水曜日, 7月 3, 2024

文化に触れたらお茶しない? 土浦で「@カフェ」始まる

【伊藤悦子】土浦市の文化施設と市内カフェのコラボ「@(あと)カフェ」が12月1日から始まる。市立博物館(同市中央)、上高津貝塚ふるさと歴史の広場(同市上高津)、市民ギャラリー(同市大和町)を利用したあと、チケット半券など入館証明を持って協賛の喫茶店やカフェに行くと、各店のオリジナルサービスが受けられる。 NPO法人まちづくり活性化土浦(同市中央、大山直樹理事長)が企画した。好きなドリンク50円引きや、1000円以上の利用で10パーセントオフなどのサービスが用意されている。 各種サービス提供に17店参加 企画の原案を考えたのは、カフェ胡桃(くるみ、同市中央)の店主石島良修さん(40)。土浦で生まれ育った石島さんは、子供のころ博物館でよく遊んだという。「当時は50円で入館できたのでしょっちゅう行っていた。館内ではクイズなどがあって本当に楽しかった。年を重ね、何か恩返しがしたいと思っていた」 石島さんは「建物も立派で展示もよいものばかり。たくさんの人に行ってほしい」との思いから、博物館に行った人にお店でサービスしたいと考えた。 そこで、同法人事務局長の小林まゆみさんに相談、賛同した小林さんが市に打診したところ、快諾を得、上高津ふるさと歴史の広場、市民ギャラリーも企画に加わった。キララちゃんバス運営の同法人が協賛店を募り、運行ルートの沿線を中心に17店から参加を取り付けた。 石島さんは「17店も参加してくれたと知って驚きうれしかった」という。「新型コロナ感染対策はアルコール消毒や密にならない対策など、どのカフェもしっかり行っている。土浦の文化に触れたあとはカフェでゆっくりしてもらえれば」と参加を呼び掛けた @カフェ実施は12月1日から22年3月31日まで。サービス内容は店舗によって異なる。博物館・上高津ふるさと歴史の広場、市民ギャラリーのチケットなど入館証明が必要。利用日から1カ月以内のチケットが利用できる。協賛店は随時募集している。 11月21日現在の協賛店は次の通り(順不同) ▽カフェ胡桃(中央1-14-4)▽城藤茶店(中央2-15-8)▽カフェ・ドゥ・ランクル(中央1-12-15)▽ヴェルデ(桜町3-14-16)▽未来氷カフェ(大和町3-18)▽和風カフェしゅしゅ(大和町9-1)▽タリーズコーヒー(有明町1-30プレイアトレ土浦1階)▽ナナイロイートアットホーム(有明町1-30プレイアトレ土浦2階)▽スロージェットコーヒー(有明町1-30プレイアトレ土浦3階)▽パルケ(生田町5-17)▽ニコニコ珈琲(下高津1-21-50-103)▽コーヒーハウスアモル(大岩田1771-1)▽洋食キッチンツカダ(上高津916-1)▽おうちカフェ Try Try Try(トライトライトライ)(桜ケ丘町13-3)▽ニューシャルム(真鍋新町18-13ピアタウン内)▽カフェ&スタジオマナ(千束町9-3)▽喫茶ロータス(蓮河原新町13-24) 問い合わせは、まちづくり活性化土浦(電話029-826-1771)

《続・平熱日記》75 画家の目「老眼思考」

【コラム・斉藤裕之】自分の絵が掛かっている以外何もないギャラリーでじっとしているのは正直耐えられない。しかし有難いことに、このギャラリーはカフェに併設されている。いつものカウンター席でコーヒーを飲みながら客人を待つことができる。 平熱日記展も終盤にさしかかったころ、「若い女性がいらしてますよ」とオーナーに耳打ちされた。はて、若い女性に知り合いはいない。なにせ、日ごろ付き合う女性はおおむね16歳以下か50歳以上なのだから。それでも、もしかしたら知り合いかもしれないと声をかけてみた。 やはりはじめてお目にかかる。聞けば、ご自身は日本画をお描きになるそうで、私の絵はネットで知ったとか。ほぼ娘と同じ年ごろで、電車に乗ってやってきたとのこと。絵についてご質問を受けたが、「肩の力が抜けていてとてもいいですね」と褒められた。「はあ、なにせ平熱日記というぐらいですから…」。 時を同じくして、もうひとりの女性が入ってきた。知り合いの絵描きさんだ。私が小さな絵を描くからだろうか、最近目が悪くなったという話になった。 「私なんかほぼぼんやりした世界で暮らしていますが、それはそれでいいと思っているんですよ」。事実、老眼のせいで新聞以外の文字は読まなくなったし、視力も多分衰えているので、若いころのように鮮明な世界にはいない。だから、たまに老眼鏡でテレビの画面に目をやると、映っている人の歯茎さえも鮮明に見えてドキッとしてしまう。 だが、実は見える世界だけではなく色んなことがぼんやりしていて、世間が私から遠ざかっていくようだ。 例えばテレビの中の人の名前もわからない。新聞の広告チラシもわが身にほとんど関係ない。野球やサッカーの勝敗も気にならないし、はやりの歌も右から左へ流れていく。実はそれが妙に心地よい。「老荘思想」ではないが、私の「老眼思考」である。 あっけらかんとした絵 私の故郷の絵描きさんで松田正平という人がいる。山口県の瀬戸内海に住まわれて、周防灘をテーマに絵を描かれ、ずいぶんと長生きをされた。お目にかかったことはなかったが、それこそ、これ以上力の抜けた絵を描く人がいるだろうかと思うほど達観した絵を描かれる。 あるとき、大学の尊敬する先生が松田正平さんの絵を褒められたのを覚えていて、私もいつかこのぐらいあっけらかんとした絵を描きたいと思ったことがある。 絵はある意味で、画家の眼を通した世界であるともいえる。その世界観を共有できたとき、つまりそれがリアリティというものだ。 「また発表されることがありましたらご案内ください」。そう言って若い女性は出て行った。「もちろんです」。われながら弾んだ声で答えてしまった。マスクをしていたということもあって、すでに彼女の顔はぼんやりとしか覚えていないが…。(画家)

つくばFCレディース、なでしこリーグ2部に加入の方針

【崎山勝功】女子サッカー、つくばFCレディース(事務局・つくば市稲岡)の石川慎之助代表は22日、なでしこチャレンジリーグEAST(イースト)の今季最終戦を終えての観客あいさつで、来年秋から発足する女子プロサッカーリーグ「WE(ウィー)リーグ」参戦をめざし、まずは全国リーグのなでしこ2部リーグに加入する方針を示した。 現在は3部相当のチャレンジリーグ所属のつくばだが、WEリーグのスタートに伴うリーグ再編で、「希望すれば、なでしこ2部には上がれる」(石川代表)状況という。取材に石川代表は、なでしこ2部入りには「改めて年会費と入会金が必要。リーグの年会費がトータルで1000万円ほど増える。それをどうねん出していくかがクラブの課題になる」と語った。 WEリーグは、2021年秋から参加11チームで発足する女子プロサッカーリーグ。日本の女子サッカー界ではこれまで、アマチュアリーグのなでしこ1部リーグが最高峰扱いだったが、WEリーグがなでしこリーグの上位に位置付けられる。 10月15日時点で、WEリーグにはなでしこ1部リーグ所属の日テレ・東京ヴェルディベレーザ(東京都)など計11チームの参入が承認された。これに伴いなでしこリーグは、これまでの「1部・2部・チャレンジリーグ」から、1部・2部に再編される案が出ており、加盟チームの大幅な入れ替えが起きると予想されている。 ホームゲーム最終戦は0-4で完敗 リーグ5位 つくばFCレディースは22日、つくば市山木のセキショウチャレンジスタジアムでホームゲーム最終戦に臨み、静岡SSUアスレジーナ(静岡県)に0―4で完敗した。最終節の第10節を終え、同レディースの通算成績は1勝4分5敗で、同リーグ参加6チーム中5位が確定した。 つくばは前半18分、静岡に先制点を許した。MF岸川りなが相手陣地に切り込むも堅守に阻まれ、同41分には静岡に2点目を奪われた。 後半も10分と同22分に静岡に得点を決められ点差が広がった。主将のMF菊地さやか、ゲームキャプテンのMF藤井志保、MF廣田愛たちが果敢に攻め上がったが得点には至らず、ホームゲーム最終戦は0-4の完敗で終わった。 試合後、菊地主将は「ホーム戦で勝利が無かったので勝ちにいくぞと、まとまっていたと思う。相手の方がゲームを支配していたし、私たちも反省する余地がある」と試合を振り返った。 小山勇気監督は約110人の観客を前に「本当にこの1年間応援してくださり、ありがとうございました」と感謝の意を示した。 コロナ禍に見舞われた今シーズンの試合運営について、石川代表は「選手が不安の中、シーズンを通してコロナを気にしながら試合をやっていた。病院勤務の選手もいるし大変な状況の選手もいた」と困難だった状況を振り返った。

《邑から日本を見る》76 いきなり権力者が出てきた

【コラム・先﨑千尋】前回取り上げた日本学術会議の任命拒否問題。初めは「総合的、俯瞰(ふかん)的に判断した。6人を外したのは人事のことだからその理由は言えない」と木で鼻をくくったような、説明にならない説明を続けてきた菅総理。だが国会の論戦などで少しずつ化けの皮がはがれてきた。 10月26日の国会開会の日、菅総理はNHKの「ニュースウオッチ9」に生出演した。その終わり際に、「説明できることとできないことがある」とキャスターをにらみつけた。翌日、内閣広報官からNHK報道局に「総理、怒っていますよ。あんなに突っ込むなんて、事前の打ち合わせと違う」という電話がかかってきたという(『週刊現代』11月14、21日号)。 前回、「私たちに説明できないことを、総理が自分の判断でやってしまう」ことは恐ろしいことだと書いた。広報官がNHKにクレーム電話をかけたことはもっと恐ろしいことだと思う。異論を許さない空気をつくり、電波を意のままにしようとすることだから。 国会の質疑では、任命拒否の理由を「総合的、俯瞰的な活動を求める」から「多様性が大事」に変わり、さらに日本学術会議は「閉鎖的で既得権益」だとし、支離滅裂、それぞれの答弁はつじつまが合わないことが暴露された。 また政府に、安全保障関連法や特定秘密保護法に対する過去の言動を問題視し、「学術会議内で『反政府』の影響力を行使することを危惧した。学術会議を政府批判の先鋭的な集団にさせてはならない」という考えがあることも報道されている。6人の業績が学術的に劣ると判断したのではなく、政府に楯突くとこういうことになるという見せしめであり、人格の否定でしかない。 作家の保阪正康さんは「明治、大正、昭和にかけて最高権力者が前面に出て学者をパージすることはなかった。これほどわかりやすい形で任命拒否をする中に菅首相の傲岸(ごうがん)さ、市民意識の欠如、すべてが象徴されている」と言っている(『世界』12月号)。「煽動(せんどう)者、攻撃者、威圧者が出てきて、最後に権力者が出るのが普通だが、いきなり権力者が出てしまった。本丸は学術会議潰し」とも語っている(同)。 政府は好き勝手なことをできる! もう一つ、今回の任命拒否で問題なのは、学術会議から推薦があった者を政府が法律上拒否できるのかということだ。政府はこれまで「形式的な任命を行う」と国会で答弁してきた。今回はそれをひっくり返し、「必ずそうしなければならないというわけではない」と言っている。 解釈は変えていないと言っているのだ。「法律にはこう書いてあるけれど、必ずそうしなければいけないというわけではない」。政府はなんでも好き勝手なことをできる。それは法治国家ではない。過去の政府答弁を覆すのなら、明確で具体的な理由を説明しなければなるまい。 政府が日本学術会議の人事に介入したいのなら、それを可能にする法改正を行えばよい。あのヒトラーですら、「全権委任法」の制定など、形式的には整えていた。法律に書いていない任命拒否の理由を認めてはいけない。元通産官僚の古賀茂明さんは「日本学術会議が犯罪者を会員候補に推薦した場合でも、菅首相は任命を拒否してはならない」と言っている(『週刊朝日』11月20日号)。(元瓜連町長)

夜空を埋めるスカイランタン つくばJC演出のクライマックス

【相澤冬樹】クライマックスは最後にやってくる―つくば青年会議所(JC、神田哲志理事長)の「つくばの夜空に輝きを」が22日、つくば市小田の小田城跡歴史ひろばで開かれた。市内全域から集まった100組以上の親子が、思い思いの祈りや願いを込めたスカイランタンを放って、深まる秋の夜空に浮かべた。 イベントは、つくばで初めての企画。参加者が願いや絵画を描き込んだランタンの中に、電飾と風船を仕込んで夜空に放出するスタイルで行われた。風船はヘリウムガス入りだが、手元の紐で結んで会場外へは飛んでいかないようにした。 1月-12月を事業年度とするJCにとって、春先からコロナ禍に見舞われた20年度はつらい展開となった。まつりつくばをはじめとするイベントの中止が相次ぐ一方、善後策を協議しようにも対面での会議や相談もままならない状況。やっと11月になってめぐってきたこのイベントは「最後のチャンス」となった。 感染対策から「密」になりやすい研究学園地区での開催を避け、参加者間の距離がとれる広い会場を探して、同歴史ひろばを選定。開催が決まっても、事前の広報は行えず小学校を通じ親子100組限定で募集をかけるなど慎重に進めた。しかし、応募は1日で所定数に達してしまう反響ぶりだったという。 神田理事長は「こういう機会だからこそ周辺地区での開催に目を向けられたし、親子して1日を楽しむイベントを待望していたことも分かった」と会場で陣頭指揮に当たった。 22日は午後2時からの開催で、参加者にはマスクと検温を義務付けて入場させた。「コロナ退散」ばかりでなく、「メリークリスマス」も「合格祈願」もありのランタンアート。作り終えると、後は日没を待つだけ。市内から家族5人で来た青木さん一家は「距離を大きくとってランタンづくりをさせてもらえてひとまず安心した。最後まで楽しみたい」という。 そんな会場を盛り上げたのは筑波大学のYOSAKOIソーランサークル「斬桐舞(きりきりまい)」。メンバーが交代でステージを務めた。同サークルも、学園祭やまつりつくばなど市内外のイベントが激減し苦境に立たされた。練習もオンラインで重ねるという試練のなか(9月13日付)、学年最後の出演機会になるかもしれないというイベントで熱演をみせた。 日没は午後4時半過ぎ。参加者は次第に増え300人を超す盛況となった。参加者らは列を作って互いの距離を十分にとり、カウントダウンから一斉にランタンを放った。舞い上がったランタンの光は明るさを増し、寄り添うように上空を埋めた。 上弦の月が高みに輝く秋の夜空を見上げ、参加者らは「最後は感動だったね」「このイベントは記憶に残る」などと口にし、コロナ禍からの浮揚を願っていた。

創作紙芝居「花火物語」を初披露 土浦の石原さん、締めは神龍寺で

【池田充雄】土浦市自慢の花火「全国花火競技大会」を紹介する創作紙芝居が、同市内外を巡回する形で開かれている。21日に土浦駅前うらら大屋根広場で開催のイベントを皮切りに、12月まで4カ所での上演が予定されている。 土浦市の壽(ことぶき)ちんどん宣伝社座長、石原之壽さん(61)による街頭紙芝居活動。21日の子ども広場イベント「つちうら駄菓子屋楽校」のステージでは、マジックや腹話術、ちんどんショーなどが繰り広げられるなか、「土浦花火物語」が初披露された。 土浦が誇る「土浦全国花火競技大会」を紹介する。大会の歴史や概容のほか、見どころになっているワイドスターマイン「土浦花火づくし」や日本3大花火と並び称される新潟・長岡や秋田・大曲の大会との関係など、幅広い内容を会場に集まった親子連れに熱く語りかけた。 作品の構想は以前からあったが、コロナ禍を契機にこの春から本格的に取り組んだ。「今年の花火大会は開催できそうにないなと感じ、だったら自分が紙芝居で打ち上げようと作り始めた。周りを見て自分にできることをするという姿勢をコロナに気付かせてもらった」という。作画の上渕翔さんはじめ、花火鑑賞士の小泉裕司さん、土浦ケーブルテレビの花火中継で解説を務めた湯原洋一さんなど、大勢の大会関係者の協力で完成させた。 「今日もコロナの影響で難しさがあったが、大勢の人が来てくれてよかった。今の時代、私たちのような活動が必要ではないかと思う。昭和から平成、令和になりアナログからデジタルへと環境も大きく変わってきた中で、人と人がリアルに出会い、学び楽しむことの重要性を感じている」と石原さん。「私自身も人が集まってくれる喜びが大きくて活動している。土浦の中で楽しさや元気を創造する大きな磁石になりたい」とも話す。 土浦をテーマとした創作紙芝居は「ツェッペリン伯号物語」「カレーフェスティバル物語」に続き3作目。地域に根差した活動を目指している。来夏のお披露目に向け「霞ケ浦物語」にも取り組んでおり、ゆくゆくは予科練(海軍飛行予科練習生)の話なども今の子どもたちやその親の世代に伝えていきたいという。 今後の街頭紙芝居の上演予定は、23日午後1時~午後5時つくばセンター広場(つくば市吾妻)、28日午後1時~午後3時中城通り不動院境内(土浦市中央)と続き、12月12日と13日午後1時~午後3時には「お寺で紙芝居」と題し神龍寺(同市文京町)開催で締めくくる。土浦の花火は、同寺の住職だった故秋元梅峯師の尽力により1925(大正14)年の初開催に漕ぎつけた。いわば発祥の地への里帰りだ。開催予定の詳細はこちらへ。

《食う寝る宇宙》74 野口さん打ち上げ時の宇宙天気は?

【コラム・玉置晋】11月16日9時27分(日本時間、米東部時間は15日)、野口宇宙飛行士が乗ったスペースX社の新型民間宇宙船「Crew Dragon」が米ケネディ宇宙センターから同社のFalcon 9ロケットで打ち上げられました。10分後には国際宇宙ステーション(ISS:International Space Station)に向かう軌道に投入され、打ち上げ成功となりました。 ちなみに1段目ロケットは海上のドローン船に「着陸」し、再利用されるという凄技も成功させています。その後、Crew Dragonは、27時間かけてISSに接近し、11月17日13時すぎにドッキングに成功しました。 Crew Dragonは、2019年3月に「Crew Dragon Demo-1」という無人テスト飛行(宇宙服を着たダミー人形を搭載)、2020年5月に「Crew Dragon Demo-2」という有人最終テストを成功させました。そして、今回、実運用初号機に野口さんが搭乗しました。このコラム「かっこいい宇宙船の打ち上げ!」(6月5日掲載)でも書きましたが、この宇宙船はとにかくカッコいい。昭和生まれの僕としては、ようやく21世紀がやってきたと、やや興奮気味です。 プロマネは宇宙天気キャスター候補 野口さんの打ち上げ時の宇宙天気はどうだったか? ニュースなどでも全く話題にならず悔しいので、せめて「NEWSつくば」には書かせていただきましょう。 太陽には目立った活動領域(黒点)はなし。太陽フレアなどの爆発現象の発生もなし。地球周辺はどうだったかというと、オーロラ活動は低調で、磁気嵐の発生はなし。「実によい宇宙飛行日和(びより)」でした。メディアのみなさん、宇宙天気も注目しておいた方がよいと思いますよ。 僕はABLabという宇宙ビジネスサロンで「宇宙天気プロジェクト」リーダ-をしています。そこでは、近い将来、宇宙天気キャスターといった新たな職域つくり出そうと熱い議論をしています。このたび、プロジェクトマネージャーをお迎えすることになりました。この方は地上の天気予報士、天気キャスターとしてテレビや講演会で活躍している方です。 この方に「宇宙天気キャスター」という肩書が加わる日は遠くないでしょう。このコラム「求ム!宇宙天気防災カリスマリーダー」(1月26日掲載)に書いたことが着々と実現しています。僕たちはこの強力なカリスマリーダーとともにミッションを実現していきます。(宇宙天気防災研究者)

山中ブルーふたたび つくば美術館で30年ぶり個展

【相澤冬樹】独特の深い青「山中ブルー」で、抽象画壇に新境地を開いた山中宣明さん(68)=二科茨城支部長=が25日から、つくば市吾妻の県つくば美術館で30年ぶりの個展「残響reverberation(リヴァーバレイション)」を開く。ほぼこの30年間の画業で制作された作品約100点を準備、同市東のアトリエと美術館を往復しながら「色彩のキャンバスから音の余韻を感じ取ってもらえるよう」な展示の構想を練っている。 「西洋的な心象風景とは異なる、自分にとっての抽象画を模索してきた」という山中さんの制作スタイルは独特だ。アトリエには数百枚のCDがあり、下塗りにマイルス・デイビス、イメージを深めるのに武満徹などの音楽をかけながら、それらとコラボレーションをするかのように作品を生み出してきた。 音に色彩が見える音楽家がいるように、色彩から音が聞こえてくる絵画との交感。「絵を見終わったとき、残響のように余韻が聞こえてくる」は作家生活を通じて目指した境地であり、今回の個展のタイトルとなった。 そのなかで「青」の発見もあった。「染料や絵の具、下塗りの仕方を含め、色の出し方は一定していないが、重ね塗りをしているうちに同じトーンの青に行き当たる。一言でいえば深い青で、落ち着きがあるが決してマンネリとはならない」。この「山中ブルー」で2004年の二科展総理大臣賞など受賞歴を重ねた。 つくばでの個展は、つくば美術館開館の1991年に1回目を開催して以来30年ぶり。この間、県や同市の巡回展、グループ展への出展はあったものの、今回のように300号(約2×3メートル)、500号(約4×5メートル)の大作が並ぶ機会は貴重。過去の二科展出品作をはじめ、約100点が展示される。 アトリエから美術館までは5トン車2台で運ぶという大がかりなものになり、山中さんは会場の展示レイアウトにも細大漏らさぬよう意匠を凝らしている。「一堂に並べることで、これまでの作品の見直しとこれからの展開を考える機会としたい」と語っている。 個展は12月6日まで。11月29日には日本近代美術思想史研究家の宮田哲也さんとの対談、作家自身による作品解説が28日と12月5日、いずれも午後2時から予定されている。県つくば美術館(電話029-856-3711)。

《続・気軽にSOS》73 緊張とリラックス

【コラム・浅井和幸】緊張をせずに人前で堂々と話ができたり、発表会でいつも通りの力を発揮したりできたらよいな~と考えることはありませんか。真面目な日本人、失敗したら人生が終わってしまうと考えて日々を過ごしていないでしょうか。 緊張から手が震えたり、頭が真っ白になって言葉が出なかったり、変な歩き方をしてしまったりと、いろいろな失敗をしてしまいます。おなかが痛くなったり、めまいがしたり、呼吸がしづらくなったり、不安やイライラがあったり、手を長く洗ってしまったりと、心身に不調が出てくることもあります。 これらは緊張するからではなく、緊張し過ぎてしまうからと捉えるとよいです。緊張は一概に悪いものではないからです。リラックスし過ぎても、仕事や勉強、人と話をすることなどはできないものです。ダラダラした状態だとうまく動けないので、気合いを入れて試合に臨むというとニュアンスが伝わるでしょうか。適度な緊張がある方が、物事をなすには向いています。 人前でリラックスし過ぎて失敗してしまう人は、少し気合いを入れるために両こぶしに力を込め、身体の前で交差し、肘を後ろに引くようにして手を開き、「ふんっ!!」なんて声を出しながら、何回か続けて行って…。 身体の力が抜けちゃうとか、もう少しやる気を出したいときは試してみてください。という緊張しなさ過ぎの対処法はいらないでしょうか。それよりも、緊張し過ぎでうまくいかないときの対処法の方がニーズはありますか。心と体はつながっているので、身体が楽になると、それにつられて心も楽になりますので試してみてください。 ルーティーンを変えてみる まず一つは、呼吸。吸うのも吐くのも5秒ぐらいして、3分ぐらい続けてみてください。吸うのが先でも、吐くのが先でも、鼻からでも、口からでも、好きな方法で試してみてください。3秒ぐらいしかできないのであれば、そこから始めても構いません。出来る人は7秒ぐらいを目指しましょう。 二つ目は、筋肉のリラックス。緊張すると身体に力が入ります。不安やイライラが大きいときも、身体に力が入っています。力が入っているところに、さらに力を入れ、そして力をゆっくり抜き、力が抜けることを感じてみましょう。 緊張時は、力が入っていることが通常なので、そこから力を抜くことは難しいので、力を入れてから抜くとよいのです。肩がこる人は肩、顔に力が入る人は顔を意識して行います。緊張し過ぎる人は、頭痛、肩こり、冷え性という症状を持っていることも多いものです。 三つ目は、いつもと違う行動。同じシチュエーションでは、緊張するきっかけをつくるようなものです。いつもは行かない公園に行ってみたり、仕事の帰り道を変えてみたり、違う場所で違うものを食べたりしてみてください。 とにかく緊張しているルーティーンを変えてみる。もしかしたら、自分自身で緊張するように仕向けている毎日に気づくかもしれません。笑顔もよいですよ。(精神保健福祉士)

季節外れのヒマワリ開花 つくば市吾妻の住宅

暖かさが続く中、つくば市吾妻、今場司朗さん(50)宅で、季節外れのヒマワリが一輪開花した。 高さ134センチ、花の直径は19センチで、南西に向いた庭に17日、花を着けた。 今場さんは3~4年前から、白い壁沿いに一列種をまき、ヒマワリを咲かせているが、今年は7月に長雨が続いたことから、例年より種まきの時期が遅くなった。 秋になり、他のヒマワリは枯れてしまったが、1本だけ残ったという。 今場さんの妻は「近所を散歩すると木々が紅葉し、落ち葉が散る中、夏に咲くヒマワリが開花するのは珍しいと思う」と話す。 水戸地方気象台の気象観測データによると、19日のつくば市の最高気温は24.4度、20日も最低気温が20度を超え、連日暖かい日が続いている。 ミュージアムパーク県自然博物館の飯田勝明主任学芸主事は「今年は晩秋になっても暖かい日が多いので、ヒマワリが花を咲かせたのでしょう」と話している。

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