月曜日, 4月 6, 2026

土浦駅ビル「プレイアトレ」1年 計画上回り順調 4、5月に第2、第3弾オープン

【鈴木宏子】「日本最大級の体験型サイクリングリゾート」を掲げ、「モノを売る」から「コト(体験)を売る」駅ビルに転換した「プレイアトレ土浦」が、29日でオープン1周年を迎える。1年目の売り上げは計画を上回り順調に推移しているという。一部工事が遅れていたが、4月と5月には第2弾、第3弾が次々にオープンする。 駅ビルを運営するアトレ(本社・東京都渋谷区)同土浦の藤本沢子店長によると、2月までの売り上げは月平均で計画比13%増、サイクリング拠点「りんりんスクエア」のみの売り上げは同比72%増で、1階サイクルショップ「ル・サイク」のレンタサイクル利用者は月平均約400台だったという。同スクエアの利用者は東京、千葉、神奈川、埼玉の1都3県からが半数で、さらに30代以下が半数を占める。サイクリング愛好者は一般に男性が多いことから、男性の来店者が多いのも特徴という。以前のペルチ土浦は60~80代の利用客が主流だったのと比べ大きく様変わりした。 同駅の1日平均乗車人員は2000年には2万人を超えていたが、05年のつくばエクスプレス開通で大きく減り、17年度は約1万6000人だった。少子化や人口減少などにより定期券利用者は現在も微減傾向が続いているというが、この1年間で同駅の土・日曜の利用者(定期外)は前年比6%増となり、減少傾向の歯止めに期待がかかる。 藤本店長は「期待を上回る結果。つくば霞ケ浦りんりんロードのサイクリストも増えており、地元からも喜んでもらっているのではないか」とスタート1年目を振り返る。 県地域振興課によると同りんりんロードの利用者数は15年度が約3万9000人、16年度が約4万8000人、17年度が約5万5000人と年々増えている。同店オープン以後の18年度の利用者数はまだまとまってないが、同課は「(同店がオープンした)影響は大きい」と話す。 中心市街地最大のレストランゾーン 第2弾として中央通路北側の2、3階に「ステーションロビー」が4月26日、第3弾として南側の2階に「ブック&テーブル」が5月31日オープンする。 第2弾は、市中心市街地で最大級となる約400坪(約1320平方メートル)のレストランゾーンとなる。関東や関西を中心に人気レストラン、カフェを展開する飲食店企画経営会社「バルニバービ」(東京本部・台東区)が、カフェ、レストラン、中華スタンド、クッキングスタジオのほか、フォトスタジオ、コワーキングスペースなどを運営する。店内に卓球台が置かれたり、各店が体験型イベントを展開するなど、体験と学びの新業態ゾーンになるという。高校生の利用が多い駅であることから、ワンドリングで勉強できる店もできる。 第3弾は、書店と地元茨城の人気フードショップを組み合わせたマーケットショップという。書店は、読書会やゼミ、部活、演劇、旅行など、体験を提供する次世代型書店として注目される「天狼院書店」が県内初出店する。 第4弾となる3~5階のホテル(90室程度)は2020年春以降オープン予定という。 オープン1周年を記念して、3月と4月、様々なイベントが開催中だ。 【第2弾「ステーションロビー」出店予定店】4月26日オープン 2階 ▽レストラン「Nanairo Eat At Home!」 ▽フォトスタジオ「阿部写真館」 3階 ▽チャイニーズスタンド&バー「Hao2 ごはん&バー」 ▽カフェ「SLOW JET COFFE Cookie」 ▽クッキングスタジオ「ぼくらのキッチン」 ▽コワーキングスペース「LAP's」 ▽スタディスペース「STEADY STUDY」 ほか 【第3弾「ブック&テーブル」出店予定店】5月31日オープン ▽書籍「天狼院書店」 ▽パン「クーロンヌ」 ▽焼き芋「蔵出・焼き芋かいつか」 ▽どら焼き「志ち乃」 【プレイアトレ土浦オープン1周年イベント】開催中 ▽インスタグラム投稿フォトコンテスト(4月14日まで)=プレイアトレのオンラインギャラリー「SCENES」にプレイアトレやつくば霞ケ浦りんりんロードで撮影した写真を投稿してもらう。 ▽「HAPPY BAG」販売(29日から、無くなり次第終了)=各ショップのお得が詰まったバッグを販売する。 ▽〈B.B.BASE〉佐原で行こう!SAWARIDE feat.PLAYatre TSUCHIURA(30日開催)=話題の自転車専用列車「B.B.BASE」に乗って佐原からプレイアトレ土浦を目指すBBQ付きサイクリングツアー。参加費5400円。申込締切は25日。 ▽ル・サイク筑波山ライドツアー(30日開催)=ツアーガイドと一緒に桜が見事な往復約50キロの「つくば霞ケ浦りんりんロード」筑波山コースを走る。休憩ポイントでは地元グルメを堪能する。参加費無料。事前申込必要。 ▽BIKE FES(4月6、7日開催)=各メーカーの最新モデルが土浦駅前に集結する。試乗コーナー、補助輪外しキッズスクール、輪行講座などを開催。 ▽出張エイドステーション(4月13日)=藤沢休憩所に設置し、補給食やドリンクなどを用意する。 問い合わせは電話029-835-1363(プレイアトレ土浦店)

防災ヘリ 7月から医師乗せ補完運航 つくば・土浦の3病院がチーム組織

【山崎実】県は今夏の7月から、ドクターヘリの補完的運航として、医師及び看護師(医療チーム)を乗せた防災ヘリの運航を開始する。 既に昨年10月からドクターヘリの搭乗訓練(OJT)、防災ヘリ搭乗訓練等を実施している。重複要請等でドクターヘリが出勤できない場合、防災ヘリが医療チームを乗せて救急現場に向かい、速やかに治療を行い、救命率向上を図るのが狙い。 補完運航に先立ち、県は2月、この運航に協力して医療チームを組織、提供する土浦協同病院(土浦市、酒井義法病院長)、筑波大附属病院(つくば市、原晃病院長)、筑波メディカルセンター病院(同、軸屋智昭病院長)の3病院と「防災ヘリによる補完的運航に関する協定」を締結した。 これにより、防災ヘリに出勤要請があれば、防災航空隊基地(つくば市上境)から医療チーム提供3病院のいずれかの病院ヘリポートに立ち寄り、チームを乗せ現場に急行する。 2010年7月、水戸済生会総合病院(水戸市)と、水戸医療センター(茨城町)の2病院を拠点として運航を開始した現行のドクターヘリは、出動要請が年々増加し、重複要請から対応できないケースが目立っている。 県医療政策課のドクターヘリ運航実績によると、2010年度から17年度までの総出動件数は7079件、年度別では10年度の362件から17年度には1147件と3倍以上に急増。さらに重複要請も20件から8倍弱の156件に増え、全体では588件に上る。 防災ヘリをドクターヘリの補完として運航させることについて大井川和彦知事は、第1回定例県議会で県議の質問に「重複要請で(ドクターヘリが)出動できない場合や、多数の傷病者が出た際などに、防災ヘリが協力病院から医師と看護師を搭乗させ、救急現場に向かう体制が確立する。1人でも多くの県民の命を救うため、運航体制の充実、医療提供体制の強化に全力で取り組みたい」と、その意義を強調した。 ドクターヘリは、県境を超え、栃木、福島両県と相互に要請・利用できる体制を構築しているほか、千葉県のドクターヘリとも共同利用している。防災ヘリの補完的運航が、ドクターヘリの重複要請の負担軽減につながることは間違いなく、自治体関係者などからも「医療過疎地域にとっては心強い朗報」と、早期運航に期待している。 茨城県ドクターヘリ運航実績 年度 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 計 総要請件数 362 724 1090 956 986 884 930 1147 7079 出動件数 289 581 852 703 672 628 678 728 5131 未出動件数のうち重複要請 20 37 76 53 94 57 95 156 588

【総合運動公園用地】民間に一括売却へ 4月にも事業者公募 つくば市

【鈴木宏子】住民投票で白紙になったつくば市の旧総合運動公園用地(つくば市大穂、約46ヘクタール)について、五十嵐立青市長は20日、民間に一括売却する方針を明らかにした。4月下旬にも事業者を公募する。土地利用については、工場や物流施設、研究・開発施設と、商業施設などが複合的に立地する用途に誘導するという。同日開かれた市議会全員協議会で報告した。 市はこれまで、公的利活用と民間利活用の両方を検討するとしていた。民間利活用を進める理由について五十嵐市長は「利子をいたずらに増やしてはいけない」と話し「さらなる(利子)負担を減らすための現実的選択」だとした。併せて、用地全体の利用に関心を示す民間事業者から問い合わせがきていることなどを挙げた。一方、売却額については「厳しいことは間違いない」としながら明言を避けた。 土地利用方針は、全国の製造、物流、小売り、不動産業者など632社を対象に昨年10~11月に意向調査を実施した結果を踏まえたという。同用地に進出する場合のイメージとして、工場や物流センター、モール型ショッピングセンターと配送センター、大型ホームセンター、ショッピングモール、官民複合施設などの回答があったことを受けて。可能性が高いとした。 ただし意向調査に回答したのは8.4%の54社。進出を考えたいと回答した企業は製造業1社、検討の余地があるとの回答は3社だけだった。全体を一括購入したいと回答した企業は無く、部分的利用の意向にとどまった。一方で現在、市に問い合わせがあるのは、今回の意向調査対象とは別の事業者だという。 購入する場合の価格については、国道408号に面した一部分について、市が購入した額の2倍近い額を提示した小売業者もあった。市は現時点で切り売りは考えてないとしている。 用地は現在、樹木が生い茂った山林となっている。回答があった事業者からは、市による基盤整備を求める意見が多く出されたことから、市が整地し、道路や下水道などのインフラを整備すると想定した場合の造成費用も示された。事業施設ゾーンや商業施設ゾーン、緑地などを整備する場合、46~48億円かかるという試算が出され、議員からは「造成費をかけたら莫大な負担を抱える」と、市のさらなる追加負担に反対する意見が出た。 民間への売却に向けた手順は、4月下旬にも民間事業者から全体の土地利用の事業計画を公募し、3カ月間程度受け付ける。提案内容については、市が事業の実現可能性などを検討する。事業計画が決まれば、現在、第二種住居地域に指定されている都市計画を変更し、産業や研究、商業業務系が幅広く立地できる準工業地域及び工業地域にするという。その上で土地購入者を公募し事業者を決定する。 一方、民間から応募が無かった場合は、市と民間が協力して事業を実施することなどを改めて検討するとしている。 総合運動公園用地は66億円で購入した。利子は現在、年間3400万円程度かかっており、利子も含めた市の負担額は現時点で計68億円に増えているという。 ➡旧総合運動公園用地の意向調査の過去記事はこちら ➡旧総合運動公園用地の不法投棄の過去記事はこちら

平成最後の卒業式 将来の夢堂々と発表し40人巣立つ つくば市立茎崎三小

【橋立多美】つくば市の公立小学校で18日、平成最後の卒業式(継志式)が催された。茎崎第三小学校(同市小茎)では40人が思い出の詰まった学びやを巣立った。 保護者や在校生らに拍手で迎えられて入場した卒業生たちは、一人ひとりがステージの上で目標を発表して鮏川誠校長から卒業証書を受け取った。「動物が好きなので絶滅危惧種を守る仕事に就きたい」「ディズニーキャストになりたい」「人の役に立つ仕事に就きたい」など、思い思いの目標と夢を堂々と発表した。 鮏川校長は「中学生になると自分で考えて行動する機会が増えるなど、これまでとは生活が変化するが、大人に近づく一歩と受け止めて夢の実現に向けて努力を続けてください」とエールを送った。 宇宙飛行士を目指す増田美緒さんは「学校はルールや時間が決められていて面倒だと思っていたが、今日で三小とお別れだと思ったら寂しくてたまりません。これからも目標に向かって勉強していきます」。社会に役立つ技術開発に携わりたいという田口有志さんは、父母や教職員に感謝しながら「6年間で得た勉強の基礎をもとに、これからも勉強やスポーツに挑戦していく」と語ってくれた。 卒業生らは、在校生たちが並ぶ花道を通って笑顔で学びやを巣立っていった。 ※メモ 【継志式】つくば市は2012年度から市内すべての小中学校で9年一貫の教育を実施している。前期6年を修了した節目に行われるのが「継志式」で、後期3年の中学校に進級するときは「啓志式」と呼称される。 ➡茎崎三小の関連記事はこちら ➡卒業式の関連記事はこちら

ロボッツ、地区優勝へ望みつなぐ 終盤の3連打で八王子に逆転勝利

【池田充雄】男子プロバスケットボールB2リーグの茨城ロボッツは16、17日、つくば市竹園のつくばカピオアリーナで八王子ビートレインズとの2連戦に臨んだ。16日は68-79で敗戦。だが17日は81-77で勝利した。現在の成績は32勝17敗で東地区2位、首位の群馬クレインサンダースとは4ゲーム差。残り11試合に逆転優勝の願いを懸ける。入場者数は1644人とカピオでの最多記録を更新した。 茨城は17日、前日の敗戦を受けて先発メンバーを入れ替え、長身選手3人が並ぶ「ビッグスリー」の布陣で挑む。だが第1クオーターは守備がうまく機能せず、9-21の大差をつけられる。岩下桂太ヘッドコーチは「相手のラインナップは2人をインサイドに置くバランスの良い形で、一人ひとりが役割を徹底し、個の力もある。守りづらく攻めづらい相手に、序盤は流れを持っていかれたが、そこを立て直せたことは今日一番の収穫だった」と振り返る。 第2クオーターで流れを取り戻せた要因は、チーム全員による守備。リバウンドでは日本人選手もよく跳んでボールを取れるようになり、早い切り替えからシンプルな攻撃を展開できた。またこの時間帯、福澤晃平が3本の3点シュートを決めたことも大きな推進力となった。「とにかく足を動かすこと。普段からやらなくてはいけない当たり前のことだが、それによって相手のマークが外れ、思い切りよくシュートを打つことができた」と福澤選手。 第3クオーター以降はシーソーゲームの展開。相手に水をあけられそうな場面も多々あったが、高橋祐二が気の利いたパス出しとともに、自分でも要所要所で得点を決め、大きなリードを許さなかった。「後半はボールを散らし、みんなが点にからむチームを作れた。ところどころで展開が重くなる場面があったので、自分がアグレッシブに攻めて勢いをもたらそうと意識した」と高橋選手。 小差を追ったまま試合は終盤を迎え、残り時間は約2分半。ここから茨城は眞庭城聖と福澤の2人で、3点シュートを3本連続で決め、逆転および6点のリードを奪うことに成功。この点差を保ったまま試合を終えることができた。 「昨日はストレスがたまる試合になったが、今日見に来てくれた人には、いい試合だったと納得していただけたと思う。観客の中にはBリーグを初めて見る人も、これで最後という人もいるかもしれない。初めての人にはまた見に来たいと、最後の人には来て良かったと思っていただけるような試合をしたい」と、岡村憲司スーパーバイジングコーチはコメントした。 ➡茨城ロボッツの過去記事はこちら

中高生に呼び掛け特別セミナー 次世代のがん治療技術紹介 国際戦略特区

【相澤冬樹】つくば国際戦略総合特区のプロジェクトを支援する「つくばグローバル・イノベーション推進機構」(つくば市吾妻、住川雅晴理事長)が、特に中高生に参加を呼びかけた特別セミナーが17日、つくば市春日の筑波大学高細精医療イノベーション棟で開かれ、最先端のがん治療技術が紹介された。県、同市、同大学が共同主催した。 「次世代がん放射線治療BNCTの開発実用化」(熊田博明・同大陽子線医学利用研究センター)、「放射線も霧箱で見られます―医療診断用ラジオアイソトープの国産化」(土谷邦彦・原子力機構大洗研究所環境技術開発センター)の2講演が行われた。 同特区は2011年から順次スタートし、現在合わせて9のプロジェクトを抱えるが、東海村のいばらき中性子医療研究センター、大洗町の原子力機構(JAEA)大洗研究所を拠点に研究開発中の両事業は、現状があまり伝わっていない。 今回は中高生にもわかりやすくという意図で開催されており、会場を市民ら約50人が埋めるなか、「つくば国際戦略特区」も初耳という高校生らが10人ほど参加した。私立高校の女子生徒は「放射線は難しそうだけど、がん治療に興味があって参加した」という。 今年中に動物実験を開始 東海村のBNCT加速器 講演のうち、ホウ素中性子捕捉治療法(BNCT)は、がんの患部にホウ素入りの薬剤を送り込み、中性子を打ち込んでホウ素から発生したアルファ線でがん細胞を破壊する仕組みだ。同大を中心に高エネルギー加速器研究機構、JAEAなどが、加速器を使った装置の開発を進めている。 熊田氏によれば、東海村に設置した加速器は本体の長さ約7メートルの小型のもので、陽子を光速の13%に加速して標的のベリリウムに当てると、電荷のない中性子がはじきだされ患部まで届く。ホウ素から出るアルファ線の飛距離は10ミクロンほどで、ちょうど細胞1個分の距離、周囲の正常細胞を破壊することなくがん細胞だけを狙い撃ちできる。このため頭頸部(とうけいぶ)がんや悪性黒色腫の治療に有効で、再発乳がんなどにも適用の可能性があるという。 BNCTは、これまで研究用原子炉を使った研究が主流だったが、老朽化し廃炉となっている流れに加え、国内では病院に設置できないことから、加速器利用にシフトしている。住友重機械工業製の加速器を使う福島、大阪の治験施設からは本年中に薬事承認申請が出される見込みで、来年には治療スタートの見通しになっている。東海村の装置はほぼ完成したものの、加速器のビーム強度が高く調整に手間取っていた。今年中に動物実験を開始、薬剤メーカーと協議して早々に治験に移る構えでいる。

県のGAP第三者確認 県内第4号、江戸崎総合高が取得

【相澤冬樹】県立江戸崎総合高校(稲敷市江戸崎、大和田淳校長)グリーンテクノ系列で農業を学んできた生徒3人が14日、県南農林事務所稲敷地域農業改良普及センター(同所)で、横田国夫センター長から県のGAP第三者確認(※メモ参照)の証書を授与された。県内第4号、高校では初めての登録リスト入り、グループの3年生は1日に卒業証書を手にしたばかりで、充実の高校生活の記録がもう1枚加わることになった。 同高では11年から、農研機構果樹茶業研究部門(つくば市)が開発したブドウ品種シャインマスカットの栽培に取り組み、昨年は校内農場のハウスで約600房を収穫した。大粒で糖度の高い人気銘柄だ。この実習課程のなかから山崎海人君(18)を代表とする2、3年生の4人が昨年6月、GAP取得プロジェクトを編成、「茨城県GAP第三者確認制度」の登録をめざした。 GAPは個人的な取り組みによる宣言も可能だが、取引上は第三者による確認が有効な手立てとなる。しかし国際的なグローバルGAP認証ともなると、チェック項目が広範囲で経費の負担も大きいため、県は取得費のかからない第三者確認制度を設けた。2020年東京オリンピック・パラリンピック時の食材納入をめざし、同年9月30日までの時限制度とした。本格的なGAP認証のための入門的位置づけだが東京オリ・パラの食材調達基準は満たしており、18年末までに県内2団体・個人が登録された。 山崎君らは、圃場の管理状況や肥料・農薬の投入量などを厳密にデータ管理し、事細かに記録に残した。チェック対象は全部で55項目に及んだ。多くはこれまで経験則に頼ってきた管理項目で、定量化することで一定の収量・品質を維持して、収穫物を市場に出せるよう取り組んだ。「掃除の記録から資材や器具の入手経路などを明確にするなど全部やった。9年前から使っているため素性の分からない土があって、リンの値が高いために入れ替えもした」という。 同改良普及センター管内では、産地銘柄である江戸崎カボチャや浮島レンコンもGAP取得に取り組んでいるが、これらに先着。今月8日付けで登録リストに載った4つの団体・個人のなかに同校の名があった。指導に当たった同校の農場長、石崎理有教諭は「学業とは別の書類作成で、追いつくのが大変だったが頑張った。記録を残せたことで生徒が卒業しても後に引き継いでいけるのが大きい」と喜んだ。 今回の登録品目、シャインマスカットの収穫時期は毎年9月に入ってからで、東京オリ・パラの開催時期に間に合わない。それでも、GAP取得の経験は、今後農業分野に携わっていくなかで大いに役立つはずという。3年生の山崎君は4月から県立農業大学校園芸部(坂東市)へ進学、同じく根本君は河内町内の農園への就職が決まっている。 ※メモ GAP(Good Agricultural Practice:農業生産工程管理)第三者確認 農業生産における食品安全、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保するための工程管理の取り組み。生産物を流通に乗せる際の国際標準になりつつある。指定機関等による認証とは別に、県は17年12月から、時限措置で確認制度の運用を開始した。これまでに6団体・個人が登録されている。

19歳消防士を停職処分 職場で現金盗む つくば市消防本部

つくば市消防本部は15日、職場で現金を盗んだとして、主事の男性消防士(19)を停職4カ月の懲戒処分にしたと発表した。男性からは退職願が出され、同日付けで退職したという。 同消防総務課によると、男性は昨年7月から9月ごろにかけて、同市研究学園、市消防本部内で、他の複数の職員の机の引き出しやロッカーの中に入れてあった現金を盗んだとされる。現金は個人の所持金で総額で数万円という。 昨年9月ごろ、職員から相談があり発覚した。本人は盗んだことを認めているという。 植木利男消防長は「消防本部内において窃盗事件が発生したことは市民の信頼を損ない、深くお詫びします。事態を重大に受け止め、今後は再発防止に向け職員の指導を徹底します」などとするコメントを発表した。

町の記憶からめ特別展「空都土浦とその時代」 16日から土浦市立博物館

【相澤冬樹】土浦市立博物館(土浦市中央、茂木雅博館長)の第40回特別展「町の記憶―空都土浦とその時代」が16日から始まる。関係者向けの内覧会が15日開かれ、同館が15年度から行ってきた「市民の記憶」収集事業に協力した学識者や市民らが集まって、展示品や写真を前に昔話に花を咲かせた。 同展は、大正11年(1922)設立の霞ヶ浦海軍航空隊と、昭和14年(1939)の予科練設置から土浦海軍航空隊に至る、大正末から昭和にかけての「空都」土浦がテーマ。2つの航空隊設置によって土浦の町は大いににぎわい、そして戦争の影におびえた。その様相と歩みをたどる。 展示は、①ふたつの航空隊と土浦②土浦と戦争の記憶③復興への道―の3部構成。重要文化財の「筑波鉄道敷設に関する調書」(群馬県立博物館所蔵)をはじめ、今年飛来90年を迎える飛行船ツェッペリン伯号関連などの航空資料、双六や広告、千人針などの民俗資料が各方面から収集された。 「市民の記憶」収集事業の成果も反映され、記憶に基づき市内外から集めた収蔵品も初展示される。「戦争関連ということで戦後多くが破棄されており、そのなかで残ったのは大変貴重だ」と展示をまとめた野田礼子学芸員はいう。 記憶を元に自ら手づくりした戦後の引揚者住宅の模型、同市文化財愛護の会写真部会撮影の「写真でたどる町の記憶」展などもあって、内覧会参加者の目を引いていた。 会期は5月6日まで。会期中、筑波大学教授、伊藤純郎氏による講演「ふたつの航空隊と空都土浦」(3月24日)をはじめ記念講演会(4月20日)や史跡めぐり(3月30日、4月6日)、映像上映会(4月28日)などの行事が組まれている。 ◆土浦市立博物館(土浦市中央1-15-18)電話:029-824-2928 ▽入館料:一般105円 ▽休館日:3月22日と毎週月曜日(4月22日除く)▽無料開館日:4月7日

G20へ、つくば国際会議場が設備を一新 内覧会とパーティー試食会を開催

【橋立多美】今年6月のG20サミット(大阪)の関係閣僚会合の一つ、貿易・デジタル経済大臣会合の会場となるつくば国際会議場(つくば市竹園)で行われていた館内の改装や一部機器の更新が整い、このほど内覧会を催して関係者に披露された。 サミット議長国として日本が開催する同会合は、6月8、9の両日、20カ国の経済産業大臣らが集まる。同会議場の内覧会には研究機関や大学、企業から約110人が参加し、営業スタッフの案内で1258人を収容する大ホールや会議室などを見学した。参加者からはブース設置やインターネット環境、営業目的の場合の利用料金などの質問があった。 同国際会議場が開館したのは1999年6月。20年を経て、大・中3つのホールに設置された400インチプロジェクターと6カ国語対応同時通訳設備を最新鋭の機器に替えた。画面が明るくなり、同時通訳は音質が改善された。 また、館内の壁紙の張り替えと傷みの激しい会議室テーブルの交換、大・中ホールを除く椅子の交換が行われた。ちなみに大・中ホールの椅子は飛行機のビジネスクラスに匹敵する幅48センチの特注品という。加藤善成総務企画課長は「開館したころは最先端の設備を備えた施設だったが、20年経って衰えが見え始めた。催事の合間に作業を進めて先月末に完了した。これで質の高いコンベンション環境を提供できる」とした。 参加者の中には東京大田区のイベント企画運営会社の社員がいた。東京オリンピック・パラリンピックの開催時、東京ビッグサイトはバスターミナルとなり大型催事ができなくなる。そのため内覧会を利用して見学に訪れた。「当社はイベントの会場選びからサポートしている。ここは東京からTXを利用して1時間で到着できる。社内で検討していきたい」という。 ハラール食やベジタリアン対応も 内覧会に続いて会議場1階にあるレストラン「エスポワール」(本社同市、サンスイグループ経営)によるパーティー料理の試食会と交流会が開かれ、参加者たちがこぞって詰めかけた。 同店は地産地消にこだわり、山海の幸に恵まれた茨城の食材を使った料理を提供している。試食会では新鮮な旬の野菜や果物、農畜産物を用いた多彩なメニューが提供され、茨城が誇る常陸牛のローストビーフの試食コーナーには行列ができた。 同店の岩堀進支配人は「イスラム圏からの訪日に備えてハラールや動物性食材を使わないベジタリアンに対応している。特にハラールは調理師が研修に参加して知識を習得している。つくば在住のイスラム教徒の皆様にもご利用いただきたい」と話した。

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