土曜日, 7月 11, 2026
ホームコラム研究学園駅南の未利用地、自動車研が売却へ 《吾妻カガミ》154

研究学園駅南の未利用地、自動車研が売却へ 《吾妻カガミ》154

【コラム・坂本栄】日本自動車研究所(JARI)が研究学園駅の南側に保有している未利用地(つくば市学園南、約16ヘクタール)が売却されるそうです。この土地の活用案を公募する「サウンディング(良案収集)」が昨年11月に実施され、近く、取得希望企業から活用計画や購入価格を出してもらう「プロポーザル(事業提案)」が公募されるようです。年内には活用計画と開発企業が決まるのではないでしょうか。

つくば市に残された「一等地」

日本自動車工業会の関係組織JARIのつくば研究所には、楕円形の高速テストコースが設けられていました。ところが敷地内をTXが横切ることになり、2005年、テストコースは水戸市の左上に位置する城里町に移されました。建物などはまだ残っていますが、使っていない広い用地を処分することになったようです。

未利用地はTX線とエキスポ大通りに挟まれた場所にあり、「つくば市に残された一等地。坪(3.3平方メートル)50~60万円はする」(不動産業者)そうです。坪100万円以上する研究学園駅北側の駅前通り沿いに比べれば安いものの、16ヘクタールだと土地だけで240~290億円。これに建物などへの投資が加わると、かなりビッグな開発事業になります。

未利用地の取得を考えている開発会社によると、土地は準工業地域で、建蔽(けんぺい)率60%、容積率200%だそうです。この条件だと、戸建て住宅の建設は無理ですが、マンションは建てられるそうです。オフィスビル、商業店舗、ホテル、軽工業工場、物流倉庫などもOKということです。10数社が公募に応じるとの情報もあり、どんな計画が提案されるのか注目されます。

同地区開発に強い関心を持っている不動産業者は「価格優先で売却するなら、マンション開発業者か物流倉庫業者が落すだろう。事業の採算性を考えれば、どちらの業者も高い購入価格を提示できるからだ。ただ、JARIは売却額にこだわらず、つくばの都市づくりに配慮した開発提案を採用するのではないか」と予想しています。

「スーパーアリーナ」を望む声も

今のところ、研究学園駅南の開発に県や市が関与するとの情報はありません。先の不動産業者は「さいたま市の(スタジアムやホールなどが入る)スーパーアリーナのような公共施設が整備されれば、つくば市の目玉になり、東京からもTXで人を呼べる。県や市が主導してそういった施設を建てれば面白いが、県と市の(ギクシャクした)関係からすると、とても期待できない」と残念がります。(経済ジャーナリスト)

<参考>JARIに未利用地処分の詳細を問い合わせたところ、広報担当者は「公募の公平性に影響を与える可能性があるため回答が難しい」とし、公募については「4月上旬をめどに準備を進めている」と回答してきました。

➡NEWSつくばが取材活動を継続するためには皆様のご支援が必要です。NEWSつくばの賛助会員になって活動を支援してください。詳しくはこちら

51 コメント

51 Comments
フィードバック
すべてのコメントを見る
スポンサー
一誠商事
tlc
sekisho




spot_img

最近のコメント

最新記事

霞ケ浦、注目の四谷学院をコールド【高校野球茨城’26】

第108回全国高校野球選手権茨城大会5日目の10日、2回戦が行われ、J:COMスタジアム土浦の第2試合で霞ケ浦が初戦を迎えた。1回戦でつくば秀英を破った四谷学院の挑戦を受け、9-1の7回コールドで退けた。 10日第2試合、J:COMスタジアム土浦四谷学院 0001000 1霞 ケ 浦 611100X 9 四谷学院は今大会が初参加。1年生だけの15人のチームながら、1回戦ではつくば秀英を7-0の8回コールドで破り注目を集めた。だが2回戦では、優勝候補の一角を占める霞ケ浦が格の違いを見せつけた。 「四谷学院とは初対戦。1回戦を見たところ、そこそこバットを振れるし良い投手もいるが、3カ月前まで中学生だった子たちに負けるわけにはいかない。ただし1、2年してチームがまとまってきた時は、うちもうかうかしていられない」と霞ケ浦の高橋祐二監督。 1回裏の霞ケ浦の攻撃、四谷学院の先発投手はエースナンバーの松本颯志だが、体のどこかに痛みを抱えたような投げようで先頭から2四球を出し、3番・秋山桜介の右越え二塁打で早くも1点を先制。ここで四谷学院の投手は2人目の小野朔太郎に替わる。四球と中飛の後、6番・渡邉航太の右犠飛で1点を追加。7番・佐藤大亜は左前への2点適時打を放ち、さらに8番・西野結太の右中間三塁打と9番・相田歩希の右越え三塁打で1点ずつを加え、この回打者一巡で6点を奪った。 ところが2回以降は単発で良い当たりは出るものの、思うように得点を伸ばせない。2~4回は1点ずつで、5回以降は無得点。「前半は自分たちの野球ができたが、3回以降は守備から攻撃へのリズムをつくれなかった。点を取ったことでほっとしてしまい、自分たちから攻撃を仕掛けられなかった」と村上聖主将。また先発投手の小林将大は「自分の投球ができずボール先行になってしまった。最初はストレート中心で押す考えで、2巡目くらいから変化球も使っていったが、相手の中軸打者はしっかりスイングして対応してきた。自分はテンポよく投げることが大事なので、ストライク先行でリズムを出して投げていきたい」と反省する。 一方、収穫と言えるのが下級生の活躍で、その一人が2年生の佐藤大亜。ボールを捉える能力が高く、この日は1回の左前打、3回の内野安打、4回の左翼線三塁打と3安打3打点の活躍だった。また1年生の秋山も、さまざまな球種やコースに対応でき、やはりこの日3安打。第1打席では高めの直球を叩いて右翼フェンスを直撃、第2打席はインコース気味の直球に内からバットを出して左翼線へ運び、第4打席はインコースの甘い球に詰まったが、押し込んで中堅へ持っていった。「1年生だが6月から一桁の背番号をもらい、クリーンナップを打たせてもらっている。プレッシャーはあるが自分の役割を果たし、3年生の役に立てるよう頑張りたい」と秋山は話す。 霞ケ浦の次戦は15日、太田一と対戦する。球場未定。(池田充雄)

ハチに刺され救急搬送 小中高生など15人 つくばの遊歩道

10日午前7時50分ごろ、つくば市千現1丁目の遊歩道(ペデストリアンデッキ)で、通学途中の小中学生や高校生と社会人計15人が、街路樹に営巣していたハチに刺され、救急車で市内の病院に搬送された。15人はいずれも軽症という。 市道路管理課と市消防本部によると、消防に通報があり、救急隊員が救急車6台で市内の病院4カ所に救急搬送した。15人は9歳から53歳で、入院した人はいないという。ハチの巣は消防隊員が駆除した。 ハチはアシナガバチで、街路樹の桜の幹が空洞になった、高さ1.2メートルほどの洞(うろ)に巣をつくっていた。撤去した巣の大きさは直径20センチほどだったという。なぜ襲ってきたかは不明。 現場は、つくば駅から約1.5キロの市道つくば公園通りの遊歩道で、市は周辺の街路樹に「ハチに注意してください」と書かれた張り紙を掲示し、注意を促している。巣があった桜の木には、粘着シートを設置し、巣に戻ってくるハチの駆除を続けている。 今後の対策として、遊歩道を管理する市道路管理課は「ペデストリアンデッキ(遊歩道)を重点的にパトロールし、市民が安心安全に利用できるようにしたい」としている。五十嵐立青市長は「被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げ、多くの方にご心配をお掛けし申し訳なく思います。今回の事案を受け、市民が安心して安全に利用できる環境の維持に努めます」などとするコメントを発表した。

給食に異物混入 つくば市の中学校

つくば市教育局は9日、同日昼、学校給食で出された豚汁に、長さ約10センチの金属のボールチェーンが混入していたと発表した。他に同様の異物混入の報告はなく、健康被害の報告もないという。 市健康教育課によると、同日午後0時45分ごろ、市内の中学校で、豚汁をほぼ食べ終わった生徒が、おわんの底にボールチェーンがあるのを発見した。 豚汁は、つくばほがらか給食センター谷田部が調理し、市内の幼稚園1園、小学校2校、中学校2校、義務教育学校1校に計3809食分が提供された。給食センターからは、円筒形の鍋の丸い食缶で各校に運搬され、異物混入があった中学校では、教室で給食当番の生徒が取り分け、生徒がそれぞれ自分の分をお盆に載せて配膳した。 同課によると、給食センターと中学校でそれぞれ異物が混入した経路を調査したが、9日夕方時点で混入経緯は不明という。市は同日、保護者に対しお詫びの通知文を出した。

土浦二、あと1本出ず敗退【高校野球茨城’26】

第108回全国高校野球選手権茨城大会は4日目の9日、2回戦が行われた。笠間市民球場では土浦二が下館工と対戦し、1―3で敗れた。土浦二はチャンスをつかむが、あと1本が出なかったのが響いた。 9日第1試合 笠間市民球場土浦二 000000010 1下館工 01002000× 3 土浦二先発の2年生エース小貫山昇汰は2回、下館工の根本明日真に2死2塁からタイムリーを許し、先制される。「初めての舞台で浮き上がってしまった。初回は良いリズムで入れたが、2回は制球がばらつき甘く入ってしまった」と小貫山。 1点を追う土浦二は5回、2死から岩瀬蓮がチーム2本目となるヒットを放つと、端佑太郎が四球を選び1、2塁とするが、続く飯竹航大が三振に倒れ、チャンスを逃した。その裏、土浦二は3安打を浴び、2点を追加される。 それでも小貫山はその後、立ち直り「ストレート、カーブ、スライダーを粘り強く投げ、良い投球が出来た」と話す通り、下館工打線を抑え、味方の反撃を待った。 7回、土浦二は2連打と相手の失策で無死満塁とし、この日最大のチャンスをつかむ。だが後続が凡退。あと1本が出なかった。 しかし8回、1死1、2塁で橋本真直が、インコースのストレートを振り抜き、ライト前に今日3本目となるヒットを放つと、埜口晴が生還して1点を返す。「2本ヒットを打っているので打てる気がして打席に入った」と橋本。だが反撃及ばず。9回は下館工の先発西本千起の投球に3者凡退に倒れ、3年振りの3回戦進出はならなかった。 8回105球を投げ抜いた小貫山昇汰は「昨年、一昨年とコールド負けしてしまった先輩たちの夏を終わらせたくないので、不甲斐ない投球はしたくなかった。来年は勝って先輩たちの悲願を果たせように頑張る」と来年の雪辱を誓った。  廣瀬頼一主将は「相手が上手とかではなく互角だった。エラーが点に繋がったわけではなく、不運な打球がヒットになり失点になってしまった。チャンスで取れる時に取れなかったのが痛かった」と試合を振り返り「3年間野球をやってきて楽しかった。力は出し切った」と話した。タイムリーを放った橋本真直は「自分は最後の試合で3安打して有終の美を飾ったが、チームが負けてしまって、悔いが残る終わり方になってしまった。笑顔の絶えない、楽しくて雰囲気が良いチームだった」と土浦二での野球を振り返った。 土浦二の相良真博監督は「チャンスは多くつくれていたが、1点目が入るのが遅かった。もう少し早く点が取れていたら、もっと自分たちに勢い、良さが出ていた」と話した。(高橋浩一)