火曜日, 4月 7, 2026

星田弘司県議が立候補へ つくば市長選

任期満了に伴って10月20日告示、27日投開票で行われるつくば市長選に、県議の星田弘司氏(50)が立候補する意向を固めたことが8日までに分かった。市議選と同日で行われる同市長選には、現職の五十嵐立青氏(46)がすでに立候補を表明している。 取材に対し星田氏は「現在のつくば市は人口も増え、もっとポテンシャルを生かして十分に飛躍できると思っている。企業誘致にしても、もっと職を生んで、人を引きつける企業を誘致するなど、つくばブランドを生かした取り組みができる。ふるさと納税にしても毎年10億円近く流出している。国や県と連携し、世界に発信するダイナミックな行政運営ができるのがつくば市だと思っている」と話す。 立候補の動機については「洞峰公園のやりとりが象徴しているように、県との連携が十分でない。無償譲渡だが毎年膨大な管理費がかかる。知事との直接のやりとりが一度もできず、直談判もせず、譲渡を受けており、連携不足、調整力不足を感じた」とし「10年先を見据え、これからのつくば市を考えた時、今やらないとつくば市は単なる地方都市になってしまう」と話した。 今月4日、後援会役員会を開き、立候補の意向を諮り、役員会の了承を得た。近く立候補を表明したいとしている。 星田氏はつくば市出身、県立水海道一高、東海大学卒。英シェフィールド・ハラム大学大学院修士課程修了。つくば市議2期を経て、現在県議4期。自民党県支部連合会遊説局長などを務める。

つくばのおそば屋さん2店《ご飯は世界を救う》63

【コラム・川浪せつ子】今回はつくば市の西大通りに面したおそば屋さん2店です。創業45年の「かしわや」さん(つくば市春日)と創業50年の「増田屋」さん(同)。私はつくば市(旧谷田部町)在住42年なのに、今年7月初めて入りました。大通りからどうやって入店したらよいのか? いつか行ってみよう~ と思って40年も過ぎたわけです。 どちらのお店にも、丼ものとおそばかうどん付き定食があります。おいしそうだし、お手軽価格で2つの味が楽しめる。でも残念なことが…。太ってしまったのです。ラーメンライスみたいなメニューですから。 そして思ったこと。40~50年前、この周辺には建設現場がたくさんありました。そこで働いてくれた方々は体力勝負で、ご飯をたくさん食べたのだろうなぁ、と。私がこの地で初めてラーメンを食べたとき、あのしょっぱさはショックでした。汗をたくさんかいて働く方には必要だったのでしょう。最近はそんなにしょっぱくないのよね。 具が8つのおかめうどん 「かしわや」さんのメニュー見ていたら、「おかめうどん」見つけました。家の近くにもおそば屋さんあるけど、コレはない。グルメの息子も知らないと。私が高校生時代の学校帰り、おなかが空いてよく食べました。それ以来食べていないかも。もう懐かしくて。でも、なんで「おかめ」? 調べてみると、江戸時代、うどんやそばの上に「おかめ」(女性の顔)のように、具をトッピングしたのが始まり?とか。今回食べたのには、「だて巻、なると、おふ、白かまぼこ、ピンクかまぼこ、わかめ、かにかまぼこ、絹さや」の8種類。将棋での「おかめ八目」とか? よく分かりませんが、うどん以外にいろいろなトッピング、これはアリ!(イラストレーター)

「つながり」がテーマの水草展 筑波実験植物園で8日から

岩礁、ため池、マングローブなど再現 「水草展―水草がつなげる世界」が8日から、つくば市天久保、国立科学博物館 筑波実験植物園で始まる。多様な水環境の中で他の生物や環境とつながり、進化してきた水草に焦点を当てた企画展だ。水草と生き物、環境、人とをつなげる水辺の世界をさまざまな角度から紹介する。過去最多となる約250種の水草を展示しており、そのうち3、4割が絶滅危惧種だという。 会場の一つ、研修展示館では、アマモ場や岩礁、水田、ため池、マングローブなど、水草と生物が生み出すさまざまな環境を再現してそのつながりを解説する。水草を使って水面に巣を作るカイツブリや水草に産卵するマルガタゲンゴロウなど水草を利用する生き物を紹介する。世界で最も小さい陸上植物であるミジンコウキクサの顕微鏡観察などもできる。 人と水草のつながりは深く、人々はかつて農業などに水草を利用してきた。だが農業の高度化や農薬の使用などにより、それまで共存していた水草とのつながりが失われつつある。そうした中、再び共存の道を探ろうと新たな動きが始まっている。企画展では、これまでとこれからの人と水草とのつながりの多様性を紹介。水草を使った身近な食品や生活雑貨なども展示する。 ほかに、食虫水草ムジナモやタヌキモを顕微鏡で見ながらえさをあげる体験や、岩礁の海草の根元に生息する生き物の観察、実際に触ったり観察したりして水に浮く仕組みを学ぶ水草タッチプールなど、体験型展示も目玉の一つ。 教育棟では「水草の美しさを楽しむ」をテーマに、日本を代表する水槽レイアウトのプロが作製した数々の水草水槽を展示する。来場者が自由に水槽に草を植えて大きな水草水槽を作る企画やオリジナルのアクアリウム(飼育水槽)を作るワークショップもある。 同館研究員の田中法生さんは「バラやランに比べるとマイナーだが、まずは水草を楽しんでほしい。生物としての水草の面白さを知ることが、水草を守ることにつながる」と来園を呼び掛ける。 2011年から始まった水草展の開催は3年ぶり6回目。つくば市と周辺地域の水草の分布も紹介しているが、水質の変化や外来種の影響により前回の3年前の展示と比べて一部の品種が消失したという。一方で今年4月、姿を消していた水草の一種、ヒルムシロがつくば市二の宮、洞峰公園の土の中から見つかった。 展示される約250種のうち絶滅危惧種が3、4割を占めることについて田中さんは「(水草が)育つ環境があれば復活できる種がある。まだ間に合う」と話す。(泉水真紀) ◆企画展「水草展―水草がつなげる世界」は18日(日)まで、つくば市天久保4-1-1、国立科学博物館 筑波実験植物園で開催。開園時間は午前9時~午後5時(入園は4時30分まで)。会期中無休。入園料は一般320円、高校生以下と65歳以上、障害者などは無料。問い合わせは電話029-851-5159(同館)。詳細は同館ホームページまで。

公的年金、家族のあり方、女性の働き方 《ハチドリ暮らし》40

【コラム・山口京子】新聞に載っていた遺族厚生年金の見直し案を見て、公的年金や家族のあり方と女性の働き方を振り返って考えてみました。 1961年、自営業などを対象とする国民年金制度が誕生し、それまでの公務員や労働者の年金制度とともに国民皆年金が実現しました。1986年、年金制度を統合し基礎年金制度がつくられました。その際の改正の一つに、厚生年金に加入している夫(妻)に扶養されている妻(夫)は、保険料を納めなくても第3号被保険者になる仕組みがありました。 この制度が想定する家族モデルは、「会社員の夫と専業主婦の妻、そして2人の子ども」です。ところが、このモデルは1990年代に様変わりします。 その背景にはバブルが崩壊し、長期の不況、不良債権処理、労働者派遣法の改正、非正規労働者の増加などがあったのでしょう。家族の形は多様化しますし、夫の賃金が頭打ちになったり、引き下げられたりするなか、妻が働かないと家計が破綻する事態が進行しました。 あるエピソードがあります。家計のやり繰りが大変になった妻が、外で働きたいと言ったとき、夫は働くのはいいけれど、家族に迷惑をかけないようにと、くぎを刺したというのです。1970年~80年代は、働いている女性でも結婚が決まれば寿退社という風潮で、家庭を守ることが女性の仕事だという性別役割分担意識が根強く、家計補助として働くとしても家事は手抜きしないというプレッシャーがかかっていました。 男女の賃金格差是正が必要 現在は共働きが多数派になりましたが、共働きの形は、正社員同士か、正社員と非正規社員か、非正規社員同士か、様々です。また、業種による賃金格差や男女の賃金格差も家計に深く影響します。妻の収入は家計補助というより、夫婦が共に働かないと家計が回らないのが実態でしょう。 国税庁の民間給与実態調査によると、年収200万円以下で働く人が1000万人を超えています。その多くが女性です。扶養される範囲に調整するケースもありますが、扶養の範囲を超えて働いていても、夫より収入が少ないため、家事育児にちゃんと協力してと強く言えないことがストレスだという妻の相談を受けることがあります。家族が気持ちよく暮らせるように、共有できる役割とルール作りを話し合えたらと願います。 年金の額は現役時代に納めた保険料と納付期間で変わってきます。今すべきことは、働く人の賃金を引き上げる、男女の賃金格差是正の取り組みに本気になる、規制緩和の流れで改正されてきた労働者派遣法を見直す―ことだと思うのですが…。(消費生活アドバイザー)

懸念相次ぐ中、市全域で実証実験始まる オンデマンド型移動期日前投票 つくば市

市議会や市選挙管理委員会から懸念が相次ぐ中(6月3日付、同25日付)、今年10月のつくば市長選・市議選での実施を目指し、市内全域を対象とした「オンデマンド型移動期日前投票」の実証実験が6日始まった。 9日までの4日間、申し込みがあった37人を対象に、投票箱を積んだワゴン車2台が自宅前まで出向くなどし、車内で模擬投票が実施される。4日間の実証実験の事業費はシステムの小規模改修が約200万円、車両の手配が約220万円の計420万円という。 自分で立ったり歩いたりすることが困難な市内の要介護3 ~5の高齢者と身体障害者など計3072人に案内を出して参加を募り、1.2%の37人から申し込みがあった。内訳は要介護3と4の高齢者が15人、身体障害者が22人。 同市は今年1月、高齢者が多い市北部の臼井、筑波地区で最初の実証実験を行った。3月時点では、両地区で実施する計画で予算を計上したが、公平性の観点から市議会や市選管から懸念が出て、6月議会では、市全域の移動困難な高齢者や障害者計約4000人にタクシー券を配布することが決まった。 一方、ワゴン車が自宅に出向く同期日前投票に対してはこれまで、市選管から2度も「時期尚早」だとする見解が出されている。これに対し五十嵐立青市長は、スーパーシティの看板事業だったインターネット投票導入につながるステップだと位置づけ、今回の市全域での実証実験となった。 今回、自宅に出向く車両は、市内の介護タクシー事業者が所有するワゴン車のリフト付き福祉車両とした。2台が市北部と南部に分かれて37人の自宅などを回る。車いす利用者は、後方からリフトに乗って車いすのまま車内に入れるようになっている。ワゴン車の運転手は介護ヘルパーの資格を持ち、乗り降りをサポートする。 移動投票所となるワゴン車では1台に付きそれぞれ、投票管理者1人、投票立会人2人、受付1人、補助1人の計5人が立ち会う。パソコン1台が設置され、ネットの利用で選挙人名簿を確認などする。文字を書くのが困難な場合は代理投票も行う。1月の実証実験で試された立会人ロボット「オリヒメ」は今回採用を見送った。 市選管からは、各所10分間という移動投票所の設置時間が厳守できるかなどの指摘があったことから、1カ所に付き30分間の予備時間を確保する。さらに次の移動投票所の設置時間に間に合わない場合を想定し、ワゴン車1台を待機させる。1月の実証実験では自力で歩ける人がほとんどだったため所要時間を計測しなかったが、今回は各所で時間を計測する。 自宅敷地内にワゴン車を駐車できるスペースがない場合は、乗用車タイプの福祉車両が送迎などする。 10月の本番で実施することが決まった場合は、改めて参加者を募集するが、現在のワゴン車2台体制の場合、期日前投票が実施される6日間で最大84軒くらいを回ることができるという。 6日、実証実験に参加した同市洞下の五十嵐心音さん(18)の自宅前には投票箱を積んだワゴン車が到着し、五十嵐さんは介助を受けながら無事投票を済ませた。心音さんは腕や手に機能障害があり、歩くことやしゃべることが困難だ。母親の純子さん(47)によると、音声を合成する機器を利用して心音さんと意思疎通を図っている。「選挙が出来る18歳になって、本人から選挙をやってみたいという意思の確認がとれたので、今回の模擬投票に参加することになった。あきらめてしまう人は多いけれど、出来ることはチャレンジしていきたい」と話した。介護タクシーの利用について純子さんは「介護タクシーはまだ利用したことはないが、機会があれば使ってみたい」と付け加えた。 五十嵐さん宅では、市選挙管理委員のほか五十嵐立青市長も同行し実証実験を見守った。五十嵐市長は「今回はスムーズな運営が出来てとても良かった。あきらめてしまう人が多い中、意思表示をし、参加できるというのはとても大事なこと。市としてはこういう機会をどんどんつくっていきたい」と話した。 今回の実証実験の結果は市選管に報告する。10月の市長選・市議選で実施するか否かの最終判断は、9月2日開催の市選挙管理委員会で改めて協議される。

ウソをつくと得をするのか《続・気軽にSOS》152

【コラム・浅井和幸】ウソをつくと得をするのか損をするのか? 当たり前の答えを先に言うと、ウソをついた人は得することもあり、損することもあります。確率としては、短期的に得することが多く、長期的に損することが多いものです。 Aさんは、来月の給料でお金を返すと約束をして、Bさんからお金を借りました。Aさんが最初から返す気がない場合は、ウソをついていたことになります。返せると思って借りたけれど返せなくなり、結果的に、約束がウソになることもあります。突然の出費があったとか、給料が入らなかったとか…。 先を読む力が低い人は、人をだますつもりがなくても結果的にウソとなり、信用が失われます。パチンコでの勝率は良くない実績があるのに、パチンコで倍にして返すと考えて借金をしたとか、日払いの仕事なのに雨で休みが多く収入が減るとか…。貸した方からすると返せなくなるのは最初から分かっていただろうと怒ることでも、将来を見通す力が弱い人は自分に都合良く予知をしてしまいがちです。 つまり、寝ないでやれば3日で夏休みの宿題が終わるから、休みが終わる4日前までは宿題をやらないという考え方です。大人になっても、締め切りが近くなって追い詰められたら自分は力を発揮すると考えている人が結構います。そういう私も、この原稿を締め切りの1時間前に書いているわけですが。 お金に関していえば、手元にお金が残るので、短期的には返済しない方が得です。しかし長期的には、返済した方が信頼関係を築けるという得があります。長期的な事業でいえば、返済計画通りに返済することで、次の大きな融資を受けられやすいというメリットになります。 暴こうとするとウソが巧妙になる 親御さんが自分の子どものウソを暴こうと頑張ることがあります。それは、親御さんとしても、ウソをつくことは悪いことだと教育したいからという目的があります(裏の目的としては嘘をつかれるのは子どもになめられているからで、なめられたくないという思いもあるでしょうが)。 しかし、ウソを暴こうとだけすると、よりウソが巧妙になるもので、もっとうまくウソをつけという教えになる可能性があります。ウソをついたときは、怒られずにその場を切り抜けられるというメリットがあるからです。デメリットは、ウソがばれたときであるからです。ウソをついたときに罰を与えるのと同じぐらい、いやそれ以上に、誠実に振る舞ったときに得になるような対応をすることが大切です。ご褒美をあげるとか、より笑顔で接するとか。(精神保健福祉士)

コミュニティーバスが衝突事故 1人けが つくば市

5日午後0時55分ごろ、つくば市篠崎、篠崎バス停付近のT字路で、つくば市のコミュニティバス「つくバス」吉沼シャトル上り11便が、赤信号に気付かずT字路交差点を直進し、右折してきた乗用車と衝突した。この事故で、乗用車を運転していた女性が首などに全治2週間のけがを負った。バスには当時、乗客が1人乗っていたが、乗客とバス運転手にけがはなかった。 市総合交通政策課によると、運行中、つくバスの運賃箱からエラー音が鳴り、運転手がエラー音を解除しようと前方から目線を外したところ、信号が青から赤に変わったことに気付かず、交差点に進入した。 市は同日、運行事業者の関東鉄道に対し、安全運行の徹底を強く申し入れたとしている。

土浦 新川でアオコ大量発生

土浦市の市街地を流れ霞ケ浦に流入する新川で、8月に入りアオコが大量発生している。上流にアオコが拡散するのを食い止めるためオイルフェンスが設置された同市城北町、土浦税務署付近では5日、アオコがフェンス近くの水面に厚く堆積している。河口付近は川の水の色が緑色に濁っている。河口近くの霞ケ浦・土浦新港の水も緑色に濁り、緑色の粉を撒いたような筋も見える。 新川の下流近くに住む女性(70)は「7月31日に新川の河口脇を通ったら入浴剤を入れたように川の水が緑色で、一部泡立っていた。きょう(5日)土浦税務署前を通ったら、オイルフェンス近くの水面にアオコがたまり、臭いがして、アオコが茶色になっているところもあった。20数年前に引っ越してきた時、アオコが大発生しすごい臭いだったのを思い出し、また同じようにならないか心配」だと話し「新川河口近くはつくば霞ケ浦りんりんロード沿いで、全国から自転車愛好者が来る。抜本的な対策をしてほしい」と話す。 県環境対策課水環境室霞ケ浦対策グループによると、アオコは霞ケ浦や新川で毎年、出たり消えたりしているが、新川で急に多く出始めたのは8月2日ごろから。 県は2日、土浦税務署近くの水面にフェンスを張り、同日から連日、1日2~3時間、アオコがたまっている水面を船でぐるぐる旋回し、アオコを川底に沈めている。水面に浮かんだままだと腐敗して臭いが出るためだ。 翌3日からは、新川のさらに上流から、ポンプで桜川の水を新川に流している。アオコは流れがないと増殖しやすいことから、流れをつくり、さらにアオコを下流に押し下げるためだ。これによりオイルフェンスの設置位置を少し下流に押し下げることができたという。以前、土浦税務署前の新川にはアオコ抑制装置が設置されていたが、3年ほど前に撤去されている。現在は桜川の水を新川に流すことで対応しているという。 一方、土浦駅東口近くの霞ケ浦土浦港では、国交省霞ケ浦河川事務所が水中ポンプで1キロほど湖水を土浦港の奥に引っ張り、湖水を流すなどしている。 アオコは一般に、暑く晴れた日が続くと増殖するとされる。霞ケ浦でアオコが大量発生したのは最近では2011年から12年、13年ごろ。ここ数年は大量発生はなかった。 県は引き続き、アオコ対策を続けるとしている。(鈴木宏子)

どっちが大事? つくば市の選挙 《吾妻カガミ》188

【コラム・坂本栄】つくば市では10月27日に市長と市議の同時選挙がある。どんな人が立候補するのか(五十嵐市長はすでに3期目出馬を表明)、その公約や力量が市民の関心事だが、市や議会では選挙の仕方をめぐる議論がされている。研究学園市らしい風景だ。 オンデマンド型移動期日前投票所 選挙の仕方をめぐる議論のひとつは、投票所に行くのが大変な高齢者や障害者の投票率をアップする方法。五十嵐市長は、投票を希望する高齢者や障害者の自宅まで投票箱を積んだ車を回し、自宅で期日前に投票してもらう仕掛けにこだわっている。市は「オンデマンド型移動期日前投票所」と呼んでいる。 オンデマンドとは「要求に応じてサービスを提供する」という意味だが、いかにも研究学園市らしいカタカナ用語だ。 この投票法の手順や問題点などを探るため、つくば市は今年1月、市北部の2カ所で実証実験を行った。ところが、市全域でやらなければおかしいと議会で突っ込まれ、8月6日から9日にかけ、市職員約20人、車3台(1台は予備)を動員して、希望者を対象に2度目の実証実験をやるという。記録的な猛暑の中ご苦労さま。 この新基軸を扱った記事「…選管見解は再び『時期尚早』…」(6月3日掲載)、「議会から懸念相次ぐ…」(6月25日掲載)によると、選挙の実務を担当する選挙管理委員会も、選挙の方法を審議する議会総務文教委員会も、市長の入れ込み方に「はて?」のようだ。記事の見出しからも明らかなように、時期尚早論、実施懸念論が出ている。 なぜ、五十嵐市長はこの新投票法にこだわっているのか? 研究学園市つくばの先進性を世に見せるため、本当はネット投票を導入したいのだが、選挙制度を管轄する総務省が慎重なスタンス。そこで、目先の策として「オンデマンド…」を実現したいようだ。政治用語を使うと、「パフォーマンス(派手で格好いい目立つ行動)」ということか? 選挙公報のスペースとデリバリー もうひとつは、投票日前に有権者に配る選挙公報のスペース(紙幅)とデリバリー(配布)をめぐる議論。市政への関心が強い酒井泉氏(元大学教授)が、①市長・市議立候補者の経歴や公約を載せる選挙公報のページ数を増やし、②自宅購読が減っている新聞への折り込みでなく、専門業者、郵便局、地域区会などに宅配を頼んだらよい―と市議会に提案。 議会総務文教委での議論を受け、本会議は①②について検討するよう選挙管理委員会に指示した。その内容は記事「…選挙公報、各戸配布検討を…」(6月20日掲載)に詳しい。公示日から選挙日までの時間的制約、12万世帯(今春現在)に宅配する手間暇―などの課題はあるが、採用の優先順位は移動投票所よりも選挙公報充実の方が上だろう。 というのは、オンデマンド型移動投票所の対象者は約3000人であるのに対し、選挙公報の対象者=有権者市民は約20万人だから、4年に一度の選挙を盛り上げるには選挙公報充実が大事なのは言うまでもない。ところが、五十嵐市長にどっちが大事か質問したところ、「オンデマンド…」の方が大事との回答が返ってきた。 現職の市長は市の予算を使った自分PR用の広報紙を持っている。選挙公報の充実は敵(対立候補)に塩を送ることになると考えているのだろうか? (経済ジャーナリスト)

民主党・指名候補者の差し換え米大統領選(5)《雑記録》62

【コラム・龍田薫】「政治の一寸先は闇」というが、バイデン大統領が大統領選挙から撤退を表明、ハリス副大統領がバイデン氏にかわる民主党大統領候補の指名を確実にした。過去に例のない急展開である。選挙(11月5日)まで約100日。民主党としては、候補の差し換え手続きについて、党内外からの批判・攻撃に耐えうるだけの公明正大さ・公平さをどう確保するかが問われる。 民主党は急ぎ、8月1日に大統領選を戦う党候補者を指名するオンライン投票を開始し、同7日までにすでに指名獲得に必要な代議員の過半数を固めたハリス氏を正式に指名するとした。次に、正式指名を受けた大統領候補は副大統領候補を選ぶことになるが、これについては8月19〜22日に中西部イリノイ州シカゴで開く党全国大会で正副大統領候補が受諾演説に臨む手はずである。 ここまで切羽詰まると、党内で内輪もめもできず、党内はハリス支持で一本化し、トランプ氏と対決する新たな構図が確定することになるだろう。問題は、この構図で11月の大統領選に勝てるかどうかだが、勝敗の大きな鍵は副大統領候補選びにある。 今回、副大統領候補に期待される役割は、共和、民主両党ともに、いわゆるスウィングステート(激戦州)の選挙を有利に導くこと、つまり、激戦州の労働者票を獲得できる候補者が求められる。共和党はすでにJ・D・バンス上院議員を副大統領候補に指名した。 バンス氏は、17日、党大会で指名受諾演説に臨み、「ラストベルト(さびついた工業地帯)」で育った生い立ちを自己紹介しながら、内外の政策で米労働者を第一に据える方針(トランプ氏のアメリカ第一主義に沿う)を表明した。民主党も、これに対抗できる副大統領候補を選ぶとすれば、激戦州のペンシルベニア州のシャピロ知事、アリゾナ州選出のケリー上院議員、ノースカロライナ州のクーパー知事のいずれかが有力と予想される。 労組はどちらを支持? ところで、今回の選挙の背景を読むと、労働者組織の今までに無かった動きが目立っている。一例としては、全米トラック運転手組合のS.オブライエン会長が共和党全国大会で演説(組合史上初)し、労働・政界関係者に衝撃を与えた(フィナンシャルタイムス7月26日付)。 その内容は「米商工会議所や主要経営者団体は、結局大企業のための団体であり、労働者の利益を代表していない」と断じたという。つまり、労働者の代表組織そして労働者自体が、誰が本当に自分たちを支援する人物か見極めようとしているということだ。民主、共和両党の副大統領候補がその眼鏡にかなうか否か、今回の大統領選挙の行方を決める大きな鍵になる。(茨城キリスト教大学名誉教授)

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