【コラム・片岡英明】茨城県立高校の来年応募数については、例年7月に学級増減予定が発表され、10月末に最終的な募集定員が発表される。ところが、今年は増減予定の発表もなく、10月末になっても募集定員の発表がなかった。県教育委員会に問い合わせたところ、募集定員の発表は11月になるという。何か迷いでもあるのだろうか?
高校に進学する生徒と保護者は、10月末に塾の3者面談で受験校を絞り、11月には学校で最終的な3者面談がある。募集定員という基本数に不安を残したまま11月を迎えることに不安を覚えないだろうか? 11月17日からWeb出願(2025年入試からスタート)の練習入力が始まるが、県教委には早急に募集定員を発表するよう求めたい。
来春の県立高入試には大きな変更がある。9月24日発表の実施細則では、受験生に3回のチャンスを与えている。今回はこの新制度と学校の魅力について考えたい。ちなみにWeb出願では、出願前に自分で志願者情報を入力するステップが増えた。これは一般入試だけでなく、志願先変更、第2希望出願(今年から開始)、欠員補充でも必要になる。
2027年入試の流れ
参考までに、2027年の県立高入試は以下のような流れである。
① 今年11月17日~12月21日 練習入力
② 1月6~27日 志願者情報入力
③ 2月5~9日 出願
④ 2月9日 出願結果発表
⑤ 2月10~12日 志願先変更入力 15~16日 出願
⑥ 2月16日 志願先変更結果と第2希望受入校発表
⑦ 2月17~19日 第2希望入力 18~19日 出願
⑧ 2月25~26日 一般入試
第1希望校 5教科と調査書で判定
第2希望校 英数国3教科と調査書で判定
⑨ 3月11日 合格発表
⑩ 3月11~12日 欠員補充入力
⑪ 3月16日 欠員補充入試 出願書類持参 合格発表
新制度では、第1希望校合格者と第2希望校での合格者を同時発表、1回の試験で2校の判定が受けられる。さらに、昨年の2次入試と同じ3月16日に欠員補充入試を行う。これは面接と調査書で判定し、結果は即日発表。つまり、2027年から受験生に5教科の一般入試、3教科の第2希望、面接と調査書の欠員補充の3回のチャンスが与えられる。
県立高入学増の工夫と学校の魅力
今春の入試では、私学就学支援金の初年度になったことで、県立入学者が減少する「引き波」が起きた。これに対し県は、県立高の魅力アップよりも、入試制度改革で対応した。新制度により第2希望校の魅力が伝われば、2027年の入学数は今年より増えるだろう。
受験生は、どの高校を第1希望、第2希望にするかで悩むかもしれないが、それら高校の受験偏差値や大学進学数だけでなく、「3年間学ぶ場」の魅力を探求してほしい。
一方、高校側も「入学者減からのメッセージを読む」というテーマを抱えている。そこから受験生の「こんな高校に行きたい」という声を読み取り、学校の魅力を高め、それを地域に発信し、受験生や保護者の信頼を深めてほしい。
その鍵は、一見遠いように思われるが、大学進学数だけではなく、「生き生き学ぶ生徒の姿」である。子どもの学びを通して学校を信頼した保護者は、必ず地域で自ら語り始める。そのような保護者の言葉が高校広報の力になると思う。(元高校教師、つくば市の小中学生の高校進学を考える会 代表)





