的な破壊と同じような状態になろうとしているのだ。日本は、世界の動きを横目に見ながら愚図愚図(ぐずぐず)としていて、現時点での具体的な対策は、各戸2枚の布マスク配布着手と、補償もはっきりしないままの外出自粛要請だけなのだ。

先ず、さっさと10万円を支給する。国民に一口水を飲んで貰って、落ち着きを促し、広範な休業補償、生活保障をすることを宣言して、新型コロナの感染拡大を抑え込むべきだ。

連休中に各人の口座に振り込め

10万円は、国が国民の命と生活を守り抜く決意の手付金みたいなものだ。だから、スピードが肝心だ。東日本大震災の津波被害を受けた北茨城市では、被害世帯の当座をしのぐために、市が保証して銀行を巻き込み10万円の緊急無利子融資を実施した。危機管理の好例である。

選挙の投票券のように、予算成立の時には、給付金申請の用紙が届いていてよい。実務は市町村だろうから、市役所は連休前半を稼働してもらって、連休を後ろ倒しにしてもらう。金融機関も、だ。どうせ、連休後も外出自粛は続けざるを得ないだろうが、連休中には、各人の口座に振り込まれていて欲しい。

10万円一律支給で13兆円くらい必要になる。今後の追加対策で、真水で100兆円を超えるかもしれない。財源は、国債発行になり、その面から慎重意見がある。しかし、日本は下手な経済財政運営で、すでに1100兆円、GDPの2年分に相当する国債を抱え込んでいるのだから、2カ月分増えるだけである。

経済政策として、「ベーシックインカム」を確保するという個人消費創出先行の考え方があり、すでに取り組んでいる国もある。供給側を優遇して内部留保と格差が拡大する、現代資本主義の見直しが模索されているこのタイミングに、今回の経済対策は、将来の経済政策のヒントになるかもしれない。(元茨城県生活環境部長)

《県南の食生活》12 ミーコ(水路)の恵み

【コラム・古家晴美】新緑が鮮やかな季節となってまいりましたが、新型コロナウィルスの影響で、おうちにこもって仕事や勉強をされている方もいらっしゃると思います。例年、ゴールデンウィーク前後になると、田植えをされている光景が見受けられますが、今回は田んぼや周辺の水路から頂戴(ちょうだい)してきた恵みについてです。

昭和30年ごろまでは、子供たちは夜になるとかがり火を持ち、まだ苗が植えられていない田んぼへやって来て、棒の先に針をつけた道具でドジョウを捕まえるドジョウブチをしていました。この時期はフナやコイの産卵期(ノッコミ)で、大人たちは産卵のために霞ケ浦から水路に上って来たノボリブナの魚群を玉網(たまあみ)で獲りますが、子供たちは川をせき止めて水を汲み出して魚を獲るカワボシ(カッポシ)を行っていました。

また、平成の初めごろまでは、5月に入ると、霞ケ浦の手前の堀に3~4メートルのシド(袋網)を張ったり、突きヤスを持って毎晩のように魚獲りに出かけたと言います。網にかかったドジョウが多過ぎて、酸欠で死んでしまうこともあったほど獲れたそうです。谷田部からわざわざやって来て、カーバイトランプを頭に照らしてドジョウを獲る人もいて、堤防はとにかくにぎやかでした。

いつもは島津(現阿見町)から自転車で売りに来る魚を買っていた方も、この時期には獲れ過ぎたドジョウを自宅で身を開かないままみそ汁に入れて食べ、残りを舟子(現美浦村)の魚屋さんに売りに行きました。

ドジョウ、コイ、フナ、ライギョ、ナマズ

湖岸に面していない農村部でも、田植え後に稲の丈が伸びてきたころ、大雨が降り水路から霞ケ浦へ大量の水が注ぎ込むようなときや、逆に霞ケ浦が増水して川の水がさかのぼってくるようなときには、途中に網やわなを仕掛けておくと、ドジョウのほかに、コイやフナ、ライギョ、ナマズなど様々な魚がたくさん獲れました。

フナはこってりとした味で、特にマブナの方はヒラブナ(ヘラブナ)よりも美味しかったとのこと。コイやフナはウロコと内臓を自分で取って、煮たり焼き浸しに、ライギョは切ってから火であぶり、皮をスルッとむいてから煮ると、背骨以外に小骨がなく、とても美味しかったと言います。

釣り好きの人にとって、この時期の夜の漁は、食糧確保と言う面ばかりでなく、獲ること自体が大きな楽しみだったそうです。疲れていても夜な夜な出掛けてしまうので、シーズン明けの6~7月になると、不摂生がたたり体調を崩すこともあったとか。

外に出て人に会いたいとウズウズしている方も多いと思いますが、このコロナウィルス騒動が1日でも早く終息しますように。(筑波学院大学教授)

《法律かけこみ寺》17 善悪の此岸

【コラム・浦本弘海】前回はクーリング・オフという制度の紹介をいたしました。ところで、新型コロナウイルス感染症の拡大をチャンスとばかり、詐欺や詐欺的商法が活発化しています。そこで今回も消費者として知っておきたい法律を紹介します。

最近、身に覚えのない使い捨てマスクが送りつけられる事案が発生しています。一方的に商品を送りつけ、送られた人が商品の購入をしない旨の通知をしないと購入だと決めつけて代金を請求する悪質な商法、これを「送りつけ商法」と言います。

身に覚えのない使い捨てマスクも、送りつけ商法と考えたほうがよさそうです(知り合いからのサプライズという可能性もありますが…)。

そこで、送りつけ商法の対処法を。

1.お金は払わない(代金引換の場合も)。事業者に連絡する必要も返送する必要もない。

2.マスクが送付されたら14日間は使用せずに保管する。14日以内にマスクを使うと商品を購入したとみなされるので注意!

3.送付から14日間を経過したときはマスクを自由に処分でき、事業者からの返還請求に応ずる必要はない(14日以内に引き取りにきた場合は返還のこと)。

世に詐欺人の種は尽きまじ

消費者庁の対応方法の資料には、最初に「とにかく、ひとまず落ち着きましょう。」とあります。これはあらゆる詐欺や詐欺的商法への最高の処方箋です。逆に落ち着かせないのが向こうの手口なので、少しでも不審に思ったら、まずご家族などに相談なさってください。

ちなみに上記対処法の法律上の根拠は、特定商取引に関する法律59条1項です(法律のコラムなので条文も載せたいところですが、かなり長いので省略します)。

石川五右衛門の辞世の歌に「石川や/浜の真砂は/尽きるとも/世に盗人(ぬすびと)の/種は尽きまじ」というのが伝わっていますが、世に詐欺人(さぎびと)の種も尽きないようです。

新型コロナウイルス感染症関連の消費者トラブルについて、国民生活センターのサイトにいろいろな実例が掲載されています。消費者庁のサイトでも注意喚起がされています。どうかご注意を!

なお、電話勧誘などでたしかに商品を買ったが後悔している!といった場合、前回紹介したクーリング・オフ制度が使える可能性がありますので、国民生活センターなどにご相談ください。(弁護士)

《吾妻カガミ》80 「大型コロナ病床をつくばに」の是非

【コラム・坂本栄】新型コロナウイルスとの戦いの激化にともない、緊急事態の対象地域を広げるなど、国や自治体の対コロナ戦の陣形も整ってきました。2週間前のコラム(4月6日掲載)では、政府の取り組みを「初期対応は緊張感に欠け、…戦時の形にはなっておりません」と記し、つくば市については「ナイーブな施策が見られました」と指摘しましたが、やっと本気になってきたようです。

それでも、外出自粛(人の移動を抑える)や店舗閉鎖(群れる場を減らす)といった作戦の基本に対する国民・市民の不平不満を気にしているのか、オペレーションにはチグハグなところがあります。医療崩壊を恐れ、国と激論した東京都に比べると、国にもつくば市にもまだ甘さが見られます。

対コロナ作戦で各主体にばらつきがある中、実戦的な策が飛び込んで来ました。競艇の収益で公益活動をしている日本財団が、つくば市内に保有する1万7300坪の研究所跡地に、軽症コロナ患者(戦傷者)の病床施設(野戦病院)を建て、戦傷者を収容するという緊急支援策です。

その詳細は「『市の理解得ながら進める』 日本財団 つくばに軽症者病床9000床整備」(4月5日掲)をご覧ください。大型テントなどから成る施設の建設費、そこに詰める医者や看護師の人件費などは、すべて財団が負担するそうです。

同財団は、首都圏でコロナ患者が増えると想定、設備が整っている病院は重症者用とし、軽症者はつくばなどの施設に移すことで、東京の医療崩壊を回避したいと考えています。7月末までに稼働させたいと言っており、東京の医療崩壊(事実上の首都崩壊)を阻止するための、現実的な取り組みといえます。

「戦時」にコンセンサス型?

この支援に対し、つくば市はできれば断わりたいとのスタンスです。詳細については「つくば市長、受け入れに難色 日本財団9000床整備計画」(4月6日掲載)をご覧ください。

その理由を整理すると、①事前に何の相談もなかった②7月末の完成では遅すぎる③県と市で同様の施設(36床!)を用意する④市民の同意を得るのは難しい―ということでしょうか。①と②と③は断る理屈付けであって、市長が「(住民に理解してもらう)プロセス構築が極めて困難」と言っているように、本音は④にあるようです。

軽症者用とはいえ、コロナ感染源になるリスクを抱える迷惑施設―と、市民に受け止められるのを恐れたのでしょう。コンセンサス型の行政を進める市長にとっては、当然の判断かも知れません。

しかし、東京の医療崩壊は日本経済の破綻につながります。日本財団の支援は首都陥落を阻止する決定打ではありませんが、国の緊急事態宣言を受け、都が策定した対コロナ作戦を補完するものであることは間違いありません。非常時(戦時)のいま、首長に必要な素質はリーダーシップ型であり、通常時(平時)のコンセンサス型ではありません。

つくば市は、その成り立ちからしても、国との関係で特殊な位置にある自治体です。「つくばファースト」ではなく、「日本ファースト」が求められています。(経済ジャーナリスト、戦史研究者)

《続・気軽にSOS》59 「情報パンデミック」という言葉

【コラム・浅井和幸】「情報パンデミック」という言葉が、ラジオや新聞から私の目と耳に入ってきました。「パンデミック」とは「広範囲に及ぶ流行病」とのことですから、「情報」が「広範囲に及ぶ流行病」のような状況をつくり出しているという意味ですね。

うまく伝言ゲームができずに広がるうわさ話。一見科学っぽいことを言って、宣伝したり、先導したりする―。不安が大きいと、このようなデマに正義感や愛の気持ちで加担してしまいやすくなります。「今は紙不足だから、ティッシュペーパーをたくさんストックした方がよい」「河原の石を風呂に入れると殺菌になる」という具合に。

それは、政府や知事になるような、頭のよい人たちですら起こしてしまいます。人は誰しも、不安が大きくなると、物や情報を手元に置いて安心したくなるものです。さらには、自分が持つそれらの物や情報を、人に認めて欲しくて行動してしまうのです。

今は、誰もがどこでも、多くの人に情報発信ができるようになっています。間違うことは仕方のないことですが、感情的過ぎないかを顧みることは大切ですよね。

不安が強くなると弱い00のをたたく

不安感を利用して、「注目」「名声」「金」などを手に入れようと、謀略をめぐらして忍び寄ってくる人が間違いなく現れます。安心するためにそれに飛びつき、それがデマだと知らされて、さらに不安が大きくなります。

不安が強くなると、自分より弱いものをたたきたくなります。自分は弱者だからという免罪符を持って、さらに弱者をたたいてしまう心理です。意識高い系の人(今は言わない?)は、自分より強いものならばたたくのは正義だと主張するかもしれませんが、反論がない相手や仲間がいないと同じような事態になります。

批判や愚痴というものは、一時のストレス解消になり、確かに必要です。しかし、直接のストレス解消にならずに、さらに強い批判や愚痴を追い求める状況―つまり、依存の状況になりかねません。

そうならないために、自分の言動から得た結果を観察して、次の言動につなげるような軌道修正を繰り返すことが大切です。批判や愚痴をやめる必要はありません。しかし、それと同じぐらいの楽しいことをしたり、口にしたりすること(プラスのストロークと言われることもあります)や、共感する心を持つことが大切です。

どうしても私たちは、どちらが上か下か、正しいか間違っているか、善人か悪人かという、0か100かの理論に陥ってしまいがちです。ディベートや裁判のようなルールでの振る舞いならば仕方ないのですが、日常生活では事実から離れていくことになります。しかも、苦しいとなれば、あまりよいことはないでしょう。

それぞれが、よりよい状況になるように、意見や気持ちのやり取りを考えましょう。と言っても、「批判」の本当の意味は、誹謗(ひぼう)中傷ではなく、正すために論じることも含まれますから、敵をやり込める言葉は「批判」ではないはずなのですが。(精神保健福祉士)

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