クレオ第2弾、22日オープン つくば駅前商業施設
つくば駅前の商業施設「トナリエ クレオ」を運営する日本エスコン(東京本社・港区、伊藤貴俊社長)は9日、第2弾が22日オープンすると発表した。
2階に家電量販店のケーズデンキ、3階に100円均一ショップのダイソーと、アミューズメントやゲームセンターのタイトーFステーション、幼児教室のベビーパークなどがオープンする。ほかに、1階に宅配ピザチェーンのピザハット、韓国食品スーパーのイルソイルソが出店する。
第2弾のオープンに合わせて、物質・材料研究機構が3階に夏季限定で本物を模した実験室空間を出展し、22日から25日に実験ショーを開催する。
隣接のトナリエキュート3階にはキャンプ用品の小川グランドロッジ、トナリエモグ1階には宝飾品やブランド品の買取専門店ジュエルカフェがオープンし、クレオ、キュート、モグ合わせて計8店が出店する。
さらに第3弾として秋には、2、3階などにキッズスクールや学習塾などがオープンする予定という。
クレオは5月19日、第1弾として1階に食品スーパー「ロピア」などがオープンした。西武筑波店やイオンつくば駅前店の撤退による閉店以来、5年ぶりのリニューアルオープンで、特に土日などはにぎわいが見られるようになった。(2月2日付、4月28日付。5月19日付)
4~6階のオフィスフロアは昨年11月から順次、入居している。旧イオンつくば駅前店跡地に建設中の18階建てマンション218戸は現時点で90%が契約済みという。
今度は関鉄竜ケ崎線に乗ってみた 《茨城鉄道物語》13
【コラム・塚本一也】県南地域でかねてから気になる鉄道がありました。それは、関東鉄道の竜ケ崎線です。常磐線の龍ケ崎市駅(竜ケ崎線の名称は佐貫駅)で接続し、総延長4.5キロ、駅数3駅のローカル線です。一体どんな経緯で開業し、どんな人たちが利用しているのか、大変興味がありました。竜ケ崎線は茨城県最古の私鉄であり、1900年に開業し、120周年を迎えました。
そもそも常磐線が開通した1896年時には、竜ケ崎村は仙台伊達藩の領地であった歴史などから、すでに市街地として発展していました。それゆえに、常磐炭鉱の石炭を運ぶ常磐線は、地元との調整やその線形などを考慮し、今の龍ケ崎市の中心部を外れたところを通過することになりました。
しかし、鉄道輸送の必要性を感じた地元有志らの尽力により、竜ケ崎線は4年という短期間で、当時としては珍しい客車を主体とした路線として開通しました。その後、稲敷から鹿島方面への延伸計画もあったそうですが、世界恐慌により、とん挫したということです。
このように長い歴史を持つ竜ケ崎線ではありますが、近年は利用者の減少が課題であり、特に昨年は、コロナの影響により旅客収入の減収に一層拍車がかかったそうです。
ほのぼのとした空気が漂うローカル線
休日の昼、体験乗車をしてきました。交通系のICカードが使えたのは、さすが首都圏を走る鉄道と感じましたが、トイレなどもきれいに整備されており、企業努力の跡がうかがえました。車両は1両編成で、10人ぐらいの乗客がいました。鉄道マニアらしい子供を連れた家族連れもおり、結構、注目されていることに感心しました。
中でも注目すべきは、車両のつり革に、龍ケ崎名物のコロッケがキーホルダーのように飾られていたことです。家族連れも珍しそうに写真を撮っていました。竜ケ崎線が地域に愛され、それに応えるかのように、地域の名産品とコラボしているのでしょうか。なかなか粋なことをするなと、感心してしまいました。
コロナによって、あらゆる旅客輸送事業が痛手を被っていますが、どこかほのぼのとした空気が漂うローカル線に、久しぶりに癒された感じがしました。(一級建築士)
市立学校教員が新型コロナ つくば市
つくば市は9日、市立学校教員1人が同日、新型コロナウイルスに感染していることが分かったと発表した。
市教育局学び推進課によると。教員が勤務する学校に濃厚接触者はいないという。
学校は消毒を実施したが、休校などの措置はとらない。
土浦一、つくば工科2回戦へ 高校野球県大会開幕
雨で順延となった第103回全国高校野球選手権茨城大会は9日開幕し、5球場で1回戦10試合が行われた。土浦・つくば勢は、土浦一が八千代を14⁻7の大差で破った。つくば工科は6ー5で岩瀬を下し、それぞれ2回戦に進出した。土浦二は勝田に敗れた。
土浦一、7失点ひっくり返し八千代に大勝
J:COMスタジアムの第1試合は、土浦一が序盤の7失点をひっくり返し、14-7の大差を付けて大勝した。
土浦一は1回表に先制点を決めたものの、1回裏に4失点で先発の橋口柊太から鶴町開に交代。だが2回裏に3失点で1-7と点差を広げられ、試合の流れは八千代優位に見えた。
3回以降はマウンドに立った鶴町や土浦一守備陣が八千代打線を抑える一方で、攻撃回ではコツコツと安打や盗塁を重ねて1点ずつ返し、5回表には松田瞬の二塁打を皮切りに土浦一打線が爆発。川井大輔の二塁打などが続いて一気に5点を獲得し8-7と逆転した。
7回表は花垣謙が三塁打、8回表は打席に立った鶴町が二塁打を放つなど土浦一打線は勢いを増し、14-7で8回コールド勝ちを収めた。
柴沼剛己監督は「今日の勝利は、去年思い切り野球が出来なかった代(の選手たち)を含めての勝利。3回終わった時点で2-7だったので『1点ずつ取っていけば追いつけるよ』と話し、それを本当に選手たちが(打線を)つなぐ意識でやってくれた。(投手の)鶴町が頑張る裏で3年生が一生懸命やってくれたので、3年生全員でもぎ取った勝利」と語った。
成田圭梧主将は「春(大会)負けてから『1イニング毎回1得点を取っていこう』と話し合っていたので、それが生きてきた。春の負けが今日の勝ちにつながった。あそこ(5回)で5点取れたのが大きかった」と振り返った。
勝利の立役者となった鶴町は「自分のやるべき仕事を全うできたと思う」と述べた上で、守備陣を含めた仲間に向けて「仲間への感謝の気持ちを忘れずに投げれた」と感謝の意を示した。(崎山勝功)
2年ぶりに観戦「母校応援 生きがい」
昨年は「茨城県独自の大会」となり無観客(選手や保護者のみ入場可)だったが、今年は各球場に2年ぶりに一般の観客が入った。この日土浦市は小雨が降ったり止んだりの不安定な天気。J:COMスタジアム土浦では第1試合の土浦一―八千代戦を熱心な高校野球ファンらが観戦した。
有観客での開催を行うにあたり「コロナ禍での大会」として特別態勢を取り、学校応援やブラスバンド演奏応援は禁止となった。一般の来場者は入り口前で検温に応じ、手指をアルコール消毒してから入場した。検温に当たったスタッフは「皆さん、協力的でスムーズに進んでいる。高校野球に付きものの応援団が無いけど、(野球が)できるだけでもありがたい」と話した。
「地域の母校を応援するのが先輩にとっての生きがい」という土浦一高OBの川島一男さん(78)=同市=は「毎年母校の応援だけは欠かさずに来ている」と語る。孫が土浦一高の野球部所属ということで「応援に熱が入る。こうやってグラウンドを眺めて子どもたちのすがすがしい姿を見ていると元気づけられる」と語り口に熱が入る。
三塁側の階段付近には焼きそばやソフトドリンクなどの売店が2年ぶりに出店し、来場者が購入する姿が見られた。男性店員は「夏は高校野球が無いと活気が出ない。皆が楽しみにしている」と話した。(崎山勝功)
つくば工科、岩瀬に逆転勝ち
笠間市民球場の第1試合は、つくば工科が岩瀬に6-5の逆転勝ちを収めた。同点で迎えた8回裏2死一・二塁の場面、木村尚樹主将が殊勲の一打。ツーボールからの直球を「絶対返そう」という気持ちで中前へ運んだ。「どちらに転んでもおかしくないゲームを、選手たちが気持ちを出して粘り強く頑張ってくれた」と佐藤将光監督。
先発投手も務めた木村は「抜け球が多かった」と苦しい投球で5回までに5失点。だが打撃では逆転打を含む3安打の活躍で、2回には反撃の口火を切る三塁打も放った。「みんなが盛り上げてくれて気持ちが楽になり、初球から狙っていけた」と好調を語る一方、今日の勝因については「チームが心を一つにして、全員で守りきれた1勝だと思う」と振り返った。
「1年生のときは体も小さくひ弱だったが、実力が付いてくるにつれて向上心が出てきた。一人だけ残った3年生として苦労してチームをまとめ、引っ張ってきた」と、佐藤監督の木村評。今のチームがスタートした時は上級生は木村だけで、メンバーは9人揃わず、試合では助っ人を頼みながら戦ってきたという。
助っ人の一人がレフトの井上直弥だが、野球部へは出戻りという形になる。足のけがの悪化で野球部を辞め、回復後はハンドボール部で活動してきた。「チームに迷惑がかかると思って退部したが、みんなが頑張っている姿を見て、悔しさや申し訳ないという気持ちがあった。だが、もう一度やりたいと思っても、どういう顔をして戻ればいいのか分からなかった」という。
3年になってハンドボール部の活動を終えた後、「お願いだから戻ってきてくれ」と木村が声を掛けてくれたときは、思わず涙目になったそうだ。6月から本格的に合流すると、2人が中心になって朝練を始めるなど、夏の大会に向けて準備を進めてきた。
そうした思いが実を結んだのが9回表、この回を守りきれば勝利という場面。相手4番打者の打球が左中間に上がった。「もしこれを落としたら無死一・三塁。みんなのために抑えようと体が勝手に動いた」と井上がこれを好捕。絶体絶命のピンチの芽を摘んだ。
「自分はあきらめかけてしまうことが多いが、野球は何があるか分からない。できる限りのプレーを出しきりたい」と井上。今度は絶対にあきらめないという気持ちで次戦に臨むという。(池田充雄)
日立市民球場第2試合の土浦二⁻勝田は、土浦二が1ー9で勝田に敗れ、2回戦進出はなからなった。
土地収用視野に説明会 霞ケ浦導水 石岡トンネル
土地収用法に基づく権利取得を視野に、国交省関東地方整備局は7日、霞ケ浦導水・石岡トンネル区間の事業認定申請に向けた説明会を、土浦市と小美玉市の2カ所で実施した。
導水事業は、地下トンネル方式で実施され、石岡トンネル区間においては必要な用地の約98%の区分地上権を設置している。
しかし現時点で、一部土地で任意による解決が難しいため、任意交渉だけでなく、土地収用法に基づく権利取得を視野に入れた説明会を開いた。
霞ケ浦導水は、利根川、霞ケ浦、那珂川を結ぶ流況調整河川事業で、霞ケ浦や水戸市の桜川などの水質浄化、茨城、千葉、東京都県などの水道用水、工業用水の供給などが目的。導水トンネルの延長は約45.6キロ(那珂導水路は約43キロ、利根導水路は約2.6キロ)。
関東地方整備局は、今年度予算の概要で那珂導水路工事(石岡トンネル、高浜樋管)については、既存施設の維持補修、水理水文調査、環境調査等を実施する予定としている。(山崎実)
つくばセンタービルで「ダイ・ハード」 《映画探偵団》45
【コラム・冠木新市】ジョン・マクティアナン監督の「ダイ・ハード」(1988)が無性に見たくなった。ニューヨーク市警のマクレーン刑事(ブルース・ウィリス)は、クリスマスにロサンゼルスの超高層ビルで働く妻のもとにやって来る。そこで左翼テロリストを装う強盗チームと遭遇し、妻と人質を助けるため、ビル内を這いずり回り、時々ぼやきながらも敵を1人ずつ倒していく。犯人の銃弾で粉々になった窓ガラスを裸足で踏み血だらけになったり、白のランニングシャツが黒くなるまでしぶとく戦う。
そして私は「ダイ・ハード」を見ると、なぜかジョン・フランケンハイマー監督の「大列車作戦」(1964)を思い出してしまう。
パリを占領していたナチスドイツが本国に撤退するにあたり、美術愛好家の将校が、美術館にあるルノワール、ゴーギヤン、ゴッホ、マネ、ピカソなどの名画を列車に積み持ち帰ろうとする。それをフランスの鉄道員ラビッシュ(バート・ランカスター)らは、「たかが絵を守るために」と一度は疑問に思うが、結局は「フランスの誇りのために」と命を賭け、取り戻す行動を開始する。仲間は倒されていくが、ラビッシュは油と汗まみれになりながらも最後まで戦い、絵を取り戻す。
「ダイ・ハード」と「大列車作戦」の主人公はよく似ている。
センター広場にエスカレーターは必要か
6月12日。つくばセンター研究会は講演&シンポジウムを27日に開催することを決めた。テーマは「緊急討論 つくばセンター広場にエスカレーターは必要か」。開催まで2週間しかない。翌日からゲストの交渉とチラシ制作(デザイン・三浦一憲、写真・斎藤さだむ)が始まる。
6月17日。1500枚のチラシが印刷所から届く。早速、メンバーに手分けして配布。
6月18日。私は市役所関係(秘書課、広報戦略課、都市計画課、文化芸術課、文化財課、生涯学習課)にチラシを配布。その後、つくばセンター地区活性化協議会関係者に配布しながら会話を交わし、数々の情報を得た。15時半、研究交流センター内の記者クラブで共同代表の三浦氏と会見(5社が集まる)。
6月19日。各地の地域交流センターを回り、チラシ配布。締めくくりは「まちなかデザイン」。専務に「ぜひ出席を」と参加要請した。
6月27日。台風の進路が変わり、雨の予報ははずれた。参加者は60名(市議8名、県議2名を含む)。エスカレーター賛成派にも呼び掛けたが、参加は少なかった。鵜沢隆先生の講演、加藤研先生と六角美瑠先生の話は好評だった。
参加者の発言から教えられたこともあった。「リニューアルのパブリックコメントは実施されていない」「昨年末のオープンハウスは途中で打ち切られた」などだ。
今回はあえてエスカレーターに焦点を当てたのだが、市の改造計画では、ノバホール横の階段は半分削られてスロープになり、広場の窓ガラスは取り替えられてしまう。さらに、ノバホールの正面玄関の通路は変形し、狭くなる。それらを考えると、イベントの反応がよかったなどと安心してはいられないのだ。
最後まで諦めないしぶとさを学ぶ
だからなのか、「ダイ・ハード」の、ビルを占領する金目当ての犯人たちをやっつけるマクレーンを見て、最後まで諦めないしぶとさを思い起こそうとしたわけだ。
7月3日。つくばセンター研究会に新しく参加した方から「文化財を守ることを訴えるだけでは、文化財とも思っていない人たちとの溝は埋まらないのでは」との問題提起があり、次の企画が検討された。
7月5日。ノバホール前。人々の密集する中で、東京オリンピック聖火リレーが行われた。今後、市も予算を使い、センタービル改造計画のイメージアップをはかっていくことだろう。こちらは、泥くさく地道にセンタービルでの「ダイ・ハード」を続けるつもりである。サイコドン ハ トコヤンサノセ。(脚本家)
不法投棄監視調査員を発足 ワースト県の汚名返上へ
近年、ダンプ数台で早朝や夜間などの人目に付きにくい時間帯を狙って、道路沿いや空き地に廃棄物や残土を捨てていく「ゲリラ的不法投棄」が増えている。県は今年度の新規事業として、ゲリラ的不法投棄を取り締まる不法投棄機動調査員を発足させた。不法投棄ワースト県の汚名返上に全力を挙げる。
メンバ―は警察OBを中心とする不法投棄対策室(県廃棄物規制課)の10人の専門チーム。日ごろは県北、県央、鹿行、県南、県西の各県民センターに2人ずつ配置し、昼夜を問わず監視パトロールを実施する。
悪質な事案が確認されたときはチーム一丸となり組織的に対応し、現場確認、追跡調査などを行う不法投棄Gメンになる。
発足の背景には、産業廃棄物の不法投棄や建設残土を許可なく埋め立てる悪質事案の急増がある。
例えば、産業廃棄物の不法投棄は、2006年度から減少傾向にあったが、18年度は101件、19年度は120件、20年度は197件と右肩上がりで急増している。
さらに不適正残土事案では、土砂が廃棄物処理法の規制対象外であるため、県は5000平方メートル以上の埋め立てを許可制に、県内全44市町村は5000平方メートル未満の埋め立てを許可制にする「残土条例」を制定し、不法投棄に監視の目を光らせている。違反事例が摘発された場合は、いずれも懲役か罰金刑が課せられる。
県は機動調査員の専門チームのほか、ドローンを活用した現地監視や、市町村職員への産廃・残土に関わる立ち入り権限の付与、民間警備会社に対する不法投棄監視委託など、官民一体による「摘発監視網」を広げる。(山崎実)
茨城県の不法投棄新規発生件数年度新規発生件数うちゲリラ的不法投棄全国順位(ワースト)2006316 2位2007210 3位2008245 1位2009162 2位2010133 2位2011136 1位2012171 1位2013116 1位2014134 1位201597 3位201689236位2017772827位2018101501位2019120762位2020197163ー全国順位は10トン以上の事案。
「風立ちぬ」考 その1 《遊民通信》20
【コラム・田口哲郎】
前略
「風立ちぬ」は長らく堀辰雄の小説を指すものでした。しかし、2013年7月にスタジオジブリ制作のアニメ映画「風立ちぬ」が公開されると、どちらの「風立ちぬ」なのか訊(き)かねば分からなくなりました。というよりも宮崎駿氏が最後の長編アニメと宣言した記念碑的作品に意外な題名をつけたので、「風立ちぬ」は知名度を上げ、堀辰雄の名作を忘却の淵から掬(すく)い出した感すらあります。
高橋源一郎氏が指摘していますが、アニメの方を指すのが現代日本では一般的になりつつあると言えるかもしれません。実際、アニメは小説の映画化というわけではないですし、同じ題名でも内容が違うから区別して呼ぶ方がよいかもしれません。そういう意味でアニメ「風立ちぬ」は宮崎駿の「風立ちぬ」です。
アニメは原作と違って八ケ岳山麓のサナトリウムにおける愛の物語ではなく、零戦の設計者堀越二郎の半生が主題となっています。関東大震災から始まり、太平洋戦争に至る社会変動の物々しいうごめきのうちに、美しい飛行機を造りたいと望む堀越二郎の奮闘が描かれます。
この堀越の伝記に堀の「風立ちぬ」と「菜穂子」が組み込まれている。堀越の妻が菜穂子になっていて、物語の舞台は堀越が勤務している三菱内燃機製造がある名古屋です。小説とアニメの内容の違いはこれ以上言いません。ただ、異なる物語がひとつの名に結びつけられるときに現れる奇妙さを看過するわけにはいきません。
高橋氏の言葉を借りましょう。「宮崎駿は、この設計者・堀越二郎の物語を、なぜ、堀辰雄の物語に、『強引に』接続したのだろうか」(「ニッポンの小説・第三部 第十七回『風立ちぬ』を『読む』」)。この謎を解く手掛かりは関東大震災・戦争のようです。
それぞれの「風立ちぬ」
宮崎氏は「文藝春秋」2013年8月号で、「風立ちぬ」公開に先立って半藤利一氏と記念対談をしています。そのタイトルは「『風立ちぬ』戦争と日本人」。対談は映画のパンフレットやポスターにあった文句「堀越二郎と堀辰雄に敬意を込めて」的な内容になると思いきや、宮崎氏と半藤氏の戦争体験や家族の思い出が語られ、堀越二郎の零戦の話はまずまずあるとして、堀辰雄の話題はほんのわずかしかありません。
「堀辰雄が戦時中に書いたものを読むと、戦争のせの字もないし、およそ政治的なことはほとんど文章中に書かなかったけれど、やはり、あの時代を真剣に生き、ちゃんと考えていたんだな、と思ったんです」と宮崎氏は語ります。堀は時代性や社会性を作品に反映させていないという評価です。
高橋氏も同様のことを指摘している。彼らは堀の小説が社会性を全く持たないがゆえに敬遠していたけれども、ずっと無視できずにいたと言うのです。宮崎氏と高橋氏を結びつけた小説「風立ちぬ」の魅力は何なのでしょうか? まず、先ほど述べた震災と戦争が関わっています。詳しくは次回。ごきげんよう。
草々(散歩好きの文明批評家)
つくば市職員が新型コロナ
つくば市は7日、市役所コミュニティ棟3階に勤務する非常勤職員が同日、新型コロナウイルスに感染していることが分かったと発表した。
市ワークライフバランス推進課によると、職員が勤務する部署に濃厚接触者はいないが、保健所の指導により、念のため8日、職員3人がPCR検査を受けるという。
関係部署では消毒作業を実施し、通常通り業務を実施する。
「欲を出さないで頑張るしかない」 霞ケ浦 高橋監督【高校野球’21】
一昨年の夏に優勝し、昨年の独自大会でも優勝(4校優勝)と、この夏は3連覇をかけて戦う霞ケ浦。昨秋は準決勝で鹿島学園に敗れ関東大会出場を逃した。春は好投手・樫村佳歩擁する水城に県大会初戦で逆転負けを喫している。高橋祐二監督(61)にチームの現状を余すことなく語ってもらった。
勝てる力あるが、もろさある
ー常総学院や土浦日大が入るゾーンです。組み合わせについて所感を伺いたいと思います。
高橋 特にありません。よそのチームを考える余裕がない。今年のチームは勝てる力はあるとは思うけど、簡単に負けるもろさもあり、霞ケ浦の本来の計算した、理詰めの野球が成立していません。監督を始めて12年目で初めて、決勝に行ってある程度こういうチームをつくればなんとか戦えると手応えをつかんで準決勝、決勝までは勝ち進んでいましたが、今年は21年目にして初めてその力がないかもしれません。強いチームを倒す力はもちろん秘めていますが、簡単に負ける可能性もある。そんなチームです。今年はピッチャーが計算できない。野手陣も戦力的には大して毎年変わらないと思うのですが、ものを考える力が不足しているとか、勝ち方を知らないとか、こちらにあまりついてきてくれていない部分が大きいのかもしれないですね。厳しいゾーンではありますが、同一ブロックでシードの土浦日大にしても常総学院にしても戦えないとは思っていませんが、目の前の相手、一戦一戦を戦っていくしかないのかなと。大それたことは言えない状況ですね。
ー現有戦力の分析をお願いします。歴代チームと比べてどうでしょうか。
高橋 1年生の夏に甲子園に行った飯塚恒介(3年)と宮崎莉汰(3年)がチームの完全な柱になり引っ張っていくような形が理想なのですが、そうなっておりません。飯塚についてはそれに近い存在にはなってきていますが、宮崎は全くですね。本来甲子園に行けなくても1年生から起用してきた選手は例年3年生になると完全な柱になってきました。ピッチャーでも野手でもそうですが今年はそうなっていません。戦力的には例年と変わりませんが、内面的な部分が相当弱いです。
ー技術的な部分ではなく、あくまで内面的な部分ですか。
高橋 内容的な部分がダメだから技術的な部分に影響を及ぼすのだと思います。チームの中心にならないといけない存在なのになっていない。3年生と2年生は持っている技量を引き出すだけの頭がないのか心がないのか、非常に残念ですね。僕自身は毎年チームづくりの仕方は変えていません。僕としてはある程度ここまでできたらなという指標のようなものがあるんですけど、今年のチームはそこまで届いていません。今年の子たちはチームワークが良いとは言えません。自分だけが良ければそれで良いという風に感じ取れる部分がある。霞ケ浦の野球って基本的に一人の力がなくても、糸だって100本あればロープになる。一本が細くても束になれば強くなるという野球なんですよ。それが今年は全くそうなっていません。例年同じようにチームづくりをしていても、根本的なところは押さえた上で、その年の3年生の性格によってチームカラーが出ます。今年は根本的なところを押さえられないまま最後の夏を迎えることになってしまいました。あめを使ってもむちを使っても通用しませんでした。
コロナが心に影響、例年とは違う
ーそれはコロナの期間を経験した影響からですか。
高橋 2年生はコロナの影響があるかもしれないですね。やっぱり一番大事な4月から6月にかけての時期に霞ケ浦高校野球部として感じなければならないことを感じてこないで、やってこなければならないことをやれないでいて、去年の1年間を過ごしたってことが今の2年生にとっては非常に影響を及ぼしているので、ちょっとピントがずれているところがある気がしますね。やっぱりこれだけたくさん練習をやって試合をこなしてきているのだから、全ては想定内のことで進んでいかないといけないといけないのに、今年はエッと驚くような考えられないプレーが起きる。監督が選手を掌握できていません。そういうチームはダメだね。これがコロナの期間が影響してこうなったのか、どうして今年はこうなのか答えは出ていません。来年どうなるか、これからは毎年そうなのかもしれませんね。ほかの強豪校の監督と意見交換すると、どこの監督とも「コロナが選手の心の成長に何か影響しているのかもしれないですね。例年とは違いますよね。」という話になります。高校生活をしていく中で一番大事な時を失ってしまった子たちですからね。
ー春の県大会は初戦で水城に敗れました。注目投手の樫村佳歩君と対戦してみてどうでしたか。
高橋 良いボールでした。もう1回やりたいね。リードしていたのに余裕がなくて守備から崩れて一気に6失点。そういうところが例年のチームと違う。守り勝てなくてビッグイニングをつくってしまうから。本当に何が起きるか分からない。
ここに来て山名が急成長
ーピッチャーについて伺います。春に背番号1だった渡邊夏一投手(2年)はどんな状態ですか。
高橋 当然期待値は高くて水城戦で先発したように春は主戦で投げていましたよ。でも、打者に向かっていけない。なおかつ打たれてしまうので自信を喪失して余計に気持ちが乗ってこない。本人が一番そのことを分かっていると思うので、期待のままにずるずるとベンチに入れてしまうよりは、一回奮起を促してどれだけ爆発できるかというのを見ていこうという考えではいますが、どうなるか大会まで分かりません。
ーそれでは夏の主戦投手は誰に?
高橋 山名健心(3年)です。唯一の救いはここに来て山名が急成長したということです。先日の東京の強豪校や山梨の強豪校と良いピッチングを披露して、山名が今一番自信を持っていますね。僕が見ていてもこれだったら勝負できるなと。あの時のピッチングが本番で出せるかどうかですね。ストレート自体も良くなりましたけれど、変化球が格段に良くなりました。
ー長身右腕の赤羽蓮投手(2年)はどうですか。
高橋 赤羽は成長がゆっくりですが、本人の自覚も徐々に出てきて成長を感じます。ベンチにも入りますね。
ー付属ボーイズでエースとして活躍していた木村優人選手(1年)はどうですか。
高橋 本人がピッチャー志望ですからピッチャーをやらせているのですが、そこそこきっちりと投げますけれど、まだピッチャーらしいピッチャーではないです。素材としては学年では一番良いと思います。夏にはベンチに入ります。野手としての可能性も感じます。
ーベンチ入りするピッチャーは全部で何人ですか。
高橋 山名、木村、山田、赤羽、飯塚です。
ー1年生の木村君が2番手候補なのですか。
高橋 一番良いボール投げますからね。それに野球を知っています。ポテンシャルは兄(翔大・東洋大4年)にも負けていないですよ。
ー飯塚選手も投げるのですね。
高橋 まあ投げることはないでしょうけど、緊急登板なんてことも想定しています。もう1枚どうしようかと今考えているところです。
ー調子が上向きの選手を挙げるとしたら誰ですか。
高橋 ピッチャーは完全に山名ですね。野手ですか。野手はどうでしょう。見当たりませんね。
ー一番打っているのは誰ですか。
高橋 それは間違いなく飯塚ですね。パンチ力がありますね。30本くらいは打ったんじゃないかな。専大松戸の深沢君からも打ちました。
ー春の大会以降はどんなところと練習試合をしてどんな結果でしたか。
高橋 4月中に強豪校と複数試合を組んでいましたが、県外とは禁止となって、県内のチームとやらせてもらいました。水戸一、藤代、土浦日大、石岡一、下妻一。後は土浦市内大会ですね。下妻一以外とは全敗でした。水戸一には0対2でしたね。石井陽向君にものの見事に完封されました。素晴らしい。石岡一には0対6でやられました。植村塁君が一番良いと思いましたね。ものが違う。石岡一は本当に強いです。4月5月は県内の公立高校にたくさん負けました。6月に入って健大高崎と前橋育英に勝たせていただいてから徐々に調子が上向きになってきました。そして先日は東海大菅生と二松学舎と良いゲームをやらせていただいて。東海大甲府とは1対2で負けましたが、山名が完投して5安打。非常に良いゲームができて自信になったと思います。こんな良いピッチャーがいるのかと村中監督に言われたくらいです。本当に素晴らしい内容でしたので。
3連覇がかかった大会
ー監督の中では勝ち上がるイメージプランは出来上がっていますか。一昨年なんかはもう勝ち上がるプランをおっしゃっていただいて、そのとおりに投手起用されて優勝できましたが。
高橋 組み合わせが決まったら毎年ここで誰が投げようというプランを立てるのですが、今年はそういうのがないですね。本当にどうしたらいいかが分からない。こんな年は初めてです。エースを初戦からぶつけるしかないのかなと思います。でも球数制限があるからエースだけでいくと、1試合150球を4試合で、1週間のうちに600球投げることになって制限オーバーしてしまうんですよ。移行期間ではありますけど、その辺を考慮しないといけませんね。先のことを考えるのではなくて、目の前の試合を勝つと考えた時に、この投手で負けても仕方ないと思って起用するしかないかもしれませんね。今までの年とは違います。今まで2回甲子園に行っていますが、いずれも秋春の関東大会に行っていない年なんですよね。今年も関東大会に行っていないから、そういう意味では良いジンクスが共通するのですが、実績のない年の戦い方と今年の戦い方はどう考えても違うんですよね。
ー最後に、夏に向けて意気込みを語っていただきたいのですが。
高橋 それはもちろん甲子園を目指していますよ。去年の独自大会は優勝(大会はベスト4で終了)しましたし、一昨年の選手権は優勝していますので、夏はまだ2年間負けていません。3連覇がかかった大会なので今年も優勝を目指していますが、本当にうちは初戦で負けるかもしれません。チームがこういう状況なので欲を出さないで頑張るしかないですね。
ーどういう戦いになるのか楽しみにしています。(聞き手・伊達康)
監督インタビュー終わり
