11月1日開催の第94回土浦全国花火競技大会で販売される「土浦花火弁当」が6日、同市役所でお披露目された。土浦名産のレンコン、霞ケ浦のシラウオ、県産の常陸牛など地元の食材をふんだんに使い、趣向を凝らした各店オリジナルの弁当だ。今年は土浦とかすみがうら市の飲食店6店と土浦飲食店組合など7事業者が13種類を販売する。
弁当は、花火を打ち上げる筒をイメージした3段重ねの容器に入れられ、花火がデザインされた外箱を広げると、三つの容器を並べて食べられるようになっている。価格は2000円から7940円(消費税込)。今年も昨年と同じ1200個の注文を目指す。
中止の昨年「たくさんの応援いただいた」
昨年は前日に大会中止が発表され、各店は対応に追われた。市内の飲食店などでつくる土浦名物弁当事業者部会の嶋田玲子部会長は「昨年は残念ながら中止となったが、予約された方がキャンセルせずに購入してくれたり、市民が『大変だ』と心配してお店に直接電話してくれたりして、だいたい完売し、何とかなった。SNSを見て予約以上に購入があった店もあり、たくさんの応援の気持ちをいただいた」と振り返り、今年の花火弁当について「土浦のレンコン、霞ケ浦のつくだ煮など地元食材を生かした花火弁当を通して土浦をPRしたい」と話した。
土浦市食のまちづくり検討委員会の堀越雄二委員長は、今年100周年を迎える大会の歴史に触れ「気合を入れて、力を入れて、おいしい、見栄えのあるお弁当を作った。(各店は)大会に何らかの価値を付け、土浦の観光に協力したいという気持ちで参加している」などと話した。
安藤真理子市長らも花火弁当をPRした。安藤市長は「土浦の花火に行くと、こんな素晴らしいお弁当を食べられることを知っていただきたい」とし、土浦商工会議所の中川喜久治会頭は「料理をつくる人たちの腕で地域の素晴らしさを発信していただき、今年の大会を成功させて、次の百年に向けて地域のPRを頑張りたい」などと語った。
今年販売されるのは▽土浦の老舗料亭「霞月楼」(同市中央)による会席料理のエッセンスを凝縮した花火弁当や、8分ほどで炊き立ての温度になる具だくさん釜めし弁当。

▽弁当・ケータリング・会食の「さくらガーデン」(同市宍塚)による常陸牛のローストやレンコンの天ぷら、うなぎのひつまぶしなど地元の名物を取り入れた花火弁当と、ステーキ重。

▽「鮨の旦兵衛」(大和町)による季節の食材や茨城の食材をふんだんに使ったちらし寿司など和食中心の花火弁当と、常陸牛をぜいたくに使い自家製の野菜の香りだれで香ばしく焼き上げた常陸牛香味焼き重。

▽無農薬野菜や無添加食材のオーガニック料理「ダイニングムーン№385(ミヤコ)」(同市川口)によるタコライス、ハイローラーがメーンの地元野菜をふんだんに使った花火弁当と、タコライス弁当。

▽創業109年の小松屋(土浦市大和町)による霞ケ浦のつくだ煮とうなぎを使用した国産うなぎ牛肉弁当と花火弁当うな丼、土浦名物づくし弁当。土浦名物づくり弁当はすでに予約完売という。

ほかに、▽天然うなぎ専門うなぎ村(かすみがうら市安食)が、霞ケ浦の天然うなぎやシラウオ、土浦のレンコンや新栗を使用した三段花火筒弁当を販売。▽土浦飲食店組合の福来軒(土浦市中央)が中華花火弁当を販売する。
◆土浦花火弁当は予約受付中。詳細は土浦市観光協会のホームページへ。注文は同ホームページから各店へ。当日の弁当引き渡し場所が変更になり、今年は土浦市田中3-4-5になる。詳しくは電話029-824-2810(同市観光協会)へ。