月曜日, 4月 6, 2026

つくば自動車研用地に茗渓学園が移転へ TX研究学園駅南側、大和ハウスが開発

日本自動車研究所(JARI)がTX研究学園駅南側に保有している未利用地(つくば市学園南2丁目、15.5ヘクタール)の売却先が決まった(4月19日付)。公募型プロポーザル(事業提案による入札)で選ばれたのは、つくば市内で多角的に事業展開する大和ハウス工業(本社大阪市)。同社はこの一等地に茗渓学園学校(つくば市稲荷前)を誘致するほか、マンション、商業施設、研究施設などを建設する。 未利用地の取得価格は142億円 JARIが20日、公募に応じた3企業グループから提案された事業計画の審査結果を公表した。それによると、取得価格や提案計画などを総合的に審査した結果、大和ハウス・グループが1位だった。JARIが提示していた最低価格92億4000万円に対し、同社は142億円の取得価格を提示した。11月に売買契約が結ばれ、未利用地は12月に引き渡される。 JARIはTX研究学園駅の南側に80ヘクタールの土地を保有している。今回売却されるのは、敷地のほぼ中央を縦断する市道5-1711号線の右側にある未利用地。TX鉄道とエキスポ大通りに挟まれた場所にあり、どこがどう開発するか注目されていた。 中高学校+マンション+商業施設… 大和ハウスによると、開発のコンセプトは「活発」「学術」「加速」。具体的には、マンションで構成される居住区画、スーパーマーケットなどで構成される商業区画、中高一貫高などで構成される学術区画、先端研究施設などで構成される産業区画を設ける。総投資額は明らかにしていないが、用地取得代も含めると300~400億円になりそうだ。 土地の造成などを経て、2024年秋に建物の建設に入り、スーパーや運動ジムなどが入る商業施設は26年夏、中高層マンションは28年初の完成を目指す。用地の北・左側から南・右側に走る道路も計画されている。 TX駅前は便利で魅力的=茗渓学園 開発では「中高一貫校」が目玉になる。計画書に学校名は明記されていないが、中高一貫校の茗渓学園(現在の生徒数は1526人)を誘致する方向で話が進んでいる。 大和ハウスは、全体用地15.5ヘクタールの28%に相当する4.3ヘクタールを茗渓学園用に確保している。茗渓学園側も、TX駅側に移れば東京都や千葉県からの通学が容易になり、駅から徒歩で通えるのも魅力的と判断している。大和ハウスが用地を確保したことを踏まえ、近く、移転の可否を理事会と評議員会に諮る。 現在の茗渓学園は赤塚公園の西側、気象研究所の南側に位置し、開校は1979年4月。事務局によると、開校から45年ということもあり、建て替えも検討していたところ、大和ハウスからこの話が舞い込んだ。移転すると敷地は少し狭くなるが、学校棟の高層化により、寄宿舎やラグビー場などから成る施設は十分確保できそうだ。(岩田大志)

自分のことは自分で決める《電動車いすから見た景色》47

【コラム・川端舞】前回のコラム(9月14日掲載)で、1970年代、旧・優生保護法の改正案に経済的理由による人工妊娠中絶の禁止が含まれたとき、フェミニズムの運動に関わる女性たちが主張した「産む・産まないは女が決める」という言葉を紹介した。この言葉は、「胎児に障害があれば中絶する」という障害者にとって恐ろしいメッセージにもなり、障害者と女性の対立を生んだ。 しかし、この言葉の根底にある「自分の体のことは自分で決める」という考えは、障害者運動にも通じるもののように思う。 前回も引用した荻野美穂の「女のからだ―フェミニズム以降」(岩波新書)によると、明治以降、中絶は犯罪とされてきたが、戦後の食糧難の中で、優生保護法が成立し、中絶を認める条件が大幅に緩和された。結果、中絶件数は急増し、出生率は低下した。しかし、高度経済成長期に入り、労働力不足が問題視され始めると、今度は国会で中絶を規制しようとする動きが出てくる。 人口政策のため、母胎に負担をかける妊娠・出産や、女性に負担が偏りがちな育児を、国が管理することに抵抗し、自分の体に対する女性の自己決定を尊重したものが、「産む・産まないは女が決める」という主張だった。 これは障害者運動が大切にしている「自分のことは自分で決める」ことにも通じるのではないか。長年、入所施設の中で生活リズムや外出機会などを他者に管理されてきた重度障害者が、施設を出て、必要な支援を受けながら、どこで誰とどんなふうに生きていくかを自分で決められるよう、介助者などの社会制度を整えてきたのが障害者運動だ。 自己決定が尊重され、誰もが自分らしく生きられる社会にしたいという原点に立てば、障害者運動と女性運動はもっと連携できるのではと、最近考える。 トランスジェンダーも同じ 「自分のことは自分で決めたい」のは、出生時に割り当てられた性別と性自認が一致しないトランスジェンダー当事者も同じだろう。 現行の法律では、戸籍上の性別を変更するためには生殖腺を取り除く手術をする必要がある。これは、自分らしい性で生きたいと願うトランスジェンダーに手術を事実上強制するもので、国連も日本に手術要件の撤廃を勧告している。手術を受けることで、自分らしく生きられると感じる当事者には、公的医療保険の中で受けられるようにすべきだが、本人が望まないのに、健康な身体を傷つけるよう求めるなど、絶対にあってはならない。 全ての人が、必要な情報提供や支援を受けつつ、自分のことは自分で決められる社会を、多様な人たちとともにつくっていきたい。(障害当事者)

つながる機会を 不登校支援団体が第2回合同相談会 21日つくば

2カ所で、2倍の約60団体参加 不登校など学校に悩みを抱える子どもや保護者と、フリースクールや市教育相談センターなど公・民の支援団体をつなぐイベント「不登校・多様な学び つながる“縁”日」が21日につくば市立桜総合体育館と、11月12日に筑西市県政生涯学習センターで開かれる。主催は、県内を中心とした121の支援団体などによる「不登校・多様な学びネットワーク茨城」。昨年に続く2回目の開催で、今年は2会場で昨年の2倍に当たる計約60団体が参加し、問題の背景にあるより多様な課題に向き合う合同相談会となる。 主催団体の代表世話人を務める石田佳織さんは目的について「不登校などの問題を抱えることで、学校を生活の中心にしていた子どもや親がそこから遠ざからざるを得なくなると孤独になってしまう。学校に行けないことへの罪悪感などから外に出にくくなる子どもも多い。先が見えない不安の中で孤立する人たちに『味方になってくれる人はたくさんいる』と伝えたい」と語る。 参加団体は、フリースクールなどの支援団体、通信制学校など教育機関、つくばや土浦市など県南・県西8市の教育相談センター、教育委員会と、ほかに発達障害、学習障害、性の問題に関わる臨床心理士など専門分野に特化した多様な団体が相談ブースを構える。 石田さんは「不登校の背景には、単に人間関係だけではない様々な問題がある。書くこと、読むことが苦手、大勢の人がいるところや大きな音が辛い、性の問題を抱えている子どもなど、様々な特性がある。今の学校や社会は多数派のためにつくられているので、特性によってその周縁にいる子どもにはとても辛い環境」だと指摘する。一方で「環境が整えさえすれば、子どもたちは安定した日々を過ごすことができる」とし、「それぞれにとって適切なサポートを得ながら学び育てる社会が大切。なんらかの影響で学校にいることが苦しいと感じる子どもやその保護者に対して、広く対応できる団体がイベントに参加する。各団体の良さが伝われば」と話す。 つくば会場では、過去に不登校を経験した30代、40代の大人らによる座談会を開催する。当時、それぞれが直面していた生きにくさや、どんな声掛けを周囲にしてほしかったかなど、当事者の体験を参加者と共有する。 また、現在フリースクールに通う子どもたちによる手作り雑貨を販売したり、射的などの模擬店も出され、屋外にはタコスやドーナツなどのキッチンカーが出店する。「不登校に関心のある人だけでなく、子どもたちの企画に参加するだけでも楽しめると思うので、それ目当てでも来てほしい。教育環境は今、過渡期にあると感じている。一つの生き方でもある『多様な学び』について知ってもらえたら」とイベントへの思いを込める。(柴田大輔) ◆「第2回不登校・多様な学び つながる“縁”日」は、10月21日(土)につくば市流星台63、桜総合体育館と隣接の流星台プレイパークで、11月12日(日)に筑西市野殿1371、県県西生涯学習センターで開催。時間はそれぞれ午前10時30分~午後4時。入場無料。詳細は公式サイトへ。

創業39年、筑波大近くの「フライパン」《ご飯は世界を救う》58

【コラム・川浪せつ子】お店の前をよく通り、気になっているけど、行ったことのないお店ってありませんか? 筑波大学の北側、西大通りを曲がってすぐのお店。私にとって、ここ「フライパン」さん(つくば市春日)がそんな所でした。 我が家からだと、西大通りから東大通り方面に行くときの狭い抜け道。ずっとずっと前からあるなぁ~と。入店してみて驚いたのは、創業39年という、長く地域に愛されてきたお店でした。 東京教育大学が、筑波山がある地域に移転して筑波大学となったのが1973年。つまり50年前。そのころから、新規のお店がたくさん出来たのでしょうね。でも、そんなに長く続いているお店は、ほとんどないと思います。 私がつくばに来てから、この秋で42年に突入です。運転免許証を持っていなかった私は、来てまず一番に自動車教習所に通いました。週に数回、渋谷まで仕事で通わなくてはいけないのに、荒川沖駅まで行くのだけでも大変でした。 建築パースの仕事を続けて、こちらでも受注したくて、電話帳で探した建築設計事務所にDM(ダイレクトメール)を100枚出しました。そのときに知り合った設計事務所の方々とのご縁は、今でも続いています。 ささみを上手にいろいろ工夫 「フライパン」さんは、ささみを上手にいろいろ工夫して、提供してくれます。大学の近くのお店ですから、学生さんでもお手頃価格で食べられるよう、工夫なさっているのでしょうね。 昨今の物価高で、飲食店も大変と思います。我が家から歩いて行ける居酒屋さんのランチが、大のお気に入りでしたが、今年に入って閉店されました。居酒屋さんは、特にコロナで打撃が大きかったのだと…。また円安もあり、どんな業界も生き抜いていくのが大変ですね。消費者はどうしても、お財布のひもが堅くなります。 でも、お店には通いたいので、上手に節約しながらうかがうことで、応援させて頂きたいと思います。(イラストレーター)

音を浴びる別次元の映画祭 県内初 26日からイーアスつくばで

ライブコンサートのような迫力ある音で楽しむ映画祭「“音”で楽しむ!MOVIXつくば映画祭〈ライブ音響上映〉」が26~31日、つくば市研究学園の商業施設、イーアスつくば内の映画館「MOVIXつくば」で開催される。県内初開催となる。 映画館にライブコンサート用の大規模で高品質な音響機器を設置し、迫力ある音や振動で臨場感を感じることができる期間限定の映画祭だ。スピーカーはスクリーンの左右と中央に配置され、立体的な音響効果をもたらすサラウンドスピーカーは劇場のものを使う。 主催は丸与工芸(東京都渋谷区)と松竹マルチプレックスシアター(中央区)。丸与工芸は2020年に設立され、全国各地で映画祭を企画、主催し、映画作品の配給も行っている。「音で楽しむ映画祭」は20年12月からこれまで8都府県で24回開催された。好きな映画を大音量で楽しむことができたと、観客の評判も良かったという。 丸与工芸の米澤朋子代表は「音に特化するという新たな試みをすることで差別化を図りたい」と語る。さらに「ハリウッド映画、アニメ、インド映画など音にこだわる映画が増えたので今回の企画をした」と話す。 また「今回いろいろなタイプの映画を用意する。自分の好きな映画を大音量で浴びるという別次元の世界を多くの人にぜひとも体験してほしい。今まで各地で開催してきて、ネットから情報を得た観客が全国から、遠方でもこのイベントを見にやって来る。せっかくの機会なので、つくばの人にもぜひとも見にきて楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。 経産省が発表している映画館指数の推移によると、映画館の入場者数は2004年以降減少を続け、11年代に大きく低下、その後は少しずつ上向きに推移するが18年に再び低下している。原因として特に若い世代の映画鑑賞時間が減少していることが挙げられている。(榎田智司) ◆同映画祭の上映作品は、映画、アニメ、ミュージカルなど多様なジャンルの13作品で、▽ボヘミアン・ラプソディ▽RRR▽ONE PIECE FILM RED▽グランツーリスモ▽ヴァチカンのエクソシスト▽グレイテスト・ショーマン▽劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)▽特別編 響け!ユーフォニアム~アンサンブルコンテスト~▽劇場版マクロスΔ絶対LIVE!!!!!!▽劇場版 少女☆歌劇 レヴュースタァライト▽犬王▽ガールズ&パンツァー劇場版(Blu-ray版〉▽劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ マジLOVEスターリッシュツアーズーを上映する。 ◆MOVIXつくばはつくば市研究学園5-19、イーアスつくば3階。料金は2500円(税込)、V8J絶叫上映企画チーム登壇による“応援上映”の回は3000円(同)。詳しくは同館公式サイトへ。

金色姫伝説 謎解きツアー《映画探偵団》69

【コラム・冠木新市】「同級生3人でつくばへ遊びに行きたいので案内してくれますか?」と、今は40歳となった女子大生の教え子から突然電話が来た。つくばがテレビで話題になっているらしい。ちょうど『世界のつくばで子守唄』の準備で忙しい時だったけれど、母親になった彼女たちが、つくばでどんな反応を見せるか興味があり、引き受けた。 3人は「サザコ一ヒ一をつくばで飲みたい」「フ一フ一スパゲッティを食べたい」「おいしいパンを買いたい」と、特に食べ物への関心が強かった。つくばを1日で回るのは無理なため、①つくばセンター地区とその周辺、②研究学園と筑波山、③つくば古道と金色姫伝説めぐり―の3コ一スを作成し、選ばせた。すると、うれしいことに③を選んできた。 6月11日(日) 9時、つくばセンターのサザに集合し、モ一ニングコ一ヒ一を飲んだあと、ホテル日航つくばの「つくたび」開発者2人を加えて計7名、車2台で「金色姫伝説モニターツアー」に出発した。 つくば古道に向かう車中、緑の木々を見て3人が「癒やされるう〜」と同時に声を上げた。シン・旧住民の私には見慣れた景色だが、外から来た彼女たちにとっては新鮮な光景に映ったようだ。緑の木々も観光資源になるのだと改めて感じさせられた。 まんじゅう販売したら売れる 始めに訪れたのは、「つくば古道」入口の北条にある国登録有形文化財・宮清大蔵だ。店主の宮本清さんが、元醤油醸造所の仕組みを説明、蔵で記録映画を上映してくれた。終了後、子宝に恵まれる妊婦の形をした「はら宿りの木」を皆でなでる。3人の子持ちの1人は触らなかったが…。 次に平沢官衙遺跡に移動し、散策した後、すぐ近くにあるつくばワイナリーで担当者からブドウ畑の説明を受け、ワインの試飲。早速、3人はワインを購入した。 それから神郡・蚕影山(こかげさん)神社に向かい、ここで、私が金色姫伝説の由来を語った。200段はある階段を登リ下ったあと、1人が「ここでまんじゅう販売したら売れますよね」と言った。階段を登ったあとには甘い物が欲しくなる、確かにそうだなと思った。 続いて知り合いの屋敷を訪ね、離れにある茶室で額に入った山岡鉄舟の書を見せていただき、神郡の話をうかがった。かなり高齢化が進み、あちこち跡継ぎ問題があるとのこと。皆、神妙な面持ちで聞いていた。 そして中心拠点、神秘的な雰囲気が漂う場所、石蔵Shitenを見学した。ここで、11月3日(金)、4日(土)、5日(日)に、『金色姫伝説旅行記』のイベントをやると説明したら、元アイドルグループの1人は「私も出演したい! 」言ってきた。そのとき、私はある作品を思い出した。 ソフィア・ロ一レン主演『アラベスク』 アラビア風の唐草模様を意味するタイトル、スタンリー・ド一ネン監督、グレゴリー・ペック、ソフィア・ロ一レン主演の『アラベスク』(1966)。この作品は、人間関係と話が複雑でわかりにくいのだが、それでいて面白く見られる仕上がりなのだ。 大学教授ポロックが、謎の男から、古代アラビアの象形文字の解読を強引に依頼される。手のひらに収まる紙片に描かれた象形文字。この紙片をめぐり争奪戦が繰り広げられる。だから観客は、象形文字の謎解きが重要なのだと思い込む。ところが、実はそうではないドンデン返しがラスト近くで判明するのである。 今度のイベントも、「金色姫伝説」と「うつろ舟事件」の謎解きが目的と思わせておいて、ドンデン返しを仕掛けたいと思った。 夕方、彼女たちは目的を達し大満足で帰っていった。どうやら、つくばと「金色姫伝説」はダシで、実はただ小旅行と買い物と食事を楽しみたかっただけなのかもしれない。サイコドン ハ トコヤン サノセ。(脚本家)

サッカーで研究者同士の交流を 21日、筑波大でサイエンティスト杯

サッカーを通して研究者同士の交流を促進しようと、筑波大学(つくば市天王台)の学生団体「ワールドフットつくば(World Fut TSUKUBA)」と同大体育スポーツ局が21日、スポーツイベント「つくばサイエンティストカップ(TSUKUBA SCIENTISTS CUP)」を同大のサッカー場、セキショウフィールドで開催する。 参加者は当日、5人制のチームを組み、8チーム程度に分かれて予選試合を行い、勝ち上がったチームで決勝トーナメントを行う。参加者の研究分野がそれぞれ異なるよう、同大体育スポーツ局と同団体によりチーム編成が行われる。 参加対象は研究に携わっている男女で、市内外、文系、理系など大学や研究機関、企業などの所属を問わない。大学生や大学院生、サッカー未経験者でも参加可能だ。サッカーを通して研究者同士や研究者と学生の横のつながりを生み出し、新たなコミュニティを提供する。 同団体はこれまで、国内でチャリティーフットサルイベントを開催、また国外活動の一環として、カンボジアを拠点にサッカー教室を開催し、現地小学校にサッカーグラウンドを建設してきた。昨年11月には、同大サッカー場でサッカーワールドカップ(W杯)のパブリックビューイングを企画し、開催している。 今回学生団体が、つくば市に集まっている研究者に着目し、「サッカーを通して世界中の人々に笑顔を」という同団体の理念と重ね、昨年11月に企画が始動した。 その後、大学組織の同大体育スポーツ局に企画提案を行い、今回のイベントが具体化した。体育スポーツ局が主催、同団体が協力という形で初めてタッグを組んだ。 イベントの開催にあたり体育スポーツ局は、市内各研究所にイベントに関するメール案内の送付や大学内で宣伝のためのチラシ配り、同団体はSNSを利用して参加を呼び掛けてきた。 同団体プロジェクトリーダーで、理工学群・応用理工学類3年の山内健太郎さん(21)は「父は研究者で憧れの存在。サッカーは幼い頃から親しみがある。二つはまさに自分の人生そのもの。今回、ご縁のあるすべての人に感謝し、やってよかったと思えるようなイベントにしたい」と話した。同団体の広報で、社会国際学群・国際総合学類1年の佐俣友彬さん(19)は「このイベントの開催は、研究学園都市であるつくばにとってもプラスになること、成功させたい」と話した。 体育スポーツ局の海老原加恵さん(27)は「文理問わず、研究に関わる様々な方に気軽に来場してもらい、筑波大学をより身近な存在にしてもらえれば」と話した。 当日は会場のサッカー場の半分を予選や決勝トーナメント戦に使用し、残りの半分は「PK体験」や、シュートの速度を測る「シュートスピード」、片栗粉と水を用い力をかけると固くなる「ダイラタンシー現象」を体験できる場など、家族連れの来場者も楽しむことができるブースを企画中だ。イベント終了後には同大第一サッカー場で開催される筑波大学蹴球部による関東大学サッカーリーグのホームゲーム公式試合(対東海大学)を観戦できる。(上田侑子) ◆つくばサイエンティストカップは10月21日(土)午前9時〜午後1時30分まで、つくば市天久保3-1、同大キャンパス内のセキショウフィールドで開催。参加申し込みには事前予約が必要、申込締切は20日(金)午後5時。体験ブースは事前予約なしで入場可能。サイエンティストカップの参加申し込みフォームはこちら。イベントに関する情報はワールドフットつくばのX(旧ツイッター)や公式ホームページへ。

懸案に苦慮する市議会 土浦とつくばの事例《吾妻カガミ》169

【コラム・坂本栄】本サイトが報じた案件で土浦市とつくば市の議会が苦慮しています。土浦のケースは、車いすの中学生がいじめを受け続けたのに市の対応が不十分だったという話。つくばのケースは、県から譲渡される洞峰公園に関する市の予算説明が不正確で議会が判断に迷っているという話。いずれも市側の「逃げの姿勢」に問題があるようです。 いじめ問題をどう調査するか 前回コラム「土浦市のいじめ回答拒否 個人情報保護が盾」(10月2日掲載)では、市立中学校で起きたいじめ問題を取り上げ、市議会はプライバシー保護を理由に調査を見送ったと書きました。ところが、いじめに遭った本人が市議会の議長と文教厚生委員長に調査要望書を提出したことで、議会はこの問題を放置できなくなったようです。 私が入手した要望書「共生社会の実現への協力を要望します」(保護者連名、10月1日付、A4版5枚)には、2019年春から22年春にかけて受けたいじめの実態と学校・教育委員会の不手際の数々が報告されています。加害生徒に対する学校・教育委の調査の仕方がいい加減だったという件(くだり)はなかなかリアルです。 ある有力市議は「要望書が出たことで状況は変わった。議会としてどうするかまだ決まっていないが、何らかの対応は必要になる」と言っています。関係者のプライバシーを保護できるか、当時の加害生徒からヒアリングできるか―といった問題もあり、どういった調査が可能か苦慮しているようですが、この問題の表面化を恐れていた教育委はもう逃げられないでしょう。 洞峰公園の予算をどうするか つくば市のケースは、県から無償で譲渡される洞峰公園の維持管理+補修+更新に必要な予算についての説明が不正確だった、という話です。 6月議会で執行部は、洞峰公園予算は年間1億8600万円(維持管理費1億5100万円+施設補修費3500万円)と説明しました。ところが、本サイトの記事「施設の補修・更新費34億円超 洞峰公園 つくば市、議会に示さず」(9月23日掲載)によって、毎年の1億8600万円のほか、31億円(市長のツイッター)の更新費(20年で順次更新するとすれば年平均1億5500万円)が必要であることが明らかになりました。 維持管理費+施設補修費+施設更新費=関連予算総額を隠したのは、金額を少なめに見せて、関連予算を渋る議員をなだめたかったからでしょう。これは情報操作でないかとの私の指摘に対し、市長は感情的に抗弁しています。要約すると、体育館などの設備・器機は更新せず、修理・修繕で済ませれば、県が数年前に算出した更新費31億円は必要ない―と。 議会がチェックすべき選択肢 どう計算するか議会は苦慮しているようですが、①更新軽視で施設や諸設備・器機が老朽化するのを承知で譲り受ける(市案可決)、②つくば市自慢の都市公園だから更新費用はケチらない(同増額修正)、③新規支出を避けるために洞峰公園を譲り受けない(同否決)―の3案を審議し、決を採ったらどうでしょう。 ①ないし②で決まった場合でも、公園関係予算はもっと増えるかもしれません。というのは、洞峰公園問題のほとぼりが冷めたころ、県は洞峰公園とセットで造った赤塚公園の無償譲渡も仕掛けてくると予想されるからです。その維持管理費も、①ないし②に上乗せされると覚悟しておいた方がよいでしょう。(経済ジャーナリスト) 【参考】 <いじめ関連記事とコラム> ▽「いじめをなぜ止められなかったのか… 」(9月3日掲載) ▽コラム166「…車いす生徒に冷たい土浦市」(9月4日掲載) <洞峰公園問題の関連記事> ▽「つくば市への無償譲渡は妥当 県議会…」(9月25日掲載) ▽「全員協開き説明を つくば市議16人が…」(10月11日掲載)

スケートボードの新星、草木ひなのさん つくば市長を表敬

つくば市出身で2024年パリ五輪での活躍が期待されるスケートボード選手、草木ひなのさん(15、市立大穂中3年)が16日、五十嵐立青つくば市長を表敬訪問した。草木さんは今年9月のアジア大会(中国・杭州)で金メダル、10月の世界選手権(イタリア・ローマ)で銀メダルを獲得したばかり。会見にも2つのメダルを携え、五十嵐市長がその重さに驚くという一場面もあった。 アジア大会と世界選手権の報告として「杭州では2本目で優勝が決まったが、最後の3本目もフルメイク(ノーミス)で終わろうと、出したい技を決めまくった。ローマではやりたい技を考えすぎて、技を落としたりしてしまった。全部を見越した滑りができるようにしたい」と話した。 草木さんの専門はパーク種目。コンクリート製のくぼ地のような複雑な形状のコースを走りながらさまざまな技を繰り出し、その難易度や完成度などを競う。草木さんがいま決め技にしているのが、バックサイド540(ファイブフォーティー)という、ジャンプして空中で1回転半する大技だ。杭州でもローマでもこの技で得点を大きく積み上げた。 8歳のときお母さんに連れられてコースデビュー。9歳からはつくば市大舟戸のアクシススケートボードパークに通って技を磨いてきた。「負けん気が強く、はつらつしており、世代を問わずコミュニケーションがとれ、みんなを巻き込んでスケートするオープンな性格」と、同パークの宮崎将幸店長の評。 大人顔負けの滑走スピードから「鬼姫」の異名を持ち、ジャンプの高さにも自信がある。一方、けがが多いことが悩みで「1回1回集中し、けがを少なくしてうまくなっていければ」とも話す。 母のゆりさん(47)は「親としては、スポンサーとして支えてくれる企業への責任感なども教えたいが、プレッシャーになるので言わないようにしている。本人がやりたいことを楽しくやっているのが一番」との考えだ。 世界選手権の結果を受けて、現在のランキングは世界2位。パリ五輪のスケートボード各種目の出場枠は22人(1カ国最大3人)なので、出場の見込みは大きいが、まだ確定ではない。来年6月まで続く予選シリーズの中で、ポイントを積み上げていく必要がある。「ライバルは自分自身。来年3月からのシーズンも勝ち進んで、優勝してパリにつなげたい」と意気込む。(池田充雄)

つくばにツタヤが帰ってくる 17日、デイズタウンに開店

つくばの新しい文化拠点にー。そんな思いを込めて、つくば市竹園の複合商業施設デイズタウン1階西友跡に「TSUTAYA(ツタヤ)デイズタウンつくば」が17日オープンする。ちょうど1年前の昨年10月16日に閉店したLALA(ララ)ガーデン内のTSUTAYA LALAガーデンつくばの後継店で、約2300平方メートルの売り場に約18万7000冊の書籍と10万本以上の映像作品が並ぶ。 店のテーマは「つくばカルチャーベース」。「この店が、本、映画、音楽、それぞれの文化を発信できる場所でありたいという意味で掲げたテーマ。多様な趣味嗜好を持つ人たちが、それぞれ心に響く作品と出合う場になれば」と、同店店長の小松崎隆浩さんは来店を呼び掛ける。 このご時世にあえてレンタル 小松崎さんが「力を入れた」というのが、過去の名作から、世界各地の映画賞受賞作品など幅広い作品を取りそろえたレンタルDVDコーナー。オンラインでの動画配信が主流になりつつある中で、「ネットでは、自分の履歴を元に出てくる『オススメ』が中心になる。お店で新しい映画と出合って欲しいという思いでたくさんの作品をそろえた。棚を見るだけでも圧倒的に選ぶ幅が広がるはず。知らない作品でも、カバーを見て気になった作品を手に取ることも実店舗だからこその楽しみ方。映画の魅力を感じて欲しい」。 隣接のコミックコーナーでは新刊の販売とともに、市場では流通していない過去の作品をレンタル作品として多数取りそろえ、新しい試みとしてレコードのレンタル、販売も音響機器販売とともにスタートさせる。「このご時世にあえてレンタルに力を入れるのは、なんとしても映画、音楽、本も含めて文化を発信していきたいから。絶対に継続させたいと思っている」と小松崎さんは強調する。 研究機関と選書で連携、社会課題と向き合う児童書充実 「つくばを意識した店舗づくり」だというのがサイエンスコーナーだ。宇宙航空研究開発機構(JAXA)や国立科学博物館 筑波実験植物園など、市内にある各研究機関と選書などで連携し、専門書籍を取りそろえるだけでなく、一般的では流通していないJAXAのタブロイド広報誌などのバックナンバーも含めて取りそろえる。 市内で行った街頭アンケートを元に選書したという児童書も充実させた。「近隣の子育て世代から、今の社会問題について子どもたちにどうやって伝えればいいのかわからないという、戸惑いの声を聞いた。絵本の面白さとともに、子どもたちがきちんと学べるコーナーとして、戦争、ジェンダー、障害、SDGsなどの児童書を充実させた」 その他に店内では、トレーディングカードの販売コーナーを設けており、子どもたちが自由に交流できるスペースも用意され、そこで毎週トレーディングカードのゲーム大会が開催される。 LALAガーデン閉店時に店長を務めていたという小松崎さん。「再びつくばに戻って来られて、率直にうれしい。つくばには様々な個性ある方たちがいて、これまでも一緒にイベントなどを開いてきた。お客様、お世話になった方もたくさんいる街でまた一緒に楽しい企画をつくっていきたい。お客様にも喜んでいただき、私たちも楽しくお店を続けていけたら」とし、「つくばにはたくさんの研究所がある。世界の最前線で何を研究しているのかを、地元の子どもたちに知ってもらえるイベントも企画していきたい」と力を込める。(柴田大輔) ◆同店はつくば市竹園1-9-2、デイズタウン1階。営業時間は午前10時~午後10時。定休日無し。地元を応援する企画として来年3月末まで、書籍、雑誌、コミックの売り上げ1冊に付き10円を、市内小学校の図書室の蔵書充実のため市に寄付する。

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