第107回全国高校野球選手権茨城大会は2日目の6日、J:COMスタジアム土浦の第1試合で土浦一が茨城と対戦。土浦一は2-6で敗れ、初戦を突破できなかった。
6日第1試合、J:COMスタジアム土浦
茨 城 200 110 020 6
土浦一 001 001 000 2
土浦一は9四死球4失策とミスが目立ち、ミスが失点に直結した。打線は相手投手の130キロを超える直球とスライダーに対応できなかった。荒木理行監督は「相手のミスのない守備と投手力に、チャンスをつくらせてもらえなかった。守備の強化が課題。この経験を次に生かしたい」と唇をかんだ。

土浦一の先発は2年生の松橋隆太郎。土浦一付属中の出身で、去年まで中学生を指導していた荒木監督とは付き合いが長く、厚い信頼関係で結ばれている。「今日は緊張して汗もかいていたので、長いイニングは難しいかもと思っていた」と荒木監督。「初回はコントロールが定まらず、思ったところへ投げられなかった。割り切ってど真ん中へ投げられればよかったが、真っ向勝負にひるんでしまった」と松橋。初回、3四死球で1死満塁から、適時打で2点を先制された。
3回裏には土浦一が反撃。8番・日下部勇の右越え二塁打と9番・星田侑希の送りバントで1死三塁とし、1番・清遠健二の遊ゴロで1点を返した。「ショートとセカンドが下がっていたので、低く強い打球で間を抜き、確実に1点を返そうと考えた。打ったのは真ん中低めのスライダー。ヒットで出られれば良かったが最低限の結果を出せた」と清遠。

しかし4回表は茨城が足でかき回して追加点。1死二塁の場面、左前打からのバックホームで走者はいったん三塁にストップするが、打者走者が二塁を狙ったため捕手が二塁に送球、この間に三走が再スタートを切り、本塁を陥れた。茨城はこの後二死満塁からも、二走が飛び出して牽制を誘うが、松橋は落ち着いて対処し、ホームに送球して三走のホームスチールを封じた。

6回裏、土浦一は相手投手の乱れに乗じて2死一・二塁とし、5番・増田勇翔の適時二塁打で1点を追加。増田は前の打席でストレートを打ちあぐねたので、この打席ではスライダーに狙いを切り替えたという。「真ん中のスライダーを迷いなく振り抜いた。左翼ライン際に落ちたので一気に二塁へ向かった」との振り返り。

その後土浦一は、7回と9回に走者を出すがどちらもダブルプレーでチャンスを潰し、得点を伸ばせず。8回表には3人目の白根大輝が捕まり、茨城に2点を加えられ大勢が決した。「最後まであきらめない気持ちはあったが相手が一枚上だった。スタンドから支えてくれた1・2年が胸を張れるようなプレーがしたかった」と清遠。増田は「この大会を目標に全員が練習の成果を出そうと取り組んできた。最後までこの仲間でやれて良かった」と振り返った。(池田充雄)
