火曜日, 4月 7, 2026

争点は裏金解明とジェンダーフリーだ《ひょうたんの眼》72

【コラム・高橋恵一】自民党に対する厳しい支持率低下を受け、岸田首相は党総裁への再選を放棄し、次の首相でもある自民党総裁選が行われている。支持率低下の要因は、統一教会問題と政治資金の裏金問題の解明と関係者の処分がないことだろう。統一教会問題にしても、裏金問題にしても、安倍元首相の主導のもとに、不当な選挙活動が行われたであろうことは疑いの余地がなく、安倍一強と言われた現有議席の正当性さえも疑われることになる。 しかし、自民党は、支持率低下の要因解明に頬かむりして、新たな権力争いに国民の目をそらそうとしている。各総裁候補は、問題の解決ではなく、党首交代を逆手にとって自分の権力獲得に乗り出し、新首相就任直後の解散を予告して、政権選択選挙に持ち込んでしまった。 自民党の党首候補は勢いがよい。経済を活性化し、再度、世界トップレベルの経済力を取り戻す。防衛力を強化し、アメリカに頼るのではなく、日本が中心になって、世界の紛争を止め、世界秩序を構築する。政治資金の問題は、様々な議論をして、国民に理解してもらう(時間をかけて、うやむやにして、忘れてもらう)? 現実には、小泉政権以来の長期経済停滞の失われた30年。さらにダメ押しになったアベノミクスの輸出産業優先の円安政策。いずれも低賃金構造が内需不足・不況を引きずっての30年だ。経済政策の失敗で、GDPがドイツに抜かれ世界4位になり、間もなくインドにも抜かれる見通しだ。 世界の常識から遅れている日本 深刻なのは1人当たりのGDPが、世界38位と昨年より4位後退し、先進国の最下位レベルになっているのだ。アベノミクスは、安易な国債発行を続け、国債残高もGDPの2倍以上になっている。自分たちのお粗末な経済運営の失敗を棚上げにして、世界に冠たる経済大国に戻ったり、世界を席巻する防衛大国になるなど、どういう計算で考えられるのだろう。 1人当たりGDPでみると、この30年間に、ヨーロッパに確実に後れを取っているのだが、大局的な言い方をすれば、ヨーロッパでは社会経済政治分野などあらゆる場面で女性の活動が当たり前になり、男女の区分を論ずる意味がない状態になっている。 GDPは、1人当たりGDPの総計だから、働き手の中に、構造的な低賃金層を抱えている国のGDPが負けるのは当然だ。低賃金労働者の多くは、市役所の非正規職員や看護師、介護士など女性就労者だ。ヨーロッパでは、女性のあらゆる場面での活動を抑制することのないように、社会制度、労働環境、生活文化を改革して来た。それがジェンダーフリーだ。 配偶者の130万円の壁だの、選択的夫婦別姓、女性初の首相などの可否を議論していること自体が、日本が世界常識から遅れ切っていることを示しているのだ。 岸田政権は、企業に賃上げを要請しているが、市役所の臨時職員の給与も、看護師や介護士の給与も、政府が決定できるのだ。女性の賃金が安いのが当然という政治家は、これからの日本には不要なのだ。(地歴好きの土浦人)

市職員の請願、継続審査に つくば市議会特別委 生活保護行政の不適正事務問題

現役のつくば市職員(39)が、市議会9月会議に提出した「生活保護業務の適正化を求める請願」(9月3日付)について審議する市議会請願審査特別委員会(長塚俊宏委員長)が13日開かれた。生活保護行政をめぐる不適正な事務処理問題について現在、市役所内と市公平委員会で、調査が進められているなどとして、請願を継続審査とすることを決めた。 次の特別委の開催日程は未定。市議会は10月27日に改選が行われ、現市議は11月29日に任期満了となる。継続審査となった請願は、任期満了により審議未了で事実上、廃案となる。長塚委員長は「現段階で(公益通報などの)調査がされており、推移を見ないと、委員会で意見は出てこない。(市執行部や公平委員会が)しっかりした調査を進めていただくことがあるべき姿だと思う。(改選後に)再度、請願として上がってくるということもあると思う」としている。 13日の特別委ではまず、請願を出した市職員が今年2月と3月に計4回、市公平委員会に公益通報し、不適正事務の是正を求めたことについて、請願の中で「市として最終的な自浄作用を期待して公益通報もしたが、受理までに3カ月以上もかかり、その後も一向に不適正事案は是正されていない」などと指摘していることについて市議から質問が出て、公益通報の受け付け窓口である市人事課は「受理までに一定の時間を要し5月30日に受理した。何も動いてないことは一切なく、慎重かつ綿密に調査して一定の時間がかかっている」などと主張した。 市議からは「請願の趣旨は(生活保護行政の)適正化だが、事実認定の方法として双方の主張を聞き取って、意見が分かれる場合は証拠に基づいて判断しなければならない。どう進めていくか(市議同士の)共通理解が得られないと進められない」「つくば市として事実認定をしっかりやらなければ判断できない。委員会はそれから判断していくべき」などの意見が出て、請願の中身の審査には入らなかった。その上で長塚委員長が「(請願で指摘されている不適正事務について)一つ一つ(委員会が)事実認定していくのは難しく、(市や公平委員会の調査の)経緯を見ながらでないと難しい」とする見解を示し、全会一致で継続審査となった。 継続審査となったことについて、請願を出した市職員は取材に対し「(市議会には)県の特別監査の要請や、第三者委員会による検証を採択することなども期待していたが、時期的に継続審査も致し方ないことかなと理解した。(市議会には)何より問題の大きさを受け止めていただけたことに感謝している。請願は異例なことかとは思うが、12月議会までの各調査の進ちょくも踏まえて、再度請願させていただきたいと考えている」とし、「(市の公益通報の対応に関する)市長のX(旧ツイッター)投稿も、兵庫県にようにブラックボックスになってしまいがちな公益通報について、その流れを明確にしていただけて感謝している。(市の公益通報が)調査の前の受理に3カ月以上かかっていたことも含め、より誤解されにくい発表がされていくことを今後も期待しています」としている。(鈴木宏子) ➡市職員の請願はこちら

香取市の落花生専門「オオノ」農園《日本一の湖のほとりにある街の話》27

【コラム・若田部哲】9月から10月ごろにかけての短い期間、スーパーや道の駅などで見かける「生落花生」。今回は、全国の落花生の8割以上を生産する千葉県で、その栽培の現場に行ってきました。向かった先は、落花生専門農園である香取市の「株式会社オオノ農園」。4代目の大野雄一郎さんにお話を伺いました。 同農園は大正時代、あたり一帯が開墾地だったころより農業を始め、3代目の先代が栽培を落花生一本に絞り、2008年に法人登録したそうです。千葉県の独自品種「Qなっつ」に加え、「郷の香」、「千葉半立(ちばはんだち)」などの品種を生産するほか、6次産業として風味豊かな「落花生ペースト」をはじめとする、様々な加工品を生産・販売しています。 有機肥料5種類をブレンドしたオリジナルの肥料により、青々と葉が茂った圃場(ほじょう)を眺めながら、まず年間の栽培スケジュールを教えていただきました。4月から7月初旬に種まき、8月末から10月いっぱいが収穫、そして10月以降は収穫した落花生を加工しつつ畑を耕し、その後1月ごろからは肥料をまいて土づくり、というのが年間の大まかな流れとのこと。 悩ましいのが多雨の季節が重なる収穫期で、雨により収穫が遅れると収穫量が激減してしまうのだそうです。収穫後、畑で「わらボッチ」と呼ばれる状態で積み重ね、実を乾燥。さらにその後、コンテナに入れて乾燥させるそうで、圃場近くのハウス内は、収穫を待つ全面網張りのコンテナが何段も積まれていました。 生産者によっては機械乾燥とするところもあるそうですが、食味の点からいえば自然乾燥の方が良いため、大野さんは自然乾燥にこだわっているそうです。 落花生ペースト、とりたて塩ゆで 圃場を見学した後、「Qなっつ」に次ぐ人気商品であり、農園の代表的6次生産品である「落花生ペースト」を試食させていただきました。自社栽培落花生100%、砂糖不使用の濃厚なペーストは、落花生の風味豊かで濃厚な味わい! パンやアイスなどにあわせるのはもちろんのこと、「ガトーショコラなど濃厚な味の物とあわせるのもおススメです」と大野さん。 そして、生産地ならではの楽しみが、とれたて生落花生の塩ゆで! 取材後、頂いた朝どりの「郷の香」を、たっぷりの塩を入れたお湯でゆであげ、カラを割っていただくと…ソラマメのようなホクホク感と甘み、カラを割る手と口が止まりません! 手はセカセカ、口はムシャムシャと、山と積んであった落花生はみるみる消えてしまいました。 香取市の「道の駅 水の郷さわら」をはじめとして、各所で広く親しまれる同農園の落花生商品。産地ならではの新物とあわせ、ぜひお楽しみください。(土浦市職員) <注> 本コラムは「周長」日本一の湖、霞ケ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。 ➡これまで紹介した場所はこちら

生活保護受給者27人の個人情報を誤送信 つくば市

つくば市は12日、生活保護受給者27人の氏名、居住している集合住宅の部屋番号、家賃額が書かれたリストを、誤って別人のファックス番号に送信してしまったと発表した。 市社会福祉課によると、受給者が複数入居している集合住宅の不動産管理会社宛てに、27人の9月分の個別家賃額をファックスで送信しようとしたところ、一桁番号違いの別人に誤送信したという。 27人の家賃については、市福祉事務所が直接、家主などに支払う「代理納付」という制度を使って不動産管理会社に振り込んでいる。同社が管理する集合住宅で今回、複数の退去者と入居者があったことから、9日、同社から、市が振り込んだ9月分の個別の家賃額内訳について情報提供の依頼があり、同課の担当職員が27人分のリストを作成して同日ファックス送信した。 11日、同社からファックスが届いてないとの連絡があり、同課が送信履歴を確認したところ、ファックス番号を間違えて送信していたことが分かった。 市は同日、誤送信先に電話し謝罪すると共にデータの削除を依頼した。生活保護受給者27人に対しては今後直接会って謝罪するとしている。 同市では代理納付の家賃をまとめて振り込む場合があり、個別の家賃額について問い合わせがあった場合、通常は電話で回答している。今回は人数が多かったことからファックスで送信してしまったことが原因としている。 再発防止策として同課は、職員に個人情報を厳重に取り扱うよう注意喚起すると共に、原則電話で回答しファックスで個人情報を送付しないようにするとしている。やむを得ずメールで送信する場合には、まずメールで依頼を受け、それに返信する形でパスワード設定をした上で送付し、メールの到着を電話で確認した上でパスワードを伝えるなど取り扱いを徹底するとしている。

ナラ枯れ 観光拠点の筑波山梅林周辺に広がる 市、枯死した13本を伐採

つくば市の観光地、筑波山で今夏、ナラ枯れの被害が筑波山梅林周辺にまで広がっていることが分かった。筑波山系では2022年に初めて朝日トンネル付近で確認され、昨年は、南麓の体験施設「筑波ふれあいの里」(同市臼井)で被害が確認された(23年9月8日付)。今年は、西側中腹の梅林(同市筑波)を通る林道「四季の道」周辺にまで被害がさらに広がり、市は枯死した13本を伐採し薬剤によるくん蒸処理をした。 同市森林保全室の後藤佑太主任は「今年はナラ枯れの広がりが筑波山全体、およびその周辺に広がっており、とても大きい。今後の対策は県が考えているように、残したい良い木を選んだ上でワクチンを打つなど予防することが中心となる」と話す。 筑波山東側の土浦市でもナラ枯れが問題になっている。6月議会で一般質問があり、同市産業経済部の塚本隆行部長は「公共施設、公園などの倒木や枝落ちによる人的被害があるおそれのある場所では伐採、破砕処理を進めている。個人所有のものについては(森林の間伐や枝打ち、下草刈りなど森林整備費用の7割を市が補助する)小規模森林整備事業補助金を広く周知していく」などと答弁した。 9-10月、全県で被害量調査 筑波山では昨年から、南側の山麓や周辺の民有地の雑木林で、ナラ枯れの被害を受け、葉が赤茶けた樹木が目立つようになった。 今年8月下旬から9月初旬にかけて、記者が筑波山と周辺の宝篋山、土浦市の小野、本郷、永井の山など確認したところ、昨年ナラ枯れの被害が確認された南麓は、昨年とは別の箇所の雑木林に発生するなど被害が拡大していることが確認できた。ただし被害本数、面積等は不明だ。 県はナラ枯れについて被害量の実態調査を、県全域で9月から10月にかけて行う予定だ。 県のこれまでの調査によると、県内ではつくば市で2020年に被害が確認されたのが最初で、その後県全域で確認され、2024年8月現在、44市町村のうち34市町村で被害が確認されている。 ナレ枯れはナラ類、シイ、カシなどの広葉樹が枯れてしまう樹木の病気で、森林病害虫のカシナガクイムシが引き起こす。 森林総合研究所の調査によると、ナラ枯れの被害に遭っている樹木は、かつて燃料として使われていたが、利用されなくなって太くなったものが多く、放置すれば3割ぐらいが枯死し、コナラ林であった場所が被害後にコナラ林に戻るのは難しいとされる。夏に異常な高温が続くこともナラ枯れを助長しているといわれる。(榎田智司)

都市の気とまちづくり 名古屋と大阪《遊民通信》96

【コラム・田口哲郎】 前略 先日、名古屋に行ってきました。新幹線で東京駅から1時間半。言わずと知れた本州の中央部の中枢都市です。名古屋の夏はとくに暑いと聞いていましたが、9月というのに本当に暑かったです。先週、大阪に行ってきましたが、大阪よりも暑く感じたので、相当だなと思います。 名古屋は、近世に織田信長が那古野城の城主となって以来、豊臣秀吉、徳川家康とその領主をいただき、近代以降は工業地帯として発展してきた、伝統も経済規模も大きい大都市なのはご存知のとおりです。 その名古屋、すべてを回ったわけではないのですが、中心部と郊外を見た感じで、大阪とはやはり街の雰囲気は違いました。ひとことで言うと、大阪は蓄積を感じ、名古屋には流れを感じました。 名古屋は京都と東京の中間ですから、大きな往来のなかにあります。あくまでイメージなのですが、でも、街が拡大して広がっているダイナミズムみたいなものが感じられました。どこかに活気が常にあって、変化に対して寛容なのではないかと思いました。 一方、大阪は瀬戸内海の大阪湾に面しているので、なんとなく地理的に行き止まりな感じがして、名古屋のような流れというよりは、物事がそこで止まって、積み重なり、蓄積が熟成して文化になる感覚が街から感じられました。たしかに、上方文化は大阪で生まれて江戸に広まりました。 気の流れが街をつくる?! 気の流れというのでしょうか、そういうものが人びとの気性に影響して、まちづくりにも現れるのかもしれませんね。 最近、大阪、名古屋と二つの地方都市に行きましたが、感じるのはゆとりです。東京を中心とする首都圏とは時間の流れの速さが違います。そうすると、人が人にやさしい。疲れ切った群衆が行きすぎる東京の駅とは違い、みんな生気があり、どことなく元気に見えました。 首都圏にありながら茨城県南は土地に余裕がありますから、東京の疲弊を緩和するゆとりを提供できればよいですね。東京に一番近い地方都市を目指してまちづくりをするのもよいかもしれません。ごきげんよう。 草々 (散歩好きの文明批評家)

花いっぱいのまちづくり《けんがくひろば》10

【コラム・二木重光】4月上旬、研究学園駅前は色とりどりのチューリップが揺れ、駅行く人たちを迎えてくれます。正面にはどんと構える筑波山。家路に着く私にとってもホッとできる瞬間。ここは私のホームタウンです。2005年8月、日本自動車研究所の高速テストコース跡地に造られた研究学園駅は、広大な空地の中にポツンとたたずんでいました。 それから7年が経った2012年。駅周辺のビル建設が一段落し、街路樹の下は茅(かや)で覆われていました。この年、つくば駅周辺で駐車場を運営管理する「つくば都市交通センター(TUTC)」主催のまちづくりセミナーがきっかけとなり、研究学園を「花が咲く美しいまち」「誇らしいふるさとと思えるまち」「地域住民・新旧住民がつながる地域コミュニティ」にしようと、私たち「研究学園グリーンネックレス・グリーンの会」が誕生し、花いっぱい活動がスタートしました。 活動を始めて12年。この間、多くの子供たちが巣立っていきました。今でも、花いっぱい活動を通じて、小学生からおばあちゃんまでの世代が協力し合う姿が見られます。最近、大学生も参加するようになり、人の輪がさらに広がり、大きくつながります。 一緒に秋の花植えをやりましょう 素人集団の私たち。園芸ソムリエの先生から学ぶ機会を与えてもらい、ひとり立ちするまでTUTCの支援をいただきました。それ以降も、ホテルベストランドからの休憩場所提供やお茶の差し入れ、タネのタキイからの球根や花苗の提供、地元の企業や店舗からの散水用水の提供などをいただき、多くの皆さんに支えられて研究学園花いっぱい活動を続けています。 駅前のベンチでひと休みする人に癒やしを与えてくれたベゴニア。春に植えたベゴニアやマリーゴールドはもう終盤。いよいよ秋の衣替えが始まります。10月下旬から11月上旬にかけて、毎土曜日の午前中、秋から来春に花を咲かせるパンジーやビオラなどに植え替えます。 そんな花いっぱいのまちづくりにご協力いただける方を募集します。お花に興味がある方、地域コミュニティやボランティア活動に興味がある方、私たちと一緒に秋の花植えをやりましょう。(研究学園グリーンネックレス・グリーンの会 広報担当) <追い合わせ先>・メール:kenkyugakuen.green@gmail.com・インスタグラム:kenkyugakuengreen(研究学園グリーンネックレス)

パリパラリンピック 高橋利恵子選手 関彰商事で帰国報告会

健闘、ゴールボール女子キャプテン ゴールボール女子のキャプテンとしてパリパラリンピックに出場した高橋利恵子選手(26)が帰国し、10日、自身が籍を置く関彰商事(本社筑西市・つくば市、関正樹社長)つくばオフィス(つくば市二の宮)で帰国報告会が開かれた。 ゴールボールは、視覚に障害のある選手が3人1組で、鈴が入ったボールを転がすように投げ合い、得点を競う競技。高橋選手のポジションはセンターで、ディフェンスの要だ。 女子チームは予選リーグで、韓国、カナダ、フランスを撃破して3連勝し、予選を1位通過と好成績で勝ち進んだが、準々決勝でブラジルに0-2で敗れ、6位となった。東京パラリンピックでは銅メダルだったことから今回、金メダルが期待されたが、メダル獲得はならなかった。 帰国報告会で高橋選手は「金メダルを目指して頑張ったが、準々決勝で敗れ、6位という結果になった。受け入れがたい結果でとても悔しく、今もその気持ちが続いている。しかし大会は、東京と違い観客の声援が響きとても楽しかった。ゴールボールを多くの人に知ってもらえたのはうれしい。これからも頑張っていきたいので応援をお願いします」とあいさつした。 報告会には約100人の社員が集まった。関社長は「高橋選手の頑張っている姿は、社員に勇気や元気を与えてくれた。心から感謝したい。社員の中に世界で戦えるアスリートがいることは誇り。これからも次の大会や、次回のパラリンピックがあるロサンゼルスを目指してほしい」と語った。 高橋選手は広島県広島市生まれ。先天性の病気で幼い頃から視覚障害がある。小学校は普通学校に通ったが、中学校から地元の特別支援学校で学び、高校は筑波大附属視覚特別支援学校に進学。高校2年生の時にゴールボールと出合った。 大学は筑波大に進学。2017年日本代表強化選手に選ばれ、18年世界選手権で初の日本代表入りした。21年には東京パラリンピックに初出場し銅メダルを獲得。23年から日本代表のキャプテンを務める。関彰商事には22年4月に入社し、総合企画部に所属する。 高橋選手は「パリでの生活は、陸上100メートルに出場した、同じ関彰商事社員である東田選手に選手村の様子など詳しく聞いたのでとても助かった。情報を聞いて準備していたので快適に過ごすことができた。選手村の悪評があったので改善されたのではないか」とパリでの生活を振り返った。(榎田智司)

コメ不足・値上がりに危機感 子ども食堂や食料支援団体 つくば

23年産米の寄付を緊急募集 全国的なコメ不足と値上がりの中、フードバンクや子ども食堂など経済的に困窮する家庭を支援する団体が支援継続に不安を抱えている。 スーパーでは、コメの購入制限を呼び掛ける札が品薄の商品棚に並ぶなど、全国的なコメ不足が叫ばれた8月下旬、ひとり親世帯や子どもがいる非課税世帯などへの食糧支援活動「フードパントリー」や、子ども食堂向けのフードバンクを行う子育て支援団体「つくば子ども支援ネット」(山内ゆかり代表)が、コメの「緊急募集」を呼び掛けた。同団体事務局長の鬼木尚子さんは、コメ不足により支援活動が滞ることへの強い危機感がある、と話す。 SOS増えている つくば子ども支援ネットでは2020年の発足以来、年に数回、寄付された食料を無料配布するフードパントリーを開いてきた。直近では7月28日、支援を求める100世帯にコメ5キロと野菜2キロを含む食料と、子ども向けの文具・雑貨のセットを配布した。 例年なら新米の出てくるこの時期に、前年度米の寄付が農家から集まるが、今年は思うように集まらなかった。「7月の支援で在庫の玄米をほぼ出し切ってしまい、残りが十数キロにまで減ってしまった」と鬼木さんは苦境を話す。「コメ不足の今年は農家の手元にも在庫が不足しているよう」だという。 一方で、日々の暮らしに困る人からの、支援を求める「SOS」は、例年に比べて増えている。鬼木さんらはその都度、コメを5キロ渡すなど、最低限の食料支援を続けていると話す。 「支援を続ける中で在庫が減り続けている。先日『おコメが無くて困っている』とある子ども食堂から問い合わせがあった。本来であれば60キロくらい差し上げるはずが在庫不足で断らざるを得なかった」と言い、「団体のメーン活動であるフードバンクとしての機能が果たせなかった。このままではフードパントリーも続けられなくなるかもしれない」と、活動継続に危機感を抱く。 子ども食堂「備蓄が少なくなった」 つくば市内で子ども食堂「つくば『こどもの家』食堂」を運営するNPO法人マナーズ代表の宅間佳代子さんは「まだなんとか(米の在庫が)あるが、このままでは足りなくなる」と不安を話す。 宅間さんらは、隔週水曜日に市内で子ども食堂を開き、一度に30キロ超のコメを使用する。「子どもたちがお腹をいっぱいにして帰って欲しいという」という思いから「一般的なお弁当に比べてご飯をたっぷり入れている」として1食に対して幼児で110グラム、それより年上の子どもには220グラムのコメを提供している。「支援して一番喜ばれるのがおコメ。子ども食堂では、少量だが持ち帰り用のコメも配っている」と言い、「いつも寄付をくれる方からの寄付がなくなるなどして備蓄が少なくなった」。利用者の家族からは、「おコメがない」「新米が出てきても値上がりするのでは」という不安の声が届いているという。 外国人から寄付も 「見た目だけではその人がどんな生活をしているかわからない。人目を気にして支援を求められない人、(生活保護などの)制度を受けるまでいかないからこそ苦しんでいる人もいる」と、つくば子ども支援ネットの鬼木さんは言う。 これまで同会に支援を求めてきた人のほぼ全員が、小学生や赤ちゃんの子を持つシングルマザーだった。「物価の高騰から光熱費を払えないという声もある。おコメだけでなく、他のものも本当にないのだと思うが、やはりおコメが手に入らないことに不安を感じる人は多い」と話す。 同会が「お米急募」の呼び掛けをSNSなどを通じて出した8月21日以降、主に個人から合計170キロほどの米が集まった。中には留学生など外国人からの寄付のあったと言い、「みんな困っているはずなのに、皆さんの温かい気持ちがすごくありがたい」と鬼木さんは話す。 「支援が必要な人を支えるのが私たちの仕事。おコメをお届けするというのを続けたい。ぜひ、少しでも多くの支援をお願いできれば」と呼び掛ける。(柴田大輔) ◆コメの寄付に関する「つくば子ども支援ネット」への問い合わせはこちら。支援に関する問い合わせはこちら。

つくば・土浦地区トップ2高の学級増を《竹林亭日乗》20

【コラム・片岡英明】前回(8月13日掲載)は、今年の土浦市立8中学から土浦一高への入学者が18人に激減したと書いた。つくば市の高校受験も、牛久栄進高の学級増や市内のサイエンス高の普通科併設などで改善はしたものの、受験者の増加に追い付かず、状況はさらに深刻といえる。 まず、竹園高校を例に解決策を考えたい。つくば市内中学生の県立高校への入学者を、上位4校について見ると、以下のようになる。      22年  23年  24年竹園高校 222   200   185牛久栄進 127   129   150土浦一高  92   88   70(募集学級 6    6    4)土浦二高  89   113   124 土浦一高の募集減のため、市外からの竹園高への入学者が増え、今年の市内入学者は3年前に比べ37人減った。今年から1学級増えた牛久栄進高へは前年より21人増えた。募集学級が減った土浦一高へは3年前より22人減り、土浦二高へは35人増えた。結果、つくば市からトップ2高(土浦一高と竹園高)への入学者は59人減った。 竹園高への市外入学増と土浦一高の定員削減の両挟みに遭い、進学の悩みが土浦一高・竹園高受験者だけでなく、中学生全体に広がっていると言える。この推移を過去5年について見ると以下のようになる。      20年 21年 22年 23年 24年竹園高校 185  188  222  200  185牛久栄進 129  127  127  129  150土浦一高 109  119  92  88  70(募集学級  8   7   ...

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