月曜日, 4月 6, 2026

セミナー再開 「社会保障の仕組み」 《ハチドリ暮らし》7

【コラム・山口京子】コロナ禍の落ち着きにより、対面のセミナーが再開されるようになりました。私は主に、シニアの生活設計・相続、エンディングなどのテーマで話をしていますが、最近、「社会保障の仕組みについて聞きたい」という依頼をいただきました。社会保障の総論的なこと、高齢者に関する保障をテーマに、ということでした。 社会保障の理念は憲法25条にあると言われています。「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」(1項)、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」(2項)と、明記されています。この理念のもとに、それを実現する法律が作られ、制度が整備されてきました。 社会保障制度には4つの柱があります。社会保険、社会福祉、公的扶助、公衆衛生の各制度です。社会保険は、国民が病気やケガ、出産、死亡、老齢、障害、失業などの生活の困難をもたらす出来事(保険事故)に遭遇した場合、一定の給付を行い、生活の安定を図ることを目的とした強制加入の保険制度で、社会保障の要になっています。 広義の社会保険には、医療保険、年金保険、介護保険、雇用保険、労災保険の5つがありますが、一般的には、医療保険、年金保険、介護保険の3つを言います。 両親の生活に介護保険は不可欠 社会保険で画期的だったのは、1961年に実現した国民皆保険と国民皆年金でしょう。それまでは、健康保険や年金に無加入の人たちがいました。そうした人を加入者にするために、国民健康保険、国民年金の制度ができました。当時は高度経済成長の離陸時だったのでしょう。 1973年は「福祉元年」と呼ばれています。老人医療の無料化、健康保険の自己負担割合の引下げ、高額療養費の創設などがありました。しかし、オイルショックによる経済の変化で、その後は社会保障制度の見直しが続いています。 2000年には介護保険制度がスタートしました。高齢者の自律を支える制度で、2021年7月の時点で、要介護・要支援認定者は687万人になっています。わが家でも、両親の生活に介護保険はなくてはならないものです。これからも持続可能な制度であってほしいと願っています。 めっきり朝夕冷え込みます。田んぼは稲刈りがすっかり終わりました。道端にはタンポポの綿毛が残っていたり、カラスウリが赤く色づいたりしています。(消費生活アドバイザー)

疎開先のウンコ棒 《くずかごの唄》97

【コラム・奥井登美子】スーパーの食品売り場をウロウロしていたら、「市田柿」を見つけてうれしくなって買ってしまった。私が小学校6年生のときに疎開した長野県山吹村の隣村が市田村だった。天竜川に沿って飯田線が走っている。木曽山脈と赤石山脈に挟まれた急斜面の地域にいくつか村があって、その中の一つの村である。 駅や役場、小学校は天竜川に近い所にあるが、父が友達のまた友達を頼んでお借りした家は、村の中で一番山に近い部落。高度が高いので寒さもひときわ厳しかった。 なんでもすぐに凍ってしまう。リンゴを薄く切って干しておいただけで、きれいな白い干しリンゴができてしまう。渋柿の皮をむいて種を取って、丸ごとつるして干し柿にする。気温が極端に低いこの地方の干し柿は、柿の中のブドウ糖が表面に抽出されて、きれいな白い粉をまとった姿になる。この白い干し柿を「市田柿」と呼んでいた。 先端が鋭角になるウンコ塔 汲(く)み取り式のトイレに、冬だけ野球のバットを小さくしたような棒が置いてある。 「何の棒だろう?」 「さあ」 隠居所として使っていた別荘風の、この家を貸してくれた日本酒の醸造家二金酒店のオジサンが説明に来てくれた。 「寒い日、ウンコをしたら、必ずこの棒でたたいておいてください。そうしないと、どんどん高くなって、お尻に刺さったりしたら大変だから」 「前にやった人の分のウンコも、見つけたらたたいて低くしておかないと、冬はドンドン、塔のようになってしまうんだに」 「まさか、まさか」 最初は本気にしなかったが、昭和20年の1月は本当に寒かった。油断をすると、ウンコ塔は先端が鋭角になってしまう。やはりオジサンが言っていた通り、棒で早いうちにたたくことが大事だったのだ。 家も雪の山道も、まるで冷凍庫の中。ツルツルに凍りついている。慣れない雪の山道を朝は下りなので、30分歩いて通学。帰りは登りなので、40分かかってしまう。 今出回っている市田柿は、全部冷凍庫の中で温度を調整して作るにちがいないが、当時は自然の寒さの中で作っていたのだ。(随筆家、薬剤師)

診療所の9割、中等症の自宅療養者対応不可能 県保険医協会調査

新型コロナウイルス感染症の医療対策では、自宅療養を余儀なくされる軽症・中等症患者への対応が課題になっている。県保険医協会(県内の医師・歯科医師2100人余で構成)が実施した医療機関への調査で、診療所の5割が、軽症の自宅療養者に対する対応は不可能、9割が中等症患者に対する対応は不可能と回答していることが分かった。 同協会は、地域診療所の医師は多くが1人体制で、日常診療やワクチン接種を平行しながら管理するとなれば、容体急変時の迅速な対応が難しくなることから「不可能」とする回答が多くなっているのではないかと分析する。 9月と10月に、協会に所属する会員の診療所769件を対象にアンケート調査を実施した。回答があったのは148件(19.2%)だった。 自宅療養者への対応については、軽症患者に対しては51.3%の診療所が、中等症患者に対しては86.4%が対応不可能だと回答した。 一方で軽症患者に対しては「対応可能」「かかりつけ患者であれば対応可能」と回答した診療所が48.7%を占めた。特にかかりつけ患者の場合、既往歴などを把握していることから症状が比較的軽い場合は継続して診療を行えると判断する医療機関が一定数あることを裏付けた。 アンケート結果から中等症患者について「自宅療養での対応は不可能」と多くの医療機関が回答したことは、「自宅療養では適切な医療がうけられなことを示唆しており、第6波に備え、中等症以上の受け入れ先の確保は急務の課題だとしている。 事実、自宅療養者に対応するため改善が必要と回答したのは「急変時の搬送先の確保」が83.1%と最も高く、次いで「入院等の判断基準」(47.9%)、「自宅療養者への対応方法」(45.1%)、「3者間(保健所・市町村担当部署・医療機関)での情報共有(23.6%)と続いている。 現場の医師の声として「自宅療養よりも臨時医療施設の設置を優先すべき」「自宅療養そのものが不可」「観察施設の設置が必要」「自宅療養は医療とはいえないため、せめて宿泊施設であれば協力しやすくなる」「入院先が無く、なし崩し的に重症患者を在宅で診なければならなくなることに対する恐怖がある」「在宅死はあまりにも痛ましい。せめて収容施設を」など義務と責任のはざまで苦悩する立場が浮き彫りになっている。(山崎実)

現在過去未来 《続・気軽にSOS》96

【コラム・浅井和幸】かなり前になりますが、知り合いのプロのアナウンサーからこんなことを聞きました。例えば、結婚式の司会をするとします。素人の中にもプロ顔負けのしゃべりのうまい人、進行のうまい人はたくさんいます。ですが、プロと素人との違いは、ミスをしたときやハプニングのときの対応力の違いです。想定外のことが起こって、そこから立て直して進めることができるのは大切なことです。そして、ミスをミスと感じさせないテクニックもプロは持っていたりもします。 この話を思い出したのは、つい最近のことです。どうして思い出したかというと、私は数年前から素人の楽団に参加させてもらっています。マンドリン、ギター、コントラバス、パーカッション、フルートなどの数十人で、演奏を楽しんでいます。そこに、プロの先生が指揮者として、演奏指導として来られています。面白い先生で、ときにはユーモアを交えて分かりやすく指導をしていただいています。おかげで楽しい雰囲気で練習ができ、300人ほどの前で無料コンサートもしています。 ある練習のとき、その先生が話してくれたことが印象に残っています。「皆さんはミスをすると、いかにも自分がミスしましたよと、変なリアクションをしますよね。譜面をのぞき込んだり、まずいと変顔をしたり。ミスをしたところにいつまでも拘っていると、進んでいる曲の今の演奏の部分がおろそかになります」。 「うまい人は、ミスをしても曲が進んでいるのならば、そのミスを引きずらずに次のことを考えます。引きずっている場合じゃないはずなんです。終わったところにかまっていられるほど暇ではなく、次の演奏で考えなければいけないこと、やらなければいけないことがたくさんあるからなんです」 嫌なことを感じるだけの毎日はつらい この話を聞き、私たちの毎日の生活でも同じことが言えると思いました。生活しているうえで、どの部分を考えて行動するのかは、人それぞれの価値観なので唯一の正しいことというものはないと思います。しかし、物事をよりよくしていこうと思うのであれば、ミスをいつまでも味わい続け過ぎてはもったいないでしょう。 もちろん、そのミスを次に生かすために練習する場合は、ミスに立ち返って、うまくいくような方法を考えて練習することは大切です。しかし、練習はせずにミスだけを味わい続けると、ミスをするための練習になってしまいかねません。嫌なことを感じるだけの毎日はつらいです。 私たちは生きることの素人なのかもしれませんので、過去のミスに縛り付けられて苦しみ続けることもあります。ときには、あまりの大きな衝撃のためであったり、脳の特徴や心の病のためであったりで、過去の苦しさを感じ続けるしか手のないこともあるでしょう。それでも、明日には少しでも楽しみを感じられるような、今の生き方を考えて行動できたらなと思うのです。(精神保健福祉士)

つくバス 5分早く出発、30分後引き返す 最大1時間遅れ

つくば市は4日、午前6時35分 筑波交流センター(同市北条)発つくばセンター行きのコミュニティーバス「つくバス」小田シャトルが、定刻の5分前に出発してしまい、約30分走行した先で気づき、始発の停留所に引き返したことから、最大1時間の遅れが出たと発表した。 市総合交通政策課によると、バスを運行している関東鉄道の運転手が出発の際、時刻の確認を怠り、定刻より5分早い午前6時30分に筑波交流センターを出発した。そのまま約30分走行し、12カ所目の停留所のテクノバーク桜に到着した際、定刻より5分早く出発してしまったことに気付いた。 運転手から連絡を受けた関東鉄道は、代わりのバスを筑波交流センターに手配しようとしたが、運転手を確保することができず、運転手の到着を待つよりも始発地点にバスを引き返させた方が早いと判断、筑波交流センターに戻した。 一方、このバスには乗客が5人乗車しており、関東鉄道はタクシーを手配して5人をテクノパーク桜停留所から目的地まで移送した。 バスは引き返したことから1時間遅延した。さらに、つくばセンターから筑波交流センターに折り返すことになっていたため、折り返しも約30分遅延した。 市によると、引き返したバスに乗った乗客はおらず、5分早く出発したことで影響を受けた乗客が何人いるかは不明。4日夕方までに市に苦情などは来ていないという。市は関東鉄道に対し、安全運行の徹底と再発防止を指示したとしている。

県内のコロナ倒産50件突破 つくば市は5件

民間調査機関、帝国データバンク水戸支店が、県内の新型コロナウイルス関連の倒産状況を集計、分析した結果、今年10月21日までに関連倒産が51件と50件を突破したことが分かった。第1号は昨年7月確認された。その後1年4カ月で50件を突破した。 コロナ関連倒産は、当事者あるいは代理人(弁護士)がコロナ禍が倒産の主因または要因と認め、法的整理、事業停止となったケース。第1号が発生した昨年7月から今年6月までの1年間に確認されたのは32件だった。その後今年7月から10月まで4カ月間ですでに19件と、今年に入り増勢を強めてきている。 関連倒産51件を業種別にみると「小売り」が14件と最も多く、次いで「建設」10件、「サービス」9件と続き、この3業種で全体の6割を超える。「小売り」の14件のうち8件は飲食店、「サービス」の9件のうち3件は遊技場だった。 市町村別では水戸市が13件で最多、次いでつくば市が5件、牛久市4件、日立市と土浦市が各3件の順。地域別では県南が16件で全体の3割を占めた。 今後の見通しについて同水戸支店は「コロナ収束後の経済回復に期待が高まっているが、第6波への懸念など先行きが見通せない不安は変わっていない。収束に向かったにしても、過剰債務を抱えた企業の経営改善、再編の道のりは長く険しい。関連倒産も今年6、7月に3件、8月に3件と続き、9月6件、10月7件(21日時点)と増加の方向に向かいつつある」と警鐘を鳴らしている。(山崎実)

外国語を学ぶコツ⑤ 《ことばのおはなし》39

【コラム・山口 絹記】前回までの4回にわたる記事で、外国語を学ぶコツについて書いてきたわけだが、実のところ、誰にでも共通してやるべきことはもう他にはないと思っている。つまり、語彙(ごい)やまとまった文章、表現を徹底的に覚えること、そしてそれを実際に会話の中や文章を書くときに使っていくこと。方法論としてはいろいろな手法があるのだろうが、本質的には「覚えて使う」「使って身につける」。これ以上でも以下でもない。 そう。こんなことは、この記事を今読んでいるあなたもわかっていると思う。わかっているし、学習しているのに話せない。だから困っている。違うだろうか? ここから先は、メンタリティー、マインド、気の持ちよう、気合い、何でもよいのだが、心の問題になるだろう。つまり精神論だ。私は抽象的な精神論があまり好きではないので、できる限り具体的、実際的におはなしを進めよう。 よく映画で、拳銃を目の前に置かれた主人公が「撃ってみろ」と言われても引き金を引けない、というシーンがある。話せない、声が出ない、というのは、実際のところアレとほとんど同じだ。自分が引き金を引けば、銃弾が飛び出し、相手を殺してしまうかもしれない。拳銃を手に取った時点で襲われるかもしれない。そう考えると、普通は怖くて撃てない。 何を大げさな、と言われるかもしれないが、質量のないことばだって急所に当たれば人は死ぬ。必死に放った自分のことばが相手に届かなければ、首を傾げられたり、笑われたりすれば、自分の心が傷つく。それを想像しただけで怖くなる。だから、ノドがグッと締まって声が出ないのだ。 話せないと思うからこそ話してみる あえて断言しよう。流暢(りゅうちょう)でないことばには、相手をどうこうできるほどの威力はない。想像してみてほしい。あなたが片言の日本語で話しかけられたとして、あなたの頭に風穴があくことはないし、悪意をもって鼻で笑うこともないだろう。むしろ、意味をくみ取ろうと必死になるのではないだろうか。もしもあなたが、片言の日本語を頑張って話しかけてくれた者をあざ笑うようであれば、あなたが今学ぶべきは英語ではない。 話せないという自覚があるからこそ、話してみるのだ。今現在、何かしらの言語を操っている者は皆、話せない頃から話している。話そうとしている。準備が万全整ってから始めるのではない。走り出しながら体裁を整えるくらいでないと、始めるきっかけは訪れないし、「機が熟す」などということは、ない。 もう一つ、あなたが英語の発話をするにあたって邪魔をする要因のおはなしをしよう。それは「正しさ」という謎の概念だ。正しい文法、正しい発音などというヤツである。次回はこの言語における「正しさ」というものについて書いていこうと思う。(言語研究者)

「歴史のまち」土浦で文化の秋を満喫 《ポタリング日記》2

【コラム・入沢弘子】「歩くには距離があるけれど自転車なら回れるかな」というとき、車に積んである折り畳み自転車「BROMPTON(ブロンプトン)」を取り出します。今日は続日本百名城に選定された土浦城跡まで行ってみましょう。 霞ケ浦湖畔の「りんりんポート土浦」に車を置き、JR常磐線土浦駅に向かいます。駅東口のサイクルステーションで土浦市観光ガイドを入手。添付の観光マップでルートを検討します。空気入れもお借りしてタイヤ準備もOK。エレベーターで駅3階の自由通路へ。 土浦駅は中距離列車の増結・解結をする駅で、特急の停車駅。貨物駅も兼ねています。線路上の長い通路を歩いていると、発車メロディーが聞こえてきました。南こうせつ氏が作曲した土浦市のイメージソング「風の贈り物」です。 改札寄りには自転車組立てスペースがあり、輪行時は便利。向かいのKIOSKでおやつを購入しました。駅ビル「プレイアトレ土浦」は、すべての飲食・物販店に自転車を伴って入店できます。愛車を押したまま、2階の天狼院書店で土浦市都市地図も購入。 美術展→図書館→古本店→神社 駅西口の矢羽根マークに立つと、駅横の「アルカス土浦」の掲示板が目に入りました。1階の市民ギャラリーで美術展を鑑賞。上の階の市立図書館は茨城県内最大規模の面積と蔵書数の図書館。全国どこの居住者でも借りられるので、散歩の後に本を選ぶことも可能です。 アルカス駐輪場の正面に「つちうら古書倶楽部」がありました。東日本最大級面積の古書店で、古本のほかに古美術や骨董品もあり、宝探しをしている気分になれる場所。 通りを出ると、ショッピングモールにぶつかりました。「モール505」はロケ地として有名ですが、以前は霞ケ浦と土浦城の堀を結ぶ川だった場所。常磐線の線路近くには、川口川閘門(こうもん)の跡が残っています。 和菓子店や川魚店の並びを行き、振り返ると、イチョウに囲まれた鳥居が見えました。鎌倉初期創建といわれている鷲(わし)神社は、土浦で最も古い集落・東崎町の氏神様。境内には古碑や力石があり、2014年まで「じゃかもこじゃん」という祭りも開催されてきました。 路地を抜け県道を渡り、再び路地へ。道の両側には玄関先に鉢植えを飾る民家が軒を連ねます。日なたで熟睡する猫の前をそっと通行。夏の土浦八坂神社祇園祭では、山車がこのような路地まで巡行します。前方にイチョウの大木が見えてきました。大きく広げた枝で輝く黄金色の葉。土浦城址・亀城(きじょう)公園は目前です。 亀甲形の「九万五千石」土浦城 公園入口では恒例の「土浦菊まつり」が開催中。会場横を抜け、本丸を目指します。土浦城は亀城と呼ばれる平城(ひらじろ)でした。堀が幾重にも巡らされ、城塁が亀の甲のように見えたことが名前の由来と言われています。現存する関東唯一の櫓門(やぐらもん)をくぐり本丸へ。 土塁に囲まれた静寂な空間が広がります。今日は国宝の刀剣特別公開中の市立博物館でテーマ展「災害の記憶をたどる」を見学しましょう。 石高九万五千石の土浦藩の居城跡のベンチに座り、その名にちなんだお菓子「九万五千石」をおやつにいただきます。ザラメがまぶされた小粒の揚菓子は、食感と豊かなゴマの風味。疲れが一気に癒されていきました。(広報コンサルタント)

ランタンやたき火、心休まる光に点灯 13日からいばらきフラワーパーク

県立のテーマパーク、いばらきフラワーパーク(石岡市下青柳)がリニューアル後初めてのイルミネーションシーズンを迎える。13日から始まる「フラワーパーク イルミネーション2021-22」は、新年1月10日までの開催。13日は「県民の日」、茨城県は県政150周年を迎える。 リニューアルは今年4月、「見るから感じる」体感型の施設に再生を図った。イルミネーションは春バラ、秋バラに並ぶ、三大イベントの一つ。今回は「灯す~こころ休まる光~」をテーマにエリアを5つに分け、それぞれのコンセプトに合わせた装飾を展開。ランタンやたき火など上質な優しいあかりが広大な園内を灯す。 5つのエリアとコンセプトは、▽うすあかりの散歩道(全長60mの光の回廊が暖かなきらめきでゲストを迎える)▽ぬくもりの食卓(ランタンとたき火のゆらぎに癒される幻想的なレストランエリア)▽ひかりの工房(光の花畑をイメージしたアトリエで様々なアクティビティーを開催)▽よふかしの森(一面ブルーの世界にメタセコイアの大きな木がそびえ立つ姿が神秘的なエリア)▽あらかしの広場(アラカシの木の足元でクリスマスツリーが賑わう) 期間中、園内で収穫した木の実やドライフラワーで作る「季節のボタニカルリース作り」、自然素材を用いたオーナメントで自由にデコレーションして作り上げる「みんなでつくるクリスマスツリー」など参加型の企画も充実。また冬のスパイスアロマミスト作りやひょうたんランタン作りなど、通年人気の「100の体感」アクティビティーも冬仕様に変身するという。 イルミネーション初日の13日は午後4時40分からに点灯式を開催。「県民の日」のため入場料割引で、大人900円(税込み)が450円となる。パークでは「冬の自然とやわらかな光に包まれて、ここでしか味わえない“こころ休まる時間”を過ごして」とアピールしている。 ■いばらきフラワーパーク イルミネーション2021-2022▽開催期間:2021年11月13日(土)〜2022年1月10日(月・祝)▽点灯時間:午後5時~9時(入園は閉園の30分前まで)▽入場料(税込み):大人900円、小人300円(小中学生)、未就学児無料、年間パスポート使用可▽休園日:火曜日(祝日の11月23日は営業、翌24日休園)、12月31日−1月1日▽駐車場:900台(無料) 公式サイトはこちら

政治に変化の兆し? 若者の政治離れ対策 《雑記録》29

【コラム・瀧田薫】経済協力機構(OECD、先進国38カ国で構成)の調査では、2016~2019年の間、日本の国政選挙投票率は加盟国の下から5番目に位置しており、日本は先進国の中で低い国の一つとされています(FNNプライムオンライン 10月13日)。投票率が低い原因の一つは、若者世代の政治への関心の低さにあるとの指摘があります。 少子高齢化が進行する中、これからの日本を支えていく若者世代の政治離れは、この国の将来にとって深刻な問題です。これまで、政府、自治体それぞれに、若者の投票率を上げようと工夫を凝らしてきたのですが、効果はあがっていません。 そうしたなか、日立市は「全国的にも珍しい取り組み」(日立選管の小林克敏書記)を始めました。ワンボックスの公用車を「期日前投票所(投票車?)」に改造し、市内の高校を巡回して、18歳に達した高校生に投票を促すそうです。同選管は「18歳投票率を向上させることが喫緊の課題」としています(茨城新聞 10月24日)。 近い将来、自治体の中核を担うはずの若者の政治離れを放置すれば、自治体の衰退につながるとの危機感でしょう。 投票行動を助ける「ボートマッチ」 ところで、今回の衆議院選挙の特徴は、こうした若者世代への呼びかけが、政府・自治体だけでなく、市民サイドからも出てきていることです。いわゆる「ボートマッチ」サイトが複数立ち上げられています。ボートマッチとは、政党や候補者と有権者の間に立って「仲介者」の役割を果たし、有権者の投票行動を支援しようとする活動あるいは運動を指します。 各サイトに共通した特徴は、まず政党や候補者の政見・公約などを、主にアンケートの方法で収集します。次に、これら政党・候補者の政見情報をテーマごとにまとめ、そこに浮かび上がってくる争点をQ&Aの形式で有権者に示します。 質問は20問程度ですが、有権者はそれぞれの質問について、5択(賛成、反対、どちらかといえば賛成、同反対、どれでもない)から一つを選択します。すべての質問に答えると、コンピューター判定で、当該有権者の各政党・各候補者とのマッチング度合いがパーセンテージで示される仕組みです。どのサイトも、有権者がこの判定を参考にして、政党・候補者を選び、実際に投票すると予想し期待しています。 こうした活動について、一方では、公正・公平が確保されるかといった懸念や、有権者が操作されることを恐れる向きもあるでしょう。他方、こうした活動を肯定的に捉え、特に若い世代の政治参加につながると期待する考えもあるでしょう。 いずれにしろ、こうした動きが、「インターネット投票推進」の動きと相まって、今後加速されていくことは間違いありません。選挙について、ひいてはこの国の政治全般について、この動きがどのような影響を及ぼすか、しばらく見守っていこうと思います。(茨城キリスト教大学名誉教授)

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