月曜日, 10月 7, 2024

れんこん料理フェア 土浦など70店で開催中

【山崎実】11月17日は「れんこんの日」。茨城特産のれんこんをよりおいしく、身近に食べてもらおうと「れんこん料理フェア2020」が11月の1カ月間(11月1~30日)にわたり、霞ケ浦流域市町村や都内の料理店などで開催されている。 れんこんを食材とする料理を提供する店舗の協力を得て、消費拡大と料理店紹介、レンコン料理のレシピ発信などを行うのが目的。主催はいばらきれんこん広域銘柄化推進協議会(事務局・JA全農いばらき県南VFステーション) 参加店舗は、土浦市17店、阿見町14店、稲敷、かすみがうら市、美浦村各4店、石岡市、河内町3店、小美玉、行方市各2店の県内53店と東京17店の計70店。 レンコン料理を食べた人にアンケート調査を行い、応募者から抽選で20人にレンコンの加工品などがプレゼントされる。 問い合わせは県県南農林事務所企画調整部門(電話029-822-7086)。 土浦市の参加店17店と主なれんこん料理は通り。▽寿司・日本料理かね喜本店(下高津1-18-10)=れんこんはさみ揚げ、れんこんステーキ▽かね喜一ノ蔵(田中2-11-1)=レンコンいなり、千種(ちぐさ)▽川魚料理 三浦柳(滝田2-311)=蓮根のつや煮▽ファミリーフクライ(中高津3-14-2)=蓮根チャーハン、海老と蓮根のチリソース▽中華の福来軒(中央1-12-23)=れんこんつけめん、れんこんからあげ▽ほたて(中央1-2-13)=天ぷら定食、れんこん天ぷら▽レストラン中台(桜町2-12-3)=レンコンチャウダー、飯村牛とレンコンのビーフシチューカレー▽ふぐ・あんこう喜作(神立中央1-11-8)=ナマズのフィッシュ&チップス、れんこんステーキ▽中国レストランぐるめ飯店(神立中央3-21-35)=海老とレンコンときのこの炒め、レンコン入りタンタンメン▽洋食ぢんぎすかん ひつじの小屋(神立中央3-19-6)=土浦ぢんぎすスープカレー、レンコンのホイル焼き、柴沼しょう油と蓮根のアイスクリーム▽そば処 小町庵(小野491)=天ぷら▽土浦まちかど蔵「野村」喫茶 蔵(中央1-12-5)=れんこんカレー、れんこん春雨サラダ▽食彩の輝 三代目 森繁商店(神立中央1-17-13)=王道れんこん天ぷら、れんこんと海老のアヒージョ▽おうちカフェTryTryTry(桜ケ丘町13-3)=れんこんパンケーキ、れんこんロコモコ丼、れんこんタコライス▽火門拉麺(上高津1344-1)=カレーヌードル▽一源(右籾2611-3)=ハスハサミ揚、レンコンギョウザ。ハス天▽和風ダイニング 楽食楽酒 華族(桜町3-1-13)=レンコンの天ぷら、レンコンの挟みあげ

《食う寝る宇宙》73 宇宙に行きたい人、注目!

【コラム・玉置晋】文部科学大臣が10月23日の記者会見で、JAXAが13年ぶりに宇宙飛行士を募集すると発表しました。僕の周りにも宇宙飛行士を目指す若手が何人かいて、ちょっとざわついています。2021年秋ごろをめどに募集を行い、その後は5年に1度のペースで継続して募集するとのことです。今後の恒久的な月開発を視野に入れた動きでしょうね。 まだ募集要項は出ていないので、前回の募集要項を参考にすると、(1)日本国籍を有すること(2)大学(自然科学系)卒業以上であること(3)自然科学系分野における3年以上の実務経験(4)宇宙飛行士としての訓練活動、宇宙飛行活動に柔軟に対応できる能力を有すること(5)訓練時に必要な泳力(水着及び着衣で75メートル泳げること、10分間立ち泳ぎが可能であること)(6)円滑な意思疎通が図れる英語能力を有すること(7)宇宙飛行士活動に適応できる医学的・心理的特性を有すること(8)日本人宇宙飛行士としてふさわしい教養等を有すること(9)10年以上JAXAに勤務かつ長期間海外勤務が可能なこと(11)所属機関の推薦が得られること―。 具体的には:JAXAホームページを参考にしてください。 10年以上前の要項なので、現在とは求められる能力は変わってくると思います。今後、どんな募集要項が出てくるか楽しみです。でも、(5)の泳げること―というのは、地球帰還時や緊急時の脱出の際、海上で待機する可能性もあるので、間違いなく残るでしょうが、僕は子供のころから泳ぎが苦手でねえ。宇宙飛行士を目指す子供たちは、しっかり泳げる練習をしておいてください。 ハロウィン・イベントにざわつく心 11月になりました。先月、我が家では調子にのって、ハロウィン柄の使い捨てマスクを1箱購入したのですが、ハロウィンが終わったにもかかわらず、数十枚、使わずに残ってしまいしました。 どうしようか考え中です。気にせず使い続けるか、来年用にとっておくか。僕はハロウィンには特別な思い入れがあります。17年前の2003年10~11月、太陽活動が非常に活発になった時期があって、宇宙天気界隈では「ハロウィン・イベント」と呼ばれています。 この時は人工衛星が壊れて大変なことになり、僕は宇宙天気から人工衛星を守る仕事をしようと思って、今に至ります(コラム62参照)。僕の宇宙天気との「くされ縁」は、17年前のハロウィンから始まっており、この季節が来ると心がざわつきます。(宇宙天気防災研究者)

給食食器に汚れ 取り換えで授業1時間取り止め つくば市の中学校

つくば市は6日、市つくばほがらか給食センター谷田部(同市藤本)が同日、市内の中学校に提供した給食食器の一部が汚れていたことから、食器などを取り換えたと発表した。取り換えにより食事時間が遅れ、同学年は、午後の1時間の授業を取り止めた。生徒への健康影響はないという。 市健康教育課によると、給食の配膳を始めた同日午後0時40分ごろ、教師が、おわんと皿に、ニンジンやキャベツなどの野菜が付着したり、食器が油っぽいことに気付いた。 同クラスは直ちに配膳を止め、他の食器が汚れてないか確認した。同じ学年の他のクラスも配膳を中止した。 同校は併せて同給食センターに連絡。同センターは、同学年の食器を交換した。さらに、汚れてない食器ですでに給食を食べ始めた生徒が数人いたため、食器に盛る料理も交換した。 一方、他の学年の食器に汚れは無かったという。 同給食センターは、最新の調理機器を備えた施設として今年完成した。4月から稼働する予定だったが、コロナ禍で学校が休校となったため、6月8日から給食の提供を開始したばかり。現在、市内の幼稚園と小中学校31校に約1万2000食を提供している。 調理などは業務委託により、県外に本店がある業者が請け負っている。食器については自動洗浄機で洗い、その後、従業員が枚数などを確認し、乾燥・消毒して使用しているという。 同課は、汚れの原因を調査し、再発防止に努めたいとしている。 一方、中学校は同日、保護者にメールし状況を通知し謝罪した。

児童虐待防止訴え 土浦から たすきリレー出発

【崎山勝功】児童虐待防止の啓発活動「オレンジリボン運動」を広める「子どもを守ろう!オレンジリボンたすきリレー2020」の出発式が6日、土浦市役所うらら屋外広場で開かれた。今年は新型コロナウイルス感染防止対策として従来のリレー形式に代わり、児童施設職員4人が広報車に乗って、ゴールの県庁(水戸市)に向かって出発した。 出発式で児童養護施設「窓愛園」(土浦市殿里)の上方仁理事長は、コロナ禍で家庭内の児童虐待が増えている現状に触れ「今年も(リレーを)止めるわけにはいかない」と訴えた。 同リレーは、県児童福祉施設協議会、県要保護児童対策地域協議会が主催して開かれ、今年で8回目。 コロナ禍で潜在化か 休校明けに通告増加 県警人身安全対策課によるとコロナ禍の今年は、1月から6月末までに「児童虐待や虐待の疑いがある」として、警察が児童相談所に通告した件数は798件と、前年同期比で95件増加した。県警の担当者は、一般論と前置きした上で「児童虐待の認識が広まったためではないか」と分析する。 土浦児童相談所の中林貴紀所長は「4、5月は学校が休みで、子どもたちの所属する集団が活動していなかったので通告件数はあまり増えなかった」と述べた。学校や保育所が再開した6月以降から通告件数が増え始めたという。「4、5月は(休校のため虐待が)見えなかったのが、6月以降、上がってきた傾向がある」と指摘した。 その上で中林所長は「誰かがきちんと(虐待を)見付けてあげないといけない。見付けたらためらわずに通報してほしい」などと呼び掛けた。 過去最高を更新 県青少年家庭課の統計などによると、つくば、土浦市など県南14市町村を管轄する土浦児童相談所管内の2019年度虐待相談対応件数は1116件(全相談件数2182件中51%)。県全体でも3181件(全相談件数6754件中47%)といずれも過去最高を更新している。 土浦児童相談所によると、19年度の虐待相談の内訳は▽心理的虐待584件、52%(県全体は1844件、58%)▽身体的虐待362件、32%(同856件、27%)▽ネグレクト(育児放棄)155件、14%(同439件、14%)▽性的虐待15件、1%(同42件、1%)―となっている。 県内では、県子どもを虐待から守る条例が19年4月から施行され、児相の体制が強化された。土浦児相は副所長が配置され、職員が7人増加した=3月31日付。一方で、児童虐待死亡事件が相次いだ千葉県では、県社会福祉審議会が今年6月に松戸市周辺など人口の多い地域に児相を2カ所新設し、計8カ所に増やすことを答申した。柏市と船橋市はそれぞれ市独自の児相を立ち上げるという。 ※メモ 【オレンジリボン運動】04年、栃木県小山市で当時3歳と4歳の兄弟が、同居していた父親の友人から暴行を受けた末に川に投げ込まれて死亡した事件を受けて、05年に同市の市民グループ「カンガルーOYAMA」が事件の再発防止と児童虐待防止を目指して始まった。 【県子どもを虐待から守る条例】児童相談所や市町村間での適切な引き継ぎの実施や警察との連携強化、児童福祉司などの専門職員の増加を盛り込んだ議員提案条例。18年12月県議会で成立し、19年4月1日から施行された。

《続・気軽にSOS》72 感情を出そう

【コラム・浅井和幸】とても美人なAさん。無口で、あまり喜怒哀楽を表に出さない人だった。人とコミュニケーションを多くとる人でなかったので、あまりトラブルは無かった。 けれど、周りからの評価は、「冷たい」とか「お高くとまっている」だった。Aさん本人も、自分が周りから良く思われていないのは感じていた。出来るだけ嫌なことも顔に出さないように努めているのに、どうすればよいか分からなかった。 私が接している限りでは、Aさんは少しだけコミュニケーションが苦手なのと、人見知りをする人という印象である。慣れた人とだとよく笑い、人の言葉をよく聞く人であった。 さて、人に好かれるには感情的になってはいけないという教えを受けた人は多いことだろう。怒らずに、いつも笑顔で人に接することが大切だ、むしろ感情は押し殺すものだ、と。 女性は人前ではニコニコしていることが大切で、それが出来ないから自分は人から好かれない。ニコニコしようと思ってもぎこちなくなるから、余計に人と話が出来ずに距離が出来てしまう。Aさんは、そのように考えていた。 大切なのはその表現方法 実は、感情を表に出すことは悪いことばかりではない。喜びばかりでなく、怒りも悲しみも嫉妬もすべて大切な感情で、役割があることは間違いない。 大切なのは、その表現方法である。相手が受け取れるだけの表現である必要がある。暴力が怖いと感じる人に、怒りを暴力的に伝えることは恐怖を与えることであるが、自分が怒っていることをちょっとした表情や言葉で落ち着いて伝えることは出来る。 人にはミラーニューロンという他人の言動などから相手の気持ちを読み取るために役立つといわれている神経細胞がある。なんて、難しいことを言わなくとも、相手が無表情で怒っているのか喜んでいるのか分からないときは、得体が知れない、怖いと感じてしまうことはあるだろう。 相手の感情が推測できるとき、安心感にもつながる。相手が怒っているときは近寄らないようにするとか、喜んでいるときは何かものをおねだりしようかと画策できるとか、行動をとりやすいだろう。 感情を表現することは、普段表現しない人にとっては難しいことで、練習が必要になる。実際に感情表現をしたほうが人から好かれるという研究もある。感情を押し殺して無表情になり、波風を立てない代わりに周りから得体のしれないやつと思われる道と、感情をうまく表現して摩擦はあるけど人に好かれる道。そんな両極端なことは無いにせよ、どちらを選ぶかは自分自身で考えていくことである。(精神保健福祉士)

HALを装着、おうちでリハビリも つくば サイバーダインが業務提携

【相澤冬樹】脳卒中などによる後遺障害を克服し、「生活の質」向上につなげる病院の外でのリハビリに、強力な助っ人が投入される。装着型ロボットスーツHAL(ハル)を開発するサイバーダイン(CYBERDYNE、つくば市研究学園、山海嘉之社長)は5日、全国で脳梗塞リハビリセンターを運営するワイズ社(東京都港区、早見泰弘会長)との業務提携を発表。「つくば生まれ、世界初の技術HALの在宅利用がいよいよ本格的に始まる。運動量の低下するコロナ禍の時代にあって意味深い」(山海社長)とアピールした。 身体機能改善促す「生活期」のリハビリ サイバーダイン社は、後遺障害や加齢に伴う身体機能の低下により、自力での身体動作が難しくなった患者に、HALを装着して機能向上を促す自立支援サービスを行っている。筋肉や関節の動きを力学的に補助するばかりでなく、脳神経系の活動ループを賦活化して歩行改善などを促すのが特徴。つくばはじめ全国16箇所のロボケアセンターでニューロ・ハルフィット事業を展開している。 病院などでのリハビリは、急性期から回復期に入った段階で終了し、慢性期には再発を防ぐための「維持」止まりとなることが多い。しかし、特に若・壮年期の患者からは、仕事への復帰や日常生活を取り戻すための「改善」を求められることが多く、「生活期」の向上につながるリハビリのありようが課題になっている。 ワイズ社は、生活期における公的保険外リハビリサービスの最大手として、全国に20施設の「脳梗塞リハビリセンター」を展開し、生活期の後遺症改善をサポートするプログラム「60日間改善リハビリ」を中心としたメニューを提供している。保険外にもかかわらず6年間で約5000人の利用があり、潜在的需要を掘り起こした。 今回の提携は、HALを利用した生活期リハビリサービスの機会をより多く提供することを目的としており、11月から東京・赤坂など全国6カ所の脳梗塞リハビリセンターで、HALの単関節タイプ、腰タイプを利用した専用プログラムを利用できるようになる。同社の理学療法士らがHALを用いるためのトレーニング研修を積んでおり、体制が整い次第サービス開始する。 このなかで、「自宅でニューロ・ハルフィット」が注目されている。新型コロナに伴う外出自粛による運動機会の喪失や運動量の低下によって、個人の生活期リハビリは身体機能の低下リスクを抱えている。その対策として、在宅での非接触型の自立支援サービスとして展開するものだ。 サイバーダインのクラウドとデータ連動しており、身体動作を指令する生体電位信号や姿勢情報などを可視化し、装着者自身が視覚的にフィードバックを得ることができるだけでなく、セラピストやトレーナーによる遠隔サポートも可能になる。頻繁に施設に訪問することが難しい利用者に対しても、両社が連携して、質の高い在宅でのプログラムを提供していくという。 2カ月間全16回の「60日間改善リハビリ」で利用料金は27万5000円(税別)に合わせ、HAL改善コース8万円(同)を設定している。業務提携を記念して、両社施設の相互利用に無料体験などキャンペーンプランも用意されている。脳梗塞リハビリセンターフリーダイヤル0120-251-108(平日午前9時~午後5時)

陸上競技場は上郷高校跡 つくば市検討会議 総合運動公園用地避ける

【鈴木宏子】陸上競技場の規模や建設場所などを検討する、つくば市陸上競技場整備基本構想策定検討会議(座長・萩原武久つくば市スポーツ協会会長)の第3回会合が4日、同市役所で開かれ、候補地について、上郷高校跡地(同市上郷)とする案が全会一致で決まった。 事務局の市スポーツ振興課は、上郷高校跡地と旧総合運動公園用地(高エネ研南側未利用地、同市大穂)の2案を示した。旧総合運動公園用地に対しては委員から「市長選にしても市議選にしても注目を集めるセンシティブな問題」、「(市として利活用方針が決まってない中で候補地に挙げて検討会議で選べというのは)親と子が逆」などの意見が出た。 ほかに「先が不透明なところを候補地として挙げるのはいかがなものか」「実現できない可能性が高いのであれば議論するだけ無駄」「(一部の用途を決めてしまうと)残りの土地が一層行き場を失う。話が進んでからでないと不安」「スピード感をもってやるべきなのに、合意形成がないと時間がかかる」などの意見が相次いだ。 一方、上郷高校跡に対しては「取り付け道路を拡張すれば、交通渋滞など地域に迷惑がかからないように進めていける」「(鬼怒川や小貝川の)防災拠点ともなるので有効活用できる」などの意見が出た。つくばマラソンについては上郷高校跡地に2万人を集めるのは難しいとの発言があった。 候補地をめぐって市は2019年2月、上郷高校跡地が最も評価が高いとする調査結果をまとめた。その後、市が、総合運動公園用地を民間に一括売却する方針を打ち出したのを受けて、同年9月、市議会が調査特別委員会を設置。市は同競技場の基本構想策定作業を凍結した。しかし議会の方向性が見えない中、市は当初の上郷高校跡地案は「一つのケーススタディー」だとして、総合運動公園用地を含めて候補地とした。 4日の会合では競技場の規模についても改めて検討が行われ、日本陸上競技連盟の施設基準で第3種公認相当規模の4種の施設とすることが多数決で決まった。 規模についてはコスト縮減の観点から、前回、市が示した素案よりも縮小し、400メートルトラックを8レーン(前回は直線部分が9レーン)、メーンスタンド観客席は1500席(前回は2000席)とすることが市から示された。インフィールドは天然芝、芝生スタンドは2500席とし、サブトラックやジョギングコースとして利用できる園路広場、セミナーハウスを整備することなどは前回と同じ。 次回は12月上旬に第4回会合を開き、基本構想案をまとめる。来年1月にパブリックコメントを実施する。

《くずかごの唄》72 「ごじゃっぺ」方言の衰退

【コラム・奥井登美子】 「薬がひとつ増えてっぺ、血圧が高くなった」 「気候がめちゃめちゃ、暑さから急に寒くなっちゃって、心臓だってびっくりしちゃう」 「そうだ、そうだ」 「2.5ミリグラムのノルバスクが1錠増えているわね」 調剤の客と話をしながら、私は何とかしてこの地域の方言を聞き出したいと、いろいろ雑談を仕向けるのであるが、見事な方言を話す客が次々にいなくなってしまって、私の方言を聞く趣味は、今はもう不可能になってしまった。 このあたりの方言で面白くて好きな用語は、「ごじゃ」「ごじゃっぺ」「ぐぢゃっぺ」。いろいろな発音がある。分類すると、地域によっても違いがあるが、霞ケ浦のほとりなどは農業と漁業。職業によっても違いがあるように思えてならない。 見事な方言を話すおばちゃん 昔、奥井薬局が薬品の卸をやっていたころ、美浦村からトクホンなどを仕入れに大きな風呂敷を抱えてやってくるおばちゃんがいた。お茶を飲みながら、時には1時間くらい姑(しゅうと)と楽しそうにおしゃべりをしていく。 整った顔立ちのおばさんで、そこからほとばしり出てくる言葉。最初はリズムが早すぎて何を言っているのか聴き取れなかったが、そのうち耳が慣れてくると、そのリズムと抑揚に聞きほれてしまう何かがあった。 「あのおばさん名前は誰?」 「柳生さん、雑貨屋さんをやってる」 「見事な方言を話す人ね、発声がほかの人と違うのかなあ」 以来、柳生さんのお茶出しは私の係になってしまった。俳優の柳生博氏は彼女の息子さんらしいと、後で聞いた。同じ方言でも、人によってリズムとテンポがまちまちなのも面白い。 幼い時の言葉が聞きたくて転院したのが亀谷哲治先生(1917-1988 、薬学者、東北大教授、星薬大学長)。「大学病院は医療の質では最高かもしれないけれど、こちらの病院で掃除のおばさんたちのおしゃべりを聞くのが、今の私にとって最高の癒やしです」。 「ごじゃっぺ」方言も、残念ながら衰退してしまってなぜか淋しい。(随筆家、薬剤師)

2期目の課題「発信の在り方 根本から検討」五十嵐つくば市長

【鈴木宏子】つくば市長選で再選を果たした五十嵐立青市長が4日、選挙後初の定例記者会見に臨み。2期目の課題について「広報面」だと述べ「発信の在り方を根本から考えなくてはいけない」などと話した。 五十嵐市長は選挙戦を振り返り「(1期4年間で)かなりの取り組みを行ってきたが知らない方が多かった」「市民から『こういう制度がほしい』と言われ、『そういうのはもうありますよ』という会話を数多くした」などと話した。 さらに、市長選の公開討論会の際も「ほかの候補者の方たちが(市の)基本的な取り組みすらご存知なかった」として、「先方の無知が問題ということではなくて、こちらの周知の仕方に課題があった」と述べた。「選挙前になると多くのデマが飛ぶ。個人でも相当いい加減なことを書く人もいる」とも話した。 その上で「市民が必要としている情報をどうやって届けられるかをあらゆる手段を考えて検討していきたい。従来の市報やホームぺージだけでは不十分というのが問題意識。アドバイザーのアドバイスをいただきながらいい形の発信を考えたい。いろいろなものを組み合わせるなど、相当、本格的にやらないと届けたい人には届かないと思っている」と述べ、「かなりテコ入れをしていく必要があると思っている」と話した。 2期目の退職金「まだ決めてない」 一方、1期目に「市長特権の退職金廃止」を公約に掲げ、22円に減額した退職金を、2期目は受け取るのか否かについては「まだ決めてない」とした。 五十嵐市長は「選挙期間中『(公約を守り22円にして)立派だったね』と言う意見もあったが、数としてはそれ以上に『いい仕事をしたのにもらわないのは逆におかしい』というお叱りも相当数いただいた」と話した。 1期4年ごとに約2000万円が支給される退職金の金額に対しては「4年で2000万は多いと思っている」とする一方、「(22円にして)お叱りの方が多いというのが私の印象」「今の段階で、もらう、もらわないは決めてない」と明言を避けた。

サイエンス専科高校に つくば工科高を大規模改編 23年開校

【山崎実】県立高校の改革プランを進めている県は、実施プラン第Ⅰ期第1部の中高一貫教育校(10校)=19年2月21日付=に続き、新たにつくば工科高校(つくば市谷田部)など4校を対象に、第Ⅰ期第2部の「魅力ある学校づくり」に取り組む。 いずれも2022年~23年にスタート、開校する。特につくば工科高校は大学・研究機関と連携したサイエンス専科高校に大規模改編することから、地元、父母、学校関係者だけでなく、産業界からも注目を集めている。 開設準備委を設置 この計画については、大井川和彦知事が8月の記者会見で概要を明らかにしている。これを受け県教育委員会、つくば工科高校、つくば市教委など関係者は10月28日、「開設準備委員会」を設置し、本格的な実務作業に着手した。 同校における大規模改編の最大の特徴は、県内では初めてで、全国の公立校でも東京以外では初となる「科学技術科」(6学級)を新設すること。研究者や高度技術者、起業家などを目指す「人財」の育成にある。 AIやITの浸透があらゆる面で生活をより良い方向に変化させるという、いわゆるデジタルトランスフォーメーションを視野に、実践・研究を中心としたゼミ形式の課題研究を教育内容の特色とし、県内の大学、研究機関、企業などとも連携していく。 入試も学科試験だけでなく、面談や課題提出の能力などを考慮した選抜方法を考えているとみられ、「中学の時から課題実践を通して、サイエンス分野に関心のある生徒に興味をもってもらうような努力をしながら生徒を募集していく」(大井川知事)としている。 教員の配置については、現体制では十分ではないので、教員以外の、外部からの人材確保を含め準備期間に検討していく。校長に選任についても、公募制に含みを持たせている。さらには校名をどうするか、校名変更などクリアすべき課題は多い。 県内初、全国でもひじょうに珍しいAI分野につながるようなカリキュラムを展開し、AI時代の到来に備えた「人財」づくりに貢献していきたいーというのが県の期待で、つくば工科高校は2023年の新たな開校に向け、学校概要の検討、施設整備など、大規模改編の段階に入った。

Most Read