父の日に贈って
「花の産地つちうら」をPRし、15日の父の日には花を贈ってもらおうと、土浦市は11日から、市役所本庁舎1階エスカレーター付近と、江戸時代の蔵を改装した市の観光拠点まちかど蔵大徳(同市中央)、サイクリングの休憩所りんりんポート土浦(同市川口)の3カ所に、土浦産のグラジオラスやアルストロメリアなどの切り花を展示している。17日まで。
同市は北部の今泉地区などを中心に花き栽培が盛んだ。特にグラジオラスは全国有数の産地で、1990年に花きでは初めて県の銘柄産地に指定された。別名ユリズイセンと呼ばれユリを小さくしたような色鮮やかなアルストロメリアは銘柄推進産地に指定されている。ほかにヤナギ類や小菊、バラ、カーネーション、フリージアなどが生産されている。
2020年の市内の花き農家は54戸で、産出額は5億8000万円だった。2024年度にJA水郷つくばに出荷されたグラジオラスは約233万だったという。
市役所1階にはグラジオラス、アルメリア、ヤナギ類などが華やかに飾り付けられている。まちかど蔵大徳とりんりんポートはグラジオラスとアルストロメリアなどが展示されている。花はJA水郷つくばから購入した。飾り付けの委託費などを含め事業費は約30万。
12日、市役所を訪れた女性は「土浦でグラジオラスを作っているとは知らなかった」「華やかできれい」などと感想を話していた。
市農林水産課の岡野礼奈さんは「市役所ロビーは、華やかになるようにと依頼し業者に委託して飾り付けを行った。ほかの2カ所は職員が展示し、グラジオラスとアルストロメリアが市内で作っている花だと知っていただき、親しんでいただきたいという思いで飾った」と語った。同課の薬師寺尚哉さんは「土浦は花の栽培が盛ん。花の産地として認知度がもっと上がり、父の日に土浦市で生産された花を贈っていただけたら」と話す。(伊藤悦子)