月曜日, 4月 6, 2026

「人生100年時代」というけれど…《ハチドリ暮らし》34

【コラム・山口京子】「人生100年時代」ということは、老後の時間が延びるということ、すると、体力や気力はどうなるのか? 長寿にどう心構えをするのか、しないまま歳を重ねてしまうのか…。 80歳まで生きるとは予想していなかった母。自身の母を自分が4歳のころに亡くしており、母親の顔は覚えていないと言います。母が35歳のとき、父親は65歳で亡くなりました。父が亡くなった年を超えたとき、感無量だったと言います。60代から80代前半までは旅行と趣味で日々忙しく、先のことは頭になかったと。 その母が90歳になったころ、「こんなに長生きするなら、お金のことをちゃんと考えておくべきだった」と言うのです。現在の日本では90歳以上の人が200万人を超え、その7割は要介護認定を受けているそうです。年齢を重ねるほど個人差が大きいように思われますが、やはり誰もが老いていきます。 母の老いを見ていると、85歳で体力がガクンと落ち、要支援1に認定され、90歳でガクガクガクンと落ち、要支援2と認定されました。1人暮らしで食事作りもままなりません。 私たち子どもが、月に数回、買い出しや病院通いのために実家に帰省していました。その後、カゼを引き体調を崩してから、呼び出される回数が増えます。体調が悪く、気持ちも落ち込んでいるときは「もう1人暮らしは無理だから施設に入ろうかな」と言い、体調が良くなれば「まだまだ1人暮らしを頑張れる」と気持ちが揺れます。 干し柿、うな丼、チョコレート 鼻が利かない母は、自分が漏らしているおしっこの臭いに気付きません。ですが、私たちからすると強烈な臭いです。加えて大便を漏らすようにもなりました。自分で箸をつかってご飯を食べることはできるけれど、調理や片付けは難しくなっています。1人でお風呂に入ることはできません。洗濯をすることも難しくなっています。 腰の痛みが尋常ではないと言うので、整形外科で診察していただきました。このままでは寝たきりになると言われました。施設入所を考えケアマネジャーさんに相談すると、入所に不本意な母に対して「今は寒い時期だから施設に入ろう。暖かくなったら家に戻ればいいよね」と言葉がけ。 母も納得し、施設に入ることにしました。施設に入る前の夜、干し柿、うな丼、チョコレートを食べ切りました。「長生きなんかしたくない」と言いつつ、不調があれば医者通い…。長生きとその代償との折り合いをどう付ければよいのでしょう。(消費生活アドバイザー)

市議報酬30%引き上げへ 4月から つくば市

つくば市議会議員の報酬が4月から約30%引き上げられそうだ。13日開会の同市議会3月定例会に五十嵐立青市長が引き上げの条例改正案を提案した。可決されれば、議長は現在の月額54万7000円から27.6%増の69万8000円、副議長は48万円から30.4%増の62万6000円、議員は44万7000円から30.6%増の58万4000円になる。 期末手当などを含む年間支給額は、議長が1102万4910円、副議長が988万7670円、議員が922万4280円になる。 県内市の中で、つくば市の議長報酬は現在、水戸、日立、土浦市に次いで4番目、副議長と議員は水戸、日立、ひたちなか、土浦市に次いで5番目に高い。引き上げ後は、議長、副議長、議員いずれも水戸市に次いで2番目となる。 つくば市の議員報酬の引き上げは1994年以来、30年ぶり。昨年12月、市特別職報酬審議会(会長・前田聡流通経済大学教授)から出された答申に基づいて引き上げる。五十嵐市長は議員報酬引き上げを2年前にも同審議会に諮問したが、当時はコロナ禍だったため「現在の社会経済・雇用情勢、市民感情を総合的に勘案し、現時点では据え置くことが適当」だとする答申が出ていた。 今回の答申は、つくば市の人口、予算規模は増加しているのに、議会費は変化しておらず、市議の報酬は県内他市や全国の特例市、財政規模が同程度の他市と比較しても低くなっているなどとし、「適格者を引き付けるために他市と比較した報酬水準を考慮する必要がある」とした。金額については「年間支給額で県内の人口上位3自治体(水戸、つくば、日立市)の均衡を考慮した額に増額することが適当」だとした。 報酬の在り方として委員からは「兼業が可能とは言え、会社員として勤めながらは難しい。議員活動に専念でき、議員自身も生活できる額であるべき」との意見が出た。審議会に提出された資料によると、2020年1月から12月まで1年間に、本会議や委員会など議会活動のみに要した時間は、行政視察や議員勉強会などを除いて137時間50分だった、 一方「市民の平均給与が大きく上昇していない中で、報酬額を上げることは市民の反感を生む可能性がある」との意見も委員から出された。全国の民間給与の平均は30年前の1994年が年間455万5000円なのに対し2021年は443万3000円だった。 審議会では「定期的な見直しが行われていなかったことが今回の大幅改定につながっている」「30%増というのは結構大きな増額。市民から見たときに変動の幅を見るとちょっと大丈夫かなと心配なところはある」などの意見が出て、今後について「いきなり上げるのではなく、この審議会を2年後や定期開催とし、その時に再検討するのがよい」との意見も答申に盛り込まれた。(鈴木宏子)

明菜と聖子が市長選挙に出たら?《映画探偵団》73

【コラム・冠木新市】「中森明菜と松田聖子がつくば市長選挙に出たら、どちらが選ばれるだろうか?」と考えた。2月4日、ホテルグランド東雲で開催した『新春つくこい祭ツアー/80年代の中森明菜を舞い歌う』第1景の本番中だった。 明菜の80年代のヒット曲に合わせ、フラメンコと日本舞踊を次々に披露。参加者の手拍子、足拍子、掛け声でグングン盛り上がった。圧巻は『二人静』の曲によるフラメンコと日本舞踊の競演。扇を短刀に見立て、2人がグサッと刺すしぐさにはどよめきが起きた。 第2景であいさつに立った来賓は「見ていて、青春時代を思い出し涙ウルウルになりました。現在では娘がカラオケで歌っています」と話されていた。明菜再ブ一ムが起きていると知ってはいたが、眼前の40代以上の女性の反応を見て、本当にそうなのだなと実感させられた。 80年代の明菜の曲とつくばの歴史を重ねた構成(映画探偵団72)を理解していただけるか心配だったが、第2景の民謡版『少女A』が終わったあと、長年つくばで暮らす人がわざわざ私のところにいらして、構成が良いとほめてくれた。どうやら分かってくれたようだ。 今回のイベントで明菜のことを調べると、明菜より2年前の80年にデビューし同時期に活躍した松田聖子の存在が浮き上がってきた。 何人かの女性に明菜と聖子のことを尋ねると、皆熱心に2人のことを語ってくれた。髪型、衣装、振付などにこだわりセルフプロデュースする明菜を支持する派とぶりっ子と揶揄(やゆ)されながらも海外での飛躍をめざしていた上昇志向の聖子支持派に分かれる。また、2人とも大好きだという女性も多くいた。 薬師丸ひろ子と原田知世は? 2024年2月はつくば史にとって特別な月になる。2月1日、洞峰公園が茨城県から無償譲渡された。2月12日には、つくばセンタービルに市民センターと消費生活センターと市国際交流協会が入った「コリドイオ」(イタリア語で回廊の意味)がオ一プンするからだ。 明菜派、聖子派がどんな反応を示すか興味がある。洞峰公園を無視しコリドイオのことを語るのか? コリドイオよりも洞峰公園の維持管理に関心を示すのか? 2つの出来事を分けて考えるのか? だが2つの場所は都市の中心軸として一つにつながっている。別のものではない。 つくばセンタービルができた年、筒井康隆原作、大林宣彦監督、原田知世主演の角川映画『時をかける少女』(1983)が公開された。未来から植物採集にやって来た若者に女子高校生が恋をしてしまうというお話。未来人は念波を用い関係者の記憶を書き換える。 この年、先に角川映画でデビューしていた薬師丸ひろ子と原田知世のアイドル競争が始まった。音楽業界の明菜と聖子、映画業界の薬師丸ひろ子と原田知世の活躍も同時期だったのだ。また明菜は角川映画のファンでアルバムを作っている。 今秋にはつくば市長選挙を控えている。鍵を握るのは80年代に明菜と聖子の歌声で育った女性たち、ひろ子と知世の映画を見ていた女性たちである。 だからであろうか、2人が市長選に出たら、どっちが勝つかなどと不埒(ふらち)な妄想が湧いてしまったのだろう。 次のイベントも80年代の女性を対象にするつもりである。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)

市民活動の新拠点がオープン つくばセンタービル

新しい市民活動の拠点「コリドイオ」が12日、つくば市吾妻のつくばセンタービル南側にオープンした。吾妻交流センターと市民活動センターの機能を合わせた新施設「つくば市民センター」、市国際交流センターと市が連携した「国際交流拠点」、「消費者センター」の3施設が入居する。 市の担当者は「個別にあった施設が1カ所に集まったことで、情報が集まり利便性が向上する。新たな市民活動の拠点として多様な活動が生まれることを期待している」と話す。コリドイオはイタリア語で「回廊」を意味し、市民の公募で決められた。 この日開かれた開所式には、市民活動に関心のある市民50人余りが参加した。あいさつに立った五十嵐立青市長は、名称について「(センタービルの設計者である)磯崎新氏によるポストモダン建築の金字塔となったのがこのセンタービル。この世界的に有名な施設のモチーフがローマのカンピドリオ広場であることから、この施設がそこへ続く回廊となる」と語り、「磯崎氏の意匠と、そこにある理念をどうすれば形にできるかを考えた。長年の課題だったセンタービルが、人が集まりいろいろな活動を通じて価値を生み出す拠点になればと願っている」と話した。 1階は入居する3施設が事務所を構える。さらに、新たにA1サイズまで印刷可能になった印刷作業室、約1800冊の蔵書を揃える図書コーナー、ベビールームや授乳室、調理実習室、フリースペースなどが並ぶ。音楽室にはドラムセット、ピアノ、アンプなどが用意され、市民のバンド練習やダンスレッスンなどに利用できる。1階は以前はノバホールの小ホールと市民活動センターがあった。 2階はノバホール「小ホール」が移転し、リニューアルオープン。照明や防音性能を向上させた。 3階には大・小会議室がそれぞれ2室ずつ用意され、国際交流拠点による多文化共生ルームは日本語教室など文化イベントに利用される。 昨年12月末に閉館しコリドイオに移転した吾妻交流センターがあったつくばセンタービル4階は、同ビル1階にシェアオフィスなどを構えるco-en(コーエン)の運営会社「つくばまちなかデザイン」が管理する。(柴田大輔)

移動用小型車をシェア つくば駅周辺で実証実験始まる

歩く速さで走行し歩行を補助する1人乗り移動用小型車のシェアリングサービス「つくモビ」の実証実験が10日からつくば駅周辺で始まった。駅周辺の7カ所で貸し出し、返却用もできる。だれでも無料で借りることができ、最大4時間まで貸し出す。実証実験は3月24日までの約6週間。 つくばスマートシティ協議会(会長・五十嵐立青つくば市長)と関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)、つくばまちなかデザイン(茨城県つくば市吾妻、内山博文社長)が実施する。 貸し出すのは、いずれもトヨタ製の立ち乗り用「C+walkT(シーウォークティー)」2台と、座り乗り「C+walkS(シーウォークエス)」4台の計6台。つくば駅から半径3キロ圏内での利用を推奨している。 移動用小型車は昨年4月の道路交通法改正で新設され、歩道を走行できるようになった。電動車いすに準じて歩行者扱いとなり、車道は走行できない。最高時速は6キロで、運転免許は不要、ヘルメット装着の必要はない。電動のためボタンの操作で簡単に運転することができる。利用対象は身長140~185センチ、体重100キロ以内であれば年齢制限もない。 今回の実証実験では、シェアリングサービス「つくモビ」のサービス向上に向け、利用時間、利用経路、滞在場所などのデータをGPSなどで取得し、検証するのが目的。データは、つくば市でのシェアリングサービス実装に向けたニーズ調査や、ビジネスモデル構築の検討のために活用する。 つくば市は、政府が進めているスーパーシティ国家戦略特区に指定され、先進的サービスを実装して課題解決や新たな価値の創出につなげる「つくばスーパーサイエンスシティ」の実現を目指している。つくば駅周辺を「スマートモビリティエリア」とし、鉄道、バス、タクシー、次世代モビリティなどの乗り物がつながり、次世代モビリティや自動運転バスが途切れなく走行する未来図を描く。シェアリングサービス「つくモビ」の実証実験は、市民やつくばを訪れた人が快適に移動できる環境を実現する一歩として開始した。 貸出場所で運営を担う、つくばまちなかデザインの小林遼平専務によると、今月1日から予約を開始し、10日、11日で25件の利用があった。12日以降も60件の予約が入っているという。「つくば市は車社会ということもあり、公共交通で移動しづらいという声もかなりある。若者の車離れや高齢化を考えると、ストレスなく移動できる環境を作ることが重要。たくさんの方に使ってもらい、たくさんの声をもらい、サービスのブラッシュアップにつなげたい」と小林専務は利用を呼び掛ける。 予約は事前であれば、当日受け付けも可能だという。(田中めぐみ) https://www.youtube.com/watch?v=-O8l0hjnCE4

茨城の干し芋 最近の話題《邑から日本を見る》153

【コラム・先﨑千尋】茨城県の冬の風物詩は干し芋。と言っても、県南や県西地区の人はあまり関係ないと思っているかもしれない。私が県北地区に住んでいるからそう思うのだろうか。 誰にも好かれるその干し芋。全国の干し芋の産出額(生産額)は2021年のデータで130億円(1万910トン)。うち茨城が129億円。先進地だった静岡県などすべてを足しても1億円にすぎないのだから、ダントツ、独壇場だ。 その茨城の中でも、ひたちなか市、東海村、那珂市で90%を占める。他では、鉾田市、茨城町、那珂市などで生産量が多い。 干し芋は県内や首都圏などでは知られていても、全国レベルでの知名度は高くない。そこで県は1月10日を「ほしいもの日」と制定し、認知度の向上をめざすことにした。この日にしたのは、芋という字が草冠(くさかんむり)の下に一と十が入っているからだそうだ。 そうした県の動きに合わせて、干し芋加工業者の中にも新たな試みが見られる。そのうちの一つに、ひたちなか市阿字ケ浦町のマルヒがある。同社ではこの1月から、「あなただけの特別な干し芋を作りませんか(MAKE HOSIIMO  YOURSELF)と消費者に呼びかけ、干し芋の手づくり体験ができる施設を作った。 会場は同社が海水浴シーズンに営業しているビーチガーデンの一室で、同社専務の黒澤一欽さんが、最初に干し芋の歴史や作り方を映像で紹介する。その後、エプロンや手袋、帽子などの作業着を身に着けてもらい、作業にとりかかる。 体験では、あらかじめ蒸しておいた約2キロのサツマイモを使う。イモの種類は、古くからある「玉豊」か、人気の高い「べにはるか」で、体験者が事前に選んでおく。作業は、ナイフでイモの皮をむき、スライサーを通して薄く切り、用意されたすだれに並べる。 すだれに並べたサツマイモは同社で預かり、1週間ほど天日で干し、完成した干し芋を体験者の名前が入ったパックに袋詰めし、届けられる。体験できるのは、1月から4月までの金・土曜日。申込者は県内や首都圏の干し芋が好きな人が多く、大阪からも来ている。 干し芋の皮で焼酎造り マルヒのもう一つの話題は、蒸したサツマイモの皮や、大きくなりすぎて干し芋に適さないサツマイモなど、干し芋の製造工程でこれまで捨てられてきた残渣(ざんさ)を利用して3種類の焼酎を製造し、販売を始めたことだ。 大量に出る干し芋の皮の処分は、放置しておくとクサくなり、これまで生産者の頭痛のタネだった。焼酎は3種類ともサツマイモの甘い香りが楽しめ、品種やサツマイモの状態の違いから生じる味の差を感じ取るのも楽しみの一つだ。 干し芋焼酎はこれまでにもひたちなか農協(現常陸農協)の「へのかっぱ」などがあるが、残渣を利用しての焼酎づくりは、干し芋産地の課題解決の新たな手法として注目されよう。 黒澤専務は2009年にスタートした「ほしいも学校」の最初からのメンバーだ。ほしいも学校のコンセプトは、コミュニケーション、商品開発、教育、広報、農業、志気。干し芋の体験教室や残渣を利用した焼酎造りは、ほしいも学校の目指す方向に沿った活動と言える。拍手を送りたい。(元瓜連町長) ◆問い合わせ先は㈱マルヒ(電話0120-028056)

サンガイア、ホームでトヨタに連勝

今季7勝目 バレーボールVリーグ2部(V2)男子のつくばユナイテッドサンガイア(SunGAIA、本拠地つくば市)は10・11日、つくば市流星台の市桜総合体育館でトヨタ自動車サンホークス(本拠地豊田市)との2連戦を行い、10日はセットカウント3-0、11日は同3-1で2連勝を果たした。つくばの通算成績は7勝9敗、10チーム中8位。 2023-24 Vリーグ2部男子(2月11日、つくば市桜総合体育館)つくば 3-1 トヨタ自動車25-2120-2525-2325-21 両チームとも2連戦の2日目とあって「昨日と同じ試合では勝てない」と、手の内を変えて臨んだ試合。つくばは勝利をつかんだものの「サンガイアらしいバレーをさせてもらえず、今季の7勝の中で最も苦しい勝利だった」と加藤俊介監督は明かす。 第1セットは互角の競り合いから、終盤につくばが堀夏央哉と鎌田敏弥の投入を機に得点を重ね、セットを奪った。第2セットは序盤に5点のビハインドを負い、途中追い上げはしたものの最後まで点差を引きずり、落としてしまう。第3セットは中盤に相手にリードを広げられるが、終盤につくばが架谷也斗や松田康河の得点で取り返した。第4セットは中盤から濱田英寿や架谷、鎌田らの攻撃でリードを広げ、逃げ切った。 「試合の前半から中盤にかけては、相手のブロックやレシーブが粘り強く、攻撃が決まらなかった。後半は整理して、相手の守備隊形を見てコースの打ち分けなどをリセットできた」と濱田主将。 「サーブとブロックが機能せず、うちの強みであるレシーブからの得点につなげられなかった。途中からサーブの狙いを変え、ブロックやレシーブで対応して崩すことができた」と加藤監督。 つくばは前日と比べて攻撃の多彩さも増した。ミドルからは十文字龍翔のBクイックが威力を発揮。「相手のブロックも高かったが、空中でトスを待ってコースを突くことができた」と10本のアタックを決めたほか、ブロックやレシーブでも貢献した。バックアタックでは鎌田、濱田、架谷の3人で10本を決めた。「どこからでも得点できるチームを目指しており、バックアタックに関しても攻撃陣で意識して練習に取り組んでいる」と濱田主将。 これでつくばは開幕7連敗の後を7勝2敗と盛り返してきた。「監督に就任してすぐ開幕を迎え、準備ができないまま11月は連敗を重ねてしまった。12月の中断期間にチームの方向性を確認して練習を重ねたことが今の好調につながった」と加藤監督。狙いを持たせたサーブから相手の攻撃の先を読み、ブロックやレシーブで対応して攻撃へ展開していく。これは大学時代、恩師の都澤凡夫監督に学んだバレーそのものだという。 「都澤先生の思いを継ぎ、先生が目指した形でのチーム作りがしたい」との思いから、今季つくばの監督に就任。「勝つことだけでなく、地元に愛された上で強いチームを作りたい。選手一人一人が全てのことに一生懸命取り組むことで、身近なところからファンを増やし、応援したいと思ってもらえるチームにしたい」 加藤監督は1978年生まれ、群馬県出身。深谷高校で春高バレー優勝、筑波大学でインカレ4連覇を経験。指導者としては桐蔭学園高校(神奈川)バレー部を19年間率い、関東大会出場9回という強豪校に育て上げた。「バレーを教えるに当たっては高校生も大人も大きな差はない。一つ一つのミスを減らし、1本1本のパスをつなぐ。誰かが目立つのではなく、みんなが一生懸命やる。それは日本のバレーが目指す方向でもあると思う」と話す。(池田充雄)

せっかちでやせ我慢《続・平熱日記》151

【コラム・斉藤裕之】小さい頃からずっと冬はこたつのある家だった。しかし、この冬はこたつを出したものの入らないでいる。始めは節約を心がけて寒さが厳しくなったらいずれは入ろうと思っていたのだが、羽毛布団に潜り込んでテレビを見たりしているうちに、とうとうこたつなしで年を越してしまった。 よく家族に「せっかち」だと言われる。確かに行列が大嫌いだし、請求書の類いはとにかく早く払ってしまいたい。しかしこれが私の気質なのかというと、意外に教育されたものでないかと最近思うようになった。 思えば、小学校の頃から体操服に着替えるのも計算ドリルも教室の移動も、とにかく手早くやるように言われ続けた。のろまで愚図(ぐず)は悪であるかのように教育されたのだ。 それと同じように教え込まれたのが「やせ我慢」。特に、寒さに対してのやせ我慢は善とされた。冷たい水で雑巾がけ。休み時間は校庭をぐるぐる走らされ、「子供は風の子、元気な子」作戦。乾布摩擦なんて今では見かけなくなったが、このような心頭滅却型のやせ我慢教育は少なからず私の身に沁みついている。 だが、そろそろやせ我慢も限界。毎月の光熱費の請求額にびくびくしながら暮らすのもうんざりだ。 貧乏性の男の春はまだ遠い 多分歳のせいか、こたつは我慢できても風呂には入りたい。以前は冬に2~3日風呂に入らなくとも平気だったのに、この頃は風呂に入って温まりたいと思うようになった。ちなみに、去年は節約チャレンジャーのつもりで真冬でもシャワーで済ませていたが、今年は考え直した。 毎日銭湯に行くことを考えれば、また冷えた体のまま風邪を引いたり免疫力が落ちることを考えれば、熱い風呂に入った方が結局安く上がるというものだ。さらばやせ我慢! どうせなら、少し熱めの湯に入浴剤などを入れて温泉気分を楽しむことにしよう。ここはせっかちな性分を封印して、ゆっくりと湯につかる。身も心も温まって、体の冷えも疲れも取れた気がする。 スーパーでは半額で買えるペットボトル飲料をコンビニで平気で買うのに、1円でも安いガソリンスタンドを探してしまう。歯磨き粉は親の仇(かたき)でもあるかのように最後まで絞り出すくせに、普段の買い物はどんぶり勘定である。全く何をケチっていくら節約しているというのか。 というか、そもそも1人暮らしなのがよくない。自分1人のために風呂に湯を張るのはもったいないという話だ。だから、今日も夕方になると風呂に入ろうかどうしようかと悩む。よし、今日は寒いし風呂に入ろう。たまった洗濯をするのに、残り湯を使うから。言い訳がましいのも歳を取ったせいか。 暮れに指をけがしたことで、洗い物にゴム手袋をするようになった。まさにけがの功名というか、毎年悩まされていた親指のぱっくり割れもないし、お湯を使わなくて済むのが何よりうれしい。せっかちでやせ我慢の上に貧乏性の男の春はまだ遠い。(画家)

出来ない理由が先に出てくる《続・気軽にSOS》146

【コラム・浅井和幸】先日、友人Aと待ち合わせの話し合いをしました。大したことではないので、さっと済ませられるかと思っていたのですが、なかなか話が進まず、何を話し合っているのか、途中から分からなくなることもありました。 A「来週の月曜日に一緒に昼食を食べよう」 浅井「たまにはよいね。どこかで待ち合わせてから、食べに行こう」 A「どこで待ち合わせる? 浅井が決めてよ」 浅井「どこでも良いよ。事務所で待ち合わせようか? それともAの家に迎えに行こうか?」 A「事務所まで行くのは面倒だなぁ」 浅井「じゃ、Aの家に迎えに行くよ」 A「いやいや、遠いし、申しわけないよ」 浅井「別に構わないけど」 A「でもなぁ…」 結局、事務所で待ち合わせをすることになったのですが、Aの考え方のくせが私の考え方のくせとあまり合いません。待ち合わせ場所をどうするかとかではなく、どのような場所で待ち合わせるのが嫌かというやり取りに終始するのです。 逆立ちして待ち合わせるのは苦しい この話には続きがあって、私は「こちらも、アメリカで待ち合わせるのは遠いので嫌だし、逆立ちして待ち合わせるのも嫌だな。場所を決めることぐらい、大した問題ではないと思うけど、こちらも待ち合わせには適さないことを永遠と言い続けようか? 車を担いで待ち合わせるのは不可能だとか」と、極端なことを言います。するとAはハッとして、事務所で待ち合わせることになったのです。 自分は何も悪いことをしていないのに、運が悪いとか周りの人間が悪いやつばかりだと、Aはいつも言います。ですが実のところ、A自身が解決策を考えるどころか、悪いところを探し出して、あげつらっている日々なのです。 どんなことにも良い点と悪い点があります。悪い点ばかりを見続ける、改善させないように立ち振る舞う、苦しさをかなり抱え込む―。大変な人生を選択している彼に、同情の念を抱かずにはいられないのですが、改善策をアドバイスすることは彼のストレスを大きくしてしまいます。 それにAは、耐えられないほどの苦痛を感じて反発するだけなので、苦しみを重ね続ける彼を遠くで見守るしか手はないのだと、自分に言い聞かせる今日この頃です。(精神保健福祉士)

住むのに便利な街《遊民通信》82

【コラム・田口哲郎】 前略 先日、「徹子の部屋」に阿川佐和子さんが出ていて、おもしろい話をしていました。阿川さんは終(つい)の住処(すみか)になるだろう我が家を探すのに、海が見えるところに住みたいと思ったそう。海が見える家にずっと憧れを持っていたのがその理由です。 最初は瀬戸内海沿岸の尾道あたりを考えたけれども、東京での仕事が多く、通うのが不便なので断念。次に東京近郊の湘南はどうかと年上のお友達に相談したら、湘南は東京都心まで距離があるし、海辺は生活利便施設があまりないところが多いので、生活が不便になるから止めた方がよいと言われたそうです。 「海なら年に数回見に行けばよいじゃないか」と言われたらしい。そして結局、都心の便利なところに住んでいるというオチでした。 これを見て、なるほど海辺や森の中の家に憧れるけれども、景観がよいのは心を和ませてくれても、生活するのに直接的便利さは提供してはくれないー。改めて考えさせられる言葉でした。 県南で住むのに便利な街は? 私は常々、茨城県南には筑波山や霞ケ浦を始めとして風光明媚(めいび)な場所はたくさんあるのに、特に霞ケ浦はいまいち観光地としてパッケージ化がされていないように思っていました。京都の宇治みたいな楽園感があまりないような気がするのです。 でも、よく考えると、宇治の観光地のど真ん中にスーパーマーケットやホームセンターはないです。行くたびに、こんなところに住みたいと願うのですが、実際に住むとなると不便さが出てくるのかもしれませんね。 そういう意味で、筑波山や霞ケ浦の周辺は鉄道駅から離れていたりして少し不便ですので、逆に観光地としての可能性は大いにあると考えてもよいんじゃないでしょうか。 ところで、生活利便施設があるといっても、それが点在していると、結局、自動車に乗らなければならなくなったりと不便さがあったりします。駅前にスーパーマーケット、ホームセンター、家電量販店などが集中しているところが、生活に便利な街ということになるでしょう。 すると、県南地域で思いつくのはTXの研究学園駅です。さらに、JR常磐線のひたち野うしく駅周辺も隠れた便利エリアになっています。関東広しといえども、これほど便利な街はそうそうないと思います。 コロナ禍が収まり、東京への集中の傾向が出てきた昨今、郊外の駅チカの便利な街がますますにぎわうかもしれませんね。ごきげんよう。 草々 (散歩好きの文明批評家)

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