観客動員数倍増、成長の1年を報告 ロボッツつくば市長表敬訪問
水戸市を中心に茨城県をホームタウンとする、プロバスケットボールBリーグ1部(B1)の茨城ロボッツが16日、五十嵐立青つくば市長を表敬訪問した。西村大介社長と多嶋朝飛選手が訪れ、2022-23シーズン終了のあいさつと、観客動員などへの協力に対する謝意を述べた。
ロボッツの今季最終成績は27勝37敗、B1リーグ24チーム中17位。ホームゲームの平均入場者数は3480人で、昨季の1580人から倍増した。「勝ち星は昨季の16勝と比べてしっかりステップアップできた。観客数については、新B1参入(※メモ参照)のためにはどうしても4000人が必要。できるだけその数字に近付けていきたい」と西村社長。成績について多嶋選手は「ゲーム内容、勝敗とも良くなった部分があり、チームとして成長している。一方、接戦で勝ちきれない部分が目立ち、来季への課題だと思っている」と答えた。
多嶋選手個人としては、茨城へ移籍2年目で今季はスターターに定着、59試合出場で401得点など全盛期に並ぶ好成績を挙げ、特に3ポイントシュートの成功率では44.9%とキャリアハイを更新した。「同じシーズンは2度とない。プロとして12年やってきた中で、今年は生活でも練習でも、やろうと決めたことをやり続けることができたシーズンだった。それだけタフではあったが、チームにとってプラスとなる動きができ、今の年齢でステップアップできたことは自信につながる」と振り返った。
コート外での貢献もあった。「多嶋シートプロジェクト」では、自らがプロデュースしたグッズの利益全額により、県内の特別支援学校や児童養護施設の子どもたちを試合に招待。4試合で約150人が恩恵を受けた。西村社長も「施設の子どもたちは試合観戦どころか外へ出る機会も少ない。シーズン中で連戦が続く中、多嶋選手自ら発案、準備してくれてこの企画が実現した。スポーツの力を通して地域や社会の活力となる、Bリーグの理念を体現できた」と評価する。
つくばでゲームのない寂しいシーズン
一方、今季は初めて、つくばでホームゲームが開催されない寂しいシーズンとなった。「今季と来季の2年間は新B1への審査期間なので、観客動員数にはこだわらなくてはいけない。つくばカピオアリーナは収容人員が1500人程度なので申し訳ないが辞退させてもらった。審査期間が終わったら必ずつくばで試合ができるようにしたい」と西村社長。審査期間が続くため、来期以降もつくば開催のないシーズンになりそうだ。
ロボッツは筑波大体育スポーツ局と連携協定を結んでいるほか、筑波大OBと現役学生の2人が在籍している。山口颯斗選手は今季茨城に加入し、すでに中心メンバーに成長。浅井修伍選手は特別指定選手として公式戦への出場は1試合のみだが、ブースターの人気は早くも高まっている。(池田充雄)
※メモ 新B1参入条件2026-27シーズンからスタートする「新Bリーグ」は、競技成績による昇降格を廃し、事業規模によるエクスパンションスタイルへと変更になる。新B1リーグ参入のライセンス条件は、平均入場者数4000人以上、新基準アリーナ(収容5000人以上など)の年間109日確保、売上高12億円以上の3本柱で、競技成績は問われない。
「日本で夢を追いかける」 日本つくば国際語学院で入学式
つくば文化学園による日本語学校「日本つくば国際語学院」(つくば市松代、東郷治久理事長兼校長)の入学式が16日、同市小野崎のつくば山水亭で開かれた。現地でのビザ発給の遅れなどから新入生の到着がずれ込み、約1カ月遅れての開催となった。新入生は、ベトナム、中国、タイ、スリランカ、マレーシア、ネパール、モンゴル、ナイジェリアの8カ国からの18人で、それぞれ出身地域の民族衣装やスーツに身を包み、日本での新生活への一歩を踏み出した。コロナ禍の影響で2020年、21年は入学式を開けず、昨年は3年ぶりの開催となっていた。
式典で挨拶に立った東郷理事長は「本校の教育理念は日本語を楽しく学び、日本を好きになってもらうこと。困ったことがあれば先輩や職員を頼ってください」と呼びかけ、「さまざまな国籍の人の中で語学力を身につけ、皆さんが国際人となって世界へ羽ばたくことを期待しています」と新入生へメッセージを送った。
「将来は日本語を生かして車の開発に携わりたい」と夢を語るマレーシア出身のチュアン・ヨン・フォンさん(23)は、新入生代表挨拶の中で「皆さんもきっと、自分の夢を追いかけていると思う。一緒に明るい未来へ向けてがんばりましょう」と力を込めた。
ナイジェエリアからきたオコイさん(30)、母国でサッカーのコーチをしていた。「得意な英語とこれから学ぶ日本語を生かして、日本でもサッカーを教えていきたい」と目標を語った。スリランカ出身のカウシャリヤさん(26)は、スリランカの大学で建築を学んできた。日本では筑波大への進学を目指し、「さらに建築を学んでいきたい」と意気込みを語った。
留学生の受け入れ促進、国内定着目指す
政府の教育未来創造会議(議長・岸田文雄首相)は先月27日、留学⽣の派遣・受⼊れに関する「第二次提言」をまとめた。政府は、コロナ前に31.8万⼈だった外国人留学生を2033年までに40万⼈へ増やす目標を盛り込み、留学生が在学中に必要となる環境の整備だけでなく、卒業後の日本社会への定着を推進するために必要となる、多言語での相談支援の充実、受け入れ企業の体制や在留資格制度を改善するなどの考えを示した。夏ごろをめどに工程表を作るとしている。
文科省によると、2022年5月1日現在の外国人留学生数は23万1146人で、出身国・地域別では中国が10万3882人で最多となり、ベトナム3万7405人、ネパール2万4257人と続いている。日本つくば国際語学院では現在、27カ国の約90人が在籍している。(柴田大輔)
茨城県フラワーパークのバラ 《ご近所スケッチ》4
【コラム・川浪せつ子】バラの時期がやってきました。毎年、ウキウキ気分。でも今年は様子が違うのです。4月中旬になると「早く咲いてほしいなぁ」と思うのですが、今年は4月半ばに咲いた我が家のバラ。今までと比べると、1カ月も開花が早いのです。
以前は5月半ばでしたが、昨年は連休中に。そして今年は4月中旬に! このようなところにも、温暖化の影響があるのかもしれません。うれしいですが、ちょっと微妙な気持ち。
今回の茨城県フラワーパークは、我が家より少し北の方に位置するので、見ごろはこれからでしょう。ここには何度もスケッチに行っています。このお気に入りの場所を描くのも、4枚目くらい。初めてスケッチに行ったのは、東日本大地震があった2011年3月11日でした。
スケッチを終え、筑波山を越えて帰宅する途中。車がユラユラするので、見晴らし台のパーキングで休憩。そうしたら、知らない男性が車のドアをたたいて、「たいへん! たいへん! 地震だ~!」。それを聞いて、「まぁ、大げさな」。山を下る途中、道路中央に大きな岩、道路のあちこちにヒビ。
「道路公団さん、手抜き? 早く直してほしいわ」。もっと行くと、温泉街。「なんで、従業員の皆さん、建物の外に並んでいるのかな?」
とても疲れたので、東大通りのハンバーガー店で休んでいこうと思ったら、電気がついていません。「あら、ここのお店、閉店してしまったのねぇ」。そして、西大通りを走っていたら、「なんで、民家の屋根、崩れているの?」。事態の大変さを全く理解できませんでした。
そして、コンビニの駐車場に到着。その日就職活動で都内に行っている息子から、「お母さん、大丈夫?」。やっと事態を理解したのでした。
コラム連載開始から13年目入り
話は変わりますが、旧常陽新聞(現NEWSつくば)に連載を始めてから、今年4月で13年目に入ります。東日本大地震のあった次の月からです。そのときの絵は「つくば大池の桜」。大池の横から筑波山を超え、フラワーパークに行き、温泉街経由で帰宅した話を載せました。
フラワーパークの思い出は、山ほどあります。今回は、お花のこと、お店のこと―いろいろ書きたかったのですが、あの地震のことになりました。
12年過ぎても、3.11のことは昨日のことのように思い出します。被害の多さに心がチクチクします。生きていると、悲しいこと、辛いことが多くありすぎます。そんな中、少しでも心が癒されるような絵を描くことができたらと。どうか、皆さんが穏やかに暮らせますように。(イラストレーター)
校内フリースクールの可能性考える 21日にトークイベント つくば
不登校の子どもたちのフリースクールを運営する認定NPO法人リヴォルヴ学校教育研究所(つくば市二の宮、小野村哲理事長)が21日、同市館野、小野川交流センターでトークイベントを開く。地域ぐるみで子どもたちの学びと育ちを支えるために何が大切かを考える「校内サードプレイス(フリースクール)の可能性」がテーマ。
校内フリースクールは、教室に行けない子どもたちが、学校内の別の場所で学んだり過ごしたりする居場所で、つくば市は今年度、全公立中学校と不登校児童が多い6つの小学校に校内フリースクールを設置する。24年度は市内すべての小中学校に整備する方針だ。学習指導要領などに縛られず、子どもたちが主体的に学びに参加することをサポートする立場をとっている。
市の校内フリースクールに今年度から常駐の教員からの申し出で、教員6人が参加し4月下旬、むすびつくばライズ学園で見学説明会が開催された。参加した教員からは「子どもたちにどのように向き合っていけばいいのか、自分たち自身が相談できる場が大切」「同じ立場の先生たちと情報交換できてよかった」などの感想が寄せられたことが、トークイベント開催のきっかけになった。
イベントではゲストトークとして、神奈川県の県立高校2カ所に居場所カフェをつくった横浜市のNPO法人パノラマの石井正宏理事長が「校内居場所カフェの成果と課題」と題して話す。石井さんは14年12月、田奈高校の図書館に「ぴっかりカフェ」、17年6月に大和東高校の多目的ホールに「ボーダーカフェ」をオープンさせた。それぞれ週1日、無料でドリンクを提供し、昼休みや放課後に地域のボランティアが協力して運営している。いずれも毎回平均100人近い生徒が利用し、高校中退、進路未決定を防ぐ効果も期待されている。
続いてパネルディスカッションでは、20年からつくば市茎崎中で始まった別室登校にスタッフを派遣していた認定NPOのLearning For All(ラーニング・フォー・オール、東京都新宿区、李炯植代表)つくばエリアマネージャーの安次富亮伍さん、水戸市を中心に、LD(学習障害)など特性のある子どもたちの環境を整える活動などに取り組むボランティア団体、じゃぁまいいかねっと(池田幸也代表)運営委員で保護者の今井理恵さんらが加わって、「校内サードプレイス(フリースクール)の可能性」をテーマに話す。
小野村理事長は「これまで不登校の主な要因として、子どもたちの無気力や不安が要因だと言われていた。しかしこれらは結果であって、むしろ何が子どもたちを不安にし、気力を奪っているのかをきちんと考えてこなかったことが、問題だったのではないか」と話し、「校内居場所カフェ実践者の話に耳を傾け、子どもたちの学びと育ちを支えるためには何が大切か、一緒に考えたい」とトークイベントへの参加を呼び掛ける。
つくば市の不登校児童生徒数は増加傾向にあり、21度末は小学校 243 人、中学校 349 人の計592人となっている。不登校児童生徒の増加を背景に学校とは別の第三の居場所(サードプレイス)のニーズが高まり、子どもが安心して過ごせて悩みを相談できる居場所をつくる動きが全国の学校に広がっている。(橋立多美)
◆トークイベントは5月21日(日)午後3時から、小野川交流センター(つくば市館野)。来場して参加する方法とYoutube配信視聴があり、来場参加は定員30人、参加費600円(税込み)。申し込みはこちら。問い合わせは電話029-856-8143同研究所。
連休中にNEWSつくばの総会を開催 《吾妻カガミ》157
【コラム・坂本栄】本サイトの会員総会を5月7日に開き、昨年度の運営実績と今年度の計画を報告しました。要点は、①アクセス数(ページビュー)は2017年秋のスタート以来毎年順調に伸びている、②しかし記事の配信本数は当初目標の1日平均3本に達していない―です。そこで、今年度は何とか1日3本台に乗せ、読者の地域情報ニーズに応えていくことを再確認しました。
記者18人、コラムニスト25人
実質初年度の2018年度に比べると、2022年度のアクセス数は4倍、ユーザー数は6倍に増えました。この間の配信数は1日平均2.4~2.7本ですから、地域の行政やイベントなどの記事1本1本、幅広い分野のコラム1本1本へのアクセス数が増えたことになります。
5年半前、本サイト設立の記者会見の際、1日何本ぐらいの記事・コラムをアップするのかと質問され、私は「朝昼晩各1本、1日3本を目標にしたい」と答えました。選挙で言えば公約ですが、まだ2本台で推移している理由は2つあります。1つは、コロナ禍でイベント類が軒並み中止され、取材対象が激減したこと。もう1つは、本サイトは商業ベースでなく非営利(NPO)ベースで運営されていることもあり、記者活動がどうしても自主的になることです。
現在登録されている記者は18人、コラムニストは25人です。今年度は記者1人1人の活動範囲を広げるとともに、引き続き記者を募る方針です。地域のネットメディアに関心がある方は声をかけてください。
地域文化に必要な過去の記録
先月、本サイトの「週間ランキング」(直近1週間のアクセス数ベスト5表示コーナー)を見ていて驚きました。数日~1週前の記事やコラムでなく、「土浦一高副校長で着任インド出身のプラニクさん」(2022年4月19日掲載)がベスト5入りしていたからです。「320人に入学許可 プラニク新校長の土浦一高・付属中」(4月7日掲載)に触発され、1年前の記事へのアクセスが増えたようです。
このように、サーバーに格納されている記事をすぐ引き出せるのはネットメディアの強みです。「記事データベースで過去記事を見る」あるいは「月別アーカイブ」コーナーを使い、過去記事にアクセスしてみてください。
アーカイブと言えば、「若手社会学者 清水亮さんが紐解く 阿見・土浦『軍都』とその時代」(3月22日掲載)で紹介された「『軍都』を生きる 霞ヶ浦の生活史 1919-1968」(岩波書店)を読んで驚きました。この本を書くに当たり、清水さんは本サイトの前身「常陽新聞」の記事を読み込んでいたからです。土浦市立図書館に保存されている常陽の記事を丹念にチェック、「軍都」のイメージを膨らませたようです。
私たちはNPOの事業目的として、「ウェブサイトでの地域ニュース発信」「イベントやプロジェクトの展開」「地域放送局などとの連携」のほか、「『常陽新聞』記事のデータベース化」も掲げています。紙の記事をデジタル化するには相当の資金が必要ですが、常陽と本サイトの連続性を実現するために、そろそろアーカイブ事業も視野に入れたいと思います。
イベントやプロジェクトも展開
「イベントやプロジェクトの展開」と言えば、私たちは昨年度末、つくばセンタービルを設計した著名建築家、磯崎新氏の追悼討論会を実行委員会の中核となって開催しました。その様子は「磯崎新さんの思考をめぐる…追悼シンポジウム」(3月20日掲載)をご覧ください。今年度は土浦市に関係するイベント(講演会?)を検討しており、準備が整いましたら告知します。(NEWSつくば理事長、経済ジャーナリスト)
霞ケ浦、男子が初優勝 関東高校サッカー県予選
高校サッカー関東大会県予選の決勝が14日、ひたちなか市新光町の市総合運動公園陸上競技場で開かれた。男子は霞ケ浦が水戸啓明を3-0で破り初優勝。女子は霞ケ浦が鹿島学園に0-2で敗れ準優勝。男子の霞ケ浦と水戸啓明、女子の鹿島学園は、27日から東京都内で開催の関東大会に出場する。
無失点で勝ち上がる
霞ケ浦は前半、風上に立つ水戸啓明の攻撃をことごとく抑え、後半の3得点で一気に試合を決めた。前半はサイドから切り込んでくる相手に対し、中を切って縦をカバーリング。後半は相手が多用してきたロングボールを、ディフェンスラインがはね返し、中盤が回収、前がかりになった相手の裏をFWが狙うという戦い方で進めた。
先制は後半6分。コーナーキックでMF青野嘉寿紀が蹴ったボールを、FW吉沢友慶が頭で合わせた。2点目は21分。FW谷本一翔のスローインを青野が受け、再び谷本へ。右足のクロスが吉沢の頭にぴたりと合った。このとき相手守備陣は谷本のロングスローを警戒してゴール前に密集。スローインの周りにマークが付いていないのを突いた頭脳プレーだった。
23分の3点目は、GK根本将翼のキックから吉沢がつないだボールを、MF久保木周がドリブルで敵陣内を切り裂いてシュート。「前半にも同じような場面があり、このときもドリブルで行けそうだったので、イメージ通りに落ち着いて流し込めた。ゴール前の形にはチーム全員でこだわってきた」と久保木の振り返り。
今大会、霞ケ浦は明秀日立や東洋大牛久などの強豪を次々と撃破、無失点でトーナメントを勝ち抜けた。優勝はおろかベスト4以上に入るのも創部以来初めてという。「予選から我慢して1つ1つのチャンスをものにしてきた。関東では厳しい試合になると思うが、チームで意志統一し、セットプレーなど自分たちの得意なところで点を取りたい。県でやってきたことを出せれば勝つチャンスはあると思う」と久保木主将は話す。
女子は関東出場逃す
霞ケ浦は、前半はGK芹澤彩を中心とする堅い守備で相手の猛攻に耐えたが、後半鹿島学園に相手の勢いに飲まれた。
きっかけは選手交代。後半頭から入った相手FWの宿野部夏澄に、4分の最初のプレーで得点を許した。「相手のワントップには自分がマンマークで付いていたが、こぼれ球に前へ出たところを裏へ抜けられた。前半付いていたFWとは違って、ゴリゴリ来るタイプで寄せもうまかった」とDF井上祐実主将の振り返り。8分にはコーナーキックにFW玉井小春が右足で合わせて追加点。0-2と引き離された。
反撃に出たい霞ケ浦は16分、井上から中央でパスを受けたDF地島愛彩がゴールを狙うものの相手DFに阻まれる。25分にMF矢内杏奈が放ったボールは相手DFに当たりゴールへ向かわず、このまま試合終了を迎えた。
「もっと攻撃に持っていきたかったが、守備で押されてやりたいことが全然できなかった。選手権に向けて点の取れるチームになり、鹿島学園を倒すとともに、去年できなかった全国大会1勝を自分たちの代で果たしたい」と井上。今年は関東リーグ2部にも参戦し、去年はできなかった経験が積めているという。
竹元栄子監督は 「この5年間で守備はできるようになってきた。次の課題は一人一人がゲームの流れを読み、点を取ること。試合では練習でやったことしかできない。毎日の練習の積み重ねを大事にしていきたい」と話す。(池田充雄)
筑波大・東京芸大若手による20作品 スタジオ’Sで「絵画の筑波賞」展
若手作家の創作活動を支援しようと創設された「絵画の筑波賞」2023(主催・筑波銀行、関友商事)のつくば展が14日、つくば市二の宮、関彰商事つくば本社内のギャラリースタジオ'Sで始まった。大賞を受賞した東京芸大大学院生、伊藤藍さんの油絵「白斑」など20人の若手作家による洋画と日本画が展示されている。
創作活動の拠点を共に県内に置く筑波大と東京芸大の洋画(油画)、日本画の両研究室から寄せられた作品を一堂に展示する。在学生や卒業生など35歳以下を対象に、各研究室に作品20点を推薦してもらい、5人の審査員が大賞、準大賞、優秀賞などを選考する。2020年に始まり今年で4回目。受賞作品9点は協賛企業が買い上げて若手を支援するほか、つくばと都内で展覧会を開催し作品を発信する。
大賞の「白斑」は、前屈し丸まった裸の男性を描いた作品。作者の伊藤さんは、知的障害がある兄をモデルにした作品を描き続けている。同展に協力する筑波大芸術系の仏山輝美教授は「ふわっとした丸い塊が浮遊しているように見え、見る人は遅れて人体だと認識する。造形上の効果を計算して描いている」と評価する。
準大賞は東京芸大大学院生の川田龍さんの油絵「untiiled(Bacchus4)=無題(バッカス4)=」。キリストの受難をイメージさせるイバラの冠を付け、顔を白く塗った男性が描かれている。仏山教授は「他の作品とは一味違った大胆なタッチで、絵をまとめようとせず力強さがある」と評す。
ほかに、冬の陽だまりに身を寄せる3匹の猫を、光を使って優しいまなざしで描いた東京芸大大学院生の斎藤愛未さんの日本画「光の瞬き」、イグアナの顔を無数の模様で描いた筑波大大学院修了の澤田麻実さんの日本画「まぜこぜ」などが展示されている。
会場を訪れた市内に住む男性(75)は「両国立大学のベスト20が展示されていて、なかなか個性がある」と感想を話し、スタジオ'S担当コーディネーターの浅野恵さんは「実力ある若手作家の作品が展示されているので、みずみずしい感性を感じていただければ」と来場を呼び掛ける。
筑波大の仏山教授は「つくばの企業や個人にご支援いただき4回目を迎えた。若い作家の力作を見てほしい」と話している。
◆「絵画の筑波賞」2023 つくば展は28日まで。会場のスタジオ'Sはつくば市二の宮1-23-6。午前11時~午後6時(最終日は午後3時まで)。入場無料。問い合わせは電話029-860-5151。池袋展は8月23~29日、西武池袋本店6階アートギャラリーで開かれる。
写真のウソ・ホント 《写真だいすき》20
【コラム・オダギ秀】写真という言葉がいけないよ。写真は、真実を写すものだと思ってしまう。でも、今ほど写真がウソをつけるようになったのは、いいことか悪いことか。
それほど昔ではないが、霞ケ浦の水が汚れていると騒いだ時代。自然保護活動をしていた叔母から、アオコにまみれた霞ケ浦の写真を撮ってほしい、と頼まれた。でも、グリーンを強調した写真もグリーンがない写真も簡単だよ、と説明して、そんなことやれるかよと断ったが、一般の人々は、写真は真実を写すものだと思っているのだな、と写真についての非常識を少し納得した。世間の人々は、写真は真実を写していると思っているのだ。
少し言うと、特定の色彩を強調したり弱めたりすることは、現在のデジタル画像万能の時代でない初期の時代であっても、それほど苦労せずに出来た。秋の雰囲気の木立が欲しければ、木立の葉を秋の色にする程度のことは、しばしばやっていた。仕事の範囲で、当然のように、こなしていた。
もっと以前のフィルム写真の時代には、苦労はした。それでも何とかこなすこともあった。だが、写真を変えるということは、なかなか難しいことだった。写真は真実を変えられないというのが、一般的な常識だった。
水ようかんを撮っていて、現像が済んだフィルムを見たら、皿の手前に、毛髪が1本落ちている。今なら、すぐに消せるのだが、そのころは、手作業で毛髪を消し、消した後は、畳だったが、消したのが分からないように埋めなければならなかった。大変な職人芸だし、時間もかかったのだ。
そんなことするより、撮り直しをした方が、よほど楽だった。撮り直しするにも2日ほどかかったが、そのほうが楽なのだった。髪の毛一本にも、大変な苦労があったのだ。今なら、毛髪がバサッと落ちていても消せるし、バサッと置くことも簡単にやれる。
過去の写真遺産を残そう
そんな髪の毛一本にも苦労しなければならなかった時代の写真は、歴史的に大切な意味があるものでも、残せるか残せないかの瀬戸際にあるのが、現在の状況だ。フィルムでシコシコと撮影していた人々は、多くは亡くなり、それらの人々が撮っていた写真作品は、じいちゃんのゴミとして捨てられたり、燃されてしまっている。フィルムで撮られた写真は滅びようとしているのだ。
その写真が重要か重要でないかの問題ではない。重要か否かは、後の世が決める。ウソを撮ったのかホントを撮ったのか、その時代の写真を確認できるのは今が最後なのだ。フィルムでは検証できても、デジタルの時代になった今では、写真の真偽を確かめるのは、極めて難しい時代に入った。
そこで、それらの過去の写真遺産を残そうと、ボクの所属している土浦写真家協会は、アーカイブ事業を始めた。フィルム写真は、ほとんど真実だ。その真実を写している写真を、今なら、まだ辛うじて残せる。それらを無くならないうちにきちんと残し、歴史遺産として、大切に保存しようとしている。
もう少し時代が進んだら、真実を撮ったものかフェイクなのか、見極めることが極めて難しくなる。真実を写した写真を残すのは、今、しかないのだ。
例えば、〇〇年ごろは、✕✕はこんなに賑(にぎ)わっていた、寂(さび)れていた―という写真は、フィルム写真では、どちらにも撮れたけれど、それは何故(なぜ)で真実は何か、ということをフィルム時代には検証できた。つまり、フェイクかリアルかをかなり確実に検証できた。そのように写真をホントかウソかと検証して残せるチャンスは、今しかない。
だからこそ、写真を真実か否か、として整理しアーカイブすることが、今、とても大切だと思っている。(写真家、日本写真家協会会員、土浦写真家協会会長)
地元子供会が苗木を植樹 宝篋山採石跡地 つくば
つくば市と土浦市の境に位置する宝篋山(ほうきょうさん)南側の採石跡地に苗木を植えて緑化する「第7回宝篋山ふるさとの山づくり植樹祭」が13日、つくば市大形の採石跡地で催された。地元大形地区と小田地区の子供会や地域住民、採石事業者、県、つくば市関係者など100人以上が参加し、標高約130メートルの採石跡地約5000平方メートルにアカマツ、ヤマザクラ、モミジ、ケヤキなどの苗木約450本を植樹した。
2011年から2年に1度、宝篋山ふるさとの山づくり懇談会(座長・片野博司つくば市経済部長)が主催し実施している。前回21年の第6回は新型コロナにより採石事業者らが実施した。子どもたちが参加したのは4年ぶり。今回も含めこれまで7回の植樹で1万4300平方メートルに2040本を植樹した。
この日参加者は、階段状に掘削された採石跡地にかぶせられた土を10センチほど掘って、肥料を入れ、水をかけて1本1本植えていった。土は、元々あった斜面の表土を保管し、採石後に1メートルほどかぶせた。水はけが良いため、植樹した苗木の周辺を足で踏んで周囲より低くし、雨が降ったら水がたまるよう工夫した。
五十嵐立青市長や県議、市議らも参加した。初めて参加した小学4年の塚田美結さん(10)は「植えた後、苗木の周りを足で踏むのが難しかった」と話し、母親は「子供たちが植えた木が大きく育てばいい」と話していた。
採石場は地元で大形山と呼ばれてきた。現在2社が計約100ヘクタールで採石事業をしている。石はコンクリートやアスファルトの骨材として、筑波研究学園都市の建設やつくばエクスプレスの敷設などに活用されてきた。
2000年、1社が採石事業を終了する計画を立てたのをきっかけに、地元の大形地区住民から「大形山を昔のように親しめる安全な山にしてほしい」という声が上がり、03年、約1万2000人の署名を県に提出した。04年、県が緑化の事業計画を策定し、斜面の勾配、植樹する樹木の種類、防災機能の強化、緑化後の景観や生態系の回復策など住民の要望が取り入れられた。09年から緑化のための工事が始まり、11年、植樹祭がスタートした。
同ふるさとの山づくり懇談会副座長で、地元の山づくり委員会委員長の宮川茂さん(69)は「(採石後の)斜面の傾斜をなだらかにしてほしいと1万2000人の署名を集めて要望書を出し、県と勉強会を開いて(緑化の)事業計画書を作った。植樹祭はこれまで小学5、6年生に参加してもらっていたが、今回から年齢を限定せず、小さい子も保護者と一緒に参加してもらった。将来、子どもたちが地元に残れるよう、少しずつでも地域が活性化してくれれば」と語った。
採石事業者、塚田陶管(本社・土浦市藤沢)の塚田陽威会長(79)は「ここで昭和30年代に採石を始め、これまで1億トン近くをつくばのまちづくりに使ってきた。20年ぐらい前、大形地区の皆さんから、採石した跡の傾斜がきついという話があり、45度だった勾配を、なだらかな30度の傾斜にした。植樹祭は地元住民の要望で始まった全国で初めての事業。採石した石が骨材としてどのように使われているかについても、知ってもらう機会になれば」などと話していた。
「十五の春に泣く学園都市」つくば 《竹林亭日乗》4
【コラム・片岡英明】つくば学園都市の県立高校不足。このありえない問題を何とか解消したいと模索している。4月26日、茨城県の森作宜民教育長へ3回目の要望書を提出し、高校改革推進室と2時間ほど懇談した。つくば市選出の県議の皆さんも、この問題を議会で取り上げているが、教育長の答弁には揺れがある。
▽つくばエリアは生徒増だが、周辺エリアを含めると生徒減(2022年3月)
▽つくばエリアに土浦・牛久・下妻エリアを含めると、生徒増(2022年11月)
▽つくばエリアの生徒増より、周辺の生徒減が大(2023年3月)
データ公開と基準設定をスタートに生徒増を議論するのに、その範囲が変動しては議論が進まない。また、生徒増算定の基準年が毎年移動し、2030年までの生徒増数も変動する。
北海道が高校の4~8学級の適正規模の発想をやめた(茨城もやめた)と聞き、道教委HPの「公立高校配置計画」(2022年9月) を調べた。茨城県の「高校改革プラン」(2019年2月)には、生徒数などの基本データの記載がないが、北海道には2022年基準の生徒数、エリア生徒数、道立高の収容率などのデータがある。
北海道はアンケート調査結果も公開。その2問目で希望学科を問い、普通科希望が多いことを確認し、学級増減を計画している。茨城県もアンケート調査を実施したが、その結果はHP上にはなく、文書開示で調べると、希望学科の問いがない。
県は普通科増は困難と思っている?
生徒が急増しているつくば市で、なぜ定員割れのつくばサイエンス高が学級増なのか疑問だったが、少し謎が解けた。アンケートを取れば、当然、普通科の学級増希望となる。
しかし、つくば市は県立高が削減されて少なく、普通科で受験生が多いのは竹園高のみ。その竹園高は8学級。所狭しと校舎が建ち、2学級増となれば校地拡張と校舎新設が必要だ。普通科の牛久栄進高も8学級で、2学級増は困難と考え、つくば工科の学級を増やしたのではないか?
つくばエリアに県立高は10あるが、いずれも学級増は困難。並木中等の高校2学級増には、校地拡張と校舎建設に加え、教育課程の変更も必要になる。茎崎校は定時制であり、全日制を入れるのは困難だ。
森作教育長の「進学先を確保し、中学生の進路選択に影響がないよう計画を示す」との答弁(2022年11月)を受け、つくばエリアの不足学級数を算出してみた。すると、現時点で15学級不足、2030年までに25学級増が必要―と判明した。
どうするか? つくば市の県立高の現状をみると、学級増だけを求めるのは不誠実だ。そこで私たちは。学級増の一つの形態として、高校新設も含めた次の3案を県に提案した。①困難だが学級増だけ、②学級増+1校新設、③学級増+2校新設―だ。
県も、現在の中学生のために、データを共有化し、学級増計画を早急に示してほしい。「十五の春に泣く学園都市」の汚名返上がつくば市の緊急課題であり、この問題の解決が茨城の発展にもつながることを、多くの方に知ってほしい。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会・代表)
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