火曜日, 4月 7, 2026

【高校野球茨城’19】土浦日大がコールド勝ち

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は7日目の13日、J:COMスタジアム土浦の第1試合で、大会2連覇中の土浦日大が登場。茨城キリスト教学園と対戦し、10-1で7回コールド勝ちを収めた。 土浦日大は1回表、1番・鶴見恵大が左前打で出塁し、盗塁で無死二塁とすると、2番・大和田廉太の中越え二塁打で1点を先制。2回にも6番・高根知也が左前打で出塁し、8番・本田光河の左翼アーチで2点を追加。その後も順調に得点を重ねて7回にコールド成立。茨城キリストは6回に投手の代わりばなをとらえて1点を返すにとどまった。 2回にツーランを放った本田は「まっすぐで追い込まれて、変化球でくると読んでスライダーをはじき返した。バットの先かと思ったら風に乗ってくれた」と振り返る。この日は3安打3打点の活躍で、4打席目は気負ってしまい3塁ゴロに終わったが「ランナーを進められ、次につなげるバッティングができた」と意に介さず。 本田は昨秋は4番を打ったが調子を落とし、スタメンを外れた時期もあった。「自分は長打が持ち味。それをテーマにしてこの夏に向かってきた。試合に出られず悔しい思いをした時も、夏は自分が引っ張るんだと、冬の間に何千本とバットを振り込んできた。練習量には自信がある」 投手は荒井勇人、中川竜哉、山崎祐翔の3人でつないだ。先発はエースの荒井。左のサイドスローで、早いテンポと早いステップで投げ、打者にタイミングを取らせない。リズムで流れを引き寄せる投げ方だ。 「今年は昨年のような絶対的な選手はいないが、クレバーなチームで、みんなでつなぐことができ、足もある。今日の試合で夏大会の雰囲気が分かり、調子も上がってきているので、次も気を抜かず自分たちの野球をしたい」と荒井は抱負を述べた。 13日土浦、つくば勢の他の試合結果 ▷つくば秀英6―2下妻一

梅雨寒の影響は?「農産物の栽培管理を徹底、例年と変わりない」JAつくば市谷田部

【橋立多美】6月末から梅雨寒が続いている。長雨と日照不足が野菜の生育と価格に影響しないか、JAつくば市谷田部の農産物直売所「野っ食べ」(やったべ)を訪ねた。 国道354号線沿いの同直売所には、生産者から運び込まれた朝採り野菜や食べ頃で糖度の高いスイカなどが並べられ、消費者が思い思いの品を手に取る姿が見られた。入荷量、品質、価格とも例年と変わりはないという。 横田伊佐夫組合長は「多湿だと病害が発生して作物の育成に影響するが、栽培管理を徹底することで防いでいる」と話す。また「コメは穂出時期に天候が不順だと受粉が進まず、収獲量に影響が出る。例年穂出するのは8月1日ごろで、今月20日以降は晴れる日が増える予想で心配はないと思う」と余裕を見せた。 JAつくば市谷田部の農産物は、化学肥料や農薬の使用を極力抑えて栽培し、安全な食にこだわる生活協同組合パルシステムと提携している。直売所では、野菜のおいしさを熟知している生産者が作った漬け物や、低温管理のショーケースで品質が保たれた玄米も販売されている。 核家族化が進展する時代を反映してカット野菜に注目が集まる。横田組合長は、スーパーではスイカ1個を食べきれない消費者のニーズに合わせてカットされたスイカが販売されている。当直売所も消費者の世帯構成に配慮していきたいと話してくれた。 JAつくば市谷田部 農産物直売所「野っ食べ」 住所▷つくば市谷田部2074-1 電話▷029-836-4101 営業時間▷午前9時30分~午後6時(4月~9月) 午前9時30分~午後5時半(10月~3月) 定休日▷なし(1月1~3日のみ休み) ➡農産物直売所「野っ食べ」の過去記事はこちら

【土浦駅前「本屋」座談会】㊥ 図書館+古本店+新刊店による「ブック回廊」

文化的基盤が厚いまち土浦 ―歩いて1~2分のところに、3つの本を扱う店・施設が集まっています。そこは駅ビル内とその近隣ということもあり、市内の高校に通う学生がたくさん行き来します。土浦は昔の県南の中心で、知的好奇心が高い方が住んでいる。こういった好環境で本を扱うわけですが、それぞれの立ち位置から3者コラボのアイデアを出してください。 入沢 土浦は古いまちで文化的基盤が厚く、文化人がたくさん出ているまちで、市民もそれを誇りに思っています。本を通じてみんなをつなぎたい。若い子は勢いのある近隣の市に目をとられ、土浦は古くて衰退していると思ってしまいますが、土浦は文化基盤があることに誇りを持ってほしい。 古書店 いまは「本の骨董店」 ―この座談会を機に、本の3業態の「回廊」のイメージをつくりたい。どうつながり、どうつなげるか、意見を聞かせてください。 佐々木 入沢さんのお話のように、土浦には地元の作家がかなりいらっしゃる。高田保(1895~1952、随筆『ブラリひょうたん』など)とか。うちは、そういった人の手紙とか直筆とか短冊とかを集めています。6月に開催した「第15回古本まつり」で、長塚節(1879~1915、常総市出身、小説『土』など)の手紙などを集め、カタログにしてお客さんに送ったところ、長塚節関係の本をごっそり買った方もいました。私の仕事はそういうことなのですが、それを知っていただく方法が意外とないんです。 ―つちうら古書倶楽部は、古本屋というよりも骨董屋のイメージですね。 佐々木 本の骨董品屋です。直筆の書簡とか、戦前の子どもの本や古地図とか、そういうものを集めてカタログをつくり、何十年も温めてきた全国の約2000件のお客さんに送っています。 ―こういう古本屋さんの取り組みは、天狼院さんの営業とは対立しないですね。 三浦 対立しないし、コラボできるところです。いま私は大学で教えていて、大学の先生とコラボして論文ゼミをやっていますが、「役に立たなくていいからテーマを見つけて調べよう」というゼミもあります。まずは古書店のカタログを見て、論文の題材を探そうということをやってもいい。 駅ビル・アトレに泊まり論文書き ―学生のゼミの教材としては、古書店は宝の山ですね。 三浦 古書店には作家の手紙とか一次資料もある。それを使った論文の書き方は体験型の「論文ゼミ」で教えます。土浦は東京から近いので、大学の先生に来てもらえますから。もう一つ、天狼院には「小説家養成ゼミ」もあるので、小説の題材を探しに古書店に行きましょうということもやれる。この間、うちのゼミから松本清張賞が出たんです。 大きな古本屋さん、図書館が近くにあるのはメリットで、もう東京から学生と先生に来てもらうしかないですね。僕らは「旅部」という旅行ゼミもやっています。全国から学生を集めて熱海とかに行くんですが、それを土浦にも持ってこようと思っています。 駅ビル「プレイアトレ」に来年オープンするホテルに彼らを缶詰にして、一次資料を調べて論文をつくるとか。僕らはどこでも缶詰になって、集中して書くことをやっているんです。市立図書館の閉架図書を使って調べることもできます。 缶詰をやってリフレッシュしたいと思ったら、自転車で霞ケ浦を回っていけばいいんじゃないですか。戦国武将の気持ちになりたいときは城跡とか行ってもいい。(笑) 入沢 アトレはサイクリストの拠点ですが、天狼院さんが入られて、そのあたりに特化していくことは考えているんですか。アトレが企画する「散走」ツアーがあって、いろいろなところに行っていますが。 三浦 これまで文科系中心で体を使うことをやっていなかったので、そろそろやりたいと思っています。カメラを携えて行くみたいなこともやりたいですね。何でもやります。手間がかかってもやります。 土浦市内10高校の「学祭」も応援 ―天狼院さんが「土浦という素材」を掘り起こすことに期待しています。 三浦 出店するということはそのまちに学ぶところが多い。京都とか福岡とかもそうですが、何年もかけて学んで、ようやくフィットしていくみたいなところがあります。 ―ゼミなどの企画で、土浦に学生を連れてくるのはいつごろになりますか。 三浦 土浦店の第2形態は秋を見込んでいるので、そのあたりから見えてくると思います。スタッフもどんどん入ってきているので、秋になるんじゃないかと思います。例えば「ライティングゼミ」ですが、毎週、2000字の記事を提出するという課題があります。そこでの問題はネタ切れになることですが、土浦でゼミを開けば、図書館でも古書店でも宝さがしができる。ネタだらけじゃないですか。 ―新刊本屋さんというより、知的な企画をどんどん持ち込むんですね。 三浦 あとは、9000人の高校生がいること、高校が10校あることですよね。工業高校も進学校もあるということは、ここは日本の高校の縮図ですよね。東京に近い地方都市でもある。ここの高校生を活字中毒にできれば、日本全体を活字中毒にできる可能性があるということですね。(笑) 入沢 土浦の特徴は高校生が多いことなので、去年から10校の高校生を集めて「学祭(がくさい)」という催しを駅前でやっているんです。今年は8月3日に開き、各学校自慢の部活披露や、学校案内の展示や相談、美術作品展示などを行います。ビブリオバトルも盛んで、去年も学校対抗で盛り上がりました。 周辺自治体の親子さんも来て、土浦はいいところねとか、土浦の学校に行かせようとか、そういう効果が生まれる。OBやOGもやって来て、後輩を応援しようとか。初回の去年は2000人ぐらい集まりましたが、今年は2万人を目指しています。 三浦 学祭なら僕らもいろいろ応援できますよ。学祭のパンフや雑誌をつくるために、写真や文章から、デザイン・レイアウトまで。高校生用の講座もできます。僕ら、全国を回る「コンテンツサーカス団」だと思っていて、コンテンツをショーにしているんです。(つづく) ➡土浦駅前「本屋」座談会㊤はこちら

【高校野球茨城’19】地元対決は霞ケ浦制す 一高対決は土浦一惜敗

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会6日目の12日、J:COMスタジアム土浦では2回戦2試合が行われた。第1試合では優勝候補の一角と目される霞ケ浦が登場、3対1で土浦三との地元対決を制した。第2試合では土浦一が2勝目に挑んだが、0対2で竜ケ崎一との一高対決に敗れた。 霞ケ浦 2年生左腕が完投 霞ケ浦は2年生左腕の山本雄大が、土浦三打線に6安打11三振で完投。「けっこう疲れたが、相手の3、4番には自然にギアが上がった」と山本。「まっすぐのキレが良く、ひと冬を越してボールに勢いが出てきた。今日は後半バテたら交代も考えていたが、キレが落ちず一人で投げきった」と、高橋祐二監督がいま最も信頼を置く投手の一人だ。 打線は期待の1年生・宮崎莉汰を初めて4番に起用。中心選手の天野海斗を1番に回してチームの牽引役を任せた。この期待に天野は「第1打席では冷静さを失い力んでしまったが、2、3打席目では修正できた」と、好機では長打2本で応えた。3回裏は二塁打で走者を三塁に送り、3番・山本のスクイズによる先制点につなげ、自らも5番・仕黒大樹の内野安打でホームに返った。4回裏は2死一塁の場面で登場し、左越えの三塁打を放った。 天野にとって特にうれしかったのは4回の追加点。この回の表で土浦三に2死満塁のチャンスを作られ、暴投で1点を失うところだった。幸いにも振り逃げの打者走者を一塁でアウトにできたが、相手ベンチの盛り上がりは大きかった。「2点のリードでは危ないと感じ、この回が大事だと思っていた」 土浦三は6回に4番・松浦直哉の二塁打と、5番・宮田侑資の振り逃げで無死一、三塁とし、6番・宮城優斗のスクイズで1点を返した。しかしその後は好機を作れず、流れを引き寄せることができなかった。 投手戦 土浦一はヒット5本に抑える 土浦一と竜ケ崎一の試合は投手戦の様相を呈したが、大事な場面での経験値などで竜ケ崎一が一枚上手だった。初回表、竜ケ崎一は先頭打者が死球で出塁。内野ゴロで1死一、三塁の場面を作ると犠牲フライを放ち、ノーヒットのまま1点を奪う。8回には2安打1四球で1死満塁とし、ここも犠牲フライで1点を追加した。 土浦一の古宮学樹投手が相手に許したヒットは5本だけ。「古宮はよく投げ抜いてくれたし、試合全体を見ても劣勢という感じは全然なかった」と柴沼剛己監督。古宮自身は「いいピッチングはできたが、四死球でピンチを作ったのが敗因だった」と語る。 攻撃については「いい当たりは出ていたが、変化球とストレートの出し入れで相手にうまくやられた」と黒田堅仁主将。「バントや盗塁のミスでチャンスをつぶしたのが痛かった」と5番打者の佐野翔。たとえば5回裏の場面。先頭が死球で出るも次打者は3バント失敗で送れず、盗塁失敗で走者も失った後にヒットが出るというちぐはぐな攻撃。2つのミスが重ならなければ同点は確実だった。 最少失点で終盤につなぎ、怒濤の集中打で逆転という得意パターンも、この日は通用せず。9回2死から4番・古宮の左前打で希望をつなぐが、続く佐野の打球はショートゴロ。一塁に頭から滑り込むが間に合わず、塁上に突っ伏したまま試合終了のサイレンを聞いた。 「自分で終わって悔しいし、一緒に頑張ってきたみんなにも申し訳ない。下の代には堅実な守備と、自分たちやその上の代から吸収したことを生かして、しっかりとした県立らしい強いチームになってほしい」と、佐野は下級生へメッセージを残した。 12日土浦、つくば勢の他の試合結果 ▷石岡一5―0土浦湖北 ▷水戸啓明5―1土浦二

別人の口座振込済通知を43人に誤送付 つくば市

【鈴木宏子】つくば市は12日、払い戻し請求があった国民健康保険療養費を請求者の銀行口座などに振り込んだことを知らせる通知書43人分を、誤って別人に送付してしまったと発表した。通知書には口座名義人、振込先の銀行名と支店名、振込金額、療養を受けた人の氏名、療養の内容などの個人情報が記載してあった。 市国民健康保険課によると、払い戻しは、急病や事故などで保険証を持たずに治療を受けたり、ギブスやコルセットなどの治療補装具を購入した場合などに自己負担した分。同課によると、10日付けで同課が払い戻しをした735人のうち、43人分の通知書を別人に誤送付した。口座に振り込んだ金額自体に誤りはなかった。 11日、通知を受け取った市民から、別人の通知書が届いていると知らせがあり、誤送付が発覚した。 氏名と口座情報をそれぞれ別の管理番号でデータ管理していたことなどが原因という。 同課は43人に対し、電話で誤送付を伝えて謝罪。さらに12日から43人の自宅を個別訪問し、謝罪の上で誤送付してしまった通知書を回収している。 再発防止について同課は、ファイルの管理方法を統一し、さらに送付前に複数の職員で通知書を確認するなどして再発防止を図っていくとしている。

【土浦駅前「本屋」座談会】㊤ 駅ビルと近隣で進む「本のまち」づくり

土浦駅ビル・プレイアトレ土浦に5月末、体験型書店「天狼院書店」が出店し、県内一の規模の市立図書館、関東一の売り場面積がある古書店と、次世代の書店といわれる新刊書店が土浦駅前に集まった。本離れや書店の撤退がいわれる中、過去から未来までを見通せる「3つの知の発信拠点」が駅前に集まったことは注目される。土浦市は、人口減少や少子高齢化問題を抱える地方都市だ。本を扱う3業態が連携して土浦で何ができるかを、市立図書館の入沢弘子館長、つちうら古書倶楽部の佐々木嘉弘代表、天狼院書店の三浦崇典店主が語り合った。司会はNEWSつくば理事長の坂本栄。 図書館はまちづくりにも貢献 ―駅前に図書館と古書店と新刊書店ができました。同じ本を扱っていてもそれぞれ業態が違うので、横のつながりをつくり、(みんながうまくいく)ウィンウィンの関係ができないいかと思い、この座談会を企画しました。まず、お三方に自分のところの売り、これが自慢だということを話していただき、そのあと、3者でどういったコラボが考えられるか、アイデアを出してください。私はアマゾンの電子本と宅配を多用しているので、現物の本を扱う書店や図書館が、ネット書籍や本のネット注文をどう見ているのかにも、関心があります。その辺もうかがいたいと思います。最初に、それぞれの業態の特徴を教えてください。 入沢 土浦市立図書館は県内で3番目に古く、今年で創立95周年になります。延床面積は県立図書館を抜いて茨城県内で一番大きく、5120平方メートル。開館して1年7カ月ですが、これまでに91万人の方にお越しいただきました。この数は図書館業界の中ではかなり早いようで、来館者の多さで評価をいただいています。 全国的に見ても、図書館が古くなり建て替えを検討している自治体が多く、加えて地方都市の駅前が衰退しているという、共通の課題があります。それを解決するために、図書館でまちを活性化できないかと、駅前に図書館を移す自治体が多くなっています。土浦の図書館も、本来の公立図書館としての機能のほか、まちづくりに貢献するという使命が与えられています。私たちはいろいろな取り組みを考えながら、この両輪で図書館を運営しています。 古書倶楽部の購入と販売は10対1 ―続いて、つちうら古書倶楽部の佐々木さん、お店の特徴をお願いします。 佐々木 うちが普通の書店と違うところは、お客さんの蔵書の買い取りが大きい比重を占めていることです。バブル経済期は古本屋があちこちにあり、土浦にも5~6店ありましたが、ほとんどつぶれてしまいました。私のところのお客さんは、茨城県南のほか、東京や神奈川からも来ますが、本を整理したいという方が多いです。つまり、古本の買い取りが中心で、店で買ってくれるお客さんはガタ減りしています。 アマゾンなどの本の通販や、ネットに載らない戦前の本、特に江戸とか明治時代の古い本とかを扱うことで対抗しています。 ―買い取る古本と販売する古本は、どういった比率ですか。 佐々木 圧倒的に仕入れが多いですね。だいたい10対1です。古本屋の組合があって、買い取った本のうち、土浦で不用なものは東京の交換会に出します。茨城の場合は水戸にありますが、各都道府県にも古本市場があり、毎月交換会が開かれます。 うちの場合、34年前に自宅で古書店を始め、それから駅前のイトーヨーカドー土浦店(2013年閉店)の中を借りて5年やりました。ヨーカドーが撤退するとき、本をどこに移そうか悩んでいたら、顔見知りのビルオーナーから「うちに入ってください」と言われ、東京、神奈川、福島の古本屋仲間約20人に声を掛け、今の店を立ち上げました。駅前のここ「パティオビル」に移って7年目になります。 土浦の天狼院はオーソドックスな店 ―続いて、天狼院の三浦さんです。本業界では実物本の販売が落ちているのに、どうして新刊店を出す決断をしたのですか。 三浦 私のところは、池袋で2013年9月にオープンしたのが1店目。その時に掲げたのが「リーディングライフの提供」です。本だけでなく、その先の体験も提供する、次世代型書店をつくろうと立ち上げました。東京、京都、福岡の店はセレクトショップの形をしています。つまり(ジャンルを絞り込んだ)セレクトした本を置く店のことですが、僕はもともとそういう書店はやりたくなかった。時代に逆行していると言われますが、5月末に開いた土浦店のようなオーソドックスな書店をやりたかった。 ―ということは、土浦店は昔風の本屋ということですか。 三浦 オーソドックスです。60坪の店に、売れ筋の新刊、コミック、参考書、雑誌、文芸書、文庫、新書、実用書、児童書の売り場があります。もちろん、体験を提供するのは得意なので、記事の書き方を教える「ライティングゼミ」とか、写真の撮り方を教える「フォト部」などの企画も持ってきてはいますが…。 でも土浦でやりたかったのは、一般の新刊書店です。お金もかかるし、もうかりませんが、やるからには勝算はあります。目指しているのは、寿命100年時代に、そのまちの知を担う書店であること。もうけるのではなく、存続させること。これが土浦店のコンセプトです。 ―参考までに、ほかの天狼院の店の形を具体的に教えてください。 三浦 京都祇園の店は町家を改装した40坪で、坪庭もあります。普段着姿の舞妓さんも来ます。外国人のお客さんも多く、売り上げの半分が外国人客で占めています。併設のカフェも人気です。本はセレクトしており、源氏物語の英訳版などインバウンド向けが売れています。スタッフには本好きを投入していて、京大の文学部出身者や本を書いている人もいます。 福岡の店は自習室カフェ、「いつまでいてもいい書店」です。クリエイターや勉強する人が1日中いて、カレーとか豚汁も売っています。 池袋は4店が散らばっているのですが、(書店ではない)カメラ技術を習得するスタジオや、ビジネス書専門の店もある。池袋は様々な発信基地、放送局みたいなイメージがあります。本店の東京天狼院は、部室のようなたまり場になっています。 ―その地のニーズに応え、その地その地で店の形が違うということですか。 三浦 すべてカスタムメードです。最初に掲げたコンセプトには「リーディングライフの提供」だけでなく、「iPS細胞のように自在に進化する」というのもあります。お客さんの欲望によって形が変わっていくということです。今の時代、どこに行っても同じというのは無理です。土浦は高校生が多いということなので、これに合わせて変化させていきます。現在は第1形態です。ゴジラみたいに第5形態までいきます(笑)。 高校生を活字中毒にしてしまおう 入沢 土浦は高校が多く、特別支援学校を入れると10校あります。昼間、土浦に来ている高校生は9000人ぐらいいる。駅前に図書館が新築移転して大きく変わったのは、高校生の利用カード(登録者)が旧館時代の82倍になったことです。図書館で勉強するだけでなく、移転前に比べると、6倍近く本を借りるようになりました。 三浦 ということは、僕らのミッションとしては、今の段階で「高校生を活字中毒にしてしまえばいい」ということですよね。(笑) ―土浦店は高校生を念頭にカスタマイズした方がよさそうですね。 三浦 そうなると思います。土浦一高をはじめとして勉強熱心な高校生が多いと聞いています。難関大学専門の参考書も入れてほしいとご要望をいただき、なるほどと思いました。土浦店ではここを伸ばせばいい、ここを削ればいいというのが見えてきました。あらゆる方向に伸ばせる可能性がある。今は夢想段階です。 時代逆行と言われるかもしれませんが、土浦では本の配達も始めようかと思っています。今はネットで買うと言われていますが、自分の父親はネットを使わないとか、スマホを使わずガラ携でいいという世代が結構いますから。(つづく) ▶入沢弘子(いりさわ・ひろこ)=土浦市立図書館館長兼土浦市民ギャラリー副館長、土浦市広報マネジャー併任。1962年生まれ。 ▶佐々木嘉弘(ささき・よしひろ)=つちうら古書倶楽部代表。茨城県古書籍商組合組合長。1954年生まれ。 ▶三浦崇典(みうら・たかのり)=天狼院書店店主。ライター、編集者、劇団主宰、映画監督、大学講師。1977年生まれ。

新時代のハイブリッド道の駅  「グランテラス筑西」オープン

【相澤冬樹】年号が「令和」に改まり、国交省が登録した全国6カ所の「道の駅」の先陣を切って11日、筑西市に「グランテラス筑西」がオープンした。地元産品の直売を中心とした従来型の施設にない機能を組み合わせ、「ハイブリッド道の駅」をめざして同市が整備していた。午前中、関係者らを招いて完成を祝う式典を行った後、正午に一般客を迎えて開場した。 同市川澄、国道50号下館バイパス沿いの総面積4万7709平方メートルの敷地に、3棟からなる地域振興施設(延床面積4216平方メートル)と芝生広場などを市が整備し、国交省がトイレ・情報交流施設(同265平方メートル)を設置した。国交省登録の道の駅としては全国1155カ所目、県内では14番目となるが、運営の第3セクター、ちくせい夢開発(代表取締役・須藤茂同市長)によれば「県内最大級」の規模ということだ。 メーンの物産・直売・レストラン・カフェ棟には農産物・物産直売所のほか、同市産の食材を中心に調理した惣菜の店舗、外食店舗も軒を並べた。屋外には新スポーツのスラックラインエリアや隣接の畑で収穫体験も楽しめるバーベキュー場などがお目見え。駐車場は361台収容(うち大型車43台)で、ドライバー向けのリラクゼーションルームなども整備、さらには水戸線岩瀬駅発の高速バスが同施設経由となり、駐車場に車を止めて東京直行便が利用できるようになった。 同施設は2015年に推進協議会が立ち上がり、構想の事業化が進められてきたもので、18年9月に着工、第3セクターも設立され、今年6月国交省の「道の駅」第51回登録に記載された。完成式で須藤茂同市長は「何とか茨城まごころ国体までに間に合わせたいと念じていたが、夏休み前にオープンできた。地権者はじめ関係者の熱意と理解のたまものと感謝している」と述べた。  

【高校野球茨城’19】常総は上々の立ち上がり 2回戦 シード校登場

【池田充雄】第101回全国高校野球選手権茨城大会は、5日目のきょう11日から2回戦に入り、各球場にシード校が姿を現した。J:COMスタジアム土浦では第2試合にAシードの常総学院が登場、鬼怒商に8対0のコールド勝ちを収め、上々の立ち上がりとなった。 常総学院は打線が一巡した3回から本領を発揮。1番からの好打順でたちまち3安打を放ち2点を奪う。4回は1死二塁から1番・鈴木琉晟が2打席連続のヒット。さらに相手投手の乱れに乗じ1死二、三塁とすると3番・菊田拡和、4番・斉藤勇人、7番・菊地壮太がいずれも長打でこの回一挙5得点。6回にも6番・北澤侑樹の犠牲フライで1点を加えた。 この日、鬼怒商の先発は江原恭真。右打者の多い常総に対し左腕を立ててきた。だがそれも佐々木力監督には想定の範囲。「最初は手探り状態だったが、球種や牽制のタイミングを見抜いてからは、どんどん足も使った。相手投手は、ランナーが出たら走られるのを嫌がってストレートが多くなる。そこを打線が仕留めてくれた」 注目の強打者、菊田はこの日4打数1安打。4回に左中間へ二塁打を放ち2打点を挙げた。「スイングは悪くないし芯で捉えている。打球が上がってくればホームランも出るだろう」と佐々木監督。 投手は3人を試した。先発は昨夏もマウンドに立った菊地竜雅。この日は最速147キロを投げたが、本気になればもっと出せそうだ。「四球とか出さず守備の時間を短くできるよう、コントロール重視で投げた」とのこと。2年生で次期エース候補。今大会でも出番は多そうだ。 5、6回を投げたのは一條力真。やはり2年生で夏の大会は初経験。四死球でランナーをためる場面もあったが、野手陣の励ましで立ち直った。身長188センチの恵まれた体格を生かし、伸びのある直球で打たせて取るピッチングだ。7回は下手投げの池田隼彦が登板、3人を10球で打ち取った。このほか投手陣にはエース級の塙雄裕や岡田幹太も控えている。戦力の全貌が明らかになるのは、まだまだ先になりそうだ。 ※11日土浦・つくば勢の他の試合結果は ▷磯原郷英2―3つくば国際

土浦市内10高校が集結 「学祭」今年は8月3日

【谷島英里子】土浦市内にあるすべての高校(10校)が集結するイベント「学祭TSUCHIURA2019」が今年は8月3日に開催されることが決まった。市、市教育委員会が主催して昨年11月に初めて開かれ約2000人が来場した。今年は土浦キララまつり(8月3、4日)や学校説明会の開催時期に合わせ、より多くの来場者を狙う。 学祭は小中学生に向け土浦での高校生活のイメージ向上を図るとともに、市民や高校OB・OGの愛着心を喚起するのが目的。土浦は県内で水戸に次ぎ高校が多く、毎日約9000人が市内に通学しているという。会場はJR土浦駅西口周辺のうらら大屋根広場やアルカス土浦などで行う。 参加するのは県立土浦一、土浦二、土浦三、土浦工業、土浦湖北、土浦特別支援。私立は土浦日大、土浦日大中等教育、常総学院、つくば国際大高校。 11日には各校代表生徒で組織された企画検討会議のメンバーが記者会見を開き、企画内容を説明した。昨年に引き続き、目玉となるステージを使った部活動紹介のほか、本の魅力を紹介し合う学校対抗ビブリオバトル、絵画や書の作品展示などをする。新たに、会場4カ所を巡るスタンプラリーを開催し、模擬店を出店するという。 企画検討会議では他校とのつながりを高めたり、近隣の小中学生に各校の特色を知ってもらいたいとこれまで5回の打ち合わせを行ってきた。生徒たちは学祭の良さを「学校説明会は1日に1校しか行く時間がないが、学祭なら1日に10校も見られる」「いろいろな部活動を地域の方にも見ていただける」などと語った。 ポスターは、小中学生を意識した可愛らしく元気なデザインで、お祭りをイメージさせようと、つちまるに法被を着せ、各校の校章を入れた。生徒が案を出して市内在住のイラストレーター、ふるやまなつみさんが制作した。 土浦工業3年の狩谷燎亮さん(18)は「明るく元気でさわやかなイベントなので老若男女が楽しめる。ぜひご来場ください」と呼びかけている。

全面建て替え工事完了 ジョイフルアスレティッククラブ土浦 15日オープン

【山崎実】全面建て替え工事が完了した「ジョイフルアスレティッククラブ土浦」(土浦市中村南)が15日、オープンする。 土浦店はつくば科学万博が開催された1985年にオープンした。以来、スポーツコミュニケーションの場として親しまれてきたが、35年の節目を迎え、老朽化が進んだこともあり、全面的に建て替えた。新施設の延床面積は約7400平方メートルで県内最大級。 新施設の主な特徴は、スポーツクラブでは類をみない540平方メートルのアリーナを新設した。プールは子ども用(25メートル、8コース)、大人用(同、6コース)のほか、水中歩行専用のコースを整備。男女とも約30基のシャワー、3種類の浴槽(女性は4種類)を用意した。施設全体を周回できる1周230メートルの室内ウオーキングコースも新設した。 また県内では初出店となる、富士山溶岩石の床プレートから放つ遠赤外線効果と薬石の鉱物ミネラルで脂肪燃料などが期待できるマグマスパスタジオ(店名「J-HOT」土浦店)も同時にオープンする。500台以上の駐車が可能な駐車スペースは。8月に全面オープンの予定。 同店はスポーツ関連のほかにも、現在実施しているカルチャー教室に、9月から英会話教室を開講する予定で、子どもから大人まで幅広い層のコミュニティの場を目指している。 2011年の東日本大震災の際は地域住民に浴室を開放した経験から、7月末には、土浦市と災害時における施設開放協定を締結し、プールやシャワーを提供するなど地域貢献にも力を入れる。 ジョイフルアスレチッククラブ(安達幸生社長)は「コンセプトは『人と人とがつながるクラブ』で、地域の健康づくりとコミュニティの拠点として利用していただきたい」と話している。

Most Read