水曜日, 7月 9, 2025
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少年院でワイン向けブドウを収穫 牛久シャトーとプロジェクト

牛久市にある少年院「茨城農芸学院」(樋口光平院長)内で、ワイン向けブドウのメルロー種が栽培されている。同院に入所する15人の少年が26日、ブドウを収穫した。日本初の本格的なワイン醸造所「牛久シャトー」が、牛久市、茨城農芸学院と2020年から始めたプロジェクトで、入所者の更生と職業指導を兼ねている。収穫には牛久市の沼田和利市長、牛久シャトーの川口孝太郎社長らが参加し、若者たちと汗を流した。 ワインは、茨城農芸学院のハウスと牛久シャトーのブドウ畑で栽培されているメルロー種とブラッククーン種を原料に、牛久シャトーのワイナリーで醸造し、牛久シャトーが発売している。 26日、ハウス内で作業にあたった17歳の少年は、ブドウをうまくはさみで切り落せたことに喜びを感じたとし「暑かったが、楽しかった。自分たちが作ったものがたくさんの人に届くといい」と充実した表情を浮かべた。 作業を終えた19歳の少年は「自分たちが作ってきたものがワインとして人の手に届くと思うとやりがいを感じるし、最後まで愛を込めて作ってきて良かった」と話し、「ここにくる前はお金が絶対だと思っていた。作業を通じて人とのつながり、信頼が本当に大切だと学んだ。今の夢は、今日収穫したブドウのように、さまざまな人を幸せにすること。まだお酒は飲めないが、いつか、家族や友達と一緒にワインを飲んで、思いを共有したい」と話した。 沼田市長は「皆さんに教えてもらいながら収穫した。市の産品としてPRできる。栽培を通して今後の人生の糧にしてもらいたい」と話し、牛久シャトーの川口社長は「丁寧な作業で良いものができているし、皆さんが達成感を感じているように見えた。このワインは皆さんのブドウでできている。皆さんが社会の一員として作業できていると実感してほしい」と語った。 農芸学院職業指導主任の中橋文弥さん(48)は「ブドウ3房でボトル1本のワインができるので、子どもたちにとって、作業が仕事につながると実感しやすく、やる気につながる」とし、「製品化して消費者に届けるところまで取り組むことで、少年院の作業の一つだった農作業が、職業としての農業として理解できる」と話す。また「作業は同じことの繰り返しで面白みはないかもしれないが、繰り返すことでブドウの実に色が付くなど作物の成長を実感し、意味を確認できる。手を掛けた分だけ作物は応えてくれるし、学びが多い。彼らがワインを一緒に飲めるような仲間や、自分の過去を受け入れてくれるような人たちに囲まれるようになると良い」と思いを語った。 この日1日でメルロー種340株から約1.5トンが収穫できた。今後は職員による選果を経て、9月頃に収穫が見込まれる24株のブラッククイーン種とともに、牛久シャトーの醸造所で製品化される。来年5月には赤ワイン「牛久葡萄酒 Merlot(メルロー)2024」として牛久シャトーの店頭やオンライン通販で販売される予定だ。価格は1本(720ミリリットル)4000円(税込)。昨年収穫されたブドウで作った「牛久葡萄酒 Merlot2023」が現在販売中だ。 茨城農芸学院は13万平方メートルの敷地に、17、8歳を中心とした15歳から20歳未満の少年約80人が入所している。主な入所理由は、窃盗、特殊詐欺、暴行、傷害、薬物犯罪など。コミュニケーションに稚拙さがあるなど人との関係を苦手にする者も多いと担当者は話す。11カ月の入所期間の中で、それぞれの矯正教育の進度に合わせて、段階に応じた教育目標や内容が設定される。今回の収穫作業に臨んだ15人は、最も段階が進んだ1級に属する。(柴田大輔)

「ガチ中華」と中国ワインはいかが?《医療通訳のつぶやき》4

【コラム・松永悠】日本で中華料理というと、皆さんはまず何が思い浮かびますか? 麻婆(マーボー)豆腐? それとも青椒肉絲(チンジャオロース)に焼き餃子(ギョーザ)? そして中国のお酒というと、やっぱり紹興酒(しょうこうしゅ)でしょうか? 人生半分以上の歳月を日本で過ごし、全く違和感なくおいしく和食をいただく私ですが、一方で、小さい頃から慣れ親しんだ中華の味も記憶に刻まれているので、食べることが里帰りの楽しみと言えます。これまで毎年のように北京に帰っていたところ、コロナ禍によってこの楽しみが奪われてしまいました。 しかし実を言うと、今、懐かしい味は日本でも味わえるのです。首都圏をはじめとする多くの都市で「ガチ中華」と呼ばれる本格中国料理が増えていることをご存知でしょうか? 「町中華」と違って、そのイメージを一言で言うと、店主もシェフも客もほとんど中国人で、「中国人による中国人のための中国料理」です。 代表的なものとして、日本人になじみの薄い羊料理や麻辣(マーラー)四川料理、さらに、今中国本土ではやっているスタイルや料理をそのまま逆輸入してくる店まで出現しています。食材、調理法、店内の内装など、全面的に「中国色」を出しています。 最初は確か、ほとんどの客は在日の中国人でしたけれど、気がつけば、中国とご縁のある日本人、中国に留学や駐在した経験のある日本人、さらに好奇心あふれる日本人など、日本人客もじわじわと増えています。 東京ディープチャイナ研究会 実は私、2年ほど前から、プライベートで「東京ディープチャイナ研究会」というグループに参加しており、ライターとして店の取材をして記事にしたり、食事会を企画したりしています。この活動を通して、多くのガチ中華好きな日本人とお友達になって、みんなで一緒に飲食する楽しみが増えました。 写真1は秋葉原にある「香福味坊」という店で食べた「羊の丸焼き」です。羊肉料理がだいぶ増えたと言っても、丸焼きが食べられる店はほとんどありません。このようなイベントの参加者のほとんどは日本人で、インパクトのある料理に店内のあちこちから歓声が聞こえてきます。 また、ご存じない方も多いと思いますが、最近、中国ワインがかなり話題になっています。中国には、広大な国土にブドウの栽培に適している地域がある上、近代ドイツ植民地時代からワインの製造が始まった歴史があります。 今、世界の一流ワイン生産者が中国各地にワイナリーを設立して、世界に向けて中国ワインを輸出し、その品質の良さが高く評価され、コンテスト受賞も相次いでいます。写真2は、昨夏、東京・恵比寿にあるワイン専門店で中国ワインの勉強会に参加したときのものです。産地と品種が違えば、こんなにもテイストが変わると、驚きの連続でした。 ガチ中華に中国ワイン。もし機会があれば、一度お試ししてみてはいかがでしょうか?(医療通訳) <参考> 医療通訳の相談は松永rencongkuan@icloud.comまで。

「ガチ中華」と中国ワインはいかが? 《医療通訳のつぶやき》4

【コラム・松永悠】日本で中華料理というと、皆さんはまず何が思い浮かびますか? 麻婆(マーボー)豆腐? それとも青椒肉絲(チンジャオロース)に焼き餃子(ギョーザ)? そして中国のお酒というと、やっぱり紹興酒(しょうこうしゅ)でしょうか? 人生半分以上の歳月を日本で過ごし、全く違和感なくおいしく和食をいただく私ですが、一方で、小さい頃から慣れ親しんだ中華の味も記憶に刻まれているので、食べることが里帰りの楽しみと言えます。これまで毎年のように北京に帰っていたところ、コロナ禍によってこの楽しみが奪われてしまいました。 しかし実を言うと、今、懐かしい味は日本でも味わえるのです。首都圏をはじめとする多くの都市で「ガチ中華」と呼ばれる本格中国料理が増えていることをご存知でしょうか? 「町中華」と違って、そのイメージを一言で言うと、店主もシェフも客もほとんど中国人で、「中国人による中国人のための中国料理」です。 代表的なものとして、日本人になじみの薄い羊料理や麻辣(マーラー)四川料理、さらに、今中国本土ではやっているスタイルや料理をそのまま逆輸入してくる店まで出現しています。食材、調理法、店内の内装など、全面的に「中国色」を出しています。 最初は確か、ほとんどの客は在日の中国人でしたけれど、気がつけば、中国とご縁のある日本人、中国に留学や駐在した経験のある日本人、さらに好奇心あふれる日本人など、日本人客もじわじわと増えています。 東京ディープチャイナ研究会 実は私、2年ほど前から、プライベートで「東京ディープチャイナ研究会」というグループに参加しており、ライターとして店の取材をして記事にしたり、食事会を企画したりしています。この活動を通して、多くのガチ中華好きな日本人とお友達になって、みんなで一緒に飲食する楽しみが増えました。 写真1は秋葉原にある「香福味坊」という店で食べた「羊の丸焼き」です。羊肉料理がだいぶ増えたと言っても、丸焼きが食べられる店はほとんどありません。このようなイベントの参加者のほとんどは日本人で、インパクトのある料理に店内のあちこちから歓声が聞こえてきます。 また、ご存じない方も多いと思いますが、最近、中国ワインがかなり話題になっています。中国には、広大な国土にブドウの栽培に適している地域がある上、近代ドイツ植民地時代からワインの製造が始まった歴史があります。 今、世界の一流ワイン生産者が中国各地にワイナリーを設立して、世界に向けて中国ワインを輸出し、その品質の良さが高く評価され、コンテスト受賞も相次いでいます。写真2は、昨夏、東京・恵比寿にあるワイン専門店で中国ワインの勉強会に参加したときのものです。産地と品種が違えば、こんなにもテイストが変わると、驚きの連続でした。 ガチ中華に中国ワイン。もし機会があれば、一度お試ししてみてはいかがでしょうか?(医療通訳) <参考> 医療通訳の相談は松永rencongkuan@icloud.comまで。

デビュー作で初回コンクールに入賞 つくばワイナリーの山ぶどうワイン

つくば市北条の醸造所「つくばワイナリー」からエントリーした3種のワインが、第1回の日本山ぶどうワインコンクール(日本山ぶどうワイン協会主催)で入賞を果たした。経営元のカドヤカンパニー(小美玉市、岡崎正光社長)が8日発表した。 コンクールは、「山ぶどう」「山ぶどう系品種」で作られたワインに特化した、日本で初めてのコンペティション。黒ぶどう品種の「日本山ぶどう」は日本独自のワイン専用種として、交配種の「山ぶどう系品種」と共に近年、栽培面積を拡大させているという。今回は、主産地である秋田県鹿角郡小坂町に事務局を置く実行委員会の主管で、7月に開催された。全国41のワイナリーから103本のワインがエントリーされた。 つくばワイナリーからは、スパークリングワイン部門で「SPARKLING ROSE(スパークリングロゼ)」が空賞、「SPARKLING BLANC(スパークリングブラン)」が茜賞を受賞。そして白ワイン部門で「TSUKUBA BLANC STANDARD(つくばブランスタンダード)」が茜賞を受賞した。特にスパークリングワイン部門では紫賞に該当するワインがなかったため、単独で空賞を受賞した「SPARKLING ROSE」が最高位という結果になった。コンクールでは通常の金、銀、銅ではなく、日本古来の色順位に基づき、上位から紫賞、空(青)賞、茜(赤)賞が贈られた。 同社は筑波山ろくの北条地区の丘陵地に約18ヘクタールの土地を取得、2012年にワイン用ブドウの栽培を開始した。19年には醸造所と売店からなる施設、ワイナリーを開設して、つくば産ブドウ100%を使ったワイン製造を開始した。(2019年12月15日付) ブドウ園の6割ほどを占めるという山ぶどう系品種を使ったワインの仕込みは2021年収穫分からで、コンクールには、このワインを丸1年寝かせて出品した。デビュー作で初回コンテストに入賞した形だ。 同ワイナリーの栽培・醸造責任者の大浦颯人さん(25)によれば、「SPARKLING ROSE」は山ぶどうと赤ワイン品種のメルローとの交配種を用いたワイン。「山ぶどうワインは野性味ある男っぽさが持ち味だが、その酸味を残しながらもフルーティーでチャーミングな味に仕上がったのが評価されたのではないか」としている。 ◆つくばワイナリー つくば市北条字古城1162-8(電話029-893-5115)

つくばワイン特区第1号のワイナリー稼働 進む醸造横目に土壌チェック

【相澤冬樹】農地所有適格法人株式会社の看板のあるヴィンヤード(Vineyard、ブドウ農園)で育ったブドウは10月、すべての収穫を終え、果実酒醸造免許の交付を受けて醸造所の看板を掲げたワイナリー(Winery)での初仕込みを済ませた。ほぼ一人で切り盛りするTsukuba Vineyard(つくばヴィンヤード、つくば市栗原)代表の高橋学さん(65)は息つく間もなく、枝葉の剪定(せんてい)と土づくりに取り掛かった。ワイン造りの正念場である。 11月中旬にも初出荷 「ワイン・フルーツ酒特区」に認定されたつくば市で第1号となるワイナリー。酒類の製造免許を申請する際の最低製造数量の基準が6000リットルから2000リットルに緩和され、「つくば産ワイン」と銘打って販売できる。(19年度産から販売を始めたカドヤカンパニーのワイナリーは特区制度に拠らない) 高橋さんが、栗原地区の再生された耕作放棄地約7000平方メートルを借りたのは2014年のこと。産業技術総合研究所(つくば市)で岩石や岩盤の力学試験などに携わっていたが、農地の土壌研究とは無縁、ことさらワイン党でもなかった。「定年後の生き方を探していた時、故郷の北海道を訪れ、ブドウ栽培とワイン醸造をしている農家を見学した」のがきっかけでワインづくりを学んだ。 最初は1000平方メートルの農地に「プティマンサン」という品種の苗150本を植え栽培をスタート、6年目のことしまでに約2.3ヘクタールに拡大した。15種類のブドウを栽培し、つくばの気候と土壌に合った品種を模索してきた。これまで醸造は筑西市の酒造会社に、販売はつくば市の地酒専門店に委託していたが、ようやく2000リットルの生産にめどが立ち、自前のワイナリー「栗原醸造所」を設置した。 ところが今季の収量は4トンの見込みの半分以下、2トンを割りこむ不振となった。「7月末まで続いた長雨、日照不足が響いた。カビが発生するべと病などに悩まされ、ワインの品質に影響しないよう、選果ではじくブドウも多かった」という。 このため、ワイナリーの初稼働に喜ぶ暇もなく、ヴィンヤードの手入れにいそしむ日々が続いている。枝葉の剪定が始まった農場には、新たに土壌センサーを設置した。地元のIT事業者の協力で、土壌のデータ(伝導率・保水率・温度)を継続的に計測するセンサーを5カ所に埋設した。低電力で低価格の無線バンドでデータを送信してくる。「センサーのバッテリーは2年ほど持つ。これで土壌の経験値を可視化できることになる」(電脳郷・河合通之社長)そうだ。 高橋さんは「産総研の退職金は早々に使い果たした。雇用延長も来年3月末まで。本当の正念場になってきた」という。仕込んだワインは赤、白、ロゼとプティマンサンの4種。11月中旬にもロゼのヌーボーから販売を開始する。 Tsukuba Vineyardのホームページはこちら

無ろ過で元年デビュー果たす つくば産ワイン限定500本

【相澤冬樹】筑波山麓で今秋収穫されたブドウを使い、初めて現地醸造されたワインが15日、店頭デビューした。つくば市北条でワイン用ブドウを栽培してきたカドヤカンパニー(本社・小美玉市、岡崎正光社長)が製造・直売するもので、今回は無ろ過のロゼワインを「TSUKUBA PRIMO(ツクバプリモ)」と銘打ち、500本限定で売り出した。 無ろ過ワインは、製造時に混入する不純物を除去することなくそのまま販売するもので、「いわゆる澱(おり)が残っており、それが風味にも雑味にもなり、扱いが難しいワイン」(北村工マネージャー)だそう。当初は年明け以降、正規品での販売を予定していたが、引き合いが増え、無ろ過でも出来のいいワインに仕上がったことから、暮れの需要期に合わせ販売に踏み切った。 同社はこの秋、同所に醸造所と売店からなる施設、ワイナリーを開設して、つくば産ブドウ100%を使ったワイン製造を開始した。今秋収穫したブドウは15トン、720ミリリットル換算で1万5000本を製造・販売する計画だった。 発酵・熟成のためのタンク1基を開封し、500本の瓶詰めを終えた。封入はコルク栓でなく器械(気開)栓を用い、ワイナリー直売品らしさを打ち出している。帯ラベルには「日本ワイン」「材料/ブドウ(つくば産)」の表示が誇らしげに入っている。720ミリリットル入り2500円(税別)。 SNSなどで情報を伝え聞いたワイン党が早速ワイナリーに駆けつけ、2本、3本と買い求める姿があった。筑西市から来たという会社員(27)は「偶然通りがかったら売り出しているのを知った。お歳暮用に買い求め、自分用に買い足した」そうだ。 岡崎洋司専務は「この勢いだと限定500本は1週間とかからず売り切れそう。正規のワインは年明け以降、準備を本格化させ、2月には売り出せると思う。楽しみにしてほしい」という。 ➡つくば産ワインの過去記事はこちら

つくば産ワインの初仕込み 北条に醸造所がお目見え

【相澤冬樹】筑波山麓、つくば市北条でワイン用ブドウを栽培してきたカドヤカンパニー(本社・小美玉市、岡崎正光社長)が自社生産の体制を整え、今秋収穫のブドウでの仕込み作業を本格化させた。17日、現地のつくばワイナリーで岡崎洋司専務と北村工マネージャーが取材に応じた。 新設のワイナリーは、ワイン醸造所と売店からなる施設。加工場には摘み取ったブドウから軸や枝を取り払う除梗(じょこう)破砕機、実を絞るプレス機が並び、発酵・熟成のためのタンクが14基設置された。年間15トンのブドウを処理できる設備という。同社のブドウ園では9月に入り収穫が始まり、これまでに約10トンの処理を終えた。10月初頭まで収穫が続く。 栽培技術から醸造全般を担当する北村マネージャーによれば、15号台風の被害は最小限にとどまり、ブドウは収穫量も糖度も上々の出来だということだ。早ければ2月にも白ワインから出荷できる見通しで、750ミリリットル換算で1万5000本程度の製造を見込んでいる。 同社は一帯に約18ヘクタールの土地を取得、2012年にシャルドネやメルローなど、白と赤のワインになるブドウの栽培を開始した。これまでに約2ヘクタールに約8000本を植え、収穫は14年から始まったが、醸造は山梨県内のワイナリーに委託してきた。このため、「つくば産ワイン」の打ち出しが難しく、ブランドを「ツインピークス」(双峰)と銘打って、つくば市内で同社が経営する和菓子店で販売するなどしてきた。 「ツインピークス」は今秋からワイナリー併設の売店でも取り扱いを始めており、早速購買に訪れた同市在住、富田順子さんは「茨城はお肉もお魚もおいしいところだけど、それにぴったり合うワインが見つかった感じ」と高評価。岡崎専務によれば、現在仕込み中のワインもブランド名は引き継ぐことになりそう。周囲の広い土地を活用して、「体験型のワインのテーマパーク」化を目論んでおり、ハーブ園の整備やブドウ園付き住宅の分譲などの将来構想もあるという。 同市ではここ数年、筑波山麓周辺でワインづくりを意図したブドウ栽培が複数の事業者により始まっている。しかし、果実酒は年間6000リットル以上を継続して生産できないと税法上、醸造免許が下りなかった。このため市は、ハードルを同2000リットルに下げる「ワイン・フルーツ酒特区」の認定を取得するなど、新たな地場産業の創出にてこ入れを図ってきた。カドヤカンパニーのワイナリーは、年間6000リットルを大幅に超えるため、特区制度を利用することなく、「つくば産ワイン」として来春デビューすることになる。 ➡つくばワインの過去記事はこちら

【人が想い 街を育てる】1 つくばワイン育てる土壌つくりたい 地酒専門店スドウ酒店 須藤利明社長

【戸田さつき】つくば市内で栽培されたブドウを使った2018年産の「つくばワイン」が今月18日、市内の地酒専門店スドウ酒店など3店で発売された。同市栗原にあるブドウ畑「つくばヴィンヤード」(高橋学代表)の「プティ・マンサン」「Kurihara(クリハラ、赤)」「Kurihara(白)」の3種だ。 高橋代表は14年からワイン作りを目指してブドウ栽培を開始している。現在は県内の醸造所に依頼してワイン造りをしているが、17年、同市がつくばワイン・フルーツ酒特区に認定されたことを受け、ワイナリー(醸造所)開設を目指している。 こうしたつくばでつくられたワインを「つくばワイン」として普及させたいと、市内の地酒専門店スドウ酒店の須藤利明社長が、販売流通システムの構築と認知度向上に取り組んでいる。須藤社長に話を聞いた。 -つくばワインにおける社長の役割は何ですか? 現在、高橋代表のヴィンヤード(ワイン用のブドウ畑)は免許の都合上、自分たちで販売することができません。そこで当店で酒類の卸免許を取得し、代理で卸を行えるようにしました。他に広告やパンフレットを作成し、認知度向上の取り組みをしています。 -つくばワインにはどんな特徴がありますか? ワインは土地の気候や土壌を表現できます。高橋代表は産業技術総合研究所出身の研究者でつくばの土壌を研究してきました。その結果、国内でも栽培例の少ない品種「プティマンサン」の栽培を成功させました。いかにも「つくばらしい」と思います。今回発売されたワインは、さわやかな酸味と甘みのバランスがよく仕上がっています。高橋代表は一般的なテーブルワインをテーマにしていることもあり、手に取りやすい価格帯なのも喜ばれています。 また商業的に見ると、ワインはイベントに取り入れやすいのが特徴です。今、私の店では市内の日本酒の蔵を巡る酒蔵巡りツアーを開催していますが大変好評です。ヴィンヤードが今後ワイナリーになって、ワイン畑の見学ツアーやバーベキュー等の企画をすれば観光資源になるのではないかと考えています。特につくばは都心からのアクセスも良いので、魅力あるPRチャンスにもなるはず。 -他にどのような観光ができますか? お酒は宿泊施設との企画もしやすく滞在時間が伸びることで経済効果への波及も期待できます。 -酒販売店の目から見てつくばワインの評判は? とても好調。というのも、つくば市は商圏が広くこだわりがある商品を求める層が厚い。つくばヴィンヤードは昨年からワインの販売が始まり、今年で2年目。問い合わせも多いです。 -今後の展開は? 当店だけでなく、今後はつくば市内で手に取りやすいようにしたいと思います。昨年秋は、つくば市商工会観光部会の皆さんをヴィンヤードへ案内しました。すでに取引したいと言ってくれているお店もあるんですよ。 -一方で隣の牛久市では牛久シャトーの醸造所とレストランが閉鎖してしまいました。 日本最古のワイナリーが閉鎖と聞いて残念です。ワインを市民が手にし、飲みやすい仕組みを作る必要性を強く感じました。 -つくばワインは須藤社長にとって何ですか? ズバリ夢ですね。つくばでワインを作って、ビジネスとして成り立つよう酒屋として売りやすい体制を整えてあげたい。そういうことがワイナリーを目指す人が増えていく基盤になっていくはず。そして、ワイナリーが増え、ワインを求めにつくばを訪れる人が増え、市民が誇れるような名物になるまで育てていきたいと思っています。 ◆つくばヴィンヤードの18年産の販売量は「プティ・マンサン」422本、「Kurihara(赤)」975本、「Kurihara(白)」163本。3種いずれも720mlで1900円(税別)。市内には筑波山麓の同市沼田に「ビーズニーズヴィンヤーズ」(今村ことよ代表)もあり、18年産が近日中に入荷する予定。 ◆現在の取り扱い店 地酒専門店 スドウ酒店 つくば市谷田部2985-2 電話029-836-0079 地酒本舗美酒堂 研究学園店 つくば市研究学園4-2-9 電話029-875-8479 地酒本舗美酒堂 イーアスつくば店 つくば市研究学園5-19 イーアスつくば 1階 電話029-893-2479

《続・平熱日記》26 南フランスと牛久のワインシャトー

【コラム・斉藤裕之】フランスのスーパーには300円前後のワインが無数に並べられています。毎日違うワインを1年間飲み続けられるほど。そんな安いワインはいっぱい飲みましたが、特にワインについて造詣が深いわけでもありません。ただラベルを見て、高いワインかどうか少しだけわかります。 もちろん、見た目で印刷が凝っているラベルのものはそれなりの値段だったりしますが、ポイントはどこでビン詰めされたワインかということ。安いワインはある地域ごとに集められてワインにされますが、高いものはシャトーと呼ばれる醸造所ごとにつくられます。ラベルにはそのことが必ず書かれています。例えば「ボルドー地方で詰められたワインです」とか「〇〇シャトー詰めです」とか。 南仏のカマルグという辺りのシャトーを訪ねたことがあります。フランスでもこの辺りでは米作りが盛んで、湿地にいるピンクのフラミンゴの大群に驚いたことを覚えています。ヨーロッパのワインはキリスト教との関係もあって、私達が思っている以上に生活に密着した大切なものです。また、低く育てられたブドウの木の畑はフランスやイタリアの独特の風景をつくっています。 南仏の山あいのある小さな村。宿泊した宿のご主人の運転でロマネスク様式の教会を訪ねました。途中長女がぐずったのでしょう。車を停めたご主人は道端のブドウ畑からいくつかブドウをもぎ取り、長女の口に運んだことが思い出されます。 ショック! 牛久シャトーが営業中止 ところで、日本で最初にできたシャトー。そう牛久シャトーです。誰もが耳を疑いましたが、年内をもってレストランやお土産物売り場の営業をやめるということ。赤字が原因とかなんとか。これからどうする、なんとかならないの―SNS上では大きな話題に。なにせ牛久の目玉ですから。しかし同時に1企業ですから。 以前、牛久駅の西口を「かっぱ口」に、東口を「シャトー口」にしたい、そこで、シャトーの建物を駅の階段などにサインとして使いたいので、デザインしてもらえないか―と依頼されたことがあります。 そのとき問題となったのが、シャトーは1企業であって、それをパブリックなサインとして使うのはいかがなものかと。結局、それ以外の選択肢がないわけで、「シャトー口」のサインは駅の階段に使われています。また、友人がデザインした小型バイクのご当地ナンバーにも、1企業であるシャトーが描かれました。 というわけで、市としてもお困りと思いますが、重要文化財に指定され、ワイン醸造所として日本遺産登録を目指していたシャトー。森とんかつ、いずみニンニク、かこんぴら、まれ天ぷら…。静かに眠る牛久シャトーの復活を信じております。(画家)

ワインの真実探る 講義と試飲で堪能 筑波学院大

【鈴木萬里子】ワイン特区に認定されたつくば市で6月30日、「ワインの真実を探る—天才ワイン醸造家から学ぶワインの味」と題したワイン講座が開かれた。筑波学院大学(同市吾妻)の社会人講座の一つで、同大図書館を会場に、受講者は講義と試飲でワインの奥深さを堪能した。 講師は都内で輸入商社やレストランを経営する能勢壬紀子(みきこ)さん。能勢さんは20年前からドイツに通い、ワイン生産者と深い信頼関係を築いてきた。ドイツワインの真の価値を日本に伝えるワインセミナーの開催や講演活動に活発に取り組んでいる。同大のワイン講座は2014年に初めて開かれ今年度が3回目。全2回の講座で、30日は13人が受講した。 講義はドイツで唯一、醸造学を教えているガイゼンハイム大学のテキストを使って進められた。品質の良いワインの作り方、ドイツワインの代表的品種、ドイツの冷涼な気候からくる酸味と糖度の特徴、土壌と気候による味の違いなどを、能勢さんが図などを使って詳しく説明した。 講義の後、ワインの試飲が行われ、ドイツでトップクラスの醸造家2人のワインが提供された。受講者は、国際的コンクールで2018最優秀生産者となったホルスト・ザウワー醸造所の白ワインと、五ツ星トップ評価を獲得したダウテル醸造所の赤ワインを、一般的なワインと比較しながら試飲し、トップクラスの繊細な味との違いを感じていた。 夫婦で受講した同大卒業生で市内に住む橋本絵理子さん(42)は「この講座がきっかけでワインが好きになった。ワインは価格ではないということも分かった。母校のおかげ」と笑顔に。市内の60代女性は「図書館はワインと雰囲気が合って良い。試飲と聞いていたが量が多いのにびっくり、でもうれしい」と話していた。 能勢さんは「ドイツワインの輸入に携わり、現地のワイナリーを訪れ日本人に合うワインをセレクトしている。この講座では20年取材して知ったことを伝えられる。ワイン業者がいると本当の話は出来ないが、ここでは突っ込んだ話が出来てうれしい」と話した。 ◆同講座は全2回。次回は7月21日(土)午後3時~4時30分。数人であれば次回のみの参加も可(受講料は半額の1500円)。詳しくは同大ホームページ(https://www.tsukuba-g.ac.jp/action/coc/)問い合わせは(電話029-858-6341)。

つくば市がワイン特区に認定

つくば市が「つくばワイン・フルーツ酒特区」に認定された。小規模な施設でも醸造・販売ができるようになり、新たなワイナリーの建設が期待される。同特区の認定は県内で初めて。 筑波山周辺の花こう岩が風化した土壌はワイン栽培に適していること、民間による遊休農地を活用したワイン用ブドウ栽培が市内で2012年から始まっていることなどを生かして、新たな特産品をつくり、農業や観光業を活性化するのが狙い。 9月29日、国に申請し、12月26日付けで認定された。認定により酒類の製造免許を申請する際の最低製造数量の基準が、ワインの場合6000ℓから2000ℓに緩和される。 市内には現在ワイン用ブドウを栽培している農家が3件ある。そのうち規模が小さい「ビーズニーズヴィンヤーズ」(同市神郡、今村ことよさん栽培)と、「つくばヴィンヤード」(同市栗原、高橋学さん栽培)の2カ所が今回の規制緩和の対象になるという。 将来は県内一の栽培面積があるブルーベリーを活用したブルーベリー酒などの特産品開発も期待されるという。(鈴木宏子)

ホテル日航つくば社長の石田奈緒子さん【キーパーソン】

今回は、茨城県の部長やTX(つくばエクスプレス)の常務などを歴任し、10カ月前に「ホテル日航つくば」の社長になった石田奈緒子さんに登場してもらった。学園都市を代表するホテルの経営者として、いろいろな営業企画を考え、宿泊客を呼び込もうとする話は面白い。 昔は「第一…」「オークラ…」 TXつくば駅から徒歩2分のところにあるホテル(商号は株式会社筑波学園ホテル)は、つくば科学万博(1985年)直前の1983年、「筑波第一ホテル」としてオープン。2001年に「オークラフロンティアホテルつくば」に改称され、2020年から現在の「ホテル日航つくば」という名前になった(国際会議場近くの「ホテルJALシティつくば」も併営)。日本のホテル業界を代表する「ホテルオークラ」の100%子会社。 科学万博のころから市内に住む人は今でも「第一ホテル」と呼び、20年前から隣接市に住むようになった私は今でも「オークラホテル」と言っている。「ホテル日航」という名称がなかなか出てこない。 全国どこの伝統ホテルも同じだが、宿泊+宴会+結婚式を基本とするホテル経営は苦労が多い。会社などの節約志向で宴会が減り、若い人の結婚式も簡素になっているからだ。こういった流れを乗り切るには、著名ホテルのブランドを生かして宿泊客を増やすことが求められる。 体験を組み込んだ宿泊プラン 「ホテルを楽しく使ってもらおうと、『つくたびプロジェクト』と称して旅とセットにしたプランを提供している。筑波山麓のワイン醸造所を見学した後にホテルで食事・宿泊してもらうプラン、市内の農園でサツマイモを掘ってホテル内でスイーツ作りを体験してもらうプラン、JAXA(宇宙航空研究開発機構)の元職員を講師にペットボトルでロケットを作り飛行実験をする宿泊プラン、などなど」 「つくたびプロジェクト」はコロナ禍にホテルが始めたものだが、TX在職中もコロナ禍で利用客が激減する中、その対応にあたった。「TX駅周辺の魅力を発信し、TXを利用する観光客を増やした」。ワープステーション江戸でのコスプレイベント(つくばみらい市)、アサヒビールとのコラボ企画(守谷市)、慶應義塾幼稚舎の先生の監修を受けた子供向け研究機関紹介パンフ作成(つくば市)などだ。 TXへの茨城県の出資額は東京都に次いで2番目。経営企画担当として、経営戦略・財務・広報・沿線事業を担当していた。インタビューのついでに、TX駅ホーム拡張(混雑対策、6両停車→8両停車)の進行状況を聞くと、完了したのはまだ6駅にとどまり、全20駅の拡張が終わるのは2030年代になるという。 北茨城市で7年間も副市長 下の経歴欄からは省いたが、石田さんは2009~16年の7年間、北茨城市に副市長として勤務している。県職員が市町村に「副」で出る期間は2~3年が普通なのに、なぜ7年にもなったのか聞くと、「東日本大震災で市も被災。それでも4年ぐらいで帰ろうと思っていたら、市立病院の移転などの仕事が入って7年になっていた」 県とのパイプ役、市復興の仕事人として、北茨城市に必要な人材になってしまったらしい。県職員には珍しい発想力と企画力が豊田稔市長に買われたようだ。 「地球にやさしい」ホテル 県幹部のキャリアはホテル経営にも生かされている。今春には、ホテルのSDGs活動が「地球にやさしい企業」として県から表彰された。①食品ロス削減運動②廃食用油回収③使用済み歯ブラシ再資源化④屋上でのミツバチ飼育⑤ペットボトルによる巨大アートづくり―などの取り組みが評価されたそうだ。 この取り組みを県表彰で終わらせず、ホテル内での集客イベントにも活用している。6月8日(日)には、「地域・お客様と連携したSDGs体験会『ホテル日航つくばサステナブルフェス2025』」を開く。環境専門家の講演のほか、持続可能メニューの試食会、子ども向けペーパークラフト講座、天然染料を使った染色体験などをパートナー企業と共に準備していると言う。 【いしだ・なおこ】1984年、茨城大学人文学部卒。NHK水戸放送局FM番組アシスタントを経て、86年、茨城県入庁。総務部地域支援局市町村課副参事、保健福祉部次長、国体・障害者スポーツ大会局長、営業戦略部長などを経て、2021年に定年退職。21~24年、首都圏新都市鉄道株式会社(TXの運営会社)常務取締役。24年6月からホテル日航つくば代表取締役社長。64歳。笠間市出身、同市在住。 【インタビュー後記】筑波学園ホテル社長は県部長クラスのポスト(石田さんは6人目)。TX常務も同クラスのポスト(石田さんは6人目)。ホテルの歴代社長とは随分付き合ってきたが、TX役員経由の方は初めて。知事は、今年開通20年のTXと学園都市の老舗ホテルのつながりを重視した?(坂本栄、経済ジャーナリスト) ◆「ホテル日航つくばサステナブルフェス2025」は6月8日(日)午前11時~午後3時、つくば市吾妻1-1364-1 同ホテル本館3階ジュピターで開催。2021年から同ホテルが進めているSDGsの取り組みを紹介し、日ごろから連携している企業や団体の展示ブースや体験コーナーを設ける。3回目の開催で、環境カウンセラーの中上冨之さんによる特別講演のほか、フードロス削減プロジェクトによるサスティナブルメニューのグランプリを投票で決定する試食イベント、規格外のコーヒー豆で行うブレンド体験、子供向けペーパークラフトワークショップ、天然染料を使った染色体験などを実施する。会場では、航空機の燃料となる家庭の廃食用油を回収する。詳しくはこちら。

4/20筑波銀行「つくば駅前マルシェ」

筑波銀行がお薦めする県内外の食品メーカーなど約20事業者が、加工食品、菓子、スイーツなどを販売する。2022年4月からスタートした同行のSDGs推進プロジェクトの一環で開催している。 出店事業者と販売品目・商品は以下の通り ▽ハスラボ(土浦市)=レンコンポタージュスープ・レンコン・レンコンパウダー ▽筑波ハム(つくば市)=ハム・ベーコン・ソーセージ・ヨーグルト ▽Mike’sHotdog(松戸市)=ローストポーク丼 ▽おおきや(つくば市)=つくばたこ焼き・牛すじ・ソフトドリンク ▽珈琲豆や とむとむ北竜台店(龍ケ崎市)=コーヒー(ホット・アイス)・ドリップバック他物販各種 ▽つくばブルワリー(つくば市)=つくば産クラフトビール ▽牛久シャトー(牛久市)=ワイン・ビール・発泡酒等 ▽髙橋肉店(龍ケ崎市)=龍ケ崎コロッケ・メンチ・からあげ・みっちープリン他 ▽和 café 惠(土浦市)=おにぎり ▽蓮根肉餃子のおばけん(鹿嶋市)=蓮根肉餃子 ▽つけ麺らぁめん 亰極(宇都宮市)=らぁめん・からあげ ▽美と健康のまちCosmic Town(下妻市)=酵素発酵玄米の薬膳カレー・グルテンフリースイーツ・ドリンク ▽百香亭(つくば市)=担々麺・からあげ・胡麻団子等 ▽古民家カフェ岡野ファーム(石岡市)=八郷ジェラート(ブルーベリー・いちご) ▽フランス創作菓子アルドゥール(龍ケ崎市)=洋菓子 ▽手作りパンの店パンドラ(つくば市)=パンコンテスト1位トマト&クリームチーズ他各種パン ▽スコーンと焼き菓子の店 SAKU(潮来市)=スコーン・焼き菓子 ▽小池清嗣商店(ひたちなか市)=干し芋・焼き芋 ▽らすく工房 美・Sekiyama(土浦市)=天使のラスク ▽よつ葉生協(つくば市)=調味料・菓子類・飲料等 ▽コスゲパン(流山市)=時代に逆行!激安パン

文豪風入院日記②《遊民通信》106

【コラム・田口哲郎】 前略 腸炎の症状も収まり、体調が良くなってくると、腹が減る。しかし、数日は絶食を命じられているから、水か茶を飲むことができるだけである。常にリンゲルを点滴されているから、渇きを覚えることはないが、病室は暖房が効いていて乾燥しがちなので、喉がいがらっぽくなることがあり、また口さびしくもあるので自販機で天然水を買ってきては、ちびちびと飲んでいた。 病院の食事は時間どおりである。朝8時、昼12時、夕方6時と決まっている。私は絶食だが、同室の患者は食事が出る。膳が運ばれてくると良い匂いが漂ってくる。仕切りのカーテンで見えないが、入院以来ありついていない食べ物の匂いと咀嚼(そしゃく)音が食欲を刺激する。 私は意識を逸(そ)らすために、家人に持ってきてもらった『宮澤賢治全集』を読むことに集中した。「ポラーノの広場」の最初に主人公のレオーノ・キューストがヤギの乳にパンを浸して食べる描写があり、余計に腹が減る。それでも読み進めると、イーハトーヴォの寒々とした美しい景色の中、ポラーノの広場で宴会が催されていると書かれている。 悪漢のデストゥパーゴが酒をたらふく呑(の)んでいる。ビール、日本酒、ワインを飲みたいと雑念が湧くが、頭を振って読み進める。 バイタル・モニタが警報を… すると看護師が飛んで来た。まさか私も実は食事を摂(と)れるのに、手違いかなにかで配膳されていなかったのかと一瞬思ったが、看護師は真剣に「大丈夫ですか?」と訊(き)いた。私はよく分からずに「はい」と言ったが、看護師はまた「胸が苦しくないですか?」と言うので、「いいえ」と答える。 「ちょっと見せて下さいね」と私の上着をまくりあげると、「ああ、これだ」とため息をついた。私の胸に貼られていた、心電図を測るためのセントラルモニタのセンサーの吸盤が腹の方に落ちていた。どうやら空腹に耐えかねて胸の辺りを掻(か)いた時に外れてしまったらしい。 「心電図が異常だから警報が鳴ったんですよ」と、看護師は新しい吸盤シールで貼りなおしてくれた。慣れない器具がついていると何気ない動作でこんなことが起こってしまうらしい。忙しい看護師を図らずも呼び出すことになってしまい、私は申し訳なくなり謝ったが、看護師は気にしないという風に笑顔を見せてステイションに帰っていった。 私は空腹を忘れて、申し訳なさとともに、看護師の優しさをありがたく思い、見守られている安心を感ずることを禁じ得なかったのである。ごきげんよう。 草々 (散歩好きの文明批評家)

元公邸料理人 岩坪貢範さん 筑波山麓にイタリア料理店オープン【ひと】

筑波山麓の筑波山口(旧筑波鉄道筑波駅跡)近くに昨年10月、イタリア料理店「クラクラ」(CRACRA、つくば市筑波)がオープンした。白い洋風の店舗で、元公邸料理人の岩坪貢範(38)=いわつぼ・たかのり=さんがオーナー兼シェフを務める。 岩坪さんは2013年から10年間、つくば市国松出身の外交官、岡田誠司(68)さんの下で、カナダ、南スーダン、バチカンの在外日本大使館や総領事館の料理人を務めた。2年前、岡田さんのふるさと、筑波山麓に居を構え、筑波山地域の食材の豊かさや自然環境に魅せられ、昨秋、開業した。 公邸料理人は、大使館や総領事館などで、公的会食業務に従事し高品質の料理を提供する料理人のこと。現地要人との会食など外交活動で重要な役割を担う。岩坪さんは2013-16年にカナダのバンクーバー総領事館、17-20年に南スーダンの大使館、20-23年にバチカンの大使館に勤務し、大使の家族の食事も作ってきた。2023年度には外務大臣から優秀公邸料理長の称号を受けた。 岩坪さんは「料理人として相手国の人々やその土地に合わせた料理を作るという稀有(けう)なキャリアを積むことができた」と振り返り、「岡田さんとはバンクーバーやバチカンで、プライベートで一緒に旅行をし、カナダのワイナリーや、リゾートにあるレストランなどで食事し大変刺激を受けた。イタリアでは北イタリアを中心に各都市を回り、イタリアの野菜、畜産、ワイナリーなど食文化を直に見ることができ、大変勉強になった。現在も岡田さんはクラクラを交流の場として使ってくれる一番身近なお客さん。今回の開業においても人脈も含めいろいろ助けられた」と語る。 岩坪さんは富山県出身、調理科のある地元の高校を出て、卒業後は東京の調理専門学校で学んだ。19歳で神奈川県藤沢市のホテルに就職、21歳で東京のレストランに勤務し、日本食からフランス料理まで、オールラウンドに料理を学んだ。2013年公邸料理人の道に進み、さらに料理の腕を磨いた。 帰国後、筑波山麓に移り住み、レストラン開業に向けて更地から事業計画を練り、創業融資などを受け昨年ようやく開店にこぎつけた。クラクラはイタリア語でカエルの鳴き声ことを言い、筑波山のガマガエルにちなみこの名を使った。岩坪さんは「地元の食材を使った料理にこだわり、地元筑波山麓を大事にしていきたい」という。 料理はランチメニューが2500円から4000円、ディナーは5000円から1万円で、前菜、自家製のハム、パン、パスタ、肉料理や魚料理などのコース料理を提供する。素材は岩坪さんが厳選したものだ。メニューは1週間ごとに変わり、定番メニューは作っていないという。 店内の広さは約100平方メートル、テーブル席が18席、カウンター席は2席で、完全予約制。立食形式なら25人は入れるという。現在は従業員を雇わず、厨房、接客、レジまで一人でこなす。絵心もあり、店のポストカードのイラストは自身が描く。 「この地域には地ビールや造り酒屋、ワイナリーがあり、連携していけたら良いと思う。何らかの形で地域にも貢献していきたい。料理もお客さんの要望にあわせたメニューも可能なので、気軽に相談してほしい」と語る。(榎田智司) ◆クラクラ(CRACRA)はつくば市筑波2696-3、営業時間は午前10時から、毎週火曜定休。電話(Fax)029-897-3680、メールは298CRACRA@gmail.com、ホームページはこちら。現在のところ予約のみ受け付けている。

筑波山麓の「つくばワイナリー」《日本一の湖のほとりにある街の話》29

【コラム・若田部哲】霊峰筑波山のふもと、なだらかな斜面に広がるブドウ畑のパノラマ。爽やかな風が吹き抜ける、どこか日本でないような風景の中に、新進気鋭のワイン醸造所「つくばワイナリー」はあります。「日本ワイナリーアワード 2023」三つ星受賞、「日本ワインコンクール 2024」銅賞受賞など、着実に評価を固める同社。今月23日に新酒発表会を迎えるにあたり、食品事業部部長の大塚さんと、醸造責任者の大浦さんにお話を伺いました。  ワイナリーがスタートしたのは2012年。小美玉市のみつお万寿や不動産事業を手がける、㈱カドヤカンパニーが土地を取得しますが、当初はワインをつくる予定はなかったそう。ところがワイン好きの社長がその素晴らしい景観にほれ込み、ブドウ栽培を行うことになったと言います。栽培にあたっては、山梨の志村葡萄研究所の指導のもと、研究所により開発された黒ブドウ「富士の夢」と、白ブドウ「北天の雫(しずく)」が主軸に据えられました。 「富士の夢」は、ふくよかでフルーティーな味わいが魅力のメルローと山ぶどうの交配種。「北天の雫」は、甘みと酸味のバランスが素晴らしいリースリングと山ぶどうの交配種で、いずれも日本の気候風土に合うよう作られた品種です。水はけがよい花崗岩質の土壌と、筑波山から吹き降ろす「つくばおろし」により熱気がこもらない地形はブドウ作りに最適で、現在は8種類7000本のブドウがその豊かな葉を茂らせています。 畑のブドウは鮮烈な酸味 さて、そんなワイン用のブドウ。10月の取材時にはまだ枝に少し残っており、生で食べさせていただきました。おいしいワインのもとになるブドウ、さぞやおいしかろうとワクワクしながら口にすると…甘みとともに、鮮烈な酸味。ふだん生食するものとはずいぶん味が違うことに驚きです。しかしこの酸味が発酵には重要で、甘いだけではおいしいワインにはならないそうです。おお、なにやら人生を感じるお話。 そしてワインの出来は、広大な畑にどれだけ手を入れられるかで大きく変わる、と大浦さん。春先には7000本ある樹を全て、良い枝2本だけを残し、その他の枝を切るそうで、想像するだに大変です。その後、お盆過ぎから収穫作業が始まり、平行して仕込み作業も行って行きますが、収穫は果実の状態と、天気の両方をにらみながらのスピード勝負! 圃場(ほじょう)に醸造所が併設されていることを生かし、ちょうどよく熟した房のみ摘み取り、順にワインにしていきます。 また、そのすばやい収穫を支えているのが、総勢60名にもなる「栽培サポーター」。老若男女・近隣から遠方まで、様々な人がぶどう畑の魅力に引かれ手伝いに来ており、すでに地域の中に溶け込んでいることを感じさせます。そうした地域とのつながりを深めつつ、地場に根付いたワインを生産していきたい、とお二人は語ります。筑波の風土に育まれた今年の新酒は、どんな表情を見せてくれるのでしょうか? 若いワイナリーが醸し出す味わいを、これからも楽しみにしたいと思います。(土浦市職員) <注>本コラムは「周長」日本一の湖、霞ケ浦と筑波山周辺の様々な魅力を伝えるものです。 ➡これまで紹介した場所はこちら

9基のねぶたがパレード 24・25日 まつりつくば2024

つくば市最大の祭り「まつりつくば2024」(まつりつくば大会本部主催)は今年も会場をつくば駅周辺とし、24日(土)と25日(日)の2日間開催される。暑さ対策のため2日目の開始時間を例年の午前10時から正午に繰り下げ、両日とも正午開始とする。第41回目となる今年も例年と同規模の48万人の来場者を想定している。 メーンの「まつりパレード」は、両日とも午後4時から土浦学園線の東大通りと西大通り間で催される。大ねぶた4基、中小ねぶた5基、1985年のつくば万博で披露された万博山車のほか、市内各地区のみこしが繰り出す。25日は万灯みこし12基以上が加わる。 同ねぶた実行委員長の塙裕哉さんは「今年は1基減らして(大中小の)9基が出る、ほぼ例年通りのパレードになる。青森県から11人の専門家が来て、ねぶたが出来上がったばかり。今年も盛大なパレードをするので、楽しんでほしい」と話す。 つくば駅周辺9会場で まつりは、つくば駅周辺の九つの会場で開催される。会場の一つ、つくばセンター広場と大清水公園の「まんぷく広場」には、市内のグルメや特産品が勢ぞろいする。市中央図書館からつくばエキスポセンター前のつくば公園通りでは「アートタウンつくば 大道芸フェスティバル」が開催され、中国雑技芸術団など大道芸パフォーマンスやアート作品の販売などが実施される。 科学のまちつくばならではの体験ができる「スーパーサイエンスパーク」はつくばセンタービル1~3階のつくば市民センター、ノバホール小ホールなどで開催。分身ロボットを操作して迷路にチャレンジしたり、毎年つくばの市街地で開催されている自立走行ロボット大会「つくばチャレンジ」で活躍するロボットの操縦を体験したり、VR(仮想現実)ゴーグルを着用して空飛ぶクルマを体験したりできる。体験はいずれも無料で、両日とも当日の正午から整理券を配布する。 今年初めて「つくばのおさけで乾杯エリア」がつくばセンター広場モニュメントプラザに設けられる。地酒の普及を図ろうと今年5月、市内の日本酒、ワイン、地ビール生産事業者8社が「つくばのおさけ推進協議会」(5月25日付)を設立したことから。つくばのワイン、地ビールなどを販売する。 ほかに、つくば駅隣りの中央公園では福祉団体などの活動を紹介する「ふれあい広場」、つくば国際会議場隣の竹園公園ではさまざまなスポーツを体験できる「スポーツパーク」、つくば駅前のクレオ前広場では屋台などが並ぶ「トナリエつくばスクウェアうきうき広場」、つくばセンター広場特設ステージではダンスや音楽を繰り広げる「ステージ」が催される。 暑さ対策のためトナリエクレオのモグ1階に、空調の効いたお休み処を用意する。 今年はポスターやちらしのメーンデザインをZOZOが担当した。現在、東光台、さくらの森、御幸が丘の市内3カ所に物流倉庫を構え「市民に恩返しをしたいという思いからポスターデザインを手掛けた」とする。 まつりつくばは1981年、合併前の旧桜村の市民有志が大清水公園で開催したのが始まり。大会事務局で市観光推進課の小川高徳課長は「今年も暑さ対策をとりながら盛大に開催したい。楽しんでもえらたらうれしい」と話す。(榎田智司)

筑波山麓に地ビール 「つくばブルワリー」オープン

筑波山麓のつくば市筑波、旧筑波鉄道筑波線(1986年に廃線)筑波駅隣りに23日、地ビールを製造、販売する「つくばブルワリー」(経営はペブルス社)がオープンした。醸造所は5月から稼働し、すでに同社飲食店の二の宮店や市内の酒店などで販売している。醸造所からビールを直売するスペースを設け、作り立てをその場で味わうことができる。 筑波山の地下水を使って醸造する。醸造所の能力はこれまでの5倍強だという。缶ビールも製造する。全国展開し、大手スーパーなどを通じて幅広く売り込むという。 新施設は敷地面積約1360平方メートル、建物の延べ床面積約195平方メートル。クラウドファンディングを利用し、賛同者から寄せられた約530万円を事業資金の一部に活用した。 同社の延時崇幸のぶときたかゆき社長(42)は山口県生まれ、水戸市で育った。2010年 につくば市に転居し映像制作会社を立ち上げた。17年つくば市が「つくばワイン・フルーツ酒特区」の指定を受け、当時、市内でワイン醸造を手伝う中、「ビールを醸造するブルワリーがない」と20年9月に起業した。 今回、筑波山の地下水を利用し、筑波山の入り口で醸造したいと、二の宮店内にあった醸造所部分を移転し筑波山麓に新設した。今後は北条米、小田米、福来みかん、ブドウなど筑波山地域の特産品を使ったビールにも挑戦していく予定だ。 旧筑波駅は現在、筑波山口と呼ばれ、つくば駅からコミュニティバス「つくば北部シャトル」、山麓を周回する「つくばね号」、桜川市から「ヤマザクラ号」などのバスが行き来する。自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」の休憩所にもなっていて、地域の交通拠点の一つになっている。筑波鉄道が走っていた1970年代ごろは、筑波山中腹の神社や山頂に向かう観光客を迎える飲食店や土産物店が並び、にぎわっていた。 延時さんは「ブルワリーでは作り立てのクラフトビールが味わえる。これからいろいろなところで飲めるようになるので、楽しみにしてほしい。もっとたくさんの人に知ってもらえればうれしい。何より筑波山麓の活性化が一番」と話す。筑波山麓には造り酒屋のほかワイナリーが2件があり、今後、連携していくことも検討していくという。(榎田智司) ◆つくばブロワリーの場所は、つくば市筑波2980-1。開店は土日曜の正午~午後6時。問い合わせは    電話029-879-9882へ。

お薦めの地元食品が一堂に 15日 筑波銀行「駅前マルシェ」

筑波銀行(本店土浦市、生田雅彦頭取)が県内外の食品や食材の魅力を伝える販売会「つくば駅前マルシェ」が15日、つくば駅前のつくばセンター広場で開かれる。つくば、牛久、かすみがうら市などの企業21店とキッチンカー4台が出店する。昨年10月に続き2回目の開催となる。主催はつくば駅前マルシェ実行委員会(筑波銀行内)。 地域経済の活性化を目指し、お薦めの農産物、加工食品、スイーツなどを一般消費者向けに紹介する。つくば市からは8店が出店し、仙台牛タン焼き、ハム、チヂミ、カレー、麻婆豆腐やドリンクなどを販売する。センター広場のモニュメントプラザでは、筑波ジュニアオーケストラとつくばジュニアウィンドオーケストラの演奏会も開催される。損害保険ジャパンによる「親子で学ぶ防災ワークショップ」も出展する。 出店する25事業者は同行が提供する福利厚生サービス「ハッピーエールサポート」の提携先が中心で、会計時にハッピーエールサポート会員証を提示すると各店で特典が受けられるという。 初回の昨年10月は、筑波銀行がつくばカピオ(同市竹園)で昨年11月に開いた商談会「2023ビジネス交流商談会+SDGs」のプレイベントとして実施した。20店が出店、約3000人が来場した。商談会の食部門に出展する企業から「地元の人に自慢の商品を知ってほしい」「その場で調理した出来たての食品を提供したい」という要望があり、開催が実現した。 同行の担当者は「県内外から25事業者が地元食材を使った自慢の食品を提供する。前回の出店規模を上回り、子どもから大人まで幅広い年齢層の皆さまに楽しんでいただけるイベントとなるので、多くの皆さまにお越しいただき、当行がお薦めする県内外の食品の魅力を発見していただければ」と話す。(田中めぐみ) ◆つくば駅前マルシェは15日(土)午前11時から午後3時まで、つくば市吾妻1-10-1 つくばセンター広場ペデストリアンデッキで開催。雨天中止。問い合わせは電話029-859-8111(筑波銀行内の「つくば駅前マルシェ実行委員会」事務局)へ。 【出店する25店】▽モッツバー高の家(つくば/牛タン焼き・せせりほか)▽里カフェ(常総/イモアイス・イモチップスほか)▽とんかつ とん(日立/ヒレかつ)▽ムトウ削節店(土浦/焼きおにぎり・ドリップ出汁ほか)▽筑波ハム(つくば/ハム・ベーコンほか)▽ソウル家(つくば/チヂミ・トッポギほか)▽扇屋商店(ひたちなか/本場ほしいも)▽インドレストランガンズ(つくば/インドカレー・サモサほか)▽髙橋肉店(龍ケ崎/龍ケ崎コロッケ・みっちープリンほか)▽四川料理・麻辣十食(つくば/麻婆豆腐・汁なし担々麺ほか)▽チキンダイナマイト(東海村/韓国チキンほか)▽コロッケのころっ家(大洗町/コロッケバーガー・スナックフード)▽コスゲパン(千葉県流山市/激安パン)▽アオイ(つくば/常陸牛のメンチカツ・笠間の栗コロッケ)▽カフェバスいろは(下妻/クレープ・ドリンク)▽産みたて卵専門店たまご屋本舗(常総/極上カスタードプリン・手作りあげもち)▽ストロベリーファーム八千代(八千代/スムージー・いちごミルクほか)▽菓子庵 たちかわ(筑西/和生菓子・焼菓子ほか)▽ROMII DONUT(大洗町/ドーナツ)▽茶の木村園(つくば/日光の天然かき氷)▽壺焼き司源(東京/焼き芋・スムージーほか)▽つくばブルワリー(つくば/つくば産クラフトビール)▽ベルファーム~畑の中のジューススタンド(つくば/野菜ジュース・果物ジュース)▽牛久シャトー(牛久/クラフトビール・日本ワイン)▽江口屋醸造所(かすみがうら/クラフトビール・ソーセージ)

つくばの地酒を普及へ おさけ推進協が発足

つくば市内の酒生産事業者が一体となり、同市の地酒乾杯条例を推進しようと24日、「つくばのおさけ推進協議会」が発足し、市役所で設立総会が催された。 協議会は、日本酒を生産する稲葉酒造、浦里酒造店の2社、ワインをつくるビーズニーズヴィンヤーズ、つくばヴィンヤード、カドヤカンパニー、ル・ボア・ダジュールの4社、地ビールのツインピークスマウンテンブルーイング、ペブルスの2社の計8社で構成する。多様なお酒があることから「おさけ」をひらがな表記にした。 協議会会長にペブルスの延時崇幸代表、副会長にビーズニーズヴィンヤーズの今村ことよ代表、監事に稲葉酒造の稲葉芳貴代表とつくばヴィンヤードの高橋学代表が選出された。事務局はつくば観光コンベンション協会が受け持つ。市産業振興課課、市商工会、同コンベンション協会が支援機関となる。 同市は2020年1月、地酒での乾杯により地酒の普及促進を図ろうと、乾杯条例を施行した。その直後コロナ禍になり、4年を経て協議会が発足した。 延時会長(42)は「つくばにはいろいろなお酒があるが、まだまだ市民に知られていない。まずは手にとってもらうことから始めたい」と述べた。つくばの地酒の普及促進のため、広報活動やイベント活動を実施することになるという。 総会は、同コンベンション協会会長の五十嵐立青市長と同副会長の神谷大蔵市議があいさつし、規約、役員選任、2024年度の事業計画などを議決した。 同市は2017年ワイン特区に認定され、20年乾杯条例が施行、ここ5年の間に6事業所が開業した。博士号をもつ事業主が3人おり、ほかの地区にない特徴がある。 総会では、今後ツアーを計画するなどアイデアを出しながら活性化につなげていきたいという意見が会員から上がった。つくば駅にビール、ワイン、日本酒など地酒バーを設置する、市役所のロビーに展示ブースを設ける、つくバスを使ったバスツアーを実施するなどの提案も出た。 9月28日には「つくばおさけPRキャンペーン」をつくば駅前のつくばセンタービルやBiVつくばなどで開催する予定。まつりつくばや筑波山梅まつりにも出店が予定されている。(榎田智司)

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