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2022
障害者もヨットやボートで遊べる 《夢実行人》8
2022年5月12日
【コラム・秋元昭臣】霞ケ浦遊覧船運行やヨット・ボート係留をしている会社「ラクスマリーナ」(旧土浦京成ホテル・京成マリーナの事業を継承)では、年4回の「誰でも楽しもう霞ケ浦」イベントを開催しています。 1997年、同系列の犬吠埼京成ホテル(現犬吠埼ホテル)が客室を増築した際、同ホテルを「バリアフリー」にしようと、車椅子でも利用できるホテルに改装したのがきっかけでした。 その3年後、同ホテルは「天然温泉黒潮の湯」をオープン。当時では珍しいバリアフリー温浴施設を設けたところ、地域の高齢者や観光客が大きく増えました。そして、翌年には全館バリアフリーに改装されました。それが、同系列の土浦京成ホテル・京成マリーナにも及んだわけです。 改装前、車椅子ではマリーナの2階へ上がれませんでしたが、現在では可能です。また、多目的トイレも2カ所設置、国内でも有数のバリアフリーな施設になっています。 でも、ハード面のバリアフリーだけでは、カヌー・ヨット・モーターボートを誰もが楽しむことができません。そこで勉強会を開き、課題解決に取り組みました。その一つが、JR土浦駅からのアクセス改善です。駅員の協力を得て、視覚障害者用の音声・点字案内を設け、介助者なしでもマリーナに来られるようにしました。 年4回の「誰でも楽しいよね」大会 京成マリーナの社員はホテルのバリアフリー研修会にも参加して、介助のノウハウなどを学びました。そして、「誰でも楽しもう霞ケ浦」というキャッチフレーズを掲げ、2005年から年4回、障害者も参加できる「安全祈願・寒風大会」(1月)、「子供の日大会」(5月)、「海の日大会」(7月)、「体育の日大会」(10月)を開催してきました。 昨年まではマリーナが主催していましたが、今年から「B&G土浦海洋クラブ」の主催になり、ラクスマリーナは共催で参加しています。それぞれの大会には「海洋レジャー安全・振興協会」(小型船舶操縦士免許試験機関)も加わり、土浦警察署に警備艇を出してもらい安全を確保しています。 「誰でも楽しもう霞ケ浦」の理念は、「国籍・年齢・性別・障害の有無に関わらず、お互いに助け合い、安全に楽しくマリンスポーツを体験する」です。今年の「寒風大会」、「子供の日大会」は終わりましたが、障害者カヌー「パラマウントカヌー in 茨城」(6月4日)、「海の日大会」(7月10日)、「体育の日大会」(10月9日)はこれからです。(元ラクスマリーナ専務) <問い合わせ先> 電話:029-822-2437 メール:info@lacusmarina.com
古民家再生し「茅葺き研究拠点」に 筑波大が石岡に開所
2022年5月11日
筑波大学の「茅葺き(かやぶき)研究拠点」が11日、石岡市八郷地区のかやぶき屋根古民家を改修してオープンした。 江戸時代末か明治時代初めに建築され、空き家になっていた古民家で、今後は、里山の原風景保全や過疎地再生のほか、防災や脱炭素などにも取り組む。 八郷地区には現在約50棟のかやぶき民家が残る。15年前は約100棟あり半減している中、「かやぶき民家再生の新しい手法を提示できた」と同大システム情報系建築・地域計画研究室の山本幸子准教授はいう。 研究拠点はもともと農家の住まいだった。敷地面積は約1980平方メートル、母屋は延床面積約120平方メートルで、田の字型に配置された4部屋と土間などがある。離れは約10平方メートルで、机やいすなどを備える。 同大は八郷地区で2017年から、かやぶき屋根や古民家などの調査を実施していた。18年、持ち主の鈴木一志さんが、空き家になっていた古民家を石岡市に寄贈。市が筑波大に無償で貸し出し、大学による修復の検討が始まった。 大学院生が基本設計をし、19年、つくば市の里山建築研究所(主宰・安藤邦廣筑波大名誉教授)が実施設計をして、最初にかやぶき屋根をふきかえた。かやの材料のススキはつくば市大穂の高エネルギー加速器研究機構の敷地内で刈り取り、延べ200人を超える学生や石岡市の住民らが協力した。 2020年には母屋内部の改修を実施し、床を張り替えたり、大谷石でいろりを作ったり、土間の土を3日間かけてたたき固めるなどした。 さらに21年には、離れを建築。屋根に太陽光発電パネルを設置し、電気自動車の電気を融通できるよう充放電設備を導入した。今後は近くを流れる小川に小水力発電装置を設置し、エネルギーを自給自足できるようにするという。改修費は総額で2000~3000万円。 今後母屋は、大学の授業をしたり、地元の葦穂小学校と連携授業を開催したり、市の地域おこし協力隊がイベントを開催したりする。離れには学生が週2、3回通い、研究やフィールドワークなどで使用する。 11日は大学関係者のほか、谷島洋司石岡市長らが参加してオープニング式典や座談会が開催された。同大の和田洋副学長は「日本文化が発信できる拠点として育てていきたい」などと話した。
霞ケ浦、連覇ならず 高校女子サッカー県予選
2022年5月11日
2022年度茨城県高校総体兼第11回関東高校女子サッカー大会県予選会の決勝が10日、ひたちなか市新光町の市総合運動公園陸上競技場で開催され、霞ケ浦が鹿島学園に0-1で敗れた。昨秋の県大会決勝ではPK戦の末に下した相手だったが、連覇はならなかった。 霞ケ浦高校 0-1 鹿島学園高校前半 0-0後半 0-0延長前半 0-1延長後半 0-0 霞ケ浦は準々決勝で明秀日立に4-0、準決勝で日立二に9-0で勝利し決勝進出。鹿島学園は愛国・石岡二合同チームに10-0、常磐大に3-0という結果で勝ち上がってきた。 「鹿島学園はいつも決勝で戦う相手。タフな試合になることは分かっていた。守備からしっかりと入り、時間をかけず早いフィニッシュを心掛けているが、奪ったボールがつなげず、FWに収まらなかった」と竹元栄子監督。 「相手との競り合いで負けが多かった。全体的にあせってパスミスが多く、ボールが来ずシュートまで行けなかった」と、FW五十嵐和郁。 前半のシュート数は鹿島学園の7本に対し霞ケ浦は3本。うち2本はMF和田優芽が放った。「自分は左サイドハーフだがスピードを生かし、相手の背後に出ることを心掛けた」と和田。また五十嵐も31分に、ポスト直撃の鋭いシュートを放った。 「後半は相手より先にボールに触ることを徹底した」と五十嵐が話すように、被シュート数は3本に抑えられた。だが放ったシュート数は0本で、引き続き攻撃に課題を残した。 延長前半は霞ケ浦が押し気味だったが、7分のコーナーキックからついに失点してしまう。GK中村優乃華がパンチングで防いだこぼれ球を、相手MF清水菜々羽に頭で押し込まれた。 「相手のキッカーは左右どちらの足でも蹴れるので、ニアとファーの両方に守備を置いて警戒していた。だがGKがはじいたときボールウォッチャーになり、目を離してしまった」とDF岡田知里主将。 失点直後、霞ケ浦はMF大槻未菜をFWとして投入。中学校(つくば市桜中)では陸上部で活躍していたスピードを武器に、前から積極的にボールを追いかける。延長後半も両チーム果敢に攻め合うが、アディショナルタイムに岡田が放ったミドルシュートはわずかにバーを越え、ついに試合終了。 「敗れたが、相手から得られたものも多かった。インターハイでは勝って優勝したい」と大槻。また竹元監督は「得点力を上げることが課題。サッカーだけでなく勉強や人への気配りも重要。全てができることでチーム力が上がると考えている」と、文武両道の構えを説いているという。(池田充雄)
入院で高額療養費制度を使う 《ハチドリ暮らし》13
2022年5月11日
【コラム・山口京子】4月に連れ合いが8日ほど入院しました。医療費の総額は約50万円、そのうち自己負担は3割の約15万円でした。ですが、高額療養費制度を使うことによって、実際の支払額は66,800円でした。 事前に、市役所の国民健康保険課に行き、「健康保険限度額適用認定証」を申請しました。高額療養費の限度額は本人の所得によって変わるので、限度額を知ることが大事です。その額と高額療養費の対象にはならない項目(食事患者負担額、差額ベッド、日用品レンタル代など)を加えて、支払額が算出されます。 4人部屋に入りましたが、差額ベッド代はかからず、日用品費の支払いは別でした(4人部屋でも差額ベッド代が取られることがあるので事前の確認が必要)。なので、病院に払ったのは高額療養費限度額57,600円と食費9200円(1食460円×20食)だけでした。これに日用品レンタル代と雑費12,000円を加えても、総費用は8万円弱でした。 医療保険はチェックが必要 以前、終身医療保険に加入した場合、支払う保険料の総額がいくらになるのか、一生のうちに何回くらい入院するのか―などについて調べたことがあります。わが家の場合、連れ合いが加入していた医療保険の月額保険料は約5000円、30歳から80歳まで入っていた場合の総額は300万円になります。保障は入院日額5000円と手術給付金でした。 ですが、定年を機に解約したので、実際は210万円程度を払ったことになります。それに対して、30歳以降の入院歴は4回、入院日数は延べ33日。支払った医療費の実費は約30万円。公的医療保険制度や健保組合の療養付加金のおかげで、自己負担はかなり軽減されました。 突然のケガや病気による入院や手術は予想外であり、不安が募ります。「お守り」として保険に加入する人も多いのでしょう。ですが、医療保険加入にあたっては、医療費に充てる備えに不足があれば、その不足を保険で補うという整理をします。 どの程度を想定するかは、①公的医療保険制度の仕組みや健保組合の福利厚生を知る、②わが家の家計を把握する、③本人はどういう治療を希望するのか―などを踏まえた判断になるでしょう。元気なうちに家計のたな卸しや、病気に対する心構えをしておきたいと思いました。(消費生活アドバイザー)
700種2500株 一般公開始まる つくばローズガーデン
2022年5月10日
見頃は5月中旬 つくば市古来にあるバラ園「つくばローズガーデン」で一般公開が始まった。走り梅雨の中、園内では、白い花をつけるナニワイバラや、ピンク色のスパニッシュビューティーが開花している。ようやく晴れ間がのぞいた10日、園内の開花状況は「まだ一分咲きにもならないほど」だそうだ。 今年は花付きが良いという。見頃は14日から22日ごろになる予想だ。開園日の7日には早くも、雨上がりのガーデンに足を運び、バラの花にカメラを向ける人々や、ショップで苗を選ぶ姿が見られた。 藤沢仁子(まさこ)園主(44)は「ぜひ屋外のすがすがしい空気に触れ、立体感のある庭園を楽しんでほしい」とし、「8日のイベントには2000人ものお客様が来てくれたのに、ちょっと寂しい思いをさせたかもしれない。来週には徐々に咲きそろい見頃を迎えると思う」と話す。現在は無料だが、14日から入園料(300円=税込み)を徴収する予定だ。 つくばローズガーデンは、約3000平方メートルの敷地に700品種、2500株のバラを栽培している。香りの良いイングリッシュローズが中心だ。元市長の藤澤順一(まさかず)さん(82)が市長引退後に始めたバラ園を、現在は3女の仁子さんが引き継いでいる。 2005年から一般公開を始めたが、コロナ禍で2020年は完全予約制での入場、21年はイベント無しの開催だった。21年の入園者数はコロナ前の5分の1だった。 ガーデンをデザイン 仁子さんはもともと都内で会社員として働いていた。園芸には興味がなかったが、週末ごとに手伝ううち、緑に触れることで心が癒され、自然と自分が後を継いでいこうという気持ちになった。父から学んだ以外はほぼ独学で、植物自身から学ぶことが多いと話す。 仁子さんが取り組んでいるのは、宿根草や一年草を植物自身の背丈で高低差をつけてバランスよく配置し、動きのあるガーデンをつくることだ。ガーデンのデザインは、心に浮かんできた風景を庭に描くように配置している。 バラの花はピンク色など暖色系が多いので、ガーデンの印象が締まるように、宿根草や一年草には寒色系を中心に選んでおり、今では150品種以上にのぼる。今後は、帯状に延びる宿根草のボーダーガーデンを計画中だ。 今年はローズガーデン初の試みとして、つくば市吉瀬でアンティークショップ「kakaya(かかや)」を営む家貸屋(本社・栃木県佐野市、小関広記代表)主催で、5月8日と15日の2回「ローズガーデンマルシェ」を開催する。つくばクレオスクエアで月1回開催されているマルシェイベント「つくば蚤(のみ)の市」に、仁子さんが寄せ植えなどを扱う店として出店したことが縁となった。マルシェ開催で、新しい層の人たちにもローズガーデンを訪れてもらうことを期待している。(門脇七緒) ◆つくばローズガーデン つくば市古来458。今年の開園は5月7日から31日までの予定。開園時間は午前9時~午後5時 入園料は一般300円から500円(開花状況により変動)、小学生以下無料。同園のホームページはこちら。
マイナンバーカードを紛失 つくば市
2022年5月10日
つくば市は10日、市民に交付を予定していたマイナンバーカード1枚を紛失してしまったと発表した。 市市民窓口課によると、6日、担当職員が、翌日交付予定のマイナンバーカードを準備しようとしたところ、カードのうち1枚が見当たらず、執務室内をくまなく探しても発見できなかった。翌日は計数十枚を発行予定で、そのうち1枚だけが無かったという。 同課は、庁内での準備作業の過程で1枚を紛失したのではないかとみている。誤って別人にカードを交付した事実はないとし、これまでに個人情報の流出は確認されてないとしている。 同課は9日、警察に遺失届を出した。さらに紛失したマイナンバーカードを受け取るはずの市民の自宅を訪問し、事情を説明して謝罪した。再交付については、個人番号そのものを変更した上で、再交付の手続きをしてもらうことになるという。 再発防止策として同課は、交付前のマイナンバーカードは複数の職員で取り扱い、管理を徹底し再発防止に努めますとしている。 【6月3日追加】つくば市は6月2日、紛失したマイナンバーカードが5月25日、庁舎内で発見されたと発表した。受け取るはずだった市民は6月3日現在、再申請の手続き中で、発見されたカードは今後廃止するという。市市民窓口課は、受け取るはずだった市民に改めて発見を報告し謝罪したとしている。
「ゲルニカ」を思い出すとは… 《続・平熱日記》109
2022年5月10日
【コラム・斉藤裕之】玄関の壁に1枚の薄汚れた色紙が飾ってある。もう大分前のことになるが、ある古物屋でのこと。特に興味もなかったのだが、色紙がぎっしり詰まった箱に何となく手を伸ばした。レコードを探すように、手前から次々と引き出して見ていた。と、引き抜いた1枚の色紙を見た瞬間、「これは!」と手が止まった。値段を聞くと、どれでも10円だという。 持ち帰った色紙はピカソのドローイングだった。ハト、その中に顔が描かれている。ペンで一息に描かれた線は天才の引いたものだと、一瞥(いちべつ)しただけで分かった。画集やカタログなどで調べてみると、確かに書き入れられている年にピカソは来日している。また、よく似た絵柄も確認できた。だが、ピカソの絵が10円で売っているはずがない。多分印刷だろうと思って、ルーペで拡大してみたが…。 パリにいたときは、すぐそばにピカソ美術館があってよく通った。スペインでもピカソの美術館を訪れた。よくピカソについて質問される。大方の場合、ピカソはうまいのか否かの質問なのだが、何と答えていいかいつも戸惑ってしまう。「太平洋は広いのか?」と聞かれているように。 絵画というよりプロパガンダ これがうわさに聞く「ゲルニカ」か。長女をベビーカーに乗せてスペインを貧乏旅行した折に訪れた、マドリードのソフィア王妃芸術センター。防弾ガラスに収まる「ゲルニカ」は想像したものより大きく、モノクロームで力強くスピード感にあふれていた。 まさに彼にしか描けない美術史上重要な代表作であることは確かだが、絵画としてよりもむしろプロパガンダという側面を感じずにはいられない。戦争を描くのは大変繊細なことだ。当時すでに高名であったピカソは、様々な理由からこの絵を描かざるを得ない状況にあったといわれている。だが、発表された作品の評価はイマイチだったとか。 その後教科書にも掲載され、万人の知るところとなるわけだが、21世紀の今、こんなかたちで思い出すとは…。 「日本の幸せと平和のために」 「日本で一番大きい島はどこじゃ?」「佐渡!」「沖縄!」…「正解は国後島じゃ!」。45年前、高校1年最初の地理の授業の記憶。ワールドカップでロシアはヨーロッパ予選に入っているが、東の端は日本の目の前。今、はるか西で起っている惨事は文字通り対岸の火事ではない。 我が家を訪れた人のほとんどがこの色紙に気付かない。「これピカソ?」。以外にも気付いたのは、美術にほとんど興味がないと思われる義兄だった。ゲルニカのものとは違って、優しいふっくらとした線。色紙にはフランス語で「日本の幸せと平和のために」と書かれている。(画家)
つくば市役所にまた爆破予告
2022年5月9日
つくば市は9日、市役所に対し、13日に爆破を行うと予告があったと発表した。 市は、警察と協力して点検や不審物の捜査を実施し、安全対策を徹底した上で、通常通り業務を行うとしている。通常通り開庁し、木曜夜の延長窓口も実施する。 市危機管理課によると、8日午後11時過ぎ、市役所ホームページの問い合わせフォームに「爆薬を仕掛けた。爆破は5月13日」などの予告があった。時刻などの記載はなかった。 9日出勤した市職員が気付き、危機管理課がつくば警察署に相談した。 市は9日から、不審物の捜査や点検、巡回などを実施しており、同日午後7時30分時点で不審物の発見はないという。13日まで、繰り返し不審物の捜査や点検などを実施する。 同市役所には3月3日にも爆破予告があったばかり。その際も市役所ホームページの問い合わせフォームからだった。予告された時間を過ぎても異常は無かった。 「異常なかった」 【13日午後7時追加】13日の爆破予告に対し、つくば市は13日午後5時30分過ぎ、異常はなかったと発表した。市は、つくば警察署の協力を得て、庁舎内や敷地の点検を行うなど警戒態勢を敷いてきたとし、今後も市民の安全を守るため、できる限りの対策を行っていくとしている。
筑波大、延長で逆転勝利 天皇杯本戦へ
2022年5月9日
第25回茨城県サッカー選手権大会兼天皇杯JFA第102回全日本サッカー選手権大会茨城県代表決定戦は8日、ひたちなか市新光町の市総合運動公園陸上競技場で開催され、筑波大学蹴球部が流通経済大学ドラゴンズ龍ケ崎を3-1で破り、天皇杯本戦への出場を決めた。前半に1点を失い後半には退場者を出すという苦境を乗り越え、延長で逆転を果たした。 第25回茨城県サッカー選手権兼天皇杯県代表決定戦筑波大学蹴球部 3ー1 流通経済大学前半 0-1後半 1-0延長前半1-0延長後半1-0 筑波大は前半、4-5-1の布陣から中央のFW和田育、MF田村蒼生が核となって攻撃を展開。流経大はFW山本晃太朗、FW細野晃平の2トップによる4-4-2で、前から積極的にプレスをかける。次第に筑波大はMF山崎太新、MF角昂志郎らがワイドから仕掛け、それに対しドラゴンズがカウンターでチャンスをうかがうという流れに。 前半35分、ドラゴンズは山本が筑波大の守備ライン裏へ抜け出し、GKとの1対1から先制に成功。筑波大はパスがゴールに向かわない悪い流れに陥る。 後半、風上に立った筑波大はロングボールでの展開が増える。33分、右サイドにDF三浦雅人が入ってからは角の攻撃が活性化、2人で何度も相手ペナルティエリアを崩す。だが33分、筑波大はMF山内翔が2枚目のカードをもらい退場、残り時間も少なくなる中、厳しい戦いを強いられる。 43分、左ワイドにポジションを移していた田村がドリブルを仕掛け、PKを獲得。「これ以上失点したくないのでリスクは抑えつつ、意外とパスはつなげていた。相手も疲れてきて、外からの揺さぶりが効いていた」と田村。PKを蹴ったのは、後半途中から1トップに入っていた栗原秀輔主将。「プレッシャーがかかる中、自分のペースで蹴って入ってよかった。ベンチやスタンドの応援もパワーになり、みんな喜んでくれて一体感が持てた」と、逆転への気運が高まる。 延長に入って前半8分、中央から栗原が右へ展開、これを受けた角が左隅へシュートを放ち、ついに逆転に成功。「信じて中で待ち、カットしたところへ角がオーバーラップしてきたので信じて出した。ゴールにつながって良かった」と栗原。「絶対俺に出せと思いながら、栗原からいいタイミングでボールが来たので振り抜くだけだった。10人になってやっと目が覚め、チームが一つになって戦えた」と角。 延長後半終了間際には、交替で入ったFW庄司夢ノ介が倒されPKを獲得。これを自身で決め、うれしい公式戦初ゴール。「ここから点を決めていきたい」と希望を広げた。 勝った筑波大は22日の天皇杯本戦1回戦、同競技場で千葉県代表のブリオベッカ浦安と対戦する。勝者は6月1日の2回戦でJ1柏レイソルと戦う。加藤匠人や森海渡ら筑波大出身の選手が多く、井原正巳ヘッドコーチも筑波大OBだ。田村は「個人的には小中高とお世話になったチーム。自分としては戦いたい」と闘志を燃やす。(池田充雄)
ウクライナ人が書いた「プーチン幻想」を読む 《邑から日本を見る》111
2022年5月9日
【コラム・先﨑千尋】ロシアのウクライナ侵攻(侵略)から2カ月以上経つ。プーチンが当初考えていた数日間での占領はかなわず、いつどのような形でこの戦争が終わるのかに焦点が移った。今日(5月9日)はロシアの対独戦勝記念日だそうだが、プーチンはどのような演説をするのだろうか。 ロシアのウクライナ侵略開始前から不思議に思っていたことの一つに、アメリカのバイデン大統領が「プーチンがウクライナへの侵攻を決断したと確信している」という類の情報を流し続けてきたことがある。米政府は、侵略後も、ロシアの攻撃状況や兵力、後方支援の問題などの機密事項と思えることを、それこそリアルタイムで刻々公開してきている。さらに、ミサイルや新兵器などを次々にウクライナに提供し続けている。 実質的にロシアとアメリカの代理戦争ではないかとすら思える。もうかるのはアメリカなどの「死の商人」だけだ。国連は無力であることも証明された。 先日、脱原発を目指す首長会議に出席した折、世話人の1人、三上元・元静岡県湖西市長から「この本が面白いよ」と、グレンコ・アンドリー「プーチン幻想」(PHP新書)を紹介された。著者はウクライナ人。翻訳ものではなく、著者が日本語で直接書いている。本の帯には「かつてウクライナは、世界三位の核保有国だった。しかし『非核三原則』を掲げ、あげくはクリミアをロシアに奪われた。日本在住のウクライナ人が、平和ボケ日本人に贈る警告の書。プーチンに騙(だま)されるな!」とある。 なるほど面白い。小説を読むときの面白さではなく、初めて知るロシアとプーチンの世界。新書だから一気に読める。3年前、安倍首相の在任中に出版された本だから最新の情報はないが、本書は「日本人が知らないプーチンの正体」「ロシアは『約束を破るために約束をする』」「ウクライナの教訓-平和ボケと友好国への妄信が悲劇を招く」から成り、読めば、プーチンとはこういう人なのだということが分かる。 侵略前のプーチン像は100%ウソ 柔道や秋田犬などから、プーチンは親日、プーチンは反中、プーチンはロシアや東スラブの伝統文化を目指す保守主義者、プーチンは国際金融資本と戦っている勇者という、ウクライナへの侵略前の日本人のプーチン像は100%ウソ、と著者は最初に断じる。そして、そういう説がなぜ間違いなのかを著者は次々に論証、立証している。その筋道がはっきりしているのが面白いゆえんだ。 プーチン体制はいかにして出来上がったのか、責任の半分はアメリカにある、アメリカはソ連の崩壊を望まなかった、インターネット空間も徹底的にコントロール、プーチンと側近による国家の私物化、人を殺してもよいという考え方、安倍政権の対露外交は間違っている―などのフレーズは、今読んでみるとホントによく分かる。 日露間の北方領土問題は当分棚上げされるだろうが、著者の主張は「北方四島は不法占領されているのだから、『返ってくる』ではなく、『取り返す』『返還させる』だ。早期に解決しなければならない理由はない。千島列島も南樺太も係争地なのだ。唯一の解決策は占領状態の終了」と明快だ。政治家や外務省の人たちだけでなく、多くの日本人に読んでもらいたい本だ。(元瓜連町長)
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