火曜日, 4月 7, 2026

新教育長に入野浩美氏 土浦市

土浦市は1日、人事異動の辞令を交付した。2012年10月から8年半、教育長を務めた井坂隆氏が任期途中の3月31日付で退任し、新教育長に前県教育庁総務企画部長の入野浩美氏(60)が就任した。 入野氏は高崎経済大学経済学部卒。県教育庁福祉厚生課長、文化課長、総務課長などを歴任し、3月31日、県職員を定年退職した。水戸市在住。任期は井坂前教育長の任期の来年9月末まで。 新設のこども未来部に初の女性部長 機構改革は、出会いから結婚、妊娠、子育てまで切れ目のない支援をワンストップで行うため子育て支援関係業務を集約し、こども未来部を新設した。同部には同市初の女性部長となる加藤史子・前保健福祉部障害福祉課長が就任した。 ほかに、コロナ禍における経済対策やまちづくりの重点施策推進のため、都市産業部を産業経済部と都市政策部に分割再編した。防災力向上と災害発生時の迅速で適切な対応を図るため、総務課危機管理室を防災危機管理課として独立させた。文化財の保護、活用や文化芸術活動の推進を図るため、文化生涯学習課を分割し文化振興課を新設などした。 機構改革により、7部5局44課22室体制から、9部5局47課19室体制になる。消防職を除く職員の異動総数は462人(昨年度は339人)。 管理職に女性を積極登用し、主査級以上の女性管理職の割合は2020年の22.4%から新年度は24.2%になった。(鈴木宏子) 図書館長に武藤知子前シティプロモーション室長 4月1日付け人事異動は以下の通り。カッコ内は前職。敬称略。 【部長】▽総務部長(教育部長)羽生元幸▽こども未来部長(保健福祉部障害福祉課長)加藤史子▽産業経済部長(都市産業部農林水産課長)佐藤亨▽都市政策部長(都市産業部長)船沢一郎▽教育委員会事務局教育部長(総務部長)望月亮一 【参事】▽産業文化事業団事務局常務理事(スポーツ振興課長兼武道館長)根本卓也 【課長】▽市長公室秘書課長(秘書課長補佐兼秘書係長)浅川邦子▽総務部防災危機管理課長(建設部住宅営繕課長)皆藤秀宏▽総務部人事課長(課税課長補佐兼土地係長)武井衛▽総務部納税課長(都市産業部都市計画課長補佐兼まちづくり推進室長)福澄雄祐▽市民生活部環境保全課長(建設部公園街路課長兼駅東・駅西駐車場管理事務所長)室町和徳▽保健福祉部社会福祉課長(社会福祉課長補佐兼社会福祉係長)福原守▽保健福祉部障害福祉課長(国保年金課長補佐兼国保給付係長)小池政幸▽保健福祉部高齢福祉課長(市長公室秘書課長)塚本浩幸▽保健福祉部健康増進課長(高齢福祉課長)水田和広▽こども未来部こども政策課長(こども福祉課長)菊田宏巳▽こども未来部こども包括支援課長(保健福祉部こども相談課長)中川光美▽こども未来部保育課長兼子育て交流サロン館長兼こどもランド館長(総務部人事課長補佐兼厚生係長)野中佑起男▽産業経済部商工観光課長兼勤労青少年ホーム館長(都市産業部商工観光課長兼勤労青少年ホーム館長)羽成健之▽産業経済部農林水産課長(建設部水道課長)黒須清一▽都市政策部都市計画課長(都市産業部都市計画課長兼りんりんポート土浦館長)飯泉貴史▽都市政策部都市整備課長兼駅東・駅西駐車場管理事務所長兼りんりんポート土浦館長(保健福祉部社会福祉課長兼特別定額給付金対策室長)平井康裕▽都市政策部建築指導課長(都市産業部建築指導課長)櫻井良哉▽建設部住宅営繕課長(教育委員会事務局図書館長兼土浦市民ギャラリー副館長)大貫三千夫▽建設部下水道課長(下水道課長補佐兼工務係長)滝田昌曉▽建設部水道課長(建設部下水道課長)和田利昭▽教育委員会事務局生涯学習課長兼青少年センター所長(市民生活部環境保全課長)佐賀憲一▽教育委員会事務局図書館長兼土浦市民ギャラリー副館長(市長公室広報広聴課長補佐兼シティプロモーション室長)武藤知子▽教育委員会事務局文化振興課長兼市民ギャラリー館長(文化生涯学習課長兼土浦市民ギャラリー館長)中澤達也▽教育委員会事務局スポーツ振興課長兼武道館長(総務部納税課長)大橋博▽議会事務局次長(議会事務局次長兼総務係長)天貝健一▽農業委員会事務局長(保健福祉部健康増進課長)羽成信明

雑草は強い? 弱い? 《続・気軽にSOS》82

【コラム・浅井和幸】自然農法という手法を使って農業を営んでいる、あるユーチューバーの動画がありました。そこでは、「雑草とは弱いものなんだ」というニュアンスのことを話されていました。 はて?何のことやら?となりますよね。ちょっと気を抜くと、あっという間に生い茂る雑草。草刈りをしようが、除草剤をまこうが、駆逐することは難しいことは周知の事実でしょう。アスファルトやコンクリートを打ち破って生えてくる雑草。屋上だろうが屋根の上だろうが、お構いなしの強さです。 農業は雑草との戦いだという言葉も、どこかで聞いた気がします。そのような雑草を、どうして弱いと表現したのか、先ほどのユーチューバーに話を戻します。 雑草が弱いと聞くと驚くけれど、では、その雑草を一種類だけ種から植木鉢で育ててみてください。結構これが難しくて、なかなか育ってくれないものなのです。ある特定一種類の雑草が育つ環境を、人工的に作ることの難しさなのだろうと推測できるわけです。 つまり、私たちが、家庭菜園、農業、庭や道路の整備などで苦戦を強いられる雑草は、その環境でよくて育つ種類の草が育っているということです。雑草同士も自分が生き延びるため、子孫を残すために、早く芽を出したり、早く高く伸びて日に当たったりなど、いろいろな生存競争をしています。 たまたま、そこに適応している草ひっくるめて、人間の価値観で見た目が悪いとか、食べられないとかで、邪魔な草を雑草と呼んでいるわけです。たまたま育った草を、種類の区別なく邪魔だと一緒くたに捉えているから、「雑草は強い」と感じてしまうらしいのです。 弱者の中の弱者が強者に勝つ どこかで聞いた話でうろ覚えですが、私達の周りにある雑草は、森などでの生存競争で負けた弱者である(だったかな?)ということです。 海で暮らしていた魚の祖先は骨がなく、その中での弱者が川に逃げ、ミネラルが必要なので骨を作って蓄えた。川でも生存競争があり、川での弱者が海に逃げ、骨があるために早く泳げるなどの利点で、もともといた骨のない魚に打ち勝ったという話に似ていますね。 弱者の中の弱者が、もともとの強者に勝つという生存競争の妙です。私たち人間は強くなりたい、頂点に立ちたい、よりよく生きたいという願望があります。その中で、自然界では食物連鎖の頂点に立つ大型肉食獣が、ことごとく絶滅の危機に直面しているという話には考えさせられます。 弱者とカテゴリーされる方が生活困窮し苦しんでいる一方、テレビや新聞では強者であるはずの偉い人たちが連日の謝罪会見。弱者と強者、被害者と加害者。生存競争で、敵対か、協力していくのか、それぞれが自由に生きていけばよいのでしょう。 生き方は人の好き好き。ここまで書いてきて、私の好きな言葉の一つに「君子、和して同ぜず」がふと思い浮かびました。ま、別に君子になる必要もなく、私は愚者のまま生きていきますが…。(精神保健福祉士)

民間へ、また市場調査開始 旧総合運動公園用地でつくば市

住民投票で計画が白紙撤回された旧総合運動公園用地(つくば市大穂、約45ヘクタール)の民間利活用を目指しているつくば市執行部は1日、民間企業などから活用意向やアイデアを聞く2回目のサウンディング型市場調査を1日から実施すると発表した。 2月に五十嵐立青市長は、一部を防災拠点として公共利用する案を議会に説明したばかりだが、今回の市場調査では、敷地全体の一括活用も含めて、一体的利活用または分割しての一部利活用について、事業イメージ、手法、地域や市全体への波及効果、市に期待する措置などを、企業などに示してもらう。 市公有地利活用推進課によると、市場調査の対象は、法人または法人のグループ。参加申し込み期間は5月21日まで。 6月に結果概要を公表し、市議会調査特別委員会に報告した上で、市として同用地の利活用策を検討するという。 市場調査は2017年度に実施したが、その後、市場動向に変化が見られることから、改めて調査することで、同用地の市場性を把握したいとしている。民間利活用の手法について五十嵐市長は2月時点で、売却だけでなく貸し付けなどもあり得るとしていた。 旧総合運動公園用地をめぐっては、2017年度の市場調査の後、「利子負担を減らしたい」などとして五十嵐市長は19年3月、用地を一括売却する方針を出した。66億円で購入された用地を、事業者1社が40億円以上で一括購入し物流倉庫などを建設する提案が出されたが、住民説明会で異論が噴出、市議会が調査特別委員会を設置し、民間売却案はいったん凍結となった。しかし議会も利活用方針を打ち出せないまま、昨年11月に改選を迎えた。 改選直後の昨年12月、テレビ番組にリモート出演した五十嵐市長は「一部は防災倉庫に活用して残りは民間に売却したい」などと発言。一方、市議会は改選後の新議員で改めて調査特別委員会を設置し、2月に五十嵐市長を呼んでテレビ発言の説明を求めた。五十嵐市長は3割を防災拠点として公共利用、残り7割を民間活用する案を示し、サウンディング調査を実施したい意向を示した(2月20日付)。 一方、利子負担を減らすことについては、2020年度の3月補正で約53億円、21年度当初予算で約9億円を、市が市土地開発公社に無利子貸し付けをして返済することが決まり、24年3月の返済期限を1年前倒しして返済し、利子負担を減らす道筋を付けたばかりだった(2月4日付)。 これに対し市議会調査特別委員会は、作業部会を開いて、利活用方針について議論している最中という。(鈴木宏子) ➡総合運動公園問題の過去記事はこちら

まちづくり会社1日設立 「情報を小出し」課題指摘も つくばセンタービル

つくば駅周辺の活性化を目指す、まちづくり会社「つくばまちなかデザイン」(内山博文社長)が1日、登記申請を完了し設立された。市が筆頭株主の第3セクターで、まちづくり法人として市長から都市再生推進法人の指定を受ける予定だ。一方、3月議会では「(つくばセンタービルの)リニューアルの全容が今になっても明らかでない」「情報を小出しにしている」など、課題を指摘された中での船出となる。 新会社は、事務所をつくばセンタービル内に置き、1階で貸しオフィスを運営するほか、センター地区に立地する企業や団体で構成する「つくばセンター地区活性化協議会」の事務局を担う。 市は同日、新会社のアドバイザーとして、筑波大学システム情報系の藤井さやか准教授と、同大芸術系の渡和由准教授の2人が就任予定だと発表した。2氏はいずれも、市中心市街地のまちづくりをするために必要なエリアマネジメントについて検討する「つくば中心市街地エリアマネジメント検討委員会」の委員を務めた。 ほかに新会社は、つくばの研究機関や企業などで構成する筑波研究学園都市研究交流協議会に入会し、つくば中心市街地まちづくり調査検討委員会に参画して意見交換をするという。つくばエキスポセンターとの連携に向けて、同センターを運営するつくば科学万博記念財団とも意見交換を開始したとも発表した。 一方、3月議会では、市が所有する1階アイアイモールの店舗と廊下部分約2470平方メートルと、地下駐車場約3660平方メートルを、市が新会社に6月から賃貸することなどが明らかになり、「情報を小出しにしている」などの指摘が出た。新会社は、1階の店舗と廊下の一部を改修して、その人に合わせた働き方ができる貸しオフィスなどを整備して運営する。さらに地下駐車場を運営して事業収入を得る。新会社の経営基盤をつくるため、市がさらなる面倒を見ることが新たに分かった形だ。 今後の工事スケジュールについて市職員から退職派遣される小林遼平専務は、夏ごろから(現在の1階店舗部分などの)解体工事に入りたいとしている。(鈴木宏子) ➡まちづくり会社の過去記事はこちら

子ども版 意思決定支援ツール作成目指す 筑波大 名川講師ら

障害者や子どもなど、自分の気持ちをうまく表現することが難しい人に対し、本人の思いを引き出し、意思決定を支援するときに使われるツールがある。イラストが描かれたカードを使って会話を深める「トーキングマット」だ。子ども版トーキングマットを作りたいと、筑波大学人間系の名川勝講師が代表理事を務める「日本意思決定支援ネットワーク(SDM-Japan)」(新潟県)が、クラウドファンディングに挑戦している。 思いを引き出す トーキングマットは1998年にスコットランドで開発され、現在、ヨーロッパやオセアニアを中心に広まっている。知的障害や学習障害、認知症など、コミュニケーションや記憶保持が難しい人に対し、本人が生活の中で何を大切にしたいと思っているかを、周囲の支援者が理解したい時などに使われる。 例えば、好きな活動について話したいときには、「映画鑑賞」「スポーツ」等のイラストが描かれたカードを本人に渡し、その活動が好きか嫌いかを分類しながら、マットの上に置いてもらう。その後、その活動のどのようなところが好きかなどを聞きながら、会話を深めていく。カードを見て話すことで、会話のテーマが明確になり、具体的な情報を引き出せたり、本人が抱えている問題を発見できたりする。 これまで英語版しかなかったため、同ネットワークでは、昨年3月にクラウドファンディングをおこない、カードや説明書を翻訳した日本語版トーキングマットを約100セット作成した。また、支援者がトーキングマットを使うための基礎研修も4回開催し、約40人が研修を修了した。現在、日本でも福祉や教育現場で障害のある子どもや成人に対して使われ始めている。 筑波大学大学院博士後期課程1年で、同ネットワークのメンバーでもある延原稚枝さんは「昨年のクラウドファンディングで、日本でもトーキングマットについて多くの人に知ってもらうことができた」と話す。 子どもにも意思決定支援を 昨年作成した日本語版は全年齢が対象で、子どもにも使うことができる。しかし、英語版には子どもとの会話を深めることに特化したトーキングマットも作成されており、今回、子ども版の作成を目指す。子どもの生活や教育に、より焦点を当てたもので、同じテーマでも発達段階に応じてイラストが異なるなど、子どもがリラックスして話せるように工夫されている。 「意思決定支援は知的障害など障害者のための支援だと思われがちだが、障害のない子どもでも、自分で何かを決めようとすると、十分に意見を聞いてもらえないことも多い。子どもにとっても意思決定支援は重要」と延原さん。 ヨーロッパでは「子どもの権利条約」で謳われている子どもの意見表明権を大切にしていて、子どもが自分の考えを表現しやすい方法としてトーキングマットが使われているという。学校で自分の進路を考える場面や、入院中に治療を安心して受けられているかを確かめる場面、罪を犯した少年に今後の人生について考えてもらう場面などで活用されている。 「現在、日本では障害福祉や特別支援教育の分野で使われることが多いが、子ども版を作ることで、児童福祉や少年司法分野でも、子ども自身がどのように生活していきたいかを考える機会が増えれば」と、延原さんは話す。(川端舞) ◆支援募集期間は4月19日まで。クラウドファンディングはこちら

3月11日に家族が増えたおはなし 《ことばのおはなし》32

【コラム・山口 絹記】出産予定日を数日過ぎた深夜2時。「破水してるかも…」と言いながら、私の部屋に入ってきた妻。「いやぁ、そんな出てないかも、我慢できるくらいの痛みだし」 いやいやいや。破水してる時点で病院直行でしょう。我慢できるとかできないとか、関係ないでしょう。車のエンジンをかけ、暖房を入れ、座席シートにビニールを敷いて、寝ていた上の娘(もうすぐ6歳)に上着と靴下を装着して病院へ。 かけていたラジオから、震災から10年、みたいな話が流れてきた。 そうか。どうやら2人目の我が子は3月11日、あの日からちょうど10年のこの日に生まれるらしい。 こんなご時世なので、出産には夫といえど立ち会えず、面会も1人だけで毎日15分まで。上の娘のときはつきっきりで、妻の背中を全力で押し続け、へその緒も切らせてもらえたし、夜遅くまで病室にいられたことを考えると、ずいぶん違った世界になっていて興味深い。 すっかり目がさえてしまった娘を寝かしつけ、落ち着かない気持ちをごまかしごまかしギターをいじってみたり、狭い部屋をウロウロ歩いているうちにカラスが鳴き始め、外も明るくなってきてしまった。コーヒーをいれていると娘が目をこすりながら寝室から出てきて、無言でストーブをつける。 娘が幼稚園に行ってしまうと、また1人家の中をウロウロ。10時が過ぎたころ、妻から無事に産まれた旨の電話がかかってきた。 15分というのは本当にあっという間で、受付から病室までの距離を考えると、産まれてきた我が子を抱っこして、ミルクを飲ませているうちに終了してしまう。上の娘はちゃんと幼稚園行ったよということ、付き添えなくてごめんね、ということ、元気に産んでくれてありがとう、ということを伝えるのがやっとで、面会時間終了の電話が鳴った。 グッド・バイよりもグッド・ラック 自分のこどもがどんな道を歩んでいくのだろう。私自身とは違った初期設定の世の中で、こどもたちはどんなことを感じるのだろう。 はなにあらしのたとへもあるぞ さよならだけが人生だ、などということばもあるが、自分のこどもたちが過去を前提に未来に思いをはせるのは、まだもう少し先のことになるだろう。私もそれに習って、こどもたちとは、先だけを見ていこうと思う。 3月11日という日にも、息子は私に違った趣を与えてくれた。考えてみれば、365日、何もなかった日なんてないのだ。特別じゃない日なんてない。 本人が実際に経験しなかった事象を、経験したものが押し付けるのも、押し付けられる側からしたら迷惑な話でしかないだろう。 3月11日はおまえさんが産まれた日。彼にとってはそれで十分だ。そのうち、彼自身の悲喜こもごもが追加されるのかもしれないが、それはもう親の領分ではない。勝手に生きるだろう。 今の自分のこどもたちに必要なのは、グッド・バイよりもグッド・ラック、だと私は思っている。(言語研究者)

筑波大 4月開校のS高で講義やデータ分析 角川ドワンゴ学園と協定

筑波大学(つくば市天王台、永田恭介学長)は29日、角川ドワンゴ学園(山中伸一理事長)と連携協定を締結した。同学園は、4月に筑波西中学校跡(つくば市作谷)に開校する通信制高校、S高を運営する。 高校、大学を通じたトップレベルの人材育成や教育・研究活動の充実に資することを目的とした協定で、筑波大教員らは、同学園が運営するS高やN高(本校・沖縄県うるま市)などの教育活動を支援したり学習機会を提供する。さらに、同学園が有するオンライン授業やアスリート及びアーティストの育成に関する大規模データを分析をしたり、双方が蓄積した知見やデータを活用した共同研究などをする。 具体的な協力内容について同大は「S高、N高の生徒に対し、筑波大教員が体育・芸術・情報・教育など専門分野の講義をしたり、反対に、同学園の生徒が筑波大学の研究室や授業を見学するなどが考えられる」とし、「同学園が展開するバーチャルリアリティ(仮想現実)によるオンライン授業に関して、学習効果の分析のほか、eスポーツ(コンピューターゲーム)に関する調査分析を行うことを具体的には想定している」と話す。 角川ドワンゴ学園は2016年に通信制高校N高を開校し、現在1万5000人以上の生徒がいる。生徒らが実際の教室で教師と対面しながら授業を受けるスクーリングの受け入れがいっぱいになることを見越して、つくばに2校目となるS高を開校する。 N高とS高のカリキュラムや学費の違いはない。イベントや部活動の参加に関しても、両校の生徒が同じ場で活動できる。異なるのはスクーリング。日程が両校で異なり、学校ごとに分かれて行う。ときには学校別の対抗試合を行うこともあるという。(山口和紀) ➡S高の過去記事はこちら

地域密着、デジタルクーポンアプリ「TOKTOK」開発 つくばのIT企業

つくば市松代のウェブマーケティング会社、クラッシュが、自社開発によるクーポンアプリTOKTOK(トクトク)の運用をきょう31日から始めた。つくば市内の飲食店や美容・エステ関係など約150店舗が発行するデジタルクーポンを掲載している。利用者はこれらをスマホ1台で管理し、店で提示することで代金割引などのサービスを受けることができる。 最大の特色は地域密着型であること。多くのクーポンアプリがファストフード店やファミリーレストランなど全国チェーンの店を主に扱うのに対し、TOKTOKでは地域の身近で個性的な店を多数掲載しているため、選択の幅が大きく広がる。いつもの店をよりお得に利用したり、いままで知らなかった店を発見したり、知ってはいても行く機会のなかった店を訪れるきっかけにもなる。 現在はつくば市内の約150店が参加しており、飲食系や美容系のほか整体・マッサージ、ホテル・宿泊、運転代行、英会話、スマホ修理などさまざまな分野の店がそろう。クーポン内容も料金割引のほか大盛り無料、メニュー1品サービスなど多様で、毎月更新されるため飽きずに足を運べる。参加店や利用エリアは順次拡大し、まずはつくば市内で500店、茨城県内で2000店が目標。その後各地の営業代理店と提携し、全国展開を目指す。 店側にとってのメリットも大きい。クーポン使用後30分ほどで利用者のスマホに届くデジタルアンケートは、回答すると次回同店で使えるクーポンがプレゼントされ、顧客の利用頻度向上が図れる。アンケートの結果は店舗のサービス改善や、スタッフのモチベーション向上などにもつながる。 通常のクーポンとは別に、クラウドファンディングのリターンや株主優待など、ちょっとしたプレゼントに使えるデジタルチケットの発行もできる。また運営母体のクラッシュは、フェイスブックやユーチューブといったSNSを使ったマーケティングや、キャッシュレス決済導入などのコンサルティング業務も行っており、店の経営やサービス提供のデジタル化を進めることも可能だ。(池田充雄) ◆TOKTOKは、顧客側は利用無料で個人情報の登録なども不要。店舗側の利用料は月額プラン4980円、年間プラン40000円。現在オープニングキャンペーンとして、つくば市内の店舗は半年分、市外の店舗は1カ月分が無料になる。導入相談はこちら、アプリダウンロードはiOS、Android。

満開の桜川河口で満月を見下ろす 《土着通信部》45

【コラム・相澤冬樹】満月の夜は、土浦駅東のビル屋上に陣取った。ここからだと眼下に桜川河口から霞ケ浦土浦入りまでを見渡せる。河口部には両岸の堤に桜が植わっていて、満開の樹冠越しに月の出が望めるはずだった。 お月さまの写真は毎月のように撮っているが、満月に限ると桜の時期では1年前の4月7日の宵だった。新型コロナウイルスの感染拡大で、ちょうど国の緊急事態宣言が出た日のこと。月の出は午後5時過ぎで、「月は東に日は西へ」太陽コロナも沈む時分だし、お月見ぐらいよろしかろうと勝手な理屈をつけて霞ケ浦畔まで出掛けたのである。 ところがこの日は東の空に低く雲がたれ込め、まさに桜の季節の花曇り。水辺から昇るお月さまは拝めず、雲間から満月が姿を現したのは午後9時過ぎ。自宅からでも見物可能な高みに昇ってからだった。 お月見とはいうが、月の出の時間帯にこだわるようになったのは、二十三夜をはじめとする「月待」の行事に興味をもった(コラム第16回、第22回)からだった。中天に昇った月を撮れば天体写真になってしまうが、地表近くなら樹木や水辺の写り込みが逆に興趣を誘う。月の出と同時に空の色調が一変するのをおもしろがった。 そんな話をしていたら、昨春土浦駅東に事務所を構えた知人が「花見の時期においでよ」と誘ってくれた。3階建てのビル屋上から川岸の桜並木を一望できるのが自慢だ。今年は早めに散ってしまいそうな懸念もあったが、満月の3月29日は昨年より1週間以上早く、ぴったり満開のタイミングに合った。 東に開けたロケーション 月の出時刻に合わせて午後6時30分過ぎにビルを訪ねると、知人は「曇ってしまったねえ」と迎えてくれた。屋上に昇ると日はとうに沈み、河口の先、東の方角は点々と街の灯が見える程度で月の気配はない。今年も低く立ち込めた雲に月見を阻まれるのか。 しかし10分も経つと、対岸上空の一点ににじむような赤みが差し、やがて月の色だと分かる。昇る月はいつだって深紅の色合いなのだ。 「あれは雲じゃなく霞。霞ケ浦特有の春霞ですよ。じきに満月が見えるはず」と解説するそばから、桜並木を越えたあたりでこうこうと輝きだした。手前の桜と望遠でのぞく満月、いずれかにしか焦点は合わないが、構図をいろいろ探してシャッターを押した。 「春霞 かすみの浦を 行舟の よそにもみえぬ 人をこひつつ」藤原定家 霞ケ浦のおかげで、高いビルに昇らずとも東に開けた展望を持つ土浦は、月の出見物に格好のロケーションをもっている。平坦な地形で、家屋や電線・電柱にさえぎられることもあまりない。ビューポイントに月の出の時刻と方角を表示する掲示板を設けたり、月光サイクリングを仕掛けたり、観光資源としてもっと活用できるはず。月々の月見のたびに思うのである。(ブロガー)

アライグマ対策追い付かず 捕獲数13年で166倍超、防除は住民任せ

茨城県の「第2次アライグマ防除実施計画」が31日に期限を迎える。特定外来生物に指定されるアライグマは、「生態系への被害防止のため最終的には野外からの完全排除を目標として防除を行う」とする県の説明の一方で、防除対策は住民に任され増加に歯止めはかかっていない。次年度以降の対策はどうなるのか。県は「4月中旬頃を目安に正式な公表を予定」していると説明する。 9頭が1499頭超に 2月末の段階で、今年度に県全体で捕獲されたアライグマは1499頭。増加傾向が顕著になった2007年度は、わずかに9頭だった。茨城で初めて野生のアライグマが観測されたのが1994年。個体数の増加とともに生息域も広がった。 国により2009年「特定外来生物」に指定されたアライグマは、生態系への影響が強く危惧され、対策の緊急性が高いことから、2016年には「緊急対策外来種」のリストにも載った。県内ではつくば市、土浦市を含む12自治体が、最もアライグマが定着しているとの想定から「重点防除対応地域」になっている。「防除」とは、「予防と駆除」を同時に行うことを意味する。 県によると農業関連の被害額は、2019年度が約855万円。被害が顕著なイノシシによる被害額が9000万円であることに比べるとまだ少ない。全国的には2000年に3600万円だったものが、2018年は3億7500万円に増えている。 県は2010年、アライグマ防除実施計画を策定し対策を進めてきた。2016年には改めて5カ年間の「第2次アライグマ防除実施計画」を再策定した。その間も、捕獲された個体数は増加の一途をたどっている。 「科学的データが不足」 「防除計画」の課題として、県自然環境課自然・鳥獣保護管理グループは取材に対し、個体数を減少させるための科学的データが不足しており、引き続き防除と情報収集に努めると回答した。また今後の改善点として、行政の取り組みを充実させるとした上で、「住民自らによる捕獲と予防管理の実施」について、地域住民へ一層の周知拡大を図るとする。さらに「従来からの捕獲従事者の養成等を継続し、防除の体制の整備拡充を進めたい」と展望を述べた。 アライグマ駆除には狩猟免許が必要ないが、捕獲するには「防除作業従事者」になる必要がある。県が例年7月ごろに開催する講習会へ参加し、安全確保の講義やわなの組み立て実習などを経て、市町村の「従事者」として防除作業に臨むことになっている。 行政は捕獲用の檻を貸し出し、捕獲した個体を引き取る程度の役割で、捕獲自体は市民の自主性に任されている現状がある。 市街地からも駆除依頼顕著に 日本で野生化したアライグマが最初に確認されたのは1962年。全国的な広がりのきっかけは、1970年代に放映されたアニメによるペットブームだという説がある。以降、2006年までに全都道府県で確認されている。 つくば市の猟友会桜支部長、岩瀬明さん(72)は、アライグマを含めた野生動物増加の要因を、農村部の高齢化と人口減少、社会構造の変化が関連し合うと話す。手入れの行き届かない山林や耕作放棄地が増え、野生動物が住み着いた。それにより獣害が増えることで、さらに離農する人が増えるという悪循環を指摘する。 水戸市を拠点に活動する「衛生害虫獣駆除サービスたいじ屋」の渡辺一之さん(57)は、駆除依頼ケースの変化を話す。高齢化により家主を亡くした空き家に住み着く野生動物への依頼が増えているのだ。依頼は農村部だけでなく、市街地からも顕著になっている。また、駆除現場からの実感として、増加する「餌」の存在も指摘する。空き家敷地内に放置される樹木に実る柿や栗などの果実、農地に積み上げ遺棄される農作物などがある。 アライグマ対策は、県の防除計画をもとに市町村が現場に応対する。自治体によって対応に「熱量の差」があると渡辺さんは指摘する。アライグマは生後1年で、4月ごろから複数の子どもを出産する。このため、春から夏の捕獲圧を上げることが生息数を減らすのに効果的とされるが、講習会の開催時期が7月ごろで適切なのか。捕獲許可申請の迅速さ、担当職員の情報収集力など、行政の当事者意識が、多角的な対応を必要とするこの問題解決の鍵になる。(柴田大輔) ➡イノシシ被害の記事はこちら

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